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2018 | アメリカン・アニマルズ 監督・脚本 | |
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1975 | 誕生 |
アメリカン・アニマルズ American Animals |
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退屈な大学生活を送っていたウォーレン・リプカ(ピーターズ)と親友のスペンサー・ラインハード(キオガン)は、何か刺激がほしいと常に願っていた。そんな時、大学の図書館の地下蔵書の中に100万ドルを超す値打ちのある「アメリカの鳥類」という稀覯本があることを知る。これを盗めれば人生が変わると思い立った二人は、綿密な計画を立てることにする。その過程で同じ大学のエリックとチャズを仲間にして、四人で実行に移す。 2004年に実際に起きた事件で逮捕された本人が書いた手記を元に映画化した作品。 これは事件としてはほんの小さなものだが、こんな小さなものをを映画化したら、見事なものになった。これに着目したのは慧眼だと思える。 これは僅か10年前に起こった事件で、事件の当事者は全員生き残っている。だからこの原作を描いた主人公が実際に出演し、事件を回想して語ることによって本作は疑似ドキュメンタリーへと変化する。テレビバラエティではさほど珍しくない構造かも知れないが、それを映画でやってみたことに意味があるのだし、実際に事件を振り返ることで、どれだけ馬鹿なことをしたのか本人と観ている側にきちんと伝わるようになっているのが面白い。同年にイーストウッド監督がこれも疑似ドキュメンタリーの形として15時17分、パリ行きを監督してるが、別な意味での疑似ドキュメンタリーが二作も作られたのはタイミングが良い。 まずはこの構造を思いついた発想が素晴らしい点だ。 物語もシンプルなのだが、その設定があるからこそシンプルさが映える。 物語を通して言うならば、これは「馬鹿がいくら計画しても犯罪は失敗する」というもので、穴だらけの犯罪計画が思った通りに失敗するだけの作品である。 映画の場合は犯罪が成功する作品が大半のために忘れがちだが、「下手の考え休むに似たり」とは良く言ったもので、馬鹿がどれだけ考えても計画は失敗する。 理由は簡単で、馬鹿がいくら考えたとしても、最大限上手くいくパターン以外考えられないからである。失敗する事を前提で考えないと犯罪は基本的には成功しない。正確に言えば、成功することもあるけど、それは偶然上手くいっただけ。確率は大変低い。 でも普通人間というのは上手くいくことを前提で考えてしまうので、計画を立てる時に楽観的になってしまって失敗する。 筆者自身それで何度も失敗してるし、これからも何度も失敗するだろう。何度やっても失敗を前提に考えられない以上、犯罪はしてはいけないと心に決めてる。 その考えが本作を観てかなり補強された。成功する物語としての犯罪ではなく、このようなリアルな物語こそ、本当に犯罪映画として語るべき部分があるのだ。 本作の唯一の失敗は、もうちょっと早く出ていれば良かったということだった。この作品の骨子は先にマイケル・ベイがペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金(2013)で見事に言い表してしまってる。どうしてもあの作品が頭に浮かんでしまって、私の中では本作は二番煎じ的な作品に思えてしまって仕方がない。 |
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