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イェジー・マードル
Jiri Madl

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経歴
5+
4+ プラハの春 不屈のラジオ報道
3+
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個人的感想
2025
2024 プラハの春 不屈のラジオ報道 監督・脚本
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016 悪魔の愛人:リダ・バーロヴァ 出演
2015
2014 海へ行こう! 監督・脚本
2013
2012 エージェントマン 秘密警察の男 出演
2011
2010 アイアン・メイデン 血の伯爵夫人バートリ 出演
2009
2008
2007
2006
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レビュー
プラハの春 不屈のラジオ報道
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ヴラスタ・クリストル
モニカ・クリストロヴァー
イェジー・マードル

ヴォイチェフ・ヴォドホツキー
トマーシュ
ヴォイチェフ・コテク
イェジー
タチアナ・パウホーフォヴァー
ヴェラ・シュトヴィツコヴァー
スタニスラフ・マイエル
ミラン・ヴァイナー
マルティン・ホフマン
ルボス
オンドレイ・ストゥプカ
パーヤ
★★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 1968年共産党治世下のチェコスロバキア首都ブダペスト。ラジオ局の国際生活編集局ではジャーナリストの象徴とも言われるミラン・ヴァイナー(ホフマン)の指揮の下で活動している。そん局に就職したトマーシュ(ヴォドホツキー)は、革命を夢見て国家保安局 ( StB ) に監視されている弟を守る条件で局を監視するスパイとなった。だがジャーナリストの仕事は思った以上にやりがいがあり、同じ局に務めるヴェラ(マイエル)とも恋仲になっていく。やがて使命と情熱の間で悩むことになるトマーシュだったが、チェコスロヴァキアは大きな歴史のうねりに巻き込まれていく。

 旧チェコ・スロヴァキアの歴史を言うなら、第二次大戦後、地理的に東側に位置し、長く共産党政権が政権を握っていた。日本に住む私たちでは、東側の国の人たちがどんな生活を強いられてきたのか、その時代はどんな風に暮らしていたのかがよく分からない。一応映画でも東ベルリンを舞台にした映画などがいくつかあって、それで知ることもできるが、それはあくまで敗戦国としてのドイツの姿であり、他の国々はどうかというところだ。
 そんな中でも比較的チェコスロヴァキアは分かることがある。それが「プラハの春」という言葉である。有名なこの言葉は歴史を学ぶ際に知ることが多い。チェコスロヴァキアの民主化運動及び、それが叩き潰された歴史のことで、これを歴史の反面教師として捉えることが多い。
 このプラハの春を映画化した作品も存在する。それがフィリップ・カウフマン監督の傑作にして、ダニエル・デイ=ルイスの出世作ともなった『存在の耐えられない軽さ』(1988)があった。私にとってもあの作品がプラハの春の事件を知った最初になったためにとても好きな作品だが、あの作品の場合は歴史そのものを描こうとしたよりも、愛情表現のドラマの味付けのような位置づけだったため、歴史を知る切っ掛けという感じだった。
 それに対して本作はまさしく歴史の中での出来事を描いた作品となる。
 主人公のトマーシュは一般人だが、学生の弟が過激な学生運動に傾倒しており、警察にマークされている。ここで巧妙なのは、警察は弟の行動のお目こぼしのためにトマーシュにスパイ行為を頼んでくる。立場上断ることができないトマーシュはラジオ局に入局し、そこで共産党政府に反抗的な行動を取る人物を探るようになる。
 この市民スパイは当時の東側諸国では普通に行われていたことで、特に東ドイツを舞台としたものでは『善き人のためのソナタ』(2006)を初めとしていくつもの名作があるが、チェコでの話もなるほどと思わされる。市民スパイというのは結局このような弱みを握られたことでならされるということを考えると、政府の左右志向は関係なくどの国でも起こりえることだし、こうも簡単に政府の意向が市民生活を脅かせてしまう。人があっけなくスパイにされてしまうと考えさせれて怖くなる。

 自由主義のミランを見張るスパイになったことを後ろめたさを感じながら、それでも仕事に充実を覚えるトマーシュの戸惑いを経て、プラハの春事件で彼がどんな行動を取ったか。済まないという思いが英雄的行動に結びつく。時代の変化に人の精神が変わっていく過程も物語に出来た脚本にも好感を持てる。ちゃんと物語に必然性とメリハリをつけ、結構な意外性を感じさせてくれるのも良し。大きな事件の中で無名の一人の感情に向き合う良き脚本だった

 ただ、すべてが終わった後のテロップに忸怩たる思いを抱かせる後味の悪さも最後のスパイスとなり、近代社会の行く末も思わせてくれる。
製作年 2024
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