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映画の呼吸―澤井信一郎の監督作法(書籍) _(書籍) |
2021 | 8'3 死去 | |||||||||
2011 | ||||||||||
2010 | ||||||||||
2009 | ||||||||||
2008 | ||||||||||
2007 | ||||||||||
2006 | 蒼き狼 地果て海尽きるまで 監督 | |||||||||
2005 | ||||||||||
2004 | ||||||||||
2003 | 17才 旅立ちのふたり 監督 | |||||||||
2002 | 仔犬ダンの物語 監督・脚色 | |||||||||
2001 | ||||||||||
2000 | ||||||||||
1999 | ||||||||||
1998 | 時雨の記 監督・脚色 | |||||||||
1997 | ||||||||||
1996 | ||||||||||
1995 | 日本一短い「母」への手紙 監督・脚本 | |||||||||
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1994 | ||||||||||
1993 | わが愛の譜 滝廉太郎物語 監督・脚本 | |||||||||
1992 | ||||||||||
1991 | 福沢諭吉 監督 | |||||||||
1990 | ||||||||||
1989 | ||||||||||
1988 | ラブ・ストーリーを君に 監督 | |||||||||
1987 | ||||||||||
1986 | めぞん一刻 監督 | |||||||||
1985 | 早春物語 監督 | |||||||||
1984 | Wの悲劇 監督・脚本 | |||||||||
麻雀放浪記 脚本 | ||||||||||
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1983 | ||||||||||
1982 | ||||||||||
1981 | 野菊の墓 監督 | |||||||||
1980 | 動乱 助監督 | |||||||||
1979 | ||||||||||
1978 | トラック野郎 突撃一番星 助監督 | |||||||||
1977 | トラック野郎 度胸一番星 脚本 | |||||||||
1976 | トラック野郎 望郷一番星 助監督・脚本 | |||||||||
1975 | トラック野郎 爆走一番星 助監督・脚本 | |||||||||
華麗なる追跡 助監督 | ||||||||||
青春トルコ日記 処女すべり 助監督 | ||||||||||
トラック野郎 御意見無用 脚本 | ||||||||||
1974 | 従軍慰安婦 助監督 | |||||||||
0課の女 赤い手錠(ワッパ) 助監督 | ||||||||||
1973 | 色魔狼 助監督 | |||||||||
夜の歌謡シリーズ なみだ恋 助監督 | ||||||||||
1972 | ポルノの帝王 失神トルコ風呂 助監督 | |||||||||
1971 | ごろつき無宿 脚本 | |||||||||
1970 | 昭和残侠伝 死んで貰います 助監督 | |||||||||
1969 | ||||||||||
1968 | ||||||||||
1967 | ||||||||||
1966 | ||||||||||
1965 | ||||||||||
1964 | ||||||||||
1963 | ||||||||||
1962 | ||||||||||
1961 | ||||||||||
1960 | ||||||||||
1959 | ||||||||||
1958 | ||||||||||
1957 | ||||||||||
1956 | ||||||||||
1955 | ||||||||||
1954 | ||||||||||
1953 | ||||||||||
1952 | ||||||||||
1951 | ||||||||||
1950 | ||||||||||
1949 | ||||||||||
1948 | ||||||||||
1947 | ||||||||||
1946 | ||||||||||
1945 | ||||||||||
1944 | ||||||||||
1943 | ||||||||||
1942 | ||||||||||
1941 | ||||||||||
1940 | ||||||||||
1939 | ||||||||||
1938 | 8'16 静岡で誕生 |
蒼き狼 地果て海尽きるまで 2006 | |||||||||||||||||||||||
2007日本映画批評家大賞映画音楽アーティスト賞 2007文春きいちご賞第1位 2007HIHOはくさい映画生涯功労賞(角川春樹) |
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12世紀。中央アジアは大小様々な騎馬民族達が勢力拡大を目指し覇を競っていた。小さな部族であるボルジギン族の長イェスゲイ(保阪尚希)は一代でボルジギンを有数の巨大部族へと育て上げ、その息子テムジンに後を託す。だが他族の血が入っているテムジンは部族の他の人々から疎まれ、父の死と共に放逐されてしまう。厳しい生活の中生き残ったテムジン(反町隆史)は再び自らの部族へと帰ってくる。 モンゴルの英雄チンギス・ハーンの生涯を描いた森村誠一の「地果て海尽きるまで」を、原作者森村誠一本人の脚本で映画化。 かつて日本映画の最盛期の1960年代。特に大映は日本を飛び出た大作を次々に作っていった。特に中国の作品なのに主人公が日本人という、なんだかよく分からない作品『釈迦』(1961)なんかも作られていた。ただこの流れはこの時代のみのものと思われたのだが、それから時間が経ち、大映の流れを汲む角川が新たに作り上げた大作。時代考察はかなり細かいところまで考察されていたらしく、これを観た宮崎駿は絶賛したという。なんでもチンギス・ハーンの鎧の構造が初めて理解できたと感動したとかというエピソードもある。 だけど、これ観てると、他国の人間を勝手に映画にしてしまって良いのか?と言う思いとか、まるで本当の史実のように勝手な歴史を作ってしまっている事実とかになんだか落ち着かない気分にさせられてしまう。 それに人物描写がとても薄い。原作は読んでないから分からないけど、友情とか愛情とかそんなものしか覇道のモチベーションにならないのか?何より反町隆史が見た目英雄っぽくないってのは致命的だった。 結果、駆け足のストーリー展開、薄味の俳優、感情移入しにくいキャラ描写と、見事に駄作まっしぐら。設定部分がどれだけ考察されていようとも、正直これは良く言いようがない。 もしこの倍くらいの時間で、二部に分けたら…よけいダラダラ続くだけになるか? |
福沢諭吉 1991 | |||||||||||||||||||||||
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早春物語 1985 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1985日本アカデミー監督賞(澤井信一郎) 1985キネマ旬報日本映画第9位 1985毎日映画コンクール録音賞 1985ヨコハマ映画祭主演女優賞(原田知世)、第5位 |
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父親の再婚が近い高校生の沖野瞳(原田知世)は春休みで写真用の風景を探している内に梶川真二(林隆三)という男と知り合う。アメリカでくず鉄の行商をしているという疲れた表情をしてる梶川にちょっとした同情を覚えた瞳だったが、やがて梶川が死んだ母と関わりを持っていた事を知るに至る… 1985年邦画興行成績6位。 前年の『時をかける少女』(1983)でブレイクし、角川の新人俳優として大々的に売り出した原田知世を女優として売り出そうとしたのが本作。特に『時をかける少女』でファンになった身としては、普段観ない邦画を久々に観る気にさせてくれた作品なのだが… 問題は私は清純派アイドルとして見ていた原田知世のことを、演技力の方を求めてなかったと言うこと。今から考えると、物語は決して悪くないはずなのだが、劇場で観た時は、自分自身の思いとの落差に愕然としてしまった。あの原田知世がキスを。しかも中年と… 今から思うに、当時は原田知世に“清らかさ”を求めていたんだと思う。ほろ苦い思い出だ。 そう言えば、原田知世が結構生臭い役を演ったのは本作が唯一じゃなかったか?結局こういう役は合わなかったと言うことで。 |
Wの悲劇 1984 | |||||||||||||||||||||||
1984ブルーリボン主演女優賞(薬師丸ひろ子)、助演女優賞(三田佳子) 1984キネマ旬報日本映画第2位 1985日本アカデミー助演女優賞(三田佳子) 1985ヨコハマ映画祭第3位 |
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薬師丸ひろ子よりもベテラン女優を演じた三田佳子の方が絶賛される。 1985年邦画興行成績4位 原作「Wの悲劇」は劇中劇の方で、メインストーリーはアーウィン=ショウの短編を元とする。 |
野菊の墓 1981 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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遍路の旅に出た老人斎藤政夫は若かりし頃の思い出に浸っていた。政夫の子供時代の思い出の中には、今でも色鮮やかに一人の女性が登場する。15歳の政夫(桑原正)は二つ年上の従姉である民(松田聖子)といつも遊んでいたが、やがてその感情は淡い愛情へと変わっていく。だが、口さがない周囲の大人達… 伊藤左千夫による同名小説の映画化作。これだけ有名で画面映えする作品なのに、意外なことに映画化はたった二作だけ。最初のが木下恵介監督による『野菊の如き君なりき』(1955)で、約30年を経て本作である…多分それは本作のあまりの駄作ぶりにもう作る気力を失ってしまったのではないか?と言う気がしてならない。 とにかく本作はもったいなさ過ぎ。脚本そのものは原作に忠実で決して悪くないのだが、なにせ演じる主役二人が思いっきり大根。ほぼ感動にまで近い頭痛を感じさせるほどだった。アイドル映画はとかく馬鹿にされるが、本作を一度でも観てしまうと、もう他は観る気が無くなってしまうほどに素晴らしい。ある意味1980年代の邦画の幕開けを高らかに宣言した作品でもある。 本作は20年にわたり、助監督を勤め上げてきた澤井監督のデビュー作となるのだが…なんともはや。 一言言わせてもらうと、松田聖子は「野菊のような人」でなかったのだけは確かだ。 |