読書日誌
2016'10〜12月

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16'12'31 仮面ライダークウガ3 
井上敏樹(検索) <amazon> <楽天>
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 クウガとなり、グロンギと戦う事を決意した五代雄介だが、ズ・メビオ・ダのあまりに人間的に幼い姿を目の当たりにした時、ひょっとしたらグロンギとも分かり合えるのではないかと思えてしまった。そこで彼女に語りかけるのだが…
 この巻の見所は二点。グロンギと人間は仲良くなれるということをを信じようとして、手痛い失敗をすると言う事。原作者は善意の人間を平気で殺して視聴者に嫌な思いを押しつけるのを好むという特徴があって、しかもそれが私は苦手なので、「又かよ」という思いにさせられてしまう。正直これで一巻丸々使われると、読む気が失せる(好きな人にはたまらないだろうけど)。
 もう一点は、クウガの物語の中にアギトが登場するという事。これは元々この二作は続き物という設定があってのことだが、この二つの物語の方向性が全然違う為、その設定、出来れば無くして欲しかったので、やっぱりげんなりしてしまった。
 結局読むのに疲れただけで終わった気がする。悪いとは言わんけど、原作者の趣味につきあえる人だけつきあってくれって感じだな。
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16'12'27 おおかみこどもの雨と雪
細田守(検索) <amazon> <楽天>
 身寄りの無い大学生花は“おおかみおとこ”に恋をした。やがて二人の間には姉の雨と弟の雪という二人の子どもが生まれたのだが、父親のおおかみおとこは死んでしまい、おおかみに変身ししてしまう二人の子どもを抱えた花は田舎に引き込んで子どもを育てようとするのだが…
 原作者による映画のノベライズ。面白い作品ではあるものの、内容としては本当に映画に描かれたことそのもの。付加要素がほとんどないのと、文章がちょっと練れてないところもある。
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16'12'24 テラフォーマーズ18
貴家悠 (検索) <amazon> <楽天>
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 アネックス2号の活躍により、必要数に足るテラフォーマーの確保に成功。ワクチンの開発も順調だった。だが既に地球はテラフォーマーたちが繁殖していた。その駆除の為、民間警備会社『一警護』に所属し、更なる強化を受けた燈たちが活動を開始していた。
 第2部地球編の開始となるのだが、ここまできて「今まで火星でやってきたことは全部無駄でした」という強烈なオチがついてしまった。本当に何をやりたいのかよく分からなくなってしまった。
 その上で燈がますます強くなったこと。他にもオーガン手術を受けた人間が何人も出てくる(前に地球に残って要人ガードをしてた人とか)。なんだか話も更に混迷を増してきたとか。
 でもなんだか嫌いになれない自分もいる訳だが。
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16'12'22 夢をかなえるゾウ
水野敬也(検索) <amazon> <楽天>
 毎日会社にいき、怒られながら仕事をして、家に帰ると酒を飲んで寝てしまうと言う生活を続けている“僕”がある朝目覚めると、枕元に象の化け物がいた。自らをインドの神ガネーシャを名乗るその象は前の晩に“僕”が酔っ払って願った「変わりたい」という願いを叶えてやるというのだ。しかしガネーシャが命じる「変わること」は変な命令ばかりで…
 内容的にはよくあるハウトゥ本と何ら変わりが無いが、小説形式にして、キャラ立ちのするガネーシャという存在感のお陰で非常に面白い物語に仕上げられていて、笑って読みつつ色々考えさせられる作品になってるのが特徴。
 結論として言うならば、自分を変えることはそう難しいことでは無い。だが一番大変なのは、変わると言うことをとにかく継続して続けられるかどうかということになる。
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16'12'18 夏目友人帳8
緑川ゆき (検索) <amazon> <楽天>
 高校の文化祭が近づき、初めてこの準備期間を楽しいと思える夏目。そんな時に石ころのような妖怪の姿を見かける「夏目、文化祭に出席する」。割れた鏡を探す妖怪が田沼に取り憑いてしまい、なし崩しにその探索を手伝うことになる夏目とタキ「映すもの」。かつて夏目が知り合い、人に害を為す事が分かった為に無理矢理封印した妖怪が、夏目の居場所を尋ねてやってくる「帰る場所」と掌編「ちょび徒然帳」を収録する。

 前巻が祓い屋の話でちょっと重めだったが、今巻は主に夏目と人間の友人たちの関わりをメインにした、比較的ほのぼの系に戻ってきてる。やっぱりこっちの方が本作っぽくて良いかな。
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16'12'15 ゆでたまごのリアル超人伝説
ゆでたまご(検索) <amazon> <楽天>
 デビュー作「キン肉マン」が大ヒットした二人組漫画家嶋田隆司と中井義則の二人が、まさに「キン肉マン」と共に歩み続けてきた漫画人生を振り返る対談集。
 著者の半生とか大仰なことを言ったとしても、二人は高校生でデビューして、あとはずーっと漫画書いてきただけなので、特段語るべき人生などない。だが二人が大好きというプロレスの名勝負やら、実在のプロレスラーがいかに漫画に生かされてきたかという部分に特化して語られているので、充分に面白い。言ってしまえば、この二人にとって人生とはプロレスファンと漫画家の両輪であると言うことであり、それを悪びれずに語ってるのがとても好感度が高い。
 オタクとして素敵な人生と言えるのかもしれないな。
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16'12'10 月刊少女野崎くん5
椿いづみ(検索) <amazon> <楽天>
 演劇部の夏合宿に同行することとなった野崎ら。夏のイベントの取材とばかりに盛り上がる野崎と、そんな野崎に振り向いて欲しい佐倉。演劇部の部員を巻き込んで合宿はハプニングだらけに。
 夏合宿を一応のメインに、野崎を振り向かせる為に小悪魔を目指す佐倉とか、一年前の二人の出会いとかを描くが、相変わらずクスクスと笑える演出が目白押しで、実に楽しい作品となってる。
 ありがちなパターンのような気はするが、野崎の描く少女漫画のヒロインは、実は過去出会っていた佐倉がモデルだったというオチもあり。
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16'12'06 とらドラ!4
竹宮ゆゆこ(検索) <amazon> <楽天>
 成り行きから5人で川嶋亜美の別荘で夏休みのバカンスを楽しむことになった。竜司と大河は、それぞれ意中の実乃里と北村と二人きりになるためにお互いのサポートに回ることを約束していた。だがハプニングが続き…
 みんなと一緒の一夏の出来事を描いた話となるが、終わってみると全く何も進展していない。ただ、それぞれが見えなかった一面をさらけ出すようなところがあって、そこは楽しかったかな。SFではない、古くからある群像恋愛劇としてはこれで充分。
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16'12'03 血界戦線1
内藤泰弘 (検索) <amazon> <楽天>
 かつてニューヨークと呼ばれた街は、突如現れた異界に飲み込まれ、一晩でその姿を変えた。ヘルサレムズ・ロットと呼ばれるこの街で、新聞記者を目指す少年レオナルド・ウォッチは、人違いから秘密結社ライブラにスカウトされてしまう。実はレオも又、異界とつながりを持つ瞳を持っており、その能力を駆使し、ライブラのために働くことになってしまった。
 刊行から随分経過し、アニメまで作られた後になってから読み始めるという、大変遅い読み始めとなってしまった。著者らしく読みにくい作品ではあるが、相変わらずぶっ飛んだセンスの良さで読ませてくれるところが流石というべきか。
 繰り返すけど、よくこれを普通の少年誌で連載したもんだ。それくらい読み込まないとコマの一つ一つが理解できにくい。
<A> <楽>
16'12'01 ガストン・ルルーの恐怖夜話
ガストン・ルルー(検索) <amazon> <楽天>
 著者による短編集。「金の斧」「胸像たちの晩餐」「ビロードの首飾りの女」「ヴァンサン=ヴァンサンぼうやのクリスマス」「ノートランプ」「恐怖の館」「火の文字」を収録する。
 基本的に著者は、一見超常現象に見えてしまう物語をいかに道理的に可能かどうかという事を描く作家で、まさしく推理作家であると言えるし、基本本作もその路線に則っているが、ところどころに本物のオカルトを忍ばせてる。オチはどっち?と考えるのが楽しい。
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16'11'24 ワンパンマン7
ONE (検索) <amazon> <楽天>
村田雄介 (検索) <amazon> <楽天>
 突如A市上空に現れた宇宙船からエイリアンたちと戦う特A級のヒーローたち。だが常識の通用しない宇宙人たちに苦戦を強いられていた。一方、そんなヒーローたちを尻目に勝手に宇宙船に入り込んだサイタマは、そこで宇宙人の首領ボロスと出会う。ボロスが明かした、地球侵略の本当の理由とは。

 相変わらずサイタマの出鱈目な強さを堪能できる話。強さだけで言えば現時点では最強の宇宙人が登場し、ワンパンでサイタマを月までふっとばしたのだが、そのまま鼻つまんでジャンプしたら地球に戻るとか、常識外の描写が光る。
 アニメ化された物語はここまでということで、物語としても一区切りと言ったところか。
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16'11'20 小説 君の名は。
新海誠(検索) <amazon> <楽天>
 東京に住む男子高校生の高花瀧と、飛騨の山奥の村に住む女子高校生宮水三葉。何のつながりも無い二人が、ある日を境に定期的に精神が入れ替わってしまうようになった。戸惑いつつもその現実を受け入れ、それなりに上手く生活するようになっていった。やがて二人はお互いを意識するようになっていくのだが…
 監督自身による映画のノベライズというか、原作。物語事態はアニメと同じだが、問題点として、映画の方が物語として奥が深かったような気がするということ。本来心情に踏み込めるはずの小説の方が表層的に思えるってのは不思議なものだ。
 あと、本作は一人称で描かれるのが特徴だが、瀧側の方はともかく、三葉側の描き方が読んでるだけで恥ずかしくなるって問題がある。
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16'11'18 はじめの一歩114
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 ゴンザレス戦の敗戦から、戦うモチベーションを失ってしまった一歩だが、着実に世界に向かおうとしている千堂に何かと振り回されてしまう日常。一方、再起戦が近づいている木村と青木の二人は、それぞれに秘めた思いを持って戦いに挑もうとしていた。

 もう止めようとか思いながら結局読み進めている本作。
 本巻の見所を言うならば、千堂が中心になってキャラ達を引っ張っていると言う所で、一歩や宮田に喝を入れてた。なんだか無くなったはずの一歩対宮田が行われそうな展開になってきたな。でもやたら良い人間になって人にアドバイスしたり、好きな人に告白したりとこのパターン、いわゆる死亡フラグって奴では無かろうか?それが一歩のモチベーションになるとか…
<A> <楽>
16'11'16 宮本武蔵
司馬遼太郎(検索) <amazon> <楽天>
 宮本村の半農武士の家に生まれた男武蔵が、いかに日本一の武芸者と謳われるようになったのか、その半生を紐解く伝記と、真にムサシが求めていたものとは一体何であるのか?という点に力を込めて描く。
 いわゆる司馬史観と呼ばれる伝記で、いろいろな調査と文献を漁っての事だが、武蔵の心境にまで踏み込んでいる為、歴史書と言うよりほぼ創作物。まず著者の考えが前提にあって、それを裏付ける為に証拠を羅列することに終始する。
 でも、これが本当に歴史小説と呼ばれるものでもある。その思い込みこそが楽しいものである。
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16'11'13 テラフォーマーズ17
貴家悠 (検索) <amazon> <楽天>
橘賢一 (検索) <amazon> <楽天>
 今や重要人物となった燈とミシェルは地球に向けて出航し、裏切り者となったジョセフは死んだ。だが火星上ではミッションは終わらなかった。最後に自らの過去を語り伝える劉の話に…
 一応第一部が完結した。しかし、なんか凄まじく中途半端な物語でもあった。流石に完膚なきまでに死んだはずの人間を次々に生き返らせるのは無理があるし、これまでやってきた事って一体何?状態。
 でも文句は言ってもこの熱さは嫌いじゃないので、ついつい読み進めてしまう訳だが。
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16'11'10 アメリカひじき・火垂るの墓
野坂昭如(検索) <amazon> <楽天>
 著者による短編集で、基本的に戦後を生きる人々が戦中から引きずってきたものに焦点を当てて描く「アメリカひじき」「火垂るの墓」「焼土層」「死児を育てる」「ラ・クバルンータ」「プアボーイ」を収録する。
 著者による戦争文学で、どうにもはまれなかった『火垂るの墓』(1988)が、原作なら分かりやすいか?と思って読んでみた。とっかかりはとにかく読みにくい。同じセンテンスで戦時中の過去と現在の自分をザッピングして描いていて、文章としては読み飛ばせず、その文体そのものも文学と言うよりは散文みたい。読み方を理解すれば大分読み進みは早まるけど、そうなると今度は内容が妙に尾籠なものが多い為、そこでもげんなり。文体に馴れた分、リアリティを持って迫ってくるので、少々気分悪くなってしまう。なんだか微妙な作品群だ。
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16'11'08 激マン! マジンガーZ編4
永井豪(検索) <amazon> <楽天>
 「マジンガーZ」はテレビアニメも好調で、一度身を引こうとしたポピーからフィギュアも発売され、徐々に社会現象化し始めていた。そんな中にあって、相変わらず激務の中、更に新しい企画が頭をもたげて来始めていた。
 今巻は漫画そのものよりもアニメの方に重点が置かれた話になった。最初の名作と呼ばれたジャンボマシンダーの開発秘話や(今やこれ数10万するお宝<amazon>)、ジェットスクランダーが何故登場したかなど、裏話の宝庫が楽しい。
 一方、リメイクされたマジンガーの話はちょっと戦が書き込まれすぎてるのとエロ方向に話が触れてるのがちょっと引くか?少年誌に連載されてたって設定をもっと大切にして欲しかったところだ。
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16'11'03 ハーモニー
伊藤計劃(検索) <amazon> <楽天>
 21世紀末に起こった大災禍“ザ・メイルストロム”から半世紀。人類はその反省から世界規模の福祉制度を作り出してきた。そのお陰で病気や貧困はほぼ駆逐され、互いを思い遣ることが至上の任務というユートピアのような世界が到来した。だがそんな見せかけだけの優しさに溢れた世界に我慢できなくなった三人の少女がいた。彼女たちは社会への反抗として、それ自体困難になった自殺を試みる。それから15年後。生き残ってしまった一人霧慧トァンは、ユートピアから出来るだけ身を離して生きる術を模索していた。そんな中、自殺の主導者で一人だけそれに成功したはずの御冷ミァハの“意志”を感じ取る…
 「虐殺器官」からやく半世紀後の世界を描く作品となる。「虐殺器官」」と同じく一人視点で、世界を変えようとする革命を目撃するというパターンは同じではあるが、その革命の方向性が真逆となっている。かなり圧倒される内容で、今更ながら著者の早逝が惜しまれる。
<A> <楽>
16'11'01 ワンパンマン6
ONE (検索) <amazon> <楽天>
村田雄介 (検索) <amazon> <楽天>
 ヒーロー協会本部から突如ヒーローたちに特別招集がかかった。S級のジニスにくっつく形で会議の末席に座るサイタマ。そんな中、この特別招集は予言者シババワによる特別な予言により、地球に最大の危機が訪れると告げられる。そして本当に始まってしまう宇宙からの侵略…

 海底人の襲撃の後は宇宙からの侵略と、なんでここまでって位に地球の危機が続く。
 サイタマのいないところでは本当に地球の終わり?というようなシリアス展開となるが、サイタマが出た途端話がゆるくなってしまう。これこそが本作の最大の売りでもある。
<A> <楽>
16'10'29 終わりと始まり アクセル・ワールド15
川原礫(検索) <amazon> <楽天>
 神獣セイリュウの元からアクア・カレントを救出し、大天使メタトロンまでも撃破することに成功したネガ・ネビュラスの面々。だがその直後にニコ=スカーレット・レインを加速研究会に拉致されてしまう。ISSキットに犯された綸を救う救う以外にレインの救出という更に困難なミッションまで加わってしまった。黒雪姫=ブラック・ロータスはメンバーを二手に分けて対処を命じる。レイン救出へと向かったハルユキ=シルバー・クロウを始めとする面々だが…
 前巻でこれまで以上に困難なミッションを二つクリアしたところで、更に道のミッションが重なるという展開となる。設定的にはとても燃えるのだが、やや話の引き延ばしのようにも感じられてしまい、そろそろ著者のパワー切れに近くなってきたか?と言う印象もあり。
<A> <楽>
16'10'27 げんしけん20 二代目の十一
木尾士目(検索) <amazon> <楽天>
 日光東照宮での卒業旅行で、それぞれ斑目に告白する時間を持つ面々。正面から斑目の顔を見られなくなってしまったスーと、波戸がそれぞれ斑目に自分の思いを告げる。一方、笹原妹に波戸に対する思いを看破されてしまった矢島だが…
 いやはやこじれきった人間関係となってしまった。最早オタクとかなんとかじゃなくて、多角的な恋愛ものと化してしまった…これが平常運転か。
 そういう恋愛模様だからこそ、テンポ良くいってほしいのだが、引き延ばしが少々露骨すぎて中だるみっぽくなってしまったのが残念ではあり。
<A> <楽>
16'10'25 謎解きはディナーのあとで2
東川篤哉(検索) <amazon> <楽天>
 大財閥宝生家の娘にして立川署に勤務する刑事宝生麗子とその上司風祭警部のいくところ必ず難事件が起こる。そしてそんな事件を鮮やかに解いてしまう麗子の秘書兼運転手の影山。三人による推理ドラマ短編集。「アリバイをご所望でございますか」「殺しの際は帽子をお忘れなく」「殺意のパーティにようこそ」「聖なる夜に密室はいかが」「髪は殺人犯の命でございます」「完全な密室などございません」の6編を収録する。
 軽く読む分にはなかなか楽しい。ただ、本格推理を目指してるのは良いけど、リアリティの無さ加減がねえ。それを飲んでこそ楽しめる訳だけど。
<A> <楽>
16'10'21 テラフォーマーズ16
貴家悠 (検索) <amazon> <楽天>
橘賢一 (検索) <amazon> <楽天>
 アネックス2号は遙か遠く。絶望に苛まれる燈達の前に一基のロケットが着陸した。あり得ない事態に驚愕する燈とエヴァ。一方、その燈たちを逃がすためにテラフォーマーたちと戦っていた各班の隊長たちだが、第6班のジョセフに異変が…
 ちょっと前に救世主の如く突然現れた“最強の男”ジョセフが突然豹変。単純な正義の味方じゃなかった訳ね。しかも唐突に挿入されたジョセフの過去の話が、これまで散っていった人たちの良き過去話とは全く逆のベクトルになってて、唖然とさせられる。あと燈の救出があんまりにも唐突すぎてこれにも唖然。こんな救出で本当に良いの?これまでやってきた努力の大半が無駄になるんだけど。
 ここまで引っ張ってきて、こんなちゃぶ台返しをやらかすとは思いもしなかった。お陰で妙な作品になってしまったな。嫌いじゃないけど。
<A> <楽>
16'10'19 オリバー・ストーンの告発 語られなかったアメリカ史1
オリバー・ストーン (検索) <amazon> <楽天>
ピーター・カズニック (検索) <amazon> <楽天>
 第一次大戦時から、ヨーロッパ諸国とは異なる独自の政策の元で歩んできたアメリカ。それは一見世界の警察、あるいは調停者としての歩みのように見えたが、その本当の目的とは何だったのか。経済的・人種差別の見地からもう一度アメリカ史を問い直す著者による問いかけ。
 元々はもっと難しい内容だったらしいが、若者向けにリニューアルしたものらしい。なかなか読み応えはあったが、はっきり分かったのは、著者がウッドロー・ウィルソン大統領が今のアメリカの方向性を作ったものと考えており、そしてとても嫌っていると言う事。特に国外に対するアメリカの発言権のために相当非道なことをした大統領として書かれているのが面白い。
 基本的に著者のリベラル思想が強く出た作品ではあるが、その中に、アメリカ国内に厳然として存在するレイシズム思想に対する告発がかなり明確に出ているのが特徴か。
<A> <楽>
16'10'14 トクサツガガガ3
丹羽庭 (検索) <amazon> <楽天>
 隠れ特撮オタクの仲村さん。そんなある日、うっかり会社にグッズを置き忘れてしまい、何者かにその事実を知られてしまった。その事を考えてしまうと仕事もなかなか手に付かず、人間関係も悪化してしまう。しかしそんな中でも奮闘する特撮女子。

 前巻のラストで隠れオタが発覚?というパターンだったが、すぐにその物語は展開せず、むしろ日常のちょっと良い話に特撮を絡めるというパターンが大部分。パワーがちょっと落ちたようなところもあるけど、隠れがリアルなオタ友と熱く語り合うとか、やっぱりツボを押さえた物語がなんともいい具合。
 1巻に出ていたような転げ回りたくなるような恥ずかしさは消え、その分安定した面白さになったと言うべきだろうか?
<A> <楽>
16'10'12 少年探偵 
小路幸也 (検索) <amazon> <楽天>
 帝都を騒がす大怪盗二十面相。稚気溢れる行いながら、大胆不敵に予告したものを次々と奪っていく。直接的な殺人こそないものの、それによる被害はどんどん拡大していく。そんな怪盗の出現に、十数年間引きこもり生活を送っていた名探偵明智小五郎が再び立つ。同じ頃、唯一二十面相の正体を知る華族の少年西四辻芳雄は、ある紳士から探偵業の手ほどきを受けていた。

 多くの作家の競作と言った形で少年探偵団を描く企画の一つで、本作は名探偵明智小五郎と小林少年の出会いが描かれている。ただ原作を大胆にアレンジしてあって、小林が華族の出身であったり、明智がハーフであったりと色々趣向が凝らされている。かつての少年用の読み物よりはぐっと大人向けの本格推理調になってるのが特徴。江戸川乱歩とはちょっと違った少年探偵の素がが良い感じ。
<A> <楽>
16'10'09 シドニアの騎士5
弐瓶勉 (検索) <amazon> <楽天>
 星白の姿を取った奇居子は長道との交流を通してどんどん人間っぽくなっていく。それを喜ぶ長道だが、奇居子の襲来は止むことなく、その度に出撃を余儀なくされていた。そんな中、突然星白奇居子は新たな研究のために研究室の億へと閉じ込められてしまい、小惑星そのものをシドニアにぶつけようとする奇居子による新たな作戦が始まろうとしていた。

 前巻のラストで岐神が何者かに襲撃されたが、それはかつてシドニアを危機に陥らせた伝説の科学者落合によるもの。精神を乗っ取られて落合になってしまった。しかし落合と言えば、既に小林の秘書としてそのクローンが、そして補助脳としての存在もある。形は違えど、これで三人の落合が存在すると言うことに。えらく複雑な設定になってきたな。一方、星白も多量のコピー体が奇居子側にいるため、いろんなところでその姿が出てきているので、同じキャラがあっちこっちに登場するというややこしい話に。
<A> <楽>
16'10'07 少女奇譚 あたしたちは無敵
朝倉かすみ (検索) <amazon> <楽天>
 この世界と少しだけ違った世界に足を踏み入れた、あるいはこの世の理と、少しだけ違った世界で生きている少女達を描く短編集。「留守番」「カワラケ」「あたしたちは無敵」「おもいで」「へっちゃらイーナちゃん」を収録する。

 なんか昔のコバルト文庫を思い出させるような作品群。どれもオチが弱く、やや投げっぱなしのような印象もあるが、それは世界観を壊さないよう配慮したのかも知れない。少し不思議な世界の雰囲気を楽しむ作品として捉えるべきか。
<A> <楽>