読書日誌
2025’1〜3月

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25'03'29 薬屋のひとりごと1
日向夏 (検索) <amazon> <楽天>
 花街で薬屋をしていた少女マオマオはある日人さらいに捕まってしまい、後宮の下女に売られてしまう。幸い年季を明ければ解放されることが分かり、このままひっそりと暮らそうと思っていたのだが、持ち前の好奇心と薬の知識があったため、貴妃玉葉妃の赤ん坊の命を救った。名前も明かさなかったのだが、後宮を統べる壬子という宦官の目にとまってしまい、玉葉妃の下女に斡旋されてしまう。そこでも様々な起こる事件につい首を突っ込んでしまい…

 中世の中国らしい舞台で展開する少し変わった推理小説。基本短編集なのだが、内容が非常に濃く、一本一本が中編並みのボリュームがある。ラノベの作家の中では群を抜いた文才を持った人だ。
<A> <楽>
25'03'25 ねこようかい
ぱんだにあ (検索) <amazon> <楽天>
 ねこのすがたをした妖怪が人間社会で生きている世界。そこでの何匹かの妖怪と飼い主の交流を描く作品。登場するのはっぺらぼう、ひゃくめ、べとべとさん、ろくろくび、にんぎょ、やまびこ、ばく、からかさおばけ、ゆきおんな、あずきあらい、ぬりかべ、さとり、てんぐ、なまはげ、けうけげん、いったんもめん、えんらえんら、かっぱ、ねこまた。

 基本的にほのぼのしたようかいとの交流で、なんか気がつくとページをめくっていたりする。癒やし系の漫画。
<A> <楽>
25'03'23 光陰
今野敏 (検索) <amazon> <楽天>
 所轄の叩き上げ刑事安積が新しく組まされたのは小太りの新人須田だった。何をするにしても動きが遅く頼りがいのない須田に苛つきを抑えられなくなっていくのだが…

 バディもので、一見役立たずの人間が実は凄い推理力を持つというパターンの内容で、ややベタすぎるものの、ちゃんと見せ方は心得ている。
<A> <楽>
25'03'19 パタリロ!52
魔夜峰央 (検索) <amazon> <楽天>
 バンコランからの依頼で服飾師を調べることになったパタリロだが、まるで催眠術師のようなその男にまったく歯が立たなかった。タマネギ部隊を総動員して捕らえようとするのだが…

 いつもの短編集。二話に渡って一人の男との戦いが展開されるが、それでもまあいつも通りか。
<A> <楽>
25'03'17 十五夜物語
夢枕獏 (検索) <amazon> <楽天>
寺田克也 (検索) <amazon> <楽天>
 文筆家である夢枕獏が書いた詩のようなエッセイを漫画家の寺田克也が独自解釈の一枚絵で描いた大人の絵本。

 著者二人は日常でも友人同士だそうで、不思議な絵本。ちょっとおどろおどろしいところもあるが、不思議な魅力を持つ本だった。
<A> <楽>
25'03'13 ファイブスター物語18
永野護 (検索) <amazon> <楽天>
 ボォスのナナカラ地方で枢軸側と戦い続けるフィルモア帝国。膠着状態に陥った戦闘に、突然傭兵部隊の大軍が現れ、帝国軍に襲いかかる。本国からの支援を受けられないまま、大軍に押される帝国軍。その最前線で戦っていたクリスティンは孤立してしまい、絶体絶命に陥る。

 フィルモアがこの地を自分たちのものにするために取った手は、マッチポンプで敢えて敗北し、そのリベンジで武力占拠する方法だった。その卑怯な手を知った王ダイ・グの決断を描くが、その際、とんでもない方法を使っている。その際バランシェファティマの総出演という演出にはかなり気分が高揚する。
 後半はヨーン・バインツェルが二度目のデコースとの戦いとなるが、どうやらこれでラストまでの道行きができたようだ。いよいよ終わりも見えてきた。
<A> <楽>
25'03'09 行ってらっしゃいませ
新井素子 (検索) <amazon> <楽天>
 かつて山崎太一郎が育った家で家政婦をしていた女性の目から見た太一郎は、血がつながらない家族から溺愛されて育ったが、どこか窮屈そうだった。なぜ太一郎が家でに至ったのか、そしてその方法とは。彼女の目から見た太一郎を微笑ましく描く。

 「星から来た船」を踏まえ、育ての親目線で太一郎を描いた記録のようなもの。過保護な家庭と、なまじ何でもできてしまうため独立心が強い太一郎のせめぎ合いを語る。
<A> <楽>
25'03'05 世界の終わりに柴犬と2
石原雄 (検索) <amazon> <楽天>
 世界の終わりになんとなく旅を続ける元女子高生と愛犬のハル。相変わらず色んな犬や異生物との交流をしつつ、ふわっとした日常を生きる。

 1巻とやってることはほぼ同じでマンネリそのものなのだが、それが心地良い。異常な環境での日常生活というのが実は一番好きなジャンルかも知れないと思う。
<A> <楽>
25'03'01 星から来た船 上
新井素子 (検索) <amazon> <楽天>
 火星で探偵事務所を立ち上げた婚約者水沢を助け、事務仕事をしている“あたくし”麻子。そんなある日、水沢の生き別れになった弟がやってくる事になった。だがその男山崎太一郎はとんでもないトラブルを持ち込んでくる。

 著者の初期の代表作「星へ行く船」の前日譚に当たる外伝的な話で、探偵事務所が建ち上がるまでの話だった。しかし思った以上に読み難い。
<A> <楽>
25'02'25 布団部屋
宮部みゆき (検索) <amazon> <楽天>
 造り酒屋の奉公人おさとが死んでしまった。その妹おゆうが代わりに奉公に入るのだが、彼女はこの家が何かおかしいことに気づく。その違和感に何も言えないまま働いていくのだが、ある日女中頭から一晩布団部屋で寝ろと言われる。

 江戸時代を舞台にした怪談話で、著者が最も特異とするパターンの作品。出来は申し分なし。
<A> <楽>
25'02'21 推し殺す2
タカノンノ (検索) <amazon> <楽天>
 プロ漫画家で大学の先輩の石黒成実からSNSのフォロー数を超えてみせろと言われた三秋縁のために編集者としてアドバイスする小松悠。小松の考えるに、三秋はまだ漫画家として伸びる要素はあるのだが、極端な三秋の性格に振り回されていく。

 編集者を主人公にした珍しいネタの作品で、売れない漫画家あるあるネタを使いつつ、一人の人生を変えていく話で、浮き沈みの激しい性格を編集者としてどうコントロールしていくかということで、なかなか興味深い。
<A> <楽>
25'02'17 復讐の炎を吐く女上 ミレニアム5
ダヴィド・ラーゲルクランツ (検索) <amazon> <楽天>
 特殊犯専門のフルードベリア刑務所に入れられたリスベットは、短期収監を休暇のように捉えてのんびり過ごすことにしたのだが、そこでファリア・カジという中東出身の女性が執拗な虐めに遭っているのを見て、ミカエルに彼女のことを調べてもらい、彼女が家族から何もかも奪われてここで殺されようとしていることを知ってしまう。一方、突然性格が変わってしまったという大金持ちのレオ・ランヘイメルという実業家を探るミカエルは、彼がリスベットとも何らかの関わりを持つことを突き止めてしまう。

 シリーズ第五弾。前巻ラストを受けて刑務所から話が始まるが、バングラデシュの貧しい一家と、スウェーデンの実業家という何のつながりもない二つの事件がリスベットに関わってくると言う話になっている。ただ話のつながりが今ひとつ掴めていない。
<A> <楽>
25'02'13 アオイホノオ27
島本和彦 (検索) <amazon> <楽天>
 週刊少年サンデーで「炎の転校生」の連載が始まった。月刊誌での「風の戦士ダン」との同時連載となったため大変忙しい日々が始まった。その中で連載を継続できるかどうかの読者投票を待つホノオ。

 「炎の転校生」連載。まさにこの時期に私は「少年サンデー」を買い始めた時期にあたる。当時を懐かしく思うと共に、その裏側でこんな苦労があったとは。ちなみにこの本の本編にもあったが、当時のサンデーではあだち充と高橋留美子が二強だと書かれていたが、私も高橋留美子目当てで読み始めた。連載開始直後は「なんだこりゃ?」だった「炎の転校生」も数回読んだら面白くなっていった。
<A> <楽>
25'02'09 すみだ川
加門七海 (検索) <amazon> <楽天>
 常に怒りを発散している源三は、苛つきのあまりついに生まれたばかりの我が子を手に掛けてしまった。自らの罪から逃げ回る源三は、気がつくと別な世界に迷い込んでしまい、そこでも追ってから逃げ回る。

 源頼光の故事を元に、異世界に入り込んだ男の話をホラー風味で描いた作品。短編にはぴったりの設定だが、話にまとまりがないのが難点。
<A> <楽>
25'02'05 BEASTARS7
板垣巴留 (検索) <amazon> <楽天>
 チューリントン学園の中で何者かに見張られていることを意識したレゴシは、その視線を探っていく内に、この学園の警備員ガラガラヘビのロクメと出会う。そのロクメからかつての食殺事件の犯人を見つけるよう頼まれてしまうのだが、そんなレゴシは何者かに襲われてしまう。

 話は一旦一段落し、レゴシとハルも学園生活に戻ってきたが、ここで一巻の冒頭に起こった食殺事件に戻り、その犯人捜しとなった。なんというかフェティ度満点のガラガラヘビが出てきて、著者のフェティの引き出しの多さに驚かされる。
<A> <楽>
25'02'01 転生したらスライムだった件15
伏瀬 (検索) <amazon> <楽天>
 テンペストに攻め込んだ帝国軍を迎え撃つヴェルドラ。だがそこにはヴェルドラが最も苦手とする姉のヴェルグリンドによってなすすべ無く捕らえられ、更に帝国へと乗り込んだリムル達は罠にはめられて迷宮に閉じ込められてしまった。絶望的な状況の中、テンペストで戦える面々は戦いを継続する。

 前巻のラストで絶望的な戦いになったことは分かっていたが、一旦勝利のパターンへとフェイズが移るとあっけないほどに逆転してしまう。それが本作の面白さかな?
<A> <楽>
25'01'29 悪役令嬢転生おじさん6
上山道郎 (検索) <amazon> <楽天>
 秋になり、グレイスの誕生パーティが学校で行われることになった。たまたま同じ誕生日である事が分かったアンナにプレゼントを渡そうとするグレイスだが、身分の違いもあって、高価なプレゼントは受け取らないだろうと見越し、策を考える。

 今巻は全く危機感が無い学園生活が展開していた。その中でも新キャラが出たり、少々不穏なものがあったりと、表面には見えない設定も少し出てきてるようだ。
<A> <楽>
25'01'27 抱きあい心中
夢枕獏 (検索) <amazon> <楽天>
 仕事の都合をつけて鮎釣りに出かけた“僕”は電車の中でたまたま出会った男から穴場の釣り場を教えてもらい、これを使えと釣り針をもらう。そのアドバイスに従ったところ、これまでに経験したことのない釣りが出来たのだが…

 “僕”というのが著者自身なのか、どこまで本当が隠れているのか分からない不思議な話。その辺が著者らしさで、結構もうベテランの域だと思わせてくれる。
<A> <楽>
25'01'23 パタリロ!51
魔夜峰央 (検索) <amazon> <楽天>
 タマネギ77号に好きな娘が出来た。他のタマネギ部隊の面々が応援するを見たパタリロは茶々を入れつつもアイディアを出したりするのだが、何故か恋仲の娘の母は頑なに結婚を許そうとしなかった。

 パタリロの性格が一話ごとに変わってしまい、親切であったり非情であったりするし、時に全く活躍しなかったりと、色々苦労しているようだ。バンコランとマライヒの息子フィガロも順調に育っている模様。
<A> <楽>
25'01'19 とんでもスキルで異世界放浪メシ2
江口連 (検索) <amazon> <楽天>
 伝説の魔獣フェンリルおよび特殊なスライムと従魔契約を果たして気楽な旅を続ける“俺”ムコーダは、立ち寄った町のギルドで任務をこなしたり、自分の固有スキルであるネットスーパーから調味料を購入してこの世界での食材を使って味を楽しんだりしていたが、ムコーダの存在を知った神々がこぞって注文を始めるものだから、天界からの要望が日に日に増していくという弊害もあった。

 気がつくと主人公の加護が盛り盛りになり、従える獣魔もまた新しいのが増えた。無目的に旅をしてるだけで強くなっていくのが本作の面白さ。
<A> <楽>
25'01'15 紅殻のパンドラ2
士郎正宗 (検索) <amazon> <楽天>
六道神士 (検索) <amazon> <楽天>
 ブエルの暴走を抑え、セナンクル・アイランドの危機を救ったネネだが、ネネとクラリオンを派遣したデリラは地下に残り、二人を地上へと送り込んだ。そこでネネはクラリオンを伴って元々の予定だった親戚の崑崙八仙拓美の家に行くのだが、変人で知られる拓美に振り回されるハメに。

 1巻で唐突に始まった戦闘シーンが一段落。よく状況が掴めないまま普通の生活へと入っていく。電脳空間での交流などは「攻殻機動隊」っぽさもあり。
<A> <楽>
25'01'11 静かな黄昏の国
篠田節子 (検索) <amazon> <楽天>
 砂漠化が進んだ近未来の日本。その中で老後の人生は生命維持装置につながれるしかなかった。そんな時、ある夫婦の元に電話が入り、緑に囲まれた田舎で短い老後を仲間と共に過ごしてみないかという勧誘がくる。

 遠い先の話ではない、実際にリアリティのある近未来の姿で、別のベクトルでの恐怖を感じる作品だった。
<A> <楽>
25'01'07 デキる猫は今日も憂鬱10
山田ヒツジ (検索) <amazon> <楽天>
 幸来の友人で諭吉の弟子となった元バンド女子の仁科は、元バンド仲間からスタジオを借りることが出来た。そこで改めて自分の音楽を作り上げることにした。それに諭吉にギターを教えることとなり、幸来の前で演奏会を開くことになった。

 主人公幸来の話は少し後退し、仁科と諭吉の物語がメインとなった。なんか仁科の話は新しく展開していくような雰囲気を持たせている。
<A> <楽>
25'01'03 堕ちる天使
ウィリアム・ヒョーツバーグ (検索) <amazon> <楽天>
 ニューヨークの探偵ハリー・エンジェルはある日ルイ・シクレという紳士から奇妙な人捜しの依頼を受ける。それは10年以上前に大人気だった歌手フェイバリットの行方を捜して欲しいというものだった。いつも通り通り一辺倒の調査を始めたところ、ハリーが聞き込みをした人間が次々に死んでいく。更に生きているのか死んでいるのか分からないフェイバリットが過去黒魔術に傾倒していたという事が分かってから、ハリー自身の命も狙われることに。

 映画『エンゼル・ハート』(1987)の原作で、いつか読んでやろうと思ってたがようやくそれが叶った。映画と原作は雰囲気が随分異なり、原作は完全なハードボイルドに寄せた作りになってる。しかしだからこそ雰囲気ははまるし、ホラーとハードボイルドの相性の良さが良く出ている。ただ、やはり映画と比べると少々展開が重めで話もすっきりしないところが難点かな。映画の方が絶望感が良く出ている。
<A> <楽>