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タイトル | |||||||||||||||||||||||
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ライオン・キング 1994 | |||||||||||||||||||||||||||
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ライオン・キング | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1994アカデミー作曲賞、主題歌賞 1994LA批評家協会アニメーション賞 1994ゴールデン・グローブ作品賞、音楽賞、歌曲賞 |
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プライド・ロックの王者ライオンのムサファの仔シンバは、強い父の統率力の元、自然を学び、群れのリーダーとなるべく成長していった。だが叔父スカーに騙されて父を失い、しかも父親殺しの汚名を着せられそうになり、自ら群れを飛び出る。シンバは長い放浪生活を送るが、その間に立派な雄ライオンとなっていった。丁度その頃、シンバが去ったプライド・ロックはジャッカルと結んだスカーの無策により、絶滅の危機を迎えていた。 ディズニー創設以来の大ピンチを救った作品として知られ、その後ミュージカルとなり、映画公開から15年後も世界のどこかで公演中というとんでもないヒットを記録し続けているディズニー製アニメーション。 新生ディズニー・アニメは本作品の前に制作された『アラジン』(1992)が私は嫌いなのでこの作品も全く期待を持っていなかった。それに『ジャングル大帝』のパクリだと日本ではわいわいやっていたので、ますます観る気を失っていた。 この作品を観たのは結局テレビでであるが、正直に感想を言わせてもらう。 これは、最高の作品だ!!!!! 今まで小馬鹿にしてきたディズニーを、これ程見直した時はない。いや、逆にファンになったくらい。それくらいに素晴らしい。 CGの使い方とか、ストーリー運びとか、その辺は色々言いたいことはあるが、この作品に限り、そんなことは重要ではない。 この作品は、まさしく神話なのだ。 私の好きな作家に、宗教研究家のジョーゼフ=キャンベルという人がいるが、彼の言うところによれば、神話は普遍的なイメージであり、人間にとっては最も大切な心の神域に関わるもの。その為に、心の中にある英雄を呼び出す必要性を説く。 まさに英雄を呼び出す、その過程がここには描かれている。 以降、キャンベルの本から私が独自に再解釈したことを書かせてもらう。 1:英雄は自分は特別な存在の子であり、自分の特別な力のことも知っているが、その用い方を最初は知らぬ。 2:自分の力の秘密を知ろうとする主人公だが、これは本人の努力ではどうにもならない。 3:だから、動機付けが行われる。つまり冒険である。この冒険を通し、主人公は様々な人と出会い、危機を乗り越えることによって自分自身を知るようになる(この際、か弱き女性を助けるイベントが多い)。 4:旅の途中、若しくはそのきっかけを作るものとして導師を持つ。 ここまでは普通の冒険活劇でもよく用いられているが、それだけで終わる訳ではない。 5:主人公は自らの力の暴走(の可能性)を知り、一定期間のモラトリアム期間を持つ(重要)。 6:死の世界を垣間見る(この作品においてはジャッカルの存在がそれに当たるだろう) 7:最終的な到達点は“父と同等になる”若しくは“父を超える”という点にこそある。それが英雄にとって最も大切なイベントなのだから。 これらを実にバランス良く、完璧なまでにあの時間に押し込めた脚本の素晴らしさは特筆に値する。 ところで、上記の項目を見て、何か他の映画を思い出す人もいるだろう。その通り、この手法は『スター・ウォーズ』で、はっきりと用いられている(これについては別項)。神話の英雄はこれらの条件を満たしている事が多い。死から復活を果たし、神と同位格となったキリスト、人間の子でありつつ、死を通り越え、神々の列に加えられたヘラクレス、世界の果てでロキを垣間見るトールキルなど、枚挙に暇がない。 キャンベルの提唱するこれらの項目は、現代でこそ用いられるべき。と言うのはよく分かる。上記の項目を全てスケールダウンしてみると分かるが、少年が青年期を過ぎ、大人になるために辿るべき道筋なのだから。 私にとって、冒険活劇を主眼とする映画では、これらがどれ程含まれるか。それが一つの判定項目となっている。仮に全てが適合していたら、それは私にとって理想の映画だと言うことになる。 それをアニメで見せてくれるとは。ディズニー、恐るべし。 最後に一言。この作品は『ジャングル大帝』のパクリでは決してあり得ない。『ライオン・キング』はこれ単体で最もバランス良い現代神話なのだから。較べものになぞなるはずはない。 |
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