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デヴィッド・フランケル
David Frankel

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鑑賞本数 1 合計点 4 平均点 4.00
書籍
2008
2006 プラダを着た悪魔 監督
2002 ペンシルバニアの奇跡 監督
2001
バンド・オブ・ブラザース
<A> <楽> 監督
wiki
1998
フロム・ジ・アース [人類、月に立つ]
<A> <楽> 監督
wiki
1994 マイアミ・ラプソディー 監督・製作・脚本
1991 ノンストップ・クレイジー 大迷惑な人々 脚本
1990 ベイビー、ウォンテッド! 脚本
1959 4'2 ニューヨークで誕生

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プラダを着た悪魔
2006米アカデミー主演女優賞(ストリープ)、衣装デザイン賞
2006英アカデミー主演女優賞(ストリープ)、助演女優賞(ブラント)、脚色賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアー賞

2006全米批評家協会助演女優賞(ストリープ)
2006ゴールデン・グローブ女優賞(ストリープ)、
作品賞、助演女優賞(ブラント)
2006放送映画批評家協会主演女優賞(ストリープ)、コメディ作品賞
2006ナショナル・ボード・オブ・レビュートップ10
2006全米BoxOffice第15位
2006
アメリカ俳優組合主演女優賞(ストリープ)
2007MTVムービー・アワードブレイクスルー演技賞(ブラント)、コメディ演技賞(ブラント)、悪役賞(ストリープ)
2007allcinemaONLINEユーザー投票第15位

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アライン・ブロッシュ・マッケンナ(脚)
メリル・ストリープ
アン・ハサウェイ
エミリー・ブラント
スタンリー・トゥッチ
エイドリアン・グレニアー
トレイシー・トムズ
サイモン・ベイカー
リッチ・ソマー
ダニエル・サンジャタ
レベッカ・メイダー
デヴィッド・マーシャル・グラント
ジェームズ・ノートン
ステファニー・ショスタク
ジゼル・ブンチェン
ハイジ・クラム
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
プラダを着た悪魔 上(書籍)プラダを着た悪魔 下(書籍)ローレン・ワイズバーガー
 ジャーナリストを目指すアンディ(ハサウェイ)は、首尾良く一流ファッション誌“RUNWAY”の就職が決まった。仕事は編集長ミランダ=プリーストリー(ストリープ)のアシスタント。オシャレには疎いが、それが次へのステップになればという程度に考えて出社した初日。アンディはこの業界が自分の常識を越えていることを知ることとなる。秘書にも流行の最先端の服装が要求され、更に“ファッション界のカリスマ”ミランダはとことん自分中心。昼も夜もなく理不尽な命令が続けられ、いつしかアンディの私生活はめちゃくちゃになっていく。
 新世紀に入って以降、映画はCGを用いた大作志向となり、話題になるのはそう言った派手さを強調した作品が増えた。一方、文芸も細分化。微妙な精神に来る描写を使ったロード・ムービーっぽい作品が増えた。オスカーノミネートともなると、そう言う作品がずらっと並ぶようになる。いや、決してそれが悪いわけではない。むしろ私は
そう言った両極端な作品が結構好きなタイプなのだが、しかし一方では、いわゆる「まともな」ハリウッドスタイルの作品の力がどんどん失われている気がして、それはそれで寂しい。
 そんな時に登場したのが本作。旧来のハリウッドスタイルを踏襲して幅広い客層に受けつつ、評価も高いという近年では結構珍しいタイプの作品だった。
 ただ、全く本作が古いかというと、全くそんなことはない。むしろ内容はかなり変わっている。主人公が悪辣な上司に対して復讐することはないし(ラストは復讐と言えば復讐だけど、意味合いが随分異なる)、スクリューボール・コメディのように恋のさや当てがあるわけでもない。更に面白いのは、主人公は最後まで何も得るものが無いのだ。むしろ失ったものの方が多い。
 ここでアンディはかなり色々なものを無くしてしまう。友達を失ったし、恋人とのギクシャクした関係は最後まで清算されない。流行の最先端からも取り残されることになるし、上司の信頼も最後に裏切ったことで失った。再就職先は冴えない出版社。外面的に見る限り、アンディは負けっ放しで終わってしまうのだ。しかしそれを全く感じさせず、物語を爽やかに終わらせる事が出来たのは、結局
全てを失ったところで、彼女が得たものが何にも増して素晴らしいことだったと言う方向に持っていったことだろう。
 確かにアンディは色々なものを失ったが、ミランダについていくことで、人脈の生かし方や、ここぞと言うときの押しの大切さを知ったし、その上で自分が本当にやりたいことにもそれが活かせるという技術的なものを覚えた。更に自分が本当になりたかったものは何か。と言う事も知ることが出来た。
目で見える色々なものを失いはしたけど、本当の人生を見つけた。これが一番の強さとして描かれていたからだろう。
 お陰であのラストシーンはからっとした清々しさを存分に感じさせてくれる。そう言う意味では大変上手い作品だと言える。
 ただ、本作の場合物語云々よりも強烈なストリープの個性を見ることの方に主眼がある。アカデミーの常連だけあって、この人の演技の幅はもの凄く広いけど、年齢を重ねた上での新しい魅力をしっかり作り上げてる。これを“貫禄”と見ることも出来るけど、むしろ今も尚新しい役柄に挑戦中というストリープの演技者としての凄さを物語っているかのようだ。それでしっかり新しい役柄をものにしてるんだから、この人はやっぱり凄いよ。
 一方、その強烈な個性を発揮するストリープに対抗してちゃんと自分の役を作っていったハサウェイも着実に良いキャリアを重ねていってる
『プリティ・プリンセス』でアンドリュースとの共演もあったし)。ラストの笑顔は、本作を語る上で欠かすことの出来ないベストショット。あのショットがああ決まったからこそ、本作はぴたっとあるべき場所に治まったのだ。いわゆる負け組であることを何とも思っていない。むしろここからが本当の自分だ。というメッセージを表情だけで成し遂げることが出来たのだ。
 いろんな意味で応援歌として使える作品だから、ちょっと疲れを覚えてる人なんかにはぴったり来るんじゃないかな?

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