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_(書籍) _(書籍) |
2023 | ||||||||||
2022 | NOPE ノープ 監督・製作・脚本 | |||||||||
ウェンデルとワイルド 製作・脚本・出演 | ||||||||||
2021 | キャンディマン 製作・脚本 | |||||||||
2020 |
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2019 | アス 監督・製作・脚本 | |||||||||
トイ・ストーリー4 出演 | ||||||||||
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2018 | ブラック・クランズマン 製作 | |||||||||
2017 | ゲット・アウト 監督 | |||||||||
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2016 | キアヌ 製作・脚本・出演 | |||||||||
コウノトリ大作戦! 出演 | ||||||||||
2015 |
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2014 |
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2013 | ||||||||||
2012 | ||||||||||
2011 | ||||||||||
2010 | ||||||||||
2009 | ||||||||||
2008 | ||||||||||
2007 | ||||||||||
2006 | ||||||||||
2005 | ||||||||||
2004 | ||||||||||
2003 | ||||||||||
2002 | ||||||||||
2001 | ||||||||||
2000 | ||||||||||
1999 | ||||||||||
1998 | ||||||||||
1997 | ||||||||||
1996 | ||||||||||
1995 | ||||||||||
1994 | ||||||||||
1993 | ||||||||||
1992 | ||||||||||
1991 | ||||||||||
1990 | ||||||||||
1989 | ||||||||||
1988 | ||||||||||
1987 | ||||||||||
1986 | ||||||||||
1985 | ||||||||||
1984 | ||||||||||
1983 | ||||||||||
1982 | ||||||||||
1981 | ||||||||||
1980 | ||||||||||
1979 | 2'21 ニューヨークで誕生 |
NOPE ノープ Nope |
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ロサンジェルス郊外にあるヘイウッド家の牧場では、映画やテレビのための馬の調教を行っていた。しかし半年前に父が亡くなり、息子のOJ(カルーヤ)と娘エメラルド(パーマー)が家業を継いでから、牧場の経営はますます悪化していた。そんな時近郊でテーマパークをしているリッキー・パク(ユァン)が牧場を買いたいと言ってくる。金は無いものの、自分たちの牧場を売ることに消極的なOJは、何か他に金を稼ぐ方法がないかと考えていたのだが、そんな時に牧場の一角の空にある雲が全く動いていないという不思議な光景を目にする。しかもその付近に行くと、あらゆる電気機器が止まってしまう。そこでエメラルドと共にその真相を動画に収めて高値で売れないかと考えるのだが… これまで『ゲット・アウト』、『アス』と立て続けにヒット作を飛ばし、新世代のホラーを代表する監督と言われるピール監督の三本目の監督映画作。 『アス』のレビューでも書いているが、前二作はカテゴリーとしてはホラーだが、むしろ人のアイデンティティを揺さぶる作品といった感じ。ホラーには違いないが、お化けが出てくるとかショックシーンで見せるのではなく、超常的存在によって普通の人が悪意を見せられるような話で、観ていて怖いわけではないのだが、心が冷えるような作品になってる。ホラーよりもSF寄りで、更に文学性まで感じさせる演出が見事だった。 そして三作目となる本作は、今までの中で一番SFに寄せた作品で、更にコメディ風味を多めにれているために全く怖くない。どっちかというと宇宙人を撃退する50年代のSFみたいな話になってしまっている。宇宙人についての意外性はあるものの、古くさいSF作品というのが概ねの評価。登場人物も限られるし、宇宙人が人を襲うとしても、限られた人数で大きなパニックが起きているわけでもない。スケールとしても大きいのか小さいのか分からない。 OJとエメラルドに関しても、これと言って家を守るための計画があるわけでなく、動画をバズらせるくらいしか思いつかず、そうしたら宇宙人がいることに気づくといういい加減さ。ストーリーとしてはとてもぬるい感じが強い。 概ねのんびりした雰囲気のSFとはいえ、内容の皮肉はこれまで以上に鋭い。 本作は何を皮肉にしているのかというと、本作を含めた映画そのもの。もっと言えば、興業というものがどれだけ人を傷つけているのかを描こうとしているものになっている。 ヘイウッド家はハリウッド用に調教した馬を貸し出しているのだが、OJは調教によって馬の成長が歪んでしまうことを嫌っており、調教に熱心になれない。そのために調教不足で映画に出すことになるために映画制作者からは使えない人間としか見られてない。映画産業によって傷つけられてるのは人間だけでなく動物もそうであるということ。最近は動物も残酷に扱ってないというテロップが出ることが多くなったが、そもそも映画用に調教することが動物の生態を歪めてしまうという事実。 そして廃業しようとするヘイウッド家から馬を買おうとする興業主のジュープは、その馬を見世物用の生け贄として使おうとしてる。このジュープ自身はテレビの子役出身で、子役時代に、それこそ調教失敗した猿に襲われてそれがトラウマになってる過去があった(本作でのホラー要素はこのシーンだけ)。結局宇宙人を見世物にしようとした結果、自分自身が食われてしまう。これに関して言うなら、興業で傷ついた人物が成長すると、トラウマを超えるために余計酷い興業主になってしまうということと、現場の人を無視する興業主のなれの果てという皮肉さを感じる部分。 そう言う意味では興業というものを徹底的に批判している作品であると言うことになるだろう。 更に言うなら、本作は宇宙人を撮影しようとする作品なのだが、実はその宇宙人自身が人間の愚かな行いを眺めていたという部分もある。実はお互いに観客であると共に役者であると言う部分も皮肉として機能しているのが面白いところだ。 本作は概ね全て皮肉で出来ている作品として考えるのが正しいのではないかな。 |
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アス Us |
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2019NY批評家協会女優賞(ニョンゴ) 2019放送映画批評家協会SF/ホラー映画賞、主演女優賞(ニョンゴ)、若手俳優賞(ジョセフ)、音楽賞 2019MTVムービー・アワード作品賞、俳優賞(ニョンゴ)、悪役賞(ニョンゴ) |
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1986年。少女のアデレード・ウィルソンは両親に連れられてカリフォルニア州サンタクルーズのお祭りにやってきていた。そこで親からはぐれて迷い込んだミラーハウスの中で自分そっくりな女の子と出会った。30年後。今アデレード(ニョンゴ)は夫と二人の子どもを持つそれなりに豊かな生活を送っている。そんな夏のひととき、知り合いの家族とともにサンタクルーズのビーチへとやってきたが、そこで息子のジェイソンがビーチで血を流して立ち尽くす男を見かける。そしてその夜。何者かが家族の借りたリゾートハウスに侵入してきた。 ホラー作品でありながらアカデミーをはじめとして数々の賞に輝いたゲット・アウトのピール監督が、再び投入したホラー作品。 ゲット・アウトがここまで評価されたのは、単なるホラーに留まらずに人間のアイデンティティーを掘り下げた話になっていたからだった。そして本作はその部分を更に強化し、自分と全く同じ存在が敵意を持ったまま自分の前に現れた場合、どう対処すれば良いのかという部分で、今の自分のアイデンティティーを更に掘り下げた作品になってる。 本作の特徴として、やはりゲット・アウト同様の理詰めのホラーと言うのが特徴的。荒唐無稽な話ではあるが、ベースにあるのが科学ということで、この不条理にはどこかに原因と理由があると思わせることで物語を引っ張っていけるし、怖さよりも興味の方で画面に引きつけられる。演出技巧は大変上手い。 ただ、ゲット・アウトと較べるとちょっと不親切が過ぎたか?物語の大意はともかく細部がほとんど分からないまま終わってしまい、もやっとした気分が残ってしまう。それとだいぶ残念だが、ラストのオチも途中でなんとなく分かってしまっていた。面白くはあるが、ゲット・アウトほどのインパクトはなかったかもしれない。 テーマとしては、ゲット・アウトが現在も根強く残る人種差別をテーマにしたのに対して、本作はInvisible manとなってしまう人間を抱えているアメリカをテーマにしているのだろう。それはホームレスであったり、あるいは自分の権利を主張する方法を持たない人々だったり、あるいは“健全な”人たちから無理矢理その役割を押しつけられている社会の片隅にいる人々。そんな人々に対して目を向けてほしいという願いがあるのかも知れない。あるいは、このまま放置されたら実際にこういう事態が起こるぞという警告としても。 |
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ゲット・アウト Get Out |
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2017米アカデミー脚本賞、作品賞、主演男優賞(カルーヤ)、監督賞 2017英アカデミー主演男優賞(カルーヤ)、脚本賞 2017NY批評家協会新人監督賞 2017LA批評家協会脚本賞 2017全米批評家協会主演男優賞(カルーヤ) 2017ゴールデン・グローブ作品賞、男優賞(カルーヤ) 2017インディペンデント・スピリット作品賞、監督賞、主演男優賞(カルーヤ)、脚本賞、編集賞 2017放送映画批評家協会脚本賞、SF/ホラー映画賞、作品賞、主演男優賞(カルーヤ)、監督賞 2017MTVムービー・アワードコメディ演技賞(ハウリー)、作品賞、俳優賞(カルーヤ)、コンビ賞(ハウリー&カルーヤ)、悪役賞(ウィリアムズ)、体制との格闘賞 |
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