死ぬまでにしたい10のこと |
2003ヨーロッパ映画作品賞、監督賞(コヘット) |
|
エステル・ガルシア
ゴードン・マクレナン
アグスティン・アルモドバル
ペドロ・アルモドバル
オグデン・ギャヴァンスキー(製)
イザベル・コヘット(脚)
サラ・ポーリー
スコット・スピードマン
デボラ・ハリー
マーク・ラファロ
レオノール・ワトリング
アマンダ・プラマー
ジュリアン・リッチングス
マリア・デ・メディロス
アルフレッド・モリナ |
|
★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
3 |
4 |
3 |
3 |
3 |
|
16歳で夫のドン(スピードマン)と出会い、トレーラーハウスに住みながら二人の娘を育てつつ清掃員として仕事をしている23歳のアン(ポーリー)は、ある日、突然の腹痛に倒れ、医師より癌で余命2〜3ヵ月と宣告される。コーヒーショップで今までの人生を振り返りつつ、死ぬまでにしたいこと10項目のリストを作るのだった。
個人的に大変買ってるペドロ=アドゥモヴァル監督が製作をしてるというので、実は結構期待していた作品だった。劇場では観られず、テレビで拝見。
残された自分の時間を知り、その間にいかに生きていくかと言うテーマは黒澤明監督の『生きる』(1952)や『マイ・ライフ』(1993)などで既に映画化されているが、本作はかなり現代的なセンスに溢れた作品となってる。主人公のアンはトレーラーハウスに住みながら、甲斐性のない夫を尻目に自分が家族を支えている。しかも17歳で既に一家の大黒柱として働いてる。そんな彼女が望むのはあくまで自分本位な望みに過ぎない。
彼女は夫も二人の娘も愛してるが、何より先ずこれまで虐げられてきた自分というものを、大切にしたいと思うようになったわけだ。彼女が望んだのは、今自分がしたいことをすること、そして生きているという証を残していくことだった。
しかしこれは、実際、私たち自身の人生の目的そのものではないか。私たちはそれぞれが人生の目的ってものを持とうと思いつつも、なかなかそれに気付くことがない。
むしろ自分勝手であると知りつつも、本当の目的を10に限定して、それで生きようとする彼女の姿が、実は私たちが望んで生きていこうとする姿と重なっていく。
死ぬ前でなくとも、私たちは人生の目的を持てるはず。それなのに、何もかも見えてないのかもしれない。大きな望みでなくても、これに賭けてみよう!と思えるものを見つけ出していくことこそが重要となるのだ。人から見てくだらないものと思われても構わないではないか。
…らしくない事を書いてしまったようだ。やっぱり肉親の死を目の前にすると、そう言う風に思ってしまうものらしい。
さて、それでキャラクターだが、個性的ではありながら、なかなか主演作に恵まれてなかった感のあるポーリーの出世作としても特記されるべきだろう。等身大の、ほんのちょっと勇気のある女性を上手く演じていた。時間経ってみると、その良さが分かってくる。
|
製作年 |
|
製作会社 |
|
ジャンル |
|
売り上げ |
|
原作 |
|
歴史地域 |
|
関連 |
|
allcinema |
Walker |
ぴあ |
IMDb |
CinemaScape |
wiki |
キネ旬 |
eiga.com |
wiki(E) |
みんシネ |
|
|