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ロマン・コッポラ
Roman Coppola

ロマン・コッポラ
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 父にフランシス・フォード・コッポラ
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1965 4'22 パリで誕生

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CQ 2001
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★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 1969年パリ。映画監督になり立てのアメリカ人青年ポール(デイヴィス)は、B級SF作品『ドラゴンフライ』の編集に当たっていたが、同時に全く個人的に恋人のマルレーヌ(ブシェーズ)の日常生活を追った自主映画も撮影しており、むしろそちらに愛情を注いでいた。そんな時、『ドラゴンフライ』の監督が続いて降板してしまい、なんとポールが監督に抜擢されるのだった。初めての大役に心血を注ぐポールは、映画のヒロインを演じるヴァレンタイン(リンドヴァル)へと徐々に惹かれて始めた自分に気付くのだった。忙しさのあまり、マルレーヌとも徐々に疎遠になり、自主製作映画の方も滞ってしまうのだが…
 コッポラ・ファミリーでこれまでほとんど映画製作に関わってこなかった息子のロマン=コッポラの初監督作品。初監督でユニークなものを造ってやろうという気負いと
妙な力の入り具合は感じるけど、出来は意外にもそつなくまとまり、すっきりした気分で観られる。これは監督よりも製作の方の努力と思えてしまうのは、やっぱり二世への僻みかな?
 実際、素材の取り方と言い、こだわりと言い、1970年代、『スター・ウォーズ』(1977)が出る前のインディペンデント系SFへの愛情に溢れた作品で、『バーバレラ』(1967)を思わせるステージセットと言い、小物の数々もレトロ調。しかも取っている映画が
“60年代はこう考えられていた宇宙”の描写に力が入れられている。言ってしまえば、凝りすぎるほどの凝り方を見せている。映画オタクが映画オタクを撮影したような作品と言うのが正直な感想。
 だけど、それで物語は決して破綻しているわけではなく、むしろ逆で小技の一つ一つが上手くはまっている。メタフィクションものとしての完成度もかなり高い。
演出の巧さで物語を作り出すことが出来るという恒例だろう…ただその分個性が殺されてしまった感は拭えず。素材は面白いのにカルト作にはなりきれなかった。それが良かったのか、悪かったのか。
 とりあえず幅広く一見をお勧めしたい作品。

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