08'09'28 | 機動戦士ガンダムUC3 赤い彗星 (著)福井晴敏 <amazon> バナージは起動したユニコーンや仲間達、オードリーと共にネェル・アーガマに収容される。だがユニコーンを狙うネオ・ジオン軍によって艦は危機に陥ってしまう。“赤い彗星の再来”と噂されるネオ・ジオンの精神的指導者フル・フロンタルが迫る中、オードリーの秘密が明らかに… いかにもシャアっぽいフル・フロンタル(本人かもしれないが)の初登場と、オードリーの秘密と言うことでこの巻は終わってしまった感じ。わざわざこんな不便な時代に話を置いたのは、結局この二つの事を描きたかっただけなんじゃないのか? |
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08'09'25 | 寅さんと麗しのマドンナたち (著)吉村達夫 <amazon> 世界一の長寿シリーズ映画「男はつらいよ」はマドンナの存在なしではあり得なかった。一つ一つの作品に登場する個性的なマドンナ達と、寅さんの関係の変化を通じ、マドンナの側から観た『男はつらいよ』論。 これは基本的には『男はつらいよ』の映画レビューなのだが、視線をマドンナの側に取ることによって一貫させており、なかなか興味深いものに仕上がっている。しかしこう読んでみると、未だにこの映画のファンが多いことは分かった気がする。この作品は繰り返し観るのに適した作品なのだな(私は3回観たのが最高かな?)。 |
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08'09'24 | ガブリン2 (著)小林まこと <amazon> 急速に成長してしまったガブリンは、3歳になっても幼稚園に入ることを拒否されてしまった。そんな時、化け物だけが入れるというデービル妖育学校の事を聞き、月夜野一家は一路学校へと向かう。そこで出会った、やっぱり変わった人々(お化け)との交流を描く。 基本的に一話完結のため、話は色々と出てくるが、一応メインはガブリンが学校に入るまでのこと。結果的にお父さんの研太郎がいつも割食ってしまうのだが、この辺はモロ「奥様は魔女」だね。何かというとキレて、結局いつも怒ってるけど、基本的に幸せだってのも同じか。 |
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08'09'21 | カオスレギオン0 超魔六障篇
題字に「0」が付くことから、これが本編の番外編という位置づけとなるが、実際はこちらの方が雑誌連載の方らしい。ややいかにもライトノベルっぽい作品に仕上がっている。軽めに作られてるのかな? |
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08'09'18 | 闇の奥
「地獄の黙示録」原作。映画でヴェトナム(というかカンボジア)だった舞台は元はアフリカのコンゴ。一応形式は冒険譚なのだが、むしろ人間の業に突っ込んだ哲学的な話に仕上がっている。何というか、これを映画にしようという事自体がかなり冒険だったような気もするんだけど、オリジナルがこんなだからこそ、ああいった映画が出来たと納得できたところもあり。 |
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08'09'17 | ジパング36 (著)かわぐちかいじ <amazon> 米軍の夜間攻撃をしのぎきった大和に積まれた原爆を阻止する。その使命を帯びて角松以下“みらい”の面々が大和に乗り込む。米軍が本格攻撃をしかける朝まで僅か数時間。その間に原爆を処理できるのか。そしてあくまで大和に残り一人待つ草加の思いとは… アクション路線に入り、話は一応盛り上がっているはずなのだが、あんまりそうは見えないところが問題。話もこう長くなると、盛り上がりが盛り上がりに見えないな。 |
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08'09'16 | スザンナの歌(下) ダーク・タワーVI
著者が自作の小説に登場。これは結構昔から使われているテクニックで、小説のキャラクタに出会ったことが小説を書くきっかけになってるという、割とありがちなパターン。だけど、ここで面白いのは、キングがこの作品を書いていなければ、死んでしまっていただろう。と自分で書いているところだろうか。文末にこのシリーズと自分自身との関わり合いが書いてあるのだが、1部と2部でえらく間が空いているのは、実はアル中になっていたとのこと。色々苦労があったんだね。 物語のラストはやっぱりいかにも「続く」だが、ちょっとやり過ぎかな? |
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08'09'13 | 荒野の蒸気娘4
ギャグの中にシリアスを混ぜ込めるといういわば「ワッハマン」タイプの作品ではあったが、尺の短さと、展開のワンパターンさがちょっとネックとなり、さほど盛り上がって見えないのが残念なところ。もうちょっと盛り上がって然りだったんだけど、最近の著者はどうも今ひとつ精気がない感じだな。悪い作品じゃないけどちょいと残念。 |
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08'09'11 | カラシニコフ自伝 (著)ミハイル=チモフェエヴィチ=カラシニコフ、エレナ=ジョリー <amazon> 世界でおそらくは最も口に上がることが多いロシア人の名前。銃の設計者として、世界最高の突撃銃と言われるAK-47通称《カラシニコフ》を作った男が、自らの半生を振り返り、ソ連内の限られた世界の中での歴史を描く。 世界中で最も使用され、おそらくは最も多くの人を殺したであろう携行兵器AK-47の開発者が語るロシア史。名銃と言われるAK-47であったとしても、それは一人で作られたものでもなければ、すんなり制式化されたわけでもないことがよく分かる作品。 ロシア人に対するジョークはかなりあるが、カラシニコフ自身も相当にヤバイことを国家からされており、それで尚国家に対する忠誠心を完全に持ち続けているのが凄いところ。流石ソ連人だ。 |
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08'09'09 | 癒されゆく日々 (著)大島渚 <amazon> 1991年。出先のロンドンで脳出血で倒れた著者が、リハビリの末に監督として現場復帰するまでの病状を自ら綴ったエッセイ集。 映画の話があるか?と思って読んでみたが、基本敵に映画についてはほとんど語られて折らず、リハビリのことばかりが書かれている。雑誌連載だったそうで、その時はリアルタイムだったから意味はあるけど、今となってしまうと、やっぱり今ひとつと言った感じ。 病状日誌という以上の意味合いはなさそうだ。 |
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08'09'06 | 野蛮の国 (著)西川魯介 <amazon> 某県の山奥にある野良山高等専門学校。ここの5年に編入してきた金子が経験する、恐ろしいまでに乱れた学園生活とは? 高等専門学校いわゆる高専は、確か私の中学時代の同級生で行った奴がいたと思うが、成る程こういう所だったのか…というのは冗談にしても、しかしよくまあここまでサービス満点の作品を作ったもんだ。1ページに一つは必ず「知ってる人だけ知ってればいい」という割り切りに溢れたネタが仕込まれていて、それが分かってると格段に楽しさが増す。後書きマンガであの唐沢なをきが感心してるくらいだから、かなり凄いネタの数々。 フェティッシュ具合が時として18禁路線にまで振り切れてるのがなんだが、ページめくる度にネタで大笑いできるからまあ良いか。とりあえず著者はドイツ語とロシア語をネタ程度には使え、兵器と科学、オカルトのマニアであることが分かり(多分その方面でドイツ語とロシア語に走ったんだろう)、更に異様な眼鏡っ子好きだということ。それらのネタがこれでもか!と詰め込まれてるので、そう言うのが好きな人にはお勧め。 |
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08'09'04 | 虐殺器官 (著)伊藤 計劃 <amazon> 近未来。核を含め小国では次々とテロ活動と虐殺が続いていた。そんな中アメリカは特殊機関を用いてテロ首謀者の暗殺することで世界に安定をもたらそうとしていた。その暗殺機関に属するクラヴィスは、あるオペレーションでアメリカ人を殺せ。という命令を受ける。ジョン=ポールという名のその男は次々に繰り出される暗殺者をあざ笑うかのようにその手をすり抜けていく。やがてクラヴィスは宿命のライバルとしてポール暗殺に血道をあげるようになるが… 未来世界における戦争のあり方をリアリスティックに描いた正統的なSF作品で、オチも含めて高水準な作品に仕上げられる。少なくとも私にとっては非常に好みの作品では確か。多くの小説や映画の引用も楽しめる。物語そのものはディストピアものになるんだろうか? |
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08'09'02 | リングワールドの玉座 (著)ラリイ・ニーヴン <amazon> リングワールドを救うためとは言え、全住民の5%を死に至らしめてしまった責任を感じたルイス・ウーはリングワールドの中で寿命を全うすることを誓った。それから10数年の年月が経過したが、リングワールドには再び危機が訪れようとしていた。他の種族の血液を食料とし、あらゆる静物の脅威となる種族“吸血鬼”が突然大繁殖を始めたのだ。同時多発的に起こったこの大繁殖に、複数の種族からなる連合がその原因解明に乗り出した。その頃老化で死期の近づいていたルイスに、宇宙船の破壊により、やはりリングワールドに残っていた《至高者》から連絡が入る… 本当に久々のリングワールド。この話は二部構成となっていて、前半でリングワールド住民達の冒険が、後半がルイスの話となっているのだが、前半と後半で話のつながりが薄く、わざわざ一冊にまとめる必要はなさそうな気もする。終わり方も中途半端で、いかにも「続き」となってるのも構成がおかしくないかな? 前作「リングワールドふたたび」読んだのが確か15年くらい前?もう色々忘れてしまっていて、その記憶を掘り出すだけでも大変だった。続刊「リングワールドの子供たち」はもう出ているので、そちらの方を読んでみないことにはどうも。 |
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08'08'31 | 餓狼伝22 (著)板垣恵介 <amazon> 北辰館トーナメントの決勝戦は姫川とプロレスラーの長田によるもの。互いに必殺技を繰り出し、勝負は一瞬で付くかと思われたが…そしてそこに現れたのは、殺人犯として指名手配中の藤巻十三だった。素顔をさらし敢えて試合場に足を踏み入れた藤巻は北辰館に対し宣戦布告を行う。 長田と姫川の試合は、妥当と言えば妥当だが、こういう展開にしたのか。双方がちゃんと自分の技を繰り出し、特に長田は必殺技とも言える虎王まで繰り出してくる。更にその後の藤巻の乱入によって更に熱い展開が待ってる。 さて、それで主人公は… |
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08'08'29 | 旅立つマリニア グインサーガ120
物語そのものは通過点と言った感じで、メインのストーリーにはほとんど関わらないのだが、こんなもので丸一巻使ってしまうのが著者らしいところ。本作の場合、新たに不気味な集団としてミロク教団というのが出てきた。どうも又変な形で物語に関わりそうだが、なんで風呂敷を畳もうと考えない? |
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08'08'24 | 天気待ち (著)野上照代 <amazon> 黒澤組の名スクリプターとして知られ、何本もの黒澤作品に携わってきた著者が、何故映画界に関わることとなったのか、映画界での人間関係や撮影の思い出などを綴ったエッセイ集。 いわゆる黒澤組のスタッフとして数々のインタビューも観てきた著者だが、改めて映画は裏方から見ると別な味わいと、どれだけ大変な思いをして作られているのかが分かって面白い。 身近に接する黒澤はいつも怒っていながら、その怒りというのは、完璧に自分の頭でできあがっているシーン展開へのすり合わせのためだったと推測しているが、確かにそれは才能というか、本当の天才だからこそ。とも思える。 伊丹十三と著者との関わりなども書かれていて、なかなか面白い作品に仕上がってるね。 |
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08'08'21 | 喰いしん坊17 (著)土山しげる <amazon> 食いワン決勝戦はついに満太郎と錠二の一騎打ちとなった。苦しい中、満太郎はこれまでの中で最も苦しかった食勝負を思い出していた… 食いワンの最中なのだが、ほぼ一巻丸々甲府での過去の勝負が描かれている。急に話が中だるみしてしまった感じがするのがちょっときつい。本番の勝負が見たいんだけどね。 |
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08'08'20 | スザンナの歌(上) ダークタワーVI
前巻「カーラの狼」の直後から話は始まり、話は全て二つの時代のアメリカで展開。1980年代に行ったローランドとエディはニューヨークの薔薇を守るため、1999年に向かったジェイクとキャラハンはスザンナを守るため。都合三つに分かれて話は展開するのだが、意気の高さはともかく、まとまって見えないのがちょっと難点。 |
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08'08'19 | 墓場まで何マイル? (著)寺山修司 <amazon> 著者によるエッセイ集。これまで単行本に収録されていなかったエッセイや対談を中心にまとめられた著者最晩年の著作集。著者の絶筆も含む。 なんか突発的に読みたくなる不思議な人だが、この作品には著者の最晩年のエッセイばかりが収められているためか、どことなく寂しさやはかなさを感じさせられるものばかり。読んでいて元気が出るタイプの作品ではないが、染みいるパワーを持ってる。 ランボーとの妄想対談みたいな遊びも入ってるけど、全般的に見て著者は表現者なので、対談向きの人ではないことは分かった。 |
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08'08'16 | ジパング35 (著)かわぐちかいじ <amazon> 大和の原爆爆発を止めようと、みらいは大和へと接近を始める。だが同時にそれは米軍の探知網にもひっかかることだった。大和に新兵器が乗せられていると言うことをうすうす気づいた米軍は大和を亡き者とするため総攻撃を開始しようとしていたが、同時にそれはみらいにも向けられる。 今回の中心は米軍の方で、しかもその多くはワシントンでなされているため、話としてはあんまり進んでない。 もしアメリカよりも先に原爆が作られてしまったら?ここではマンハッタン計画にあまりに金が使われてしまっているため、計画自体が頓挫してしまうとされているが、それは逆のような気もする。果たしてここで爆発させて本当に効果的に用いることが出来るのか? |
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08'08'14 | カーラの狼(下) ダーク・タワーV
第5シリーズの完了となったが、結果として物語として終わったのはカーラを襲う狼を撃退したという事だけで、他の問題は全て棚上げ状態。話が広がるだけ広がっているのだが、はてさてこれをきちんと畳むことが出来るのやら。いずれにせよこれだけあからさまな「続き」であれば、早い内に読まねばなるまい。 ところで“狼”が使っている武器がスニッチというのだが、やっぱりこれは「ハリー・ポッター」からだった。 |
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08'08'13 | 図書館革命 図書館戦争4
図書館戦争最終巻となった本作はまるまる一巻で一エピソードの展開。事態そのものはかなり真剣なはずなのだが、内容的に穴が多く、それを感じさせないように主軸を郁と堂上の恋愛話に持って行ってしまった感じ。結果的に落ち着くべき所に落ち着いたわけだが。 |
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08'08'03 | 鉄腕バーディー19 (著)ゆうきまさみ <amazon> つとむと謎の宇宙人の関係を疑い始めた早宮は、ツトムの体に付いていたはずの古傷が全て消えていることを発見。執拗にバーディーとの関係を問いただす。答えに窮するつとむだが、そのバーディーの方にも上層部の首のすげ替えによる調査員のあり方について、緊急事態が起こりつつあった。 前巻までの温泉編が終わり、日常が戻ってきたのだが、今度はつとむの正体がばれそうに…という物語展開。というより、ほぼばれるのは確実になっているのだが、それを追求した早宮自身がキャトルミューテーションされてるし。 まあ、今巻の場合は物語云々よりも売りは“健康的な平均男子高校生”が考える妄想事の描写に溢れていて、そちらの方が楽しかったりする。 |
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08'08'02 | マタンゴ 最後の逆襲 (著)吉村達也 <amazon> 2003年。城南大学の都市伝説研究会の面々が青木ヶ原樹海にあるという幻の船の調査にやってきた。物見遊山がてらだったのだが、彼らの周りを虹色の霧が包み込み、その間の記憶を失ってしまう。それから10年。メンバーはそれぞれ自分の仕事で名を上げるようになったのだが、その内の一人加納洋が、よりによって樹海の入り口で変死体となって発見されるのだった。それから彼らの時は再び動き出す。何者かによって送られてくるメッセージに込められた「マタンゴ」の文字の意味は?そして50年前に起こったという事件の全貌は… 映画「マタンゴ」の正式な後日譚。映画の後村井がどうなったのか。事件のことを知る謎の人物は誰なのか。そしてマタンゴをめぐる日米の研究はどうなったのか。その辺が現代の物語と絡んで展開していく。トラウマ映画として名高いオリジナルの物語をより謎めかせ、よりホラー調に仕上げた感じで一気に読ませてくれる。映画が好きな人には自信持って薦められる作品。 |
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08'07'31 | ビッグ・フィッシュ 父と息子のものがたり (著)ダニエル=ウォレス <amazon> 実業家の父エドワードが病気でもう長くはないと聞かされた息子のウィリアムは父のそばでつきっきりで看病することとなった。死を前にしながら決して深刻な話をしようとはしない父エドワードに苛つきを隠せないウィリアムだが…エドワードの過去に行った冒険の日々や、現在の父と息子の関係を合わせて描く親子の物語。 映画ビッグ・フィッシュ(2003)の原作で、先に映画の方を観たわけだが、小説の方は小説の方でしっかり自己完結していて、しかも実に小説的。これを映画にしようと思ったバートン監督にも驚かされるが、しかもそれを水準以上の作品に仕上げてくれたのも驚き。 映画と較べても話は結構生々しいが、その生々しさをくるむホラ話と、それを拒否しつつやがて受け入れていく息子の関係がうまく作られてた。 |
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08'07'29 | 喰いしん坊16 (著)土山しげる <amazon> 四人の太巻き勝負は持久戦へ。しかも勝負を盛り上げるため、他の勝負人の顔を隠した勝負へと移行していった。周囲の状況が見えない状態で、それぞれの心に思い出が去来していく… 決勝戦は長期戦となり、ここで桃子が脱落することになるのだが、その他、西山が何故“極道食い”と呼ばれるようになったのかが描かれていくことになる。著者は本作以外に「極道めし」なる作品を書いているそうだが、これもその一環になるのかな? |
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08'07'27 | シネマ・ハント
「ハリウッドがつまらなくなった101の理由」という衝撃的な副題が付けられているが、著者の映画の観方は構造論的・類型論的考察に裏打ちされていることもあって、非常によく理解できる。しかも著者の持つフェティ性もしっかり描写されていたりして、にやにやしながら読むことが出来た。 ただ同時に、なんで私はこういう具合にきちんと論旨をまとめて書くことが出来ないのか。という自己嫌悪もある。 文章を書くという事に、もう少し責任を持つようにしよう。 |
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08'07'25 | 食に歴史あり (編)産経新聞社 <amazon> 明治期となり、日本の食文化は大きく様変わりを見せた。それは西洋の食文化流入によるものだが、単にそれを輸入するだけでなく、日本独特のアレンジを加え、独自の進化を遂げてきた。そう言った、いわゆる洋食と呼ばれるものを中心に、オリジナルの料理がどのような変化で現在の食卓に上るようになったのか。様々な店を紹介しつつ、食の歴史を紐解く。 本書には和食の項目もあるけど、目玉はやっぱり洋食の方。イギリス経由のインド料理カリーがカレーライスに、フランス料理のコートレットが豚カツに、クローケットがコロッケになるまで、それぞれの食の由来が書かれていて、なかなか興味深い。 すっかり更新滞っているけど、本サイトの一つの目玉は食に関するトピックを書き連ねていくことだった。なんかこういうのを読んでると、又どんどん蘊蓄書き連ねていきたくなってくるよ。 |
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08'07'24 | 月光条例1
「からくりサーカス」以来久々となる少年誌連載作品。いかにも著者らしい作品で、正義感だけはものすごくあるひねくれ者が主人公。今回その相棒が女性二人(?)ってのがちょっとこれまでとは異なるが、実にストレートな作品になっていて、大変好感が持てる。今回の物語は「鉢かづき姫」「三匹のこぶた」が展開。 |
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08'07'22 | ランドックの刻印 グインサーガ119
グインのパロ編も残り僅か。今回で又ずいぶんと話が飛躍したのだが、中原に戻ってからのグインの記憶がすっぽりと抜けてしまうと言う問題が生じてしまった。これまで20巻近く使ってきた冒険の話は一体何だったの? |
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08'07'20 | キノの旅11
多分これでようやく追いついた。流石11巻まで続いたとなると、描き方もずいぶんと手慣れたものとなり、話も練れてきているが、当初にあった残酷性は消え、特にキノがずいぶんと優しくなったものだ。最後の話だけはかなりきついものにはなってるけどね。 |
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08'07'18 | 喰いしん坊15 (著)土山しげる <amazon> 錠二と鳥飼の激闘の末、勝利は錠二のものとなった。そしていよいよ始まる決勝戦。これまでの一対一の決戦ではなく、四人同時の太巻き勝負に、満太郎、錠二、桃子、西山清志が挑む。 ついに決勝戦に突入。現在の所三人の工夫による食べ方と、清志のまっとうな大食いの激突となっている。それにしても太巻きってのは食べにくい素材だなあ。一本食べればもうお腹いっぱいになる食材だし。 |
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08'07'17 | 司馬遼太郎全講演3 (著)司馬遼太郎 <amazon> 著者が全国で行っていた講演の記録を描く講演集の第三巻。今巻は1985年〜1988年のものを収録する。 前巻はかなりペシミスティックな内容だったが、こちらはむしろ未来を憂うことを止めてしまったかのようで、未来ではなく過去の素晴らしさに強調点が置かれているように思える。自分から何かを語るよりも、より多くの人に過去のことを知って欲しい。という思いが見えてくるようだ。特にこの時代は日本語について色々考えていることがうかがえる。 |
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08'07'13 | 天地無用!GXP4
前巻が出てから早一年。設定とか忘れているところが結構あったが、相変わらず伏線とネタ晴らしがそこらかしこに出てくるため、読んでいて大変楽しい。実質的にはアニメ版の7話と8話だけの話なのだが、アニメの後半になって登場したキャラも多数登場。更にオリジナルキャラまでが登場。という事で、アニメとは大分毛色が異なった印象を受ける。まあ、これを未だに楽しみに待ってる人間なんてそうはおらんだろうけど。 |
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08'07'12 | はじめの一歩84
今巻は試合がなく、こういう場合これまではコメディ路線に走ることが多かったが、今回はスパーリングの連続という感じで緊張感は途切れること無かった。中心が一歩ではなく、板垣と今井になってしまったが、これはこれでありか。 巻末に特別読み切りの千堂の中学時代が描かれる「浪速の虎」も収録。 |
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08'07'09 | カーラの狼(中) ダーク・タワーV (著)スティーヴン・キング <amazon> 辺境の地カーラにやって来るという狼のことを聞き及び、これが“カ”であることを知ったローランドはガンスリンガーの面々と共に戦うことを決意する。そんな彼の前に現れたのは、キャラハンという老人だった。彼は1980年代のジェルサレムズ・ロットというアメリカの町からやってきたのだという。そして彼が語る不思議な話とは… かつて「呪われた街」に登場したキャラハン神父が登場。あの話の後、街から逃げたキャラハンがどのように生活し、どのようにこの街にやってきたのかが語られていく。クロスオーバー作品の真骨頂と言ったところだろうか? |
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08'07'06 | 風と共に去りぬ5 (著)マーガレット・ミッチェル <amazon> 又しても未亡人となったスカーレットは、半ば自棄気味に、突然のレットの求婚を受けてしまう。やがて二人の間に誕生した娘ボニーを溺愛するようになるレット。だがそれが逆に二人の間に溝を作っていくようになるのだった。互いに愛し合いつつ憎み合う二人の結末は… 映画には現れていなかい、その“間”の物語がいかに重要だかがよく分かった作品で、オチの部分が同じ描写でも映画と小説はまるで異なって感じられる。通して読んでみると、映画は原作の忠実な映像化という訳ではなく、むしろ映画は映画単体で一つの主張を持っているのだということ。なかなか興味深い。 |
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08'07'03 | 喰いしん坊14 (著)土山しげる <amazon> 元TFFナンバー・スリーで今やOKFF食闘士となった鳥飼とハンター錠二の素麺対決が開始された。そして対戦最中に鳥飼はかつて一度だけ錠二に勝ったという素麺対決のことを思い出していた… これまで何度も登場していた鳥飼。結構線が細い人物かと思っていたが、元は引きこもりだったという事実が発覚。引きこもりが立ち直るって過程はやっぱり単純だが、本筋から外れている以上、物語の都合上これは仕方ないのだろうね。 この時点で著者の土山しげるは日本漫画家協会賞優秀賞を受賞しており、そのための書き下ろしマンガも掲載。私自身も中学高校時代に部活に明け暮れ、どか食いの日々を送っていたことを思い出すな。ここまでは食わなかったと思うけど。 |
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08'07'02 | 世界映画史 上 (著)佐藤忠男 <amazon> 20世紀となり、世界中で数多く作られ続けている映画。その黎明期から現代に至るまでの世界中の映画を取り上げ、映画史を紐解く作品。上巻では19世紀終盤に登場した映画が、1960年代までに世界の中でどのような変遷をたどってきたのかを描く。アメリカ、イタリア、フランス、ロシア、日本、そして中南米に至る映画の名作を紹介しつつ、歴史との関わりを考察する。 映画史の総評と言うよりは映画の革命的内容を紹介すると言った感じの内容で、かなり偏見が入った映画紹介になってるが、それは決して悪いわけではない。一本の映画にも様々な見方があり、側面から眺める映画史ってのは、それはそれでとても楽しい。 ゆっくりゆっくり読んでたから、半年以上かかってしまったけど。 |
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