<amazon> <楽天> |
|
|||||||||
|
||||||||||
_(書籍) _(書籍) |
2019 | ||
2018 | スパイダーマン:スパイダーバース 監督 | |
2017 | ||
2016 | ||
2015 | リトルプリンス 星の王子さまと私 脚本 | |
2014 | ||
2013 | ||
2012 | ||
2011 | ||
2010 | ||
2009 | ||
2008 | ||
2007 | ||
2006 | ||
2005 | ||
2004 | ||
2003 | ||
2002 | ||
2001 | ||
2000 | ||
1999 | ||
1998 | ||
1997 | ||
1996 | ||
1995 | ||
1994 | ||
1993 | ||
1992 | ||
1991 | ||
1990 | ||
1989 | ||
1988 | ||
1987 | ||
1986 | ||
1985 | ||
1984 | ||
1983 | ||
1982 | ||
1981 | ||
1980 | ||
1979 | ||
1978 | ||
1977 | ||
1976 | ||
1975 | ||
1974 | ||
1973 | ||
1972 | ||
1971 | ||
1970 | ||
1969 | ||
1968 | ||
1967 | ||
1966 | ||
1965 | ||
1964 | ||
1963 | ||
1962 | ||
1961 | ||
1960 | ||
1959 | ||
1958 | ||
1957 | ||
1956 | ||
1955 | ||
1954 | ||
1953 | ||
1952 | ||
1951 | ||
1950 | ||
1949 | ||
1948 | ||
1947 | ||
1946 | ||
1945 | ||
1944 | ||
1943 | ||
1942 | ||
1941 | ||
1940 | ||
1939 | ||
1938 | ||
1937 | ||
1936 | ||
1935 | ||
1934 | ||
1933 | ||
1932 | ||
1931 | ||
1930 | ||
1929 | ||
1928 | ||
1927 | ||
1926 | ||
1925 | ||
1924 | ||
1923 | ||
1922 | ||
1921 | ||
1920 | ||
1919 | ||
1918 | ||
1917 | ||
1916 | ||
1915 | ||
1914 | ||
1913 | ||
1912 | ||
1911 | ||
1910 | ||
1909 | ||
1908 | ||
1907 | ||
1906 | ||
1905 | ||
1904 | ||
1903 | ||
1902 | ||
1901 |
スパイダーマン:スパイダーバース | ||||||||||||||||||||||||||||||||
2018米アカデミー長編アニメ賞 2018英アカデミーアニメーション賞 2018ゴールデン・グローブアニメーション作品賞 2018LA批評家協会アニメ賞 2018NY批評家協会アニメ賞 |
||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||
ブルックリンのエリート高校に通うマイルス・モラレスは堅苦しい寮を抜け出して叔父のアーロンと夜の散策を楽しんでいた。そんなアーロンに案内された地下で蜘蛛に噛まれてしまったことによって、マイルスは超感覚を手に入れてしまう。その力に戸惑うマイルスだが、ブルックリンのヒーロー、スパイダーマンと偶然出会い、同じ感覚を持っていることに気づくのだが、マイルスの目の前でスパイダーマンは殺されてしまった。スパイダーマンが死んだ責任を感じるマイルスだが、何故か別なスパイダーマンが目の前に現れてしまう… コミック原作から始まり、これまでいくつものメディアで作られてきた「スパイダーマン」。映画だけでも近年三つのシリーズ作品が作られたが、それぞれの作品では微妙に(あるいは大幅に)設定が異なる。更に原作のコミックもいくつもの派生が出来て、10を越える別のストーリーが同時に存在するというややこしい状態になってる。主人公もピーター・パーカーである場合が多いが、性格や背景や時代なども全部異なるし、作品によっては主人公自体も変わったりする。 そのために相当ややこしくなってるのだが、2014年に一つの企画としてマーベルコミック誌上で、いろんなスパイダーマンを一堂に会して物語を作ろうという企画が持ち上がった。オリジナルのスパイダーマン(アース616という時空軸)を主人公にして、これまで登場した様々なスパイダーマンが時空のゆがみで同じ世界に入り込むというもの(ちなみに日本で作られた東映版「スパイダーマン」はアース51778の時空軸になる)。 これによってストーリーを収束させようという意図もあったようだが、結果として「スパイダーバース」自体が様々な別な時間軸で展開するようになり、更にこの企画で生まれた新しいスパイダーマンのスピンオフまで作られるようになって、ますます収拾が付かなくなったというオチもついてる。 その企画から映画化に流れたのが本作。原作とは異なり本来の物語とは異なるアース1610の時空軸の物語で、二代目スパイダーマンとなったマイルス・モラレスが主人公の作品となっている。 現在トム・ホランドがピーターを演じてる『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)とスパイダーマンのライバルキャラヴェノムを主人公とした『ヴェノム』(2018)という二つのシリーズが続いているが、そこに更に新しいシリーズを前提に作られた。興行収入としても大ヒットしたので、本作もシリーズとなることは間違いなかろう。 背後にある設定はかなりごちゃごちゃしてるが、そんなことを考えるよりも、たくさんのスパイダーマンが登場するのを素直に楽しむべき作品だろう。 マイルス以外で本作に登場するのは、アース616とはほんのちょっと性格が異なったためにヒーローとして失敗してしまったまま歳を食ってしまったピーター・B・パーカーのスパイダーマン。ピーターではなく恋人のグウェン(『アメイジング・スパイダーマン』(2012)でのヒロイン)が蜘蛛に噛まれて誕生したスパイダー・グウェン、フィルム・ノワールの世界観の中で活躍しているスパイダー・ノアール、未来の時間軸でSP//dr というパワードスーツを駆使するペニー・パーカー、コミック世界から現れた不死身のヒーロー、スパイダーハムという5人。 基本的に物語に関わるのはピーター・B・パーカーとグウェンの二人がメインだが、そうやって絞ったのは正解。登場キャラが多い割に物語がとてもすっきりしてる。 物語もかなり単純で、主人公を思春期の少年にして、揺れる心に悩みつつ、自らのアイデンティティを確立していくというオーソドックスなビルドゥングスロマンになってるが、この物語にはそれこそが重要。ぴったりはまった物語ともなってる。 で、これは絶対に言わねばならないことだが、本作の演出は本当に見事。 ヒーロー作品は元々大部分はアニメーションで作られていたが、それは演出面で実写では出来ない事を行えることからだった。現在でもテレビの方ではヒーローものはアニメの方が優位に立つが、映画に関しては既に実写でそれが出来るようになってしまった。それならばアニメーションの優位とはどこにあるのか?と考えてみると、爽快な演出面以外の部分となる。 そこで本作の出した回答は、二次元アニメと三次元アニメの融合である。これはこれまでにも挑戦した作品は数多くあるが、その中で最も上手くはまったのが本作だろう。主人公モラレスを含め大部分のキャラは3Dで描かれるのだが、スパイダーハムとペニー・パーカーは2D風味。3Dの上に2Dが乗ってるのを無理矢理ではなく出来るだけ自然に作っていて、更にスパイダー・ノワールは完全なモノクロームキャラ。彼らを自然に映すためには相当細かい作業が必要になる。その努力に敬意を表したい。この三人があまりたくさん出てないのは、それが一番作業量多いからなんだろう。 |