|
|
||||||||||||||||||||||
|
2023 | |||||||||
2022 | 別れる決心 監督・製作・脚本 | ||||||||
2021 | |||||||||
2020 |
|
||||||||
2019 | |||||||||
2018 |
|
||||||||
2017 | |||||||||
2016 | お嬢さん 監督・脚本 | ||||||||
荊棘(ばら)の秘密 脚本 | |||||||||
2015 | |||||||||
2014 | |||||||||
2013 | イノセント・ガーデン 監督 | ||||||||
スノーピアサー 製作 | |||||||||
2012 | |||||||||
2011 | |||||||||
2010 | |||||||||
2009 | 渇き 監督・製作・脚本 | ||||||||
2008 | ミスにんじん 製作・脚本・出演 | ||||||||
2007 | |||||||||
2006 | サイボーグでも大丈夫 監督・脚本 | ||||||||
2005 | 親切なクムジャさん 監督・脚本 | ||||||||
2004 | 美しい夜、残酷な朝 監督 | ||||||||
2003 | もし、あなたなら 〜6つの視線 監督・脚本 | ||||||||
オールド・ボーイ 監督 | |||||||||
2002 | 復讐者に憐れみを 監督 | ||||||||
2001 | ヒューマニスト 脚本 | ||||||||
2000 | JSA 監督・脚本 | ||||||||
アナーキスト 脚本 | |||||||||
1999 | |||||||||
1998 | |||||||||
1997 | |||||||||
1996 | |||||||||
1995 | |||||||||
1994 | |||||||||
1993 | |||||||||
1992 | |||||||||
1991 | |||||||||
1990 | |||||||||
1989 | |||||||||
1988 | |||||||||
1987 | |||||||||
1986 | |||||||||
1985 | |||||||||
1984 | |||||||||
1983 | |||||||||
1982 | |||||||||
1981 | |||||||||
1980 | |||||||||
1979 | |||||||||
1978 | |||||||||
1977 | |||||||||
1976 | |||||||||
1975 | |||||||||
1974 | |||||||||
1973 | |||||||||
1972 | |||||||||
1971 | |||||||||
1970 | |||||||||
1969 | |||||||||
1968 | |||||||||
1967 | |||||||||
1966 | |||||||||
1965 | |||||||||
1964 | |||||||||
1963 | 8'23 誕生 |
別れる決心 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生真面目で優秀な刑事チャン・ヘジュン(パク・ヘイル)は、山で転落死した男に事件性があるかどうかを調査していた際、被害者の妻で中国人のソン・ソレ(タン・ウェイ)と出会う。多額の遺産を手にしたソレは夫の死に対してあまりに平然としていたことから、疑いの目を向ける。一方で彼女の毅然とした態度に惹かれていく自分にも気づいていた。一方ソレもまた、何かと理由をつけヘジュンに連絡を取り、頼るような仕草を見せていた。 韓国映画界において作る映画が物議を醸すことの多いパク監督の最新作。ご多分に漏れず本作も相当に挑戦的な作品になった。 日本では韓国と中国は一緒くたにされて語られることが多い。はっきり言ってそれ絶対に言ってはいけないこと。そもそも朝鮮戦争の時に中国が北朝鮮を応援していたという事実を見ただけでそれはよく分かるだろう。 韓国において、中国とはある種仮想敵国であり、その国の人間を描くのはかなりの覚悟が必要となる。その覚悟を超えてロマンス作として作られたという時点で本作は特記される話になるだろう。恋愛ものとしては非常にタイトな物語だが、それにサスペンスを絡め、どんどん離れられなくなり、泥沼に落ちていく主人公二人の姿が見所となる。 物語としては、やや愛情の有無に偏った部分はあるものの、緊張感とどんでん返しありの真相への近づき方が面白く、オシャレながら見応え充分の話になっていた。 ただ強いて言うなら、ちょっと好みからは外れているため、点数はあまり上げてないが、それは私自身の問題だ。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
お嬢さん | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2016カンヌ国際映画祭芸術貢献賞、パルム・ドール 2016LA批評家協会外国映画賞、美術賞 2016放送映画批評家協会外国映画賞 2017英アカデミー外国語映画賞 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
サイボーグでも大丈夫 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2007ベルリン国際映画祭アルフレード・バウアー賞 2006アジア映画男優賞(RAIN)、女優賞(スジョン) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
親切なクムジャさん | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005ヨーロッパ映画インターナショナル作品賞 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
オールド・ボーイ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2004カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ(パク・チャヌク)、パルム・ドール(パク・チャヌク) 2004ヨーロッパ映画インターナショナル作品賞 2004英インディペンデント外国映画賞 2004キネマ旬報外国映画6位 2005放送映画批評家協会外国映画賞 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
少々キレ易く、お調子者ではあるが人は良く、妻と一人娘を持つ平凡なサラリーマンだったオ・デス(チェ・ミンシク)はある日突然何者かに誘拐され、ホテルの一室のような小さな部屋に監禁されてしまった。生活に不自由はないものの、何の情報も与えられず15年もの間監禁され続けるのだった。その後突然解放されたデスは知り合った若い女性ミド(カン・ヘジョン)の助けを借りて、監禁した相手の正体を探り始める。そんな2人の前にイ・ウジン(ユ・ジテ)と名乗る男が現れ、“5日以内に謎を解き明かせ”と、互いの命を賭けた“ゲーム”を提案する… 同名の日本の漫画(原作土屋ガロン、作画嶺岸信明)を完全映画化した作品。 土屋ガロンというのは 何ともこれは凄い作品だ。いや、凄いというのは、この作品が韓国人監督の目に留まり、それを映画化すると言う時点で凄いと言うこと。 本作は近親相姦をネタにしている。デスに対して復讐を誓うウジンは、姉の死はデスにあるとしているのだが、その自殺の原因を作ったのはそもそも弟であるウジンにある。 韓国、いわば朝鮮の文化圏は儒教の国。ここでは近親相姦は最大の罪として見られている。同じ姓を持つ者同士が結婚することさえ認められないそうだから徹底している。 だから近親相姦というのは、物語としては大変なタブーを前にしなければならないため、こそイム監督は敢えてセンセーショナルな題材を敢えて用いたのだろう。 ウジンの行っていたのは一見効率の悪そうな復讐劇で、回りくどいやり方でデスとミドをくっつけようとした。その課程で自分の存在がばれようが、たとえ殺されようとも構わなかったように見えたし、なんと最後は肉体関係を結んだ後でデスとミドの関係を明かした後、ご丁寧にもデスの記憶を消してさえいる。 それが何で?お姉さんが死んだのは自殺だろうし、ほんのちょっと関わっただけのデスを殺すにしても回りくどすぎはしない?とも思えるのだが、実は既に姉が死んだ時点でこの世に何の未練も持っていないウジンにとっては、そんなことはどうでも良かったのだろう。姉が死んだのは自分自身のせいではなかった。彼が最後まで救いとして求めていたのはそこにあったのだから。 デスを標的に選んだのは、ウジンと姉の関係を知っていたからだし、彼が二人の間に割り込んできたから姉は死んだのだ。と言うことを自分自身に納得させる為だったとも考えられる。 ウジンはこの世の栄光や成功なんて同でも良かったのだ。ただ姉が死んだのは自分のせいではなかった。と自分自身に納得させたかっただけ。そして姉をしに追いやった男には、近親相姦という枷をおわせ続ける。彼にとってはこれだけが生きている目的だった。 それで15年もかけ、デスの娘が成長するまで待ってから復讐を遂げる。 結果としてデスとミドは幸せな恋人同士となっていく。ただ二人の間では幸せなんだろうけど、二人が幸せになればなるほど、罪を重ねていくことになっていくのだ。 そしていつか催眠術が解け、あるいは何者から真実を付けられるその時、二人は重大な罪を自覚することになる。しかもその責任を帰すべき相手はもうこの世にはいないのだ。 一見ハッピーエンドのように見えながら、その実なんとも皮肉めいた復讐であり、後味の悪いアンハッピーエンドである。まるで「オイディプス王」の物語だ…見ようによっては「源氏物語」の葵の君の話にも見える。 もちろん本作はそう言う設定だけで見る作品では無かろう。フィルムノワールの雰囲気をたっぷりとまといつかせつつ、主人公デスの復讐劇の到達点がどこにあるのか、全く飽きさせることなく最後までしっかり観させる。様々な要素をバランス良く詰め込んだ良作と言えよう。 これがカンヌで絶賛されたのは、審査員にタランティーノがいたためだそうだが、なるほど。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
JSA | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2001ブルー・リボン外国作品賞 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
朝鮮半島を南北分断する38度線上の共同警備区域(JSA)で起こった射殺事件。生き残った南北の兵士たちは何故か互いに全く異なる陳述を繰り返した。両国家の合意のもと、中立国監督委員会は責任捜査官として韓国系スイス人である女性将校・ソフィーを派遣し、真相究明に当たらせるが… 非常に重い内容で、更に現代の朝鮮半島の状況をよく表した好作。『シュリ』(1999)の時と較べても明らかにドラマ性、内容の緊迫感など格段に上をいっている。それに時事性もあるから、かなり切実な思いで観る事ができる。 大分雪解けムードは高まったとは言え、朝鮮半島は未だ分断されたまま。38度線は今でも硬直した状態が続いている。同じ民族でありながら、否、同じ民族だからこそ憎しみはますます深まっていく。お互いを敵として考えようとする努力が未だに続いているわけだ。さもなければ「いつ攻めてくるか分からない」という緊迫感を維持できない。 敵である事を強調するために、互いが一個の人間である事を忘れさせようと言う教育は北であれ、南であれ続いている。(これも随分雪解けムードになったとは言え、韓国が日本を憎むように教え込む教育は未だかなり深いものがあるし) その前提あってこその本作品だ。その国際情勢を変に捻らず、ストレートでぶつけた事が本作の成功だろう。 …それは分かっているし、充分意味も分かってるつもりなんだけど、一本の映画として見る限り、やや困った部分もあるのは確か。 『シュリ』の時もそうだったけど、韓国の警察があまりにも馬鹿っぽすぎ。厳重警戒中の容疑者を二人も自殺に追いやるなんて、これでは馬鹿にしすぎだ。 それと、口に入れた食べ物を吐き出すとか、放屁するとかの描写は止めて欲しい。生理的に受け付けない。かなり気持ち悪かったし、観続けたくなくなった。韓国映画はシリアスになればなるほどそういう尾籠な描写が増えるので、あまり好きになれず。 とにかくは、まだまだ韓国映画は発展し続ける事を予見させてくれた作品。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|