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2010 | チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋 出演 | |||||||||
ソフトボーイ 出演 | ||||||||||
ちょんまげぷりん 出演 | ||||||||||
18番ホール 出演 | ||||||||||
武士道シックスティーン 出演 | ||||||||||
まっつぐ 鎌倉河岸捕物控<TV> 出演 | ||||||||||
TAX MEN<TV> 出演 | ||||||||||
ブラッディ・マンデイ(2nd)<TV> 出演 | ||||||||||
2009 | 悪夢のエレベーター 監督・脚本 | |||||||||
阪神・淡路大震災から15年 神戸新聞の7日間 〜命と向き合った被災記者たちの闘い〜 出演 | ||||||||||
童貞放浪記 出演 | ||||||||||
DOOR TO DOOR 〜僕は脳性まひのトップセールスマン〜 出演 | ||||||||||
誰も守れない 出演 | ||||||||||
外事警察<TV> 出演 | ||||||||||
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2008 | 東京残酷警察 出演 | |||||||||
愛のむきだし 出演 | ||||||||||
クライマーズ・ハイ 出演 | ||||||||||
百万円と苦虫女 出演 | ||||||||||
ザ・マジックアワー 出演 | ||||||||||
陰日向に咲く 出演 | ||||||||||
Room Of King<TV> 出演 | ||||||||||
監査法人<TV> 出演 | ||||||||||
7人の女弁護士(2nd)<TV> 出演 | ||||||||||
バッテリー<TV> 出演 | ||||||||||
エジソンの母<TV> 出演 | ||||||||||
2007 | 赤んぼ少女 出演 | |||||||||
幽霊VS宇宙人 出演 | ||||||||||
ちーちゃんは悠久の向こう 出演 | ||||||||||
魍魎の匣 出演 | ||||||||||
伝染歌 出演 | ||||||||||
ユメ十夜 出演 | ||||||||||
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風の果て<TV> 出演 | ||||||||||
ハリ系<TV> 出演 | ||||||||||
相棒(6th)<TV> 出演 | ||||||||||
2006 | ハチミツとクローバー 出演 | |||||||||
怨み屋本舗<TV> 出演 | ||||||||||
2005 | 姑獲鳥の夏 出演 | |||||||||
汚れた舌<TV> 出演 | ||||||||||
2004 | いつか読書する日 出演 | |||||||||
2003 | 茶の味 出演 | |||||||||
2002 | SABU さぶ 出演 | |||||||||
壬生義士伝 出演 | ||||||||||
明日があるさ スペシャル 出演 | ||||||||||
竜二 〜Forever〜 出演 | ||||||||||
2000 | PARTY7 出演 | |||||||||
1999 | MONDAY マンデイ 出演 | |||||||||
1997 | POSTMAN BLUES ポストマン・ブルース 出演 | |||||||||
アンラッキー・モンキー 出演 | ||||||||||
1996 | 弾丸ランナー 出演 | |||||||||
1993 | パチンコ物語 番外篇 パチスロ一攫千金 出演 | |||||||||
1966 | 3'25 東京で誕生 |
悪夢のエレベーター 2009 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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とあるマンション。夜半、産気づいたとの妻からの連絡を受けた小川順(斎藤工)は、エレベーターに乗ったのだが、その瞬間気を失ってしまう。意識を取り戻した順が見たのは、同じくエレベーターに取り残されたヤクザ風の男(内野聖陽)、ジャージ姿の中年男(モト冬樹)、ゴスロリファッションの少女(佐津川愛美)の3人だった。三人によれば、エレベータの急停止により順は床にたたきつけられて意識を失っていたという。非常ボタンも反応せず、完全に外部との連絡の手段を絶たれてしまった。急いで妻の元へ向かわねばならないのだが… 今や邦画も演出力が上がり、CGや技術の向上によって、ハリウッドに負けないアクション大作も作られるようになってきた。 それはそれでありがたいことなのだが、私が思うには、あまりの大作は肩が張るし、どうにも日本人の身の丈に合ってないように感じてしまうこともある(お祭り作品として年に1本くらいあればそれで充分とも思うし)。 そういう意味で、低予算でもしっかり作り込まれた作品が時折出てくると妙に嬉しい。こう言う作品って、とても好みだ。 改めて、本作を観ると、エンターテインメントというのは、突き詰めればアイディアと編集にあることを再認識させられる。たとえ元がテレビサイズの物語であっても、しっかり映画にすることが出来るのだ。 ところでテレビサイズの物語を映画として成立させているのはどこにあるだろうか?と考えてみよう。 作品によっても、あるいは観方によってもいくつも出てくるだろうが、特に本作の場合は、「情報量」と言えるだろう。 本作が内包する情報量は半端ない。物語形式も二重性(あるいは三重性)を持つだけに、画面の一つ一つ、言葉の端々に物語の真相につながる事実が詰まっていて、しっかり目を凝らしていないと、散りばめられた伏線に気づかないまま終わってしまう。虚々実々の会話についても、嘘の中にも多くの真実が隠されていて、最後にそれらの散りばめられた伏線がパチンパチンとピースがはまっていく快感もある。 更に本筋から離れていてる部分でさえ手を抜かず、様々な考察がなされていることが分かる。オープニングとラストの消化試合の話は、一見余計にも思えるが、あれがあるからラストの余韻が増している。 これらの多量の情報量に押しつぶされることなく、情報をきちんと処理しているという点こそが本作が映画として機能している最大の点だろう。 もちろん同じ物語をテレビで作ることは可能だろうが、テレビでは間にCMが入ることを前提に制作するため、これほど緊張感を持続させられないし、時間や金額の問題でここまで嫌味的な編集もできない。結果として緊張感の演出も難しい。最初から映画として作られているからこそできる大胆な構図となっているのだ。 それになんだかんだ言って、登場人物の大部分が劇を通してしっかり自分に向き合い、真剣に人生について考えているのも心憎い部分だ。最初の野球にたとえた人生についてもそうだが、自分の生き方を振り返って、それを告白することで、新たな歩みを始めようとする課程がしっかり語られてもいる。自分自身に決着を付けるべく、与えられた命題を正面からとらえようとしている姿勢が良い。 本作は堀部圭亮にとって初監督となる。多少情報量に押しつぶされたきらいはあるものの(少々演出上力みが入り、嫌みになってるところもあるし、設定上の甘さがいくつも見つかる)、初監督でここまでやれたら大したものだ。 今回の拾いものは佐津川愛美になるだろう。『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2007)でも二重性を持つ妹キャラを上手く演じていたが、本作ではそれが更に増しており、ギャップのある二つの役を見事に一人で演じきって見せた。この手の作品にはうってつけのキャラに育ちつつあるな。 最初の話に戻るが、単純に金を遣えば良い映画ができるわけではない。ピンポイントで遣うべきところに金と手間を遣ってこそ映画は良くなるのだ。その基本を改めて知らされたような思いにさせてくれた。それだけで充分本作は楽しく感じる。 |