MOVIETOP

三池崇史

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鑑賞本数 17 合計点 52.5 平均点 3.09
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
_(書籍)
2018
2017 ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 監督
無限の住人 監督
アイドル×戦士ミラクルちゅーんず!
<A> <楽> 監督
2016 土竜の唄 香港狂騒曲 監督
テラフォーマーズ 監督
許されざる者 第一章 獅子の血戦 監督
ころがし屋のプン 監督・出演
テラフォーマーズ/新たなる希望 監修
2015 極道大戦争 監督
風に立つライオン 監督
2014 神さまの言うとおり 監督
土竜の唄 潜入捜査官 REIJI 監督
2013 喰女-クイメ- 監督
藁の楯 わらのたて 監督
彼岸島<TV> 総監修
2012 悪の教典 監督・脚本
愛と誠 監督
悪の教典 -序章- 監修
2011 一命 監督
逆転裁判 監督
忍たま乱太郎 監督
相棒(11th)<TV> 監督
QP
<A> <楽> 監督・出演
2010 十三人の刺客 監督
ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲 監督
2009 クローズZERO II 監督
天地人
<A> <楽> 出演
wiki
2008 ヤッターマン 監督
神様のパズル 監督
ケータイ捜査官7
<A> <楽> 監督
wiki
2007 探偵物語 監督
クローズZERO 監督
スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ 監督・脚本
龍が如く 劇場版 監督
2006 太陽の傷 監督
龍が如く 総合監督
WARU ワル 監督
2005 インプリント 〜ぼっけえ、きょうてえ〜 監督
46億年の恋 監督
妖怪大戦争 監督
ホステル 出演
ウルトラマンマックス
<A> <楽> 15、16監督・特技監督
wiki
2004 美しい夜、残酷な朝 監督
IZO 監督
着信アリ 監督
隣人13号 出演
恋の門 出演
2003 ゼブラーマン 監督
交渉人 監督
鬼哭 KIKOKU 監督
極道恐怖大劇場 牛頭 監督
許されざる者 監督
地球で最後のふたり 出演
極道刑事 出演
ダムド・ファイル エピソード・ゼロ タイトル
ダムド・ファイル
<A> <楽> タイトル
wiki
2002 熊本物語 監督
SABU さぶ 監督
実録・安藤昇侠道(アウトロー)伝 烈火 監督
金融破滅ニッポン 桃源郷の人々 監督
新・仁義の墓場 監督
荒ぶる魂たち 監督・出演
MPD-PSYCHO/FAKE MOVE REMIX EDITION 演出
極道ジハードIII 〜聖戦〜 監修
極道ジハードII 〜聖戦〜 監修
極道ジハード 〜聖戦〜 監修
殺し屋1 THE ANIMATION
<A> <楽> 出演
wiki
2001 DEAD OR ALIVE FINAL 監督
カタクリ家の幸福 監督
殺し屋1 監督
FAMILY2 監督
FAMILY 監督・撮影
天国から来た男たち 監督
2000 ビジターQ 監督
漂流街 THE HAZARD CITY 監督
オーディション 監督
DEAD OR ALIVE 2 逃亡者 監督
多重人格探偵サイコ/雨宮一彦の帰還
<A> <楽> 監督・脚本
wiki
1999 シルバー 監督
日本黒社会 LEY LINES 監督
サラリーマン金太郎 監督
DEAD OR ALIVE 犯罪者 監督
天然少女萬
<A> <楽> 監督
1998 岸和田少年愚連隊 望郷 監督
BLUES HARP 監督
中国の鳥人 監督
アンドロメディア 監督
蘇える金狼2 復活篇 出演
1997 仁義なき野望2 監督
極道黒社会 RAINY DOG 監督
岸和田少年愚連隊 血煙り純情篇 監督
FULL METAL 極道 監督
1996 仁義なき野望 監督
大阪最強伝説 喧嘩の花道 監督
ピイナッツ -落華星- 監督
極道戦国志 不動 監督
1995 なにわ遊侠伝 監督
修羅の黙示録2 ボディガード牙 監督
新・第三の極道II 監督
新・第三の極道 勃発関西極道ウォーズ!! 監督
新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争 監督
第三の極道 監督
難波金融伝 ミナミの帝王 スペシャル劇場版 ローンシャーク・・・追い込み 製作
1994 新宿アウトロー 監督
修羅の黙示録 ボディガード牙 監督
1993 ボディガード牙 監督
俺達は天使(カタギ)じゃない2 監督
俺達は天使(カタギ)じゃない 監督
闇金の帝王 銀と金2 製作
1992 人間兇器/愛と怒りのリング 監督
疾走フェラーリ250GTO/ラスト・ラン〜愛と裏切りの百億円
<A> <楽> 監督
1991 レディハンター/殺しのプレリュード 監督
突風!ミニパト隊/アイキャッチジャンクション 監督
四万十川 助監督
1990 ペエスケ ガタピシ物語 助監督
1989
1988 トップ・ファイター 助監督
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960 8'24 大阪で誕生

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ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 2017
<A> <楽>
源生哲雄
坂美佐子
今井朝幸
善田真也
前田茂司
岡田有正
刀根鉄太
阿相道広
平野隆(製)
江良至(脚)
山崎賢人
神木隆之介
小松菜奈
岡田将生
新田真剣佑
観月ありさ
國村隼
山田孝之
伊勢谷友介
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
土竜の唄 香港狂騒曲 2016

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小川晋一
久保雅一
藤島ジュリーK.
市川南
奥野敏聡
上原寿一
坂美佐子
前田茂司
小川英洋
今井朝幸
善田真也(製)
宮藤官九郎(脚)
生田斗真
瑛太
本田翼
古田新太
菜々緒
上地雄輔
仲里依紗
堤真一
吹越満
遠藤憲一
皆川猿時
岩城滉一
★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
土竜の唄(コミック)高橋のぼる
 潜入捜査官“モグラ”として数寄屋会へと潜入し、そこで日浦匡也(堤真一)を助けて会長轟周宝(岩城滉一)へと近づいていく菊川 玲二(生田斗真)。だがその頃警視庁組織犯罪対策本部の部長として兜真矢(瑛太)は、モグラに対して激しい憎悪を抱いていた。数寄屋会の抗争の渦中にありながら、警視庁に対しても注意を払わねばならなくなった玲二の行く先は…
 『土竜の唄 潜入捜査官 REIJI』のヒットを受けて作られた続編。
 監督三池崇史脚本宮藤官九郎コンビは続投だが、この二人が組んだ作品というのは結構注意が必要。一番分かりやすいのが『ゼブラーマン』で、一作目が大変面白かったため、期待して続編観に行ったら、あまりの酷い出来に目が点になったものだ。
 その過去があったことを注意すべきだったのだが、
考えなしに続編を観に行く私が多分一番悪い
 結果、予想通りの結果になった。
 この二人のコンビの問題点は、二人ともサービス精神が旺盛だってことになるんだろう。特に一本目がヒットしたりすると、それに輪をかけて演出を強化するのだが、強化しすぎて物語をないがしろにする。結果としてどんどん派手に。そして物語は空疎になっていくという問題が生じる。
 今回はまさしくそれ。演出は派手なものの、物語があんまりにもないがしろで、どうもしょうが無い。
 特に困ったのが新キャラの面々。折角登場した兜が物語にほとんど関わってない。最後にちょっと出て「実は黒幕でした」では魅力を全く活かし切れてない。ヒロインとなった迦蓮も単なるわがままキャラで、人質になったのを取り戻す以外の役割を与えられない。更に既存のキャラに関しても単に暴れるだけで、本来持っていた魅力を出せてなかった。
 物語が空疎な上にキャラの魅力を出すことにも失敗してる為に演出も空回りしっぱなしと言った感じ。
 これが正月第一本目の映画だったんだが、見事に大外れを引き当ててしまった感じだ。
テラフォーマーズ 2016
<A> <楽>
福田太一
茨木政彦
榎本善紀
中村理一郎
寺島ヨシキ
奥野敏聡
小笠原明男
宮本直人
坂本健
小岩井宏悦
坂美佐子
前田茂司
今井朝幸(製)
中島かずき(脚)
伊藤英明
武井咲
山下智久
山田孝之
ケイン・コスギ
菊地凛子
加藤雅也
小池栄子
篠田麻里子
滝藤賢一
太田莉菜
福島リラ 榊原
渋川清彦
青木健
長尾卓也
黒石高大
的場浩司
国広富之
谷村美月
蜷川みほ
横光克彦
小栗旬
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
テラフォーマーズ(コミック)貴家悠、橘賢一
極道大戦争
<A> <楽>
由里敬三
藤岡修
久保忠佳
奥野敏聡
佐藤直樹
田中正
永田芳弘
増田真一郎
西村信次郎
坂美佐子
深津智男
今井朝幸(製)
山口義高(脚)
市原隼人
成海璃子
リリー・フランキー
高島礼子
青柳翔
渋川清彦
三浦誠己
テイ龍進
ヤヤン・ルヒアン
三元雅芸
有薗芳記
中村靖日
坂口茉琴
優希美青
三津谷葉子
渡辺哲
ピエール瀧
でんでん
★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
風に立つライオン 2015

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中山良夫
市川南
見城徹
山中力
薮下維也
奥野敏聡
柏木登
松田陽三
品川泰一
門屋大輔
藤村直人
坂美佐子
前田茂司
北島直明
奥田誠治(製)
斉藤ひろし(脚)
大沢たかお
石原さとみ
真木よう子
萩原聖人
鈴木亮平
藤谷文子
中村久美
山崎一
石橋蓮司
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
風に立つライオン(書籍)さだまさし 書評
土竜の唄 潜入捜査官 REIJI 2014

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石原隆
都築伸一郎
藤島ジュリーK.
市川南
奥野敏聡
上原寿一
坂美佐子
前田茂司
今井朝幸
善田真也(製)
宮藤官九郎(脚)
生田斗真
仲里依紗
山田孝之
上地雄輔
斉木しげる
伊吹吾郎
渡辺哲
的場浩司
佐藤寛子
南明奈
彩也子
尾崎ナナ
吹越満
遠藤憲一
皆川猿時
岩城滉一
大杉漣
岡村隆史
堤真一
矢島健一
有薗芳記
寺島進
織本順吉
佐々木すみ江
浜田晃
石山雄大
小宮孝泰
四方堂亘
沖原一生
笠原竜司
阿部亮平
武雄
小島雄貴
渡辺奈緒子
河井青葉
黒石高大
村上和成
寿大聡
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
土竜の唄(コミック)高橋のぼる
 正義感は強いものの、持ち前の暴走精神と学業不振により警察学校では最低とされてしまった警察官菊川玲二(生田斗真)。交番勤務になったものの、空回りしっぱなしで周囲に迷惑をかけっぱなしだった。そんな玲二がある日上層部に呼び出され、広域指定暴力団数寄屋会会長の轟周宝(岩城滉一)を検挙するため、潜入捜査官通称「モグラ」になり、数寄屋会に潜り込めと言うのだ。危険な任務に渋る玲二を脅したりすかしたりして、結局それに同意してしまう。だがその任務とは想像を絶するものだった。数寄屋組傘下の武闘派集団阿湖義組に放り込まれた玲二は、そこで蜂乃巣会との血で血を洗う抗争に巻き込まれる。
 高橋のぼるの同名漫画の映画化作品(原作未読)。
 現代では珍しい「職人監督」と呼ばれる三池監督は、本当になんでも何でも引き受けてしまって「節操ない」と呼ばれる事もあるが、その中でも得意分野ってのがあるもので、監督にとってそれは、暴力映画であったり、ホラー作品であったり、あるいは漫画原作であったりするのだが、それは即ち漫画原作で暴力描写の強いものこそが監督の最大の得意分野と言う事になる。その好例が『殺し屋1』であったり、『ゼブラーマン』であったりするわけだが、結局これらは細部の設定無視。ノリで突っ走ってしまうことが真骨頂となる。正直、監督には丁寧にじっくり良作を作るよりも、早撮りで多作という、本当に昔の職人監督の体質が合ってるみたい。
 それが端的に表れたのが本作だとも言えよう。原作を読んでないために、原作漫画がどれだけ細かく暴力団の世界を描いているのかは分からないのだが、しきたりとか細かい上下関係とかはこの際物語のスパイスだけにして、あとはノリで突っ走った感じになった。
 だが本作に関してはそれがうまくはまったし、何よりキャラが見事なほどにはまりまくってる。
 生田斗真がこんなノリの良い役やれるとは思ってなかったが、元々端正な顔(ちょっと異相だが)の歪み具合がなかなか絶妙だし、何より脇を固めるヴェテラン勢がきっちり仕事してる。堤真一なんかはこの役との相性が良すぎるぐらいで、未だにテレビに出てるとやくざもののイメージが抜けない(これは同時期に『地獄でなぜ悪い』(2013)を観ていたお陰ってのもあるんだが)。
 あと、多分ヤクザ映画好きは絶対に認めないと思うんだが、義理人情の世界を描く前半よりも後半のぶっ飛んだノリはもの凄く心地良い。かつて『クローズZERO』で培った集団戦闘シーンにアメコミ風演出を取り入れることで、一種異様な場面を構築していた。もはやこれ、暴力って寄りも特撮作品だろ。とゲラゲラ笑いながら見ることが出来たし、それがこの作品の真骨頂だろう。

 物語とか設定とか相当に酷いんだけど、ノリとキャラだけで充分以上に楽しい作品を作る事が出来る。ある種監督の底力を感じさせる作品だった。
 私はこれ、完全肯定。
藁の楯 わらのたて 2013

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藤本鈴子
久松猛朗
奥野敏聡
入江祥雄
川邊健太郎
遠藤真郷
藤門浩之
城朋子
ウィリアム・アイアトン
奥田誠治
小岩井宏悦
北島直明
坂美佐子
前田茂司
今井朝幸
善田真也(製)
林民夫(脚)
大沢たかお
松嶋菜々子
岸谷五朗
伊武雅刀
永山絢斗
余貴美子
藤原竜也
山崎努
本田博太郎
高橋和也
伊吹剛
音尾琢真
長江健次
四方堂亘
小沢和義
山口祥行
本宮泰風
蜷川みほ
諏訪太朗
菅原大吉
坂田雅彦
須藤雅宏
橋本一郎
吉沢眞人
新妻聡
中野裕斗
仁科貴
寿大聡
黒石高大
沖原一生
並樹史朗
野口雅弘
勝矢
藤井恒久
菅谷大介
桝太一
田所二葉
天野柚希
河原健二
高原知秀
笠原竜司
澤田萌音
未来弥
にへいたかひろ
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
藁の楯(書籍)木内一裕
悪の教典 2012

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市川南
服部洋
平尾隆弘
奥野敏聡
小笠原明男
吉川英作
山内章弘
東幸司
坂美佐子
森徹
今井朝幸
臼井央(製)
三池崇史(脚)
伊藤英明
二階堂ふみ
染谷将太
林遣都
浅香航大
水野絵梨奈
KENTA
山田孝之
平岳大
吹越満
磯村洋祐
宮里駿
武田一馬
荒井敦史
中島広稀
鈴木龍之介
横山涼
竹内寿
西井幸人
藤原薫
堀越光貴
米本来輝
永瀬匡
工藤阿須加
岸田タツヤ
秋山遊楽
尾関陸
小島藤子
林さくら
神崎れな
夏居瑠奈
秋月成美
藤井武美
山本愛莉
綾乃美花
松岡茉優
塚田帆南
菅野莉央
山崎紘菜
伊藤沙莉
藤本七海
岸井ゆきの
山谷花純
三浦透子
兼尾瑞穂
宇治清高
岩松了
篠井英介
小島聖
滝藤賢一
矢島健一
山中崇
橋本一郎
山口馬木也
眞野裕子
坂東工
池谷のぶえ
岩原明生
森下サトシ
酒巻誉洋
尾崎舞
大門真紀
貴志祐介
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
悪の教典(書籍)貴志祐介
愛と誠 2012
2012日本映画プロフェッショナル大賞第3位
2012キネマ旬報助演女優賞(安藤サクラ)
2012毎日映画コンクール女優助演賞(安藤サクラ)

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池田宏之
藤岡修
遠藤茂行
平城隆司
奥野敏聡
阿佐美弘恭
木下直哉
伊藤秀裕
堀義貴
井上伸一郎
椎名保
杉崎隆行
鷲頭政充
坂美佐子
山崎美春
石綿智巳
今井朝幸
鈴木智子(製)
宅間孝行(脚)
妻夫木聡
武井咲
斎藤工
大野いと
安藤サクラ
前田健
加藤清史
一青窈
余貴美子
伊原剛志
市村正親
叶高
内野智
馬場徹
大槻博之
長谷川公彦
亜矢乃
山田真歩
渡邉紘平
黒石高大
戸井智恵美
日向寺雅人
青木健
藤沼剛
山入端佳美
菊池明明
菊地廣隆
夏目鈴
木村亜梨沙
河村春花
日下雄一朗
鈴木ゆき
石田健
小林麗菜
春名友美
ホリケン。
能見達也
右門青寿
山内健嗣
幸将司
福沢重文
小川陽平
椋田涼
平野貴大
粟島瑞丸
河井誠
伊藤優衣
板倉チヒロ
宇野まり絵
米持茜
水野綾子
高橋俊次
吉田大蔵
吉岡三四郎
青木映樹
向雲太郎
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
愛と誠(コミック)ながやす巧
一命 2011
2011日本アカデミー助演女優賞(満島ひかり)、美術賞
2011カンヌ国際映画祭パルム・ドール
2011毎日映画コンクール撮影賞
2011
HIHOはくさい映画第9位

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山岸きくみ(脚)
市川海老蔵
瑛太
満島ひかり
竹中直人
青木崇高
新井浩文
波岡一喜
天野義久
大門伍朗
平岳大
笹野高史
中村梅雀
役所広司
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
一命(書籍)滝口康彦
 江戸時代初頭。幕府による理不尽な御家取り潰しが相次ぎ、江戸では困窮した浪人があふれていた。そんなある日、井伊家の前に切腹を願い出る浪人が現われた。津雲半四郎(市川海老蔵)というその男は、「切腹のために庭先を拝借させてくれ」と願い出る。これを巷で流行っている狂言切腹と見た家老斎藤勘解由(役所広司)は、数ヶ月前にも同じようにして訪ねてきた千々岩求女(瑛太)という若浪人がいたことを告げ、その狂言切腹の惨めさを語り聞かせるのだが…
 滝口康彦による小説「異聞浪人記」の二度目の映画化作(現在は「一命」という題になってるようだが)。でもどっちかと言えば、これは小林桂樹の『切腹』(1962)の忠実なリメイクと言ってしまって良い。
 日本映画史においても『切腹』は掛け値なしの傑作の一本で、これをリメイクする必要はあったの?とか思いつつ、それでも「押さえておかねば」という思いから、劇場で拝見。
 …結果として、「観て良かった」という思いも確かにあるけど、同じくらい「観るんじゃなかった」という思いも抱かせた作品になってしまった。
 物語自体は細部まで全く同じ。下手にいじってないのは大変ありがたいし、海老蔵も見事なはまりっぷりを見せているので、その点は評価してもいいだろう。
 でも、だったら『切腹』一本でなにが悪いんだろう?とも思う。シンプルな物語なので、手の加えようがないのは分かるが、だったらリメイクする必要はないんじゃなかろうか?同じリメイクなら明確にエンターテインメント化させた『十三人の刺客』の方が遙かにおもしろく感じるぞ。

 それでも何故“今”リメイクする必要があるのかと言う点から考えてみよう。
 『切腹』はまさに当時の日本人の心を示し、「これが日本人の根本だ」という事実を示した作品と言える。既に高度成長時代に突入し、ぐんぐん上昇していく日本経済。しかし、諸外国から観られているような、いわゆる“エコノミック・アニマル”ではない、日本人はこんな覚悟を持っている。という精神的なものをあの当時の空気の中で出したことに意味があった(もう一つの日本の意地は同じ小林監督の『上意討ち 拝領妻始末』(1967)を併せて観るとなお強く感じられる)。日本人の根っこにあるアイデンティティである意地をスクリーンに投影して見せてくれた。愛社精神とか、なりふり構わずに経済活動に邁進する日本人の真の姿はここにある。ということを主張した作品に思える。
 一方、本作が今作られたということは、やはり意味を持っていたのかもしれない。
 今や日本経済は下降の一途を辿り、大学を卒業しても就職もままならない世相が背景にある。オリジナルではアイデンティティだったものが、
今や現実のものとなってしまっているのだ。
 そんな中だからこそ、「今こそ意地を持て」と伝えようとしているかのような印象も受ける。監督の思いはともかく(この人は職人だから、そう言う考えは持ってないとは思う)、少なくとも本作が企画を通ったのは、そんな意味があったようにも思えるものである。“今”の日本人に、意地を持たせられるようがんばって作った作品とは考えられる。
 また一方では、昔の作品を海外に流出させるよりも、新しい作品として、日本人を世界中に観てもらおうという気持ちもあったのかもしれない。
 そんな意味ではちゃんと今作られた理由はあるのかもしれない。

 先ほど“忠実なリメイク”と書いたものの、やはり三池監督なりの意地もあるようで、あの当時描くことができなかった部分を描写した部分もあるが、それが
全部残酷描写になってしまったあたりは、やはり三池監督はどこまで行っても、こういう人なんだな。と思わされるところはあり。
逆転裁判 2011

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菅沼直樹
市川南
徳丸敏弘
奥野敏聡
阿佐美弘恭
弘中謙
平井文宏
北川直樹
宮崎洋
奥田誠治
東山将之
畠山直人
坂美佐子
前田茂司
今井朝幸
小松俊喜
竹村寧人(製)
飯田武
大口幸子(脚)
成宮寛貴
斎藤工
桐谷美玲
中尾明慶
大東駿介
柄本明
谷村美月
平岳大
篠井英介
鮎川誠
村杉蝉之介
蜷川みほ
斎藤歩
本村健太郎
中村優子
波岡一喜
檀れい
余貴美子
山口幸晴
本山力
窪田弘和
阿部祐二
森永卓郎
森圭介
川田裕美
吉田奈央
林マオ
澁谷武尊
林遼威
津波古太輝
浜辺美波
石橋凌
小日向文世
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
忍たま乱太郎 2011

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田中渉
厨子健介
寺田篤
服部洋
中沢敏明
畠中達郎
久松猛朗
薄井正人
重村博文
安田正樹
町田智子
喜多埜裕明
坂井宏先
宇留間和基
白石統一郎
坂美佐子
前田茂司(製)
浦沢義雄(脚)
加藤清史郎
平幹二朗
寺島進
三浦貴大
山本耕史
古田新太

中村玉緒
林遼威
木村風太
溝口琢矢
白石隼也
三津谷亮
岡山智樹
尾関陸
木村遼希
北村匠海
柄本明
石橋蓮司
山口幸晴
仁科貴
波岡一喜
山口祥行
小沢仁志
曽根悠多
やべきょうすけ
本山力
福本清三
白井滋郎
木下通博
徳井優
山本裕典
石垣佑磨
竹中直人
中村獅童
檀れい
谷原章介
鹿賀丈史
松方弘樹
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
十三人の刺客 2010
2010日本アカデミー撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞、作品賞、主演男優賞(役所広司)、監督賞、脚本賞、音楽賞、編集賞
2010キネマ旬報日本映画第3位
2010日本映画批評家大賞映画音楽アーティスト賞
2010毎日映画コンクール監督賞、男優助演賞(稲垣吾郎)、録音賞
2010ヨコハマ映画祭1位、作品賞、監督賞、脚本賞
2010
映画芸術ベスト第8位
2010映画com.ベスト第8位
2011ナショナル・ボード・オブ・レビュー外国映画賞

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天願大介(脚)
役所広司
山田孝之
伊勢谷友介
沢村一樹
古田新太
高岡蒼甫
六角精児
波岡一喜
石垣佑磨
近藤公園
窪田正孝
伊原剛志
松方弘樹
吹石一恵
谷村美月
斎藤工
阿部進之介
内野聖陽
光石研
岸部一徳
平幹二朗
松本幸四郎
稲垣吾郎
市村正親
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
十三人の刺客(書籍)谺雄一郎
 将軍家慶の弟で、近く老中への就任も決まっている明石藩主の松平斉韶(稲垣吾郎)は暴君で知られていた。そこで老中・土井利位(平幹二朗)は、独り身の御目付・島田新左衛門(役所広司)に斉韶暗殺の密命を下すのだった。その命を受けた新左衛門は、密かに甥の新六郎(山田孝之)ら十一人の腕に覚えある男たちを集め、斉韶暗殺に着手する。しかし、斉韶の腹心であり、新左衛門の同門鬼頭半兵衛(市村正親)も新左衛門の動きを知っていた…
 1963年に工藤栄一監督によって作られた傑作時代劇と言われる『十三人の刺客』(1963)を、現代の鬼才と言われる三池崇史監督がリメイク

 当たり外れの幅は大きいものの、どんな作品であってもこなせる“職人”三池崇史に本作を作らせたのは、ある意味では正解。時代劇ではなく、意欲的なチャンバラとして仕上げてくれた。
 三池崇史という監督の特徴を言わせていただければ、この人はこれと言って思想性を持っていない。むしろ思想を否定する方向で映画を作る。からこそ、現代では珍しい
“職人”と呼ばれるのだろう。
 それでその
“思想の無さ”がはまる映画とはまらない映画がある訳だが、本作の場合、かなり微妙な意味合いでそれが噛み合っているように思える。
 …で、その微妙な意味とは、本作がかなりちぐはぐな作りをしているところにあると思う。
 この作品、脚本の目指すところと監督の目指すところが異なってるんじゃないか?と思わせてくれる。本作の脚本を書いた天願大介という脚本家は、今村昌平監督の息子であり、近年の今村監督を世界的な賞の常連にしたのは彼の力あってこそ。そして彼の脚本に特徴的なのは、社会派的な側面を強く打ち出すところにある。
 本作も数多くのところでそういった社会派的側面が垣間見える。たとえばそれは
権力に押しつぶされた庶民の姿であり、封建主義によって自らの主張を出すことの出来ない下級武士の姿であり、血縁で決められてしまう老中職に表だって異議を唱えることが出来ない政治の姿であり、またまつろわぬ民が力強く生きている姿であり。
 それらは画面の端々に確かに出ている。
 ところが、一応そう言った姿を出してはいるものの、殊更無視されていて、出すのは出しても、それを深めようとはしていない。たとえば
四肢を切り落とされた女性が出てくると、それはホラー的、あるいはフリークス的な描かれ方をするし、切り捨てられた下級武士は、その人の存在意義や悲しみよりも、骨に食い込んだ刃を力を込めて押し込められる残虐さの方に力が入り、山人は人語を解する野獣のように描かれる
 これは間違いなく三池監督がそれらを知った上で敢えて切り捨てた結果だ。そういった情的ものより、画面映えや、剣劇の方に思い切り力を入れ、権力構造はあくまで物語上の必然性で語られるだけで止めている。
 その結果として、脚本と演出の間に隔離が生じてしまってる。
 推測ではあるが、これは一年ほど前に公開された崔洋一監督の『カムイ外伝』(2009)の興行的失敗が根底にあるような感じがする。あの作品もエンターテインメントを志向して作られてはいるが、それ以上に権力者と戦う庶民の姿に重点が置かれていた。それが
観てる側からしたら鬱陶しがられた面はあったのかもしれない。
 三池監督自身、そのことを念頭に、本作は“売れる”事を最優先にして作ろうとした姿勢が見て取れる。三池監督がインタビューに答え、殊更
「チャンバラを撮る」事に強調点を置いていたのは、この辺に理由がありそうだ。
 これを別段非難するつもりもないし、だからといって本作のおもしろさが減じる訳でもないが、そのため脚本の狙いと演出がことごとくちぐはぐになってしまって居心地が悪い。でも逆にそのちぐはぐさが殊更の残酷描写になってたり、スパイスのように使われているのだから、無駄ではなかったのだろう。多分。

 後、そういった残酷さが一種のリアリティになっている一方、いい加減なところは徹底的にいい加減に描かれているのも特徴だろうか。そのへんもやっぱりちぐはぐさにつながるのだが、これも不必要なところはばっさり切ってしまったために、チャンバラとしてはとても面白いものになってる。逆に歪みがあるからこそ、面白いとも言える。

 言うなれば、本作は真の意味で“チャンバラ”なのだ。そしてそれに徹しようとした三池監督の狙いは見事にはまった。実に楽しい作品だった。
ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲 2010
2010日本アカデミー新人俳優賞(仲里依紗)
2010ヨコハマ映画祭監督賞

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宮藤官九郎(脚)
哀川翔
仲里依紗
阿部力
井上正大
永野芽郁
中野英雄
六平直政
木下ほうか
マメ山田
水樹奈々
波岡一喜
レスリー・キー
前田健
スザンヌ
稲生美紀
大橋沙代子
清水ゆう子
内田流果
生瀬勝久
田中直樹
ガダルカナル・タカ
★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ゼブラーマン2 ゼブラシティの逆襲(書籍)山田玲司
 2010年。市川新一(哀川翔)の変身したゼブラーマンによって世界は救われた。だがその直後変身能力を失ってしまった新一は何者かによってさらわれ、実験にかけられてしまう。そして15年後。東京の半分はゼブラシティと名付けられたモデル都市となっていた。そこでは犯罪抑止に効果があるとして朝夕の5分間だけ無法地帯と化すゼブラタイムという制度が導入されていた。そんなゼブラタイム中に突然路上で目覚めた市川新市は、警官に追われた末、銃弾に貫かれてしまう。路上に横たわる彼を救ったのは“白馬の家”という抵抗組織であり、そこで医師をしていたのは、かつての新一の教え子浅野晋平(井上正大)だった…
 哀川翔出演百本目と言うことで記念作品として作られた前作『ゼブラーマン』は、悪い言い方をすると、
思いもかけぬ良作に仕上がった。これは監督三池崇史、脚本宮藤官九郎という初顔合わせのコンビがうまい具合にはまり、お互いの個性を殺さずに作られた事が理由だろう。特に三池監督はきわめて当たり外れの多い監督なので、この組み合わせがうまくはまったのはとても意外な感じだった(だから絶対失敗すると思って劇場はスルーした)
 その続編だし、前作を劇場で観られなかったことに後悔したので、
「流石に外れはないか」と思っていたのだが、どうも私が間違っていたようだ。ここまで外されると、呆れを通り越して、なんか「流石三池監督」と逆に感心してしまうほど。前回では高めあうことが出来た三池監督と宮本脚本が、今度は低め合ったというか、お互いにやる気を失っていたというか…
 駄目なところを挙げたら、それこそいくらでもあるが、とりあえず映画ファンとしても、特撮ファンとしても、どっちも反応できずに終わった。それに宮藤官九郎って、『ゼブラーマン』観た限りでは特オタの事をわかっていると思ったけど、たぶん全然分かってない。

 前回の話が面白かったのは、中年になっても特撮オタクが止められない痛々しい主人公が、いつの間にか本物のヒーローになっていく。その落差の課程を丁寧に描いていったお陰だった。
 本作でもそういう落差は意識的に出されている。記憶を失い変身も出来なくなった主人公が、自分が何者であるのかを戦いの中で見つけていく。と言った形でだが。
 だが、
意識的なくせにそれが落差になってないのが問題。一旦ヒーローになった人間なのだから、どういう形にせよ又ヒーローになれるのは分かってるのだし、実際に思ったとおりヒーローとして復帰してしまう。
 つまり最初からプログラムピクチャーになってしまう事が前提にあり、しかもそれに全くひねりを入れてなかった。これだけで
やる気本当にあるのか?と思えてしまう。
 
当たり前の物語をひねりを入れないで作ってるので、監督の個性を出すためかその分他のところに力を入れることになるが、確かにそれは凄い使い方をしてはいる。ただし、それも全部仲里依紗のミュージッククリップで全部使い果たしてしまった感じ『ヤッターマン』で深田恭子に使ったのと同じやり方)。本当にオープニング10分だけは徹底的に力が入ってるのだが、最初の10分でこの作品は全部おしまい。まあ他にもオタ向けのキャラを適宜投入したりもしてるけど、結局一番力が入っていたのは仲里依紗の最初の描写だけという話。本当にやる気ってのをこれほど感じさせられない作品のも珍しいくらいだ。

 間違ってるかもしれないけど、この作品は、哀川翔本人がもう一度!と無理にごり押しした結果なんじゃないだろうか?しかし、作り手の側の方がやる気を失っていたお陰でこんな話になってしまったのでは。でも
これこそが三池崇史作品の面白さとも言えなくもないか。だから、あんまり低い点数は付けられない。
クローズZERO II 2009

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武藤将吾
水島力也(脚)
小栗旬
やべきょうすけ
黒木メイサ
高岡蒼甫
桐谷健太
高橋努
鈴之助
遠藤要
上地雄輔
伊崎右典
伊崎央登
大東俊介
橋爪遼
小柳友
金子ノブアキ
阿部亮平
大口兼悟
蕨野友也
綾野剛
波岡一喜
三浦春馬
深水元基
阿部進之介
松重豊
遠藤憲一
岸谷五朗
山田孝之
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
クローズ(マンガ)高橋ヒロシ
ヤッターマン 2008
2009ブルーリボン助演女優賞(深田恭子)

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十川誠志(脚)
櫻井翔
福田沙紀
生瀬勝久
ケンドーコバヤシ
岡本杏理
阿部サダヲ
深田恭子
滝口順平
山寺宏一
たかはし智秋
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 “泥棒の神様”ドクロベエから命令を受け、何でも望みがかなうと言うドクロストーンの破片を集めるドロンジョ(深田恭子)、トンズラー、ボヤッキーの三人組ドロンボー一味。インチキ商売で儲けた金をロボット制作につぎ込んでは、各地で混乱を引き起こしていた。そんなドロンボーの悪行を毎週阻止しているのが正義の使者1号と2号とオモッチャマによるヤッターマンだった。果てしない戦いの中で、ついにドクロストーンのかけらが発見された。だがその発見者海江田博士は行方不明となり、その娘翔子がヤッターマンに救いを求めてきた。ドクロストーンの秘密とは?そしてドロンボーとヤッターマンの戦いの決着は?
 かつての日本アニメーションを支えたタツノコプロの代表シリーズ
「タイムボカン」の中でも最も評価の高かった「ヤッターマン」を、実に30年ぶりに実写映画化した作品。先行してテレビアニメの方でもリメイク作が作られて、お父さんと子供がどちらに対しても知名度も上がっているので、丁度良い時期に上映と言うことになった。
 それで監督は三池崇史。この監督の作る映画は全部ハイテンションな上に過剰なまでのサービス精神にあふれているのが特徴で、もし今の監督の中でこれを作らせるとしたら
この人しかいない!という人選で、特報でそれを観ただけで、絶対劇場で観よう!という思いにさせられていた。
 三池崇史という監督は面白い人で、特に原作付きの場合、繊細さと大ざっぱさが絡み合った独特の作風に仕上げてしまう。作品の枠は徹底的に細かく原作に忠実に作るのだが、キャラを自分勝手に変えてしまうため、それが上手くはまると傑作に、
はまらないと超が付く駄作になってしまう。そのためかなりリスキーさを持つ監督だが、そもそも「ヤッターマン」はマンネリズムこそが味で、中の人のハイテンションぶりを楽しむ作品なので、多少中身が変わろうと、地のハイテンションで持っていけるはず。間違いなくはまるのは分かっていた。

 それで、本作に関しては少なくとも枠組みに関しては本当に真面目に作ってるんだと言う事を思わされる。それは
オリジナル観ていた人が文句の付けようのない設定や演出に表れてる。演出が本当にアニメそのまんまで、よくもまあこんなところまで再現してくれたもんだ。と感心する事しきり。ドロンボーメカでさえ、テレビで一回は出たものばかり。よほどのマニアがブレーンに付いてて、一々監督がお伺いを立てて作ってたんじゃ無かろうか?(細かいところはいくらでも言えるが、一つだけ例を挙げると、同じ個性を持っているはずのヤッターワンとヤッターキングで異なった個性で描いてくれたのも嬉しい。オリジナルのアニメでもそうだったんだが、ヤッターワンは基本的におだてられると舞い上がってしまうし、女の子の言う事を何でも優先するが、ヤッターキングはかなり大人っぽくおとなしくなってる。これに限らず、メカに関しては細かいツッコミ無用の完璧な再現っぷりを見せてくれる)。本当に繊細な作りだ。

 しかしながら、メカとか細かい設定は完璧に近い一方、キャラに関しては
完全に暴走状態…いや、たった一人徹底した暴走状態に持っていくことで、物語のバランスそのものを崩してしまってた。他でもない。この作品は、深田恭子のドロンジョを監督が好き放題に撮っただけの作品と言ってしまっても良いくらい。彼女一人を除けば、残りはみんな有象無象。一応主人公であるはずの櫻井翔や福田沙紀なんかはほとんど個性を見させず。ゲストキャラの岡本杏里に至ってはもやはただいるだけ同じ女性でここまで撮り方を変えるか?という位の投げだしっぷりで、いっそすがすがしいほどだ。他のキャラをオリジナルに忠実に抑えることで深田ドロンジョだけは、心情や内面にまで踏み込んで複雑なキャラを作り上げ、更に「これでもか」とサービスカットを取り込む凝りよう。しかも根本的にオリジナルのドロンジョとは全く違った三池版ドロンジョを好き放題に作り上げてしまった。ここまでやったらいっそ立派。妄想全開で見事な大ざっぱぶりを見せてくれた。
 
繊細さと大ざっぱ。見事な三池ワールドの例がここにはある

 まあ、大ざっぱと言っても、やはり深田ドロンジョにくっついてるだけあって、生瀬勝久のボヤッキーとケンドーコバヤシのトンズラーの二人の造形は上手かった。ドロンジョが三池の思い入れで作られてる分、この二人はドロンジョを物語に戻す役割を担っていて、その分しっかりオリジナルに忠実な個性をつけてた。個人的にはオリジナル作品では粗暴なだけであまり個性を見せられなかったトンズラーが、義に篤い良い奴にしてくれたのだけでも結構嬉しかったりする。

 一方、演出に関しては、とても良いんだけど、あまりに暴走が激しく、子供向きの作品でここまでやるか?と言うのがいくつも。ヤッターワンとバージンロードの戦いなんかは
ほぼ倒錯した18禁の世界に近いぞ。それと、濃い演出が連発してくるため、精神的に落ち着かなくさせるので、2時間の作品でえらく精神的に疲れる。

 この作品は3つくらいのパートに分け、その間にアイキャッチと、ドロンボー、ヤッターマンの日常生活を挿入してくれたら面白かったと思う。で、パートの始まりには「説明しよう。一週間前、ドロンボー達が…」という山寺宏一のナレーションを入れてやって。
クローズZERO 2007
2007日本映画批評家大賞主演男優賞(小栗旬)、助演男優賞(やべきょうすけ)

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武藤将吾(脚)
小栗旬
やべきょうすけ
黒木メイサ
桐谷健太
高橋努
鈴之助
遠藤要
上地雄輔
伊崎右典
伊崎央登
波岡一喜
沖原一生
武田航平
鈴木信二
橋爪遼
増本庄一郎
渋川清彦
山口仁
辻岡正人
岡あゆみ
佐田正樹
斎藤歩
大東俊介
小柳友
渡辺大
深水元基
松重豊
塩見三省
遠藤憲一
岸谷五朗
高岡蒼甫
山田孝之
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
クローズ(マンガ)高橋ヒロシ
スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ 2007
2007毎日映画コンクール美術賞、技術賞
2007
ヨコハマ映画祭次点
2007HIHOはくさい映画最低脚本賞

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三池崇史
NAKA雅MURA(脚)
伊藤英明
佐藤浩市
伊勢谷友介
安藤政信
堺雅人
小栗旬
田中要次
石橋貴明
木村佳乃
内田流果
溝口琢矢
稲宮誠
大西武志
米山善吉
安藤彰則
山口祥行
やべきょうすけ
岡田正典
中村銀次
外川貴博
小林太樹
尚玄
赤星満
ホリケン。
香取慎吾
クエンティン・タランティーノ
石橋蓮司
塩見三省
松重豊
香川照之
桃井かおり
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 日本を二分した紅白の戦い壇ノ浦から数百年後。平家の落人が拓いた山あいの村湯田(ユタ)に平家の埋蔵金が隠されていると噂が立ち、よそ者が押し寄せ村を荒らして回るようになった。やがて村は、平清盛(佐藤浩市)率いる平家と、源義経(伊勢谷友介)率いる源氏が激しく対峙することとなった。そんな村に一人の凄腕ガンマン(伊藤英明)が流れ着いた。彼の実力を知った両軍はこの流れ者を用心棒に引き入れるべく動き出す。彼の本当の目的とは?そしてこの村に隠された秘密とは…
 ウエスタンと時代劇の融合という奇妙な設定の元繰り広げられる和風ガンアクション作品。監督するのは、この手の作品であればこの人しかいない!という三池崇史。見事な三池ワールドが展開する。
 そう言えば最近よく“三池ワールド”なる単語を目にするようになったが、これも邦画の新しいジャンルと言っても良いかもしれない。この特徴は、とにかく無茶苦茶な設定とノリだけで突っ切る物語性、滑るギャグ、哲学性、フェティッシュ、美少年(?)と言ったキーワードをぶち込んで底の浅いアクション作品としてまとめてしまうところにあり。観てる側よりも作り手の方が楽しんでる作風が特徴。少なくとも三池監督以外にここまでやれる人はいない(そしてこの監督以外にこれだけの金を出してくれるスポンサーが付く監督もいない)。
 本作はその三池ワールドが本当に全開!と言った風情。時代劇をウエスタンに仕上げ、全字幕というだけでも訳分からない世界だが、怪しげな設定とか銃器に対するフェティぶりとかもあり、何でもかんでも詰め込んでみました。という感じ。どっちかというとスキヤキというよりは闇鍋のように「何でもぶち込めば良いんだ」的思想に彩られてる。
 だから本作を俯瞰して冷静に評するとほとんど悪口になってしまう。
物語は『荒野の用心棒』(1964)の出来損ない。キャラクタは多い割に今ひとつ魅力に欠ける。最後まで何が目的だったのか全く分からない主人公。特に中盤間延びして仕方のない雑な演出と、度々出てくるアニメ的演出が見事に浮いてる。唐突に出てくる底の浅い設定。本人に英語喋らせるのは良いけど、見事に日本訛り。自分を「婆婆」と言ってるのに全然歳食って見えない桃井かおりの存在。アクション部分は悪くないんだが、肝心の伊藤英明が爆発起こるたびに腰を引かせている。それにタランティーノに対して媚びすぎ…と、まあいくらでも文句は言える。

 均等に多くのキャラにスポットを当てているため、どうでも良いようなキャラが意外なところで活躍するのは面白いのだが、その結果話が散漫になってしまった。先に書いたが、桃井かおりが自分のことを「婆」と言ってるのに、全然歳食ったようなメイクも演出もないため、違和感出まくり。義経役の伊勢谷友介は“どこか抜けた美少年”と言った役所を上手く演じていたが(そう言えば『図鑑に載ってない虫』でも、そう言う“どこか抜けた”部分が魅力だったので、ひょっとして以降この人の芸風になるのかも知れない)、伊藤英明は…残念ながら三船敏郎にもイーストウッドにもなり損なった哀れな存在としか。黙って立ってる分には良いんだけど、荷が勝ちすぎたね。
 三池監督作品は力押しでぐいぐいと見せるのが作風なのだから、2時間という長い時間には向かない。30分以上はカットして1時間半以内で作ってくれればテンポも良くなったと思われる。

 しかし、それで面白くない。とばっさり斬れないものが本作にはある。いや、むしろその
悪口こそが愛おしくなってしまう魅力が本作には、いや、三池ワールドにはある。
 それは多分、こういった「おもちゃ箱をひっくり返した」ような作品を愛する心にぴったりと来るからなんじゃないだろうか?細かく細かく作り上げたブロックにゴジラのフィギュアをぶつけて一瞬の破壊を楽しむような子供心と言っても良いか?
 ごちゃごちゃと言わない。
ただ目の前にあるものを楽しめればいいじゃないか。それで映画が一本作れてしまうのだから、それはそれで素晴らしいものがあると思う。本人がそれを聞いたら怒るかも知れないけど、この人の作品の場合、隙が多いからこそ魅力があるのだ。

 だからこそ私はこの世界が好きだ。「三池ワールド」とは、
「温かく見守ってあげたい世界」という訳語を付けたい。
インプリント 〜ぼっけえ、きょうてえ〜 2005

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井上文雄
ジェニー・ルー・トゥジェンド
ローレン・ワイスマン
山本章
中村陽介(製)
天願大介(脚)
工藤夕貴
ビリー・ドラゴ
美知枝
根岸季衣
岩井志麻子
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ぼっけえ、きょうてえ(書籍)岩井志麻子 書評
46億年の恋 2005

<amazon>まだ
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NAKA雅MURA(脚)
松田龍平
安藤政信
窪塚俊介
渋川清彦
金森穣
遠藤憲一
石橋凌
石橋蓮司
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
妖怪大戦争 2005
2005日本アカデミー新人俳優賞(神木髞V介)
2005ヨコハマ映画祭撮影賞
2006ファンタジア国際ジャンル映画祭Best Asian Film Golden Prize

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三池崇史
沢村光彦
板倉剛彦(脚)
神木隆之介
宮迫博之
南果歩
成海璃子
佐野史郎
宮部みゆき
大沢在昌
徳井優
板尾創路
ほんこん
田中要次
永澤俊矢
津田寛治
柄本明
菅原文太
近藤正臣
高橋真唯
阿部サダヲ
田口浩正
遠藤憲一
根岸季衣
三輪明日美
吉井怜
蛍原徹
石橋蓮司
忌野清志郎
竹中直人
荒俣宏
京極夏彦
水木しげる
岡村隆史
栗山千明
豊川悦司
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
妖怪大戦争(書籍)荒俣宏
特撮事典
 両親の離婚で母に引き取られて鳥取に移った少年稲生タダシ(神木隆之介)は、そこでの祭りで今年の“麒麟送子”に選ばれた。麒麟送子は大天狗の山の洞窟へ伝説の聖剣を取りに行かなくてはならないのだが、その途中でタダシは不思議な妖怪スネコスリと出会う。その頃、日本各地の妖怪達が次々と何者かによってさらわれる事件が起きており、改造された妖怪達は人間の子供をさらっていく。麒麟送子となったタダシは、選ばれた存在として、生き残った妖怪達に呼ばれるのだが…
 角川が大映を吸収することによって可能となった、いわゆるコラボレーション作品で、『妖怪大戦争』(1968)をフルリメイクした上に、『帝都物語』(1988)の加藤保憲を加えて作り上げた作品。
 一見して思ったこと。これはいわゆる
「船頭多くして船山に上る」という奴だということ。スタッフそれぞれがやりたいことを何でもかんでも詰め込んだ結果、物語そのものが見事なまでに崩れてしまってる。この崩れっぷりが、やはり三池監督作品の魅力ではあるのだが、それなりに整った作品でそれをやられるとバランスの悪さばかりが目立つ。
 夏休みの子供用に作られた作品には違いないのだが、企画段階で水木しげる、京極夏彦、宮部みゆき
(小学校の先生役で出演もしてる。一瞬「似た俳優がいるもんだな」と思ってたら、スタッフロールで本人だと分かった)、荒俣宏と言った、妖怪博士達が大挙して加わっているため、とにかくやたらとたくさん妖怪は出てきて、それぞれにちゃんと名前が付いているというのが凄いのだが、一方、妖怪を出しとけば満足。と言う姿勢がありありと出ており、たくさん妖怪は出るものの、概ねが脳天気なだけで個性がない。一方、キャストがなんの意味合いも持たない。菅原文太演じるおじいさんが意味ありげに出てくる割に、何もしてないし、ましてや他のキャラはただ出てるだけ。大人用のサービスカットも結構用意しているものの、これも全く意味が見いだせず。わざわざ角川らしく加藤保憲を出したものの、何をやってるのかも全く分からず。間の悪さも手伝い、「なんじゃこれは?」な作品に仕上がっている。強いて言うなら、なんで加藤は島田久作じゃないんだ?どうせたいして動かないんだから、キャスティングしてやってもよかっただろうに。
 ノリとか演出とかは悪くないんだけど、それだけで2時間を超える時間を観させるのは正直辛い。30分は短縮できたぞこれは。
 大体からして物語がまるでメリハリがない。どこぞのいい加減なアニメの脚本をそのまま実写にしたような、なんぼなんでもいい加減さは全然いただけず。ラストシーンは「続く」なの?やらない方が良いと思うよ。
 スタッフの
「妖怪が好きだ!」と言う姿勢はびんびんに伝わってくるものの、それ以外が全く何も感じられない作品だと言うこと。
着信アリ 2004

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大良美波子(脚)
柴咲コウ
堤真一
吹石一恵
岸谷五朗
石橋蓮司
永田杏奈
井田篤
松重豊
筒井真理子
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ゼブラーマン 2003
2003日本映画批評家大賞ベストパーソナリティ賞(哀川翔)
2004日本アカデミー主演男優賞(哀川翔)

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宮藤官九郎(脚)
哀川翔
鈴木京香
渡部篤郎
大杉漣
岩松了
柄本明
市川由衣
近藤公園
安河内ナオキ
三島圭将
渡辺真紀子
徳井優
田中要次
谷本一
桑原和生
殺陣剛太
飯島大介
鈴康寛
長坂周
川原京
堀田大陸
河野智典
内村光良
麻生久美子
袴田吉彦
古田新太
渡洋史
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ゼブラーマン(マンガ)山田玲司
特撮事典
 2010年横浜。小学校教師市川新市(哀川翔)は仕事も家庭もどん底状態だった。そんな新市の唯一の慰めは34年前にたった7話で番組打ち切りとなったドマイナー特撮番組“ゼブラーマン”になりきることだった。自らミシンを踏んで自作のコスチュームを作り、夜な夜なその扮装して悦に入る真市だったが、彼の受け持ちのクラスに脚が不自由な浅野晋平(安河内ナオキ)という子が転校してきて、彼のゼブラーマンに対する知識に驚かされる。それで晋平に自分の作ったコスチュームを見てもらおうと夜の町を歩く真市の前に謎の怪人“カニ男”が現れた…
 これが劇場にかかった時、観るべきかどうか悩んだ。内容的に痛々しくなるのが分かっていたし、
自分自身がそこに見えるのではないか?と言う恐怖感がちょっとだけあったのでスルー。
 オープニングでこれが2010年と言うことが分かる。えーっとつまり、その時はほぼ私も真市と同じ年齢か…しかも凄い駄目男だし…やっぱり、なんか自分を見てるかのようで痛々しい。
私もあと5年もすればこんな風になってしまうのでは?とか、正直な話で考えてしまった。
 …それはともかく、これだけ痛々しいからこそ後の物語が映える訳で、むしろ物語としては悪くない。そして登場するゼブラーマン!…は、
やっぱり弱い。それがだんだん本当に強くなっていく課程は、やっぱり観ていてニヤニヤしてしまう。分かってるじゃないの。この過程ってのが大切なんだよ
 物語はご都合主義且つ大味。だけど、
燃える。細かいところは目をつむろう。特撮の醍醐味は“どれだけ燃えられるか”にこそあるのだから。
 ただ、観ていてちょっと疑問が。
 宇宙人の侵略は良しとするし、それで妙なパワーを得た真市が本当のヒーロー“ゼブラーマン”になるのもOK。だけど、そもそも彼は何から逃避していたのだ?
 彼にとって、現実そのものが耐えきれないからこそ、ヒーロー像に逃避していたはず。だったら、
何故超常現象ではなく、現実に立ち向かっていく課程を描かなかったのだ?そりゃ2時間枠で宇宙人の侵略なんて大々的なものをやってしまうのだから、時間的に難しかったのは分かる。だけど、妻と娘が、最後に「あれお父さんに似てない?」で終わらせてはいけなかったんだよ。たとえどれほど痛々しく、ベタでも「俺は家族を守るんだ!」と叫んで、妻と娘の前でゼブラーマンになる課程を描いて欲しかった(たとえそれがこそこそと着ぐるみを装着するような情けない格好であったとしても)。と言うか、それがなければならなかったはずなのだ。
 しかし、この作品では彼が守るべきは赤の他人である浅野晋平と言う少年であり、その母可奈(鈴木京香)だった。「彼ら“を”守る」ではなく、「彼ら“も”守る」としてこそ本当だろ?ヒーローとは、博愛精神に溢れるばかりでなく、むしろ自分の家族のために戦って欲しい
(特にここでは下心を肯定してしまってるし)。この辺は是非続編作ってやってほしい。と切実に思う(作られたけど)。
 演出に関しては、手作り特撮とCGの配分は悪くない。ラストバトルがCGばかりなのはちょっといただけないものの、それでも盛り上げ方は正しいだろう。泥だらけになって特訓するヒーローの情けない姿を見られたのも嬉しいところだ。
 小ネタだが、冒頭、真市が観ていて「なっちゃいねえなあ」と呟く番組では敵はモロ『リング』(1998)の貞子だったが、それが「私はお前の母だ!」と叫ぶのは『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』(1980)ではなく、
『イナズマン』のバラバンバラであると信じたい!(馬鹿か俺は)。それと、非核三原則を無視して核爆弾を国内に持ち込むのはともかく、そのドテっ腹に日本語で「中性子爆弾」と書かれていたのには不覚にも大爆笑。分かってやったとしたらたいしたもんだ。勿論、鈴木京香が身を張って演じたゼブラーナースの存在も忘れちゃならない。あのコスチュームは結構キタぞ。
 …しまった。
妄想全開のレビューになってしまった(笑)
鬼哭 KIKOKU 2003

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武知鎮典(脚)
竹内力
美木良介
夏樹陽子
大沢樹生
遠藤憲一
大橋吾郎
中山一也
曽根英樹
本宮泰風
石橋蓮司
ミッキー・カーチス
コロムビア・トップ
勝野洋
岩城滉一
丹波哲郎
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
原作:武知鎮典
極道恐怖大劇場 牛頭(ごず)
<A> <楽>
坂美佐子
前田茂司
向井達矢(製)
佐藤佐吉(脚)
曽根英樹
哀川翔
吉野きみ佳
火野正平
冨田恵子
曽根晴美
川地民夫
木村進
間寛平
加藤雅也
小沢仁志
遠藤憲一
小沢和義
山口祥行
長門裕之
石橋蓮司
丹波哲郎
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
SABU さぶ 2002

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竹山洋(脚)
藤原竜也
妻夫木聡
田畑智子
吹石一恵
六平直政
山田辰夫
有薗芳記
堀部圭亮
遠藤憲一
西山繭子
大杉漣
沢田研二
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
さぶ(書籍)山本周五郎
 江戸の下町の表具屋に勤める職人の栄二(藤原竜也)とさぶ(妻夫木聡)。幼い頃からこの店で働いていた二人の性格は対照的だが、固い友情で支え合ってきた。しかしある時、高価な金襴の切を盗んだという濡れ衣を着せられた栄二は解雇されてしまった。英二を心配して石川島の人足寄場に足繁く通うさぶと許婚のおすえ(吹石一恵)だが、人間不信に陥っていた英二は常に冷たく二人を拒絶する。やがて時が過ぎ、下町へと帰ってきた英二だったが…
 山本周五郎の同名小説の映画化作。私は小説の方は読んでいないが、これは舞台にもなっていて、高校時代に学校の演劇鑑賞で観た記憶がある。その時はよく分からなかったもんだが、改めて本作を観ることで大体物語の奥にあるものも理解できた。
 それにしても
なんとも安っぽい感じの作品だ。舞台はセット丸見えだし、キャラのアップ画像がやたら多く、画面を引いて撮ることがほとんど無い。二人〜三人の場面が多すぎる…これじゃテレビと変わらないな。映画だったらもっと映画らしく撮れば良いのに。とか考えていたのだが、調べてみたら、これは元々テレビドラマだったと言うことが分かる。なるほど。それでか。
 結局本作は舞台に全然重きを置いておらず、主役二人の魅力だけで作り上げようとした作品なのだな。勿論妻夫木聡、藤原竜也双方良い演技してるのは確か。しかし、それだけで2時間近くの物語を引っ張るのはちょっと無理。画面に様々なエフェクトをかけるのが上手い三池監督も、予算的に苦労したのか、監督らしくない作品に仕上がってしまった。潤沢な予算を組んで、最初から映画向きに作っていれば…
それでも健闘した方なのだろう。きっと。
殺し屋1 2001
2001日本映画プロフェッショナル大賞作品賞、監督賞
2002毎日映画コンクール男優助演賞(塚本晋也)
2002ヨコハマ映画祭助演男優賞(塚本晋也)、
次点
2003ファンタジア映画祭最も革新的な作品に与えられる賞銅賞

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佐藤佐吉(脚)
浅野忠信
大森南朋
エイリアン・サン
SABU
塚本晋也
KEE 龍
松尾スズキ
國村隼 船鬼
寺島進 鈴木
菅田俊
手塚とおる
有薗芳記
新妻聡
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
殺し屋1(コミック)山本英夫
 少年時代からいじめられ、どうしても今ひとつ積極的になれないまま大人になってしまった城石一(大森南朋)。だが正体不明のおやじ、ジジイ(塚本晋也)による特殊な条件で彼は泣きながら敵の身体を切り刻んでいく殺人マシーンとなる。一方、歌舞伎町を牛耳る安生組の若頭垣原雅雄(浅野忠信)は、安生組のシマで次々起こる原因不明の殺人事件の調査に乗り出し、その過激な聞き込みによってジジイとイチの存在を知ることになる。…
 山本英夫原作コミックの映画化作。原作自身が極めて暴力性残虐性の高い内容だったが、それを三池崇史監督が
良い意味でも悪い意味でも見事に映画化。
 舞い込んだ仕事は何でもこなし、現代では珍しい職人監督と言われる三池監督。その範囲はとても広く、文芸からホラー、コメディ、アクションと、それこそ受ける要素があれば何でも作ってしまう。かと言って無個性な監督か?と言われるとそうでもなく、どんな作品にもちゃんとこの監督ならではの個性的な描写を盛り込むことが出来るので、なかなか重宝されている人でもある(製作費の多寡があんまり作風に関係しないというのも個性の一つ?)。
 そしてここで作られたものは、監督の原点とも言うべきバイオレンスアクション。しかも半端のない暴力の世界だった。三池監督が最も得意とする分野と言う事もあって、質はかなり高い。
 …しかし、元の話がとてもひどいこともあって
(物語的にと言うのではなく、残酷描写が激しすぎるので)、それをストレートに映像化してしまったもんだから、もの凄いものができてしまった。これじゃ人間の物語って言うより全員化け物だ。主要人物にまともな奴が誰一人おらず、おかしな奴らが全員おかしいまま戦ってるので、ほとんど特撮怪獣もの…まあこの後で実際三池監督は「ウルトラマンマックス」というストレート(?)なヒーロー作品をテレビで作ってる訳だが、これを作った経験がうまく活かされていたんだろう。人間サイズで、普通の意味での特撮を使わなくても特撮作品的なものが作れると言うことを見事に示してくれた。
 原作もそうだが、本作では浅野忠信がとにかくキャラ立ちが凄い。自分の体を傷付ける事に快感を覚えるマゾヒスティックな嗜好を持ちつつ、人間をそれこそ切り刻んでいくアンビバレンツ描写を楽しんで行う辺り、狂気性を見事に演じきっていた(なんでも三池監督は原作ではなく、浅野っぽさを強調することにしたとか)。
 概ねの人間にはまずお勧めできるような作品ではないものの、邦画はここまでやっても良かったのか。という可能性を感じさせてくれるので、観ておくに越したことは無い作品だ。
カタクリ家の幸福 2001
2004ジュラルメール・ファンタスティック映画祭審査員特別賞

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山岸きくみ(脚)
沢田研二
松坂慶
武田真治
西田尚美
宮崎瑶希
忌野清志郎
丹波哲郎
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
漂流街 THE HAZARD CITY 2000

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龍一郎(脚)
TEAH
ミッシェル・リー
及川光博
吉川晃司
パトリシア・マンテーロ
柄本明
テレンス・イン
野村祐人
奥野敦士
勝又ラシャ
麿赤兒
大杉漣
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
オーディション 2000

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天願大介(脚)
石橋凌
椎名英姫
國村隼
松田美由紀
大杉漣
沢木哲
石橋蓮司
根岸季衣
斉木しげる
光石研
広岡由里子
小日向文世
有馬優人
泉綾香
棚橋ナッツ
遠藤たつお
津田寛治
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
オーディション(書籍)村上龍
「キリキリキリキリ、怖いでしょう。キリキリキリキリ、痛いでしょう」
 ビデオ制作会社を経営している青山(石橋凌)は7年前に妻を亡くし、一人息子と暮らしていた。そんな青山の身の上を案じた友人の吉川は、映画制作と称したオーディションを開催し、その中から再婚相手を探せと唆すのだった。そしてオーディションによって選んだ麻美(椎名英姫)に魅了されていく青山。そして麻美も又、献身的な愛情を青山に捧げていくのだが…
 今や日本では数少ない職人監督として内外に知られるようになった三池監督。その守備範囲はとても広い。基本的には娯楽に徹したものを得意とするが、その娯楽に限っても時代劇からファンタジー、アニメ原作、青春もの、暴力作品、コメディと実に幅広い。
 そんな三池監督の名を最初に国際的に有名にさせた作品が本作であり、事実世界的なホラー作品のオールタイムベストには常連の作品でもある、和製ホラーの傑作の一本に数えられる。
 ただし、本作の作りはホラーではない。超常現象が起こるわけでもなければ、シリアルキラーが出るわけでない。むしろ純粋なサスペンス作品と言うべき。
 …なのだが、確かにこれは間違いなくホラーだ。しかも
最高の

 これを観たのは結構偶然の話で、まだ三池監督の名前もよく知らないとき、レンタルビデオで「一本くらいホラーでも借りてみるか?」と棚を物色していたら「店長お勧め」と書かれていたコーナーにこれがあったからだった。通常そういう借り方はしないのだが、どうせホラーだと高をくくり、事前知識全くなしに借りただけにすぎない。
 で、最初は失敗したか?とか思った。
 本作はものすごくチープな作り方をしている。登場人物は限定的で、舞台もその大部分が密室の中。撮影に金がなかったんだろうな。でもこのチープさを楽しむのも一つのおもしろさだ。なんて思っていたし、別段お化けが出そうでもないし、さほど怖いわけでは…
 最初の30分頃までは確かにそう思っていたのだが、その辺過ぎたあたりから
どんどん怖さが増してくる。静かに静かに、しかし着実に壊れていく人間の姿を舐めるように映し撮るカメラ…
 お化けじゃなく、
人間が怖くなり過ぎてる。人間しか出てないのに、そこには紛れもない恐怖が潜んでる。いや、潜んでるなんて生やさしくない。静かすぎる狂気に裏打ちされた、紛れもない怖さだったし、なによりも痛さの描写が並じゃない。ホラーで印象深い言葉が出るのは滅多にないのだが、この作品では「キリキリキリキリ〜」という、あまりに恐ろしい台詞が耳にこびりついて…
 これを可能にしたのは、マイクを徹底的に口に近づけることによる、独特の演出を作り上げた事なんだろうと思う。これによって、むしろ滑舌の悪さを強調し、耳を澄ませることで吐息まで聞こえるようにさせた。そこでぽつぽつ語られる台詞のテンポに飲まれてるうちに、言葉の端々に出てくる狂気を感じさせる。そもそもテレビでやるような演出を逆に映画的にしてしまったことが本作の最大の強みだった。
 これは大当たり。マジで怖かったし、今になってもやっぱり怖い。日本の生んだモダンホラーの一作としては確かに捨てられない作品だろう。

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