百瀬義行

　スタジオギブリ著作権管理課長の野中くんと出版部のゆかりさん、制作部部長の奥ちゃと言ったスタジオギブリの面々が繰り広げる日常劇。「カレー編」、「初恋編」「ダンス」「美女と野中」「エピローグ」の5編。
　『猫の恩返し』(2002)の併映で劇場公開された作品。とかく薄味で、感情移入も出来ず。観客を置いてけぼりにして勝手に話進めて、「さあ、どうぞ。楽しいでしょ？」って出されるのは納得がいかん。
　大体併映の『猫の恩返し』からして「何これ？」的な内容だったのだが、それに輪をかけて訳分からん作品になってしまった。日常を描くは描くで、こんなへたれなもん出されても、「だから何？」としか言いようがない。
　『ホーホケキョ　となりの山田くん』(1999)でこけたジブリだけに、その雪辱戦という意識はあったんだろうけど、単体で出す勇気はなし。そんでこうやって併映って形で出さざるを得なかったんだろうけど、やっぱり今ひとつ。
　もうちと感情移入できるような話を作って欲しかったね。

ページトップへ