読書日誌
2022’4〜6月

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22'06'30 英国一家、日本を食べる 下
マイケル・ブース (検索) <amazon> <楽天>
 三ヶ月の日本の旅で忙しく動き回る著者一家。今度は西日本にやってきて、京都、大阪、沖縄を中心に日本料理を食べ尽くす旅を描く。

 上巻の東日本編に続き西日本を中心に描く食紀行。上巻ほど皮肉は効いていなかった感じはあるが、食べられないものは素直に不味いと言う姿勢ははっきりしている。ラストにあった日本最高峰の料亭というのは、一生食べられないものと思うととても羨ましく思う。
<A> <楽>
22'06'28 デキる猫は今日も憂鬱6
山田ヒツジ (検索) <amazon> <楽天>
 仕事の帰り道でスーパーのアルバイター仁科を見かけた幸来。ところが体調の悪かった仁科は幸来の目の前で倒れしまう。行きがかり上彼女の家まで送り届けることになるが、そこはかつて幸来自身のものを思い起こさせる汚部屋だった。

 掌編オムニバスの話だが、今回は仁科の話がちょっと長めに取られている。部屋を綺麗にすることを最大の趣味とする諭吉にとって、汚部屋の掃除は最高の娯楽であるというオチ。相変わらず面白い。
 連載当初からずっと読んでるが、ついにアニメ化だそうで。しかしどうやって?10分くらいの作品?
<A> <楽>
22'06'26 イエスタデイ
村上春樹 (検索) <amazon> <楽天>
 大学時代の“僕”は東京のバイト先で木樽という同年齢の男と知り合った。生まれも育ちも東京なのに完璧な大阪弁を喋る木樽との会話は楽しかったが、ある日突然木樽から、自分の恋人と付き合って欲しいと言われて戸惑う。

 著者の「ノルウェイの森」を思わせる大学時代の話。ネタもビートルズの歌からだから、実際にそれを意識したのだろう。すごく瑞々しく、ノスタルジックな思いにさせてくれる。短編と言うことで死人は誰も出てないけど。
<A> <楽>
22'06'23 新仮面ライダーSpirits20
村枝賢一 (検索) <amazon> <楽天>
 村雨はバダン本部で暗闇大使が変身したサザングロスと相対する。既に正気を失っていたサザングロスはかつて大首領が閉じ込められていた異次元との扉をを無理矢理こじ開けようとし、それに乗って村雨のZXは異世界へと向かう。一方、バダンとデルザー軍団双方の攻勢が始まり、残ったライダー達は人間を守るために前線で戦い続ける。

 村雨がバダンに戻った理由は、暗闇の牢獄に直接向かうためだった。しかし既にそこには大首領がいないので、大首領と倒す目的ではないようなのだが、そこはまだはっきりしていない。一方、デルザー軍団で生き残っていた狼長官が意外な強さを見せて残った全ライダーと戦っている。色々個性を引き出してるな。
<A> <楽>
22'06'19 三体II 黒暗森林 下
劉慈欣 (検索) <amazon> <楽天>
 三体人襲撃まであと二世紀に迫る中、治療のためのコールドスリープから目覚めた元面壁者羅輯は、地球が対三体人の防衛を固めていることを知らされる。既に三体を超えた科学力を手に入れた地球は安泰かと思われたが、そんな時に三体の先遣隊が地球に到達する。

 上巻とがらりと雰囲気が変わり、二世紀後の世界が舞台。話は上がったり下がったりで、これだけ壮大な物語がたった一人の人間の言葉だけで終わってしまうと言う話のたたみ方が凄い。結局面壁者の役割とは、三体人に対して、どう脅迫するかだけの話。SFマインドはたっぷりだが、これでいいの?という思いもそこはかとなく。
<A> <楽>
22'06'17 海が走るエンドロール1
たらちねジョン (検索) <amazon> <楽天>
 夫と死別し、その後これと言ってすることもなく暮らしている茅野うみ子。偶然入った映画館で海という一人の青年と出会い、そこで彼から、映画を作ってみたくないかと問われる。その瞬間から、彼女の世界は一変することになった。

 マンガのアンテナに引っかかって、その内読もうと思っていながら積ん読状態だったが、確かにこれは面白い。65歳からの女性の映画作りという、又えらく困難な素材を選んだが、かなりそれがしっかりマンガ化されているし、情熱の描写がとても良い。読んでいてとても心地よさを感じる。
<A> <楽>
22'06'14 英国一家、日本を食べる 下
マイケル・ブース (検索) <amazon> <楽天>
 三ヶ月の旅で日本食べようと、今度は西日本へと足を向けた著者一家。京都、大阪、沖縄を中心に日本食べつくしの旅を描く。

 上巻の東日本に続き西日本を中心に描かれる。上巻ほど皮肉は効いてないが、舌に合わないものをはっきりと不味いと言うところはちゃんとしている。最後のエピソードで東京に戻って最高の料亭のエピソードが実に羨ましい限り。
<A> <楽>
22'06'11 パタリロ!22
魔夜峰央 (検索) <amazon> <楽天>
 パタリロは夢で自分が御先祖様であるパタリロ6世に憑依してしまった。そこでのパタリロは悪魔アスタロトに魂を売り、アスタロトの秘書のようなことをしていたが、折しも魔界には法王の魂を巡って大騒乱状態にあった。そこでアスタロトの命を受けて魂争奪戦に参加させられてしまう。

 いきなり外伝っぽい話が展開。確かアスタロトに関しては他にもいくつか書いてるので、著者のお気に入りのキャラらしい。パタリロの主人という立場のキャラは今までいなかったので、パタリロを動かしやすいようで、作品自体も結構生き生きしてる。
<A> <楽>
22'06'09 ドライブ・マイ・カー
村上春樹 (検索) <amazon> <楽天>
 名の知れた俳優の家福は医師から視力の問題を指摘され、愛車の運転を控えるように言われてしまった。運転再開が出来るまでのつなぎとして渡利みさきという若い女性ドライバーを雇うことになったが、渡利は家福にとっては理想的なドライバーだった。彼女の運転に身を任せ、二年前に亡くなった妻に思いを馳せる家福。

 映画『ドライブ・マイ・カー』(2021)を観た後で興味を持って読んでみたが、映画をだいぶ誤解していたことに気がついた。そもそもこれは人はわかり合うことが出来ないと言う事を理解するための話だった。映画ではわかり合おうとする努力の方向ばかり観ていた気がする。
<A> <楽>
22'06'05 大相撲令嬢1
川獺右端 (検索) <amazon> <楽天>
影崎由那 (検索) <amazon> <楽天>
 アリアカ王国の王子と婚約していたフローチェは陥れられ、婚約放棄され、ライバル令嬢のヤロミーラに張り手された瞬間、前世の記憶を取り戻す。それは大学の女子相撲部だった自分の姿。そしてその瞬間から、相撲の神がフローチェに舞い降り、王宮に居合わせた全員をたたきのめす。その後、王宮地下に囚われた第二王子リジーを助け出し、逃亡生活を送ることに。

 あまりにぶっ飛んだ設定と、妙齢の女性が住もうに打ち込むとか、いろんなツッコミどころ満載の作品ではあるのだが、相当笑えるコメディ作品。原作はあるのだが、マンガ化の方をネットで先に読んでしまったために購入に至ってしまった。
<A> <楽>
22'06'03 Re:ゼロから始める異世界生活21
長月達平 (検索) <amazon> <楽天>
 大罪司教による襲撃を撃退はできたものの、女王候補も含めて多くの問題が起こっている現状を打破するため、賢者と呼ばれる人物に会いに行くことになったスバルたち。だがその前に立ちはだかるのは、かのラインハルトでさえ踏破出来なかったという砂漠だった。そこで魔獣の襲撃を受けてしまう。

 前巻ラストで唐突に賢者なる存在が出てきて、いきなりそれに会いに行くという話になってる。正直、この展開はほとんど冗談みたいなものだが、話そのものはそれなりにちゃんと冒険譚にはなってる。倒した魔女司教二人の精神がスバルの中にいるらしい描写もあって、色々伏線を張ってる感じはある。
<A> <楽>
22'05'30 こぐまのケーキ屋さん そのよん
カメントツ (検索) <amazon> <楽天>
 こぐまのケーキ屋さんも繁盛し、こぐまのてんちょうとじゅうぎょういんさんも忙しい日々を送っていた。そんな二人の当たり前でちょっと違った日常を描く第四巻。

 三巻読んでからだいぶ経ってしまったが、内容は相変わらずのほわほわ系でパラパラめくるのにはぴったりで、何回でも読めるのが流石。ただこの手の作品は大きなトピックもないので、語る事が少ないのが問題か。
<A> <楽>
22'05'26 ワーニャ伯父さん
アントン・チェーホフ (検索) <amazon> <楽天>
 田舎の村に、大学を引退した教授一家が引っ越ししてしばらく経った。マイペースな一家に土地の人々は少しずつ反発を覚えていた。教授に心酔しているワーニャことイヴァンは教授をかばっていたが、自分が教授から馬鹿にされていることを聞かされてしまい、急に反発を覚え始める。

 ロシアの田舎町を舞台にした戯曲で、土地とインテリを巡る人間関係を描く話。舞台では大変有名なので、いつか観てみたいと思ってる。
 ちなみにこれを読んだのは『ドライブ・マイ・カー』(2021)のお陰。
<A> <楽>
22'05'24 うちの会社の小さい先輩の話4
斎創 (検索) <amazon> <楽天>
 会社の行うコンペに出品することとなった篠崎拓馬。人と競うことが苦手な拓馬はすぐにプレッシャーで押しつぶされそうになってしまう。そんな拓馬を見かねた片瀬詩織里は、持ち前の親切心から何かと世話を焼こうとする。

 今巻はほぼ仕事絡みで、あんまり強烈なキャラも出てない分話菜はおとなしめ。際どいギャグもなしなので、するっと読んでしまう感じ。それでも二人の距離はぐっと近づいているはず…なのだが、遅遅として進んでいない。
<A> <楽>
22'05'21 異世界食堂4
犬塚惇平 (検索) <amazon> <楽天>
 七日に一度開く異世界の扉を通ってやってくる人々を受け入れる異世界食堂。続々と集まってくる面々にも顔なじみが出来て、徐々に世界規模での交流が進んでいく。その中で黙々とただ料理を作り続ける店主。

 パターンそのものは全部同じだが、少しずつ設定ばらしも行われており、二つの世界の接点とか、誰が異世界食堂を作ったのかなども語られている。
 ちょっと面白いのは、数十年前に現実世界からたまたま持ち込まれたジャガイモの種芋が異世界の勢力図を丸ごと書き換えてしまったというところだろうか。文化の接触って、思わぬところで大きな影響を与える。それを考えてると楽しい。
<A> <楽>
22'05'20 反逆コメンテーターエンドウさん
洋介犬 (検索) <amazon> <楽天>
 忖度と弱いものいじめに彩られるテレビにあって、ひたすら正論を述べ、人気を誇るコメンテーターのエンドウさんの活躍を描く連作四コマ漫画。

 本書の扉に「こんなコメンテーターがひとりぐらいいてもいいのでは」と書かれているが、まさにこう言うのを読みたかったというのを読ませてくれるので、読んでいてとても心地が良い。しかし一方では、こんなことで気持ちよくなってしまっては駄目だという思いもあって、色々複雑な思いにさせられる一冊。
 著者は本来ホラー作家で、ネットなどでは普通に読んでいるが、買うのはホラーから離れたものばかりというのも面白いところだ。
<A> <楽>
22'05'18 怪夢
夢野久作 (検索) <amazon> <楽天>
 日常に紛れ込む怪奇な夢のような出来事の掌編集。

 掌編の詰め合わせだが、基本的にオチもなく、本当に思いついたことを書き留めただけと言った感じの作品。でもそれが悪夢っぽさでもあり、著者っぽさは満点。
<A> <楽>
22'05'14 パタリロ!21
魔夜峰央 (検索) <amazon> <楽天>
 パタリロが過去のフランスに行き、そこでとある有名人物と出会う話や、タマネギ部隊の子ども達の話など、短編6編を収録した作品。

 ほぼ全部単話のコメディ作品で、いつもどおりパタリロに振り回される面々の話。ただし最後の話だけはマライヒの過去に関わるもので、マライヒには兄弟がいたという事実が発覚した。
 丁度この辺りは友人の家でリアルタイムで読んでた話ばかり。とにかく懐かしい。
<A> <楽>
22'05'11 デューン 砂漠の異端者2
フランク・ハーバート (検索) <amazon> <楽天>
 ゴーラとなって再生したダンカン・アイダホは予定通り生前の記憶を取り戻したが、それを待っていたベネ・ゲセリットによってラキスへと連れられていく。一方ラキスに住む砂虫を操る少女シーアナも何かを感じ取っていた。そんな二人を巡って銀河系のほとんどの組織が注目していた。

 丸々一巻使ってほとんど動きはない。ただ、本作の醍醐味は会話の中で腹の探り合いと、突発的な小さな事件の積み重ねなので、まさしくシリーズの面白さが詰まった話だったと思う。
<A> <楽>
22'05'07 新九郎、奔る3
ゆうきまさみ (検索) <amazon> <楽天>
 将軍後継者の足利義視の元で仕えていた新九郎の兄八郎が京に戻ってきた。だが将軍義政は義視を冷遇したため、自らの身の危うさを感じた義視は西軍に走る。それに従う八郎を止めようと馬を走らせる新九郎。

 東軍と西軍の争いは伊勢家にもおよび、仲の良い兄弟だった八郎と新九郎も又分断されてしまう。更に身内から裏切り者扱いされた八郎は新九郎の目の前で殺されてしまうと言うきつい物語が展開する。お陰で伊勢家の家督は庶子である新九郎に行くことになるのだが。
<A> <楽>
22'05'05 裏世界ピクニック3 ヤマノケハイ
宮澤伊織 (検索) <amazon> <楽天>
 「ヤマノケハイ」新しく手に入れたAP-1を使って裏世界探検の幅を広げようとする“私”空魚と鳥子。移動中目に付いた建物に入って一服してから外に出ると、世界が一変していた。
 「サンヌキさんとカララカさん」大学の後輩の空手家瀬戸茜理の強引な願いでまたもや怪事件に首を突っ込むことになってしまった“私”。証言から、過去ネットのどこかで見た記憶を思い出して調べてみるが…
 「ささやきボイスは自己責任」小桜の家に向かう途中で変な女性に声を掛けられる鳥子。それを無視したのだが、その後“私”、鳥子、小桜は何者かによってさらわれてしまう。

 お気楽ピクニックの話と、現実世界での怪異、そして裏世界絡みのカルトとの戦いと盛りだくさんの話だった。ただしこれら全てにおいて鳥子が探す冴月の影が登場している。
<A> <楽>
22'05'02 ショートショートショートさん2
タカノンノ (検索) <amazon> <楽天>
 アラサーでそれなりのオタク気質の通称ショートさんが、日々の生活の中でちょっと起こしてしまった恥ずかしい事件や、友人達と繰り広げる日常生活。

 基本的に1巻と変わらず、日常的にある、人に見られてちょっと恥ずかしい事件などを中心に展開するが、その恥ずかしい事件というのが身に覚えがありすぎるもんで、読んでいて痛々しさが全部自分に返ってくるという問題。だからこそ読んでいて面白い。
 大半はネットで読んでいたものだが、蛇足となる一コマページが付け加えられていて、それが良い味出してる。
<A> <楽>
22'04'28 蜘蛛ですが、なにか?5
馬場翁 (検索) <amazon> <楽天>
 エルロー大洞窟から出た“私”は魔王から逃げること以外何も目的がなく、しかも魔王は直接出てこないため、完全に何もすることがなくなってしまった。たまたま誘拐現場に居合わせ、さらわれそうになった赤ん坊を助けたことで少し人間との関わりを持つようになった。一方エルフの郷に来たシュンたちは来たるべき帝国軍を迎え撃とうとしていた。

 “私”と魔王との戦い、そして15年後のエルフの郷への大侵攻をザッピングして描いている。話自体は全く問題ないが、場面転換が今ひとつといったところ。その辺もっと細かく配慮が必要だったかも。
<A> <楽>
22'04'25 ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話 3
清水めりぃ (検索) <amazon> <楽天>
 ブラック企業勤めで精も根も尽き果てた青年ハチ太は、一念発起して会社を辞めて新しい職場を得ようと就職活動を始めたが、なんとその矢先に巨大猫になってしまう。仕方なくそのまま就職活動を続けることになる。

 人間サイズの巨大猫となった人を描く漫画の第三作目。基本は三人目の猫となったまだ若い男の話で、友人と共に就職活動を頑張る話になってる。相変わらずの癒やし系物語でのんびり繰り返し読むのに向いてる。というか、三巻出てることをつい先日知ったんだけど、続いてたのね。
<A> <楽>
22'04'23 終物語 中 化物語16
西尾維新 (検索) <amazon> <楽天>
 夏休み明け。“ぼく”阿良々木暦は臥煙伊豆湖の頼みで後輩の神原駿河を学習塾跡に呼び出した。ところが突然そこに現れた鎧武者に襲われてしまう。それは忍の本体キスショットがかつて眷属にした侍のなれの果てで、400年前に自ら死を選んだその男に対して暦は何をすれば良いのか。

 又しても過去話で、夏休み最終日に過去に行って、その翌日八九寺真宵を失った、その翌日の話で、翌日羽川翼の虎と戦うと言うかなりギチギチに詰め込まれた日の出来事。これまで何度か語られてきた忍の昔の眷属の話に決着がつけられた。それにしても暦が殺されたのはいったいどうなった?
<A> <楽>
22'04'20 パタリロ!20
魔夜峰央 (検索) <amazon> <楽天>
 バンコランと叔父との戦いの完結編となる「散る薔薇咲く薔薇」ほか、バンコランに恋い焦がれるロボットのランダムや、CIAのヒューイットが中心となるなど5本の短編を収録。

 三巻分も使用したが、やっとバンコランの話が決着。ここで登場するラーケンもこれから色々と関わってくる人物となっていくが、何よりこの巻ではCIAのヒューイットが一番の見所だろう。パタリロに弱みを握られて良いように使われてしまう悲しくも笑える人物として、これから長く登場することになる。それにしても千葉県になんか恨みでもあるのか著者は?
<A> <楽>
22'04'16 押絵と旅する男
江戸川乱歩 (検索) <amazon> <楽天>
 旅好きな“私”が北陸から東京へ帰りの列車の中で知り合った、変わった絵を持つ男。その男が語る絵にまつわる不思議な話。

 「魍魎の函」の元ネタの一つとなった作品で、ファンタジックなホラー小説と言った感じ。短編だからこそぴったりとはまった物語になってる。
<A> <楽>
22'04'14 銀河鉄道999 13
松本零士 (検索) <amazon> <楽天>
 鉄郎がアンドロメダから戻って一年が経過した。もう地球に来ることの無いはずの999が地球にやってきて、そこから降り立ったメーテルが見たものは、機械人間がいなくなった世界で、飽食に明け暮れる人類と、何故か地下で拘束刑を受けている鉄郎だった。そんな鉄郎に、再び旅立つときがきたことを告げるメーテル。

 1981年に完結した「銀河鉄道999」の約20年後の1996年に描かれた正式な続編。連載再開の時は途中までは読んでいて、この辺もだいぶ前に読んではいた。
 改めて読んでみると、メーテルの顔がだいぶ変わってしまったこととか、作品の設定がかなりごちゃごちゃになってしまってることがあったりするが、作品自体は安心して読める展開。これから向かうべき場所も分からず、ただエターナルというキーワードだけでどこまで引っ張れるか。
<A> <楽>
22'04'11 三つの眼鏡
夢野久作 (検索) <amazon> <楽天>
 母を亡くして、寂しさのあまりにいたずらばかりするようになった武雄は、ある日家族の眼鏡を全部隠したことで叱られて納戸に閉じ込められてしまう。母が恋しく泣きはらす武雄は暗闇の中で三つの眼鏡を全部付けてみる。

 子供用雑誌に掲載された小品で、実に道徳的なものだった。著者がこんなのも書くのかと感心する。
<A> <楽>
22'04'08 はじめの一歩130
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 メキシコの試合観戦が終わり帰国してきた一歩。その戦いの興奮冷めやらぬまま、再び日常に戻り、後輩の指導に当たる一歩だが…

 大きな試合があるとだいたい一巻分くらいコメディ回が出てくるのだが、丁度本巻はそのような位置づけにあるようだ。面白いかどうかと言うと、たいして面白くはないが、一歩の復帰がなんか本当におこりそうな雰囲気はあり。
<A> <楽>
22'04'06 ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン3 セカンド・スクワッド・ジャム下
時雨沢恵一 (検索) <amazon> <楽天>
 SJ2も順調に進み、多くのチームが消えていった。ただピトフーイを倒すためだけにSJ2に参加したレンも生き残っていたが、混乱の中でひときわ容赦の無い戦いをするピトフーイに勝てる確率は低かった。それでも果敢に挑んでいく。

 二回目のスクワッド・ジャムが終了。ピトフーイのリアルが見えたことと、戦いの中では全く意識しないまま勝つためにどんな手でも使うレンのえげつなさが出てきた。リアルとアバターの差が面白いところ。
<A> <楽>
22'04'03 へうげもの4
山田芳裕 (検索) <amazon> <楽天>
 豊臣秀吉の天下となり、茶人はますますもてはやされるようになった。師匠の千利休をも超える茶人となりたいと願う古田織部は、千利休の兄弟子だという丿貫を訪ねる。そこで織部が得たものとは。

 茶人として既に名を挙げている織部の次なる望みは天下一の称号。しかし色々創意工夫をするものの、外し気味というのが面白い。惜しげも無く天下の銘茶器を用いる秀吉、茶の頂点である利休、シンプルさにおいてこの上ない丿貫。それらの間にあって、上を観るとまだまだ上があるため、焦ってしまうのだろう。それを含めての面白さがある。
<A> <楽>