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巨獣特捜ジャスピオン

巨獣特捜ジャスピオン事典
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1985'3'15〜1986'3'24 

 宇宙にある数多くの惑星に生息する巨獣と呼ばれる巨大生物。とある惑星でジャスピオン(黒崎輝)と言う少年と共に住む宇宙仙人のエジン(中谷昇)は古代銀河聖書に書かれている、暗黒大魔神サタンゴースが目覚める時、宇宙は滅亡すると言う予言を語る。しかし、既にサタンゴースは目覚めていた。その目的を探り、銀河の巨獣達を救うため、エジンはアンドロイドのアンリ(塚田聖見)と変形宇宙船ダイレオンの他、多くの武器と共に、ジャスピオンを銀河に送り出すのだった。

 本作を一口に言えば、試行錯誤の作品。
 宇宙刑事シリーズに続いて放映された作品で、新基軸を打ち出すため、巨大生物とロボットの戦いや、セル・アニメーションを随所に用いた力の入った合成を見せてくれる。ライバルや仲間の存在が途中で挿入されるなど、様々な試みがなされているのも特徴。又、主人公ジャスピオン訳の黒崎輝がJACでは期待の新星だっただけあり、肉体を使ったアクションに大変見栄えがする。
 ただ、やはり人気の宇宙刑事シリーズの後番組と言うことで、相当なプレッシャーだったためか、意気込みが空回りしっぱなしと言う印象を拭えず。更に主人公ジャスピオン役の黒崎輝のオーバー・アクションや、いかにも着ぐるみな巨獣、合成下手など、ちょっと気になる部分が大過ぎ。ヒーローロボットであるはずのダイレオンが今ひとつ格好良く見えないのも難点か?
 前半と後半でイメージが随分異なる。確かに良かったとは言いがたいが、前半に見られたコメディ要素は後半になるとすっかり影を潜めてしまい、普通のヒーロー作品っぽく変わっていった。ただ、何でもかんでも詰め込みすぎは変わらず、結果的にストーリーのバランスはあんまり良くない。
 それと、テレビに用いられてる音楽のキーコードが微妙にずれてるような気がするのだが?大きなお世話か。
 …過渡期的な作品として受け止めておくべきなのかな?
 実はブラジルでは本作は大人気で受け入れられたとか。不思議なものだ。

主な登場人物
ジャスピオン (役)黒崎輝。主演作こそあまりめぐまれていないが(『伊賀野カバ丸』とか『コータローまかりとおる』とか)、東映邦画のバイ・プレイヤーとして活躍し、歌ってアクションもこなす貴重な人材だった。
 事故によって両親を失い、宇宙仙人エジンによって育てられた野生児…『仮面ライダーアマゾン』の宇宙版?。尚、ジャスピオンは本名で、「正義の勝者」JUSTICE CHAMPION)が語源だとか。
 メタルテックスーツには瞬間的に変身できるため、基本的に変身ポーズはあまり出てこないが、時折変身する時に両手を頬に当てるので、それが変身ポーズらしい…ムンクの「叫び」?
 最初の内ははかなりの三枚目っぽく演出されていたが、徐々にシリアスになっていく。最初の内、空回りが多かったオーバー・アクションも薄れていくが、この辺の展開は彼の深みを演出するのに良い演出だった。最初はアフロヘアで登場するが、やはりヒーローっぽくないと判断されたか、後半から割合普通の髪型に。
 必殺技は手にしたプラズマレーザーソードによるコズミックハーレー。ただし本作のクライマックスは戦闘巨人ダイレオンと巨獣の戦いになるため、使われることはそれほど多くなかった。
アンリ (役)塚田聖美。現名塚田きよみ。特撮作品では他に「星雲仮面マシンマン」のヒロイン葉山美紀役。
 エジンによってジャスピオンのサポート役として行動を共にする女性型アンドロイド。
 元々がジャスピオンとの掛け合い漫才をやらせるための存在だったらしく、最初の内はジャスピオン以上にコミカルな演出がされていた(強い衝撃を受けるとすぐに機能停止を起こしてしまうとか、自分のことを「オイラ」と言うとか…『新・猿の惑星』(1971)?)。13話でジャスピオンに言語チップを交換され、言動が随分落ち着き、ヒロインっぽくなってきたが、その分魅力も減退してしまったのが少々残念。
ミーヤ (声)小金沢篤子。主に海外ドラマの声優として活躍中。
 ビージー星の森林地帯に住んでいた宇宙生物。異星人ハンターに捕まり、両親を殺された時にジャスピオンに助けられる。以降行動をともにすることになる。
 性格は温厚で人懐っこく、特に子供とはすぐに仲良くなる。泣き声は「ミーヤ、ミーヤ!」だが、後半になると日本語を喋るようにも鳴る。単なるマスコットとして登場の回が多いが、ジャスピオンの弱点でもあり、時にそれを利用されることもあり。
 武器と言うほどではないが、背中に棘があるので、それを敵に突き刺したりすることもある。
エジン (役)仲谷昇。数多くの特撮作品に出演。「宇宙刑事ギャバン」では魔女キバ役を演じていた。映画では主にバイ・プレイヤーとして現在も活躍中。
 惑星エジンで暮らすジャスピオンの育ての親。銀河宇宙の大予言者で、科学者でもある。アンドロイドのアンリを含むジャスピオンの武器すべてを自ら設計、制作する。サタンゴースの出現を予言し、その弱点を探るべく銀河に散った銀河聖書を探す一方、ジャスピオンを地球に送る。後にマッドギャラン軍団から光に打たれし子供を守るため自ら地球にやって来ることになる。
 なかなかパワフルなお爺さんだが、これは仲谷昇という人物の力量だろう。
ブーメラン (役)渡洋史。結構多くの特撮番組に出演しているJACの(当時)若手スター。代表作は「宇宙刑事シャリバン」の伊賀電や「時空戦士スピルバン」のスピルバン役など。
 マッドギャランに殺されたインターポール捜査官の弟で、二丁のブーメランを操り、ひとりでマッドギャラン軍団と戦っていた。ジャスピオンと知り合って間もない内はことごとく反発し合っていたが、後に協力するようになる。マッドギャランに対しての力不足を感じて外国に修行の旅に出た後、自らもインターポールとなって日本に帰ってくる。この人物の設定こそが本作品を良く言い表している。なにせ設定そのものがほとんど存在しないのだ。だから名前もない。本シリーズの方向性がよく分かる話である。衣装デザインなど全て渡自身のデザインだが、最初の頃はアイシャドウや口紅を塗ったりして、凄い存在感だった。ちなみに途中で一旦退場したのは怪我のため。
マッドギャラン (役)春田純一。スーツアクターとしてデビュー。映画だと暴力団か刑事役で登場することが多い。東映特撮だと「大戦隊ゴーグルファイブ」のゴーグルブラック、「科学戦隊ダイナマン」のダイナブラック…本作を合わせ、黒役ばかりだ。現在も活躍中。
 サタンゴースの息子で、ジャスピオン同様瞬時にメタルテックスーツをまとうことが出来る。正義のジャスピオンの対となる悪の存在。性格は極めて非情。サタンゴースと巨獣帝国のためにはどんなことでもする。しかし、この手のライバルの特徴か、詰めが常に甘く、いつもジャスピオンに出し抜かれる。
 29話でジャスピオンとの壮絶な一騎打ちの末死亡するが、銀河魔女ギルザによって復活。その後も度々ジャスピオンを苦しめることとなる。最終的に死んだのは45話。この時サタンゴースへと一瞬だけ変化する。
サタンゴース (声)飯塚昭三
 ブラックホールからはじき飛ばされた宇宙の負のエネルギーが生命体となったもの。これまで度々復活をしてその度毎に銀河の生物を苦しめた。今回も予言によって現れる。
 いわゆるラスボスと言う奴だが、第一話から登場し、しかも時折ダイレオンとかエジンとかと戦っていて、何故か互角程度の力しかないため、存在感はあまり高くない。43話で脱皮し、大サタンゴースへと変化する。マッドギャランは彼の息子と言うことになっている。
ダイレオン  ジャスピオンとアンリが乗る宇宙船だが、戦闘巨人へと変形することが出来る。巨獣との戦いは主にダイレオンが行うことになる。必殺技はコズミッククラッシュ。他にダイレオンパンチやダイレオンキック、ダイレオンビームなど。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 巨大怪獣の惑星

  監督:小林義明
  脚本:上原正三
 宇宙仙人エジンの命を受け、宇宙に存在する巨獣の住む星の探索の旅に出たジャスピオン。最初の惑星ビージー星でサタンゴースに操られる2体の巨獣を相手に、ジャスピオンの戦いが始まる。
 今回は最初だけに、巨獣はマリゴスとハネダーの2体。
 第1回目と言うことで、えらく気合いが入ってる。アニメーションや特撮的合成を駆使して描かれる描写はとても力が入ってるけど、合成そのものが安っぽくなってしまったのは残念。
 宇宙船そのものが変形するロボット、ダイレオン登場。宇宙刑事シリーズでは変形しても人間の形してなかったけど、これは本当に人間型。スマートな体型なので、中に入ってる人は動きやすそう。
 ここの惑星の現住生物ミーヤがここで仲間入り。ペット?
VOL.1
<A> <楽>
第2話 哀しみの超電子星サクラ

  監督:小林義明
  脚本:上原正三
 宇宙を旅するジャスピオンの前に現れる幽霊船。それに誘われるように氷の惑星ピースへと不時着した宇宙船ダイレオン。機械に支配された惑星でジャスピオンが見たものとは!
 巨獣テッゴス登場。それと万能戦車ガービンが登場。
 無重力状態の演出がなかなか凝った作品だ。随分力はいってるな。それとどう見ても『スター・トレック』な転送装置も…これあるんだったら、別段宇宙船で近づく必要もない気がする。
 宇宙空間で幽霊船と出会った時、ジャスピオンが「エンジン音が聞こえる」とか言ってるけど、これは凄い。真空は(振動を媒介する物質がないので)音が聞こえないのに、それが聞こえるとは。ジャスピオンは特殊能力を持っているに違いない。
 守ったはずの惑星が爆発してしまうむなしいラストも含め、演出とか結構面白いんだけど、設定がちょっと無茶過ぎか?
 ダイレオンの操縦席に日本語が使われてるのを発見。と、いうとこれを作ったエジンとは実は日本人だったのか?
第3話 守れ!銀河少年の夢

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 立ち寄った惑星ドドでジャスピオンたちは巨獣ナマゲラスと暮らすココ少年と出会った。だが、その星では凶暴化する可能性を持った巨獣を殺そうとしていたのだ。ココと共にナマゲラスを守ろうとするジャスピオンだったが…
 巨獣ナマゲラス登場…にしてもなんだこのネーミングは?
 空を飛ぶジャスピオンのバイク、アイアンウルフが登場。それと空を飛んだり地に潜ったりとなかなか面白いギミックを持つ万能戦車ガービンの描写は良し。
 後で「サタンゴースによって凶暴化された巨獣は元に戻せない」という設定が出るのだが、ここではちゃんと元に戻してる…設定が無茶苦茶じゃないか?
 …でも、全般的に小粒か?
第4話 第3惑星に進路を取れ

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 預言者エジンからの連絡で地球へ向かったジャスピオン。初めての地球に興奮を抑えられないジャスピオンの前に謎の男が現れる。ジャスピオン同様メタルテックスーツに身を包み、悪の軍団を率いるマッドギャラン。そしてここにもサタンゴースが現れた。
 初めて地球を舞台とする。そこで巨獣ガイオスおよびライバルのマッドギャランと戦うジャスピオンの活躍を描く。
 地球の巨獣と言うのだから、恐竜に沿ったのが出るかと思ったらそんなことはなく、今までで一番怪獣っぽいのだった。設定が生かし切れて無いんじゃないか?
 今まで完全な謎の存在だったサタンゴースとダイレオンとの初の直接対決が描かれた回でもあった。
第5話 ほら!あれが父さん星だ

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 地球には巨獣の幻を見ることができる少女サトミがいた。人類を滅ぼし、地球を巨獣の星にしようとするマッドギャランは少女の夢を利用し、巨獣を復活させ、凶暴化させる。知らずに悪の手先にされてしまった少女を前にジャスピオンは…
 マンモス型の巨獣ギガ登場。
 前回に続き地球の話。冒頭からマッドギャランがサタンゴースの手下であることが発覚(と言うほどじゃないけど)。それと、巨獣の存在を知る少女が登場する…しかし、巨獣ってのは宇宙共通語なんだろうか?虐められる少女を助けるジャスピオンは、やっぱりキザさが足りないな。
 それはそうと、少女の夢を実現しようとする方がサタンゴースで、それを妨害するジャスピオンという構図は凄いぞ。子供に現実ってものを教えようとしてたにせよ、あんまりじゃないか?
 最後にサトミと和解するジャスピオンだが、「お父さんは巨獣じゃなかったら何になったの?」と問われ、しばし考えた末、「あ、そうだ。お父さんは星になったんだよ。ほら、あれがお父さん星だ」…おい!思いつきで嘘付くなよ。お前は。
第6話 子供獣と子供たち

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 ダイレオンに搭載されてるモニターから流される映像。それはある村で迷子になった巨獣の子供が保護され、子供たちの人気の的になっているというものだった。調査に向かったジャスピオンの前に又しても現れるマッドギャラン。その罠にかかり、絶体絶命の危機に陥った時、現れた男は…
 巨獣ゲルゴン登場。最初は巨獣の赤ちゃんとして。その後、親獣が登場するが、これが親子のようには見えないなあ。サタンゴースの光線受けても外観変わらないし。
 又、仲間としてブーメラン登場…え?どこかで見たような…なんだシャリバン役の渡洋史じゃないか。ジャスピオン役の黒崎輝より格好良い脇役になってしまってるよ。
 白衣姿のマッドギャランが無茶オタクっぽくて素敵(笑)。ここでマッドギャランがサタンゴースの息子であることが発覚。
 子供の前で突然変身するジャスピオン…別段隠してる訳じゃないのね。
 おお!ここでようやくダイレオンの手が開いた(笑)
第7話 怪力イワゴリーラの大逆襲

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 山に登る人々が次々と姿を消す事件が続発。捜索に出かけたジャスピオンはそこで不思議な空間を見た。山の中に隠された秘密とは?異次元の世界で戦うジャスピオンの前にまたしても謎の男・ブーメランが現れる。
 巨獣イワゴリーラ登場…こ、このネーミングセンス。それを真面目な顔して言うのは笑えるというか、情けないというか…
 ゲーセンで遊ぶジャスピオン。レトロゲーム好きにはたまらないな…そりゃ、今観てるからだろうけど(笑)
 変身した格好のままこども達の前に現れるジャスピオンと、それを全く違和感なく受け入れる子供…多分それがこの作品の味なんだろうな。
 山の中に地下プロレスがあるのは良いけど、なんてSMチックな演出。マットに描かれたゴリラの絵も素敵(馬鹿にしてるんだよ)
 マッドギャランに洗脳されてしまったブーメランとジャスピオンの戦いが描かれる…これってひょっとして『マッスルヒート』(2002)の元ネタになったのか?展開まで似てる。
 マッドギャランとの対話シーンで、ジャスピオンが「人類はもっと賢い」と絶叫するシーンがあるけど、ジャスピオンって人類じゃないだろ?
 サタンゴースによって凶暴化したイワゴリーラを容赦なくぶち殺すジャスピオン…あ、これはいつものことか(笑)。そういやダイレオン、股間蹴り上げられてたもんな。やっぱ相当に怒ってたのかも。
第8話 草原に輝く笑顔ロットとサチが駈ける

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 戦友のブーメランの依頼でマッドギャラン率いる悪の組織から脱走したロットとサチの二人を保護するジャスピオン。だがマッドギャランの魔の手が裏切り者の二人に執拗に迫る…
 巨獣オニデビラー登場。このネーミングセンスもなんだが、最初から凶暴化した巨獣として描かれてるので、情け容赦なし。
 割合ベタな作りで、取り立てて言うべき所はあまりないが、冒頭から黒崎輝の歌が聴けるのは貴重かな(まあ、巧いとは決して言えないが(笑))?ブーメランの過去が語られるとかもあったんだけどね。
 これまで採石場とかばかりが舞台だったが、ビルの谷間で戦うダイレオン。今回はえらく長い戦いになったな。
第9話 ある巨木の物語

  監督:辻理
  脚本:上原正三
 公園に一本だけ生えている巨大な杉の木。明日には切り倒されるという巨木にジャスピオンはその哀しみを見るのだが、その夜、サタンゴースによりその杉の木はモンスターと化す。杉花粉をまき散らす巨獣にジャスピオンは…
 巨獣キダマー登場。最初に登場した時は単に樹に目とか口とか付いてるのだが…すさまじく不気味だ。更にサタンゴースにより、巨大化して歩き回るだけだけど、あっという間にダイレオンにやられてしまい、更にパワーアップしたら…花粉症をまき散らすとは。笑えるけど、切実度が高いからマジ怖いかも
 結局ダイレオンの必殺技コズミック・クラッシュによって殺されてしまうのも、容赦ないな。
 教室の窓から木の枝が人に枝が巻き付いて宙づりになる演出は上手い特撮だ。全般的に特撮の技術は高い。
第10話 女スパイを連れた古代怪魚

  監督:辻理
  脚本:上原正三
 古代の巨大魚類の化石が発見された。そのことを知ったマッドギャランはその魚を復活させようと試みる。一方、地上でエステに興味を持ったアンリが向かった先は、なんとそのマッドギャランの秘密基地だった。アンリがアンドロイドと知ったマッドギャランは、アンリを改造しようとするが…
 巨獣ピラザール登場…って、魚じゃなかったか?なんで足があって地上で呼吸できる…なんて野暮か?
 人間のクローンを作る博士が、なんかわざとらしい変な日本語で、怪しさ大爆発。こういうマッドが付く博士の存在は特撮には必須条件だよ(笑)
 珍しいアンリが中心の回だが、水に入った瞬間、機能停止を起こし、スケキヨ状態。これは笑える。
第11話 グエッ!ツクバの巨大ガマ大行進

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 日本ではつくば万博が始まり、21世紀の科学の進歩について展望が語られていたのだが、一方では有能な科学者たちが次々と科学そのものを否定して姿を消していった。「ガマゴラス」という謎の言葉を残して…
 敵は巨獣ガマゴラス。名前の通りガマガエルの姿をした巨獣。
 冒頭でジャスピオンのヘアスタイルが変わる。ヒーローものとしては主人公の外観が変わるのは珍しいのだが、アフロはやっぱ時代に合わないって事で、イメージチェンジかな?でも、アップになると坊ちゃん刈りのようにも見えるんだけど…
 突然この回からエジンが再登場してくるのだが、これも新機軸?ダイレオン搭乗時の主題歌も英語に変わってる。
 あんまり強そうに見えない今回の敵ガマゴラスだが、その弱点って、まさか四六のガマ?分かりやすいなあ。
 つくば万博って、そういや行ったっけ。これは懐かしい。タイアップ企画だったんだな。多分。
第12話 神秘の大予言にサタンゴースがおびえる

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 宇宙の星々で銀河バイブルを探し求めるエジンはある星でバイブルの断片を発見した。だが、そこに現れたサタンゴースにより、断片は破壊されてしまう。微かに読み取れた「黄金のたまご」というキー・ワードを地球にいるジャスピオンに伝えるエジンだったが…
 予言者カグヤ登場。迷惑極まりない方法を使ってジャスピオンを呼び出した(四千年待ってたそうな)上で、あっさりと殺されてしまうと言う、損な役回り。
 今回は巨獣の出番はなし。
 冒頭でサタンゴースとエジンの戦いが描かれる。たかが人間に撃退される悪の帝王ってどうよ?それと、マッドギャランの支配する採石場(?)でブーメランが強制労働させられてるってのは?なんでここまで自分に抵抗したブーメランをあっさり殺しても良かったんじゃなかった?ツメが甘いなあ…これじゃブーメランが敵方のスパイだって解釈もできてしまうぞ。
 今回ダイレオンとサタンゴースの直接対決が実現。実力では勝っているのに、「黄金の鳥」という言葉を聞くだけでトラウマで動けなくなってしまうサタンゴース。やっぱ情けない。
 更に最後に、ブーメランが一旦退場。これも新機軸への布石か。
第13話 宇宙からの助っ人 大暴れ悪の四天王

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 サタンゴースの弱点である黄金のたまごを探すジャスピオンの前に、マッドギャランの助っ人、悪の四天王が現れる。卑劣な攻撃に果たしてジャスピオンは耐えられるか?
 巨獣カベゴンタ登場。少年の描いた絵が四天王の手により実体化したもの。しかし、相変わらずネーミングはぶっ飛んでるな。
 イッキザンパプリマギョールという四天王がマッドギャランの助っ人として登場。前回で一旦退場したブーメランに代わる存在として、そして新機軸として出てきたのは分かる。物語の進行と共に微調整が加えられるのがこの作品の特徴と言えば特徴。
 カベゴンタは漫画の登場人物だけに、漫画通りの弱点を持つんだが(音楽を聴くと踊り出す)、何故いきなりロックしてない車が置いてあって、カーステレオにジャスピオンのテーマソングが入ってるなんて、妙な演出してくれるよ。
 この回でアンリの言語チップが交換され、以降ここまで見られていた奇矯な行動が減っていく。これも路線変更の一つの表れだろうが、やや存在感が薄れてきた感じ。
VOL.2
<A> <楽>
第14話 日本列島を断て!浜名湖アタック作戦

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 浜名湖に巨大生物が現れた。現場に急行したジャスピオンは蘇った巨大生物の行方を追うのだが、そこには火山活動により日本列島を分断してしまおうというマッドギャラン軍団の恐るべき計画が進行していたのだ。
 巨獣ウミキング登場。時折「ネッシー」とか言う台詞が出てくるが、ネス湖にいるからネッシーなんだから、浜名湖だったら、さしずめハッシーか?
 今回のマッドギャランの目的は浜名湖から地下活動を活性化させようと言うもののはずだが、なんでそんな目立つことをするんだ?
 ここで初めての技ジャスピオン・バリアーが用いられる。そんな機能あるんだったら、もっと早く使ってりゃいいのに。それに、マッドギャランから「脱出不可能」と言われた洞窟からあんなにあっさり逃げ出せたのもなんかなあ…あ、だから初めての技を使わせたのか。納得。
第15話 夢か?幻か?はばたく黄金の鳥

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 カメラマン南原健一郎が写した1枚の写真。そこには黄金の鳥が映し出されていた。これこそサタンゴースの怖れる黄金の鳥だと直感したマッドギャランとジャスピオンは南原を巡って戦うことに…
 巨獣ポートサンキ登場。
 展開としても出来としても悪くはない。逆に言えば、個性もない。この辺の匙加減が難しいな。
 正義の味方が絶対安全な高みから無抵抗の敵に向かって機銃を連射する描写はいかがなものか?下手すりゃ人質まで殺してしまうがな。
 四天王の一人、イッキを倒すジャスピオン。思ったよりあっけなく死んでしまったな。
第16話 人類の未来か?恐怖の巨獣帝国

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 牧場に預けられた南原の子供、かの子と健太は、こっそり家を抜け出し、父親を探しに出かける。二人の身を案じたジャスピオンだったが、東京に戻った二人はマッドギャラン軍団に捕らえられてしまう。マッドギャランは未来の巨獣帝国のため、人間を原始化させる計画を立てていたのだ。二人を捜すジャスピオンだったが…
 ダイマン星人登場。
 車から車に飛び移るなど、肉体を使ったアクションをふんだんに用いた作品で、大変見栄えはする。ダイレオンとダイマン星人との戦いも、これまでにない質の高いアクションを見せてくれる。
 でも、展開そのものがあんまりにもご都合主義的で(いや、これは仕方ないのか?)
 今回マッドギャランの助っ人として、宇宙人であるダイマン星人が登場するのだが、何故か巨獣と同じでサタンゴースによって凶暴化させられてしまい、最後は圧倒的なダイレオンの攻撃であえなく爆死。えらく可哀想な役割なんだが、本当に助っ人なの?
第17話 愛と涙の海を疾走する銀河のターザン

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 失踪した父親南原健一郎を捜すかの子と健太の上に伸びるマッドギャランの魔の手。姿を消した二人を追ってジャスピオンは天神沼に張られた罠に飛び込んで行く…
 巨獣ヘッドドリマー登場。
 マッドギャランの罠により、メタルテックスーツを脱ぎ、生身のまま戦わざるを得なくなったジャスピオン。今回も生身のアクションが冴え渡る。
 巨獣ヘッドドリマーはこれまでにないセンスの良い怪獣だが、この姿はどこかで…あれ?これって「帰ってきたウルトラマン」のキングマイマイそっくりなんじゃ?
 キング…ヘッドドリマーを倒したのは珍しくコズミッククラッシュでなくダイレオンビーム。だけど、いつもと光線の出る場所が違うじゃないか?
第18話 破壊しても立ち上がる赤目の戦闘機械人

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 かの子と健太を保護し、一人南原を捜しに出かけたジャスピオンの前に舞い降りた一枚の写真。それは死んだはずのジャスピオンの両親の姿が写されていたのだ。罠と知りつつ向かうジャスピオンだったが…
 ジャスピオンの過去について触れられた回。そう言えばこれが初めて。
 今回も実際に崖から飛び降りるなど、黒崎輝自身のアクションが冴え渡る。
 今回敵の巨獣は出てこず、マッドギャランの傭兵であるザンパ。まるでターミネーターのように倒しても倒しても迫ってくるのは結構怖い描写だ。
 かなり重要な回なのだが、割合あっさりしてるな。
第19話 呪いの海底人が笑う イルカの海SOS!

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 鴨川シーワールドに奇怪な生物が出現する。かの子と健太もさらわれてしまい、その調査に向かったジャスピオンの前に、まるで鎧武者のような風体の怪人が現れるのだった。
 敵は海底人のザムライと巨獣ウミブラー
 つくば博に続き、今度は鴨川シーワールド。この作品の路線がどこにあるのか、よく分かる。
 敵のザムライは海底人なのだが、実は源平合戦で源頼朝と戦った侍のなれの果てという…巨獣と共生関係にあって、900年も生きてきたザムライ。もう少し引っ張っても良かったかな?あっけなく殺されてしまったよ。
 ところで、毎回違った場所から出てくるダイレオンビーム。今回は耳に当たるところから出てる。ひょっとして確信犯?
第20話 娘よ!息子よ!ラストチャンスに賭けろ

  監督:小笠原猛
  脚本:山崎晴哉
 イッキ、ザンパと言う二人の助っ人がジャスピオンに倒され、マッドギャランは新しい助っ人を呼ぶ。その名はギラリスト。データに基づき冷徹に獲物を狩るギラリストは南原を誘拐した上で必殺の罠を仕掛けてジャスピオンを迎え撃つ。
 敵は宇宙の必殺仕掛け人ギラリスト。棺桶に乗って登場するとはなかなか渋い。だけど、なんで宇宙人が十字架付きの棺桶に乗ってるのか、その説明は当然なし。それと巨獣ハカバーン。墓場にいたからハカバーンか。安直なネーミングだ。更に手には死に神の鎌。背中には卒塔婆と、格好も凄い。
 冒頭でマッドギャランの悪夢。敵がこういう状況に陥るのは結構珍しい。それだけマッドギャランというキャラを立たせようとしたのだろう。それに今回登場するギラリストは格好こそふざけてるけど、任侠映画の用心棒みたいでなかなか渋くて良いぞ。
 結局仲間割れで終わってしまうのはちょっとご都合主義に過ぎた感じかな?絶体絶命の危機を身一つでどうやって回避するかが見たかったよ。
 ダイレオンの戦いはこれまででも一番派手だったんじゃないかな?まさかバックドロップ見せてくれるとはおもわなんだ。
第21話 熱球少年が投げる時速160kmの勇気

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 野球に燃える少年が夜の練習で不思議な灯台を目撃する。そこが実はマッドギャランの秘密基地であり、そこで宇宙からの巨獣を呼び寄せようとしていたのだ。
 敵は宇宙から送られてきた巨獣マグネーダ
 少年を助けるパターンはヒーローものの王道。故にこそ使い古されたパターンで、ストーリー上特記すべき事が殆ど見あたらず。
 冒頭、灯台の地下に落ちる少年。描写からすると、先ず死んでる高さなんだけど…まあ、これは良し。
 これだけ引っ張って登場した巨獣マグネーダがあっけなくダイレオンにやられてしまうのもちょっと情けないぞ。
第22話 少女を悪魔に変える怪女チキタの大妖術

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 南原からの連絡を受け、父が生きていることに狂喜するかの子と健太だったが、実はその電話はマッドギャランによって盗聴されていた。マッドギャランは四天王の一人ギョールの師チキタを呼び寄せ、かの子に魔法をかけ、南原の発見した黄金の鳥のたまごを奪い去ろうとする…
 敵は怪女チキタ。タイトルから、チキタは老婆ってイメージがあったんだが、意外に若い女性だったり(笑)。いきなり巨獣クモーダに変形したりと芸達者…にしてもギャップが凄い。
 ついに黄金のたまご発見。そしてそこから黄金の鳥が生まれると言う重要な話になるのだが、肝心の黄金の鳥はいずこともなく消え去ってしまう。
 ところでジャスピオンだが、又ちょっと髪型が変わったような?イメージチェンジを繰り返すヒーローって珍しい。
第23話 魔の手が操る世紀の巨獣ショー

  監督:辻 理
  脚本:山崎晴哉
 山奥で巨獣シシオンを飼い慣らし、芸をさせる男、矢田と出会うジャスピオーン。だが、同じくマッドギャランもそれを検知し、罠をしかけてきた。マッドギャランの手の者により、テレビに映し出されたシシオーンはサタンゴースの光線を受け、凶暴化してしまう。
 敵は巨獣シシオーン…敵って言うか、元々巨獣使いのペットみたいな存在だが、サタンゴースの光線を受けて凶暴化してしまうので。
 本来のストーリーから多少離れて人間と巨獣との心の交流が描かれる話。どれほど良い巨獣でも、サタンゴースによって凶暴化したら倒すしかないと言う、非情さの中の哀しさが演出されていた。
 ここでダイレオンの新しい必殺技?ダイレオンキックが登場…キックというか空中回転して蹴り上げるから、サマーソルトキックみたいなもの。
 ベタかも知れないけど、シリーズのなかでは完成度が高い話である。
第24話 ご用心!月給一億円さしあげます

  監督:辻 理
  脚本:上原正三
 街の若者を高級を餌に次々とスカウトし、マゼラン商会という悪の組織を作り上げたマッドギャラン。洗脳され、獣となるように教育された若者を攻撃できないジャスピオンだったが…
 敵は巨獣モケ
 人間を攻撃することが出来ないというヒーローの特性を活かした攻撃方法に翻弄されるジャスピオンが描かれる。悪の組織がヒーローに対して行える最大の攻撃はこれだ。これが有効だって事が分かっていながら、この攻撃を続けることが出来ない悪の組織は大変情けないぞ
 巨獣モケの中に人質が閉じこめられてしまったため、必殺技コズミッククラッシュが使えないダイレオン…ところでそこで使ったダイレオンパンチとコズミッククラッシュの違いって何なんだろう?同じ動作をしてるように見えるんだが?
VOL.3
<A> <楽>
第25話 救え東京消失!悪だま善だまデスマッチ

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 惑星ドドを滅亡に陥れたガサミ兄弟が地球へやってきた。かつてそこでジャスピオンと出会ったココ少年を連れて。マッドギャランはナマゲラスの命を人質(?)に、ココにジャスピオンを陥れる罠を強制する。最後のココの裏切りによって、一命を取り留めたジャスピオンだったが、代わりにココが命の危機に陥ってしまう。
 敵は巨獣ドンゲス
 マッドギャランに呼ばれ、ガサミ兄弟が助っ人として現れる。特に弟の方がひょうきんな性格してるのが面白いところ。「な、お兄ちゃん?」…やってることが無情なのに、妙な演出だ。お前ら漫才コンビか…その通りなんだろう
 第3話に登場したココ少年が地球にやってくる。既にココの星はガサミ兄弟達によって滅ぼされてしまってるとかさらりと言ってしまうあたりが凄いんだが…
 遠くドド星からナマゲラスが味方として参戦!しかし巨獣ってのは凄いな。どうやって宇宙をこれだけのスピードで移動してるんだろう?
 最後はガサミ兄弟との生身の(?)戦いとなるが、ダイレオンに乗ってるジャスピオンに啖呵を切るなど、相当に無謀な事をやってくれる。それで弟の方が死んでしまうわけだが、勿体ない。コメディリリーフとして長く出られる存在感あったのに。
第26話 とどろく大地!ダイレオン怒りの大逆襲

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 弟の復讐に燃えるガサミ兄は宇宙から巨獣ボーガーを呼び寄せ、ダイレオンと直接対決を挑む。あらゆるエネルギーを吸い取るボーガーに、行動不能に陥ってしまうダイレオン。更に南原親子を人質に取られ、身動きの出来ないジャスピオンだったが…
 敵は巨獣ボーガー。あらゆるエネルギーを吸い取る巨獣。ガサミ兄が乗り込んでダイレオンのエネルギーを全て吸い取ってしまう。
 冒頭のマッドギャランの言葉から、南原とジャスピオンが神から遣わされた存在だと語られる。えらく大きく出たな。
 ダイレオンを失い、単独で巨獣に挑むジャスピオンの存在感は良し。それには合成がフルに用いられる。そして絶体絶命の危機に颯爽と登場するダイレオン。演出はかなり力入ってるぞ(久々に手開いてるし)。コズミッククラッシュのポーズもいつもと違い、ボーガーを空中に放り投げ、片手を天に突き上げて攻撃。ダイレオンが格好良い。
 結局なんにもしないままダイレオンに叩きつぶされるガサミ兄…弟共々勿体ない使い方じゃないか?(何故か終わりで復活して、改めて殺されてるが)それに一旦あれだけダイレオンを苦しめた必殺技を持っていながら、二度目の戦いでそれを使わないのも変だな。
 そう言えば、いつも瞬時に変身するジャスピオンが初めて変身ポーズを取った回でもあり、ジャスピオンのエネルギーはダイレオンと直結しているなど、いくつかの設定が明らかにされる。
第27話 歌って踊って青春ロードを突っ走れ!

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 地球に巨獣王国を作ることを目指すマッドギャランは若者のエキスを巨獣に送り込み、若者達を獣人化する計画を立てた。ジャスピオンの知り合いの孝行息子のシンゴが連れ込まれ、豹変したシンゴを見たジャスピオンは危惧を覚える。
 敵は巨獣ソドモン。ギャンブルの道具を体に装備した敵で、その口は若者達を取り込むクラブの入り口となっている。ただ、その装備は殆ど戦いの役に立ってないような…又、若者を堕落に持ち込むため、キューティ・ガールズが登場。見事なハモり具合で、相当に訓練を積んだことだろう。又、この作品に登場するシンゴの友人二人も、派手なアクションを見せてくれる。どちらも割合話し言葉が慣れてるので、東映特撮も若い世代が育ってきた事を窺わせられる。キューティ・ガールズは合体して三面獣人怪人へと変形もする。このところのストーリー展開は巨獣だけじゃなく怪人もほぼ一話毎に
 南原が難を逃れて北海道に行ってしまったため、黄金の鳥に関する探索はしばらくお休み。
 若者のエキスを吸い込み、巨獣を育て、吸い込まれた若者を獣人化させるのが今回のマッドギャランの計画。特撮では古典的なストーリーだが、ベタな分、安心できる展開とも言える。
 ところでシンゴら三人のダンス・グループの名前はジャック・ブラザーズ。明らかにJAC(ジャパン・アクション・クラブ)を意識してることが分かる。
第28話 電子頭脳獣の必殺データー

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 マッドギャランにより召還された新しき刺客アイガーマン。ダイレオンのデータを集積、分析して最も効果的な攻撃方法を編み出すアイガーマンの前に、ダイレオンも
 巨獣アイガーおよびアイガーマン登場。アイガーは体の一部を機械兵器に置き換えている、「ウルトラマンA」の超獣みたい。劇中一度倒されるが、パワーアップして再登場…巨獣じゃなくてロボットなんじゃないかこいつ?
 ダイレオンのデータを知られ、大ピンチに陥るジャスピオンはアイガーマンがロボットであることを発見する…それはいいけど、だからなんで倒せるのか、今ひとつ説得不足。
 全編に渡ってロボット同士の戦いが描かれているので、見応えはある。
第29話 マッドギャラン死す!しかしギルザが……

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 かつてジャスピオンがマッドギャランから助けたロットとサチが魔の手に落ちてしまった。サチを自分の后として迎え入れようとするマッドギャラン。
 敵は巨獣ガスラー。ガスを吐く…なんと言うストレートな。更にジャスピオンに破れたマッドギャランを復活させるために宇宙魔女ギルザが登場する。
 今回はジャスピオンよりもマッドギャランの方にスポットが当てられた感があり。結婚をしようという時のはにかんだ顔とか、今まで描かれなかった側面が見られる。これも又、殺されるタメには必要な描写なんだろう。
 災難続きのサチ。十字架にかけられ、「戦ってジャスピオン!」なんて、ヒロインのみが許される台詞をしっかり喋ってくれる。
 ロットとサチの二人、劇中二人とも殺されてるように見えるんだが、最後は二人とも無事ってのは、ちょっと演出的な難がないか?
 ラスト、バラバラにされたマッドギャランを銀河魔女ギルザが復活させるシーンがあり。メタリックスーツの中には当然中身があるんだと考えると、かなりホラーな描写だぞ。
 初めてサタンゴースの声が聞こえた。以降、サタンゴースも喋るようになっていく。
 ギルザ役は「仮面ライダーBLACK RX」マリバロンを演じることになる高畑淳子。
第30話 赤い風船・青い風船 バルーンパニック

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 サタンゴースの命を受け、マッドギャランを生き返らせた銀河魔女ギルザが巨獣バルーンを用い、バルーンの分身である風船を都内にばらまく。無数の風船と戦うことになるジャスピオンだったが、ギルザの幻影の罠にはまり…
 敵は巨獣バルーム。そしてバルームを操る銀河魔女ギルザ。
 冒頭、ショッピングを楽しむジャスピオンとアンリ。普通の作品だと、これも心和む光景なんだろうけど、アンリがすっかり普通の女性になってしまった感じがして妙に寂しい感じを受ける。
 復活したマッドギャランを目の当たりにし、愕然とするジャスピオンに対し、マッドギャランは「幽霊ではないぞ。足もちゃんとある」という台詞が…お前、宇宙人だろ?それに、ギルザに魂が抜かれたとは言え、ジャスピオンを生かしたまま放っておくなど、詰めも甘い…この辺は定番の悪役ぶりって所だろうけど。
 最後はギルザとの一騎打ちだが、演出が結構面白く、夢に見そうな気持ち悪さを巧く演出。力を使い果たしたギルザはしばらくはマッドギャランの参謀的な役割を果たすようになる。
 ジャスピオンが情けない分、今までマスコットでしかなかったミーヤが活躍してるのが特徴。全般的に普通のヒーローものっぽくなってる。
第31話 お母さん助けて!恐怖の生中継

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 国際連邦保安官としてブーメランが帰って来た。特命を受けて世界的犯罪組織を追うブーメランだったが、そこにも影で暗躍するマッドギャランの姿があった。人間を用いてジャスピオンの目をそらし、その間に日本沈没作戦を敢行するマッドギャラン…
 巨獣デスチラス。そこに国際武器密売組織の幹部シルクと用心棒のゲンガ、ザウルが絡む。シルクは人間らしいが、サタンゴースの事を知っていたりと宇宙の事情にも詳しい。しかし、やってることは幼稚園の子供誘拐…さすが定番の悪役ぶりだ!
 しばらくご無沙汰だったブーメランが復帰。二本のブーメランを使うのは相変わらずだが、二本のブーメランを合わせ、クロス・カッターという技を編み出している。
 ところで、悪人とはいえ、正義のヒーローがただの人間を叩き斬る描写はちょっとまずくない?
第32話 お手伝いロボットの真夜中のアルバイト

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 僅か1万円という安値で高性能のお手伝いロボットが発売され、人々はこぞってそのロボットを買い求める。人々の生活はロボットのお陰で人々の生活も変わっていくのだが、その裏にはやはりマッドギャランの影が…
 ギルザの弟子チップ。巨大な頭を持つ老人で、その頭を撫でることで様々な技を使う…関係ないけど『コンドールマン』のマッドサイエンダーを思い出すなあ。
 便利な道具というものは人間はなかなか捨てられないものなので、実は地球征服を考えるなら、これが一番有用な方法だ。確かにストーリーは結構しっかりしてる。一話で終わらしてしまったのが勿体ないほど。
 ロボットを世間に蔓延させながら、「ジャスピオンに気付かれないようにしろ」と指令するマッドギャラン。こんなオーバーテクノロジーを出しておいて、それは無理ってもんじゃないか?
 チップの念波によってロボットを動かしていたが、逆に考えると、チップを倒してしまえすれば、それで済んでしまうと言うオチはちょっと残念だったかな?これも巨獣そのものは出てこない話で、ダイレオンも一切出てこないが、結構いい話だったと思う。
 ラスト。折角復帰したブーメランがマッドギャランとの一騎打ちで敗北。後をジャスピオンに任せて旅立ってしまう…あれれれ?それで良いの?
第33話 いじめっ子も踊り出す魔法大合戦

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 マッドギャランの参謀ギルザが蘇った。ギルザは呪いがかけられると言うペンダントを町中に溢れさせる。しかもそれを救うべく動き始めたジャスピオンまで呪いをかけられてしまうのだった…
 敵は巨獣マジン。ギルザの持っている呪いのペンダントが巨大化したもの。
 銀河黒魔術の使い手ギルザ復活。呪いをかけられたジャスピオンは幻影と戦うことになる。物理的に無敵な主人公の心理を突いた作戦は、攻撃として最上の部類だろう。前回に続き、精神を攻撃対象としてる。結構これって巧いよね。
 大概こういう作戦の場合、術者を殺すとか、愛の力(?)とかで幻影をはねのける場合が多いけど、ここでは修行によってはねのける(わざわざ半裸になって)。この辺、結構オリジナリティが溢れてるんじゃないか?
 最後のダイレオンの戦いはマジンの妖術によって今まで倒した巨獣が大挙して出てくる幻影を見せられる。これも前後編にしても充分見られた作品だった。
第34話 鉄壁の要塞を砕く父と子の愛

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 地球をすっぽりバリアで覆ってしまい、自由に移動できるようにすると言う片山教授の論文に興味を覚えたマッドギャランは片山を拉致し、その秘密を聞き出そうとする。電磁波装置の設計図を巡り、ジャスピオンはマッドギャランの基地にダイレオンで突入する。
 敵は巨獣フォードン。マッドギャランの基地を守っている巨獣だが、足の付いた砲台って感じで巨獣自身が兵器のようになっている。
 子供を使うのは特撮作品の常套手段で、話が単純化すると言う弊害はあるものの、それによって当時の世相が見えてくる。丁度この時代はバブル期で親子の交流がないがしろにされてた事を思い起こさせる。
 ダイレオンが地上を走る戦車状態になる。ちなみにここで初めてダイレオンレーザーが登場する。
第35話 発見された聖書・今・恐るべき事実が…

  監督:辻理
  脚本:上原正三
 ある夜大きな流れ星のような光を見たジャスピオンはその夜から不思議な夢を見るようになる。黄金の鳥が銀河聖書をくわえて富士山麓を飛んでいる夢だ。北海道にいる南原の娘かの子も同じ夢を見たという。エジンと共に予言の通り銀河聖書を発見したジャスピオン。
 ラストに向けての物語が開始。黄金の鳥と、予言に示された6人の子供を追い求める旅となる。予言書を出して主人公が予言の勇者とするのはご都合主義と言えなくもないが、10話もかけて話を展開させるのは特撮作品としても珍しい。
 一応今回ダイレオンとサタンゴースとの直接対決となるのだが、痛み分け。終始ダイレオンが押し、最後は必殺技コズミッククラッシュをぶちかますが、倒されたサタンゴースはすぐにパワーアップして復活。
第36話 奇跡を呼ぶ新しい生命の輝き

  監督:辻理
  脚本:上原正三
 光に撃たれた5人の子供を探す旅に出かけたジャスピオン。一人は南原の娘かの子だと分かるが、残りの4人は何処に?何としてでもサタンゴースの弱点をジャスピオンに奪われたくないマッドギャランも活動を開始する。ようやく見つけた二人目の子供、クミコを見つけたジャスピオンだったが、そこに現れたプリムとギョームによってクミコは連れ去れてしまう。
 敵は巨獣ジムシ。今回のメインはギルザとの戦いのためか、非常にあっけなく倒されてしまうため、その必殺技とかはまるで分からず。
 冒頭でエジンの里なる場所に行くジャスピオン達一行。え?エジンって地球人だったのか?エジンによれば、「ここはサタンゴースに襲われることがない」場所なのだそうだが、だったらもっと早くここに来てれば良かったじゃん。
 子供を人質に取る悪人の構図は本作に限らず、特撮番組の常だが、特に本作は多いよな。それでマッドギャランが「メタルテックスーツを脱げ」ってのもおんなじ。
 ここまでかなり引っ張ってきた銀河魔女ギルザがここで死亡。
VOL.4
<A> <楽>
第37話 恐怖のフルコース・地獄料理はいかが?

  監督:小西通雄
  脚本:山崎晴哉
 ジャスピオン暗殺に動き出したマッドギャランは、ジャスピオンの弱点であるミーヤをおびき寄せる。ミーヤを餌におびき寄せられたジャスピオンは絶体絶命のピンチに陥る。
 敵は異星人ブラッグル。コックに変装し、料理でミーヤをおびき寄せたりジャスピオンに毒食わせようとしたり…しかしあっけなくジャスピオンのコズミックハーレーにより倒されてしまう。それと巨獣エビゾール。コックのような帽子とカラーを付けたザリガニのような巨獣。最初ミーヤのコスプレ(?)をしてた。
 又してもジャスピオンのヘアスタイルが変わる。髪型変える度に短くなっていくんだな。最初のアフロの面影はどこにもないよ。
 殆ど喋ることが出来なかったミーヤがいきなりかなり流暢な日本語を喋れるようになったのはご都合主義っぽい。大体こういう話をさせるんだったら、ここまでにもうちょっと存在感を増しておくべきだった。それにアンリがますます凛々しくなってしまったのもちょっと残念っぽい。
 この作品は特にタイアップ企画が多いのだが、今回は山中湖のレストランが(パピヨンって名前まで出してる)
 ミーヤの影を巨獣にしてサタンゴースの力を注入するシーンがあるんだが、サタンゴースの力をもってすればミーヤ自身を巨獣化させることも可能のような気がするがなあ
 合成と言い、造型と言い、アクションと言い、全体的に質は高いんだが、物語自体の質が相当に低いのが残念なところ。
第38話 姉ちゃんが変だ!ワッペン作戦の怪奇

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 土砂崩れの中から奇跡の生還を果たした少女に宿る超能力。病を癒す能力を持った少女が手渡したワッペンが人々の心を乱していく。果たして彼女は3人目の奇跡の子供なのか?
 敵は巨獣アクアロッキー。人間を凶暴化させるワッペンのプラントでもある。
 奇跡=正義という定式を打ち破った作品で、超能力も利用されてしまうと言う恐怖を描いている。奇跡がそのまま新興宗教になってしまうのだから、あながち嘘でなかろう。
 奇跡の少女の正体を確かめるために老人に変装したジャスピオンが見られる。
 ダイレオンと巨獣の戦いは元々派手だけど、ここではバックドロップまでやってくれる。派手派手。
 少女の父親役として大地康男(ここでは大地常雄)が登場してる。
第39話 ミヨちゃんのキッスは百万馬力

  監督:東條昭平
  脚本:上原正三
 妹をジャスピオンに殺され、復讐に燃えてジャスピオンの前に現れる新たな敵ギルマーザと5人の宇宙忍者たち。ここにジャスピオン抹殺計画が始まった。ギルザの敵を討つべくギルマーザは、子供たちを盾にしてジャスピオンを襲う。だが、そこに意外な事実が
 ギルザの姉、ギルマーザが登場…又似たキャラクターを出したもんだな。ギルザと違っているのは怪しげな呪文ではなくカスタネットを用いて幻覚に誘い込むのと、スイモクフウと言う名前を持った宇宙忍者を連れている。
 マラソン大会でミヨちゃんにキスしてもらおうと必死の努力をする少年大作がなかなか可愛い。
 ヒーローが市民に憎まれるってのはある意味特撮作品の定番とも言えるけど、そう言えば本作ではこれが初めてだな。嫌われる過程が飛びすぎてるけどね。これでもう一話くらい引っ張ってくれれば面白いんだが。
 ジャスピオンと宇宙忍者の戦いが主なところでダイレオンが出てこないが、アクションもかなりのレベルでまとまっている。
 話の内容が盛りだくさんで、しかも結構バランスが良い(大切な銀河聖書そっちのけで子供のマラソン大会の応援してるジャスピオンとか、子供取り戻した途端手のひらを返す大人達とか、無理はやっぱりあるけど)。シリーズ中ではかなりの良作。
第40話 リッチマン作戦・ダイヤ流星群の謎

  監督:東條昭平
  脚本:上原正三
 地球人をいかにして堕落させるかを探っていたギルマーザは、特に日本人が金の亡者であることを見抜き、宇宙から持ち込んだダイヤモンドを地中に埋めるリッチマン作戦を展開する。金持ちになろうとダイヤモンドを探す人間が増えてきた。
 敵は巨獣ダイヤゴラス。腹部に顔がある変な巨獣でサタンゴースの力を借りてダイヤもどきを作り出すが、ダイレオンによって割合あっけなく死亡。むしろ本作はその後のギルマーザと残った4人の宇宙忍者との戦いがメインとなる。
 誰しも金持ちになりたいと思う気持ちはあるが、それを逆手に取った展開となる。エゴむき出しの人間の姿が見られる。ただ、詰めが甘く、ダイヤ堀に熱狂したからどうなった。と言う所で語られていないのは残念。
第41話 決闘の時・君が呼ぶ必殺ガンマンの正義

  監督小笠原猛
  脚本:山崎晴哉
 ジャスピオンの旧友で、かつて銀河の殺し屋として名を馳せたタイガー・ジョー。彼はかつての殺し屋人生を反省し、地球で孤児院を経営していた。そんなジョーと合い、旧交を温めるジャスピオンだったが、そのジョーの元にやってきたギルマーザはジョーに殺人者としての心を思い起こさせ、ジャスピオンと決闘させるのだった。友と戦わねばならなくなったジャスピオンだが…
 敵はタイガー・ジョー。偶然ジャスピオンと知り合いで、銀河一の殺し屋として名を馳せ、しかも日本に住んでるという、おおよそ考えられないほどの偶然のキャラクターとして登場。ここまでご都合主義で良いのか?それと巨獣デストラン。ジョーとジャスピオンの戦いに割り込んでくる。骸骨を思わせる風貌と、なかなか力の入った造型をしている割に、あっけなくコズミッククラッシュにより殺されてしまうのが哀しい存在。
 友と戦わねばならない正義のヒーローの哀しみを演出しようとしたのかも知れないけど、実際それって見事に失敗してる。勿体ない回だな。
第42話 星から来た友だちピッピと浩の物語

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 宇宙の超天才頭脳と言われるブレイン星人のパブ、マム、そしてその子ピッピがマッドギャランにさらわれる。サタンゴースのために要塞都市を造れと言われ、基地を逃げ出した3人の内、パブとマムはジャスピオンに保護されるが、ピッピのみを逃がした。一方学校で虐められている小学生の浩の元にピッピからのメッセージが届く。異星人同士の友情をはぐくむ浩とピッピだったが…
 敵は…34話に出てきたフォードンか?性懲りもなく又作ったマッドギャランの基地を守ってる。それと少年との交流としてパブマムピッピという三人の異星人が登場。小動物を思わせる造型は明らかに『E.T.』(1982)の影響が垣間見える。
 ストーリー全体がスピードで構成された一本。最初の設定から、宇宙人と子供のファーストコンタクトから、戦いまでとにかくせわしない。少年と宇宙人の友情も掘り下げられないまま。物語の質自体もさほど高いとは言えないけど、30分で終わらせる内容じゃないな。
 ちなみにラストは『E.T.』(1982)そのまんま。そして村坂浩が四人目の予言の子供が揃った。
 どうでも良いけど、塚田聖美がえらく疲れてるように見えるんだが、気のせいか?
第43話 アリスが見た不思議の国のサタンゴース

  監督:東條昭平
  脚本:上原正三
 脱皮して大サタンゴースとなろうとして苦しんでいるサタンゴースには脱皮のために生贄が必要だった。その生贄として選ばれたのはミュージカルスターを夢見るユミコという少女だった。偶然街で出会っていたユミコを助けるべく活動を開始するジャスピオン。
 冒頭からサタンゴースが街で暴れるシーンで始まる異色の回。一応最終回に向けての布石となってるが、これまで一言も言われてなかった大サタンゴースなるものが突然出てきていきなり生贄が必要だ。なんて言われても、ちょっといきなりすぎ。
 そして現れる大サタンゴースは前の姿と全く違ってる。脱皮って言っても、身体が半分に分かれて化け物じみた本体が出てくるだけだし。更に大サタンゴースゾーンなる場所に連れて行かれてしまう。描写が駆け足な上に人物描写も駄目っぽい。
 戦闘巨人タイプのダイレオンが全く出てこないのは珍しい。
第44話 君は生き残れるか!出現した太古の魔境

  監督:東條昭平
  脚本:上原正三
 予言に告げられた子供も残り一人。だがそれより早く本性を現した大サタンゴースにより日本はジャングルに覆われていく。巨獣帝国が完成しようとしているのだ。四人の予言の子供達は、自分たちで何かが出来るかもしれないと、巨獣帝国に踏み込んでいくが…
 敵は巨獣バドルゲス。ブルドッグのぬいぐるみみたいで、凄い不細工。こいつに踏みつぶされたら笑われるだろうなと言うレベル。結局初めてジャスピオン本体によって倒された巨獣となった。
 最終回近いため、盛り上げは結構良い感じ。チャチとは言え、特撮も頑張ってる。
 大サタンゴースゾーンに封じ込められ、ダイレオンを呼ぶことが出来ないジャスピオンがコズミック電光ダッシュ、コズミックハーレー流星斬りの連発攻撃で初めて単独で巨獣を倒す。
 最後に、これまで長く登場していた四天王の二人、プリマとギョームが合体するが、ここでようやく(?)死亡。
第45話 俺はサタンゴースの息子だ

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 大サタンゴースにより次々とジャングルに変わっていく日本。ゴーストタウンと化した街に、最後の希望を求めジャスピオンが走る。そしてついに現れる5人目の光に打たれし子供が…
 打倒ジャスピオンを目指し、大サタンゴースと特訓するマッドギャラン。幻影で人間と同じ大きさの大サタンゴースが登場する。
 そしていよいよジャスピオン対マッドギャランの一対一の最終決戦。今回それに特化したために見応えはかなりあり。こんな着ぐるみを着ているのに、動きはかなり良し。使用されている火薬の良も凄い。
 最後、コズミックハーレーにより斬られたマッドギャランは最後の力を振り絞ってサタンゴースの姿となるが、これがこのライバルの最後となる。
第46話 手をつなぐ全銀河の人類たち

  監督:小笠原猛
  脚本:上原正三
 マッドギャランを失い怒りに燃える大サタンゴースは巨獣帝国を一挙に広げ、次々に人間を巨獣の餌にしようとしていた。その前に立ちふさがるエジン。一方どうしても最後の光の赤ん坊が見つからないジャスピオンだったが…
 最終回。これまであれだけ有利に戦いを進めておきながら、一気に絶望に陥れられるのが面白いところ。
 5人のこども達が呼び出した黄金の鳥が作り出した巨大な剣を用いた最終回のみの必殺技、ダイレオンコズミックハーレーが見られる。
 エジンが死んだり、最後の謎が明らかになったりと、出し惜しみはしてなかったが、妙に物足りないのは、やっぱりマッドギャランが不在だったから?
 最後に登場する赤ん坊はジャスピオン同様宇宙旅行に出た家族の宇宙船が故障して、地球に不時着したものだとか。しかし、「ターザン」ってネーミングはないと思うな。