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仮面ライダースーパー1

仮面ライダースーパー1事典
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 1980'10'17〜1981'10'03

 前作「仮面ライダー(新)」から続くシリーズ7作目に当たる作品。引き続き登場のキャラもおり、実質的に続編に当たる。ちなみにスーパー1は元々は視聴率に伸び悩んだ「仮面ライダー(新)」のてこ入れのために劇中2号ライダーとして登場する予定だったらしい。
 これまでのシリーズ主人公となる仮面ライダーは悪の組織による改造というパターンが多かったが、本作では純粋に人類の手によって、宇宙開発のために誕生したサイボーグという設定が新しいが、そんな科学の塊のような存在である主人公が少林寺拳法を使うと言うというところもミスマッチな面白さがあり、それが本作の魅力でもある。
 劇場版を除けば追加戦士や過去の仮面ライダーの登場もなく、徹底して子ども目線で作られた本作は、原点回帰を謳った前作「仮面ライダー(新)」よりもオリジナルの「仮面ライダー」に近い純粋な作りと言えよう。
 スーパー1の特徴として5種類の腕を戦いの際に自在に取り替えて戦うと言うことがある。これまでになかったギミックで、それによって戦いにかなりの幅が出、使用するオートバイもオンロード用のVマシーンとオフロード用のブルーバージョンの二台があったりして、オモチャの展開も熱かった。

主な登場人物
沖一也
仮面ライダースーパー1
(役)高杉俊价。現高杉俊介。陸上自衛隊レンジャー出身。本作がほぼデビュー作となるが、主題歌も歌い、ゴールデンディスク賞・ゴールデンヒット賞を受賞している。
 アメリカ国際宇宙開発局の職員で、自ら進んで宇宙開発用サイボーグ手術を受けるが、その直後研究所が襲われ、ただ一人生き残ってしまう。本来変身制御コンピュータを使わねばサイボーグ体にはなれないが、赤心少林拳を会得することで自らの意志で変身を行い、仮面ライダースーパー1を名乗る。
谷源次郎 (役)塚本信夫。前作「仮面ライダー(新)」から同じ役で登場。
 かつてスカイライダーのサポーターをしていたが、ネオショッカー壊滅と共に谷モーターショップを経営する。スーパー1計画主導者ヘンリー博士とは古くからの知人で、その関係から沖一也のサポーターとして再び戦いの渦中へと飛び込む。
小塚政夫
チョロ
(役)佐藤輝昭。メインは舞台俳優。映画・テレビドラマに活躍していた名バイプレイヤー。
 谷モーターショップの店員でジュニアライダー隊の名誉隊員。いつも調子よい発言ばかり繰り返しているが、前線に立ってドグマ怪人と戦う事もあり。本人曰く、かつては「日本一の大泥棒」だそうで、関節を外して狭い場所に入り込むことが出来る。
玄海 (役)幸田宗丸。特撮では比較的多く登場するバイプレイヤー。「五星戦隊ダイレンジャー」のゴーマ十五世など。
 赤心少林拳最高師範で一也の師匠。スーパー1に変身出来ない一也に赤心少林拳の神髄を伝えることで変身を可能にさせたり、大切なアドバイスを幾度も与えている。カイザーグロウと戦って殺されたが、その弱点を一也に伝えている。
弁慶 (役)西山健司。
 赤心少林拳の一也の兄弟子。弟弟子である一也を何より大切にしているが、一方ではびしびし鍛えている。一也をかばって矢を受けて死亡した。
草波ハルミ (役)田中由美子。代表作は本作。
 谷モーターショップの店員。立場上ドグマとスーパー1の戦いに巻き込まれることも多い。13話で成人を迎えるため、登場時は未成年。
草波良 (役)早川勝也。当時有名だった子役。
 ハルミの弟。仲の良い姉弟で、大概谷モーターショップに二人でたむろしている。ジュニアライダー隊結成と共に、そのリーダーになる。
テラーマクロ
カイザー・グロウ
(役)汐路章。悪役では定評のある役者。特撮では「仮面の忍者赤影」での魔風雷丸など。
 ドグマ首領。常に親衛隊に守られた基地の奥深くで常に不気味な椅子に座って思わせぶりな発言をしてメガールを動かしている。その正体はカイザーグロウだった。ドグマ怪人の末期の台詞の大部分は彼の名前を呼んでいる。
メガール将軍 (役)三木敏彦。多くのドラマに出演。
 テラーマクロに忠誠を誓うドグマ王国の大幹部。その過去は5年前に行方不明となった国際宇宙開発研究所の科学者だった奥沢正人。沖一也よりも先に改造人間となったが、手術失敗によって醜い姿となってしまったことから全てを憎むようになり、テラーマクロのスカウトを受ける。最終的に死神バッファローの姿となり、スーパー1に倒される。
ドグマファイター  ドグマの戦闘員。これまでの歴代戦闘員とは異なり、真っ赤な服装が特徴。
悪魔元帥
サタンスネーク
(役)加地健太郎。多くの特撮作品にも出演するヴェテランバイプレイヤー。
  テラーマクロの地球征服失敗を受け、B26銀河からやってきたジンドグマ支配者。四大幹部を率い、再度の地球攻略を敢行する。その正体はサタンスネーク。
魔女参謀
マジョリンカ
(役)藤堂陽子。俳優及び声優。主に舞台俳優。
 ジンドグマ幹部の一人。口から下をヴェールで覆った魔女をイメージさせる姿をしている。強力な妖魔術の使い手で、自らも変装して狡猾な作戦を好む。幹部の中では比較的ギャグメーカー的な役割もしていた。最終決戦ではマジョリンガに変身してスーパー1に挑む。
幽霊博士
ゴールドゴースト
(役)鈴木和夫。東宝映画を中心に活躍したバイプレイヤー。ウルトラマンシリーズでも多く登場している。
 ジンドグマ幹部の一人。血色の悪い老人の姿をしている科学者で、前線で戦うこともある。頭は良いようだが、どこか間が抜けているところもあり、コミカルな役柄も多い。その正体はゴールドゴーストだった。
鬼火司令
オニビビンバ
(役)河原崎洋央。スーツアクター出身のアクションスター。
 ジンドグマ幹部の一人。人骨をモティーフとした服を着込むマッチョなキャラ。すぐに頭に血が上ることが多く、作戦も大ざっぱなものが多いが部下からは慕われている。タイプの違う幽霊博士とはいつも喧嘩している。46話でオニビビンバとなってサタンドールと両面作戦を展開した。
妖怪王女
サタンドール
(役)吉沢由起。多くのドラマでバイプレイヤーとして活躍した。
 ジンドグマ幹部の一人。顔に蝶の形のマスクをした女性幹部。世界に混乱を広めることを楽しみとしており、ジンドグマの理念よりも快楽を優先する傾向がある。その正体はサタンドールだった。
ジンファイター  ジンドグマの戦闘員。ドグマファイターに一部改造を加えたもので、マスクが異なる。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 惑星用改造人間の大変身

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 アメリカにある国際宇宙センターでは宇宙に対応したサイボーグの研究を進めていた。その職員であった沖一也は自ら進んで改造手術を受けることとなる。手術は成功したが、そのテストを見ている者がいた…
 敵はファイヤーコング。独自の拳法の使い手猿渡剛助という人間体に変身できる。
 スーパー1誕生話。これまでの話とは異なり、基本的に平和のために作られたというのが特徴。宇宙開発用とされているが、それにしては見事に攻撃兵器ばかり搭載してるような?
 スーパー1を特徴付けるのはファイブハンドだが、その説明を口だけではなく、ちゃんと実演しているのが良い。
 ここに出てくる怪人もこれまでの生物的なものとは異なり、メカニカルさを強調している。今回はスーパー1誕生話に時間取られてあんまり活躍できなかったが、次回は活躍してくれそうだ。
 谷源次郎が「スカイライダー」に続いて登場してるのも、いかにも続き。といった感じ。他のライダーは出てこなくとも、これは立派にライダーシリーズの一本なのだ。
<一也の手術に当たった人物はかなりの痩身で、白髪の総髪なので、一見死神博士に見えてしまった。
 宇宙開発用にはしては攻撃的な武器ばかりが搭載されているが、説明によると宇宙怪獣と戦うためだとか。
 メガール将軍は地球を救うと称し、「体の弱い人間、頭の悪い人間を殺す」と言ってた。言葉がモロすぎて現代では無理な表現だな。
 最初の敵はゴリラをモティーフとしているのだが、それにしては人間体が痩身。これは拳法の使い手を使うためだったらしい。>
DVD1
<A> <楽>
第2話 闘いの時来たり!技は赤心少林拳

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 ファイヤーコングの攻撃から辛うじてスーパー1となって脱出した沖一也。そして半年後、一也は赤心寺で赤心少林拳の修養に精を出していた。辛い修行の末、ついに自らの意志で変身が可能となった一也だが、その頃東京の源治郎の店はファイヤーコングの猿渡道場によって乗っ取られようとしていた…
 敵は前回に続きファイヤーコング。機械化された頭部から火を出す。
 一也が自分の意志でついに変身できるまでが描かれていく。これまでのライダーの変身ポーズは基本的に体内スイッチを入れるだけだったのに対し、スーパー1は自らの心を研ぎ澄ますことで変身することとなる。全身サイボーグのライダーも初だが、それが拳法を習得するというのも斬新。その二つが巧く融合させられた話ではないかな?
 戦いにおいては今回エレキハンドと冷熱ハンドの威力を披露。エレキハンドは一撃で戦闘員ドグマファイターを蹴散らし、冷熱ハンドでファイヤーコングの炎を中和する。
 一也は今回一言も自分のことを「仮面ライダー」とは言っておらず、その姿を見た源治郎が名付けることになった。これは「仮面ライダーX」「アマゾン」と同じ。おやっさんっぽりが出てきたな。
 源治郎の店の店員チョロとハルミが登場。二人ともどこか調子の良いところがある割に小心なため、上手くどじっぷりを演じていた。
<赤心寺の説明で「謎の寺」と説明がされてる。そんな胡散臭いのにどうやって一也は入ったんだか。
 源治郎のスポーツウェアはむき出しになってる皮膚面積がやたらと多いため、ちょっと見てられない姿だったり。それでもトレードマークの帽子は手放してない。
 猿渡は中国拳法の使い手だが、日本で作ったのは「猿渡空手道場」だった。空手じゃないだろ。
 玄海老師は一也のことを「かーずや」と妙なアクセントで呼ぶが、「かわず屋」と聞こえたりして。>
第3話 行け!地の果てドグマの黄金郷

  脚本:江連 卓
  監督:広田茂穂
 少女が襲われているのを見かける一也。その少女白鳥さゆりは中国拳法を使えることが分かり、その父は日本中の埋蔵金を調べているのだと聞かされる。その父を探しに行くことを請け合う一也だが…
 敵はエレキバス。タコと機械を合成したようなドグマ怪人。電撃で攻撃。ドグマの黄金郷を作るために労働者を働かせている。
 3話にしていきなり埋蔵金の話。その埋蔵金のあるところに黄金郷を作り上げるという、なんだかなあ。な話が展開する。町中で襲われている少女を偶然発見し、偶然その父が埋蔵金探しをしてるなど、話のご都合主義ぶりも凄い。
 スーパー1のセカンドバイクであるブルーバージョンが初登場。
<少女白鳥さゆりを襲った黒服はみんな黒ストッキングを顔にかぶせてる。ほとんど変質者そのもの。
 一也はどんぐり礫でその男達を撃退するが、目に刺さってるぞ。
 埋蔵金発掘にかり出される者たちをとどめているのは「ドグマ結界鈴なり地獄」という装置。だがその実態は鳴子をつけた縄である。
 黄金郷にある黄金は「馬千頭分」だそうだ。馬千頭が買えるのか?それとも馬千頭に運ばせたのか?
 埋蔵金がガセであることを知って起こったエレキバスは「みんな死んでしまえ」と叫び洞窟を爆破。みんな同じ場所にいるから、全員逃げられない可能性が高い。ほとんど自暴自棄。
 一言も名前を呼ばれてないのにしっかりエレキバスと青鬼指揮官の名前を言ってるスーパー1。いつの間に知った?
 結局さゆりの中国拳法を使えるという設定はなんの意味があったんだろう?>
第4話 走れ一也!ドグマの結婚行進曲

  脚本:土筆 勉
  監督:広田茂穂
 一也の親友でアブラーダ王国のイスマエル王子が来日した。実は日本にいる婚約者との結婚が許され、結婚式を行うためなのだが、ある時からイスマエルの態度が一変。突然日本内に自分の国を作ると宣言してしまう。突然の豹変に一也はそれが偽物ではないかと考えるが…
 敵はカマキリガン。カマキリの顔をしたドグマ怪人で、何故か常に目をぐりぐり回している。イスマエル王子に変装して日本にドグマの王国を作ろうとする。両手を鎌に変形させて攻撃する。
 初めて一也のプライベートが描かれる話。プライベートで一国の王子と知り合いとか、かなり凄い。尤もそのイスマエルというのがどう見ても日本人…って、こいつ「ミラーマン」の石田信之では?結構な年齢なのに若いなあ。
 わがまま王子に振り回される日本人と、その正体を見破ったことで命の危機に見舞われる一也の姿が描かれていくが、物語自体が無茶苦茶。ちょっと出来が悪すぎじゃないか?
<SPが付く重要人物と知り合いというのはともかく、大使館にまで平気で現れる一也。普通考えて無理だろ。
 カマキリガンが王子になりすますのだが、その肝心な王子は採掘場で強制労働させられてる。普通外に出すか?
 一也はドグマにとって要注意人物。それをあっけなく捕まえたのは良いけど、結婚式が終わるまで殺そうとしないとは、相変わらず詰めが甘い。
 一也に指摘され、自分から正体を見せておいて「ばれたか」と叫ぶカマキリガン。白を切れよ。
 カマキリガンと戦うスーパー1はその目を見て眩暈のようなものを覚える。てっきり催眠術か何かに欠けたのかと思ったら、単に目がぐるぐる回っているので、目を回していただけらしい。>
第5話 跳べ一也!悪魔のマシーンレース

  脚本:土筆 勉
  監督:山田 稔
 モトクロス大会に出場した一也だが、それを知ったドグマ怪人カメレキングはコースを変え、一也をコースから外して狙う。谷底に一也を叩き込んだカメレキングは次に国立美術館に収められている仏像を狙う。一方怪我を負った一也は忍者の隠れ里の兄妹に助けられる。
 敵はカメレキング。カメレオンの能力を持ったドグマ怪人。これまでのドグマ怪人とは異なり、メカニカルな部分が大変少ない。左手が脱着可能で、爆弾にして投げつけたりする。ちなみに「ウルトラマンA」にも同じ名前の怪獣が登場している。
 モトクロスレースに出てコースを変えられるというストーリー運びは劇場用の仮面ライダー対じごく大使のストーリーそのまんま。で、次にいきなり忍者の隠れ里が登場。と、ストーリーは盛りだくさんのくせにものすごく底が浅い。初期の「仮面ライダー」を意識したのかもしれないけど、ちょっと物語がいい加減すぎ。
 物語はいい加減でも、アクションにはかなり力が入っていて、バイクアクションや、走る車の上で戦うシーンなんかもあってかなり力は入ってる。
 ドグマファイターの中でも親衛隊と呼ばれる存在はかなりの権力を持つらしく、メガール将軍の前に槍を突き立てていたりする。結構複雑な力関係があるようだ。
<茜の首には兄から離れると締まってしまうという首輪が付けられてるが、カメレキングが離れても締まる様子がない。
 折角捕らえた一也をどうやって殺すかというと、縄で吊り下げ、ロープを火であぶるという方法。だから何でそんな手間を(ry
 国立美術館に忍び込むドグマファイターを偶然見つけてしまうチョロ。しかもそれを追いかけていったら、やっぱり偶然一也と出会う。偶然すぎるって。
 最後に兄のお骨を持って里に帰る茜。あの爆発の中でよくお骨なんて残ってたものだね。
 ラスト、去っていく茜を見送りながら「彼女はきっと素晴らしい人生を送るさ」と力強く語る一也。ただしその兄を殺したのは一也本人なんだが。>
第6話 助けて〜くもの巣館の恋人たち

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 白昼恋人達が空中から現れた蜘蛛の糸のようなもので吊り下げられて失踪してしまうと言う事件が続発する。一也はハルミと共に恋人の芝居をして敵をおびき寄せるが…
 敵はスパイダーババン。透明な糸を使い空中を自在に歩き回り、強力な蜘蛛の糸を使って人間を吊り下げる。ドグマの理想郷のモデルケース「美しい村」作戦を展開する。
 ドグマによる「美しい村」作戦と、それを阻止するスーパー1が描かれる。ドグマが理想郷を作ろうとして、それを阻止する。と言うのが完全にフォーマットとなってるな。
 今回初めてレーダーハンドが登場。しかしとっぱじめから故障。なんか使えない。
 ハルミの能力の高さが良く表れた話。ドグマ式相性テストを受けたらことごとく合格してしまった。こいつだったら改造人間になっても良いんじゃないのか?
 赤心寺での一也の特訓風景が登場。なんと橋の上から突き落とされるというとんでもないもので、普通死んでるわ。と言うか、どんな特訓だよ?
<空手を教える一也。何年も特訓すると水平線が見える。と言ってたが、一也自身半年くらいしか赤心少林拳特訓してないのでは?それともそれ以前に空手家だったの?
 目の前でカップルがさらわれてるのを見ながら何もしようとしない一也。せめて追いかけるとかしろよ。
 スーパー1の後ろから追いかけるドグマバイク隊。いつの間にかスーパー1に追いかけられてるんだが、いつ追い抜いた?
 ドグマによる「美しい村」の通過儀礼と言える相性診断テストはほとんど拷問に近い。これのどこが「理想的な人間」なんだ?
 ドグマファイターの握力はなんとリンゴも潰せないことが分かった。どれだけ弱いんだよ。下手すりゃ普通の人間以下なのでは?
 又してもあっけなく捕らえられてしまう一也だが、わざわざゲームのように殺そうとするスパイダーババン。だからなんでさっさと(ry
 集められた男女に過酷な訓練を施すスパイダーババン。だけど、訓練後全員の格好は全然汚れてない。ウェディング服も純白のままだった。どういう訓練だったんだろう?
 それにしても何で理想郷が「村」なんだろう。その村で何をしたかったかも全く語られず。>
第7話 ドグマ式生きているコンピューター

  脚本:鷺山京子
  監督:佐伯孚治
 強さを求めるボクサーをさらい、アリギサンダーに改造したメガール将軍は、機械と人間を結びつける人間コンピュータ開発のためアリギサンダーにこども達をさらわせる。しかしその中には人間コンピュータの開発をしている山下博士の息子がいた。
 敵はアリギサンダー。名無しのボクサーをベースにした蟻型の改造人間で、フットワークとかパンチの繰り出し方とか、いかにもボクサーっぽく演出されている。触角から蟻酸を出す。極めて硬い装甲を持ち、ほとんどのスーパー1の攻撃を防いでしまう。
 人間コンピュータを開発するドグマと、その素材となるこどもを救おうとするスーパー1という構図で展開するが、話のメインはアリギサンダーのボクシングに対し赤心少林拳で戦うスーパー1の対決がメインとなる。これまでドグマ怪人は1話のファイヤーコング以外全部弱いのばかりだったが、久々に強い怪人が登場した感じ。
 息子を改造しなければならない父の苦悩と洗脳の恐ろしさなど、演出も結構良い感じ。久々にまともな作品になった(というのは言い過ぎかもしれないが)。
<ケンイチ少年にいつの間にか追跡装置を付けていた一也。なかなか抜け目がないが、ヒーローがやるにしては単純な。
 ドグマに強いられていたとはいえ、何人もの人間を人間コンピュータの材料にして廃人にしてしまった山下博士が無事救われるのは違和感あるな。>
第8話 闘え一也!死のドグマ裁判

  脚本:土筆 勉
  監督:佐伯孚治
 人をさらい、勝手に裁判を行うドグマ裁判所。ドグマの土地に家を建てたというだけの理由で谷の友人である海野という男を裁判にかけ、家族全員を死刑にしようとする。それを知った一也は海野の家族を守るべくドグマ王国に侵入する。
 敵はスネークコブラン。ドグマ警察の一員。左手がコブラになっており、これをのばして攻撃する他、火を吐いたり、コブラン吹雪なる幻覚攻撃を行う。
 ドグマは一応「王国」を名乗るだけあって司法権もあり。裁判も行うというのは歴代ライダーシリーズにおいても異色な話。ドグマの狙ってくるのも一家族だけというのもえらく規模が小さい。色々な意味で異色の作品だが、物語を絞ったためか、決して悪いものじゃない。
 今回スーパー1への変身シーンはなし。半分以上の時間はスーパー1に変身しっぱなしだった。
<冒頭の裁判の様子は無茶苦茶だが、野次るドグマファイターが無表情で叫んでるから妙に気持ちが悪い。
 裁判長が木槌で机を叩くと、何故かゴングのような音がする。
 偶然海野を見かけてドグマファイターから救うスーパー1。海野は縛られたままなのに、「急いで逃げてください」と言われてもなあ。
 源治郎が食料を買い込んだ店の主人はドグマファイターだったが、人間の顔は仮面だったようだ。顔よりも制服のマスクの方が遙かに大きいんだけど。
 左手にコブラの頭をあしらったデザインのスネークコブラだが、左腕を挙げると、まるで中指を突き出してるように見える。>
第9話 見たぞ!!ドグマ怪人製造工場の秘密

  脚本:江連 卓
  監督:小西通雄
 市場から多量のカニが盗まれるという事件が起こる。そのカニは新しい怪人ガニガンニーとなり生まれ変わるが、服従カプセルを埋め込まれる前に脱走してしまった。
 敵はガニガンニー。カニのエキスを用いて作られたドグマ怪人。服従カプセルを埋め込まれる前に脱走したため、知性が低く、まるで野獣のようにドグマの構成員達まで襲う。
 ドグマ怪人の製造工程が見られる。1話とか7話を見ると人間がベースになってるはずだが、こいつの場合は四肢がばらばらに作られ、それを合体させるという形式を取っていて、ほとんどロボット。こうやって一々テストをして世に送り出しているらしい。ただし、その際服従カプセルなるものを必要とする。急いでいるとはいえ、服従カプセルを埋め込む前にテストを行ったため、暴れ出して逃げ出してしまう。
 テラーマクロの親衛隊が初めて先頭に立って戦っているシーンあり。立場上メガール将軍とは仲が悪く、いがみ合っている様子が見て取れる。
 割とコメディっぽい話に仕上げられたが、物語が中途半端で今ひとつすっきりしない。下手に服従装置を付けられてない怪人の話で通した方が良くなかった?
<オープニングテロップで映し出された怪人の名前が「ガニガニガンニー」になってる。
 冒頭でDr.ガイガンによるカニのエキス抽出が見られるが、カニとはいえ、生のカニの脚とかをむしったりして、結構グロテスクではある。
 ガニガンニーの腹筋テストというのは、ボクシングのグローブを付けたピストン機械で腹をぶん殴るというもの。凄い科学だな。
 ガニガンニーの前に現れた親衛隊の姿を見た一也は「親衛隊だ」と呟くが、確か初めて見たんじゃなかったの?
 初めてスーパー1のレーダーハンドが活躍した。それはそうと、回転するレーダーモニターの主軸があってないぞ。
 ガニガンニーの泡地獄に対し冷熱ハンドで対抗するスーパー1。凍った泡は50センチくらいの柱になって口から伸びてた。そんなことがあるか!>
第10話 危うし!!悪魔のクリスマスプレゼント

  脚本:土筆 勉
  監督:小西通雄
 一也は幽霊とヒルに襲われる悪夢を見る。目を覚ました後も何故か体に異変が起こるのだが、それは自分だけではないことを知る。実はこれはドグマ怪人バクロンガーによる夢を操る試験だったのだ。
 敵はバクロンガー。人間の潜在意識を操り、悪夢を見させる能力を持ち、悪夢で受けたダメージを現実世界に持ち込ませることが出来る。
 直接的な攻撃ではなく、人々の潜在意識を攻撃するという話で、話そのものは単純だが、誰にでも恐怖心はあり、それは一也にも厳然として存在。特訓によってそれを克服していくすがたが描かれる。久々に玄海と弁慶が登場している。一也は全身サイボーグだが、この痛みは精神的なものだろう。
 バクロンガーの能力は人々の潜在意識で最も恐怖を感じるものを引き出すものらしい。良の場合は学校の通信簿がオール1だという事だし、チョロの場合は地球の滅亡らしい。チョロはそんな事を考えてたの?
 あれ挿入ソングで「仮面ライダーアマゾン」のものが使われてるぞ。
<ハルミと良は同じ部屋で寝ているらしい。仲の良い姉弟だね。
 どうせ死ぬんだからと山ほど出前を取って食いまくるチョロ。汚い食い方だな。もうちょっと優雅な食生活を。
 悪夢を見た人間はみんな商店街からもらったボールをさわった人と推測するハルミ。ものすごい勘の良さだ。
 一也はこどもの頃、崖から落ちて左足を怪我した過去がある。その過去の描写で左足から流れてる血は申し訳程度。
 散々悩みまくってる一也に玄海老師が示したのは火炎の行を行うことだった。迷ってる状態でそれをやったら確実に失敗するんだけど。無茶苦茶なことをさせるもんだ。
 浮浪者の格好でバクロンガーのアジトを探し当てた一也。その過程は全く分からない。>
第11話 SOS!一也よドグマに協力せよ!!

  脚本:熊谷 節
  監督:山田 稔
 ドグマに協力し、あらゆる生物を食い尽くしてしまうと言う強化人工細胞X−9の開発を進める佐野博士。だが完成直前のX−9の威力を見た佐野は恐ろしくなり、それを持ち出すが、それを金と勘違いした若者が奪い取ってしまう。偶然それを目撃した一也は、X−9を追うジョーズワニと一時休戦することに…
 敵はジョーズワニ。佐野博士が開発したX−9を体内に取り入れることで完全体となる。その際緑の暗色から黄緑色に変化する。完全体となるとスーパー1のファイブハンドも通用しなくなる。人間体はジョー鰐淵という。
 マッドサイエンティストもの。シリーズでは結構多いけど、この手の話が一番好き。今回は全ての生物を飲み込んでしまうという強化生物。この設定、ぞくぞくするね。
 今回は共通の敵のためドグマとライダーが協力するという異色の物語が展開。話の展開もあっち行ったりこっち行ったりで興味深い。
 撮影によく使われる新宿周辺が映し出されるが、当時の雰囲気がよく分かるのも面白いところ。
<あらゆる生物を飲み込んでしまうというX−9だが、全身サイボーグであるはずのドグマファイターまで飲み込んでしまった。どういう生物だ?
 深夜X−9を持って逃げ出す佐野博士。そこには偶然一也が空手の練習をしていた。偶然で片付けるにはあまりに都合良すぎ。
 佐野博士がドグマファイターに襲われるのを黙って見ている一也。剣で突き刺されるまでぼーっと眺めてたようだが…
 源治郎の情報網は凄く、X−9を奪った男が新宿にいる事を察知。しかも上空からカメラで追っている。公共の電波をハッキングでもしてるの?
 X−9の入ったトランクを持って逃げた青年は、偶然居合わせた良にそのトランクを手渡す。どんな偶然だよ?
 首尾良くX−9を手に入れたジョーズワニはトラックの荷台に乗り込み、一也に向かって「ばーいばーい」と手を振って去っていく。なかなかお茶目な奴だ。
 ドグマファイターの体さえ溶かすX−9を迷いもなく自らの体に注入するジョーズワニ。勇気があるというか無謀というか。
 ところで「あらゆる生物を飲み込む」というX−9を体に入れているのに、それを全く使わないジョーズワニってなんなんだろう?
 爆発したジョーズワニからX−9がばらまかれるとか感じないんだろうか?それこそこの話の後、地球は全滅しても不思議はないぞ。>
第12話 強敵あらわる!赤心少林拳敗れたり

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 悪は許さないという態度で小悪党どもをたたきのめす青年が現れた。大石というその青年は拳竜会という中国拳法の道場を開いており、道場をかけて赤心少林拳の一也に勝負を挑むのだった。
 敵はライギョン。大石秀人という青年に姿を変え、拳法勝負を一也に挑む。口から火を吐いて攻撃する。こいつ自体は大して強くないのだが、倒されたライギョンから現れたギョストマが強い。
 前回に続いて色々と異色な要素を取り入れた作品で、二体の怪人の出現(しかもギョトマはライギョンに寄生しているという面白い描写)とか、改造人間同士の戦いよりも人間同士の戦いに重点を置いた描写とか、これまでにない話が展開していく。特に人間同士の戦いを突き詰めて描いた話は異色。
 人間体である大石の姿の時はあんなに強いのに、改造人間のライギョンになるとてんで弱く、あっという間に倒されてしまった。この話に限っては怪人よりも人間の方が強く見えたりする。事実拳法勝負では一也の実力を超え、一也は徹底的にたたきのめされてしまう。
<当時丁度暴走族が出現していた時期。その描写は本当に典型的で、まるで「不良」というレッテルを貼ってるかのようだ。
 大石によって徹底的に痛めつけられた食い逃げ犯は「死んでる」とか言われていたが、これって過剰防衛じゃないの?
 あんなあっという間にライギョンを倒したのに、「恐ろしい敵だった」と呟くスーパー1。どこが恐ろしいんだろう?>
第13話 見つけたり!必殺"梅花"の技

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 全ての技を知られ、完膚無きまでに大石にたたきのめされた一也。玄海老師によって助けられた一也は弁慶のアドバイスに従い赤心少林寺の隠れ寺へと向かい、そこで一人修行を行うことになる。その間にも町では拳竜会がやりたい放題をしていた…
 敵はギョストマ。ライギョンの死体から現れた寄生生命体で、ギョストマ同様大石の姿を取る。目から催眠光線を発し、人間を意のままに従わせる事が出来る。
 ライダーの定番とも言える特訓が描かれるのだが、ここでは特訓が修行を兼ねているのが面白いところ。大石に完全にたたきのめされて自信を失った一也は、強くなることだけを考えて自分勝手になってしまい、なかなか開眼できない。じっくり時間を取ってるからできる事だな。しかも玄海はそんな一也に対し、全て自分一人で会得せよと言ってのける。これまでの修行と違い、悩みながら成長していく過程が描かれていくのがユニーク。その過程でハルミの差し入れもはねのけたりと、かなり凄い描写もある。
 そして会得したのが梅花の型。強さではなく、生物を慈しむ心から生まれた型なのだそうだ。これも又ユニークな設定。
 修行に長く時間を取っている分、ギョストマとの戦いはとても短い。強敵と言うだけに、もうちょっとギョストマの強さを出して欲しかったところ。
<拳竜会は町でやりたい放題だが、みんなにドブさらいをやらせるなど、ちゃんと地域住民の役に立ってるじゃない。
 拳竜会の目をごまかすために老人や獅子舞に変装する一也。今ひとつその意味が分からなかったりするが。正月のおまけか?>
DVD2
<A> <楽>
第14話 ドグマ全滅?悪魔博士の笑いガス

  脚本:土筆 勉
  監督:田中秀夫
 ドイツから、かつて“ナチスの悪魔”と言われた科学者ゾルベゲール博士の脳を盗み出したドグマ怪人ムカデリア。メガール将軍はゾルベゲール博士に体を与え、かつてナチスが開発したというRガスの開発を命じるのだが、復活したゾルベゲール博士はドグマを乗っ取ろうとするのだった。
 敵はムカデリア。ムカデ型の怪人で、小型のムカデを多数放ち、爆発させることが出来る。そのムカデにRガスを詰めることで化学兵器として使う。性格は単純で感情の起伏が激しく、将軍にしてやるというゾルベゲール博士の口車に乗ってドグマを裏切ってしまった。叫び声は「ムカムカムカ」
 BC兵器によるテロも又シリーズ定番の一つ。しかし今回は笑いガスってのが特徴で、これにやられた人間はみんな笑いまくるため、深刻に見えないのが特徴だな。
 敵組織の内紛までもが描かれる話で、メガール将軍までもが簡単に倒されてしまう。なんとあっけないと思ったら、メガールは何人もの影武者を持っていて、今回やられたのは単なるその一人だったとのこと。あっけなく逆転されてしまう。
<ゾルベゲール博士の記憶を移された人間は姿形まで変わってしまった。
 Rガスによって機能不全を起こしてしまうドグマファイター。ロボットだったんじゃなかったっけ?それともサイボーグなの?
 スーパー1登場時、ムカデリアは「お前が噂に聞いた仮面ライダーか!」と驚いた声を上げてるが、何を今更。
 突如としてドグマのアジトに闖入するスーパー1。物語の都合か伏線も全くなし。
 爆弾の時限装置はデジタル表記なのだが、全部手書き。かえって手間がかかってる気がする。
 スーパー1の複眼は結構薄いセルロイド製。アップにすると中の人の目までよく見えたり。今まで気がつかなかったな。>
第15話 天才怪人対ライダーの知恵くらべ

  脚本:熊谷 節
  監督:田中秀夫
 かつて同じ学校で学び、空手の良きライバルで親友の小針正がノーブル賞候補となったことを知り、自分のように喜ぶ一也。だが実は小針は一也に対してはコンプレックスの固まりであり、その弱みをドグマに突かれ、ドグマ怪人ライオンサンダーとなるのだった。
 敵はライオンサンダー。一也の親友小針が改造された姿で、小針自身がノーブル賞候補となっただけはあり、知能指数はとても高い。額にC光線発生装置を埋め込んでいる。
 親友が改造人間にされてしまい、悲しい戦いを強いられるヒーロー。「仮面ライダー」以来の伝統となり、本気で戦うことが出来ないスーパー1の苦悩が描かれる。
 とは言え、一方的に一也が悩んでるだけで、その親友のなれの果てライオンサンダーの立てた作戦というのが、自分の出すC光線を鏡を用いて反射させて暗殺するというあまりにもお粗末なものだった。
 スーパー1は久々にレーダーハンドを用いたが、まるでそれをミサイルのように使ってライオンサンダーの額に突き刺してた。レーダーが壊れなかっただろうか?
<ノーブル賞候補となったコットン博士に矢文を放つライオンサンダー。日本語で書かれてるし、コットン博士も日本にいるらしい。ノーブル賞ってなんなんだろう?
 脅迫状を出されたコットン博士を監視する警官隊。その周囲をうろうろしたり、鏡を置いたりする人間がいるのに、誰もとがめない。役に立ってない警官達だ。>
第16話 助けて!一つ目怪人が襲ってくるよ

  脚本:江連 卓
  監督:佐伯孚治
 鬼ヶ沢にハイキングに出かけた良たちは、ドグマ怪人オニメンゴに捕まえられてしまう。他の子供達は戻ったが、全員怯えきっており、更に良だけが捕らえられたままとなる。良を救うべく捜索を開始する一也。
 敵はオニメンゴ。一つ目の鬼のような姿をしたドグマ怪人。鬼ヶ沢に来た子供達を捕らえて暗示をかける。目的はドグマ学校の建設のため、日本中の学校を壊してしまうことだった。どことなく笑ったようなマスクで、更に子供達と遊ぶのが好き。という、珍しく良い奴。
 ハルミと良の草波姉弟が中心となった話。良自身が洗脳されてしまい、弟思いのハルミがなんとか良のために何か出来ないか必死で考えてる姿が描かれる。良を取り戻すためオニメンゴと対等に交渉するなど、なかなか勇気のある行動が見られる。
 前回に続きレーダーハンドが登場。今回はちゃんとレーダーとして働いている。敵もいないのに突然変身したのはこれを使うためだったらしい。
<鬼ヶ沢に行った良達だが、そこはえらい山奥で、しかも夕方くらいに到着してる。ここどこね?
 「オニメンゴ〜」としか言わずに逃げてしまったオニメンゴの後ろ姿を見ながらスーパー1は「恐るべき怪人」と言っていた。到底そうは見えないぞ。
 子供達が持っているオニメンゴのバッジを見た一也は「これはオニメンゴの!」と驚いているが、実際は逃げる背中しか見てないはず。
 子供達に暗示をかけ、学校に火を付けさせようとするオニメンゴ。そんな回りくどいことをする意味があるか?
 落とし穴に簡単にはまってしまう一也。ちょっと情けないが、それに土かけて埋めるだけで倒した気になったドグマファイター。何もかもが先走りすぎてしまう。
 今回エレキハンドも用いられたが、オニメンゴのバッジから出る光線を防ぐために用いられる。ビームの応酬になるんだが、これも使い方が間違ってるような?>
第17話 一也の血が欲しい!不思議な剣が呼ぶ

  脚本:江連 卓
  監督:佐伯孚治
 メガール将軍は刀鍛冶師に命じ、ドグマ科学を結集した妖刀ドグマンを鍛えさせる。だがテラーマクロにドグマンを届ける命を受けたロンリーウルフは勝手に刀を抜いてしまい、次々に人を襲ってしまう。
 敵はロンリーウルフ。狼の骸骨をモティーフとした仮面が特徴。妖刀ドグマンを勝手に抜いて人を襲った。ドグマ剣法の使い手ではあるが、ややお調子者のきらいがあり。どちらかというと剣法よりも催眠術の方が得意のようだ。
 一也の修行の話。妖刀ドグマンに対抗するため、真剣白刃取りを会得することになる。何かというと修行の話が入り、その度に玄海と武蔵が登場するのがこの作品の特徴だ。
 スーパー1に敵わないとさっさと見抜いたロンリーウルフは、剣の達人に憑依することになる。こういうケースって珍しいよね。
 前回一輪車の腕前を披露していたハルミは今回も一輪車練習中。暴走族にからかわれてしまうのだが。なんだかんだ言って今回も結構おいしい役で登場してる。
<抜いたら最後、人を斬らずにはいられないというドグマン。メガールが抜いても誰も殺さなかったけど。
 暴走族にからかわれたところを剣一郎に助けられるハルミ。すぐに剣一郎につきまとうようになるのだが、この子も結構尻が軽い。
 赤心少林拳には真剣白刃取りの極意があるが、一也はまだ会得していないとのこと。5話でカメレキングの剣を白刃取りで取ったような?
 剣一郎に憑依したロンリーウルフを放すためにはドグマンを奪う必要があると言われ、真剣白刃取りの特訓を始める。でもそれだったらドグマンを破壊すれば済んでしまうのでは?実際奪ってから簡単に折ってしまったんだし。
 道場で勝負していた剣一郎と一也だが、道場を出たらそこはいつもの採石場。道場ってどこにあるんだ?>
第18話 ファイブ・ハンドチェンジ不能!!

  脚本:土筆 勉
  監督:奥中惇夫
 ある日良は予言を行う不思議な少年と出会う。百発百中の予言に、いつしか彼の周りに人が集まるようになり、やがて大予言教という新興宗教が起こるのだった。
 敵はヤッタラダマス。ドラゴン型のドグマ怪人。予言を行う少年に化け、新興宗教を作り上げて、そこに集まる人々をドグマのシンパにしてしまう。デザインは良いのだが、やってることは詐欺師と変わらず。体内電気を鞭に込めて攻撃する。
 新興宗教をモティーフとした話で、これに似た話はいくつか存在するが、ここまでストレートなのは初めてじゃないだろうか?色々問題が生じるため、避ける傾向にあるのだが。少年に化ける敵怪人ってのも珍しくはある。
 タイトルでファイブハンドのことが書かれているが、実際にはほんのちょっとだけ。事故のようなもの。
 ここのところ活躍の機会の多いハルミだが、今回も大活躍。独自の捜査を行った際ドグマファイターに襲われるのだが、意外な強さを見せる。ヤッタラダマスのトランプ攻撃に胸元をちらっと見せてみたり、車裂きにされそうになったりと、おいしいシーン満載。
 特撮面ではバイクアクションに力が入れられてるのも特徴。ドグマファイターによるバイク部隊を次々に蹴落としていくのは結構格好良いかも。
<そう言えばヤッタラダマスは動物モティーフなのに、その動物の名前が全く使われてないな。名前の由来は「やたら騙す」かな?
 パワーアップしたエレキハンドは使用する度に痛みが走るらしいが、戦っている間は全く問題ないらしい。>
第19話 悪魔の学習塾!!恐怖のラジカセ怪人

  脚本:鷺山京子
  監督:奥中惇夫
 将来のドグマ幹部をつくるため優秀な子供たちを集める"DGM学習塾"を開塾し、子供達を集め始めるドグマ怪人のカセットゴウモル。そこに入塾した良の友達松原ミツルは、突然成績が上がるが、まるで精気が無くなってしまう。
 敵はカセットゴウモル。コウモリとカセットプレイヤーの合成怪人。DGM学習塾を作り、優秀な子供達を集めて洗脳作戦を行う。胸についたカセットテープを取り替えることで様々な音波を出すことが出来る。エレキハンドでカセットの再生を狂わされた上で倒された。
 子供達を泣かす怪人あればいつでもライダーが登場する。極めてオーソドックスな作品だが、逆に新鮮な話だったりもする。必要なのはライダーであって沖一也ではない。というのもある意味ライダーシリーズを象徴している。
 今回はチョロが大活躍。洗脳されたふりをして小学生の格好でDGM学習塾に潜入し、カセットゴウモルのカセットを阿波踊りのものに変えたり。楽しい作品だ。
<カセットゴウモルとはまるで「仮面ライダーV3」のデストロン怪人みたいなネーミングだ。デザインもそうだけど。そこで使われてるカセットテープはビデオテープにしか見えないぞ。
 DGM学習塾の勉強方法は耳から高速詰め込みだが、その際ヘッドフォンを用いる。この時「イヤーフォン」と言ってるが。
 チョロのすり替えた阿波踊りのテープを流してしまうカセットゴウモル。子供達はみんな阿波踊りを踊り始めるがドグマファイターまで踊ってるよ。ところでこんな規格外のカセットテープなんかどこで手に入れたんだ?
 カセットゴウモルの羽根はブーメランになってるが、当たってないのに火を出して立ち木が真っ二つに。>
第20話 君の家に!ドグマの電話が今夜鳴る

  脚本:伊上 勝
  監督:山田 稔
 無人の公園に突然出現した公衆電話。ここに入り込んだ人間はガスによって消滅させられてしまう。その現場を目撃してしまった少女ヒロコを怪人ツタデンワが狙う。
 敵はツタデンマ。電話と蔦の合成怪人。日本中の電話に発狂電波を送り、日本を占領しようとする。手にした電話はダイヤル操作により発狂電波や炎、ガス、ドグマファイターなどを出す。
 久々の伊上脚本で、古きライダーシリーズの良さを再現した感じ。作戦名があったり、ホラー性を増したりと、見所は多く、ツッコミどころも多い。こういった隙が逆に魅力なのかもしれん。
 電話回線を通じてのテロというのは結構リアリティがある話で、現代で言えばネットテロかな?
 短いながら、行方不明になった一也を本気で心配してるおやっさんがコミカルに描かれている。ピンポイントで良い演出。
<ヒロコ襲撃現場にはいかにも怪しげな作業員がいた。二度目の襲撃にもやっぱりいて、それを一也がとがめたところ、「知っていたのか?」と驚く…いくらなんでもわかるだろ。
 ヒロコの家にまで襲撃に訪れるツタデンマ。その時ドアを開けて一也が登場。
 ビルの屋上からツタデンマによって落とされる一也。偶然下は大きな川が流れていて、そこに飛び込んで命拾い。典型的な描写だ。それでビルから落ちる時はやっぱり一也の姿はあらぬ方向に体がねじ曲がっている。
 目の前で電話が鳴っているのに、おやっさんは怒りながらハルミに受話器を取るように指示。結構亭主関白(?)な所があるみたい。
 東山局長を脅迫して中央電話局に入り込むツタデンマ。その際警備員が「あ、化け物だ」と緊張感のない声で叫んで殺されてしまう。実は局長は一也の変装なのだが、だったら犠牲者を見殺し?
 ツタデンマの炎を冷熱ハンドで凍らせるスーパー1。無理だって。>
第21話 緊急指令!ファイブ・ハンドを奪え!!

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 スーパー1の失敗続きで後を無くしたメガール将軍は、打倒スーパー1の為の最強ドグマ怪人バチンガルを作らせる。設計図を元にスーパー1の構造を全て受け継いだバチンガルであったが、ファイブハンドのみコピーが出来ず、メガール将軍はファイブハンド奪取を命じる。ハルミと良を人質に取ったバチンガルは卑怯な罠を使い、一つ一つファイブハンドを奪っていくバチンガルだが…
 敵はバチンガル。毒蜂を元に新しく作られたドグマ怪人。スーパー1の設計図を元に作られたため、ほとんどスーパー1のコピーと言っても良い。ただしファイブハンドのみコピーできず、それが差となった。スーパー1のファイブハンドを一つ一つ奪っていく。
 ドグマ編も大詰め。物語性よりも2パートを全部熱い展開に持っていこうとしていることがよく分かる話。最強のドグマ怪人が登場する。スーパー1自体が蜂をモティーフとしたライダーなので、コピーすると、蜂型の怪人となるのは納得いく。
 ファイブハンドはスーパー1の特徴とも言える特殊兵器だが、その特殊っぷりを示すことが少ない。それで今回は、ファイブハンドをわざわざ中心に持ってきたわけだが、一番使い勝手の悪いレーダーハンドが、実は武器になるという事を知らなかった事が負ける原因となった。
 スーパー1のコピーという割にはバチンガルはファイブハンドのみで戦ってる。そのためにさほど強さを感じることが出来なかったのが残念。
<ドグマはスーパー1の設計図を既に手に入れているのなら、もっと早くコピーを作って然りだったような?
 落下した巨大鉄球をパワーハンドで受け止めるスーパー1。50トンの重さを受け止める。とナレーションされるが、上から落とされた場合、いくら腕の力が強くてもぺっしゃんこだよ。
 スーパー1のファイブハンドを奪うことに血道をあげるバチンガル。コレクター魂を持った敵のようだが、わざわざレーダーハンドを残したのは何故?
 レーダーハンドのレーダーアイはミサイルとしても使える。これは前に使ったことがあるはずだが、バチンガルはその事を知らなかったのか。>
第22話 怪人墓場の決闘!メガール将軍の最期

  脚本:江連 卓
  監督:小西通雄
 全てのドグマ怪人を倒されたメガール将軍はついに自ら最後の決戦をスーパー1に挑む。そんな時、婚約者からの連絡がないという女性池上妙子が一也を訪ねてくる。かつて一也がいた国際宇宙局にいたというのだが…
 敵は死神バッファロー。これがメガール将軍の正体。ショルダータックルと鉄球で攻撃する。そしてこれまで倒されたドグマ怪人の何体かが首だけで襲ってくる。
 メガール将軍の最後が描かれる話だが、そのメガール将軍、実は一也より先に惑星開発用改造人間になるはずの男だったという衝撃の事実が明らかにされる。だが、改造は失敗し、自らの姿は醜く変わってしまったため、人間に対して復讐を誓ったという。特にスーパー1に憎しみを燃やしていたのはこういう理由があったらしい。
 今回はメガール将軍の過去を含め、最初から最後までメガール将軍が話の中心となる。婚約者の存在やスーパー1の説得で一度は人間の心を取り戻しかけたメガールではあったが、テラーマクロによって服従カプセルを埋め込まれており、婚約者までその手にかけねばならなかった。
 特に陽性の話が多い本作においては珍しい哀しい話が展開する。やや肝心の死神バッファローが弱かったのが問題だが。
<婚約者まで自らの手で殺した死に神バッファローに対し「最早お前は人間ではない」と叫ぶスーパー1。その言葉はそのまま自分に返ってくることもある。>
第23話 不死身の帝王テラーマクロの正体は?

  脚本:江連 卓
  監督:小西通雄
 宿敵メガール将軍を倒した沖一也はメガール将軍が持っていたロケットに書かれた地図を頼りにドグマ基地に向かう。立ちはだかるテラーマクロは
 敵はカイザーグロウ。これこそがテラーマクロの正体である。カラス型の改造人間で、その強さは極めつき。一度目のスーパー1との戦いでは全く相手にしなかったし、玄海や弁慶まで殺してしまった。嘴から銃弾を、足からはミサイルを発射する。
 ドグマ編最終回。ドグマが神と崇めるカイザーグロウの地を浴び、不死身の体となったテラーマクロとの戦いが描かれていく。最初は一也とテラーマクロの対話があるが、その際、悪の組織に就かないか?と問いかけるのは昔の特撮では結構良くあった。
 これまで度々登場し、一也に貴重な助言を与えていた玄海と弁慶が殺されてしまった。かなり衝撃的な話だ。赤心少林寺はドグマファイターと何とか戦えるレベルには強いらしい。
 不死身の体となったカイザーグロウだが、右肩にカラスがとまっていたため、そこだけが不死身になってなかった。この元ネタはジークフリードか。
 そして最後に登場するのがジンドグマ。不死身のカイザーグロウに弱点を作ったのもこいつららしい。
<テラーマクロの居城は巨大な城となっている。そんなでっかいものが今まで分からなかったのか?
 テラーマクロが「神の使い」と言っていたカラスはジンドグマが送り込んだものらしい。このカラスも基本不死身になったはずだが、その後どうなったんだろう?
 カイザーグロウのミサイル攻撃では動かないスーパー1の背後の足下で爆発が起こっていた。微妙なコントロールミスだな。>
第24話 レッツゴー!!ジュニア・ライダー隊

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 ドグマは壊滅した。束の間の幸せをかみしめる沖一也と谷ら。だがその中で新たな敵の存在が…
 敵はキラーナイブ。全身に刃物を仕込んだ改造人間で、頭のナイフで刺された人間は消滅してしまう。
 第二部の開始。ジンドグマ編となってかなり雰囲気が変わった。もちろんそれは敵がジンドグマに変わったためだが、スーパー1の変身ポーズが短縮され、新キャラの登場。ジュニア・ライダー隊の結成など。全般的に雰囲気が明るくなった印象がある。細かいところでは敵改造人間に生物的要素が一切無くなったこともある。
 新たな敵が出たからと言っても、物語そのものはいつも通りで違和感はなし。これと言った特徴が感じられないのが少々寂しい。
<これまで何度も一輪車の腕前を披露してきたハルミだが、今回はお手玉まで見せている。玉は二つだけだが。
 ジンドグマを追うハルミはピエロの格好のまま。こんな目立つ格好でこっそり尾行しようなんて無理だろ?>
第25話 飛行機も吸いよせる!!強力磁石怪人

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 金属を吸い寄せる怪人ジシャクゲンが夜な夜な町を徘徊し、いくつかの家庭で被害に遭う。ジュニアライダー隊はこれを不思議事件として調査を開始する。
 敵はジシャクゲン。鬼火司令の部下。全身に磁石をくっつけたようなデザインのジンドグマ怪人。デザインが意外に良く、色さえ変えればヒーローっぽくもあり。両手の磁石を使って様々な攻撃をする。
 磁石と言ったらものを吸い寄せる。人間を吸い寄せたりライダーを吸い寄せたり航空機を吸い寄せたり。今回の話はそれだけで終わった。話は明らかに陽性になり、物語にも戦いにも笑いが取り入れられるようになった。今ひとつ笑えないのがネックだが。
 ジンドグマの組織の様子が見られる話で、食事は全員で行うらしいが、悪魔元帥が来るまで食事はお預け。1時間以上も遅れた悪魔元帥にいらだちを抑えられない四幹部の姿がある。特に幽霊博士は子供みたいに怒っていた。
<ジシャクゲンは磁石だから当然金属を吸い寄せるが、普通まず砂鉄を吸うのではないか?という気もするんだが、それは全くなく、綺麗なまま。
 ジシャクゲンの必殺技は三角蹴り。ただ、それは遠くのビルを蹴っての攻撃になる。戻ってくるまでに時間かかりそうだけど、逃げられないの?
 ジンドグマの脅迫を受け、「誰か救いの手はないのか?」と重役会議をしている航空会社の会議室に突然現れる一也。都合良いってか、常識がないぞ。
 東西航空に脅迫電話をかける鬼火指令。公衆電話からかけていて、しかも要求が拒否されると八つ当たりで電話ボックスを燃やしてしまう。大人げない。
 自らの磁石を使ってスーパー1を振り回すジシャクゲン。ところが回しすぎてスーパー1を見失ってしまう。>
DVD3
<A> <楽>
第26話 時計にご用心?ジンドグマの罠!!

  脚本:伊上 勝
  監督:佐伯孚治
 ジュニアライダー隊の一員タケシ少年の前に表れたトラックの運ちゃんはタケシに置き時計をプレゼントする。良い時計をもらったと喜ぶタケシだが、夜中にその時計は突如発火してしまう。それから町の住民の時計交換を無償で行うという宣伝カーが表れた…
 敵は火焔ウォッチ。幽霊博士の部下。時計交換業者に化けて火炎時計を配布する。胸の時計を操作し、時間を自在に操ることが出来る。
 非常にフォーマットな、懐かしい感じの作戦が展開される。違いとすれば、その標的にジュニアライダー隊の面々が登場してることくらいかな?彼らの活躍…と言うよりむしろドジっぷりが楽しい。
 今回頑張ったのがジュニアライダー隊最年少のマサル少年。時計が欲しいから盗みを働くは、隠れてる時に大声をあげるわ、お漏らしをするわで、なかなかの存在感。やってるそれが見事に上手くいく辺りが流石子供向き番組。
<時計をもらって喜ぶ子供。ほんとにそんなのいるか?と言う問題はさておき、その時計にはジンドグマのマークが書かれているのだが、それに気づかずに喜んでるジュニアライダー隊員…危機感なさ過ぎないか?
 火焔ウォッチは人間体から変身する時ちゃんと変身ポーズを取るのだが、そのポーズががに股になって土俵入りのような姿…格好悪い。
 時を操る能力を持つ火焔ウォッチだが、その能力は極めて限定的にしか使われなかった。もっと使い道があったと思うんだけど。
 スーパー1の叫びは「子供相手に大人げないぞ」だった…いや、それ言ったら物語が成立しないだろ?
 走って逃げる火焔ウォッチをブルーバージョンで追いかけるスーパー1。どっちが悪人か分からないぞ。
 マサル少年を抱きかかえるジンファイターは、壊れ物を扱うように丁寧に丁寧に抱きかかえてる。やっぱり重要な事だね。>
第27話 子供の味方!チャイルドXの正体は?

  脚本:土筆 勉
  監督:佐伯孚治
 子供を怒る大人を懲らしめ、子供達に自由を与えるチャイルドXが表れた。チャイルドXの与えるサングラスをかけた子供は大人達に反抗し、好き放題やらかしてしまう。被害が拡大する中、チャイルドXはジュニアライダー隊を標的として攻撃をかける。
 敵はグラサンキッド。妖怪王女の部下。チャイルドXという子供の味方に扮し、子供達を悪に洗脳しようとする。
 攻撃の出来ない子供を使い、ヒーローを攻撃する。パターンとしては昔からある話。これもジュニアライダー隊の存在のお陰で特徴は出ている。今回はX軍団に捕まった大助とミチルが子供達を説得しようとして頑張ってる。
<それにしてもグラサンキッドというネーミングセンスは何とかならないものか?サングラスを模したデザインが特徴だが、胸に書かれている目は血走ってる。
 一也のことはよく知っているのに、スーパー1に変身した途端驚くグラサンキッド。なんだかなあ。
 崖の上からやってくるブルドーザーの攻撃から逃げようとするジュニアライダー隊の面々は、何故かブルドーザーがやってくる崖に登ろうとする。逆だって。
 ジュニアライダー隊を率いるハルミは大助達が襲われているのを見て、「ブルトーザー」と言ってるけど、発音が違ってるよ。
 戦いに敵わないと見たグラサンキッドはブルドーザーでスーパー1を轢き殺そうとする。ブルドーザーの方が怪人よりも強いのかね?>
第28話 人間を写しとる怪奇ビデオ怪人

  脚本:伊上 勝
  監督:山田 稔
 世界的に有名な博士の失踪が相次いでいた。ジンドグマの仕業であると考えた一也はレーザー光線研究の権威村田博士の身辺警護を始めるが、一歩遅く、村田は魔女参謀によって連れ去られてしまう。次のジンドグマの目的は山本博士と考える一也
 敵はビデオン。魔女参謀の部下。左手にビデオ撮影機能を持ち、これで写した人間を自分自身に取り込むことが出来る。
 この辺りでようやく普及し始めた家庭用ビデオをを主題とした話で、どんどん新しいものを取り込んでいることが分かる。でもやっぱりこの当時のビデオやテレビはやっぱり古くさいね。
 研究者を連れ去って利用しようとする敵と、それを追いかけるヒーローという、実に王道な話が展開するが、やっぱりジュニアライダー隊の活躍は、少なくとも物語に違った流れを作り出してる。足を引っ張ってる部分も確かにあるんだけど、終わりよければ全て良し。
<おやっさんとチョロの二人で「実はですね」「そうなんですよ」とザ・ぼんちの物真似。時事ネタだね。
 人間をビデオテープの中に入れることが出来るというビデオン。だけどスーパー1とジュニアライダー隊が入れられたのはブラウン管の中だった。それを早く処分すればいいのに、逆にそのためにアジトにスーパー1を招き入れることになってしまった。なにやってんだか。>
第29話 雨あめ降れふれ!怪奇傘男!!

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 ウィンドウショッピングを楽しむハルミとマサコ。素敵な日傘が空から落ちてきたので、思わずそれをつかんでしまうハルミは、日傘の命じるまままっすぐ歩き続けることに。実はこれはジンドグマのアマガンサーによる人間コントロール装置の実験だったのだ。
 敵はアマガンサー。妖怪王女の部下。傘男という男に変身し、人間コントロール装置をしこんだ傘を人間に使わせようとする。人間体の時は剣法の達人で一也を圧倒したが、いざ本体となるとてんで弱かった。
 敵のモティーフが日傘という変な話で、そのためかコミカルな話に仕上がってる。特にジュニアライダー隊の登場と共に良に居場所を取られてしまったハルミが久々に大活躍。しかも登場するのは雨男。なんなんだ。
 人間コントロール装置を完成させることがジンドグマの目的であるとはっきりと悪魔元帥は明言。いつも仲が悪い四幹部が今回に限っては和気藹々と楽しそうにしてるのも特徴。
<人間コントロール装置のテストでハルミをコントロールした妖怪王女は彼女のことを「ヒキガエルがあんパンに当たったようだ」と称する。それどういう意味?
 人間コントロール装置によって操られるジュニアライダー隊の面々。だけど一也が現れるとみんな動きを止めてる。
 置き傘が危ないと睨んだハルミはジュニアライダー隊と共に「傘を使わないで」と訴える。でも街角に置かれている置き傘には無関心なのね。
 アマガンサーのミサイル攻撃を雨傘で受けるスーパー1。よくそんな事が出来るね。色々な意味で。>
第30話 悪の超特急!ローラースケート怪人

  脚本:伊上 勝
  監督:小西通雄
 ローラースケートを楽しむ青年に近づく黒い影。彼が手渡したローラースケートを履いた青年は洗脳され、ジンドグマのローラースケート部隊の一員とされてしまうのだ。
 敵はマッハローラー。鬼火司令の配下。ローラースケート型の怪人。一般人にローラースケートを履かせて配下とする。
 シリーズの特徴として、はやりものを導入するが、今回はローラースケート。ちゃんとそれ用のユニフォームまで登場。そう言えば最近全然見なくなったね。ただし、今回ローラースケート部隊を作っても、やってるのは単にローラースケートで滑ってるだけなので何をやるのか今ひとつ分からないのが難点。今回の闘いもほとんど逃げるマッハローラーを追いかけるだけで終わってしまった。
 もちろん今回もジュニアライダー隊が大活躍。キャラ一人一人がちゃんと個性付けされているので、特徴が良く出ているのは好感度高い。
 鬼火司令とスーパー1の直接対決もあり。閃光キックを当てられ、全くダメージを受けていない。
<ローラースケートを履かされた人は、倒れれば洗脳が解けるらしい。それで倒れたおやっさんを見たマッハローラーは「ライダー隊の最後だ」と勝ち誇ってる。よく分からないぞ。
 ビルを飛び越すブルーバージョンはミニチュア撮影だが、途中で姿勢が崩れてる。本当だったら激突してるぞ。
 マッハローラーの攻撃で殺人ガスというのがあるが、ジンファイターに囲まれたスーパー1に向かって放出されている。ジンファイターは全くの無傷だから、当然スーパー1も問題なさそうだが、マッハローラーは勝ち誇ってた。>
第31話 人間を吸いこむ!スプレー怪人の恐怖

  脚本:鷺山京子
  監督:小西通雄
 ジンドグマ怪人スプレーダーによる作戦。それは人間を吸い込むヘアスプレーを配布することだった。次々と街の人間が失踪することに不振を覚える一也。だがその魔の手はジュニアライダー隊にも伸びていた…
 敵はスプレーダー。妖怪王女の配下。缶スプレー型の怪人で、人間を吸い込むヘアスプレーを配布する。
 ジンドグマ変になってから特に分かりやすい作戦を展開し始めた。概ねは人間を見た目から苦しめる作戦であり、非常に単純化されてる。子供にも分かるように。との配慮だろう。その分作戦がどうしてもお粗末になるのは仕方ないか。
 いつも通りジュニアライダー隊がその矢面に立つ事になるが、今回はシゲルがその犠牲になってしまった。この少年、結構悲惨な目に遭うことが多い。
 特撮面では、スーパー1が崖から転がるシーンあるが、本当に人間が転げ落ちてる。絶対怪我するよ。
 最後にジュニアライダー隊はスーパー1が誰かを知らないという事が発覚。あれ?そうだったっけ?
<ヘアスプレーを売ってた店の旗に「ニート感覚で」と書かれていた。意味が違うんだろうけど、当時はこれおしゃれ感覚だったのか?
 スプレーダーの頭の形はまるで戯画化されたう●こ。こんなデザインでいいの?しかも目がすごくつぶらななのが面白い。
 今回幽霊博士は妙な訛りをしていて、妖怪王女に対し、「こーんなことしてなにになんのー?」とか聞いてる。
 ジュニアライダー隊の面々をスプレー人間にしてしまおうとするスプレーダー。そのままスプレーかければいいのに、わざわざ全員十字架にかけてゆっくりとスプレーに入れようとする。
 スプレーの中に入れられてしまったと見えたスーパー1はしっかり逃げていた。ただ転がるだけというその逃げ方だと絶対ばれてるんだけど?>
第32話 ライダーを餌にしろ!釣り竿怪人出現

  脚本:伊上 勝
  監督:山田 稔
 新規のメンバーを加えたジュニアライダー隊は強化キャンプを行っていた。夕食のために釣りを始めたチョロ達だが、彼らの前にツリポッドが現れた…一方、彼らの元に向かう一也も魔女参謀の妨害を受けていた。
 敵はツリボッド。魔女参謀の部下。右手が釣りのロッドになっている怪人。秘密ミサイル基地の場所を知ろうと国防長官の息子をさらう。
 国防長官の息子をさらい、それを脅迫の種にする。なんとも古典的な敵の行動。特にそれを勝ち誇って報告する魔女参謀の行動が時代を感じさせてくれる。
 今回は一也が車の上にしがみついたり、紐でひっぱられたりと、かなり大変な役割をこなしている。
<新入隊員が入ったという事で、急に偉そうになったり、それが国防長官の息子だと知ったら態度を改めてみたり、最年少のくせにしっかり空気を読んでる。
 魔女参謀が化けた人間体はでっかいトンボ眼鏡にバンダナ。当時のファッションが分かるけど、この時代にはもう時代遅れっぽいぞ。で、一也を襲った際は大口開けて大笑い。なんか強烈なキャラだな。
 日本には秘密のミサイル基地が存在するのだとか。いつの間に日本はそんな国になったのだろう?
 ジンファイターに押さえつけられてるシンイチ少年は「僕はどうなってもかまわない」という古典的な台詞を。
 ツリボットとスーパー1との闘いは河口で、水は腰くらいしかないのだが、巨大な人食い鮫の背びれがうようよ…本体の大きさはどのくらいだろう?>
第33話 みんなで闘おう!恐怖のラジコン怪人

  脚本:富田祐弘
  監督:山田 稔
 一つの口上を乗っ取り、そこを基点に町中のラジコンを操るラジゴーン。チョロの飛行機も、ジュニアライダー隊の車も、コントロールを離れて工場に向かっていった。
 敵はラジゴーン。幽霊博士の部下。強力な電波を出し、複数のラジコンを操る。奪ったラジコンに爆弾や毒ガスを積んで人間を攻撃した。
 流行りものをしっかり取り入れていくのがこのシリーズの特徴。丁度ラジコンブームが起こっていたので、ラジコンを使った作戦が展開。実に分かりやすい。更にこの方法はいくつもの問題はあるものの、実際テロには有効なのは事実。
 今回もジュニアライダー隊が大活躍。人質を取られて身動きの取れない一也に反撃の糸口を作ってやる…人質にされたのもジュニアライダー隊なのは確かだが。
<ラジゴーンのデザインだが、胸に電波受信機(発信器)が付いているのだが、位置的に丁度乳首の位置。気にしなければ良いだけだが、一旦気になると…
 徐々にギャグ担当となりつつある幽霊博士は、今回笑いっぱなし。で、鬼火指令から「年寄りは仕事が遅い」とか言われてムキになってる。
 普通に飛び回ってるだけのラジコン飛行機を見て必要以上に怯えるジンドグマ幹部達。随分単純な人達だ。
 スーパー1にあっけなくやられるジンファイターを見たラジゴーンは「だらしない奴らだ。俺が始末してやる」と言ってたが、やってることはラジコンを操縦してるだけだった。>
第34話 マサルがひろった魔法の赤ランプ

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 何故か街中に放置されていた赤ランプ。これを拾ったマサルは思わず家に持って帰ってしまう。しかしそのランプこそがジンドグマ怪人レッドデンジャーだったのだ。
 敵はレッドデンジャー。妖怪王女の部下。赤いランプに姿を変え、交通寺を誘発させようとした。
 今回は珍しくジュニアライダー隊が誰も人質に取られてない。いつもとはちょっと違った話になってる。
 相変わらずジュニアライダー隊最年少のマサルは大活躍。窮地に陥れるのだが、全然恨まれないところが役得。今回妙に口調が丁寧だぞ。
 警察署に引っ張って行かれるスーパー1の姿が見えたりする。これってあって然りの話なのだが、滅多にない。
<赤ランプを付けて暴走する暴走族の車。何故かその前には道のはじに段ボールが山積みされている。都合良い話だ。
 工事中の赤ランプを見てバイクを迂回させるチョロ。その前には落とし穴があった。この時代で無舗装の道ってこんなにあったのかな?それ以前になんで他の人が被害に遭ってなかった?
 それで落とし穴にはまったというだけのチョロの話を聞いた一也は胸騒ぎを覚えたのだとか…勘の良さもここまで来ると超能力並みだ…まあ、次回作はそれ以上に勘の鋭いキャラが主人公となるわけだが。
 悪魔元帥によれば、信号無視をするような人間は破壊工作員になり得るのだとか。凄い短絡的な話だ。
 赤ランプに向かって「待て」とか声をかける一也。傍目にはかなりやばい光景だ。
 今回に限った訳じゃないけど、石川家の面々がすぐ近くにいるのに平気で変身する一也。ばれることを全く考えてないらしい…その割に気づかれないのも変と言えば変。
 妖怪王女とレッドデンジャーが乗った車を追いかけるのにVジェットではなくブルーバージョンの方を呼ぶスーパー1。明らかに
 レッドデンジャーの作戦は未然に防ぐことが出来たが、赤ランプを街中に点灯させると言うだけの作戦なんだから、さほど危険度は高くなかった気もする。>
第35話 怪奇イス人間!処刑の部屋!

  脚本:伊上 勝
  監督:冨田義治
 人間を完全に消し去るという幽霊博士が発明したドクロガスを地上にばらまこうとするジンドグマ。だがその前に開発主任の大田博士が脱走してしまうのだった。
 敵はイスギロチン。幽霊博士の部下。裏切り者の太田を殺すために派遣された。ジンファイターを椅子に変えて攻撃手段として使う。
 子供の嫌がらせみたいな話が続いていたが、この話は久々に本当に悪の組織っぽい作戦が展開していく。脚本が伊上勝だけに、旧シリーズを彷彿とさせる話だ。
 物語としても前半部は、ジュニアライダー隊を中心としながら、そこで怪奇色をうまく加え、子供には絶対敵わない状況をいくつも作り出し、後半は一也およびスーパー1の孤独な闘いをメインにバランスの取れた話が展開。
 ここのところずっとギャグ担当だった幽霊博士がちゃんと悪役として登場している。前線で戦ってるのも面白い。後半の姿はいつも通りだったけど。
<改造人間にドクロガスは効かない。と豪語する一也。そもそもが宇宙開発用だけに機密性などで説得力はあるのだが、これまで散々それで苦労していたんじゃなかったか?今回に限って妙に設定に忠実だ。
 椅子を使ってバリアを展開するイスギロチン。だけど何の意味もなく月面キックを食って死亡。抵抗の意味がない。>
第36話 ハサミ怪人のチョキンチョキン作戦!!

  脚本:吉田耕助
  監督:冨田義治
 ハサミを使った大道芸をしているピエロが現れると、周囲のハサミが勝手に動き出すようになる。実はジンドグマ怪人ハサミンブラッドによるテストだった。やがて町中のハサミが暴れ出すようになる。
 敵はハサミンブラッド。鬼火司令の部下。ピエロに化けて町中のハサミを操った。
 町中のハサミが勝手に動き出すという話。ハサミは凶器になり得るので、確かに危険だが、真の目的は送電線を破壊することだそうだ。
 又いつも通り子供だましのような作戦に逆戻り。
 一也は13話に続いて老人に扮装した一也の姿が観られる。やっぱり意味はないけど。
<空中を動くハサミは糸で操られている訳だが、やっぱりアップになるとモロに糸が見えてしまうな。
 幽霊博士は最早老人とは言えない。やたら元気にひねたしゃべり方をしてる。
 今回もジンドグマ憲法が悪魔元帥から。「人間に与える暴力。略奪。破壊」だった。毎回変わるよな。
 ハサミを振り回すハサミンブラッドの姿は、先端恐怖症には恐ろしい姿。子供に刃物突きつけるのは現代では確か避けられる描写だな。
 スーパー1に角を叩き折られ、再戦を約すハサミンブラッド。次に現れた時は角が折れたままだった。>
第37話 巨腕コマ怪人!灯台の死闘!!

  脚本:伊上 勝
  監督:山田 稔
 行川アイランドに合宿訓練にやってきたジュニアライダー隊一行は、現地隊員と合流するが、彼らは磯でスーパー1が何者かと戦っているのを発見する。なんとスーパー1はあっけなく負けてしまうのだが
 敵はコマサンダー。鬼火司令の部下。スーパー1を超える性能を持ったジンドグマ怪人で、頭のドリルを回転させ地中を移動し、右手のハンマーで攻撃する。タンカー爆破作戦を行おうとする。
 スーパー1を超える性能を持つコマサンダーの登場で、話が一気に深刻化。特に冒頭部分でロボットスーパー1が首を切られて破壊されるなど、ショッキングな描写あり。ただ、スーパー1をしのぐのは硬さとパワーだけなので、搦め手に出られるとあっけなく負けてしまった。
 久々のタイアップ企画。何度も看板や言葉で「行川アイランド」が出てくる。
<冒頭でスーパー1とコマサンダーの闘いが描かれる。鬼火指令によればスーパー1と同じ性能を持ったロボットだそうだが、だったらこれを量産して町に放つ方が遥かに意味があると思うぞ。
 爆発と共に現れる鬼火司令。あんまり至近距離で爆発したものだから、驚いて爆風から逃げてるように見える。
 今回のジンドグマの作戦は、勝浦沖でタンカーを爆発させ、東京湾を火に包もうというものだが、かなり無茶があるぞ。
 ジンファイターに変装するおやっさんとチョロ。二人ともお腹の辺りが…>
DVD4
<A> <楽>
第38話 危い!冷蔵庫怪人の中に入るな!!

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 隠れん坊をして遊んでいたジュニアライダー隊の面々だが、そこにあった廃棄冷蔵庫の中に次々と吸い込まれてしまう。それを知った一也は自ら冷蔵庫に入り込み、みんなを救おうとするが…
 敵はコゴエンベエ。幽霊博士の部下。四次元空間を作り出してジンドグマのユートピアンに子供達を誘い込む。肩から冷凍ガスを出して攻撃する。
 ドグマ編から何度か描かれている帝国の人員増やしが又しても描かれる。ユートピアンと名付けられたそこは、一見楽しそうだが、徴兵が義務化され、それを拒否した人間は強制労働させられるという。
 空き地に廃棄電化製品が積まれているのは時代性を感じさせる。実際この頃、廃棄冷蔵庫に入って死んでしまった子供のニュースがよく出ていたな。
 今回の一也は上半身裸で戦っている。動きにもかなり気合い入ってるよ。
<冷蔵庫の中に吸い込まれるジュニアライダー隊の面々。よく見ると自分で進んで中に入り、その中で行儀良く座り込んでたりする。
 ジュニアライダー隊が送り込まれたユートピアンはなんか前回出ていた行川アイランドに凄く似てる気がする。
 お、潮干狩りしてるハルミのパンチラが…
 最後に一也はジュニアライダー隊に向かって「努力もしないで勉強できない」と説教してる。ユートピアンにあった学習装置のことを行ってるのだと思うが、一也自身はそれを見てないんだが。>
第39話 強力ライダー怪人の弱点はどこだ!!

  脚本:伊上 勝
  監督:佐伯孚治
 都内に原因不明の火事が次々に起こっていた。実はこれはジンドグマ怪人フランケライターによるものだった。鬼火司令は第二、第三のフランケライターを作るべくワンダ博士に命令するが、
 敵はフランケライター。鬼火司令の部下。ライターに変身し、放火を行う。火を吐いて攻撃するが、その際ファイヤーストーンという着火石がないと使えない。これは1号であり、2号以下も作成中。
 珍しくオープニングからスーパー1と怪人との戦闘が描かれていく。ただし作品自体は科学者に研究を行わせるために子供を使って脅迫するという実にフォーマットな話。流石伊上脚本だけのことはある。
 やっぱり伊上脚本の特徴か、アクションが主体で、特に一也が生身で車と追いかけっこしたり、爆発の中バイクを走らせたりしてる。
<ライターに変形するロボット…どこかで見たような?どうせなら金色に塗ってやれば良いんだ。
 ワンダ博士の研究所にはガラスケースに入ったマッハローラーがいる。こいつは動けないのだろうか?
 テリー少年が誘拐されるのを目撃したミチルとマサルは二人揃ってジュニアライダー隊に連絡。で、その後車のある場所にライダー隊全員で登場。なんて連携の良さだ。物理的に無理だと思うけど。
 ミチルの家に現れるフランケライター。これまで何度となくこの家は狙われているのだが、ジンドグマには基本的にこの姉弟を脅すとかする選択肢は無いらしい。
 一也にかかってきた電話はジンドグマ警察と名乗るが、その構成員はフランケライターとジンファイター…って、基本的にいつもと変わりないじゃないか。
 今回一也はブルーバージョンに乗って登場し、ミチルに自分がスーパー1であることを明かしてるが、この辺の微妙な関係は未だに分からない。
 地雷の爆風で吹っ飛んだ時に変身したというスーパー1。だけど、変身ポーズの時は体が全くぶれてない。
 フランケライターが放つライター爆弾はジンファイターだけを倒し、スーパー1を逃がす結果となる。「しぶとい奴だ」とか言ってたが、あんたの責任だろ?>
第40話 あっ人間が溶ける!石けん怪人出現

  脚本:吉田耕助
  監督:佐伯孚治
 幽霊博士の配下シャボヌルンは二元を溶かす石鹸を開発。町中にそれを配る。それを使った町中の人間は溶けてしまうのだが、なんとマサルまでがその犠牲になってしまうのだった。
 敵はシャボヌルン。幽霊博士の部下。使うと体が溶けてしまう石鹸を配る。体全体が石鹸で出来ているため、攻撃が通じない上に、顔さえ残っていれば再生も出来る。かなり強い怪人だが、顔が不細工。
 何かと中心になりやすいミチルとマサルの姉弟で、今回もこの二人の兄弟愛を主軸に展開。
 攻撃の通用しない怪人に対してライダーがなすべき事は当然特訓。今回も特訓シーンがあるが、何の修行をしたのかその成果が見えなかったのが残念。
 石鹸を使った人間はみんな溶けてしまうのだが、その際溶けた人間がまるで心臓の鼓動のような脈動をしてる。なかなか気持ち悪いぞ。
<石鹸に溶かされた人間は喋ることも出来るのだが、舌が無いのにどうやって喋るんだろう?
 シャボヌルンを発見したジュニアライダー隊の面々。シャボヌルンに気づかれて逃げようとしたところ、目の前にジンファイター達が。最初から見張られてたの?
 シャボヌルンの体の石鹸を有効活用するには一旦水で濡らしてブラシでこする必要がある。戦う前に結構儀式が必要なのだが、ジンファイターがでっかいブラシを持って泡だらけにするのはなんか馬鹿みたい。
 スーパー1に対し「お前と戦う事を待っていた」と言っていながら、その直後に「俺は忙しい」と去ってしまうシャボヌルン。どっちやねん。
 シャボン玉に閉じ込められたハルミたち。時折妙に厚さが無くなるのは何故?
 不死身と言うだけあってシャボヌルンは体が破壊されても首だけで再生する。再生した直後に顔を破壊されて壊されてしまうのが情けない。>
第41話 動物園の一也、水中檻から脱出不可能?

  脚本:江連 卓
  監督:奥中惇夫
 東武動物公園に遠足に出たジュニアライダー隊の面々。その途中で怪物に襲われたというドライバーの言葉に、一也は一人山の中に向かう。だがそこで戦ったキーマンジョーによって言葉を奪われてしまう。
 敵はキーマンジョー。魔女参謀の部下。一也を処刑させるために作られた改造人間。絶対に外れない鍵を使い敵の動きを拘束したり、鍵を爆弾にして投げつけたりする。
 今回は何らかの作戦に一也が気づくというものではなく、ひたすらスーパー1が狙われるという話。結構珍しい話だ。毒が体に回り、しゃべれなくなった一也をジュニアライダー隊の目前で散々いたぶるのだが、それが全部手品と思わせる。なかなか面白い話。ただ、その毒に打ち勝つのは精神力というのは説得力がないな。
 一也が縛られた上に檻に入れられて水の中に落とされるシーンは実際にやってる。命がけの演技だったな。
<キーマンジョーの付けた鍵は一生外れないそうだが、それを繋ぐ鎖は簡単に外れてしまう。意味ないじゃん。
 マサコが着ているTシャツは胸の所に手が描かれたもの。趣味が悪いな。
 鎖に縛られたままスーパー1に変身する一也。他のライダーとは異なり、スーパー1はあの変身ポーズでないと変身できないという設定はどうなった?>
第42話 悪魔元帥の大仮装パーティー

  脚本:伊上 勝
  監督:奥中惇夫
 暴走の末転倒したライダーを見かけたジュニアライダー隊と一也。そのライダーが落とした封筒には悪魔元帥の招待状が入っていた。危険を承知で一也はその仮装パーティへと、大胆にもスーパー1として潜り込む。
 敵はドクロボール。全身にバスケットボールをくっつけた怪人で、バスケットボールに分離して逃げたり攻撃したり出来る。そのままでは攻撃が効かないため、一旦凍らせてから破壊された。
 悪の組織の仮装パーティという、なんだかよく分からない話が展開。話の都合上、ジュニアライダー隊の活躍の場は少なく、一也とおやっさん二人の話となる。初期の話に戻った感じ。ジンファイターと互角以上に渡り合うおやっさんはかつての立花藤兵衛を思わせる活躍ぶりだ。
 ジンドグマには後援会があるらしい。おそらくは各界の有力者だと思われるが、到底そうは見えないところもミソか。
<一也の事が分からず、一也の前でジンドグマの秘密をべらべら喋ってしまうジンファイターたち。一也のデータはないのか?
 街中を走る救急車の中に投げ込まれる爆弾バスケットボール。救急車が爆発した時は野原で、しかも停車していた。
 ドクロボールの変形した爆弾ボールを使ってのジンファイターとスーパー1の攻防は、単なるドッジボールだった。
 ジンドグマの仮装パーティというのは、なんか凄くしょぼいのだが、こんなんで良いのか?大体招待状が一枚紛失しているのに気づかないのか?
 幽霊博士はどんどん情けなくなっているが、ここでは幹部が全員随分下手に出てるのが妙に情けないというか…
 一也は狼男の面の下にスーパー1の姿でいる。サイズが合わない。それでその仮面を剥ぎ取ろうとして出来なかった鬼火司令は決まり悪げに笑ってた。
 夜中に洋館で戦っていたのに、次の瞬間、昼間の採石場に移動。
 ネットとボールに分離したドクロボールをいたぶるスーパー1。単にボール遊びしてるように見える。
 「せっかく悪魔元帥を追い詰めたのに」と語るおやっさん。いつ追い詰めたんだ?>
第43話 世界が凍る!?扇風機怪人の威力!

  脚本:富田祐弘
  監督:山田 稔
 尾崎理男奈博士が開発した窒素コールダーを奪った魔女参謀は、それをゴールダーに搭載し、日本の全てを氷河で覆い尽くそうとする。窒素コールダーが奪われたことを新聞で知ったジュニアライダー隊は尾崎博士の身辺警護をこっそり行っていたが…
 敵はゴールダー。魔女参謀の配下。口から冷凍ガスを噴出し、左手のファンで冷気を送る。強奪した窒素コールダーを体内に埋め込み、日本中を凍らせようとする。
 最初に化学の実験を行い、それを視聴者に理解させた上で、それに沿った作戦が展開。「仮面ライダー」シリーズではお馴染みの展開。今回の場合、作戦そのものが全く実行された様子がない。予算不足かな?
 今回の見所はゴールダーの冷凍ガスとスーパー1の冷熱ハンドの超高温火炎の激突。だけどもったいぶってる割にはスーパー1の方が圧倒的勝利を収めてた。新開発の意味がないなあ。
<基地が暑いとのことで、団扇でぱたぱた自分たちを扇いだり、かき氷程度で大喜びするジンドグマ幹部達。妙に所帯臭いというか…
 尾崎博士の研究所には白い看板に墨書で「尾崎理男奈研究所」と書かれてる。分かりやすいというかなんというか…
 窒素コールダーは普通のフラスコで保管できるようだが、一体これでどうやって冷凍ガスを作るのかが全く語られない。
 冷凍庫?にスーパー1を閉じ込めたゴールダーは、スーパー1の最後を見守ることもなく、さっさとアジトを後にする。詰めが甘いというか、何を考えてるんだか?
 尾崎博士と良を盾にスーパー1を脅迫する魔女参謀。次の瞬間情け容赦なく冷熱ハンドで攻撃するスーパー1…全く躊躇無しかよ。
 ラストシーンでおやっさんがボートを漕いでるんだが、ボートが逆方向に動いてるぞ?>
第44話 ニョキ・ニョキのびるハシゴ怪人の魔手

  脚本:鷺山京子
  監督:山田 稔
 水爆を上回るという超強力なロケット燃料エックス・ベータを狙うジンドグマのハシゴーンは、その移送のためにチョロをさらう。洗脳されたチョロは研究所に忍び込むが…
 敵はハシゴーン。妖怪王女配下。背中のハシゴを使って攻撃する。高性能ロケット燃料のエックス・ベータを狙う。
 珍しいチョロが中心となった話。チョロは関節を外し、狭いところにも潜り込む能力を持つことが分かった。本人によれば「昔は日本一の大泥棒」だったそうだが、意外な過去を持ってるっぽいな。
 冒頭でジュニアライダー隊がさらわれるシーン有り。ようやくジンドグマも本腰知れてその脅威を感じたか?と思ったら、単なるスカウトだった。
<ハシゴーンがこども達に行ったテストというのがハシゴ抜けだった。なんかゲームみたいだな。
 肩の関節を外すことで狭い場所にも入り込むチョロだが、関節を外していながら腕を使って状態を起き上がらせたりする。
 ちょっと衝撃を与えただけで東京を壊滅してしまうというほどの威力を持つエックス・ベータだが、ハシゴーンとスーパー1の戦いでは平気でトスとかしてる。地面に落とさなければいいってもんでもなかろうに。
 ハシゴーンとの戦いの際、エックス・ベータの容器を草むらに隠すスーパー1。戦いが終わったらそれはチョロの傍らの芝生に置いてあった。どうやって移動した?>
第45話 君の考えた最優秀怪人ショオカキング

  脚本:伊上 勝
  監督:佐伯孚治
 ジンドグマは最強の怪人ショオカキングを繰り出し、スーパー1に挑戦する。ジュニアライダー隊の危機に現れたスーパー1だが、そのスーパー1を助けようと申し出る青年南原が現れた。
 敵はショオカキング。鬼火指令配下。口からマグナム弾と、左手から溶解液を出す。ジンドグマ怪人の中では最強で、南原という青年に化けて一也を騙そうとする。
 この話が通常の物語の最後の話となり、今回は視聴者応募の怪人デザインの中から選ばれた怪人が登場する。そもそも本作は前半が拳法の話が多かったが、後半になって一切それが無くなってしまった。今回は原点回帰のような話。
 南原という青年が登場。一也同様少林寺拳法を使い、ジンドグマと戦っているという。その言葉をあっという間に信じてしまう一也も随分単純だ。
 真面目に作られた作品だが、その分ツッコミが入れられず寂しい気もする。
<これまで散々ジンドグマと戦ってきたのに、今頃になって怪人と見間違えられてしまうスーパー1。物語にも結構無理がある気がする。
 南原はショオカキングの変装だと分かったが、同一画面に登場するシーンもある。手品みたいな登場の仕方だ。>
第46話 悪魔元帥怒る!変身せよ鬼火!王女!!

  脚本:江連 卓
  監督:佐伯孚治
 散歩中のマサコとミチルは車に轢かれたフランス人形を見つけ、モーターショップに持ち帰る。だが実はそれこそが妖怪王女その人だった。一方、鬼火指令が変身したオニビビンバに襲われた一也は目に怪我を負ってしまう。
 敵はサタンドール。妖怪王女の本体で、ロリータファッションの少女みたいな姿をしてる。蝶野雨量力を使い、相手を操る。そしてオニビビンバ。鬼火指令の本体で、背中にバズーカ砲を持ったドクロの顔。
 ジンドグマの幹部達も後が無くなり、ついに幹部二人が直接指揮を執って作戦を展開させる。
 今回二人の幹部が別に攻撃を展開。妖怪王女はジュニアライダー隊に、鬼火指令は一也に。なかなか盛り上がりそうな話なんだが、詰めすぎたかな?特に目の見えないスーパー1に対し、二人がかりで負けてしまう超A級怪人とは情けない。
<妖怪王女が作戦中、酒飲んで騒いでる他の幹部達。やる気の無さがよく分かる。流石に悪魔元帥に怒られてしまったが。
 鬼火指令の鎌を真剣白刃取りする一也。普通こう言うのは上から鎌が迫ってくるのだが、前から(つまり鎌の背の部分が前からゆっくり迫ってきて、それを取ってるだけ。
 フランス人形を返しにメアリーという女の子の家に自転車で行くジュニアライダー隊。洋館からは海が見えるのだが、どんだけ移動したんだ?
 スーパー1は洋館の中でオニビビンバとサタンドールの目の前で変身したはずなのに、次の瞬間外でブルーバージョンに乗ってる。
 二人の超A級怪人を前に、「目が見えないのを悟られてはいけない」と呟くスーパー1。そんなの分かってるよ。>
第47話 黄金の雨!幽霊博士最後のワナ!!

  脚本:江連 卓
  監督:山田 稔
 オニビビンバとサタンドールを下したスーパー1の前に幽霊博士が変身したゴールドゴーストが挑戦状をたたきつけてくる。不死身のゴールドゴーストの前に敗北を喫してしまうスーパー1。しかもゴールドゴーストは町に黄金の雨を降らせ、混乱を引き起こす。
 敵はゴールドゴースト。幽霊博士が変身した超A級怪人。筋の雨を降らせ、それに触れた人間を黄金病にかからせる。自らの幻影を作り出してスーパー1を翻弄する。
 ジンドグマの幹部も残り二人。今回は幽霊博士の作戦が展開するが、ここまでのぬるい話から一転。硬質な話になってる。特に守ろうとした人間から誤解を受けて責められるライダーとは、初期シリーズのエピソードを彷彿とさせる。本作の中ではかなり良い話になってる。色々詰めてるためにかなり早足で物語が展開したのはちょっと残念ながら。前回と言い今回と言い、どっちも前後編にするくらいしてほしかったね。
 ここで一也はハルミとチョロに自らがスーパー1であることを明かすことになった。13話の時点でハルミは一也がスーパー1だと分かったような気がするのだが、結構ショックを受けてたみたい。
<黄金病にかかってしまう一也だが、サイボーグがかかるのか?
 サイボーグ用の浄化ビームを普通に人間に使うスーパー1。それで人間は大丈夫なのか?
 レーダーハンドでゴールドゴーストの目が潰されるのだが、幽霊博士に戻ったら目も治ってた。>
第48話 地球よさらば!一也宇宙への旅立ち!!

監督:山田 稔
脚本:江連 卓
 富士の樹海にある再生した国際宇宙開発局にジンドグマが攻めてきたとの連絡を受け、一也は一路樹海に向かう。一也の前に立ちふさがるマジョリンガ。一方開発局ではサタンスネークの侵入を受けていた…
 敵はマジョリンガ。魔女参謀が変身した超A級怪人。巨大な蝶に変身できる。そしてサタンスネーク。悪魔元帥の正体で、体中から多数の蛇の頭をはやした怪人。
 ラストバトル。これまでのライダーシリーズとは異なり、最後まで一人で戦い抜いたライダーとなった(劇場版除く)。
 ジンドグマの幹部は実は地球のものではなく、B26暗黒星雲からやってきたという事が分かった。その設定がほとんど活かされてなかった気がするんだが。
 今回ハルミの思いがとても強く出た話で、今回の主役は一也ではなくハルミの方だったようにも思える。特に後半一也の存在価値は便利に使われるだけの存在感で終わってしまったな。
 超A級怪人という割には結局4人の幹部はおろか悪魔元帥まで全員あっけなく倒されてしまってる。実はジンドグマって凄く弱くないだろうか?
 最後、一也はそのままジュピタースーパー1に乗って宇宙へ。これで第二期昭和ライダーも終了となる。
<マジョリンガが変身した蝶は羽ばたかずに空飛んでる。それ以前に上から紐が…
 「我らの正体を見た者は活きては返さん」と豪語するサタンスネーク。じゃ先の3人はどうなった?
 稲妻電光剣のエネルギーを吸収してしまうスーパー1。敵がこういう技を使うのは分かるけど、正義の味方が悪のパワーを吸収するって珍しい。
 真空室にスーパー1を放り込んで勝ち誇る悪魔元帥。スーパー1は宇宙開発用に作られたものを忘れたか?やっぱ凄い抜けてるよ。
 ジュピタースーパー1に乗せられようとしているハルミは笑顔で「私怖くない」と言ってたけど、地球侵略のため使われるのは問題ないのか?
 稲妻電光剣を奪われてマジョリンガは殺されたが、全く同じパターンでサタンスネークも倒されてしまう。ジンドグマには学習能力が無いのだろうか?
 サタンスネークを倒すため、たくさんある首を一本一本切り刻むスーパー1。なんと言う念の入り方。というか、これ拷問じゃね?>