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2011 | ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 監督 | |
2010 | ||
2009 | ||
2008 | 愛を読むひと 監督 | |
2007 | ||
2006 | ||
2005 | ||
2004 | ||
2003 | ||
2002 | めぐりあう時間たち 監督 | |
2001 | ||
2000 | リトル・ダンサー 監督 | |
1999 | ||
1998 | ||
1997 | ||
1996 | ||
1995 | ||
1994 | ||
1993 | ||
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1990 | ||
1989 | ||
1988 | ||
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1986 | ||
1985 | ||
1984 | ||
1983 | ||
1982 | ||
1981 | ||
1980 | ||
1979 | ||
1978 | ||
1977 | ||
1976 | ||
1975 | ||
1974 | ||
1973 | ||
1972 | ||
1971 | ||
1970 | ||
1969 | ||
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1964 | ||
1963 | ||
1962 | ||
1961 | 5'2 イングランド州ドーセットで誕生 |
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 2011 | |||||||||||||||||||||||
2011米アカデミー作品賞、助演男優賞(シドー) 2011放送映画批評家協会若手俳優賞(ホーン)、作品賞、監督賞、脚色賞 2012HIHOはくさい映画賞第7位 |
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愛を読むひと 2008 | ||||||||||||||||||||||||||||||
2008米アカデミー主演助演賞(ウィンスレット)、作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞 2008英アカデミー主演女優賞(ウィンスレット)、作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞 2008ゴールデン・グローブ助演女優賞(ウィンスレット)、作品賞、監督賞、脚本賞 2008シカゴ映画批評家協会助演女優賞(ウィンスレット) 2008放送映画批評家協会助演女優賞(ウィンスレット)、作品賞、若手俳優賞(クロス) 2008映画俳優組合賞助演女優賞(ウィンスレット) 2008サンディエゴ映画批評家協会主演女優賞(ウィンスレット) 2008ロジャー・エバートベスト 2008アメリカ映画俳優組合助演女優賞(ウィンスレット) 2009ヨーロッパ映画主演女優賞(ウィンスレット)、作品賞、主演男優賞(クロス) 2009MTVムービー・アワード女優賞(ウィンスレット) 2009キネマ旬報外国映画第6位 |
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原作者のシュリンクは憲法学者でもあり、本作は自分自身の経験も元になっている。撮影現場にも度々足を運び、カフェのシーンでは出演もしている。 |
めぐりあう時間たち 2002 | |||||||||||||||||||||||
2002米アカデミー主演女優賞(キッドマン)、作品賞、助演男優賞(ハリス)、助演女優賞(ムーア)、監督賞(ダルドリー)、脚色賞、作曲賞、衣装デザイン賞、編集賞 2002英アカデミー主演女優賞(キッドマン)、作曲賞、作品賞、主演女優賞(ストリープ)、助演男優賞(ハリス)、、監督賞、脚色賞、メイクアップ&ヘアー賞、編集賞、英国作品賞 2002ゴールデン・グローブ作品賞、女優賞(ストリープ、キッドマン)、助演男優賞(ハリス)、監督賞(ダルドリー)、脚本賞、音楽賞 2002放送映画批評家協会作品賞、主演女優賞(キッドマン)、アンサンブル演技賞 2002ナショナル・ボード・レビュー最優秀作品賞 2002TIMEベストワースト 2002AFIベスト 2003日本アカデミー外国映画賞 2003ベルリン国際映画祭銀熊賞(キッドマン、ムーア、ストリープ) 2003ロンドン映画批評家英国脚本賞 2003キネマ旬報外国映画第3位 |
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1923年。リッチモンドで療養中の作家ヴァージニア=ウルフ(キッドマン)は、「ダロウェイ夫人」を執筆中。そんな午後の一時に姉夫婦が訪ねてくる… 1951年。ロサンジェルスに住む主婦ローラ=ブラウン(ムーア)は一つの悩みがあった。それは優しい夫ののダン(・ライリー)に対して、理想的な妻であり続ける自身が無くなってきたことだった。そんな彼女の気を紛らわせるのが「ダロウェイ夫人」の朗読レコードだった。 2001年。ニューヨークでやりて編集者のクラリッサ=ヴォーン(ストリープ)は、古くからの友人の作家リチャード(ハリス)の受賞パーティーの準備をしていた。傍若無人で同性愛者のリチャードにこれまで散々手を焼かされていたが、エイズに感染したリチャードは、ますます気難しくなっていた… 時を越えた女性達の一日を描いた作品で、1923年、1951年、2001年という三つの時代での女性のあり方を考えさせられる作品。 この作品は実は劇場で観たのだが、レビューがなかなか書き出しにくく、気が付くと5年近くも放置していた。大体女性の心理を描いた作品に私が何を語るべきか。という事を考えただけで、「書ける訳無いじゃん」となってしまった。 今になってもやっぱりレビューは難解だが、ここでは心理ついて書くのではなく、時代背景と女性のあり方について考えてみよう。 先ず1920年代のイギリス。これは実はとんでもなく難しい時代である。19世紀末にイギリスで始まった女性解放運動が一旦終息。しかも第一次世界大戦によって男の力強さというものを見せつけられて、まるで懐古したかのように古い時代価値観に戻っていった時代である。勿論女性達の中には解放運動を推進していた人もいて、そう言う人達が今は何をしているのか。というと、みんな立派な主婦になってたくさんの子供を産んで幸せを感じている。そこに生じる微かな違和感を描いたのがウルフの「ダロウェイ夫人」であるとも言える。女性解放のパワーを残してはいる。だけど、その力の向かう先はどこなのか?ウルフは最もそのことを感じていた作家だったのだろう。ここではキッドマンの、精神不安を訴える演技が実に映えた。見た目も振る舞いも正常なのだが、目だけがあらぬ方向を泳ぎ続け、時折一所を見つめる視点の鋭さで、不安な立場を見事に表している。 次の1950年代のアメリカ。アメリカはピューリタン的性格を多分に持つ国家で、自らを律することによって社会秩序をもたらす。と言うことを真剣に考え続けた国である。1950年代のいわゆるハリウッド・コードはまさにそのような、「人として正しく生きること」を求めるところから生まれたものである。女性についても、基本的には「自由」が与えられている。だが、その内実は「貞淑であること」が社会的な無言の圧力で迫られていた時代であったとも言える。こんな“あるべき”完璧な妻を演じ続ける役をこれまたムーアが見事にこなしている。キッドマンのように、蓄積された精神不安ではなく、一気に決壊していく姿は、カタルシスと共に、薄ら寒さまで感じてしまう。 そして新世紀のアメリカ。私たちは現代を生きているので、最早言うまでもないが、基本的な自由は完全に保障されているし、ネットなどで様々な情報が瞬時に手に入る(このレビュー書くに当たっても、かなりの資料はネットから引っ張ってきている)。女性のあり方もジェンダー・フリーで、やり手の女性編集員なんかも当たり前のようにいる時代である。しかしだからといって自由によって解放されたのか?そこが問われているんじゃないかと思う。ヴェテラン中のヴェテランで貫禄たっぷりにストリープが演じている…が、実際この話に限ってはヒステリックで、いわゆる男性的な要素を全て取っ払ってしまったハリスの方が描写的には映えていた。 ただ、本作品を通して描かれる女性のあり方を見ると、人間を自由にさせるものとは一体何だろう?と言う気にさせてくれる。法的・社会的な抑圧からの解放が自由なのか?そうじゃなくて、人間が人間を規定するのは、結局突き詰めると人間関係になってしまうのではないか。と言う問いが投げかけられているよう。 それと、本作で感じるのは、女性の解放だけではなく、同性愛的な傾向が強く見られるという事実。ひょっとして、女性のあり方を通すことによって、本作では同性愛者の立場の弱さなども描こうとしていたのかも知れない。ウルフ自身がそう言う傾向があったらしいし、それをメタファーとすることで、違った時代の同性愛者達の生き方を描こうとしたとも考えられる。 私にはなんら結論を出すことは出来ないが、本作は女性問題を前面に出した社会派作品として観ることも出来るし、三人の女性+アルファの演技を堪能することも出来る。重い題材ではあるが、幅広くお勧め出来る作品。 |
リトル・ダンサー 2000 | |||||||||||||||||||||||
2000米アカデミー助演女優賞(ウォルターズ)、監督賞、脚本賞 2000英アカデミー主演男優賞(ベル)、助演女優賞(ウォルターズ)、英国作品賞、作品賞、助演男優賞(ルイス)、監督賞、脚本賞、作曲賞、撮影賞、編集賞、音響賞 2000ゴールデン・グローブ作品賞、助演女優賞(ウォルターズ) 2000放送映画批評家協会子役賞(ベル)、作品賞 2000ヨーロッパ映画作品賞 2001オンライン・ムービー・アワード第2位 2000ナショナル・ボード・オブ・レビュー第2位 |
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賃上げストライキに燃えている炭坑町。この町で父と兄と祖母と共に暮らすビリー(ベル)は、毎週ボクシングを習いに行っていた。そんなある日、ボクシングジムのある体育館の片隅にウィルキンソン(ウォルターズ)という女性がやってきて、女の子を対象にバレエ教室を開く。そのレッスンを観ているうちにビリーは、ボクシングよりもバレエの方に惹かれていき、レッスンを受け始める。 最近良質作品が排出するイギリスの映画である。去年ネットで記事を見て何となく気になっており、今年1月に東京に出た時るつもりが、諸般の事情で時間が無くなってしまった(遊び呆けていたわけだが)。で悔しい思いをした作品である。 それが何と4ヶ月も遅れてであるが、鹿児島に来てくれた。これはもう観に行くしかない。 物語はよくあるサクセスストーリー。ストーリーの筋も簡単。こう書くと何も面白くなさそうだが、ところがこういう作品にこそ、本当の良質作品があるものだ。主人公のジェイミー=ベルの演技力およびダンスは素晴らしく(ダンスしているときの嬉しそうな顔が特に良い)、又、イギリスらしくプラクティカル・ライティングを多用した映画作りはなかなか感じさせるものがある。細かい会話も練れていて、本当にほのぼのとした作品となっている。 いや、好みですよ。これは。友情や、小さな愛情、そして家族愛なども本当に良く描かれていた。こういう細かな所をしっかり、しかも上手に描くところが実に良い。 それに本作は主人公のベルを取り巻く人達が素晴らしい。特に古い価値観で生きてはいるが、最大限子供のために何が出来るかを考えているお父さんの心の動きが実にしんみりくる。家族のためにすることは犠牲でも何でもない。それが希望だから。見事にそれを体現してくれている。 強いて言うなら、バレエを始めようとする動機がちょっと弱すぎた感じはするんだけどね。そこがもう少し感動的だったら、文句なく最高点なんだけど。 |