サイボーグ009 |
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大川博(製)
飯島敬(脚)
ジュディ・オング
曽我町子
石原良
川久保潔
増岡弘
太田博之
大竹宏
藤村有弘
内海賢二
八奈見乗児
畠山京子
はせ・さんじ |
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★★★ |
物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
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ブラックゴースト団の命令によってギルモア博士が作り出した9人のサイボーグ戦士。彼らは洗脳を施されてブラックゴースト団のために働くはずだったが、ギルモア博士はブラックゴースト団の野望を知り、密かに反撃の機会を窺っており、最後の九体目のサイボーグとなる009を改造した直後にサイボーグ達に手伝わせて基地を脱出するのだった。
石ノ森(石森)章太郎によって創造され、日本におけるSF漫画の金字塔と言われる「サイボーグ009」。その最初の映像化作品が本作となる。
原作の「サイボーグ009」がSFの傑作と言われるにはちゃんと理由がある。それは単なるストレートな勧善懲悪に留まらず、この地球における本物の平和とは何と言うことを深く考える内容になってること。そもそも集められた00戦士達は世界中の民族からなる立場で、そんな彼らは自分自身のアイデンティティーにも悩むことも多く、相当に深い内容になっていた。アニメになってもその姿勢は変わらない。後年作られる009シリーズはかなり考えさせられる内容を持っていた。
ただ最初の映像化作品である本作と、その続編である『サイボーグ009 怪獣戦争』に関して言えば、そう言う意味での深さはなく、素直なヒーロー作品として作られているのが特徴となる。
設定をストレートにした分、漫画からアニメにするにあたっていくつも改変がされている。それは例えば主人公島村ジョーの不良時代の過去は描かれる事なく、突然レーサーとして登場したとか、他のゼロゼロナンバーの過去が一切描かれないとか、007が子どもになってるとか。何より本作では宿敵ブラックゴースト団の基地を破壊して人工頭脳だった首領を倒して終わっている。モノクロだから仕方ないが、服装も赤から白に変えられてる。
これらは基本的に短い時間で終わらせるために仕方ない措置だった。実際はこの作品は後のテレビシリーズにつながる予定があったようで、そのプロモーションのような作品と考えれば良い。
プロモーションだから、とりあえず深くせず、娯楽作品として観たまま楽しめれば良いと割り切って作ってるので、それを良しとするならば本作はちゃんと作られた価値もある。 |
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