読書日誌
2011’4〜6月

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11'06'28 ホームレス中学生
田村裕 (検索) <amazon> <楽天>
 中学生の“僕”がある日家に帰ると、家の荷物が全て外に出されていた。そこに現れた父は、突然「解散」と言って消えてしまう。残された“僕”と兄と姉は呆然とするしかなかったが、その日から三人の生きるための戦いが始まることに…

 お笑い芸人の著者が描いた自伝で、何年か前にベストセラーとなり、先日映画のビデオも観てみたが、とりあえず原作がベストセラーになったのは納得いった。文章は平易だが、人生そのものについて考察した一種の哲学も含まれている。読んで思うことが多いのだろう。
<A> <楽>
11'06'26 優しい関係 (著)フランソワーズ・サガン <amazon>
フランソワーズ・サガン (検索) <amazon> <楽天>
 ハリウッドに住む元女優の脚本家ドロシーは、ボーイフレンドとのデート中、麻薬をやって道端に転がっている少年を見つける。仕方なくその少年ルイスを家に連れ帰ったドロシーは、彼の面倒を看ることとなった。至って人畜無害のルイスではあったが、その日からドロシーの周囲では何人もの死人が出るようになってきた。しかもドロシーと喧嘩をした人ばかりが…
 短い作品だが、内容は見事なサスペンス。これならビジュアル的にも映え、いっそこのまま映画化しても良い位の出来だった。いやむしろ、文学的には相当に弱く、ビジュアル的過ぎると言うべきか?浅学ながら、これって映画になってないのかな?
11'06'24 げんしけん10 二代目の壱
木尾士目 (検索) <amazon> <楽天>
 笹原が卒業し、残った荻上が新部長となった現視研。しかし新入部員は一人を除き、全員女の子で、更に唯一の男性新人は、男の娘だった…

 性懲りもなく買ってしまったげんしけん最新作。9巻出てから5年位か?劇中では1年も時間が経ってないのに、描写の端々に新しすぎて違和感を感じたりする。それにしても波戸は狙いすぎだよな。
<A> <楽>
11'06'23 千刀・ツルギ 刀語 第三話
西尾維新(検索) <amazon> <楽天>
 絶刀・鉋(カンナ)、斬刀・鈍(ナマクラ)の二本の刀を手に入れた奇策士とがめと虚刀流鑢七花が次に目指したのは出雲。ここにある千刀・ツルギ(金殺)は、なんと千本の刀を一本に数えるという変則的なもの、しかもそれを所有しているのは女性だった。初めての女性を相手に、七花はいかに戦うか…
 軽快に飛ばすシリーズ第三巻。七花の刀としての役割を存分に見せつけた話となった。自らが刀であるため、所有者が命じるなら殺す時には全く容赦ない。この辺好き嫌いが分かれるかな?
11'06'18 ユービック
フィリップ・K・ディック (検索) <amazon> <楽天>
 超能力が一種の職業として成り立つ未来世界。そんな中で超能力者がどんどんいなくなっていく。実業家スタントン・ミックは、彼らが月にいると睨み、超能力を無効化する能力を持つ不活性者達を引き連れ、月へと向かう。不活性者を束ねる存在として同行したエンジニアのジョー・チップだが、月に到着早々、仕掛けられた爆弾によってスタントンが殺されてしまう。彼をコールドスリープ状態にするため、急いで地球へと引き返すジョーだったが、そこは彼が知っている地球とは少し異なる世界だった…

 著者の作品ではお馴染みの超能力、不活性者、時間逆光という概念を用い、自由奔放に描いたSFと言った感じ。後期のものとは異なり、結構難解ではあってもちゃんと理解できる範囲に収まってるし、それなりに物語としてもまとまってる。風呂敷のたたみ方が凄くて、ラストはもの凄く小さくまとまってしまうのだが。
 しかし、これを未だ読んでなかったのは失敗だったな。SFの基本作品じゃないか。
11'06'17 バクマン。13 (原作)大場つぐみ (画)小畑健 <amazon>
大場つぐみ (検索) <amazon> <楽天>
小畑健 (検索) <amazon> <楽天>
 ジャンプに連載中のPCPも快調のサイコー&シュージンコンビ。しかし、PCPは彼らの最終目標であるアニメにはならないと聞かされた二人は、新たな可能性を模索し始める。シュージンはアシスタントの白鳥のマンガ家デビューの手伝いを開始し、サイコーの方は自分の力で読み切り作品を仕上げようとする。だがそんな二人の関係が徐々にギクシャクし始め…
 一応本編の漫画の方が快調のため、脇方向から危機感を煽ると言った感じで、当然起こるべくして起こったコンビの不協和音が描かれる話。まあ、お互いを思い合っているために深刻にならないうちにこちらはうまいこと収束したが、本巻で楽しいのは、平丸と蒼樹の恋の行方。なんか凄い事になってるけど、平丸の性格が性格だけに、こちらが楽しくなってきた。
11'06'16 虹の彼方に(下) 機動戦士ガンダムUC10
福井晴敏 (検索) <amazon> <楽天>
 バナージとオードリーの手により、ついにラプラスの箱は開かれた。そこにあったのは、宇宙世紀が始まった時に刻まれ、そして歴史から抹殺されたオリジナルの宇宙憲章だった。だが、そこに書かれている一文を後悔されることに危惧を覚える者達により、インダストリア7はコロニーレーザーグリプス2の射程に入れられていた。その発射を止める術がないことを悟ったバナージは、無謀とも言える決断を下す…

 最終巻。バナージとフルフロンタルの対決と、フルフロンタルの正体。ラプラスの箱の内容、そしてサイコフレームの威力と、見事に風呂敷を畳んでくれた。映画『逆襲のシャア』を踏まえ、その意趣返しをしたいと言うのが著者の目的だったのかも?終わり方も綺麗だが、綺麗すぎるような?
<A> <楽>
11'06'10 フォトン2 (著)黒田洋介 <amazon>
 何故狙われるのか、全く分からないままパパチャから逃げ回るキーネと、彼女を守ることを心に決めたフォトン。そんな二人にアウンと、パパチャから放り出されたパパチャの愛人マ・マミーを加え、四人旅は続く…
 何が進行しているのか分からなずハイテンションのまま続いている状態。完全に著者の暴走が続いている。一応設定はあるのだろうが、アニメからも微妙に話がずれてきている気がする。苦し紛れに物語を書いてるようにも見えなくもない。
11'06'08 修羅の門 第弐門1
川原正敏 (検索) <amazon> <楽天>
 ブラジルで陸奥九十九が消えてから2年。新しい時代を迎えた格闘技界は盛り上がっており、日本でも多くの試合が組まれていた。そんな中、兵という格闘技集団の中に、梵字のタオルで顔を隠す男が現れる。その技から、陸奥が帰ってきたのでは?と噂されていたのだが…
 一部の最終巻から随分経過。もう二部は永遠に始まらないのでは?と思っていたのだが、意外なことにちゃんと続編が作られていた。一応ちゃんと陸奥は登場するものの、試合内容は大分手を抜いた感じで、まだ奥は見えてこない。もう10年以上も前の作品だけに、絵のタッチが随分変わってしまった感じだ。又慣れるまでに少し時間かかりそう。
11'06'07 フォトン1 (著)黒田洋介 <amazon>
 亜法というエネルギーに満たされた銀河。その辺境にある砂の惑星に一隻の宇宙船が不時着した。それから700年が経過した。たくましく生きている人間の中でフォトンという少年が偶然その宇宙船を発見し、その中で冷凍睡眠に入っているキーネ・アクアという少女を保護した。そしてその頃、銀河を揺るがす秘密を内包したキーネを探し、銀河帝国の伯爵パパチャリーノも又、砂の惑星へと航路を取っていた…
 同じ脚本家によるかつてアニメと同時に刊行された小説版。物語のフローとしてはこれで良いのだが、実際は桁違いの不条理存在と、テンションの高いだけの男が女性にもみくちゃにされる、それだけの話になってる。なんだかなあ。
11'06'05 時雨みち
藤沢周平 (検索) <amazon> <楽天>
 著者による時代劇短編集。「帰還せず」「飛べ、佐五郎」「山桜」「盗み喰い」「滴る汗」「幼い声」「夜の道」「おばさん」「亭主の仲間」「おさんが呼ぶ」「時雨みち」の11編を収録する。
 著者の作品だと人情ものの話が多いので、これもそうかと思っていたのだが、ここに収められている作品はみんな殺伐とした後味の悪いものばかりだった。でもこういう前提があってこそ、人情話が描けるのかもしれないな。
<A> <楽>
11'06'02 新仮面ライダーSpirits4
村枝賢一 (検索) <amazon> <楽天>
 一人でドグマ・ジンドグマの軍勢と戦い続けてきたスーパー1沖一也。だがジンドグマの四人の幹部により持久戦に持ち込まれ、その機能が徐々に狂い始めてきた。その中でも戦い続けようとする沖だが…

 前巻ラストから始まったスーパー1編。これで1号を除いて一通りは終わりとなる話だが、実際よく著者は見てる。スーパー1の特徴を捕らえ、他のライダーとは異なる部分で物語を展開させようとしている。考えてみると、全ライダーの中でサイボーグと言えるのはゼクロスとスーパー1の二人だけ。その部分で話を膨らませることが出来るかどうか。
<A> <楽>
11'05'28 地球の緑の丘
ロバート・A・ハインライン (検索) <amazon> <楽天>
 太陽系へとその開発を進めていった人類の、初期開拓時代の歩みを描く連作短編集。「宇宙操縦士」「鎮魂曲」「果てしない監視」「笑っていてくれ、諸君」「月の黒い穴」「帰郷」「犬の散歩も引き受けます」「サーチライト」「宇宙での試練」「地球の緑の丘」「帝国の論理」の11編を収録する。
 ちょっと前に読んだ「デリラと宇宙野郎たち」の後の時代を描く話で、共通する人物も登場している。宇宙開拓の初期というと、アメリカ大陸にヨーロッパ人が大挙して押し寄せた時期に合致する。そう言う勢いのある時代を描くのは、描き手としてもさぞ楽しかっただろう。バラエティ豊かで楽しい作品。
11'05'26 虹の彼方に(上) 機動戦士ガンダムUC9
福井晴敏 (検索) <amazon> <楽天>
 ラプラスの箱の在処を最終的に示した座標。それはかつてバナージとオードリーが出会った始まりの場所インダストリアル7だった。だがその最終座標には先行したフル・フロンタルのネオジオン軍が手ぐすね引いて待っていることが明白だった。少ない現存へ威力で突破を余儀なくされるネェル・アーガマだが…

 全編戦闘シーンというクライマックスに至る前編。ハリネズミのような武装のユニコーンが次々にモビルスーツを破壊していくシーンは大いに溜飲が下がる。ただその分物語は全く進んでいないので、次巻に期待と言ったところか。
<A> <楽>
11'05'25 大食い甲子園4 (著)土山しげる <amazon>
 ついに5人のメンバーが集まり、県大会に向けて訓練に余念のない桃太郎高校大食い部。そして監督の盛山が、夏休みの合宿に指定したのは、滋賀県にある寺だった。そこの和尚は空海というのだが…
 「喰いしん坊」に出ていた空念が登場する巻となった。えらくバンカラな高校生の話が展開していたけど、実際は「喰いしん坊」の時よりも大分時間が経過した話らしい。下手すれば近未来になるんだな。とてもそうは見えないけど。
11'05'24 ヒーローの声 (著)古谷徹 <amazon>
 「巨人の星」の飛雄馬、「ガンダム」のアムロ、「聖闘士星矢」の星矢という、いくつものヒーローものの代表作を持つ声優の著者が、自らのフィルモグラフィを振り返り、どのように悩みながらヒーローの声を当てていたのか、そしてその間に自分自身の私生活の仲で何が起こっていたのかを描く自伝。
 著者は声の調子から、内向的な性格の主人公を演じることが多い人だが、その実生活は、色々な意味で遊びが大好きな側面を持っている事がよくわかった。成る程ギャップのある生活だが、少なくともだからこそ声優として頑張ろうとしていることは伝わってきた。
11'05'21 斬刀・鈍 刀語 第二話
西尾維新(検索) <amazon> <楽天>
 四季崎記紀の作り出した完成形変態刀の一本を手に入れた鑢七花ととがめはそのまま二本目となる斬刀・鈍のある因幡へと向かう。そこは藩全体が砂で覆われ、辛うじて残った城にただ一人居座る居合いの達人宇練銀閣が刀を守っていた。
 一巻で忍者、二巻で居合いとバラエティに富む刀集めを主題に、凸凹コンビの旅を描く。この話ではロジカルさを前面に出し、詰め将棋のように刀を得るまでが描かれることになるが、流石にミステリー作家。そう言った理詰めの話はきちんと描いてくれている。
11'05'19 月光条例13
藤田和日郎 (検索) <amazon> <楽天>
 千夜一夜物語の中で、ここにやってきて大魔法使いとなったチルチルの過去を聞く面々。一方、ランプの精の導きで、魔法修行を開始した月光。しかし、月光はこの世界に来たが決して初めてではないことに気づき始めていた…
 前回からの話の続きで、チルチル=月光という構図が明確化してきたのだが、そうすると今度は何故チルチルは二人いるのか?と言う疑問点が生じてきた。はてさてどんなオチを付けようというのやら。物語は根幹に関わる話となっているので、このまま一気に物語を畳んでしまう事もできるが…
<A> <楽>
11'05'15 空のオルゴール (著)中島らも <amazon>
 大学の教授からロベール・ウーダンという奇術師のことを調べるように言われた大学生の時友は、パリのアパルトマンに居を構え、やはり知り合いの学生でパリに来ていたリカと合流し、ウーダンの事を調べ始めた。ところがウーダンのことを教えてくれるはずの奇術師フランソワが残酷な死に方をしてしまう。彼の弟子達と対策を練る時友とリカだが…
 フランスを舞台に、奇術師と殺し屋達の死闘を描く作品だが、死闘と言っても、戦いがみんな冗談みたいなものばかり。リアリティは全く無いものの、不思議な感触を持つ雰囲気に仕上げられていた。
11'05'13 映画の中のアメリカ (著)藤原帰一 <amazon>
 映画はその中にお国柄や時代といったものをよく示している。特に映画の国アメリカは、その映画の中に作られた当時の社会問題が描写されていたり、あるいは社会に対する批判精神がある。そんな映画の数々から観たアメリカという国のあり方を描く。
 私も映画評書く時はこう言ったことに気をつけているつもりなのだが、こう言う本を読むと実に参考になる。思っても観なかったことや、自分の考えが裏打ちされたりもする。楽しい作品だった。著者は国際政治学者だけに、映画から得られる批判精神も数多くあり。
11'05'11 デリラと宇宙野郎たち
ロバート・A・ハインライン (検索) <amazon> <楽天>
 デビュー以来著者の書き続けていた近未来を舞台とした連絡短編。「生命線」「道路をとめるな」「爆発のとき」「月を売った男」「デリラと宇宙野郎たち」の5編を収録する。
 著者のデビュー作「生命線」から始まる一連の「未来史」と呼ばれるシリーズ。この中での圧巻は「月を売った男」だろう。ちょっと前に読んだクラークの「宇宙への序章」と似た話だが、極端にビジネスに偏った立場から見た宇宙旅行というのは面白い着眼点だ。
 今にして思うと、「道路をとめるな」は現在の原発問題そのもののような気がする。SFとは、時代を超えて現代を描くものなのだろうな。
11'05'10 激マン!3 (著)永井豪 <amazon>
 激の描いているデビルマンのシレーヌ編も佳境。だが、乗りすぎて描いたある描写は、ボツを食らってしまう。マンガマンガで生活の潤いが無くなる中、デビルマンに賭ける情熱はいや増していく。
 デビルマンの裏話だが、少年誌でやってはいけない事を挑戦しようとしている姿があった…結局この描写ってその後の「凄ノ王」でやってしまったという経緯があるのはあるのだが。それにしてもこの当時の漫画家って、本当に人間とは思えない働きぶりをしてたんだなあ。
11'05'06 シナン 下
夢枕獏 (検索) <amazon> <楽天>
 オスマントルコのスルタン、スレイマンに仕えるシナンは齢50にしてトルコの首席建築家となり、精力的に様々な建物を造り始めた。その中、スレイマンから聖ソフィアを超えるモスクは造れないかと問われたシナンは…
 日本では全然知られてない人物の伝記作品。一応フィクションなのだが、盛り上がるようで盛り上がらない話ではある。余計な詮索だが、これ描くのは、著者の方が大変だったんじゃ無かろうか?
<A> <楽>
11'04'28 ダブルブリッドIII (著)中村恵里加 <amazon>
 中国から秘密試験のため完全自立人型ロボット(なた)零番機が送り込まれた。人間社会に紛れることができるかどうか、それだけの試験だったはずだが、東京を歩き回るうちに、少しずつ電子回路が不調をきたし始める。その頃優樹と太一朗二人だけの第六分室に、入れ替わりかつての優樹の仲間だったアヤカシが訪れていた…
 明らかに続くことを前提とした物語の開始の話で、とりあえず色々な謎と伏線をちりばめつつ、風呂敷を広げている状態。そのためにさほど語るべきことがないのだが、とりあえず変人揃いの連中はおもしろかった。
11'04'26 はじめの一歩95
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 板垣、青木、木村の3人は無事A級トーナメントに勝ち残り、鴨川ジムに束の間の日常が戻っていた。そんな中、一歩に久々の国内防衛の話が来る。相手の小島は階級を下げての挑戦だが、その言動には多くの矛盾が見られた。挑発されたことに、珍しく怒りをあらわにする一歩だが…

 これまで3回国外の相手との対戦だった一歩が、久々に日本人と戦うことになった。それはそれで良いことだが、なんか物語は足踏みを続けてるような気がしてならない。このままだと100巻を超えてどこまでいくやら。という感じ。
<A> <楽>
11'04'21 北緯四三度からの死の予告 (著)西村京太郎 <amazon>
 「東京で大きな殺人事件が起こる」とした犯罪予告とも取れる手紙が警視庁に届けられた。そしてその発送人と思われる男が北海道で殺される事件が起こってしまう。事態を重く見た警視庁は十津川警部に捜査を命じる。
 いわゆる十津川警部シリーズと呼ばれる一連の作品の一本で、いかにも量産作品です的な雰囲気に溢れているが、これが読み物としては正しい作り方なのではなかろうか?それなりに読ませるし、何にも考えなくて済むので、暇つぶしにはもってこいの作品。
11'04'17 宇宙と惑星と 機動戦士ガンダムUC8
福井晴敏 (検索) <amazon> <楽天>
 ジンネマンらネオ・ジオンの残党を乗せた連邦のネエル・アーガマは、ユニコーンが示す次の座標シャングリラを目指す。一見艦内は平穏を保っているように見えたが、ジンネマンは密かにある計画を遂行しようと画策していた…

 もはや組織も人も、一体誰が味方で誰が敵なのか全く分からない状況に落ち込んだ。義理と野望と恨みが渦をなし、その中で翻弄されるだけのバナージ。終盤に向けますます混乱の度合いが増しているが、その中で信じられるものが何かを見つけていく事になるのだろうか?
 状況的に「Zガンダム」の後半っぽいな。
<A> <楽>
11'04'15 大食い甲子園3 (著)土山しげる <amazon>
 正規部員が抜けてしまった桃太郎高校大食い部は、新たな部員確保に乗り出すことに。そこに集まったのは一癖も二癖もある者ばかりだが、その大食いの実力だけは確かだった。彼らと共に再開された部活だが…
 部員集めがメインとなった話で、2巻に登場した二人の男が入ってきた。たっぷりと大食いバトルの話も取られているので、相変わらず楽しんで読める話には仕上がっている。