読書日誌
2013’1〜3月

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13'03'31 天地無用!GXP8
梶島正樹 (検索) <amazon> <楽天>
 新任艦長となった西南に新しく与えられたのは伝説の哲学士白眉鷲羽が作り上げた新造艦だった。先のテスト艦と同じ守蛇化と名付けたその船でネージュという少女を護衛する任務を受けた西南達。しかしその船はまだ未完成品で、海賊の襲撃を受けてピンチに陥る。そんな中でコントロールユニットが目を覚ます…

 魎皇鬼の妹とも言える福の誕生とその成長がメイン。アニメ版の14話〜15話で、順調に話は進んでいるようだ。やっぱり前巻からの期間が空いてしまったため、頭の中で人間関係を整理するのに時間がかかるのはいつものこと。
<A> <楽>
13'03'29 月光条例20
藤田和日郎 (検索) <amazon> <楽天>
 ついに激突するチルチルとチルチル。月光はもう一人のチルチルを阻止しようと激突するが、そのもう一人のチルチルは、なんとこの世界の全ての物語を消滅させようとしていた。
 何故チルチルが二人いるのか、そしてそのもう一人のチルチルがなにを目的としてきたのかが明らかにされる話。話としては盛り上がっているのだが、その“真実”ってのがたいしたことじゃなくて、割と興ざめな部分もあり。月光が今度は物語に戻されてしまう事になりそうなのだが、これが最終になるとは思えず。もう一波乱あるだろう。
<A> <楽>
13'03'24 大金塊 少年探偵4
江戸川乱歩 (検索) <amazon> <楽天>
 小学生宮瀬不二夫の家に泥棒が入り込んだ。一見何も盗られてないように思われたのだが、実はこの家には莫大な秘密の隠し財宝を示すヒントがあり、それが盗まれてしまったのだ。それを知った不二夫の父は明智探偵に連絡を取るのだった。

 今巻は二十面相が登場しないかなり純粋な宝探しの話。犯罪と言うより冒険小説と言った風情。これはこれでこども向きの面白い話。
<A> <楽>
13'03'22 新世紀エヴァンゲリオン13
貞本義行 (検索) <amazon> <楽天>
 アスカの弐号機を襲う量産型エヴァンゲリオン。駆けつけたシンジの初号機は量産型を蹴散らしていくのだが、実はそれこそがゼーレの目的だった。拘束された初号機とシンジは…

 前の劇場版をトレースした話となっているが、はっきり言って前に読んだのがあまりに遠すぎて、何を描いているのだか忘れてしまったというのが本音。丁度新しい劇場版に合わせて古い劇場版の話が出るとはな。
<A> <楽>
13'03'20 グイン・サーガ・ワールド3 <amazon>
 「星降る草原」草原の民としてすくすく成長したスカールは、ある日一人の少女と出会う。暗い出征の秘密を持つ少女の名はリー・ファと言った。
 「リアード武侠傳奇・伝」キタイ人と共にノスフェラスの砂漠の果てにあるという宝を探しに行った旅芸人一座。命を賭けたその度の果てに見つけたものは…
 「宿命の宝冠」アウロラに関わったため、様々に流転していくタム・エンゾ。そんな中でレンティア女王の葬儀の準備がちゃくちゃくと進められていった…
 3つの物語が徐々にクライマックスを迎えそうになっている3作目。それぞれに物語は盛り上がっていく。
13'03'15 げんしけん12 二代目の参
木尾士目 (検索) <amazon> <楽天>
 突然吉武が連れてきた従兄。突然のイケメンの闖入に動揺する現視研の面々だったが、実はそれは吉武の妹であった。女装男子に続き、男装女子の闖入でやっぱり動揺する矢島。そして宴会のついでに女装男子の波戸の家に行くことになるのだが…

 新キャラ投入で妙なノリとなってしまった。これまでの女装男子に続き、今度は男装女子とは…最早ネタ路線を突き進んでる感じ。主人公も分かりづらくなってきている。
 それで前から引きとなっていた波戸の妄想も徐々に具体的に…かなり妙な話へと移行中。
<A> <楽>
13'03'10 アンドロメダ病原体 (著)マイケル・クライトン <amazon>
 地球外から細菌を持ち帰り、それを軍事利用しようとするプロジェクト。それは悪い意味で成功してしまった。宇宙船が着陸した場所の街が壊滅してしまったのだ。このままではアメリカ全土が危ないと、急遽専門家達を集めて対策が講じられることになったのだが、それは天才達の集まりではあったものの、その研究はなかなか進まず、しかも完全封鎖されたはずの町からその病原体が流れ出たという情報も…
 アンドロメダ…(1971)の原作。これが著者の出世作だが、しかしこれをよく映画に出来たということの方に感心してしまう。これは映画向き素材ではなく、本当に小説のために練られたアイディアだった。緊張感も高く、読み応えもあり。
 しかし、映画と随分違ってるんだけど、これはこれでありか。
13'03'06 ファイブスター物語リブート2
永野護 (検索) <amazon> <楽天>
 コミック版の2〜3巻を一冊に、コーラスの戦いを描くリブート版第2巻。
 一巻がMHについて、そのデザインの変遷が描かれていたが、今巻は主にファティマとキャラについて。あとジュノーンについてもちょっとだけ書かれているが、未だにこれはデザインがまとまってないとのこと。完全版が出ることはあるのかないのか…それ以前にちゃんと再会するのかどうか。
<A> <楽>
13'03'03 陰陽師 瘤取り清明
夢枕獏 (検索) <amazon> <楽天>
 鬼に取り憑かれた薬師の平大成、中成兄弟からの依頼を受けた安倍晴明は、源博雅を伴い、鬼達が宴を開く山中に赴くこととなった。兄弟が持っていた瘤をいかにするか、そして二人の生命は…
 いわゆる瘤取り爺さんの話をアレンジして陰陽師っぽく仕上げた話。ボリュームはないが、これまでに著者が描いたもののつぎはぎっぽくもあるが、書き方が上手いので一気に読ませてくれる。挿絵も絵本っぽくなってなかなかよろしい。
<A> <楽>
13'02'28 はじめの一歩102
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 世界王者マイクに挑戦するヴォルグ。だが王者の強さはことごとくヴォルグの上を行っていた。圧倒的不利の中、それでも勝機を見つけようとするヴォルグに、やがて二人の戦いは頭脳戦へと進化していく…

 前巻のヴォルグの戦いから急に面白くなったが、やっぱりちょっと引き延ばしの激しさを感じる部分もあり。まあ楽しかったから良いか。
<A> <楽>
13'02'24 白磁の人 (著)江宮 隆之 <amazon>
 併合されたばかりの挑戦に行き、そこで農業指導しつつ朝鮮陶器の白磁に魅せられ、広く埋もれた文化を紹介した人物浅川巧。彼がいかに朝鮮という国に溶け込もうとしてきたか、そしてそこでの交流がどのようなものであったかを描いた伝記。
 映画の方を先に観ていて、改めて原作である本作を読んだ訳だが、逆にこの原作をあれだけドラマ性を高めたものだと感心出来た。本作は記録を主にしているため、至極あっさりした内容だった。
13'02'19 ファイブスター物語リブート1
永野護 (検索) <amazon> <楽天>
 ファイブスター物語を連載当時のまま収録し、そこに解説を加えたというリブート版。

 つい読みたくなって今頃になって古本で購入。内容はもう全部分かっているけど、とりあえず「エルガイム」から「ファイブスター」へと移行する際、どのようにデザインが変わったのかが分かるので、それくらいが面白いところか。アシュラテンプルがブラッドテンプルとなり、レッドミラージュになるまでのデザインの変化はなかなか興味深いところ。あと、確か「エルガイム」の画集にあったエンパー・テンプルの全景もあったな。後のヤクト・ミラージュ。
<A> <楽>
13'02'17 デュラララ!!2 (著)成田良悟 <amazon>
 池袋の街で突然始まった通り魔事件。興味半分で調査を始めたセルティは、その通り魔の目的が平和島静雄であることを突き止める。一方、学校では紀田正臣と竜ヶ崎亭人の影に隠れてばかりの園原杏里に近づく影があった…
 一巻でダラーズの創始者が意外な人物であったというオチに持っていったが、ここでは妖刀“罪歌”の真の持ち主と池袋のカラーギャング“黄巾族”のリーダーがこれ又意外なところから発覚。一応これで役者は出そろった。ここから本当に物語が始まることになるのだろう。
13'02'08 できるかなゴーゴー!
西原理恵子 (検索) <amazon> <楽天>
 相変わらずの無茶ぶりを挑戦する著者と担当の新保君。今回はバンド、日本画、魚肉ソーセージ作り、ゴルフ、棺桶作りと盛りだくさん。

 作品としては相変わらずグダグダな感じで、何をやるにせよ文句ばっかり言って、結局あんまり成功も出来ない話ばかりなのだが、長く続いている企画だし、著者の文句言いっぱなしも芸風として確立しているので、これはこれで充分楽しめる作品となってる。
<A> <楽>
13'02'05 狼と香辛料8
支倉凍砂 (検索) <amazon> <楽天>
 二人を騙した没落貴族商人のエーブを追いかけ、ロレンスとホロ、そして二人についてくることになった少年コルは港町ケルーベへとやってきた。首尾良くエーブを見つけ、損害を生産出来たものの、そのエーブの陰謀に又しても引っかかり、この町のもめ事に巻き込まれてしまう…
 前巻が外伝で、これが前後編。終わりを引き延ばしているような印象も受ける訳だが、それはそれで良し。物語をきちんと経済に持って行ってるのも本作らしさと言えるか。
13'02'02 スパイダーマン4 (著)池上遼一 <amazon>
 自らの力を社会正義のために使うことを決意したユウ。そんなユウは交通事故に遭った少年に自らの血を差し出すのだが…
 今巻では自分の血をあげてしまったため、もう一人のスパイダーマンを作ってしまう話がメイン。しかしこの話、原作者平井和正がアダルト・ウルフガイで全く同じ話を描いていた経緯がある。どっちがパクリなんだか。本の方の記憶はもう薄れてるけど(読んだのが30年も前だし)、確か台詞回しまで同じような気がするんだが?
13'01'30 妖怪博士 少年探偵3
江戸川乱歩 (検索) <amazon> <楽天>
 少年探偵団の一人相川泰二は、ある日奇妙な行動を取っている老人と出会う。その不審な行動に興味を覚えた泰二は、その老人を尾けてみるのだが、実はそれは少年探偵団を陥れるための罠だった。蛭田博士を名乗るその老人に囚われの身となった泰二。そして次々に送られてくる挑戦状…

 前巻で死んだと思われた二十面相の復活と、もう一人の名探偵殿村弘三の登場。となかなか盛りだくさんの内容となった。相変わらず神の如き推理力を持つ明智探偵と二十面相の化かし合いがやはりメインの話ではある。
<A> <楽>
13'01'25 荒川アンダー・ザ・ブリッジ5 (著)中村光 <amazon>
 ここ荒川には未だよく分からない住民が何人もいる。そんな人々の生態を描くと共に、ニノの過去にまつわる、ちょっとした話が展開。
 これまでもコマの隅でちょこちょこ出ていたキャラをドドッと紹介…というか、いつも通りぬる〜く、それでも時折命の危機を取り混ぜて登場させてみました。って感じの巻。更に頭が向こうの世界に行っちゃってるマンガ家とか、更に変なキャラが登場したりと、何かと賑やかな感じになってる。ちょっとだけニノのことも描いていたけど、ますます謎が増えただけって感じ。
13'01'22 trai cay チャイ・コイ
岩井志麻子 (検索) <amazon> <楽天>
 日本で小説家として身を立てている“私”は、編集者でもある彼と共に行くはずだったヴェトナムに一人で行くこととなってしまった。そこのレストランで一人の若い黒服と出会う。彼を見た瞬間から“私”の中に欲望が燃えさかるようになった…

 オチもドラマも無いエロ小説を私小説としてまとめた作品で、正直なんでこんなのを読んだのだろう?と自分自身に疑問を持つような作品ではあった。私小説とはこんなもんだ。と言われたらそれまでかもしれんが、少なくとも私には合わん。
 著者は二冊目だが、今度読む時は、絶対に怪談話を確認してからにしよう。
13'01'18 少年探偵団 少年探偵2
江戸川乱歩 (検索) <amazon> <楽天>
 二十面相の逮捕後、都内各所で全身黒ずくめの人物が現れるとの噂が飛び交っていた。そんな時、少年探偵団員の桂正一の友達、篠崎始の家にある呪いの宝石を狙っているのではないかと心配した桂は、断腸の小林芳雄に相談するのだが…

 前回逮捕された二十面相が替え玉であったと言うところから始まり、特に後半に至って二十面相と明智との対決が非情に楽しめる。お互いに用意しあっての攻防だから、「こんなこともあろうかと」が何回も続いていく。これがあってこそだよな。
<A> <楽>
13'01'15 修羅の門 第弐門5
川原正敏 (検索) <amazon> <楽天>
 “皇帝”を破った中国人ルゥ・フォン・シェンと戦う事となった陸奥九十九。謎の発勁を駆使し、更にパワーのあるルゥに対し、陸奥はあたかも無謀な戦い方をしているように見えるのだが…
 予想以上のスローペース。まだ陸奥は壊れているのが治ってないみたいだし、それで手探りで戦ってる感じがどうにもイライラしてしまう。最初の作品が出てからもう随分経つが、あの時覚えた興奮はもうほど遠い感じだな。それでも単にスローペースなだけで、もう少ししたら良くなるんじゃないか?という思いもあって読み進んでる訳だが。
13'01'12 狼と香辛料7
支倉凍砂 (検索) <amazon> <楽天>
 「少年と少女と白い花」ホロがまだロレンスと出会う前。ある屋敷を追い出された少年クラスと少女アリエスの旅に同行するホロ。危なっかしい彼らの旅の行方は?
 「林檎の赤、空の青」北へと向かう前にホロのために上着を買ってやろうとするロレンス。彼の買い物法とは…
 「狼と琥珀色の憂鬱」羊飼いのノーラとの旅の成功で祝宴を持った一行。だがホロは体調が優れず、食事の最中に倒れてしまう。
 本編を離れた短編集。本編の方が多少滞っているため、こういう作品を作る事も大切になっていくのだろう。
13'01'09 荒川アンダー・ザ・ブリッジ4 (著)中村光 <amazon>
 突然荒川の再開発が始まることになり、その住人達にはパニックが広がる。この作為的な再開発には父が絡んでいると睨んだリクは、荒川を守るために徹底抗戦を決意する。しかし…
 物語は基本的にはギャグ路線だが、3巻に続く形で親子の確執も描かれていくことになる。とても似たところのある父と息子。それ故にお互いを認め合うことが出来ないという普遍的なテーマが中にあるから、単なるギャグマンガではない事を主張しているかのよう。まあ、それもギャグの内か。
13'01'05 スローワルツの川 (著)ロバート・ジェームズ・ウォーラー <amazon>
 ややはみ出し気味の大学教授マイケル・ティルマンは学校の講演会のパーティで同僚のジミーの妻、ジェリー・ブレーデンと出会った。その日からどうしようもなく惹かれ合う二人。かつてインドにいたというジェリーは過去のことを決して話そうとしないが、そのミステリアスなところにもマイケルは惹かれていた。ジミーの転勤によって何も言い出せないまま、二人の関係は終わったかのように思えたが…
 随分前に「マディソン郡の橋」を読んだが、いずれにせよベタベタなラブストーリー。こう言うのは苦手。だったら何故読んだのか?