読書日誌
2013’7〜9月

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13'09'27 フリーター、家を買う
有川浩(検索) <amazon> <楽天>
 新卒で入社した企業を3ヶ月で辞めてしまい、「俺の場所」を見つけるため、就職活動しながらフリーター生活に入った武誠治。だが就活はままならず、バイトも多少小金が入ると辞めてしまうという生活を続けていた。そんな時、母が鬱病に罹ってしまう。名古屋に嫁いだ姉に罵倒され、初めて自分がどれだけ母に悲しい思いをさせてきたのかを知った誠治は、これからは家族のために働こうと一念発起するのだが…
 就職氷河期と言われる現代の若者を主人公に取った一種のサクセスストーリー。人に支えられていることの大切さと働くことの意味をしっかり捉えた物語になっており、確かにこれはドラマ受けしそうな作品だった。なにより文章が好みなんだよな。ぐいぐいと読ませてくれる。
13'09'20 アオイホノオ10
島本和彦 (検索) <amazon> <楽天>
 大学のファーストピクチャーズショーに自作のアニメーションフィルムを持ち込んだホノオ。「俺の実力を見ろ!」と自信を持って提出したのだが…

 このところ安定していた物語が、久々に本気で痛々しい物語になってしまった。自分の自信作がこき下ろされ、更に次の下らない作品が爆笑を誘うようになってしまったというのは、凄まじい痛々しさだ。自意識ばかりが高かったホノオの本来の姿とも言えるが、なんだか胸を抉られる気分にさせられる。
13'09'18 映像文学に見るアメリカ <amazon>
 ハリウッド映画には、意識的無意識的にアメリカという国の時代と国のあり方そのものに数多くの言及がある。改めてハリウッド映画を観直し、その中にあるアメリカという国を考察する作品。
 前から映画を観る場合、その奥にあるものを探すことが楽しいと思っていたが、まさしくそんな考えをコンセプトとしたものとなっており、読んでいって結構楽しい。ただ、基本的にこれは分かりやすいものばかりで、観れば分かるものなので、ちょっと物足りない感じはあったかな?そう言う観方が出来るという入門編と言った感じ。
13'09'14 銀の匙5 (著)荒川弘 <amazon>
 校内掃除で八軒が拾った子犬を初めとする、馬術部での八軒の悩みやその生活を中心として、学校祭前のエゾノーでの生活を描いた話。
 基本的にミニエピソードの積み重ねだが、それらを通して学園祭へとなだれ込んでいくことになる。これまでの巻のエピソードが面白かったけど、ここでは抑え気味かな?ちょっと落ち着いてしまった感じ。
13'09'12 修羅の門 第弐門8 (著)川原正敏 <amazon>
 格闘トーナメントの“兵”はアメリカの格闘団体TSFも絡めた一大トーナメントの開催を決定する。そこには兵のメンバーとして陸奥の他、半引退状態だったプロレスラーの前田、呂家の切り札ジャン・ズ・ヤもいた。
 ようやくオリジナルの最初に戻ってトーナメントへと移行。ある意味テコ入れと言っても良いけど、う〜ん。やっぱりあの時の興奮は戻ってはこないな。戦いよりも会話の方に重点が置かれているためかな?
13'09'10 チグリスとユーフラテス 下 (著)新井素子 <amazon>
 次々とコールドスリープ状態の先人を起こしたものの、全員ほどなくして死んでしまった。そしてルナはついに惑星ナインの植民を始めた最初の人、レイディ・アカリを起こすことに。既に老齢となっていた彼女は、ルナに惑星ナインの移民船団がいかに結成されたか、そして人類の滅びが目前となったナインのこれからをどうすべきかをルナに語り始める。
 このオチに持っていく事を前提に著者は物語を作ったのだろう。それは分かるし、この行き詰まりの物語はこうするしか解決の糸口はないことも分かる。ただ、読後感は妙に悪い。
13'09'06 テルマエ・ロマエ6 (著)ヤマザキマリ <amazon>
 さつきを残し古代ローマに帰ってしまったルシウス。テオドシウス帝のために一心不乱に巨大テルマエを建造していく。一方現代日本に残されたさつきは、何とかしてルシウスの元に行く方法がないかを探すのだが…
 テルマエ・ロマエの完結篇。時空を超えた恋愛ものとして完結したが、やっぱり笑いがないのがなんとも寂しい。物語を優先してしまうとこうなってしまうんだよな。初期の笑い部分こそがこの作品の売りだったんだが。
 物語そのものは無難ながらしっかりまとまっているので、終わりとしてはこれで良いのかな?
13'09'04 チグリスとユーフラテス 上 (著)新井素子 <amazon>
 地球の植民惑星ナインは今や滅びの時を迎えようとしていた。出生率が極端に減っていき、残されたのはたった一人既に老境に入ったルナという子どもだけ。そんなルナが病気等のためコールドスリープに入っている先人達を次々と目覚めさせ、一種の復讐を含めて今のナインの現状を見せつける。ルナの伯母に当たるマリアD。かつてナインを食糧危機が襲った時の惑星管理人ダイアナ・B・ナイン。そして芸術家のトモミ・S・ナイン(関口朋実)。彼女達それぞれが見せるルナに対する反応は…
 滅び行く文明の原因を探る内容と、それぞれの社会における女性の生き方を描く作品。しっかりSFはしてるが、この作品の場合、落としどころが全く見えない。
13'09'01 銀の匙4 (著)荒川弘 <amazon>
 夏休みが終わり、エゾノーに帰還した八軒。だがその前に、八軒が名前を付けて慈しんできた子豚の豚丼が食肉として売られるという現実が待っていた。八軒が下した結論は…
 これまでずっと結論を先送りにしてきた豚丼問題がここで決着…というか、タイムリミットになってしまった。それで八軒の下した結論は男前すぎるものだった。後は謎の機械との遭遇とかもあり、結構楽しめる。後半に多少重さが生じてくるが、これがこれからの展開の伏線になってくのか?
13'08'29 宇宙怪人 少年探偵9
江戸川乱歩(検索) <amazon> <楽天>
 東京上空に突如現れた宇宙船。そして不時着した宇宙船からはトカゲのような姿をした宇宙人が現れたというニュースが入る。日本中が騒然とする中、宇宙船は世界各国にも現れた。そして宇宙人にさらわれたという青年北村が明智探偵の元を訪れるのだが…
 世界各国を舞台とした(実際の事件は日本だけだが)スケールの大きな話となった。話としては嘘の証言ばかりが出てくる他愛のないものだが、重要な部分として、世界的な犯罪組織が存在することと、四十面相は人間同士で争うことに対して嫌悪感を抱き、世界平和を作り出すために自分なりの方法で活動しているという事実が明らかになる。このような性格こそが四十面相の魅力の一つなんだろう。
13'08'27 はじめの一歩104
森川ジョージ (検索) <amazon> <楽天>
 いよいよ世界戦に挑戦することとなった一歩。その相手アルフレド・ゴンザレスに対する特訓を開始するのだが、どおれも決め手に欠けていた。それでも反復練習を繰り返していく。一方、日本チャンピオンを目指す板垣は、宿敵今井と対戦することとなるが…

 いよいよ一歩の世界戦…だが、とりあえずそのための練習の話となる。普通こう言うのは鴨川がちゃんと攻略を用意して、一歩がそれに従うってパターンが多いが、この場合は攻略が今ひとつ見えないし、前巻で一歩が弱くなったという話がひっかかるところ。
<A> <楽>
13'08'24 本覚坊遺文 (著)井上靖 <amazon>
 太閤秀吉から寵死され、多くの悲しみを受けた千利休。利休の側で仕えてきた本覚坊は、何故利休は自死を選ばなければならなかったのか。その後の激動の時代と茶道の完成に至るまでの時代の中、利休の弟子達。東陽坊、江雪斎、吉田織部、織田有楽、千宗旦らの語らいの中でその死の真相を見いだそうとする本覚坊の姿を、自らの手記という形で描く。
 形としては絶筆となった「孔子」と同じもので、偉大な師が亡くなった後、残された無名の弟子が師を解雇してその言葉を考えるというもの。歴史上の人物に焦点を絞り、ここまで深く考える構造はとても面白い。
 しかし、これを映画千利休 本覺坊遺文(1989)は実に上手く映像化したな。
13'08'15 ファイブスター物語リブート6
永野護(検索) <amazon> <楽天>
 星団暦3000年を迎え、表面上穏やかに時が流れていたジョーカー星団にも不穏な空気が流れるようになっていった。それぞれの国々で、それぞれの人々が成長していく過程を描く、マジェスティック・スタンドの序章。
 この章は実はまだ終わっておらず、著者の書き方もそれに沿ったものとなっている。その思いは、果たして中断前と今とでどれだけ変わっているやら。あるいは完全にちゃぶ台を返してしまうやら。連載再開から少し経過し、それがどのように展開していくのかを見守っていくことになるだろう。
13'08'11 映画論講義 (著)蓮實重彦 <amazon>
 2000年代になり、著者が映画に関して行った講義を中心に、様々な監督や俳優について思いのままに綴った映画論集。
 すっかり忘れていたのだが、実は私が映画批評の楽しさを覚えたのは過去の著者の映画論集だったことに気がついた。あの時、「こんな論集書いてみてえ!」と思ったことを、今更ながら思い出してしまった。あの頃と較べ、多少文章が平易になり、その分奥行きが失われてしまった感もあるのだが、充分に楽しかったし、やっぱりこう言うのを書いてみたい。という思いも再びやってきた。著者はどうやらいつも私の先を走り続ける人らしい。
13'08'09 銀の匙3 (著)荒川弘 <amazon>
 御影の家で夏期アルバイトにいそしむ八軒。色々なトラブルはあったものの、身を以て酪農家の苦労を味わっていた。だが、そんな八軒が、自分の失敗を経て、成長する様を描く。
 これも大変面白い話だった。酪農がなんたるかも分からないまま、言われた事を精一杯やり、その真面目さが認められていく。最近、こういったストレートに苦労が報われる話って減ってる気がするので、逆にとても新鮮な感じがする。
 パートで言うなら、お兄さんの登場と、祭りの話がとにかく面白い。祭りのバトルではほとんどアクション作品で、「鋼の錬金術師」を思い起こすような描写だった。元アクション畑の人だったからなあ。
13'08'03 怪奇四十面相 少年探偵8
江戸川乱歩 (検索) <amazon> <楽天>
 ついに囚われの身となってしまった怪人二十面相。だが牢に入れられていながらも二十面相は、今度は四十面相を名乗り大胆な犯罪予告を新聞社に送り、しかもまんまと脱獄に成功させてしまう。小林少年の活躍によって、次に四十面相が狙っているのは莫大な隠し財宝であることを突き止めるのだが…

 二十面相が四十面相に名前を変えた話だが、この作品はすっぱり前半と後半に別れた二部作となっている。前半は四十面相の見事な脱獄を、そして後半は「大金塊」を思わせる冒険劇になっている。ただ、この辺りからややマンネリズムに陥った感はあるな。
<A> <楽>
13'08'01 月光条例23
藤田和日郎 (検索) <amazon> <楽天>
 カグヤの両親の助力で月の向こう側の世界の企みを知った月光と天堂は地上に帰り、そこで未曾有の危機が迫っていることを伝える。だが重罪人である月光の言葉を聞く者はなく、それでも何か手がないかと探す月光…
 自分の言うことを誰も聞いてくれず、その中で僅かな仲間達が結集していくという燃える展開。著者の一番良いところが出た話になっている。ただ、このパターンは過去「うしおととら」でやってたことの焼き直しでもあり。もうちょっと違った形にして欲しかった気もする。
 さて、それで月光が打ち出の小槌を使って願ったこととは…というのがこれからの話の焦点となるだろう。
<A> <楽>
13'07'30 劇画一代 梶原一騎自伝 (著)梶原一騎 <amazon>
 「巨人の星」や「あしたのジョー」を生みだし、新ジャンルの漫画“劇画”を定着させた著者が、自らの半生を振り返りつつ、それらの漫画がいかに生み出されたか、そしてそれによって自分自身がどのように変わっていったのかを描いた、自叙伝。
 著者はまだ若い内に亡くなったのだが、本当に常に最前線を駆け抜けた一生であったことを感じさせられる話だった。力道山や大山倍達との交友関係、格闘技の興行から映画まで、実に活動的な人生だったようだ。事実も面白いけど、エッセイというのにドラマ性の高い叙述にぐいぐい引き込まれる。
13'07'27 銀の匙2 (著)荒川弘 <amazon>
 学校清掃の際見つかった手作り窯。これを修理すればピザが作れるとうっかり喋ってしまった八軒は、友人達からピザを作るように頼まれてしまう。断り切れず、ピザのことを調べてみると、窯の修理から材料までほとんどが大蝦夷農業高校で手に入る事が分かり…
 1巻も面白かったけど、2巻になって俄然面白さが増した感じ。この巻では話は大きく二つに分かれ、前半が八軒が中心となってピザ作りをすることと、後半ではクラスメイトの御影の実家でアルバイト生活を送ること。前半部分は素直に学生らしい楽しみ方を(学祭あたりのノリで)。後半は農家の現実について。著者の実体験が良く活かされた話とも言えるだろうな。
13'07'25 鉄道員(ぽっぽや) (著)新田次郎 <amazon>
 著者による短編集。「鉄道員(ぽっぽや)」、「ラブ・レター」、「悪魔」、「角筈にて」、「伽羅」、「うらぼんえ」、「ろくでなしのサンタ」、「オリヲン座からの招待状」の8編を収録する。
 著者の作品は現実を描いているのにどことなくファンタジックで、映像に映えそうなものが多い。事実この短編集からも「鉄道員」と「オリヲン座からの招待状」が映画化もされており、評価も高い。割と気軽に読める作品だから、又読んでみるか?という気にさせてくれるのも良い…
 あれ?他にも読んでたはずだけど、このサイトでは初めての著者作品になってるんだが。
13'07'23 げんしけん13 二代目の四 (著)木尾士目 <amazon>
 学園祭当日。現視研の部室には昔懐かしいメンバーがやってきていた。それと新メンバーの古い仲間達も加え、賑やかなものとなった。だが、そこで話題に上ったのは波戸のこと。彼が何故女装男子となったのかが明かされていく。
 波戸を中心に話が進んでいくが、波戸を通して実は斑目を描くと言う構造を取っているのが面白い。確かに斑目に惹かれている波戸の目を通せば、新しい構造になる。
 しかし、一方では話が痛々しい部分が多いため、ちょっと読むのに時間がかかるのが難点か。何のことはなく、現代風の恋愛話だもんな。
13'07'20 いつも明日見て…夢追い漫画家60年 (著)藤子不二雄A <amazon>
 漫画家となり、デビュー60周年を迎えた著者が、今まで描き続けてきた漫画生活に思いを馳せ、自らの半生を振り返ったエッセイ。
 基本的にここに描かれているのは「まんが道」に描かれていたものと同じだが、著者の思い入れの深い映画『少年時代』についての言及が多い。原作者としての著者ならではの視点だろう。
13'07'18 銀の匙1 (著)荒川弘 <amazon>
 大蝦夷農業高校畜産科に入学した八軒勇吾。サラリーマン家庭で育ち、全く農業とは別な生活をしていた勇吾は、この高校の雰囲気になじめず、見るもの聞くものショックなことだらけ。だが、持ち前の人の良さから、何かと頼られることがが多くなり…
 前に「ヒーローズ・カムバック」読んで一番面白かったので、これなら読むべきだと思って購入。たまたまアニメも始まるため、良い時期になったか…というか、遅きに失したか。
 でもこれ、凄く面白い。少なくとも私が味わうことが出来なかった高校生活の楽しさが詰まってるし。
13'07'16 パワードスーツ (著)遠藤武文 <amazon>
 “私”大和健斗は介護用パワードスーツの売り込みのために小さな町へとやって来た。妙に高圧な病院事務局長とのやりとりで所持金を失った“私”は病院で知り合った高齢者の家に泊めてもらうことになったが、そこでこの町では次々と人間が失踪しているという事実を知らされる。全く状況が分からないまま、事件に巻き込まれてしまう“私”だったが…
 作品としては、くらだらないとまではいかなくても、たいして面白いものではない。更に一人称と三人称の使い分けが本作の肝なのに、そのつなぎがうまく行ってないし、物語も中途半端という残念な作品。ただし、社会風刺としてだけはなかなか上手いところを突いており、これから10年後20年後の日本の社会について、特に地方で起こり得る事はかなり正確に捉えている。
13'07'12 西原理恵子の人生画力対決5 (著)西原理恵子 <amazon>
 マンガ界の重鎮に喧嘩を売り続けて、いよいよ5巻目。画力勝負は山口晃(日本画家)、島本和彦&藤田和日郎&ヤマザキマリ、安彦良和。そして画力対決ではないが、高井研一郎とさいとうたかおとホリエモンとの会談を描く。
 マンガ界に喧嘩を売り続け、ここまで来たか。という感じで、今回のが緑対決はマンガ界のみならず、日本画にまで手を伸ばしてる(山口晃は前のできるかなでも対談してた)。特に安彦良和に至っては著者が「一神教」とまで言ってる。
 読みどころは山ほど。特にさいとうたかおとの対談では、「ゴルゴ13」の誕生秘話から、リイドコミックの立ち上げについてまでが語られてる。さいとうたかお本人曰く、ゴルゴ13は「どー考えたってあんな主人公一週間で死ぬだろ」だそうだ。あと、島本和彦&藤田和日郎対決は前にネットで中継していて、それを全部観ていたので、あの対決がここまで無茶苦茶に描かれるのか。と感慨深い。
 あの時の対決観ていたら、著者は結構人当たりが良く、その中でちょっとだけ毒を吐いて、それを笑ってごまかすようにしてるんだけど、漫画になると、その毒の部分だけを徹底的に強調して描くことになる。なるほどこれが著者の芸風なんだ。
13'07'09 狼と香辛料9 (著)支倉凍砂 <amazon>
 南北の対立が起こっている運河沿いの町ケルベに伝説の海獣イッカクが陸揚げされた。不老不死の伝説さえあるそのイッカクをめぐり、町の対立関係は激化していくのだが、そこで命を賭して莫大な儲けを得ようとするエーブと、ローエン商業組合のキーマンの二人によって手駒にされそうになるロレンス。ここでどのように振る舞えばいいのか分からないまま、流されるしかないロレンスだったが…
 初の前後編となったこの話。物語の完成度としてはそこそこ高いと思うけど、いかんせん最後のどんでん返しに至るまでが長くなり過ぎ。ページ数で言えば勝利はほんの一瞬でしかないのでバランスには欠くし、伏線もあからさますぎ。前後編でやるほどの物語ではなし。
13'07'05 荒川アンダー ザ ブリッジ 7 (著)中村光 <amazon>
 突然荒川に現れたアマゾネス軍団によってさらわれてしまうリク。そして帰ってきたリクは、ニノを振り向こうともしない。いつもとは違った陸の姿に寂しさを隠せないニノだが…
 あらすじは二話分だけ。他にニノが宇宙に行くための訓練として荒川の底に秘密基地を作るとか、やっぱり訓練のため、密室での人間関係とか。一応ニノが金星に帰る手伝いと言う事なんだろうけど、大部分はきちんとオチのあるギャグで、相変わらず楽しい作品になってる。
13'07'03 映像/言説の文化社会学 (著)中村秀之 <amazon>
 1950年代にハリウッド映画の中で始まったフィルム・ノワール。定義付けの難しいこのジャンルがいつ登場し、そして世界的な映画史にどのような影響を与えたのか。そして根本的なところで、「フィルム・ノワールとはそもそも何か?」について考察した作品。
 映画好きとしては、「これがフィルム・ノワールです」と提示されたものをそのまま受け入れてしまいがちだが、多角的に見てみると、定義付けは結構難しいものだ。そもそもジャンルとして考えられるものなのかどうか?という根本的なところから考えさせられるのはありがたいが、一通り読んでみて、余計分からなくなった。というのが正直な感想だったりする。