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仮面ライダーガッチャード

仮面ライダーガッチャード事典
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書籍

 

主な登場人物
一ノ瀬宝太郎
仮面ライダーガッチャード
(役)本島純政。
 仮面ライダーガッチャードに変身する高校生。偶然から錬金術師の九堂風雅と出会い、ガッチャードライバーとホッパー1ケミーを託される。錬金術師となってケミーと人間の共存する社会を作りたいと願うようになった。大きな夢を掴むことを「ガッチャ」と称している。
九堂りんね
仮面ライダーマジェード
(役)松本麗世。小学生アイドル出身。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 ガッチャ!ホッパー1!

  脚本:長谷川圭一
      内田裕基
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 大きな夢をガッチャする(捕らえる)ことを夢見る高校生一ノ瀬宝太郎は、肝心の目指すべき夢が見つからないまま空回りしていた。そんな宝太郎はクラスメイトの九堂りんねに夢のことを馬鹿にされたことで、一言文句を言ってやろうとするのだが、何故かりんねは見たこともない道へと歩み出していた。思わず彼女をつけるのだが、そこで巨大なバッタと出会ったかと思ったら蒸気機関車に乗せられてしまう。終着駅では一人の男が現れ、「認められた」と言ってドライバーを手渡される。

 敵はマンティスマルガム。運命の女神の一人クロトーがカマンティスと合体して誕生した。両手の鎌で攻撃するほか、衝撃波を生じさせる。
 新しいライダーの開始。未来を夢見る高校生が突然力を与えられるというパターンで、これまでにも「仮面ライダーゴースト」および「仮面ライダージオウ」の第一話と結構似ている。とつぜん電車が現れて乗せられるパターンは「仮面ライダー電王」だし、魔法使いが現れるのは「仮面ライダーウィザード」。変身用のバッタと出会うというのは「仮面ライダーゼロワン」から。他にも仮面ライダーだけでなくウルトラマンからも結構引用があったりする。
 と言うことで、これまでにない仮面ライダーではなく、既知のパターンを踏襲するっぽい。これは全く悪くなくて安心して観られる作品っぽさがある。謎めいた部分がないので、観たまんま楽しめる作品は久々かも。
 今回の仮面ライダーは錬金術をモティーフとしたものとなるが、現時点では魔法と区別が付かない。用語としてケミー(alchemy)、マルガム(amalgam)など、言い回しだけ。
<第一話らしく、演技が固いが、それは初々しいというべきかな?台詞回しがちょっと恥ずかしい。
 夢のことを「ガッチャ」と言っているので、変身後はガッチャードと呼ぶのは良い(ウルトラマンジードでも同じ事やってた)。だけど最初からなんで「仮面ライダー」と言うのかが分からないな。
 ガッチャードは最初から戦い馴れてるけど、ちょっと馴れすぎでは?>
VOL.1
<A> <楽>
マンティスマルガム 画像 <A> <楽>
第2話 追跡、錬金、スケボーズ!

  脚本:長谷川圭一
      内田裕基
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 仮面ライダーガッチャードに変身し、怪物を倒した一ノ瀬宝太郎の前に、担任教師のミナトが現れた。ミナトと九堂りんねは実は錬金アカデミーの教師と生徒であることを明かし、宝太郎にも学校に入学するためのテストを受けるよう勧めるのだった。

 敵はスケボーマルガム。ケミーの一体スケボーズが強盗犯須藤の悪意と結びついて誕生した。身体中にスケボーを装着しており、任意にそれを外して攻撃したり、乗り物にシタリする。
 前回ラストで高校教師のミナトが錬金術の先生となると言う話。仮面ライダーでは唐突に戦いに放り込まれてケアがない話が多いので、先生が存在してくれることでリードしてくれる人がいるのはありがたいことだ。
 そしてミナトから入学試験として課されたのは、重さの違うケミーのカードを同じ重さにするという指令だった。宝太郎がカードの中にいるケミーにお願いしたらケミーの体重が変わってカードの重さも同じになった。ミナトによれば、それは邪道なやり方だそうだが、試験には合格。錬金アカデミーには他の生徒もいるようで、二人の男女が最後に登場していた。ついでに先輩ライダーらしいのも登場してる。
 今回の戦いでは前回手に入れたカマンティスとオドリッパを組み合わせて武器のように使うほか、ビークルケミーのバイクであるゴルドダッシュを用いている。
 そして宝太郎には夢が出来た。それは大物錬金術師になると言うこと。やっと行く道を見つけたということらしい。
<りんねは特定の物体を自在に操ることが出来る。それって錬金術じゃなくて魔法なのでは?
 ミナトの行動と言い言動と言い、岸部露伴みたいだな。なんか顔が高橋一生に見えてきたぞ。
 久しぶりにバイクに乗る仮面ライダーが出てきた…あれ?なんか変。>
スケボーマルガム 画像 <A> <楽>
第3話 ブシドー、見つけたり。

  脚本:長谷川圭一
  監督:山口恭平
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 錬金アカデミーで学ぶことになった宝太郎は、やっと自分にガッチャするものと出会えたと毎日ウキウキだったが、同時に錬金術師とケミーによって人類に危機が迫っており、ガッチャードとして戦う。そんな宝太郎の前にドライバーを渡せと一人の男が現れる。

 敵はポイゾナスマッシュルームマルガム。人々の幸せを妬む茸本という男にヴェノムダケのケミーに取り憑かれて誕生する。様々な菌を放出する。そしてサブマリンマルガム。ストーカーの狩屋という男にディープマリナーが取り憑いて誕生した。りんねに襲いかかる。
 すっかり浮かれまくって、他の錬金術師見習いから浮いてしまった宝太郎と、その前にライバルキャラが現れる話。自分の強さに酔って浮かれまくって戦って、人を守れなくて負けてしまい、落ち込んで復活という、少年漫画の王道を行く立派なヒーロー描写だ。
 このライバルキャラというのが、物陰から宝太郎の活躍を眺めては唇を歪めて笑って去って行くという、まさしく70年代の漫画に出てくるような典型的なキャラだった。ほとんどハカイダー。格好良く決めているのだが、言動の一つ一つが格好つけすぎて爆笑ものというのが素晴らしい。名前も黒鋼スパナという、絶妙に滑ったネーミングも良い。
 当然スパナも変身するが、名前と姿を見る限り、それは仮面ライダーではないようだ。
 全般的に見て、本作の70年代っぽさは顕著で、新しさを捨ててる感がある。しかし何回りか回ってまさしく王道になってる。良いぞ良いぞ。
 ケミーは善悪を持たないので、人間が邪悪だとケミーも邪悪となる。それでケミーをどうするかで宝太郎とスパナの間で意見が食い違う。理屈として正しいのはスパナだが、ヒーローとして正しいのは宝太郎。そしてヒーローとしての正しさこそが作品の熱さになる。よく分かった脚本だ。
 そして宝太郎の熱い思いに呼応して、最も気難しいというアッパレブシドーのケミーが宝太郎に力を貸すことになった。スケボーズとアッパレブシドーを合わせることでアッパレブシドーに変身する。
<大真面目な顔で「くろがね、すぱな」と言うミナト先生。そしてやはり緊張した面持ちで「くろがね、すぱな」と言う宝太郎。台詞のギャップに笑うなと言うのが無理だ。>
第4話 アントルーパー・ラビリンス

  脚本:長谷川圭一
  監督:山口恭平
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 黒鋼スパナが変身したヴァルバラドは宝太郎の目の前で鮮やかにサブマリンマルガムを撃破した。ミナトによれば、スパナは上層部から派遣された超A級錬金術師だと言う。スパナはしばらく宝太郎を見張るために錬金アカデミーに在籍することとなったが、そんな中でもケミーを使った犯罪は起こり続ける。

 敵はアンツマルガム。冥界三姉妹のラケシスがアントルーパーのケミーを用いて変身したマルガム。ラケシスはクイーンという個体で、兵隊のコマンドを生み出す。コマンドが作った巣穴に宝太郎をおびき寄せて、強力な酸をかけてガッチャードを変身解除に追い込む。
 前回登場した黒鋼スパナは錬金アカデミーに在籍することになった。りんねにばかり親切にし、男には容赦のないスパナに嫌な印象を受ける宝太郎。
 そんな中でも最初に会った冥界三姉妹の変身したアンツマルガムに苦戦しつつ、新しい力を手に入れた。
 順調に新しい力を手に入れている最中で、九堂りんねとは喧嘩友だちから少し前進した感じ。一方黒鋼スパナとは反発し合っているが、今のところ実力差は明らかという状態。
 りんねを大切に扱うスパナだが、実際は何か下心があるようでもある。この辺もいかにもライバルって感じ。
<今回変身したヴェノムマリナーは丸い耳のようなものを頭頂部に持つ。甲高い声で喋るどこぞの鼠キャラに似てるような気がするが?>
第5話 燃えよ!斗え!レスラーG!

  脚本:長谷川圭一
  監督:渡辺勝也
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 プロレスジムにケミーがいると言う情報を聞きつけた宝太郎はクラスメイトの蓮華と錆丸と共にプロレスジムへと向かう。そこに現れた地上げ屋をあっという間に撃退したケミーのレスラーG。彼をパートナーにしようと話しかける宝太郎だが…

 敵はゴリラマルガム。粗暴な元プロレスラーの剛力にゴリラセンセイのケミーが取り憑いて誕生したマルガム。パワータイプのマルガム。
 プロレスジムを舞台に新しいケミーを手に入れるという話で、今回はほぼ通常回と言って良い。毎回新しいライダーの形態が登場している。
 錬金術師は一般人に対して術を使ってはいけないという設定が出ていたが、これまでケミーかどうか分からない人間に対して術使ってなかったか?今回もりんねが躊躇しながらも攻撃していた。言ってることとやってることが違ってるようだが?
 プロレスジムに地上げ屋という構図はなんか70年代を彷彿とさせる組み合わせ。プロレス技に対抗するためプロレスの特訓をする仮面ライダーも懐かしくて良い。それなりにちゃんとプロレスの特訓やってるところが凄いな。相当痛そう。
 プロレスと特撮を合体させた作品としてこれまでも「アステカイザー」とか「ファイヤーレオン」があったが、やっぱり仮面ライダーでやると演出が桁違い。
VOL.2
<A> <楽>
第6話 超A級☆ネジれスター

  脚本:長谷川圭一
  監督:渡辺勝也
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 黒鋼スパナを付け狙う男を見つけた冥界三姉妹のラケシスはその男の闇の感情を使ってホークマルガムを作り出す。空中からの攻撃に対処できないヴァルバラド。更にりんねを人質に取られてしまうのだが、スパナは一切の容赦なく攻撃を行う。そんなスパナの行動に疑問を覚えつつ、それでも協力する宝太郎。

 敵はホークマルガム。かつて超A級錬金術師の試験に黒鋼スパナと争いあっけなく負けてしまいストーカー化した鉛崎ボルトがラケシスの力でマルガムとなった。
 ライバルキャラである黒鋼スパナがやっぱりライバルであることを確認する話。能力的にはトップクラスなのだが、何でも出来るために主人公を含めた他のほとんどの人々を見下す描写はほとんど70~80年代のもの。
 ちょっと鬱陶しいところもあるが、基本的に性格の良い主人公と、強いが性格の悪いライバルの関係で面白い関係になってる。キャラが逆転するが「仮面ライダーカブト」の加賀美と天道の関係に近い。あるいはボルトは「高速戦隊ターボレンジャー」のヤミマル=流星光あたりに近いかな?
 自分の自慢の料理の腕前まで負けてしまった宝太郎がちょっとストーカーのようになってスパナをつけ回すが、それ以上前からスパナにつきまとっていた男とバッティングしてしまった。よっぽど恨まれるタイプの人間らしい。
 今回は宝太郎の方が完全にサポートに回っただけだった。主人公としては情けないが、人命救助の方がヒーローとしてのありかたとしては正しいだろう。
<黒鋼スパナに鉛崎ボルト。ちょっと共通したところがある名前だ。錬金術師はそういう名前がつけられるのだろうか?>
第7話 さよならサボニードル

  脚本:内田裕基
  監督:柴﨑貴行
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 新しく仲間になったケミーを用いて順調にケミーを進めていく宝太郎ら錬金アカデミーの生徒達。そんな彼らの前にサボニードルケミーと友だちになったという少年砂山理玖が現れる。人間とケミーはいつまでも一緒にはいられないと、サボニードルケミーを預けたいという理玖だが…

 敵はドラゴンフライマルガム。空中から針を飛ばして攻撃するマルガム。
 今回は話が前後編で、平成ライダーの定番ストーリーっぽく作られてる。ひょっとしたら、これまでが昭和ライダー編で、これから平成ライダー編が始まっていくのかな?
 メインの物語は少年とケミーの友情話を処理する話になる。主人公が無意味にお節介なのがヒーローっぽいが、話はだいぶ不自然。ただこう言う無理矢理強引な話は昭和の特撮っぽくて嫌いじゃないぞ。
 ガッチャードは新しい形態を次々に披露しているが、こんなにいると、だんだん訳分からなくなってくる。
 一方ストーリーに関わる話としては、冥黒三姉妹が人間をマルガムに変える理由を探るスパナは、彼女たちがケミーではなく人間の悪意のようなものを集めていることに気づくが、それが何を意味してるかはまだ不明。スパナは合理主義で、ケミーは道具として扱うことに固執し、情を込めてはならないという考え方。
<ドラゴンフライマルガムが使った「飛んで火に入る夏の虫だ」は特撮ではよく使われる言葉だ。昆虫形態の敵が使うことが多い気がする。
 長台詞を言いながら空から落ちる宝太郎。落下が随分ゆっくりだな。>
第8話 グレイトなきずな

  脚本:内田裕基
  監督:柴﨑貴行
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 折角得たサボニードルが戦いの最中にガッチャードの元から脱走してしまい、宝太郎は危機を迎える。なんとか危機は脱したものの、サボニードルの行方が分からなくなり、更にサボニードルと友だちになった理玖から、サボニードルを探して欲しいと願われる。

 敵はドラゴンフライマルガム。理玖の父砂山堅二がグレイトンボケミーに憑依された。理玖から余計なものを排除しようとする思いから闇に取り込まれた。そしてクローバーマルガム。冥黒三姉妹のラケシスがハピクローバーケミーを用いて変身したマルガム。
 サボニードルを仲間にする話の後編。パターンは前半の平成ライダーそのものだった。
 ストーリーは悪くないのだが、子どもに合わせてガキの思考で突っ走る宝太郎がやや鬱陶しい。
 無事事態は収束できたものの、最後にミナトからは、軽々しくケミーと人間をつないだことで危機を作り出してしまったことで苦言を呈されている。学ぶとはこういうことだ。
 一方、冥黒三姉妹のアトロポスと出会ったりんねは、「攻撃するなら錬金術師だけにして」と言い、アトロポスは不思議な笑いを浮かべてそれを受けている。不用意な一言だったのかな?
<落下しながら長台詞と変身までこなす宝太郎。仮面ライダーになると時間の経過が変わるのだろうか?
 「目を覚ますのはお前の方だ」と言う父親だが、その姿は怪物そのもの。これ以上に説得力のない台詞も珍しい。>
第9話 ダッシュで京都!修学旅行!

  脚本:長谷川圭一
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 高校の修学旅行を前に、行きたいところがたっぷりある宝太郎はワクワクが止まらない。宝太郎、りんね、加治木のグループは京都の異界ツアーを始める。一方強力なケミーを捕獲しようと画策している冥黒三姉妹のクロトーも京都にいた。宝太郎を見かけたクロトーは二人の凶悪犯に目をつけ、マルガムにして彼らを襲わせる。

 敵はジャングルマルガム。ジャングルジャンのケミーに取り憑かれた凶悪犯の矢吹が変身したマルガム。
 高校生らしく修学旅行の話。こう言う普通の生活をしてるのが新鮮。太秦を舞台にするのは懐かしい感じだ。話としては全般的に陽性。旅行に出たらたまたま凶悪犯が近くにいるとか、ツッコミどころになるようなならないような都合の良い話が展開する。
 子泣き中心となるのは加治木。宝太郎の戦いにいつも巻き込まれてしまう一般人だが、そんな加治木に好きな人が出来たというお話。
 仮面ライダーの変身にはケミーを携帯してないといけないので、旅先で戦いになる場合、わざわざカードを届けてもらわねばならない。今回は蓮華と錆丸が東京からバイク飛ばして京都までスチームライナーを届けに来てくれた。その不便さが逆に新鮮。
 ガッチャードはカードの組み合わせによっては巨大ロボになることも可能と分かった。仮面ライダーが巨大化するのはJ以来か?(ワイルド形態はライダーとは言えないかな?)
<聖が加治木との待ち合わせ場所に指定したのは開けた川のほとりだった。珍しいところで待ち合わせるもんだな。
 凶悪犯という矢吹はハサミを舐めながら登場してる。分かりやすいが、ほとんど馬鹿にしか見えない。
 巨大戦ではかなりの被害が出てるようだが、寺とかの史跡は綺麗に避けていた。>
VOL.3
<A> <楽>
第10話 炎の京都!〜悲恋・ケミー雷電事件〜

  脚本:長谷川圭一
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 新装備のゴールドメカニッカーに変身し、ジャングルマルガムを分離させることに成功した宝太郎。だが逃亡犯はもう一人おり、しかもその男姫野剣は加治木の思い人聖の兄だった。バッテリーマルガムに変身した剣と戦う事になる宝太郎。

 敵はバッテリーマルガム。連続放火犯の姫野剣にライデンジケミーが憑依して誕生したマルガム。そして兄に裏切られた聖も変身してしまう。
 前回に続き加治木の恋心が中心となった話。加治木の恋は紆余曲折あったが、見事に成就する。錬金術師の掟によって記憶を消されてしまっても再び出会うというオチに持って行った。
 人間の心は弱い。心から兄を信じていたはずの姫野聖は裏切られたと分かった途端に兄を憎んで殺そうとまでしている。極端な人だな。
 最後に加治木の願いが叶ってUFOが現れるのだが、それ自体がケミーで、これを探すのがクロトーの目的だったらしい。
第11話 キャッチ!スパイだ!?ライダー失格!?

  脚本:長谷川圭一
  監督:福沢博文
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 クロトーが回収したレベルナンバー10のUFO-Xケミーを使って実験を開始するが、ケミーは逃げてしまう。一方錬金アカデミーには釘宮リヒトと針馬汐里という二人の人物が調査官としてやってきた。錬金アカデミーに冥黒三姉妹のスパイが紛れ込んでいると言われてしまう。更にマルガムまで現れ…

 敵はスパイダーマルガム。逃げたUFO-Xケミーを回収しに来たマルガム。実は冥黒三姉妹から来たのではなく、錬金連合からやってきた針馬汐里が変身したものだった。
 物語の節目となる話で、ここから話は大きく展開していく。具体的には錬金アカデミーだけでなくその上部組織の錬金連合という組織があり、そこから命令が下される。調査官の二人によれば、宝太郎は錬金術としてのやり方を逸脱しており、ドライバーが回収されそうになってしまう。
 ケミーカードの中でも最強と呼ばれる何枚かのカードの存在が明らかにされる。前回回収したUFO-Xケミーもその一つだが、それをコントロールするのは困難で、冥黒三姉妹もそれをコントロール出来ずに逃がしてしまった。カードの種類は11あるため、最強カードもそれだけあると言うことになりそうだ。ちなみにUFO-Xケミーはオカルトケミーのレベルナンバー10。
 UFO-Xケミーが逃げられたことで、冥黒三姉妹のアトロポスは違うアプローチを取ると言っていたが、自分でドライバーを作っている。どうやら新しいライダーは悪の側のライダーとなるらしい。
<ガッチャードの変身転換は見た目結構時間が掛かるのだが、敵の攻撃もゆっくりになってる。多分目にもとまらぬ早業で行っているのだろうが、そう見えないのが問題だ。>
第12話 暴走ライナー!暗黒ライダー!

  脚本:長谷川圭一
  監督:福沢博文
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 スパイダーマルガムに変身していたのは錬金連合から派遣されていた針馬汐里だった。実は冥黒三姉妹に共感し、暗黒の扉を開く禁断の秘術に手を染めていたのだ。だがそこに現れた冥黒三姉妹は汐里を消し去ってしまい、更にそこにいた錆丸を捕らえて無理矢理ドライバーを握らせ漆黒の仮面ライダーに無理矢理変身させるのだった。

 敵は仮面ライダードレッド。冥黒三姉妹のスパイを探しに冥黒三姉妹が作った仮面ライダーで、レプリケミーカードを用いて通常の仮面ライダー以上のパワーを発揮する。錆丸の知識を使うため、ケミーカードの属性を瞬時に理解し最大限に用いる。来た調査官本人がスパイだったというオチから始まり、新たな仮面ライダーの登場と、流れるように話が進んでいく。
 宝太郎の良き先輩であった錆丸が自分の意思とは異なり暗黒の仮面ライダーに変身してしまう。新しいキャラが出るかと思ってたのだが、結構意外。意思を操られるので、誰でも仮面ライダーになれると言うことで、あるいは装着者は変化するのかも知れないけど。
 圧倒的な仮面ライダードレッドの力に対し、UFO-Xケミーが現れてガッチャードに専用剣を与えて去って行った。都合良すぎるパターンだが、どうやら宝太郎は特殊なケミーであるレベルナンバー10との相性が良いことが分かった。過去何か関わりを持つのか偶然なのかはこれからの話次第。
 宝太郎は死ぬほどの怖さに直面したが、それでも錆丸を救う事を誓っている。こう見えてメンタルは相当強いようだ。
第13話 とりもどせ!ユージョーXフォーエバー!

  脚本:長谷川圭一
  監督:渡辺勝也
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 冥黒三姉妹によって仮面ライダードレッドにされてしまった錆丸を救う方法を考える宝太郎たち。鍵はUFO-Xケミーから与えられたエクスガッチャリバーにあると、その使い方を考察する。そんな時、クラスメイトの加治木から、UFOの目撃情報が増えていると言われた宝太郎はUFO-Xケミーを呼び出す方法を考える事にした。

 敵は仮面ライダードレッド
 これまでわりと陽性の話ばかりだったが、先輩の命が掛かっていることから、話はかなり深刻なものへとなっていく。特にドレッドドライバーは装着者に強い負荷を与えるため、このまま変身していたら錆丸の命が持たないと分かる。
 錬金連合の内部事情も少し垣間見える描写あり。針馬汐里が裏切っていたことを伝えたミナトに対し、二人の上司は不問にすると言っていた。内部で不協和音が鳴り響いているようだな。この作品はあんまり暗くならないよう願いたい。
 ドレッドに対抗するためレベルナンバー10の一つUFO-Xの力を手に入れたガッチャードは仮面ライダースーパーガッチャードへと進化した。レベルナンバー10はまだいくつかあるので、ここからはレベルアップした仮面ライダーが見られることだろう。レベルナンバー10は人間に支配されないはずだが、宝太郎に力を貸したのは、本人曰く「信用してくれたから」だそうだ。歴代の錬金術師が出来なかったことをやってのけたため、宝太郎は錬金連合からも一目置かれる存在となった。
 ちなみにエクスガッチャリバーの本当の使い方は、畳んでガッチャードライバーに合体させることだった。
<やるんじゃないかと思ったんだが、本当に「ベントラベントラスペースピープル」言ってるよ。70年代かよ。>
VOL.4
<A> <楽>
第14話 パクっとレックス!キケンなエックス

  脚本:長谷川圭一
  監督:渡辺勝也
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 店のクリスマス準備のため手伝いに来てくれたりんねの悩みを聞く宝太郎。そんな二人の耳に恐竜のような咆吼が聞こえる。新たなケミー出現を感知した宝太郎とりんねは早速向かうが、その前に恐竜の写真を撮りたいという間辺爽という女性が現れた。

 敵はエックスレックス。人間を捕食する巨大な恐竜型ケミーで、レベルナンバー10にカテゴライズされる個体。そして仮面ライダードレッド。冥黒三姉妹のクロトーが変身した。
 前回レベルナンバー10の一枚が登場したが、続けて新たなレベルナンバー10カードが登場してきて、一度は装着までしている。展開が早い。
 話は無茶目な上に宝太郎が必要以上に熱いためなんだか微妙な感じ。
 ドレッドドライバーを取り返すためにスパナが冥黒三姉妹のアジトに乗り込んでいるが、あっけなく撃退されてしまった。なんかちょっと可哀想になって来た。
 仮面ライダードレッドに関しては、前回の錆丸は試験で、今回ラケシスが変身したのが発展系らしい。それでもまだ成長するっぽい。
<爽は恐竜の写真を撮りに来たと言う。それがどれだけおかしいのか誰もツッコミを入れない世界。
 エックスレックスを見てすぐに恐竜だと気づいた爽だが、そうは見えないよな。良く言ってロボット。>
第15話 掴めハッピー!輝けガッチャリバー!

  脚本:長谷川圭一
  監督:渡辺勝也
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 レベルナンバー10のエックスレックスの力を得てスーパーガッチャードとなった宝太郎はクロトーが変身した仮面ライダードレッドと戦う。だがそこにいた間辺父娘が人質に取られてしまう。

 敵は仮面ライダードレッド。そしてクローバーマルガム
 今回は珍しくひたすら一つの戦いに集中した話となった。この短い時間の中でもかなり濃密なストーリーが展開していく。
 メインの物語はエックスレックスを巡る話で、人の心を操る冥黒三姉妹によって間辺父娘と、りんねが追い詰められていく。
 アトロポスによって裏切り者の父親をなじられてしまうりんねだが、その言葉はアトロポスが人間に憧れているからと見抜き、逆にアトロポスを精神的に追い込んで焦らせたお陰で突破の切り口を見いだす。
 一人一人の強さを追求する冥黒三姉妹に対し、仲間を信じる宝太郎がスーパーガッチャードになった時に更なる力が湧き出る。パワーアップの瞬間、仮面ライダー1号のものらしいベルトの姿が現れ、風によってパワーアップするという、なかなかに燃える展開ではあった。
 これまで二度にわたってラケシスはクローバーマルガムに変身していたが、そのケミーカードが回収されたので、これでもう変身はしなくなるのかな?
<「俺を誰だと思ってる」と言った瞬間に崩れ落ちるスパナ。格好良い台詞と行動が合ってないが、これは意地って奴か。
 力を増したスーパーガッチャードの姿を見たクロトーの台詞は「パワーを上げたとでもいうのか?」と富野構文だった。
 クリスマスの余興でピンクレディを歌う加治木。更にマイクを受け取った宝太郎は渡辺美里を歌っている。70年代と90年代か。なんの狙いだ?>
第16話 クライシスXmas!オロチ事変

  脚本:内田裕基
  監督:柴﨑貴行
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 宝太郎はりんねにクリスマスで大忙しのキッチンいちのせを手伝ってくれるように頼み、半ばアルバイトで手伝いに入る。そんな二人は空から巨大な蛇が落ちてくるのを目撃する。ケミーカード絡みと見た二人は現場に急行するが、そこにいた巨大な蛇はガッチャードの姿を見た途端に消えてしまう。それから急に人々が石化する事件が頻発する。

 敵はオロチマルガム。ラケシスがジャマタノオロチケミーで変身したマルガムで、八体の頭を持つため、八体存在する。八体の頭部全てを破壊した時に本体が現れた。冥黒三姉妹の前に現れたグリオンが使役している。
 新たなライダーが登場する。現時点では完全に謎の存在で、しかもその姿はオレンジ色のガッチャードだった。現時点では宝太郎のガッチャードに助言を与えるだけで去っている。
 オロチマルガムの頭の一つにも敵わずガッチャードに任せるしかない黒鋼スパナはますます存在感が薄くなってしまったが、それでかなり苛々しているようだ。宝太郎に対しては態度でマウント取ろうとしてくるが、実力不足を指摘されて引き下がるしかない。こちらも何か動きが起こりそうだ。
 冥黒三姉妹には上司がいることも発覚した。少し展開が進んでいる。
 ガッチャードデイブレイクの声はDAIGOだった。ウルトラマンタイガに続き、二つ目のヒーロー役となる。
第17話 ムーンブレイク・メッセンジャー

  脚本:内田裕基
  監督:柴﨑貴行
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 正月気分を満喫していた宝太郎とりんねだが、突如現れた新しいマルガムが人を次々にさらっていく。それと戦ったところ、あまりの強さに苦戦する。そんなガッチャードの前に現れたのはオレンジ色のガッチャードデイブレイクで、宝太郎に、決断の時が近いとだけ告げる。一方錬金アカデミーに、ミナトの錬金術師の先輩というグリオンが現れる。

 敵はムーンマルガム。グリオンが作り出したマルガムで、人を地面の中に引き込む能力を持つ。再生能力まであって前回のオロチマルガムと同等の力を持っている。
 レベルナンバー10の力を手に入れたところ、今度は敵もパワーアップしてきた。それは冥黒三姉妹のリーダーとなるグリオンのお陰なのだが、そのグリオンは錬金アカデミーにやってきて、ミナト先生と話をしていた。
 前回現れたガッチャードデイブレイクの正体は分からないが、謎めいたヒントだけ宝太郎に与えている。彼によれば、今のままの宝太郎では新しいマルガムには敵わないそうだが、近々何らかの決断を下さねばならなくなると言う。
 スパナが錬金術師になったのは、恩人に報いるためだったそうで、その恩人が現れた。錬金連合の開発者の鏡花というその女性は、10年前の事件に関して調べており、そのためにスパナを使っているが、それに関して申し訳なく思っているらしい。
 グリオンと会話後のミナトは急に錬金アカデミーの閉鎖を宣言し、ケミーカードを全て回収すると宣言する。それに抵抗するスパナの前で仮面ライダードレッドに変身した。全く敵わなかったが、スパナの機転で逃げることだけは出来た。
<新しいオープニングでりんねとスパナが仮面ライダーに変身していた。もうばらしてしまって良いのね。>
VOL.5
<A> <楽>
第18話 駆け抜けろ!進化のファイヤーロード

  脚本:内田裕基
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 新学期が始まったが、学校にはミナトの姿はなく、誰もミナトのことを覚えていなかった。自分たちを裏切って冥黒三姉妹側に付いたミナトにショックを受ける宝太郎は、これからどうすれば良いのか何も思いつかないままだった。一方ミナトの方はグリオンと共に強力なマルガムを作り出そうとしていた。

 敵はムーンマルガム。その本体は小さな人形のような姿で、それが核となって姿を自在に復活させられる。
 ガッチャードのパワーアップの回。このところ二話に一話はパワーアップの話になってるけど、今回はかなり大がかり。宝太郎が過去に向かい、10年前に宝太郎自身が生み出したという宝物を発見することになる。
 実は10年前の子ども時代の宝太郎はウロボロス界に入り込んでいて、そこでホッパー1たちと出会っており、自らの錬金術の力を使って宝物となるゴーグルを作り出していた。そしてここで宝太郎が出会ったのがりんねの父風雅であり、そこで錬金術の研究を続けていたのだが、その研究を奪おうとしたグリオンに襲われ、風雅は最後の手段としてケミーカードを解放させた。そこでグリオンは風雅を裏切り者として告発したという事実が発覚した。
 幼い宝太郎は風雅によって記憶を消されて現実世界へと送り出されていた。これが第1話の宝太郎と風雅の出会いにつながっている。
 現代に戻った宝太郎に対し、ガッチャードデイブレイクは、未来からやってきたことを明かす。その未来とは、人もケミーも大半が死んでしまった闇の世界で、その事態を引き起こしたのがグリオンだと分かった。
 そして宝太郎は過去の自分が作ったゴーグルを錬金術で変え、仮面ライダーファイヤーガッチャードに変身する。ただし体色は水色のままで、未来からやってきたデイブレイクとは異なる進化をしている。それが何故かは現時点では分からない。
<突然現れた未來の宝太郎となんの屈託もなく遊ぶ幼い宝太郎。こんな無防備な性格でよくここまで生きてこられたもんだ。
 デイブレイクは未来の宝太郎っぽいのだが、声が違うだけでなく喋り方まで違うんだが。>
第19話 んねの夜明け!変身・マジェード!

  脚本:内田裕基
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 冥黒三姉妹に対抗するため、とりあえずキッチンいちのせ連合を結成する宝太郎ら錬金術師の卵たちだが、ミナトの真意が分からないため、これといって次の手を考えつかないままだった。そんな時、ミナトが現れ、りんねに新生錬金アカデミーに戻るように説得する。そこにグリオンが作ったケルベロスマルガムが現る。

 敵はケルベロスマルガム。新たに発見されたヨアケルベロスを用いてグリオンが作り上げたマルガムで、三つの顔から炎を出すほか、一つ一つの顔を持つ三体に分離する。アトロポスが奏でる笛に操られていたが、笛が壊された時、アトロポスを攻撃した。
 先に劇場版でお披露目は終わっているが、ついにりんねが新しい仮面ライダーマジェードに変身する。りんねがはめている指輪は実は仮面ライダーへの変身アイテムに変化する。
 今回はりんねの中心回。錬金術師になるこことが運命づけられており、錬金術師はルールが全てだと教え込まれていたりんねは、自分の価値観を持たないように育ってきた。そんな彼女が自分の価値で生きる事を決めた時に指輪が呼応してドライバーへ変化した。
 ミナトはあくまで錬金術師のルールに従ってガッチャードライバーを回収しようとしているが、それに複雑な表情を浮かべていること、そして結果としてりんねに命を救われることになったアトロポスも少々心境が変化している模様。
<宝太郎が作った料理を奪って食べるケルベロスマルガムだが、その口には轡がはめられてるから、食べることは出来ないと思う。>
第20話 微笑む天使、笑えぬ真実

  脚本:内田裕基
  監督:杉原輝昭
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 スパナの師匠である鏡花がキッチンいちのせ連合に新しいドライバーを持ってきた。これはスパナのためにドライバーなのだが、もしスパナが黒い炎に飲み込まれたら一生仮面ライダーにはなれないと語る。みんなにスパナが炎に飲み込まれないように注意するように語る。一方、そのスパナの前には死んだはずの両親が現れていた。

 敵はエンジェルマルガム。グリオンが作り出した強力なマルガムで、死者にかりそめの命を与えて蘇らせる力を持つ。そしてウィールマルガム。両親が死んでいることを思い出した黒鋼スパナがマッドウィールの黒い炎に飲み込まれて変身したマルガム。
 前回のりんねに続きスパナが仮面ライダーに変身する話の前編。最初は嫌味で強力な錬金術師として登場していたにもかかわらず、マルガムの強力化についていけず、あっという間に弱体化してしまっていた。それを跳ね返すためには仮面ライダーになるしかないと考えていたのだが、師匠の鏡花がドライバーを完成させずにいて、ずっとやきもきしていた。
 実はスパナには幼少時に目の前に両親を殺された記憶があり、その記憶が蘇ると、自らの中にある黒い炎に自らが焼き尽くされてしまうのだそうだ。その記憶を鏡花が錬金術で忘れさせていた。
 グリオンの意を受けたエンジェルマルガムはスパナの目前で両親を一度蘇らせた上で、敢えて殺害現場を見せてその事実を突きつける。
 絶望したスパナはマッドウィールケミーと合体してウィールマルガムにさせられてしまった。
 そして自らの後輩がこんな姿にされているのに黙って見ているミナトの姿もあり。
 今回は宝太郎はあんまり活躍してないが、これまで二回の戦いを経てファイヤーガッチャードの力を使いこなしている。一方のりんねはマジェードの力をまだ使いこなしてはいない。その対比もあり。
<スパナは顔に大怪我をしているのだが、一切血が流れてない。錬金術の力なのか?>
第21話 マッドウォリアー!黒炎のヴァルバラド!

  脚本:内田裕基
  監督:杉原輝昭
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 マッドウィールを取り込んでウィールマルガムへと変身した黒鋼スパナを更に追い詰めるようにエンジェルマルガムはスパナの両親を生き返らせては殺すことを繰り返す。なんとかウィールマルガムの暴走を抑えてスパナを助け出そうとする宝太郎らだが…

 敵はエンジェルマルガム
 黒鋼スパナが新しい仮面ライダーヴァルバラドに変身する話で、これまでにスパナはヴァルバラド→ウィールマルガム→仮面ライダーヴァルバラドとなる三段階を経ての変身となる。その際、スパナが持っていたマッドウィールがマッハウィールに進化しているが、ケミーが進化するというのは初めて出た概念となる。
 スパナに仮面ライダーへの変身を促したのはミナトだった。仮面ライダードレッドになったミナトはウィールマルガムに攻撃を加えるのだが、その際、グリオンにばれないように鏡花から強奪したヴァルバラドライバーを渡している。グリオンは元々スパナを自分のものにしようとしていたらしいが、それについては見事に当てが外れてしまった。
 スパナも仮面ライダーとなったが、独自の戦いを続けていくと宣言していた。まあこう言うキャラが本当に強力になることはこれまではなかったが、これからどうなるやら。
<ミナトは暴走するウィードマルガムに対し「俺が引導を渡してやる」と言ってる。錬金術師って仏教か?>
第22話 愛は刃!ケミー・ストーリーは突然に

  脚本:内田裕基
  監督:山口恭平
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 妙にウキウキしている蓮華の様子から、恋をしているのではないかと考えた宝太郎達は蓮華を追いかけるのだが、そこにはたくさんの人間を魅了する青年がいた。その信奉者には加治木までいた。

 敵はクロトー。グリオンの力を分け与えられてパワーアップし、マンティスマルガムに変身したのみならず、複数のケミーを取り込んでより強力なものとなった。そしてサーベルマルガム。クロトーをサポートするためにグリオンから派遣されたマルガム。
 人を魅了するという面白いケミー、ズキュンパイアにまつわる話。王冠型のケミーで、人に取り憑いてはその人物をカリスマ的な魅力を与え、その人物に魅了した人間の生体エネルギーを吸うという厄介なケミーだが、それを利用しようとしたグリオンがそれを野放しにして仮面ライダー達を妨害している。
 ミナトはグリオンの信用を得ようと服従しているが、とりあえずグリオンはミナトではなく冥黒三姉妹の方を信用しているよう。そもそも冥黒三姉妹はグリオンによって作られた存在だから当然だが、グリオンからすれば、三姉妹は道具のような扱いのようでもある。
<あれだけ熱心に推し活やってたのに、正体が分かった瞬間塩対応になる。蓮華は魅了されている時と冷静な時の性格の差が激しいな。>
第23話 いつも心にズッキュンを

  脚本:内田裕基
  監督:山口恭平
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 禁断の多重錬成によってカマンティスとサーベライガーのケミーを飲み込んだクロトーは極端なパワーアップを果たした。一方、人の精気を吸収するズキュンパイアのケミーは何か目的があるのではないかと睨んだ宝太郎。

 敵はマンティスマルガムサーベルタイガーミクスタス。クロトーがカマンティスとサーベライガーを飲み込んで変身したマルガム。
 前回の続きで、人の精気を吸うズキュンパイアのケミーの目的が明らかになった。彼は純粋に世界平和を願って世界中の人々に愛をもたらそうとしていた。だが本人も知らなかったが、それは人の精気を吸い取ることになってしまうため、吸い取られた人は命の危機を迎えてしまう。
 それにショックを受けたズキュンパイアは作り上げたハートを消そうとするが、それをクロトーが奪おうとし、それを防ぐという話になった。珍しく普通の話。二話使ってやるほどの話ではなかった気はする。
 ズキュンパイアのケミーは、それ単独で人間だけで無くケミーカードも魅了する。そのカードを使うだけでマルガムを弱体化出来る有能なカード。しかしこのカード強すぎだよな。
<大真面目に「ずっきゅんする」とか言われると引くな。
 ズキュンパイアの本体は冠の方なのに、人間の方が仲間になってしまった。>
第24話 急転直下!禁断の鋼鉄ライダー!

  脚本:内田裕基
  監督:柴﨑貴行
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 新しく仲間になったケミーのスケゾーを蓮華が使ったところ、これまで蓄積したデータを消しまくってしまう。復旧のためにこれまでの戦いの記憶を再現してPCに入れることとなった。そのために記憶を振り返る宝太郎。データの復旧が終わったところ、ミナミからの手紙が届く。

 敵はプテラノドンマルガム。ワープケラのケミーを用いてグリオンによって作られたマルガム。空間に穴を作り出し、そこを行ったり来たりして敵を翻弄する。ケミーカードの大部分をその空間に放り込んでしまった。そして仮面ライダードレッド壱式。レプリスチームライナーとレプリユニコンの力を使ってパワーアップしている。
 前半はこれまでの振り返りで、ファイヤーガッチャードになるまでの過程を駆け足で紹介。そして後半は、全く新しい展開へとなだれ込む。
 ガッチャードは基本二つのケミーカードを用いて変身するが、ナンバー10カードのみ一枚で変身出来る。そのためほとんどのカードを奪われた宝太郎は残ったスチームライナーケミーを一時的にナンバー10カードにして用いて新しい形態アイアンガッチャードへと変身した。
 ミナトが何故グリオンに従っているのか、それを知る鏡花が話をしようとしたところまではいった。今のところ分かったのは10年前に大罪を犯してしまって、その償いをしているということだけ分かった。
<ナンバー10となったスチームライナーのカードはテンライナーと呼ばれている。どこかで聞いた名前だな。>
第25話 若きセンセイの過ち

  脚本:内田裕基
  監督:柴﨑貴行
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 テンライナーのケミーカードで変身したアイアンガッチャードはプテラノドンマルガムを撃破出来たが、宝太郎の肉体的疲労が激しく、仮面ライダードレッドと戦う体力は残されていなかった。そんなガッチャードに襲いかかるドレッドを止めたのは、りんねの父九堂風雅だった。

 敵は仮面ライダードレッド壱式。そしてゴリラマルガム ラフレシアミクスタス。クロトーがゴリラセンセイケミーカードとバグレシアケミーカードを用いて変身した。ゴリラマルガムをベースに防御を強化した形態。
 これまで姿をくらましていた九堂風雅が再登場。彼によってミナトの本当の狙いが語られた。それはかつてミナトの後輩がグリオンによって殺されてしまったことから、その責任感で、もう誰も死なせたくなくて誰の力も借りずにグリオンを倒そうとしているとのこと。
 そこで戦いながら、ミナトと共にグリオンを倒そうと語りかける錬金アカデミーの面々だが、ミナトはそれを聞かずに去って行った。ただしドレッドドライバーはグリオンの元へ。
<10年前のミナトは全く若作りしてない。顔が変わってないのは、元々老け顔だったためか、それとも逆に錬金術師は老けないのか。
 ミナトは錬金アカデミーのみんなの命を助けるために敢えてグリオンの元にいると言う。それはいいのだが、既にみんな抹殺対象に入ってるために建前としてもボロボロの論理になってる。>
第26話 悪意をハバム、漆黒の風

  脚本:内田裕基
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 度重なる仮面ライダーへの変身は着実に宝太郎の肉体を蝕み、体力の限界が近づいていた。一方、グリオンは暗黒の扉を開くためにレベルナンバー10のライドケミーカードを手に入れるために新たに新たにドラゴンマルガムを作り出していた。

 敵はドラゴンマルガム。レベルナンバー10カードのドラゴナロスのカードを使って作り上げたマルガムで、現時点では最強のマルガムとなる。最後に残されたレベルナンバー10のガイアードを回収するために作られた。
 カードの大部分を失い、更に肉体的にも限界が近い宝太郎を助けるべく、九堂風雅が新たな仮面ライダーであるウインドに変身する。そのお陰で最強のドラゴンマルガムとの戦いには勝ったものの、風雅の義体は消え、グリオンにレベルナンバー10のカード全てを奪われてしまう。
 一方、冥黒三姉妹のうち、ラケシスがグリオンの元から逃げだそうとしているが、それを察知したアトロポスとクロトーによって粛正されそうになり、命からがら逃げている描写あり。
第27話 ガッチャ!クロスホッパー!

  脚本:内田裕基
  監督:田﨑竜太
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 錬金術師の世界ウロボロスでグリオンはライドケミーカードを使って理想郷の扉を出現させた。ケミーカードを生け贄にすることで扉を開こうとするグリオンを阻止すべくテンライナーでウロボロス界にやってきた宝太郎たち。

 敵は仮面ライダードレッド。グリオンが装着する弐式と参式が登場した。
 グリオンとの戦いは総力戦で、三人の仮面ライダーと二人の先輩が戦いに加わったが、グリオン一人で全員を圧倒する。それでガッチャドライバーまで取られて何も術がなくなった宝太郎を助けるべく、ミナトが現れるという展開。ここまでは感動と言うよりもわかりきった物語が展開している感じ。ただ、ミナトの実力ではグリオンには敵わず、時間稼ぎしか出来ない。
 そして最後は宝太郎の信じる力がケミーを蘇らせ、そしてガッチャードは更に強力な力を得る事が出来た。ホッパー1が宝太郎の心を受け、レベルナンバー10がそれに協力することでアイアンガッチャードがプラチナガッチャードへと変身した。
 グリオンは自分で開けた扉に飲み込まれて消滅したが、グリオンが持っていたキューブはアトロポスに拾われて、まだ終わりではないと宣言された。
 一方ミナトは再び先生として錬金アカデミーの面々の元へと戻る。
<仮面ライダーの連携技を見せ、「これが俺たちの互いを信じる力だ」と言っていたが、そこまでお互い信用してたっけ?
 ケミーカードには無限の力があるという宝太郎。しかしその無限の力は人を幸せにするために使うのだそうだ。それって無限ではない。>
第28話 ベロベロ怪奇!蓮華の里帰り

  脚本:井上亜樹子
  監督:田口清隆
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 休みを利用して祖母民子の元を訪れた蓮華は、古い家に妖怪が出てくることを聞き、妖怪退治を宝太郎にお願いする。そこで宝太郎とれんげがその家に向かうと、本当に妖怪と遭遇してしまう。りんねの見立てでは、それはケミーだというのだが…

 敵はカラカサオバケマルガム。蓮華の田舎に現れたカラカサオバケの姿をしたベロソルケミーのマルガム。そしてフェアリーマルガム。地上げ屋に取り憑いたケアリーケミーのマルガム。
 前回で第一部の締めとなったため、今回は箸休めと言った風情のコミカル回。監督は田口清隆で、登場する霊媒師が青柳尊哉と、「ウルトラマンZ」コンビが登場。作品を縦断したギャグ回となった。ちなみに田口監督は実写版『パトレイバー』や「MM9」といったコミカル色高い作品も多く監督してるので、手慣れたもの。相手が実体を持つのか持たないのか分からない妖怪だけに捕まえるのがとても困難で、インチキ霊能力者に村人が騙されてしまうと言う話だが、そこに更にグリオンの金色の力を使えるようになったアトロポスが絡むことで話は複雑化してる。
 妖怪が出てくるという話で、その正体はケミーというオチだが、そのケミーを使う自称霊媒師の胡散臭さで終始してしまった感じ。流石蛇倉。
 現在101体のケミーの内78体が入手済み。説明口調だったが、全部集まったわけでは無いのね。
 一方、腐敗した錬金組合についてミナトが苦言を呈していたところもあって、それこそ「パトレイバー」の世界観と似てるので、それで田口監督の起用だったのかも。
<何かというと出てくる加治木だが、あまりにも関わりすぎてないか?不幸体質じゃ無くてひょっとして本当に何らかの理由があるのでは?
 山から落下するスターシャイン星野は明らかに人形なのだが、それを悟らせるように作られているのが確信犯。また、吹っ飛ばされたスターシャイン星野の後ろには都合良く段ボールの山があったりもする。>
第29話 この村は泣いている

  脚本:井上亜樹子
  監督:田口清隆
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 「まだ事件は終わってない」というスターシャイン星野の予言通り、村人が次々に襲われるようになっていった。そこで村人は星野と加治木を倉に閉じ込めてしまった。星野はともかく加治木の無実を証明するため宝太郎とりんねは事件の黒幕を探す。

 敵はキュウビマルガム。ナインテイルケミーのマルガム。素早い動きで敵を翻弄しつつイタズラを仕掛ける。素体となったのは人間ではなく村の稲荷の本体で、その本心はこの村を救おうとしていた。
 前回に続き、田舎の村を舞台にした事件を描く。悪ノリで『八つ墓村』とか『犬神家の一族』とかやってるけど、特に加治木はもじゃもじゃ頭を掻きむしるとか、すっかりその気。なるほどそれでわざわざ加治木連れてきたのね。悪ノリが楽しい話だった。
 ただ前回が地上げ屋による陰謀だったのに対し、今回はナインテイルケミーが村を救おうとする話のために話はつながっておらず、無理矢理良い話に押し込めてしまった感がある。それ含めての悪ノリだな。星野が持っていた数珠には5体のケミーが封じられていて、それを回収した話になった。
 この村にいるアトロポスは、ちょっとりんねにちょっかいを出しているものの、マルガムを作るでなし、今回はただいるだけだった。
<キュウビマルガムの犠牲者は全員変わったポーズで気絶している。片手プランクして気絶してた人はプルプル震えてたぞ。
 プラチナガッチャードのキックで崖が壊れて温泉が湧き出たのだが、これまで仮面ライダーのキックは物理的に影響を及ぼさないのが不文律だったんだが。
 宝太郎は加治木を案じ、「変な方に行かないと良いけど」と言っていたが、既にはっきりその領域にいるぞ。>
第30話 ライバル参上!?ガッチャとジュリエット

  脚本:長谷川圭一
  監督:山口恭平
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 新学期が始まり、宝太郎も三年生になった。そんな宝太郎とりんね(と加治木)のクラスに九十九静奈という転校生がやってきた。彼女は宝太郎の幼なじみで、何かと宝太郎と一緒にいたがる。そんな中、演劇部が部員不足で廃部の危機にあると分かり…

 敵はマンモスマルガム。グリオンが残した四体のホムンクルスにブリザンモスケミーカードを憑依させた。あらゆるものを一瞬で凍らせる。そしてクロトが変身した仮面ライダードレッド弐式。ヴァルバラドと戦った。
 高校生活なので、当然進級もあるはずだが、アニメでも特撮でも滅多に進学はないので珍しい描写だが、心機一転で新しい展開となるにはぴったりなイベントだ。
 それで幼なじみの転校生という、ある意味ベタベタな展開となったが、なんか新キャラである静奈がまるでギャルゲームのヒロインみたいでゲームのようでもあり、胡散臭い感じもあり。なんかりんねがちょっと嫉妬っぽい感情を見せてるが、今までとはだいぶ毛色が異なる。
 一方、冥黒三姉妹にも大きな転機が訪れている。グリオンの遺志を継ごうとするアトロポスと、グリオンを裏切ってしまったために行く当てが無くなったラケシス。そしてその間で揺れ動くクロト。アトロポスはグリオンの作った人形を「お兄様」と呼んでいる事から、冥黒三姉妹もやはりグリオンによって作られたものだと分かる。
<宝太郎がロミオ役を演ると聞いて、真っ先にジュリエット役に名乗りを上げたのが加治木だった。おい。
 マンモスマルガムの攻撃を受けて全身凍ってしまった静奈だが、顔が無表情だった。怖がるとかしないのね。>
第31話 暗闇のふたり、互いを信じて。

  脚本:長谷川圭一
  監督:山口恭平
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 自分のせいで静奈が氷漬けにされてしまったため、力が出せなくなってしまったりんね。それでも力を振り絞り宝太郎を助け出し、ガッチャードとマジェードの二人でマンモスマルガムを撃破した。一方、学園では劇の練習が進んでいく。

 敵はマンモスマルガム。そしてクラーケンマルガム。墨を吐き、それに包まれた人間に悪夢の幻影を見せる。
 前回ラストで絶望の中にあったりんねだったが、冒頭の一分であっけなく立ち直り、そこから学校の劇の話になった。性格悪いと思われた静奈ともあっという間に和解するという、かなりいい加減軽快に物語が進んでいく。
 クラーケンマルガムと戦うためにりんねが一度仮死状態になるという物語展開だが、それって最終回あたりでやるべき展開。簡単に生き返ってしまったらありがたみがない。
 一方又しても簡単に敗北を喫してしまうスパナのヴァルバラド。本人も少し反省しているようだが、何故かラケシスまでヴァルバラドと同じ力を持つようになってしまう。全く良いところなしでちょっと可哀想。
<学校に現れたクラーケンマルガムと戦っていたら、いつの間にか空き地に移動していた。昔懐かしの瞬間移動だ。>
第32話 現る大王!人形たちのジレンマ

  脚本:内田裕基
  監督:坂本浩一
  アクション監督:福沢博文
  特撮監督:佛田 洋
 自分の力では仮面ライダードレッド参式を扱えないと告げられたクロトーはガッチャードライバーを奪うために宝太郎に襲いかかるが、何者かがその戦いに介入し、クロトーと宝太郎を別空間に放り込んでしまう。不本意ながら協力して迷宮を脱出しようとする二人。

 敵はアノマロカリスマルガム。アクマノカリスのケミーカードが犯罪者に取り憑いたもの。冒頭であっけなくノーマルのガッチャードに倒された。
 冥黒三姉妹のクロトーとラケシスの二人が中心になった話。前回の話で冥黒三姉妹はグリオンによって作られた存在である事が分かったが、パワーのインフレですっかり置いてけぼりにされたクロトーは更なる力を求め、人間になれないラケシスは自分自身の存在に悩む。結構哲学的な内容を含んだ話になっていた。
 そして新しい敵組織が現れ、宝太郎とクロトーはおかしな迷宮に放り込まれてしまい、嫌々ながらも協力して迷宮を抜け出す。その後宝太郎はクロトに仲間にならないかと誘うのだが、クロトはそれを拒絶し、謎の組織によって体を変化させられて更なる力を手に入れた。
第33話
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