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仮面ライダーW

仮面ライダーW事典

 2009'9'6〜2010'8'29

主な登場人物
左翔太郎
仮面ライダーW
(役)桐山漣。代表作は本作。
 本編主人公。亜樹子の父・壮吉から譲り受けた「鳴海探偵事務所」を経営する私立探偵。常にハードボイルドな立ち居振る舞いを心がけているが、沸点が低いのであっという間にドジを踏む。
フィリップ
仮面ライダーW
(役)菅田将暉。今や若手俳優の注目株。
 左翔太郎と共に仮面ライダーWに変身する不思議な青年。この世界のあらゆるものに興味を持ち、それを調べ尽くすことを最大の目的としている。その正体は園崎家の末っ子だが、それに一切のこだわりを持っていない。
鳴海亜樹子 (役)山本ひかる。代表作は本作。
 翔太郎の探偵の師匠鳴海の娘。主に翔太郎にツッコミを入れるために存在する。必殺技は鞄に入れたスリッパで、これで翔太郎の頭をひっぱたく。
照井竜
仮面ライダーアクセル
(役)木ノ本嶺浩。
 若くして超常犯罪捜査課の主任として赴任したエリート刑事。一年前に謎のドーパントによって家族を殺されており、その復讐を誓い、風都署へと赴任してきた。仮面ライダーアクセルの人間体。
園崎琉兵衛 (役)寺田農。古くからの映画ファンにはお馴染みの個性派俳優。特撮は本作のみ…ではなく、何作かウルトラマンシリーズに客演もしてる。
 園崎家当主。ガイアメモリの販売“ミュージアム”の主幹で、テラー・ドーパントに変身する。
園崎冴子 (役)
 園崎家長女。会社の社員に対しては大変厳しくあたるが、社員の須藤霧彦の実力を評価し、結婚する。タブー・ドーパントに変身する。父琉兵衛には忠実ながら、反感も持っている。
園崎若菜 (役)
 園崎家次女。人気ラジオのパーソナリティをしている。クレイドール・ドーパントに変身する。琉兵衛が最も期待する娘で、地球の巫女となる。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 Wの検索/探偵は二人で一人

  脚本:三条 陸
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎 剛
 私立探偵の翔太郎のもとに鳴海亜樹子という女性がやってきた。実は亜樹子は翔太郎の師匠鳴海荘吉の娘だという。亜樹子はこの探偵事務所は自分のものだと言い、翔太郎に立ち退きを命じる。そんな時、探偵事務所に翔太郎の小学校の同級生真理奈がやってきて、恋人の戸川という男を捜してくれるよう依頼を持ってくる。
 敵はマグマ・ドーパント。真理奈の恋人戸川が変身する。炎のガイアメモリで変身する炎のドーパント。
 “二人で一人”の探偵と、“二人で一人”の仮面ライダーの登場話。主人公二人が合体して誕生する仮面ライダーが初お目見え。合体と言っても片方の主人公フィリップはその精神をメモリチップに託して翔太郎に飛ばすので、実際は変身するのは一人。
 日本のハードボイルド風な物語は大体パターンが決まっているが、まさしくそれっぽく、半熟探偵の物語になってる。いかにも井上脚本っぽさが漂っているものの、脚本家が違ってる。
 最初の一話は、いかにもハードボイルドな…の、真似事の主人公翔太郎の立ち居振る舞いと、訳の分からない相棒フィリップのコンビが登場。冒頭で二人が仮面ライダーになった経緯は説明されるものの、基本は最初から相棒状態で登場している。それでそのまま普通に変身。
 この世界では既にドーパントは周知されているらしく、探偵の翔太郎と警察はそれなりに仲良くやっている。
 全般的に見て、謎は結構多いものの、軽さを前面に出して手堅くまとまった感じで、結構期待できそうな出来ではある。いつものように後半失速しないよう願うばかり。
 今回のWは基本形態であるサイクロンジョーカーとルナジョーカーに変身。
<ツッコミどころは結構あるのだが、この話では明らかに狙っているものばかりなので、書いてはいけない気がする。>

VOL.1
第2話 Wの検索/町を泣かせるもの

  脚本:三条 陸
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎 剛
 Wの活躍でマグマドーパントとなった戸川は元に戻ったが、別のドーパントにさらわれ殺されてしまった。真理奈に対し責任を感じる翔太郎は事件現場を再調査するが、翔太郎を狙う新たなドーパントが出現する。
 敵はティーレックス・ドーパント。真理奈が変化したドーパント。その姿は手足以外は全部顔。そこら中の素材を使い、巨大な肉体を構成することも出来る。
 1話観た限りではおちゃらけた雰囲気だったが、簡単に人が死んでしまうことから、設定はかなり重いことが分かる。ハードボイルド指向の翔太郎も、決めるところは決めてる。前回可憐な役柄で登場した幼なじみの真理奈が実はファム・ファタル(悪女)だったことも分かる。意外なハードさもあり。現時点では面白いけど、このバランスは長丁場だとかなり難しいぞ。これからの話の展開に期待しよう。
 フィリップはその頭の中に膨大な知識をため込んでいるが、それを検索してる様子が描かれる。なんか今更「マトリックス」だけどね。
 今回のWはヒートジョーカーとヒートメタルに変身。
<ティーレックス・ドーパントのデザインは黒いタイツに巨大な顔をくっつけただけ。なんか最近では珍しい古くさいデザインだな。
 Wに変身するとフィリップの肉体の方は動かなくなってしまうが、それで敵の目の前で変身するのは無茶なのでは?
 ラストシーンで謎の男のオールヌードシーンあり。この作品、狙いがなあ。>
第3話 Mに手を出すな/天国への行き方

  脚本:三条 陸
  監督:諸田 敏
  アクション監督:宮崎 剛
 亜樹子が所長に就任して以来、翔太郎の仕事はペット探しになっていた。喧嘩ばかりの二人を尻目にフィリップは園崎若菜のラジオ番組に聞き惚れていた。そんな時、行方不明の娘を捜して欲しいという依頼が来るのだが…
 敵はマネー・ドーパント。ミリオン・コロッセオのオーナー加賀が変身するドーパントで、全身金色。
 新装開店した鳴海探偵事務所の事件が展開。金にまつわる話で、いかにも探偵ものらしくはなってきた。同時にギャンブルにはまって身を持ち崩す人間の悲惨さも出しているので、やや社会派っぽい感じに仕上がっている。ただ、空気読めない亜樹子のお陰で探偵業はなかなか上手くいってない。そしてフィリップは“家族”というキーワードを聞いた途端にフリーズしてる。家族というのが物語自体のキーワードになっていくのかも。
 一方園崎家の物語も少しずつ進行中。この二つの物語が微妙に絡み合っていくのが本作の味っぽい。
 バスの上でのアクションシーンあり。東映特撮では結構多いが、なんか久々の感じ。
 今回のWはヒートジョーカーとサイクロンメタルに変身。どちらの形態でもマネー・ドーパントを倒すことが出来なかった。
第4話 Mに手を出すな/ジョーカーで勝負

  脚本:三条 陸
  監督:諸田 敏
  アクション監督:宮崎 剛
 マネー・ドーパントとの戦いの中で自分の家族のことを思い出したフィリップは突然苦しみだし、猛烈な検索作業を始めてしまう。そのため完全にフリーズしてしまい、翔太郎は一人で優子を捜さざるを得なくなる。一方、ミリオン・コロッセオに潜入した亜樹子は、そこで最後の賭に負けた優子が精気を吸い取られるのを目撃する。
 敵は前回に続きマネー・ドーパント。Wのヒートメタルに倒された。
 結果として、今回はフィリップが中心となった。フィリップが現実世界でも充分通用する天才的思考を持つ事が分かったが、精神的にもろい事がわかる。そんなフィリップが家族を作っていく話となっている。結局翔太郎と亜樹子が今の家族だという半紙は落ち着いた。
 ただ、賭け事の話になると、パターンは完全に定まってしまうため、もの凄く話が単純になってしまった。
 園崎家では冴子と霧彦の結婚式が行われている。二人は幸せそうだが、他の家族の中にはそれに反発するのもいる。
 今回はルナジョーカー、ルナメタル、ヒートメタルと次々に変身し、ヒートメタルでフィニッシュ。
<「一人は頼りないが一人は超天才だ」と言う亜樹子に、「俺が頼りないのか」とぼやく翔太郎。自覚あるのね。
 仮面ライダーが都市伝説化されて喜ぶ翔太郎とフィリップ。本人が楽しければそれで良いか。そう言えばはっきり「仮面ライダー」と呼ばれるのも珍しい。>
第5話 少女A…/パパは仮面ライダー

  脚本:三条 陸
  監督:黒沢直輔
  アクション監督:宮崎 剛
 第二風都タワー建設の遂行者楠原みやびとその娘あすかの護衛を受けた翔太郎と亜樹子。何者かに狙撃されたみやびをWに変身しして守った翔太郎だったが、その姿を見たあすかは何故かWを「お父さん」と言う。
 敵はアノマロカリス・ドーパント。第二風都タワーの建設に反対する鷹村と、その相棒が変身する。水の中に潜み、歯を弾丸のように発射する。
 探偵業としてボディガードをする翔太郎の姿と、そんな翔太郎が変身したWを「お父さん」と呼ぶ少女を中心とする話。ボディガードの対象がえらく高飛車な女性で、そこで反発しながら任務を遂行する、割と真面目な話。
 翔太郎は正体を隠して活動するため、Wに変身すると、任務放棄に見られてしまう。昔のヒーローは常にこういうタイプだったな。この部分が妙に懐かしくて楽しい。
 フィリップの体はWになったら抜け殻になってしまうのだが、その時に不自然な姿勢を取っていると、復帰した時に変な体制になってしまう。今回は金バケツに尻突っ込んだ状態でずっと活動していた。
 翔太郎と霧彦が初接触。お互いに何かを感じ取ったようだ。
 今回は翔太郎側の新しい変身でトリガーが初登場。サイクロントリガーとなる。
<いきなり狙撃を受けるようになったみやびだが、こう連発で狙撃されてるのに、いままで無事だったのが不思議。
 アノマロカリスと言っただけでその姿を思い浮かべる亜樹子。なかなかこの子も知識があるような、いい加減のような?>

VOL.2
第6話 少女A…/嘘の代償

  脚本:三条 陸
  監督:黒沢直輔
  アクション監督:宮崎 剛
 アノマロカリス・ドーパントを倒したWだが、実はアノマロカリス・ドーパントはもう一体いた。楠原母子の命の危機は未だ続いているため、翔太郎は続いて母子の護衛に当たる。
 敵は前回に続きアノマロカリス・ドーパント。二体存在し、今度は本命の鷹村との戦いが描かれる。巨大なアノマロカリスへと二段変身できる。
 話としてはさほど物語に展開があったわけではなく、単品作品と言った感じだが、この作品の場合はこの方が良い。雰囲気も良い。
 話としては、無邪気な子供についた嘘を最後まで守ろうとする翔太郎の葛藤がメインとなる。やっぱり良い人間なので、ハードボイルドにはなりきれない。翔太郎のはまり具合も良い感じ。
 今回のWはルナトリガーとなる。これが三つめの安定した形態だそうだ。それ以外にナスカ・ドーパントと戦うためにヒートメタル、ヒートトリガーに変身。
<ビルから落とされ、地上すれすれで右腕のスパイダーがジェットで体を固定する翔太郎。人間だったら腕が抜けるよ。
 初戦でWに負けてしまった霧彦は、「馬鹿な…そうか。馬鹿なのか」と一人納得。まあ、間違っちゃいないけど。>
第7話 Cを探せ/フィリップはそれを我慢できない

  脚本:荒川稔久
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎 剛
 石にくくりつけた「風都高校に怪しい奴が来る」という依頼を受けた翔太郎。怒った翔太郎はその犯人の正体を探るべく活動を開始する。一方、どうしても閲覧できない本の内容を探るため、やっぱり街をふらつくフィリップ。
 敵はコックローチ・ドーパント。ゴキブリ型のドーパント。本人曰く「街の害虫駆除」だそうだ。そして園崎家の飼い猫ミックが変身するスミロドン・ドーパントも登場する。
 高校を舞台にした話。戦隊ものでは時折出てくるが、仮面ライダーでは結構珍しい。一方フィリップと亜樹子は妙に噛み合わない漫才を展開。亜樹子は何故かフィリップ相手だと大阪弁が出てしまうらしい。
 戦いもフィリップが他に気になることがあってコミカルな部分が多い。ギャグ部分の噛み合いが結構良い感じ。
 バスの中でサイクロンメモリを使うフィリップの姿があるが、周囲の人の目はやっぱり「可哀想な人」と言った感じ。
 一方園崎家では前回Wに敗北してしまった霧彦の扱いが妙に悪い。琉兵衛からは「ミックに負けないようにな」と嫌味を言われてた。
 今回Wはサイクロントリガーとルナトリガーに変身。素早い動きのコックローチ・ドーパントを追い詰めたのはルナトリガーの方。二度目の戦いではルナジョーカーにも変身した。
<ゴキブリ型の怪人はこれまでも結構出てきたが、その中で最もリアル。凄く気持ち悪いぞ。
 これまでメモリを外したらあっという間に変身が解除されてたが、コックローチ・ドーパントにメモリを奪われても、変身はなかなか解除されてない。>
第8話 Cを探せ/ダンシングヒーロー

  脚本:荒川稔久
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎 剛
 動きの速さで翻弄するコックローチ・ドーパントにより4本ものガイアメモリを奪われてしまったW。千鶴から嫌われてしまい放心状態の弾吾を事務所に連れてきた翔太郎だが、弾吾の口から意外な事実を聞かされることになる。
 敵はコックローチ・ドーパント。伊刈という男が正体だった。
 高校生の青春物語に絡む探偵の話で、相変わらずコミカルな展開を見せる物語。本来メモリを四つも奪われているので、切実な話のはずなのだが、話がゆるゆるなので楽しい物語に仕上がってる。ちゃんとダンスという伏線も回収してるので、2話使ってきちんと物語を完結させてる。戦いさえ遊びのようにしてしまうフィリップの性格も相変わらず楽しい。
 なんか普通に同人誌が話に出てくるのが今風かな?
 コックローチ・ドーパントの正体は伊刈という男だが、なんとそれはラーメンズの片桐だった。意外なところに意外な人物が登場してる。
 高校生の恋愛と言うだけに、話の中心はもの凄く気恥ずかしい。と言うか、今の時代で良くこんなシナリオ書いたよな。
 そして一方の園崎家…最早霧彦の扱いがゴミに近くなってる。だんだん平成ライダー恒例の「今回の霧彦君」を出したくなってきたぞ。
 今回のWはルナトリガー、ヒートメタルと変身する度にメモリを奪われ、
<ダンスのステップでコックローチ・ドーパントを翻弄するW。でもそれが出来るのはフィリップ側だけのはずだけど、ちゃんと翔太郎側も反応してるのはどういう事?
 弾吾と協力してヘブンズ・トルネードを使うW。弾吾がWを持ち上げてるシーンあるけど、設定上Wは85キロ(そんなに重くないか)。それでも結構力持ちなんだね。>
第9話 Sな戦慄/メイド探偵は見た!

  脚本:三条 陸
  監督:柴崎貴行
  アクション監督:宮崎 剛
 亜樹子に父荘吉の事を聞かれ、言葉に詰まる翔太郎の元に次々と依頼が迷い込む。名パティシエばかりが次々と失踪する事件が起こっているというのだ。調べる内に、彼らは一様に園崎家に招かれていることを知った翔太郎。一方、メイドとして園崎家に潜入した亜樹子だが…
 敵はスイーツ・ドーパント。全身お菓子で出来ているドーパントで、本人曰く“味覚の化身”。おいしいスイーツを作るパティシエそのものを食らう。クリーム状の粘液を吐く。
 これまでいくつかの接触はあったものの、基本的に別な物語だった翔太郎と園崎家が積極的に接触が始まった。
 具体的にはメイドになって園崎家に潜入した亜樹子のずっこけた活躍が描かれる話で、それをサポートしようにも出来ない翔太郎のもどかしさが描かれていく。
 亜樹子本人が言ってるように、完全にステロタイプな大金持ちの描かれ方のする園崎家だが、この場合はそれが正しいだろう。その分無茶苦茶な亜樹子が映え、楽しい描写になってる。
 そして一方では過去亜樹子の父荘吉がどうなったのかも暗示されている。軟鋼合わせた話になってる。
 今回のWはルナメタルに変身。
<風都には数多くのパティシエがいるそうだが、それにしても数が多すぎないか?
 今回の霧彦君。翔太郎を若菜のストーカーと勘違いし、べらべらと自慢話を話し続けてる。
 角度上霧彦に変身シーン見られてないとおかしいのだが、Wの事を全く知らない霧彦もなんだ。>

VOL.3
第10話 Sな戦慄/名探偵の娘

  脚本:三条 陸
  監督:柴崎貴行
  アクション監督:宮崎 剛
 Wとナスカ・ドーパント、スイーツ・ドーパントの戦いの最中、テラー・ドーパントによる不可解な力の波動を受ける。この屋敷は極めて危険だと察する翔太郎とフィリップ。一方、そんな事も知らない亜樹子は相変わらずメイドの格好で潜入捜査を続行する。
 敵は前回に続きスイーツ・ドーパント。その正体はメイドの佐々木だった。
 亜樹子のメイド作戦は続いている。それでいきなり名探偵ぶりを発揮するのだが、ほとんど「家政婦は見た!」の世界。
 翔太郎による鳴海荘吉の想い出が展開。妙にしおらしい亜樹子にほだされてのことだが、自分の世界に入り込んだ亜樹子は話半分で逃げてしまった。それでだんだん絆が出来ていく辺がハーフボイルドっぽくて本作らしいところ。
 そして今回翔太郎がWであることを霧彦が察する。割と展開は早いな。
 園崎家には博物館を経営しており、そこに展示されているものは全てドーパントのモデルであることが分かる。
 今回のWはヒートジョーカーに変身。この状態でも必殺技を展開している。可能なんだ。
<今回の霧彦君。Wとの戦いを邪魔したスイーツ・ドーパントを思いっきり攻撃してる。そしてWを逃がしてしまったため、冴子の変身したタブー・ドーパントにいたぶられる。
 園崎家の博物館にメイド服姿でお邪魔する亜樹子。この格好で町中歩いてきたんだろうか?
 危険だと分かっていながら、平気で園崎家の潜入捜査をしてる翔太郎。警備が薄すぎないか?>
第11話 復讐のV/感染車

  脚本:長谷川圭一
  監督:諸田 敏
  アクション監督:宮崎 剛
 亜樹子が風邪で寝込もうとしているその時、鳴滝事務所の電話が鳴り、「助けてくれ」との連絡が入る。指定された埠頭に向かった翔太郎だが、依頼人青木は、目の前でひき殺されてしまう。ただし、その車は青木の体を素通りし、後に残されたのは死体だけ。これがドーパントの仕業と察した翔太郎は捜査を開始するが…
 敵はバイラス・ドーパント。人間を致死性のウィルスに感染させる力を持ったドーパント。
 今回はオープニングからハードボイルドに決めている。金にもならないことに意地で首突っ込むし、舞台も埠頭だし、まるで小林旭みたい。だけど、全部亜樹子の茶々と天然なフィリップのお陰で台無しになってしまう。こう言うのがこの作品には必要だな。
 話も割とひねってあるので、かなり落ち着いた感じに仕上がっている。
 今回のWはサイクロンメタルに変身。バイラス・ドーパントの乗り移った車とチキンランしていた。必殺技はヒートメタルで。
<取り調べ室に呼び出された翔太郎に、刃野が言った言葉は「カツ丼」だった。なんかあまりにこのパターン多すぎない?
 Wがマキシマムドライブを発動する時「ジョーカー」を二回叫んでる。「サイクロン」は?>
第12話 復讐のV/怨念獣

  脚本:長谷川圭一
  監督:諸田 敏
  アクション監督:宮崎 剛
 バイラス・ドーパントの正体は山村康平ではなかった。だが、翔太郎はバイラス・ドーパントが泣いているように思い、思い切った攻撃が出来なかった。いったいバイラス・ドーパントの正体は?
 敵はバイラス・ドーパント。その正体はひき逃げにあった山村幸で、その精神がドーパント化したらしい。婚約者が結婚詐欺師だったためにメモリを購入した。
 これまでとは全く異なる進化を遂げたドーパントとの戦いが展開。前回霧彦が「新たなる可能性」と言っていたのはこのことか。
 しかし、今回の鳴海探偵事務所は完全なただ働き。それでもこの街を守ろうという翔太郎の思いと、悲しむ人を見ていられない性格がよく出ているし、ラストもハードボイルドに決めていて今回も楽しい。
 妙に積極的なフィリップも今回は結構はまってる。
 今回のWは最初にルナメタルに変身。おそらく最もバランスが悪いと思われるが、危機回避には役に立った。その後必殺技はヒートトリガーで。
<今回の霧彦君。ガイアメモリの可能性が自分の立場を強くすると思った途端、えらく強気で、台詞の一つ一つにポーズを付けている。でも、その話を肝心な冴子は全く聞いてない。そもそも既にこの事は園崎家には周知のことだったらしい。
 幸の病室に忍び込み、その体をまさぐるフィリップ。やばい描写極まりなし。>
第13話 レディオでQ/狙われたプリンセス

  脚本:長谷川圭一
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎 剛
 ラジオの有名パーソナリティ園崎若菜に夢中の翔太郎とフィリップ。だが、そのラジオの電話で「ミスター・クエスチョン」という視聴者からの電話で番組は大混乱。自主的に若菜のボディガードに名乗りを上げる翔太郎だが…
 敵はバイオレンス・ドーパント。若菜の大ファンが変身したドーパント。怪力と脅威の防御力を持ち、体を丸くすることで更に体の硬度を強化させることが出来る。
 今度は園崎家の末妹若菜が話の中心。今のところ翔太郎は若菜がドーパントの元締めの一人であることを知らない。園崎家と直接関わりを持つのは9、10話に続いて。今のところ謎が多い園崎家だが、少しずつ関わりを深めていくことになる。今回は若菜に恋をしたフィリップの姿も見られる。
 風都を守るためにはただ働きも辞さないとか言ってる翔太郎だが、この話では自分の欲望に忠実なだけに見える。
 今回はちらっと3話と4話に出てきた和泉優子が登場。真面目に和菓子屋の家を継いでいるようだ。
 今回のWはサイクロントリガーに変身。バイラス・ドーパントを遠距離攻撃しようとしたが、突進されて吹っ飛ばされてしまった。その後サイクロンメタルとヒートメタルに変身してる。
 本作の青山唯役は小池唯。後に「海賊戦隊ゴーカイジャー」でゴーカイピンクを演じることになる。
<今回の霧彦君。余裕を持ってWとクレイドール・ドーパント、バイラス・ドーパントの戦いを眺めてるだけ。その際にもきっちりポーズを取ることを忘れてないのが流石だ。>

VOL.4
第14話 レディオでQ/狙われたプリンセス

  脚本:長谷川圭一
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎 剛
 バイオレンス・ドーパントによって粉々に砕かれたクレイドール・ドーパントだが、あっという間に再生し、立ち去ってしまう。そんな中、フィリップを頼りにする若菜は又しても鳴海探偵事務所にやってくる。どうしても彼女に会おうとしないフィリップだが…
 敵は前回に続きバイオレンス・ドーパント。その正体は若菜のマネージャー上尾だった。
 前回もだが、過去のキャラが再登場。今回は9話と10話に出てきた浅川麻衣が若菜のインタビューで登場している。
 園崎若菜をモティーフとした話だが、若菜とフィリップがお互いを意識し合っているのが分かってくる。
 これまであくまでサポートに回っていたフィリップが中心となり、かなりの存在感を見せている。これも上手く作られてるが、なんかフィリップが園崎家の末弟という可能性は結構高い気がするぞ。
 園崎家の不仲の様子も描かれる。特に冴子と若菜の仲は本当に悪いようだ。そして園崎家には弟もいる事が分かった。今はいないと言う事だが、これも伏線かな?フィリップと若菜が顔を合わせないってのも、伏線になりそうだ。
 今回のWはバイオレンス・ドーパントを捕まえるためにルナジョーカー、ルナトリガーに変身。
<今回の霧彦君…は普通だった。この人はもう少しぶっ飛んでくれないとあかん。>
第15話 Fの残光/強盗ライダー

  脚本:三条 陸
  監督:柴崎貴行
  アクション監督:宮崎 剛
 仮面ライダーと思われる犯人が銀行強盗を行っているので探して欲しいという依頼を受けた鳴海探偵事務所。偽物が現れたのを知り、怒りに燃える翔太郎は早速調査を開始する。
 敵はアームズ・ドーパント。多彩な武器を身に帯びるドーパントで、両腕を自在に武装化できる。
 仮面ライダーの偽物?と言う話で、これ又一種の定番と言えば定番。しかしこれは園崎家がライダーを意識し始めたことの証でもあり、物語の根幹に関わってくる話でもある。
 今回妙に亜樹子が鋭い。とは思ったら、その辺の鋭さは翔太郎もちゃんと持っていた。だんだんハーフボイルドからハードボイルドに移行し始めた感じかな?直感の翔太郎と分析のフィリップの役割分担が自然になってきた。
 一方園崎家が派遣したとおぼしき戦闘員まで登場。えらく数が多いが、これも劇場版との絡みだろうか?
 冴子によれば、園崎家は「地球に選ばれた家族」だそうだが、ガイアメモリという名称はそこから来ているのだと思われる。
 オープニング部分でボクシングの減量にはまったフィリップが謎のガジェットを見る。新しい変身の布石かな?そしてラスト、登場した冴子はフィリップのことを「来人」と呼んでいた。やっぱりフィリップは園崎家の末弟?
 今回のWはヒートメタル、ヒートトリガー、ヒートジョーカーと、アームズ・ドーパントの武器に合わせるように多彩に変身。
<偽物と言えば、多少は姿が似ているものだが、アームズ・ドーパントは全然姿が似てない。
 今回の霧彦君。冴子が妙に冷たいので、多少焦りながら冴子に問いただしていた。妙にすがるような目つきをしていたのが特徴的。>
第16話 Fの残光/相棒をとりもどせ

  脚本:三条 陸
  監督:柴崎貴行
  アクション監督:宮崎 剛
 フィリップの前に現れた冴子はタブー・ドーパントに変身し、フィリップに攻撃をかける。なんとか脱出はしたものの、今度は翔太郎と亜樹子を人質に取られてしまう。度々フィリップの前に現れるファングとは…
 敵は前回に続きアームズ・ドーパント。冬美の相棒である倉田がその正体だった。そして園崎冴子のタブー・ドーパントとの対決となる。
 フィリップが中心となった話で、翔太郎とフィリップが出会ったビギンズ・ナイトに関わる話が展開する。
 フィリップの前に度々現れる犬型のガジェットは、実はガイアメモリであり、それを装着することで、フィリップ側が主となるファングジョーカーへと変身できるようになる。ただし、現在の所そのパワーに振り回されてしまい、制御出来てない。ビギンズ・ナイトの際、一度だけ装着したそうだが、もう二度と装着したくないと言っていた。翔太郎を助けるために敢えて装着するフィリップがなかなか格好良く描かれる。
 フィリップが中心とはいえ、フィリップの身柄を園崎家に奪われまいとする翔太郎もなかなか格好良く描かれており、なんだかんだ言ってみんな翔太郎のことを大切に思っている周囲の人間もおり、これもなかなか良い出来。
 多少物語が単純なのを除けば、相棒関係がきちんと描かれ、かなり見させてくれる物語に仕上がってる。
 今回はファングジョーカーの他、ルナトリガーとなり、タブー・ドーパントを追い詰め、ヒートメタルで冬美を助ける。
 ラストで何か別のガジェットが出てきたが、やっぱり他のライダーが登場するんだろうか?
<拷問にかけられてる翔太郎の帽子だけが落ち、それが剣に突き刺さる。どれだけ重い帽子なんだ?
 今回の霧彦君。ルナトリガーによって倒されそうになったタブー・ドーパントを助けてる。なんか格好良かった。>
第17話 さらばNよ/メモリキッズ

  脚本:長谷川圭一
  監督:諸田敏
  アクション監督:宮崎剛
 たまたま散髪に出た翔太郎と霧彦は、決着を付けるべく戦いを開始する。互いに好敵手と認めた者同士。なかなか決着は付かないが、鳴海探偵事務所に人捜しの依頼が入ってしまい中断される。家出したという中学生を探す翔太郎と亜樹子だが、彼らは一本のガイアメモリを次々と使い回していることを発見する。
 敵はバード・ドーパント。3人の中学生が一本のガイアメモリを使い回している。そのためか愉快犯的な遊びのように人を襲っている。
 ガイアメモリの可能性がますます拡大中。霧彦も知らない使い方もあるらしい。中学生にもガイアメモリが渡っていることが分かったが、ますます訳が分からなくなってきた中学生の生態も描かれることになる。
 園崎家の方は霧彦のナスカ・ドーパントがパワーアップ。一方底が知れない琉兵衛に、家族全員が怯えている姿もある。冴子はパワーアップした霧彦の体を気遣っているけど、タイトルの「さらばNよ」と関わりがあるのか?
 ファングを自在に使うため、自ら危機に赴くフィリップの姿あり、前回ちょっと登場したカブトムシ型のガジェットも出てくる。
 設定的に色々詰まってるので、見所が多い。翔太郎のハードボイルドっぽさもどんどん上がってるし、サポートとしての亜樹子も美味く笑いを取れるようになってきた。この設定量をよくここまでまとめたな。
 今回のWはナスカ・ドーパントと戦うためにサイクロンメタル、ヒートメタル。バード・ドーパントと戦うためにルナジョーカー、ルナメタル、ファングジョーカーへと変身。最後はそのままナスカ・ドーパントと戦ってる。
<今回の霧彦君。風都のマスコットキャラをデザインしたのが自分だと自慢げに喋ってる。ますます753化が激しい。
 どうでも良いけどバード・ドーパントのデザインは頭でっかちすぎて動きにくそうだ。>

VOL.5
第18話 さらばNよ/友は風と共に

  脚本:長谷川圭一
  監督:諸田敏
  アクション監督:宮崎剛
 超高速で動くナスカ・ドーパントだが、ファングジョーカーはそれさえも凌駕する力を持ち、更にその動きに霧彦の肉体が耐えられなかった。止めを刺さなかったWだが、フィリップはメモリを使い回す中学生の肉体の兆候に興味を覚える。
 敵はバード・ドーパント。メモリは使い回しされていたが、その刻印を持っているのは茜だった。ナスカ・ドーパントに押さえつけられ、Wによってメモリだけを撃ち抜かれる。そしてナスカ・ドーパント。高速移動が出来るようになったが、メモリが試作のため、装着者の霧彦の肉体を蝕んでいた。
 良いライバルキャラであった霧彦が死んだ。良いキャラだったのに、これがいなくなってしまったら、何を楽しみにすれば良いんだ?なんか本当に「仮面ライダーキバ」の名護さんっぽいキャラだったな。良い奴だった。最後は灰になっちゃったから、復帰は無理だろうな。
 前回で「風都を愛する」と言っていた霧彦だが、そのために死に瀕することになる。バード・ドーパントのメモリは園崎家の実験であり、霧彦のナスカ・ドーパントのメモリも実は実験用のメモリだったという。琉兵衛だけでなく、冴子も又その秘密を知りながら霧彦を使っていたのだという。それに対し、若菜だけがまだ園崎家に染まっていない。
 今回は死を賭した霧彦の活躍が中心となるが、風都を守るために叫び、霧彦の思いを受け止める翔太郎の姿が滅法格好良い。
 今回のWは空を飛ぶバード・ドーパントに対抗するためサイクロントリガーに変身。
<今回の霧彦君(最終回)。ミックのスミロドン・ドーパントから助けられた若菜に、あくまで格好良いお兄さん役を崩さない。ツッコミじゃないけど、格好良いな。>
第19話 Iが止まらない/奴の名はアクセル

  脚本:三条陸
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 奇怪な凍結事件の犯人を見つけたいと照井竜という名の刑事が尋ねてきた。自分よりもハードボイルドな姿と官憲に反発を覚えた翔太郎だが、亜樹子の勧めで事件を追うことに。
 敵は名称不明。現在「氷のドーパント」と呼ばれている。全身から冷気を出し、相手を凍結させる。氷を使って分身体を作ることも出来る。
 前回でライバルキャラがいなくなったら、今度は新しいライバルが登場。いつも通りの新しいライダーの登場となった。刑事という立場にあることから、園崎家とは敵対することになるらしい。
 その竜だが、翔太郎が嫉妬するハードボイルドな男。こいつがどう崩れるかでこの物語の展開が決まってくるだろう。今の状態では面白くならないけど。なにせあの霧彦君の代わりだから、そう簡単にはつとまらないぞ。翔太郎本人は相変わらずのハーフボイルドで良いんだけど。
 そんでアクセルはなんと自らバイクに変身可能。って、「電人ザボーガー」かよ。
 霧彦がいなくなった園崎家では、今度は若菜が組織の中核で働くこととなった。
  今回のWは氷のドーパントと戦うためにヒートジョーカーに変身。二度目の対決ではフィリップ側はサイクロンを使わずにいきなりヒートとなってる。
<なかなか変身してくれないフィリップのためにジョーカーメモリを連打する翔太郎。あの声で「ジョーカー、ジョーカー、ジョーカー」やるのは鬱陶しいぞ。
 仮面ライダーアクセルの変身シーンはベルトにメモリを装着してからグリップを握り、それをアクセルよろしく回して変身。これが結構ダサかったりする。「特捜戦隊デカレンジャー」のデカブレイクの変身に似て無くもない。>
第20話 Iが止まらない/仮面ライダーの流儀

  脚本:三条陸
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 変身解除した真紀子に襲いかかる仮面ライダーアクセル。竜によれば、真紀子は竜の全てを奪った女だと言うが、その激しい行動に疑問を覚えたフィリップは竜の過去を調べ始める。
 敵はアイスエイジドーパント。氷のドーパントの本当の名前。その正体は片平真紀子ではなく、その息子の清だった。園崎家を経由しないガイアメモリらしい。
 仮面ライダーアクセル誕生話の後編。何故竜がアクセルになったのかが語られる。
 今回氷のドーパントに変身したのは真紀子ではなくその息子の清の方。このパターンはもう何度か使われてるんだが、そろそろこのパターン止めた方が良いんじゃない?
 フィリップによれば、鋼の精神を持ち、一人で事件に立ち向かう竜こそがハードボイルドな生き方だそうだ。どうやら竜は仲間になりそうな雰囲気ではあり。「仮面ライダーディケイド」の海東っぽい立ち位置みたい。だが、ハーフボイルドの翔太郎の存在こそがこの作品の味だ。この二人は良い対比になりそうだ。
 そして謎の“Wのガイアメモリ”なるものが存在することが語られるが、どうやら園崎家意外にもガイアメモリを使う人間がいるらしい。
 今回はアクセルを抑えるためにファングジョーカー。その後アイスエイジドーパントと戦う際はヒートジョーカー、ヒートトリガーへと変身。
<いつの間にかファングメモリを使いこなしてるフィリップ。割といい加減なメモリだな。
 竜によれば、「俺には父と母と妹がいた」そうだが…それってやっぱり風見志郎?「へんっしんっ」って力込めた台詞もそれっぽい。他にも「去年の八月。俺の家族を殺したのはお前か?」とか言う台詞もあり。今度は早川健?と言うか、完全に宮内洋意識しまくりだろ?>
第21話 帰って来たT/女には向かないメロディ

  脚本:長谷川圭一
  監督:坂本浩一
  アクション監督:宮崎剛
 警察からガイアメモリ流通業者への情報を流していた刑事を追い詰める竜と真倉。そんな二人の前にアメリカ帰りの刑事工藤綾が現れた。そんな綾に一目惚れした真倉は良いところを見せようと、警察の裏切り者を調査するため、なんと翔太郎に調査を依頼する。
 敵はトライセラトップス・ドーパント。硬い装甲とスピードを併せ持つドーパント。その正体は九条綾だった。そしてミックが変身したスミロドン・ドーパントも登場。
 これまで何かと貧乏くじばかり引かされていた真倉刑事が中心となった話。とりあえず竜の相棒となってるので、これから出番は多くなりそう。まあ、基本ドジな人間のため、竜と綾に挟まれ、失敗がますます多くなってしまった。フィリップには呆れられ、亜樹子にはスリッパでどつかれ、哀しいキャラになりつつある。
 真面目でハードボイルドな竜と綾なのに、話があまりハードにならないのが翔太郎と真倉のお陰。良い感じに本作にぴったりはまってる感じ。成る程、きっちり霧彦の代わりにはなってる。
 今回何かとスリッパでどつく亜樹子だけど、いつもとは違い、スリッパには「どスケベ」と描いてある。
 今回のWはトライセラトップス・ドーパントと戦うためにヒートメタル。スミロドン・ドーパントと戦うためにルナトリガーに変身している。
<綾はアメリカ帰りと言うことで、時々スラング付きの英語を使うが、妙に浮いてる。今時goddamnなんて言葉使わないよ。>

VOL.6
第22話 帰って来たT/死なない男

  脚本:長谷川圭一
  監督:坂本浩一
  アクション監督:宮崎剛
 トライセラトップス・ドーパントである事を明かした綾が本当に狙っているのはガイアメモリを売っているミュージアムだった。正義感の強い綾であれば、ガイアメモリに飲み込まれたりはしないと主張する翔太郎だが、竜はあくまでガイアメモリを持つ者は倒すべき存在である主張を変えることはなかった。
 敵は前回に続きトライセラトップス・ドーパント。巨大化出来、風都そのものを破壊しようとする。
 どうしてもハーフボイルドのままの翔太郎と、あくまで悪は許さないハードボイルドな竜とのぶつかり合いが描かれていく。尤も、その甘さこそがこの作品の味になっているので、これが良い。
 逆に人を信じすぎる翔太郎の姿が、竜の存在によって際だってきた感じはあり。
 今回はフィリップの方が活躍。ファングジョーカーが出てから、フィリップが肉体側で活躍することが多くなったな。
 麻薬の服用と同じでガイアメモリを使用した人間はどんどん精神が冒されていく事が明かされる。
 今回のWはファングジョーカーのみ。
<「この戦いは竜のもの」と言ってアクセルとトライセラトップス・ドーパントとの戦いを静観する翔太郎。そもそもはあんたが甘かったのが問題だったんじゃなかった?>
第23話 唇にLを/シンガーソングライダー

  脚本:三条陸
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎剛
 風都の士郎と歌謡番組に出演したクイーンとエリザベス。だがとにかく歌の下手なジミー中田なる人物に負けてしまったと言う。その審査に不正があったことを暴いてくれ。と鳴海探偵事務所に怒鳴り込んできた。とりあえずその歌を聴いてみようと、彼が歌っているところを観に行った翔太郎と亜樹子。だが、その歌は破壊的なレベル。
 敵はライアー・ドーパント。ジミー中田に執着するドーパントで、言葉を針にして人に刺し、その言葉を信じさせる能力を持つ
 話は翔太郎側に戻り、コミカルな話が展開。下手くそでも夢だけは大きいミュージシャンと翔太郎の関わりが描かれるが、この二人は妙に似ていたりする。それでミュージシャンの追っかけも登場。二昔前だったら、アイドルに貢ぐ男だけど、ここでは女性の方になってる。
 今回は歌が主題と言うことで、何故か水木一郎がゲスト出演。相変わらずアニキっぷりを発揮してる。何でこいつが?
 ジミー中田なる歌手の歌唱力は本当に破壊的で、聴いていた翔太郎は息が出来なくなり、鳥がばたばた落ちてくる。ここまでベタな演出をするとは。
 一方、園崎家では冴子がWのメモリーを持つ人物に夢中。琉兵衛によれば「新しい恋」だそうだが、そんなもん?井坂内科という医院の院長がWのメモリを持っていたが、このメモリは「ウェザー」と言っていた。
 コミカルな話に合わせて、竜も今回は妙にお笑いに徹してる。真面目な人物が遊ばれるのは平成ライダーシリーズの特徴でもあり。
 今回はアクセルのサポートでルナトリガーに変身。アクセルの背後から的確にライアー・ドーパントを撃っていた。
第24話 唇にLを/嘘つきはおまえだ

  脚本:三条陸
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎剛
 ライアー・ドーパントの言葉の針に騙され、Wはアクセルを攻撃してしまう。一方、自分に音楽の才能が全くなかったことを思い知らされたジミーは絶望の淵に立たされ、フーティック・アイドルの決勝に出ることを諦めてしまう。
 敵はライアー・ドーパント。その正体は路上ポエム作家の沢井だった。
 超ド下手なストリート・シンガーの挫折と復帰を描く後編。その根性を叩き直すため、白いギターを持ってスローモーションで砂浜を追いかけっこ…ツッコミどころかと思ったら、しっかり翔太郎自身がその恥ずかしさを喋ってる。狙いは見事。
 一方、園崎若菜に化けるフィリップ。これも本当なら亜樹子が…と思ったら、これまで自分で突っ込んでた。見事にツッコミどころが回避されてしまった。
 前回登場したWのメモリを持つ井坂が冴子の体を調べるシーンがあり。冴子本人ではなく、タブー・ドーパントをなめ回すように診察するシーンはとってもエロティック。冴子の本当の願いはミュージアムの長となること。
 今回のWはライアー・ドーパントと戦うためにサイクロンメタルに変身。スパイダーショットを使い、ライアー・ドーパントの口をふさぐ。その後サイクロントリガーとなり、最後はサイクロンジョーカーとなり、アクセルとの連携技で倒す。
第25話 Pの遊戯/人形は手癖が悪い

  脚本:長谷川圭一
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 事務所で亜樹子が読んでいたベストセラー小説「少女と人形の家」。そんな彼女の前にリコと名乗る一人の少女が現れる。「人形を取り返して」と言う少女の言葉を聞き、その人形を探しに行くのだが、亜樹子の目の前で少女人形が人間を襲うのを目撃してしまう。
 敵はパペティアー・ドーパント。人形を操るドーパント。正体は小説家の堀之内だった。
 今回は亜樹子が中心となったコミカルな話。突然人形が動き出すというファンタジックな話なのだが、人形の動き方がホラー風味満点なので、どこか怖いところもあり。なんか竜とのコンビが普通にはまってる。
 一方、竜にアクセルのメモリを渡したシュラウドは、今回フィリップにガイアメモリを送りつけている。関わりがあるの?
 亜樹子とフィリップが忙しい分、翔太郎がハブられてしまい、全然活躍できなかった。ここまで無視される主人公の姿も珍しい。
 今回も井坂による冴子の診察シーンあり。無茶苦茶エロチックなんだけど、よくこんなの朝に放映してるよね。井坂は完璧にマッド入ってるので、これが実に楽しい。
 Wは人形と戦うためにサイクロントリガーに変身し、パペティアー・ドーパントと戦うためにルナトリガーへ変身。
<亜樹子が読んでる本の題名は「少女と人形の家」。これで反応できる人間はある程度の年齢だが、40年前のベストセラーか。
 人形が動くなんて「チャイルドプレイ」か?とか思ったら、真倉に対して翔太郎が言ったのは、「チャッキー」だった。
 ドリフネタまであって、細かいツボを押してくるなあ。今回マニアックなネタばかりだぞ。>

VOL.7
第26話 Pの遊戯/亜樹子オン・ザ・ラン

  脚本:長谷川圭一
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 パペティアー・ドーパントの正体が堀之内だと知り、人形を復讐の道具にする堀之内に怒りを露わにする。だが、突如「ウェザー」の声と共にパペティアー・ドーパントは姿を消す。そして次に現れたのは、井坂によってパワーアップした姿だった。
 敵はパペティアー・ドーパント。井坂の手術を受け、糸を用いてライダーまで操れるようになった。
 秋子編の後編。父親に愛されてない少女というのが亜樹子のキーワードらしく、今回は他の二人を無視して単独で事件に突っ込んでいく。今回も翔太郎は間が悪い時に登場するため、ほとんど役に立ってない。出来として悪いとは言わないのだが、もうひと味欲しかったかな?終わり方もちょっと納得いか。元々こう言った人形を使った作品と言うのは、この展開からすればもっとリリカルな感じで終わるべきなのだが、今ひとつそれが感じられなかったのが問題。
 新しいガジェットとしてフロッグポットが登場。録音機材らしい。
 井坂の手術は堀之内のみならず若菜にまで及ぶ。メモリが相当パワーアップしたらしいが、とりあえずここではパペティアー・ドーパントによって操られているだけ。フィリップの目の前に現れはするが、今回もやっぱりお互いに顔を観ないまま。
 ところで井坂はメモリをドライバを使わず直刺しする事を勧め、それに対し冴子が「精神が冒される」と警告を発する。園崎家がドライバを使っているのはこれが理由だと分かるが、これも又、軽い伏線になってる感じだ。
 今回はパペティアー・ドーパントに操られているアクセルに対しサイクロンメタルで戦い、そのままパペティアー・ドーパントを倒す。
<パペティアー・ドーパントに襲われ絶体絶命の亜樹子を救ったWに、間髪入れずスリッパのツッコミ。えらく余裕だな。
 「人形の声を聴いて」と最後に叫ぶ亜樹子だが、根本的に人形の声を聞こえるのは亜樹子だけでは?>
第27話 Dが見ていた/透明マジカルレディ

  脚本:三条陸
  監督:坂本浩一
  アクション監督:宮崎剛
 ディナーショウに出かける鳴海探偵事務所の面々。そこでリリィというマジシャンが消えるのを見る。その翌日、そのリリィが探偵事務所を訪ねてくるのだが、なんと透明のままだった。実はインビジブルのメモリを使い、姿を消すことが出来るようになってしまったのだという。
 敵はウェザー・ドーパント。井坂が変身した姿。様々なメモリの力を自分のものに出来る能力がある。
 軽い気持ちでメモリを使ったことによって不幸な目に遭ってる人間を救う話で、フォーマットに則っているが、メモリによって超人間化しないというのが今回の特徴。そのメモリを使ってる女性が妙に軽めの性格しているので、前半部分はコミカルな話に仕上がってる。更に自分と合わない人間に対しては男だろうが女だろうが噛み付く竜だけに、リリィとはもの凄く相性が悪く、それがギャグになってる。
 竜の父親を殺したのは、やっぱりウェザーのメモリを持つ井坂だったことが発覚。意外に早く決着が付いたみたい。ついにウェザー・ドーパントの姿が公開された。凍らせるだけでなく、風や電撃も使えるのだという。ヒートメタルのマキシマムドライブさえ防ぐ力を持っている。
 そして家族を殺した犯人を知った竜は、再び冷酷な人間に逆戻り。
 更に又シュラウドから渡されたメモリによりデンデンセンサーが登場。
 園崎家では若菜の力が暴走しかかっており、更に井坂の能力が明らかに。
 今回はウェザー・ドーパントと戦うためにヒートメタル、ヒートトリガーに変身。最後にツインマキシマムを試みている。
 これだけのものを全部一本でやってしまうとは、随分詰まった内容だな。
 ちなみにリリィ役を演じたのは長澤奈央は「忍風戦隊ハリケンジャー」の野乃七海役だった。
<ツッコミにはならないと思うけど、最後にツインマキシマムを試みるよりも、まずはファングジョーカーを試してみるのが普通じゃなかろうか?>
第28話 Dが見ていた/決死のツインマキシマム

  脚本:三条陸
  監督:坂本浩一
  アクション監督:宮崎剛
 決死のツインマキシマムの攻撃さえウェザー・ドーパントには通用しなかった。だがそこに現れた琉兵衛のテラー・ドーパントによって井坂は連れ去られてしまう。ツインマキシマムの影響で眠り続ける翔太郎と、身勝手な竜に怒るフィリップ…
 敵はウェザー・ドーパント
 前回の話の質が高かったが、今回も高い。この前後編は本作中期の傑作と言って良いだろう。竜を信じて身を犠牲にする翔太郎、そんな翔太郎を無視するかのように自分の道を行こうとして出来ない竜、身勝手な竜を叱るフィリップ。それぞれのキャラが見事に立っている。亜樹子は亜樹子でリリィのため、フィリップと翔太郎のため活躍中。亜樹子の表情がコロコロ変わるのが又良い。
 自分勝手がいつの間にか変化しつつある竜の姿も今回の見所。つい声を荒げた時、翔太郎と同じ言葉を喋っていることに気づいて愕然とし、その後翔太郎のことを「仲間」と言っている。格好悪いけど、格好良い。ハードボイルドがややハーフボイルドに変化してきた感じかな?
 一方、園崎家では井坂と琉兵衛との対立が深まりつつある。井坂のアブなさはますます激しくなり、「人を殺すほどの力を持ったメモリを自分の体で試すのが楽しみ」とか。良いキャラだ。
 今回のWは最初にヒートトリガー、その後ファングジョーカーに変身。
<突然真っ青な液体の中から現れたテラー・ドーパントは井坂に向かって「見て判らんかね? お茶の誘いだよ」と言っている…分かる方が変だと思う。
 園崎家に入る男はみんなもろ肌を脱ぐ癖があるのか、井坂もその肌を琉兵衛達の前に惜しげもなく晒してる。
 フランク白銀の引退マジックというのに、随分人が少ない。手品師の引退ってこんなものなのかな?>
第29話 悪夢なH/眠り姫の憂鬱

  脚本:長谷川圭一
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎剛
 鳴海探偵事務所にやってきた風都大学の学生幸村姫香。大学で夢の研究をしているという彼女は「夢の中に怪物が現れ、眠ることが出来ない、という。興味を覚えたフィリップによりこの事件に関わることに。姫香の大学の教授赤城から明晰無を観るという装置を借りた翔太郎と竜は、夢の中で
 敵はナイトメア・ドーパント。赤城教授の明晰夢装置の中に現れるドーパントで、夢の中では無敵。
 夢の話になるかと思ったら、実際には時代劇になった話。コミカルと言うか、ぶっ飛んだ人間ばかりが出てくるのが変な感じだが、妙に合って見えるのが不思議。特に翔太郎と竜は夢の中にいるため、知り合いがみんな変になってしまってる。
 翔太郎の見た夢は時代劇だけに、ガイアメモリも木札になっていて、サイクロンが「疾風札」、ジョーカーが「切り札」になってる。しかも変身時に歌舞伎の隈取り状態。長屋をバイクで突っ切るとか。完全にスタッフが好き放題やってる感じ。
 一方園崎家では若菜が自分の感情の歯止めが利かなくなっている。井坂によれば、それはメモリの適合によるものだという。
 今回Wは時代劇の中で疾風切り札(サイクロンジョーカー)に変身している。
<ツッコミどころはかなり多いんだが、何せ夢の中なので、ツッコミにならない事が多かったりする。
 二人で夢の中に入るため、Wに変身する翔太郎とフィリップ。それは良いんだけど、隣接して寝たら、変身時にフィリップが吹き飛ばされないか?
 江戸時代のメモリがサイクロンの疾風札は良いんだけど、ジョーカーの切り札ってのはあんまりにもそのまんまじゃないか?
 ナイトメア・ドーパントの口癖は「なーんちゃって」。古いな。
 グラウンドで寝転んでいるWとフィリップを見た井坂は「シュールな光景ですね」とか言ってる。いやそれは全くなのだが、この話全部がシュールなので、今更って言った感じ。>

VOL.8
第30話 悪夢なH/王子様は誰だ?

  脚本:長谷川圭一
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎剛
 現実世界ではフィリップがウェザー・ドーパントにより為すべく無くやられかけていた。そんなフィリップを助けたのは謎の鳥形型ガジェット。それはフィリップを取り込むと姿を消してしまう。一方、夢の中では何故かナイトメア・ドーパントが苦しみ初め、翔太郎は現実世界に戻ることが出来た。
 敵はナイトメア・ドーパント。姫香の研究室の一員福島がその正体。
 話は夢の中でコメディ調に終わるかと思ったら、新型のガジェットが出てきたり、フィリップがどこかにさらわれたりと、かなりハードボイルドな展開を見せてる。前編からは予測もしなかった物語展開だ。話自体もひねりが入っていて、上手く作られてる。
 園崎家の方では、琉兵衛だけが鳥形メモリの正体を知っており、それをエクストリームメモリだと言っており、シュライドがミュージアムの敵らしいことが分かった。
 亜樹子は寝言が特徴だと言うが、寝言がクリアすぎて完璧受け狙い。笑い部分担当で、なんと翔太郎と共にWにまで変身するのだが、その時「なにわの美少女仮面」なるテロップが入る。面白すぎる。
 今回のWは秋子の夢の中でヒートメタル、ルナトリガー、そして翔太郎とフィリップでルナメタル。この形態だとメタルシャフトまでがグニャグニャ伸びる。
<夢の中でWに変身した亜樹子だが、その姿は妙に内股なのが笑える。細かいな。
 夢の中の亜樹子がハードボイルダーを呼んだ際のポーズは
「宇宙刑事ギャバン」のサイバリアンを呼ぶポーズと同じだった。分かってらっしゃる。
 「ボクのパートナーは翔太郎だけ」の言葉に頬を赤く染める翔太郎。それはやり過ぎ。>
第31話 風が呼ぶB/野獣追うべし

  脚本:三条陸
  監督:諸田敏
  アクション監督:宮崎剛
 鳴海探偵事務所を尾藤勇という男が訪ねてくる。鳴海荘吉に会いに来たと言うのだが、尾藤に対する調査記録は残ってなかった。親父さんの残した仕事は俺の仕事と、尾藤を追う翔太郎。一方、シュラウドから翔太郎が不吉な存在だと聞かされたフィリップはこれからパートナーとしてやっていけるのか悩んでいた…
 敵はビースト・ドーパント。怪力とスピード、極端な再生能力を持つドーパントで、Wやアクセルを子供扱いする。尾藤の昔仲間であった有馬丸男の正体。更にウェザー・ドーパントが登場。
 親父さんの過去の問題が登場。翔太郎を子供扱いするかつての親父さんのクライアントとの交流が展開する。出てくる尾藤の方がよっぽどハードボイルドで本作にはぴったり合ってる感じ。言葉も重い。
 物語はもう一つ。Wの不調もあり。フィリップ側の力が増していることによって翔太郎側とのバランスがおかしくなっている。どうやらWの新しい姿の伏線らしいが、現時点では翔太郎が不必要になりつつある。かなり重要な話になっている。
 今回のWはビースト・ドーパントと戦うためサイクロンメタルとファングジョーカーに変身する。
第32話 風が呼ぶB/今、輝きの中で

  脚本:三条陸
  監督:諸田敏
  アクション監督:宮崎剛
 進化するフィリップのパワーについて行けなくなった翔太郎。このままでは変身も出来なくなる可能性もあり、フィリップは泣く泣く次のパートナーとして竜を選ばねばならないと考え始める。ショックを受けつつも、自分の出来る事を始めようと、尾藤のために親父さんの残した木彫りの熊を探す翔太郎…
 敵はビースト・ドーパント。そしてゾーン・ドーパント。丸男の妻鈴子が変身するドーパントで、ピラミッドのような姿をした特殊なドーパントで、好きな場所に対象物を移動させることが出来る。10年前の現金輸送車襲撃はこちらの方がメインだった。
 Wのパワーアップが描かれるが、その際一度主人公をどん底に落とさねばならない。信じたパートナーに裏切られた主人公が立ち直るまでが描かれていく。いつものハーフボイルドではなく、ハードボイルド風に描かれていく。今回の翔太郎はかなり格好良い。やってることは甘ちゃんで、やっぱりハーフボイルドだと揶揄されてもいるけど。同時に弱さこそが自分たちの強さであることを気づくフィリップの姿もあり。本人は否定しているが、実際は戦いの中で翔太郎が強くなったのよりも、フィリップの方で合わせることが出来るようになったと考えた方が正しいのだろう。
 それに合わせて亜樹子も翔太郎側に立って必死に弁護しているが、こちらも彼女なりに一生懸命で良い雰囲気。
 被害者と思われた人間が実は加害者であるというのは、パターンの一つだが、今回は完全に騙された感じ。翔太郎とフィリップの方ばかり観ていたため、気がつかなかった。上手く作ったな。
 一方園崎家の方では、琉兵衛が若菜に何かを見せようとしている。どうやらミュージアムの方も完全に分裂したっぽいぞ。
 今回Wのエクストリームが誕生したこともあり、登場は基本形のサイクロンジョーカーとエクストリームフォームのみ。
<ビルの上から落とされた翔太郎がピンピンしているのは、やっぱり水に落とされたから。このパターンは平成ライダーシリーズでは定番だな。>
第33話 Yの悲劇/きのうを探す女

  脚本:中島かずき
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 鳴海探偵事務所にやってきた女性不破夕子の依頼で“きのう”という名の猫を探すことになった翔太郎。無事猫は見つかったものの、翌日から翔太郎の行動がおかしくなっていった。昨日と全く同じ行動を取って…
 敵はイエスタデイ・ドーパント。刻印を押した人間に、全く同じ行動を取らせる事が出来るドーパント。
 又女性の依頼で動く翔太郎の話。昨日の行動を完全にトレースすると言う話で、なかなか凝ったシナリオになってるが、これはいつも通りの話か…と思ったら、今は亡き翔太郎のライバル霧彦に関わった話に仕上げられてる。
 霧彦の妹が登場。イエスタデイ・ドーパントの人間体だが、この町に来たのは復讐ではなく、ミュージアムを手中に入れるためだったという。
 イエスタデイ・ドーパントの技にやられた翔太郎は
 初めて亜樹子のコーヒーが竜に褒められた。「飲めない事は無い」という程度だが。
 今回のWはイエスタデイ・ドーパントと戦うためにヒートメタルに変身。そして正気を失った翔太郎を取り戻すためにエクストリームに変身。
<二人で変身するのだから、フィリップ側が強制的に変身を解除すれば良いと思うのだが、それが出来ない理由が薄弱。
 アクセルのバイクフォームがドアをぶち抜くシーンがあるが、金属のはずなのに、まるで発泡スチロールのような穴が開いてる…ってまあ、これは仕方ないか。>

VOL.9
第34話 Yの悲劇/あにいもうと

  脚本:中島かずき
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 夕子が霧彦の妹雪絵である事を知った翔太郎。そんな雪絵が何故不動産屋ばかりを狙うのかを考えた翔太郎は雪絵をどうしても憎むことが出来なかった。
 敵はイエスタデイ・ドーパント。自らのイエスタデイの刻印を撃たれ、死にかけたところをエクストリームのメモリブレイクで元に戻される。そしてウェザードーパント。相変わらずノーマルのWやアクセルでは全く通用しないが、エクストリームになった途端圧倒する。
 霧彦の妹の話の続編。前回ラストで雪絵が来たのはミュージアムの幹部になるためと言っていたが、その実はやっぱり復讐だった。通常のメモリ程度ではタブードーパントには何のダメージも与えられないらしいが。過去の霧彦の描写もあったりして、かなり泣かせるお話に仕上がってる。
 人を殺したら即悪人。この構図は古い特撮では常識だが、特に平成ライダーシリーズではそれに当てはまらないことが多い。今回出てきた雪絵も又、そんなキャラの一人。まあ、殺る気満々だったとは言え、全部未遂で終わったから、それも良しか。レギュラー化して欲しかったキャラだったんだけど、ここで退場となってしまった。
 細かいところで、今回は完全サポート役に回っている亜樹子が良いサポートぶりを見せている。なんだかんだ言って三人いてこの探偵事務所は成り立ってる。
 園崎家では、やっぱり分裂が進んでいる。井坂と冴子の仲はますます深まり、その関係に危惧を覚える若菜の姿があり。
 霧彦君久々の登場。死の間際、雪絵に連絡を取っていたらしい。なかなか泣かせる台詞だ。
 今回のWはイエスタデイ・ドーパントと戦うためにルナジョーカー、刻印を撃ち落とすためにルナトリガーに変身。そしてウェザー・ドーパントと戦うためにエクストリームへと変身する。
<最後に翔太郎がコーヒーを吹くシーンはやっぱり「探偵物語」のイメージだろうな。>
第35話 Rの彼方に/やがて怪物という名の雨

  脚本:長谷川圭一
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎剛
 動物園で妹春子との想い出にふける竜の前に現れた一人の少女。その腕にガイアメモリのコネクタを見てしまった竜は、彼女の事を調べることに。いつしかその女の子凪に妹を重ねて見るようになるのだが…
 敵はウェザー・ドーパント。やっぱりノーマルのWとアクセルでは全く敵わない。そしてケツァルコアトルス・ドーパント。井坂が野鳥園の鳥にメモリを装着したもので、久々の巨大ドーパント。
 今回は竜が中心になった話で、アクセルのパワーアップが描かれる話の前編。そのためいつもとは異なり、オープニングショットは鳴海探偵事務所ではなく竜が動物園に行ったところから始まる。
 翔太郎とは異なり、クールな竜だけに話はかなり真面目に、ハードボイルドになっていて、その分そ翔太郎達は完全に狂言回し的な役割。いつもより余分にハーフボイルドに仕上がってる。
 シュラウドによれば、竜の目に憎しみが無くなったとのことだが、それはおそらく翔太郎達と出会った事によるもので、決して悪いことではないと思われる。シュラウドには又違った考え方があるようだが、アクセルのパワーアップには同意している。
 園崎家では、井坂が自分の過去を語り、はっきりと琉兵衛に対する反逆を口にしている。その目的は琉兵衛の持つテラー・メモリを奪うためだった。こちらの方も物語は加速中。なんかミックがそれを聞いてるみたいだけど。
 今回のWは今ひとつ見せ場がなかったが、ハードボイルダーにガンナーAをくっつけて使用してる。とりあえずルナジョーカーとエクストリームに変形。
<凪の腕にガイアメモリのコネクタを見ながら放置する竜。この場合任意同行するとか、強引に連れて行くとかした方が彼女のためだったと思うが、甘くなりすぎてるな。>
第36話 Rの彼方に/全てを振り切れ

  脚本:長谷川圭一
  監督:田崎竜太
  アクション監督:宮崎剛
 凪に埋め込んだコネクタは未だ井坂が望んでいたようには成長していなかった。その理由は竜の与えたペンダントにあると見た井坂は竜を探す。そして当の竜はシュラウドから与えられた新しい力トライアルを使いあぐねていた…
 敵はウェザー・ドーパント。余裕もってアクセルと戦うが、トライアルの力を使いこなしたアクセルに倒されてしまう。
 仮面ライダーアクセルのパワーアップ話の後編。これまで竜を支えていたのはウェザー・ドーパントに対する憎しみだけだったが、ここに来て人を守ろうという力を育んでいくことになる。
 竜のパワーアップは単純に装備を変えるだけでなく、それを使いこなせるだけの力を得るための特訓が必要。なんかこっちの方が主人公っぽくなってしまったぞ。特訓あっての昭和ライダーだから、それを上手く使った感じ。目立たないけど、亜樹子がちゃんと竜のそばに付いてるのも面白い。このキャラも上手い使い方されてる。
 そしてパワーアップしたトライアルの力になんと井坂が本当に倒れてしまう。意外な話ではあったが、これから圧倒的な力を持つ琉兵衛が敵となっていくのかな?あとシュラウドも関わってくるっぽい。なし崩しで敵が出てくる事が多かった昭和ライダーシリーズにあって、最初からいたキャラを敵にするのは、上手いやり方。バランスが無茶苦茶良い。
 一方、園崎家の方では井坂が琉兵衛に挑戦状を叩き付けるのだが、当の井坂の死によってなし崩しに。冴子の方も井坂に付き、琉兵衛と敵対することに。ちなみに当然ながらミックは琉兵衛側。
 今回は竜の思いを受けて、Wは変身せず。珍しい話ではある。
<ツッコミ所じゃないけど、トライアルアクセルは仮面ライダーの姿からかなり逸脱していて、どっちかというと円谷っぽい感じだぞ。
 井坂が冴子に言った台詞。「戻ったら本当の君を見せてください」。まさしくこれは死亡フラグだ。逆に本当に死んで驚いたけど。
 メモリの過剰反応で消えてしまう井坂。肉体はともかく服まで消えてるのは何故?>
第37話 来訪者X/約束の橋

  脚本:長谷川圭一
  監督:諸田敏
  アクション監督:宮崎剛
 鳴海探偵事務所にやってきた中年男。何故かフィリップのことを知っているらしいその男の依頼を受け、10年前に失踪したその家族を探すことに。一方園崎家に反旗を翻したため失脚した冴子は裏切り者として追われる身になっていた。
 敵はホッパー・ドーパント。イナゴを食べる女性が変身するドーパント。ジャンプ力に優れた園崎家の暗殺者。
 前回のウェザー・ドーパントの死と共に話は大きく動き出す。フィリップの過去にまつわる話が展開するが、今回の中心はむしろ園崎家。追われる立場となった冴子と刺客達との戦いと、ミュージアムに取り込まれつつある若菜。話は謎が謎を呼び。と言った感じで書けることが少ないのだが、物語の動き方が半端じゃない。まだまだ最終回には遠いはずだが、まるで終盤の物語だ。
 ガイアメモリの流通組織がミュージアムであり、園崎琉兵衛がその元締めであることが、やっと翔太郎に情報としてもたらされる。フィリップの方はとっくに気付いていたようだが、こう言う時に主人公の立場は弱い。
 若菜とフィリップの初会合。これまで顔を合わせることがなかった二人だが、会ってから何が起こるという訳ではなかった。何のためにこれまで引き延ばしたんだろう?
 タブー・ドーパントとスミロドン・ドーパントとの初の戦いが展開。疲れ切っていたタブー・ドーパントでは到底敵わなかった。
 あんまり存在感が無い翔太郎は、今回は有能な探偵ぶりを見せている。この人も成長してるのかな?
 イナゴを食べる女性が登場。佃井皆美と言う女優らしいが、非常に動きがよく、表情も豊か。この人これからも顔を観る事が多そうだ。太股を露わにしてるのも(オッサン的に)ポイントが高い。
 ツッコミどころが全く無い話だった。

VOL.10
第38話 来訪者X/ミュージアムの名のもとに

  脚本:長谷川圭一
  監督:諸田敏
  アクション監督:宮崎剛
 フィリップの記憶を消したのが山城博士であることを知り、家族に関わる謎を探し始めるフィリップ。そんなフィリップの元を訪れた若菜は「一緒に逃げて」とフィリップに懇願する。
 敵はホッパー・ドーパント。山城を倒しはしたものの、アクセル・トライアルの力によって倒される。そしてクレイドール・ドーパント。園崎家に取り込まれた若菜
 フィリップの過去にまつわる話の後編。予想通りフィリップは園崎家の人間であったことが分かった。それで悩み続けるフィリップは、ついに決断を行う。の、だが…悲しい別れが待っている。
 竜は前々回、地獄の特訓によってようやく手に入れたトライアルの力でホッパー・ドーパントを撃破。
 今回はフィリップと竜に見せ場が取られてしまった分、翔太郎の見せ場は少ないけど、その分かなり渋く決めてる。こういう役割も出来るんだね。
 一方園崎家にも風雲が。財団Xの使者になじられた琉兵衛はそろそろ後が無くなってきてる感じ若菜は完全に父の琉兵衛に取り込まれ、大幹部となってしまった。ひょっとしてラスボスは琉兵衛では無くなるのか?なんか前回登場した財団Xの使者が妙な動きを見せている。
 久々にファングジョーカーが登場してるが、力に目覚めたクレイドール・ドーパントには全く敵わず。
 おやっさんの歌が劇中歌で流れていた。吉川晃司って随分渋い声になったもんだな。
<山城博士を追いかけるホッパー・ドーパントに、街の人間は逃げ惑っているが、ホッパー・ドーパントが街に出る前からみんな逃げてた。>
第39話 Gの可能性/バッドシネマパラダイス

  脚本:三条陸
  監督:柴崎貴行
  アクション監督:宮崎剛
 園崎若菜が自分の姉であり、敵に回ったことに悩むフィリップ。そんな時探偵事務所にシネコンの受付をしている虹村あいと言う女性が訪ねてきた。身に覚えのない自分が主演の映画が放映されているというのだ。調査のため脚を装ってシネコンに行く翔太郎と亜樹子。
 敵はジーン・ドーパント。遺伝子を組み換えて好きなものを作ることが出来るドーパント。正体はシネコンの従業員透だったが、本人はとても気弱で、あいに思いを告白できないため、ドーパントとなりあいの気を引こうとしていた。そしてRナスカ・ドーパント。元は霧彦の使っていたメモリを冴子が使用した。エクストリームやトライアルよりも強かった。
 冒頭からいつもどおりのハーフボイルドタイプの話。かと思われたが、実際は物語の根幹に関わるかなり重要な話になってる。最初は気弱な男を助けて映画を作るってだけの話だったのだが、冴子の再登場で話は風雲急を告げることに。相変わらずバランスが良く、楽しい話だった。
 この前からすっかり柔らかくなった竜だが、今回は透の映画出演のためおかしな扮装までしてる。柔らかくなり過ぎだ。
 映画撮影の苦労話もちょっとだけ。まあ苦しむと言うよりは遊んでるとしか見えないけど。
 園崎家では、園崎家に復讐を誓う冴子が霧彦のナスカメモリを使い、Rナスカ・ドーパントとなる。そしてクレイドール・ドーパントと戦うためにエクストリームとなる。
 今回のWはジーン・ドーパントと戦うためヒートジョーカー、ルナジョーカーへと変身。
<冴子にはいつも男が寄ってくるが、今回も加東が口説いてる。どんだけ危険が好きな男が多いんだか。
 冴子役の生井亜実がRナスカ・ドーパントになるためにもろ肌脱いでる。ここまでやるか…いいぞ。>
第40話 Gの可能性/あなたが許せない

  脚本:三条陸
  監督:柴崎貴行
  アクション監督:宮崎剛
 Rナスカ・ドーパントに変身した冴子に「姉さん」と呼びかけるフィリップ。しかし冴子はフィリップを道具呼ばわりして去っていく。一方実力の差を思い知らされた若菜は何が何でもジーン・メモリを手に入れ、パワーアップを図ろうとする。
 敵はジーン・ドーパント。そしてRナスカ・ドーパントと、クレイドール・ドーパントがパワーアップしたクレイドールエクストリーム
 一応前回からの続きで亜樹子が主催で映画作りは続いていて、こちらはこちらで面白いのだが、実質的にはクレイドールエクストリームの誕生話がメイン。もう後が無いのでこれが最後になる気がするが、コメディとシリアスの融合が相変わらず上手い。
 冴子によれば、クレイドールは子供の玩具だったが、実は最初から最強となる可能性を秘めたメモリだったのだとか。それで登場したクレイドールエクストリームは、巨大な土人形で、ほとんどボス敵の存在感。
 何でも理性的に考えるフィリップはすぐに家族のことを諦めてしまうが、そんなフィリップに対し、余裕の発言をしてる翔太郎。これがフィリップの成長となるのでこれも又「二人で一人の仮面ライダー」を表した話になってる訳か。そこに亜樹子が入る事でバランスが取れてる感じがするけど。
 コメディ編を取り仕切ってるのが亜樹子だが、クレイドールにスリッパチョップを入れたりと、良い具合に話が深刻になりすぎるのを防いでいる。
<キスシーンを特撮に入れるのはそう多くないが、竜が翔太郎に迫るシーンまであった。狙いすぎだって。>
第41話 Jの迷宮/猟奇的な悪女

  脚本:長谷川圭一
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 刃野刑事が宝石の窃盗容疑で逮捕された。無実を訴える刃野は留置所から鳴海探偵事務所に助けを求め、大きなダイヤを付けた女を見つけてくれと言う。調査を開始した翔太郎は、若い女性が宝石に変えられてるという事件が起こっている事を知る。
 敵はジュエル・ドーパント。城島泪が変身するドーパントで人間を宝石に変えることが出来る。体をダイヤモンド化させることであらゆる攻撃を防御できる。エクストリームの攻撃まで防いだ。
 今回も普通の事件から始まる。これまで何くれと無く鳴海探偵事務所に同情的だった刃野刑事が話の中心となる。そう言えばこの人出演は多い割に今ひとつ目立ってなかったから、ここで一発。と言う事だろうか?話の展開は三角関係がメイン。珍しい話だ。
 前回地球図書館に若菜に入られたフィリップは、ショックを受けていつもの力が出ない。しかも地球図書館もどんどん若菜に浸食されていっている。
 今回のWはジュエル・ドーパントと戦うためにヒートメタル、ルナトリガーに変身。全く敵わなかった。又、エクストリームトライアルとRナスカ・ドーパントとの戦いもあるが、お互いに超加速が出来るため、戦いはすごい高速で。「仮面ライダーカブト」を思わせる描写だ。
<刃野が捕まった途端、その部下である真倉は手を返したように嫌味を言い始める。そんなに溜まってたの?
 泪曰く「ダイヤモンドは傷つかない」そうだが、実はダイヤほど壊れやすいものはそうはない。ひっかくことは出来ないが衝撃には弱すぎる。その辺はスルーなのね。>

VOL.11
第42話 Jの迷宮/ダイヤモンドは傷ついて

  脚本:長谷川圭一
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎剛
 「もうすぐ最後の仕上げ」というジュエル・ドーパントの言葉は何を意味するのか推測するフィリップ。
 敵はジュエル・ドーパント。泪が変身しているかのように見えながら、実はその正体は上杉。鏡を使って泪が変身してるように見せていた。
 話は思いもかけぬ方向に。いかにも探偵ものの基本に則った物語展開で、ストレートな翔太郎の弱点を突いた上手い具合の話になっている。1時間程度でちゃんと物語を破綻無くまとめてる。
 ただ、作品そのものののメインストーリーはあまり関わってない。若菜がますます星の本棚とのシンクロ率を上げており、ついにはフィリップを超えたと言うこと位か。
 前回書いたダイヤは壊れやすいと言う設定上のツッコミは、ちゃんとオチ部分で言及されていた。
第43話 Oの連鎖/老人探偵

  脚本:長谷川圭一
  監督:坂本浩一
  アクション監督:宮崎剛
 鳴海探偵事務所に飛び込んできた若い女性と老人。その老人はみゆと言い、実は10歳だという。その母親良枝の依頼を受けることになる翔太郎ら。情報により、「ふけさけ屋」なる占い師がいると言うのだが…
 敵はオールド・ドーパント。波動攻撃によって対象者を老人にしてしまう。背中にも顔があり、裏と表で攻撃が出来る。ゾックみたいな奴だ。
 一見いつも通りの探偵物語と思われながら、これまで謎めいた存在だったシュラウドに関する話になるらしい。やっぱり園崎家と因縁浅からぬ相手らしい。それ以外にも竜やフィリップ、井坂とも色々絡みがあるのだとか。
 オールド・ドーパントは選択的に翔太郎だけ老人にしてしまった。その結果、シュラウドによって竜とフィリップの二人でWになるようにと忠告する。これは前からシュラウドが言っていた事だが、いよいよ本当に究極のライダーの誕生か?なんかやって欲しくはないけど、その伏線かも?
 オープニング部分では竜が家族の墓参りに行き、そこで「良い仲間に出会った」とか言っている。本当に丸くなったな。
 今はメイクアップ技術が進んでいるため、翔太郎の老けメイクはかなり上手くできてる。
 老人になった翔太郎をサポートするために今回のWは久々にファングジョーカーに変身してる。変身してる内に翔太郎側が疲れて眠くなってしまったけど。
<片っ端から占い師に聞きに行った亜樹子は「運命の人は近くにいる」と聞き、翔太郎と竜に流し目を送っていた。それに合わせてポーズを取る二人。聞こえてたの?
 いつも憎まれ口ばかり叩いてる真倉だが、年上の人物には絶対服従してる。結構良い奴じゃないか。>
第44話 Oの連鎖/シュラウドの告白

  脚本:長谷川圭一
  監督:坂本浩一
  アクション監督:宮崎剛
 老人となってしまった翔太郎はもはや戦える状態ではなかった。一方、冴子から自分の家族を殺したきっかけを作ったのがシュラウドであることを聞かされた竜。そんなシュラウドは園崎琉兵衛を倒すためにはフィリップと竜とでWになる必要があると語る。
 敵はオールド・ドーパント。相馬という占い師が変身する。
 シュラウドの正体が明らかにされた。その本名は園崎文音と言い、フィリップを含めた園崎姉妹の母親だという。
 そしてシュラウドが竜にこだわるのは、フィリップと竜の二人はドーパントの精神攻撃に耐える体質を持っているからだとか。だからオールド・ドーパントの攻撃も耐えられたし、同じ系統のテラー・ドーパントの攻撃にも耐えることが出来るそうだ。
 そしてシュラウドのやって来たことは全てフィリップに対する愛である。と綺麗にまとめられていた。竜がシュラウドを許すことがこの話の最大の見所と言えよう。「戦いは三人でする」と宣言する竜の姿はかなり格好良い。
 お陰でシュラウドが言っていたサイクロンアクセルエクストリームの登場は今回は見合わせ。
 翔太郎はすっかり老人になりきっており、事務所の中で日本茶を飲みながら「天下太平」とか呟いている。そんな翔太郎にツッコミを入れそこねてる亜樹子の描写も面白い。亜樹子ってこれまで出てきたヒロインの中でも相当なはまり役。
 久々に若菜の舌打ちシーンあり。この人はこれがないとね。そしてミュージアムを潰すために妻の文音も踏みつけにする琉兵衛…敵役はこれ位やらないといけない。良いねえ。
<今回は翔太郎がが竜の背後から抱きつくシーンがあるんだけど、このところ妙に狙いのショットが多い気がする。勘違いかも知れないけど。>
第45話 Kが求めたもの/悪魔のしっぽ

  脚本:三条 陸
  監督:諸田 敏
  アクション監督:宮崎 剛
 インディ・ジョーンズのような姿をした響子という女性が鳴海探偵事務所にやってきて、憧れの博物館のオーナーの無くしものを一緒に探してくれと言う。博物館の館長と言えば園崎琉兵衛。危険ではあるが、琉兵衛の秘密に迫れるかも知れないとその依頼を受ける翔太郎。
 敵はスミロドーン・ドーパント。園崎家の飼い猫ミックが変身するドーパントで、これまでも散々強さを見せつけてきた強力なドーパント。フィリップの機転で動物の本能を利用されメモリブレイクされた。そしてテラー・ドーパント。これまで精神感応型としての力だけしか見せていなかったが、その仮面からテラー・ドラゴンなる巨大生物を出せることが分かる。
 園崎家の秘密に迫る話。若菜が地球の巫女になる日も近づき、いよいよ話は最終章へと入ってきた感があり。更にテラーの恐ろしさも描写。これまで何度も園崎家の秘密に触れる機会があったにも関わらず、肝心なところで踏み込めなかったのは、一度テラー・ドーパントと出会ってしまっていたため、その恐怖心からだったという。
 そしていよいよライダーとテラー・ドーパントとの戦いもあり。前回で精神攻撃を受けないのはフィリップと竜と言われただけあって、翔太郎は萎縮して戦う事が出来ない。
 このところ成長著しい翔太郎だが、今回は変身できない事態に落ち込む。この状態で戦うことが最後の物理的成長になるのだろうか?
<12年前に死んだという来人だが、その光景を観ていると自分で飛び込んでいるとしか見えない。>

VOL.12
第46話 Kが求めたもの/最後の晩餐

  脚本:三条 陸
  監督:諸田 敏
  アクション監督:宮崎 剛
 園崎来人は12年前に死んでいた。今のフィリップはデータの固まりに過ぎないという事実を認めたくないフィリップは変身してテラー・ドーパントに立ち向かうが、Wでは全く歯が立たず、翔太郎は恐怖のどん底にたたき落とされ、フィリップは連れ去られてしまった…
 敵はテラー・ドーパント。既に前回で全ての手の内を明かしており、テラー・ドラゴンはアクセルに、本体はWに倒された。
 いよいよラスト直前。ここではむしろ園崎家そのものが中心となる。タイトル通り園崎家の家族揃っての会食がほとんど全ての舞台。家族全員と言うことで、冴子も文音も一緒なのだが、もはや家族の絆などどこにもなく、戦いばかりが展開。そしてフィリップは若菜の生け贄となり消滅。
 それに対し、恐怖心のあまり何も出来なくなってしまった翔太郎がキーパーソンとなっており、約一年かけてやってきたことの総決算がここにはある。
 一度テラー・ドーパントと会って恐怖を覚えさせられてから園崎家になるだけ近づかないようにしていた翔太郎が逆に琉兵衛に恐怖を与える存在となったこと。頼りない相棒と思われていたフィリップが家族として、自分の全てを託したこと。竜が完全なパートナーとして戦ってくれること。そして僅かな痕跡から事件の真相を鋭く突いたこと。全て1年前に番組が始まった時点では出来てなかった事ばかり。見事な成長具合と言えよう。
 フィリップはデータの固まりだと言うが、それはつまり、肉体そのものがあまり必要ではないと言う事。それを逆手に取った反撃が描かれていく。
 一度死んだフィリップが復活と、アクセルの参戦。全般的に相当に燃える展開であるのは確かなのだが、話は未だ終わってない。最後の敵は財団Xと言うことになるのか。
 個人的に言えば、最後の敵はやっぱり琉兵衛であって欲しくはあった。
<食事中のシュラウドはやっぱりマスクを外してない。食べてないのか?>
第47話 残されたU/フィリップからの依頼

  脚本:三条陸
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎 剛
 園崎家は滅び、フィリップも無事鳴海探偵事務所に帰ってきた。だが星の本棚のお陰で生きてこられたフィリップは自らの体が長く保たないことを知っていた。そしてフィリップは自分が最後に出来る事として、翔太郎に行方不明となった姉の若菜を捜してくるよう頼む。その頃、財団Xの加頭は、冴子をトップとしてミュージアムを再建し、回収した若菜を使い、琉兵衛がやり残したガイアインパクトを再開しようとしていた…
 敵はユートピア・ドーパント。財団Xの加頭が変身するドーパントで、園崎家のガイアメモリと同じく金色のメモリ。重力を操るドーパントで、アクセルを全く相手にしない強さを持つ。
 いよいよ最終章の始まり。園崎家が潰れた今、最後に残ったのは財団Xとなる。
 まずは無事戻ってきたフィリップとの再会、その後翔太郎と竜が冴子とぶつかり合う。そして財団Xの野望と物語は矢継ぎ早に展開する。
 次にWに変身するとフィリップが消えてしまうと言う状態で最強のドーパントと戦わねばならない。そんな中、決断を強いられる翔太郎とフィリップ。最終章にはぴったりのシチュエーションだ。
 フィリップの肉体が今あるのは星の本棚のお陰。しかし、地球に近づきすぎたフィリップは徐々にそこに取り込まれていくのだとか。最初からそれは分かっていて、特にエクストリームに変身する度、フィリップの寿命はどんどん短くなっていたと言うのも衝撃の事実だったか。「仮面ライダー剣」でライダーシステムを用いる度ボドボドボロボロになるという話があったが、その完成形みたいな設定だ。
 劇場版であるビギンズ・ナイトで鳴海荘吉にフィリップの救出を依頼したのはシュラウドであることも発覚。シュラウドはフィリップが消える日が来るのを知っていて、そこで人間として消えて欲しいと願っていたとのこと。翔太郎はシュラウドが思った以上のことをやってのけた訳か。上手く物語作ってるな
 特に平成ライダーシリーズはラストがいい加減なのばかりなので、ここまでしっかりオープニングとエンディングが結びあわされてるのは「仮面ライダークウガ」以来だ。
 後一回変身したらフィリップが消えると言う事なので、今回はWの変身はなかった。
第48話 残されたU/永遠の相棒

  脚本:三条陸
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎 剛
 変身するとフィリップが消滅してしまうため、どんなに痛めつけられても変身に踏み切れない翔太郎。絶体絶命のピンチを救ったのは、なんとタブー・ドーパントに変身した冴子だった。変身しなかったことで竜に瀕死の重傷を与え、更に若菜も冴子も加頭に奪われてしまったことで翔太郎を責めるフィリップだが…
 敵はユートピア・ドーパント。人の感情をエネルギーにするドーパントで、人間に触れる毎に力を増す。エクストリームのエネルギーを吸収することが出来ずに倒された。
 最強の敵が目の前にいるのに、自分を犠牲に風都を救おうとするフィリップと、そんなフィリップを見捨てられない翔太郎。そんな二人の喧嘩がメイン。細かいところだが、そんな仲違いする二人をきっちりサポートしている亜樹子の存在感が良い。
 そして次々と知り合いを手にかけていく加頭に、ついに本気モードに入る翔太郎。人間としてはかなり強くなってるので、ユートピア・ドーパントには敵わないまでも、知力を振り絞って対抗してる。盛り上がること。
 一方、加頭に対してあくまで反抗する冴子と、それが自分のためであることを知ってショックを受ける若菜。園崎家が無くなってもきっちりドラマが展開してるのも良い。
 戦いそのものは絶望から一気にすごい盛り上がり方をして、最後にフィリップが去ってしまうもの悲しさ。最後はしみじみ泣ける。これこそ本当に最後にふさわしい。全ライダー作品の中でもトップクラスの話と言えるだろう(2話合わしてだけど)。
 最後の変身を前に、翔太郎がユートピア・ドーパントに叩き付けた言葉「たとえ体一つになっても食らいついて倒す。その心そのものが仮面ライダーなんだ」は、名台詞だな。
<加頭は最後に「お前の罪を数えろだと?人を愛することが罪だとでも…ユートピア!」という台詞を吐いている。これがギャグに聞こえるのはそれなりの年齢。
 ツッコミではないのだが、ユートピア・ドーパントが倒されたのを見た財団X幹部は「ガイアメモリから手を引く」と言って去っていった。この終わり方だったら、続ける気になれば出来るよな。あるいは「仮面ライダー電王」に続いて映画でのシリーズ化を考えてるとか?>
第49話 Eにさよなら/この街に正義の花束を

  脚本:三条陸
  監督:石田秀範
  アクション監督:宮崎 剛
 フィリップが消えて一年。翔太郎は一人で風都を守り続けていた。そんな翔太郎の前に現れた晶という少年。姉の唯がいないと何も出来ないので、唯を捜して欲しいという晶に、「ハードボイルドを叩き込んでやる」と言い、晶と共に唯の手がかりを探し始める翔太郎。そんな時、警察に捕まっている園崎若菜が再起動し始めた。
 敵はアノマロカリス・ドーパントコックローチ・ドーパント。共に新たな組織EXEの若者が変身した。そしてEXEの首領であるエナジー・ドーパント。電撃を使って攻撃する。本人曰く「風都最強」だが、あんまり個性出さないうちに倒されてしまった。
 劇中の大半はフィリップ無き後の翔太郎の姿が描かれる。フィリップがいないと又してもハーフボイルドに戻ってしまった感じだが、やはり一年間戦ってきただけに、決めるところはしっかり決めている。痩せ我慢することがハードボイルドだと言っているあたり、分かってらっしゃる。フィリップ無しにジョーカー単独で変身もしてる。
 一方、やはり風都にいる竜はいつしかこの街を愛し、守るために戦い始めているようだ。
 亜樹子もやっぱり成長してるようで、落ち込む翔太郎を随分気遣っている。「殴っても良いよ」とスリッパを差し出したりもしてる。
 園崎家は全員消えたが、全員地球の中にあって、この街を見守っているとか。敵がこういう位置づけになるのは「戦闘メカザブングル」のラストみたいですごく良い。
 30分にしてはかなり物語も詰まっていて、しんみりした中に燃える要素を散りばめ、そして最後のフィリップの帰還までしっかりと描ききってくれた。
 個人的にはフィリップは最後まで帰らない方が良かった気がするのだが、後のことを考えたらこの方が良いのかな?(後々映画とかで出てきそうだから)
 最後は勿論「さあ、お前の罪を数えろ」の台詞できっちり決めた。
 ちっとジーンとしてしまったよ。
 劇中一年後の世界なのに、若菜がフィリップを再構築するまでに丸一年かかったという言及もあった。これは設定的なツッコミ所ではなく、劇中に挿入された若菜とのシークェンスが一年前に行われたと言う事を意味するのだろう。
<死んだ園崎家の面々の意識は既に地球の中に。感動的なシーンなのだが、出来ればここに霧彦君を入れてほしかった。>
 ところで最後にエナジー・ドーパントに撃たれて翔太郎が崩れるあたりは「探偵物語」のオマージュだと思うのだが、如何?>