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コリン・トレヴォロウ
Colin Trevorrow

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鑑賞本数 合計点 平均点
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
2015 ジュラシック・ワールド 監督・脚本
2014
2013
2012 彼女はパートタイムトラベラー 監督・製作
2011
2010
2009
2008
2007
2006
2005
2004
2003
2002
2001
2000
1999
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1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976 9'13 カリフォルニア州サン・フランシスコで誕生

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ジュラシック・ワールド 2015

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フランク・マーシャル
パトリック・クローリー
スティーヴン・スピルバーグ
トーマス・タル(製)
リック・ジャッファ
アマンダ・シルヴァー
デレク・コノリー
コリン・トレヴォロウ(脚)
クリス・プラット
ブライス・ダラス・ハワード
ヴィンセント・ドノフリオ
タイ・シンプキンス
ニック・ロビンソン
オマール・シー
B・D・ウォン
イルファン・カーン
ジュディ・グリア
ローレン・ラプカス
ブライアン・ティー
アンディ・バックリー
ジェイク・ジョンソン
ケイティー・マクグラス
エリック・エデルスタイン
ジミー・ファロン
ブラッド・バード
コリン・トレヴォロウ
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第4作
 「ジュラシック・パーク」での惨劇から22年が経った。インジェン社を引き継いだ世界的企業マスラニ・グローバル社によって、パークは「ジュラシック・ワールド」として開演され、今や世界的な一大テーマパークに発展していた。そんなジュラシック・ワールドの運営責任者クレア(ハワード)の二人の甥ザックとグレイが見学にやってきたが、運営責任を統括するクレアは忙しすぎて、二人を観てやることが出来ない状態だった。そんな折、遺伝子操作で新しく作られた巨大恐竜インドミナス・レックスの檻で異変が起こったとの連絡を受け、それを調べるためにクレアはパーク管理人のオーウェンと共に向かうのだが…
 映画界に巨大なショックを与えた一作目『ジュラシック・パーク』(1993)。それが映画史においてどれだけ大きかったかは、
この作品以前と以後でのCGの使われ方の違いを見れば分かる。それまでパペットとクレイアニメで作られてきた空想上の生物を、コンピュータを使えばここまでリアルに再現できる!という実力を見事に見せつけてくれた。確かに早かれ遅かれCG技術は映画界に入り込んできただろうが、スピルバーグがこの作品を作ったという事実がどれだけ映画界に恩恵をもたらしたかは、今の映画を見てみればよく分かるだろう。この作品が確かに映画作りの転換点となっていたのだ。
 それから2作の続編が作られてはいたものの、ファースト・インプレッションがあまりに強すぎたせいか、それは鳴かず飛ばずで、何度も続編の企画は出続けたものの、いつも流れてしまっていた。
 そんな中、一作目から22年という年月が経過し、いよいよ本式に再始動が開始された。その第一作目が本作となる。
 そして本作を観た結果として言える事は、
本作は極めて高水準にまとめられた作品であると言うこと。ベタ褒めになってしまうが、物語としては、百点満点な出来である。これ以上にないほどに見事な物語展開と、伏線の消化、そして演出の良さと、全てが巧く噛み合っている。
 ただ、それだけでは最高点はあげられない。何故なら本作には大きな欠点があるのだから。
 本作の完成度の高さ。それは即ち徹底した模倣にこそある。何を模倣したかと言えば、言うまでもなく一作目の『ジュラシック・パーク』に他ならない。一通り本作を観ていくと、感心するほど一作目と同じシーンが出てくる。

 本作の物語構造は二つに分かれる。
 一つは子ども目線での、恐竜との遭遇の恐怖心。無知故に味わえる胸躍る探検と、ホラーをミックスさせた冒険譚である。本作ではザックとグレイという兄弟がそれに当たるわけだが、これは一作目のティムとレックスの兄妹がやっていたこととつながり、画面手前から恐竜がやってくるのを目を見開いて見つめるシーンとか、ほぼトレースしたかのようなシーンが目立つ。
 もう一つが管理者としての大人の側。一作目も本作も、当初は人間の手によって恐竜はコントロールが出来ると思われていたのが、どんどんそれが破綻をしていき、最後の方はもうどうして良いやら分からないような事になっていく。
 この二つの物語の軸は一作目とほぼ同じ。ただ、物語の練り方が良く、痒いところに手が届くというか、一作目でちょっと不満に思えたものをちゃんと解消させてくれたものだから、とても心地良い気分にさせてくれた。子ども側の年齢を少し上げたことによって、きっちり二人のドラマを作ることが出来たり、運営側のコントロール破綻も、最初は完璧にコントロール出来ていた分落差が大きく、それが上手く機能してる。

 恐竜の使い方に関しても、新しく出たインドミナス・レックスの使い方は、一作目のヴェロキラプトルを見事に彷彿とさせてくれる。一作目の面白いところは、最強の恐竜とされていたティラノサウルスよりも、知能が高いヴェロキラプトルの方が恐ろしい存在であると言う点にあり、ティラノサウルスに襲われるよりもヴェロキが近寄ってくるシーンの方が遥かに怖いという事実がとても面白かった(この差については拙文『ジョーズ』(1975)を参考にされたし)。そのヴェロキが今度は巨大恐竜であるインドミナス・レックスに変わった。大きくて素早くてずる賢いという三拍子揃った悪人面の巨大恐竜を前に、「もう駄目かも」…と思わせておいて、実はもっと大きな恐竜がいたんだ!と言うオチに持ってくる。
一作目のヴェロキがティラノサウルスに食われるシーンと全く同じや!

 …と言うことで、実は本作の面白さというのは、一作目の物語に見事に載っかったということから来ている。言うなれば本作は『ジュラシック・パーク』
続編と言うよりもリブートと言っても良い
 一作目の物語がそれだけきちんとしていたと言う事が一番だが、22年という歳月が経つことで、全く同じ物語でやっていても、観てる側は新鮮な思いで観られると言うこと、そして一作目でいくつかあった不満点もしっかり消化されていると言うことで、本作はとても質の高い物語に仕上がったということである。

 そして本作の大ヒットによって続編が作られているらしいのだが、劇中、物語にはあまり関わってこない伏線がいくつか存在してる。
 その大きな点は、このジュラシック・ワールドが、ジュラシック・パークのインジェン社ではなく、更に巨大な企業がスポンサーになってるということ。そしてそこでは、園の経営よりも、実は恐竜を生み出す遺伝子工学の方に着目していたことが挙げられる。最後にその基本データは全て引き上げられたが、劇中ヴィック・ホスキンスが恐竜を兵器化することを示唆していたように、どうやらそこに今回明らかにされてない、設定が隠されているようでもあり。続編こそが本当の新作と思って、そちらを楽しみにしていきたいものである。

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