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_(書籍) _(書籍) |
2022 | ソー:ラブ&サンダー 監督・脚本・出演 | |||||||||
2021 | ||||||||||
2020 | ||||||||||
2019 | ジョジョ・ラビット 監督・製作・脚本・出演 | |||||||||
アベンジャーズ エンドゲーム 出演 | ||||||||||
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2018 | ザ・ブレイカー・アッパラーズ 〜別れさせ屋の私たち〜 製作総指揮 | |||||||||
2017 | マイティ・ソー バトルロイヤル 監督・出演 | |||||||||
2016 | ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル 監督・脚本 | |||||||||
2015 | ||||||||||
2014 | シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア 監督・製作・脚本・出演 | |||||||||
2013 | ||||||||||
2012 | ||||||||||
2011 | グリーン・ランタン 出演 | |||||||||
2010 | ||||||||||
2009 | ||||||||||
2008 | ||||||||||
2007 | ||||||||||
2006 | ||||||||||
2005 | ||||||||||
2004 | ||||||||||
2003 | ||||||||||
2002 | ||||||||||
2001 | ||||||||||
2000 | ||||||||||
1999 | ||||||||||
1998 | ||||||||||
1997 | ||||||||||
1996 | ||||||||||
1995 | ||||||||||
1994 | ||||||||||
1993 | ||||||||||
1992 | ||||||||||
1991 | ||||||||||
1990 | ||||||||||
1989 | ||||||||||
1988 | ||||||||||
1987 | ||||||||||
1986 | ||||||||||
1985 | ||||||||||
1984 | ||||||||||
1983 | ||||||||||
1982 | ||||||||||
1981 | ||||||||||
1980 | ||||||||||
1979 | ||||||||||
1978 | ||||||||||
1977 | ||||||||||
1976 | ||||||||||
1975 | 8'16 ウェリントンで誕生 |
ソー:ラブ&サンダー Thor: Love and Thunder |
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サノスとの激闘の後、ようやく立ち直ったソー(ヘムズワース)は、助けを求める人々を救うために“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の仲間とともに旅を続けていた。そんな時、地球にある新ミッドガルドから、新しいソーが現れたという連絡を受ける。自分の偽物かと、慌てて帰国したところ、壊れたはずのムジョルニアを手にした女性のソーが現れた。その顔は、かつてソーと恋人関係にあったジェーン・フォスター(ポートマン)だった。更にそこには神殺しの二つ名を持つゴア(ベイル)も現れ、影の軍団で新ミッドガルドに襲いかかり、そこにいる子ども達をさらっていく。 MCUシリーズも4期に入ってそれなりに時間が経過し、順調にシリーズも進んでいる。ディズニー+の配信と合わせてそれなりに広がりはあって、映画や配信の伏線を他のメディアで回収するようなことも起こっているが、話は広がりすぎてる感がある。 これまでに『ブラック・ウィドウ』(2020)では冷戦時代の負の遺産について、『シャン・チー テン・リングスの伝説』(2021)では地球地下の世界について、『エターナルズ』(2021)では宇宙の意思について、そして『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)ではマルチバースについて。そしてディズニー+の配信でもいくつかの設定が… ここまで脈絡なく広がった設定をどうまとめるのかが全く見えてこない。 そんな中で中止となる主人公の一人でシリーズ1期からずっと出演しているソーが出てきたことで話はまとまっていくのだろうと、なんとなく漠然と思っていて、どうまとめてくれるんだろうという思いを持って観に行ってきた。 結果から言うと、まとまってなかった。いや、まとまるとかなんとかじゃなくて、余計世界観広げてるんだが。先に挙げたいろいろな広がりを持った世界観に、更に今度はギリシア神話の話が入り込んできた。ゼウスと交渉したり、ヘラクレスに命を狙われたり。更に宇宙にはもっとたくさんの神がいて、神殺しまで出てくることに。 まとめ役を担うはずのソーが余計まとまりのない世界観を作ってどうする? フェイズ4は世界観を広げるだけで終わるのか。そうすると次のフェイズ5でまとめるのか…まとめられるのか? 物語として考えるならば、「こんなもんか」で終わる。 ソーの恋人のジェーンがムジョルニアに選ばれ、もう一人のソーになるというのが売りのはずだが、それがあんまり上手く機能してない。彼女がソーになった理屈はどうでも良いけど、一緒に戦う以外の役にたってない。しかもジェーンを末期癌にしてシリアスにまとめようとしたらものすごく中途半端になった。 本作の悲劇的部分というのは癌に冒されて余命幾ばくもないジェーンの命を賭けた挑戦と、神々から見放され、神殺しとなったゴアの悲願という二つがあったのだが、どっちも描写が碌にされておらず、どこかで見た設定というのに過ぎない。本当にワイティティ監督は悲劇を描くのが下手だということを再認識した。『ジョジョ・ラビット』の時も思ったが、この監督に真面目な内容のものを作らせてはいかん。 一方前半のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとソーが共闘するストーリーは相当面白い。ソーは何も考えずに戦っていれば良いだけで、相手が迷惑でも親切を押しつけて被害が出ても知らんぷり。無軌道だし自分勝手。大きな事は考えず、自分の手の届く範囲でやりたいことをやるだけ。その勝手さが愛おしい。ワイティティ監督の真骨頂は間違いなくコメディの方にある。これで突っ走っていてくれれば良かったんだよ。それで突っ走った『マイティ・ソー バトルロイヤル』がとても面白かったので、そっち方面で行ってほしかった。それこそジェーンの死も含めてなにもかもコメディにするくらいのつもりで作って欲しかったよ。 |
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ジョジョ・ラビット Jojo Rabbit |
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2019放送映画批評家協会若手俳優賞(デイヴィス)、作品賞、助演女優賞(ヨハンソン)、若手俳優賞(マッケンジー、イェーツ)、脚色賞、コメディ映画賞 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ヒトラーユーゲントに憧れる少年ヨハネス・ベッツラー(デイヴィス)は“ジョジョ”と呼ばれ、皆から馬鹿にされていた。大戦末期に行われた子供用の軍事訓練では捕獲した兎を殺せという命令が行えず、「ジョジョ・ラビット」という渾名まで付けられてしまい、更に手榴弾の投擲訓練で足下で手榴弾を破裂させてしまって大怪我を負ってしまう。そして入院から帰った自分の家で、ジョジョは母ロージー(ヨハンソン)が屋根裏にかばっていたユダヤ人の少女エルサ(コール)を発見してしまう。 第二次世界大戦末期のドイツを舞台に、一人の少年の目からドイツの敗戦を見る作品。 この作品、予告だけで既に勝利していた。見た目から面白そうで、設定も豪華。これで成功しないはずはない。 本作の特異な点はいくつも挙げられる。 ・これまで世界大戦時のドイツを描いた作品は多かったが、いわゆるヒトラーユーゲントについて描かれた作品はほとんどない。少なくとも私にはサウンド・オブ・ミュージック(1965)でちらっと登場した青年以外思いつかない。最近テレビのドキュメンタリー番組でその実態のインタビューがあって、良い映画の素材があるじゃないかとぼんやり思っていたこともあって、ぴったりだった。 ・母親が反動分子で、帆船運動家として戦っているという事実。息子がゴリゴリの国粋主義に洗脳されている中、愛情と主義の間で揺れる家族関係。 ・屋根裏に住んでいるユダヤ人少女のエルサとの交流によって、ユダヤ人に対する差別構造と好意のはざまを体験すること。 ・イマジナリーフレンドのアドルフ(監督のワイティティが演じてる)との親友関係と、その別離を通して成長すること。 ・子どもならではのコミカルさを演出した、コメディである事。 どのテーマを取っても単独で映画にできそうなネタだし、何より第二次大戦時の子どもを主人公にしたコメディタッチの作品ということで、この設定だけで凄く面白そうな作品に思えた。 ところが、実際に映画で観ると、その辺の設定が上手く活かされてない感じ。 いろんなネタは詰め込んでいるものの、どれも深まらずに表層的に終わってしまうし、重みが感じられない。概ね散漫な物語に仕上がってしまい、ちょっと詰め込みすぎたかな?というのが正直な感想となる。 ヒトラーユーゲントに憧れるジョジョという設定にしても、早々に退場させられた上に、本人にそこまで執着心が感じられなかったため、中盤以降はジョジョは普通の子どもでしかなくなってしまってたし、母親とのやりとりも深まらなかった。最も心に残るはずの母の死が全然涙腺を刺激しない。エルサとの交流も薄っぺらくて、もう少しなんとかできなかったか?イマジナリーフレンドであるアドルフはジョジョにとっては自分の将来を示してくれる大切な存在のはずだが、それが感じられないし、コミカルさも上手く機能してない。 結果として「子役が可愛かった」というだけしか印象に残らないままだった。 脚本にもっと練りが足りなかったのではなかろうか?これだけ素晴らしい設定を設定したのに、雑然とした作品にしてしまったのが勿体ない。設定の良さを支えるだけの物語強度がなかったのが残念である。作りようによっては映画史に残る作品にもできたのに。 |
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マイティ・ソー バトルロイヤル Mighty Thor: Battle Royale |
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2017放送映画批評家協会視覚効果賞、アクション映画賞、コメディ映画男優賞(ヘムワーズ) 2018MTVムービー・アワード格闘シーン賞、シーン・スティーラー賞(ワイティティ) |
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ミッドガルドでのウルトロンの戦いからアスガルドに帰還したソー(ヘムズワース)は、宇宙を滅ぼしかねないインフィニティ・ストーンの存在を知り、宇宙の平和のために9つの世界を飛び回りつつインフィニティ・ストーンの手がかりを探していた。巨神スルトとの戦いで疲弊したため、休養のためにアスガルドに戻ったソーは、玉座に座っているのがオーディンではなく、死んだはずの義弟のロキ(ヒドルストン)であることを知る。ロキに詰め寄ってミッドガルドに蟄居状態のオーディンを迎えに行くが、二人と出会ったオーディンはかつて凶悪すぎるために封印されていた二人の姉ヘラが目を覚ましたことを告げて消滅してしまう。オーディンの言葉通り、突如アスガルドに現れたヘラはあっという間にアスガルドを蹂躙してしまう。ソーとロキの攻撃までも全く通用しないどころかムジョルニアまで破壊されてしまい、更に宇宙の果てにはじき出されてしまうのだった。力を失い、奴隷商に連れ去られてしまったソーは、剣闘士として売られてしまう。 マイティ・ソーのシリーズの第3作に当たる本作。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)も本作で17作。MCUの時間軸的に言えば『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)でアスガルドに帰って行ったソーが何をしたかということが描かれていく話。その間に『シビル・ウォー』があって、地球ではヒーローが二分されているが、ソーはそれには関わらず、あくまで自分一人で宇宙を救いに行っていたことが示されている。 前作となる『マイティ・ソー ダーク・ワールド』(2013)の強烈なオチで示されたように、アスガルドはロキによって支配されてしまうのだが、それでロキが何をしたかというと、何にもしなかったというのが面白い。かつて『アベンジャーズ』(2012)で地球をサノスに売り渡すほどのことをしたロキだから、何かしらの目的があるのだろうと思っていたのだが、その実は単に王座でぬくぬく暮らすことくらいしか考えてなかったというのが、いかにもロキらしいポンコツぶりだった。やったことと言えば、精々兄のソーにちょっと嫌がらせをするくらい。別段アスガルドを改革させようとか、あるいは内部から崩壊させようとかいうことを一切してない。実に分かりやすい小悪人だった(立ち居振る舞いは『ライオン・キング』(1994)のスカーに近い)。そのお陰でアスガルドは少しずつ悪くなっていくが、一応形としてはまだ健在という状況から始まる。 外見は変わってないが、ロキが勝手をしてることで内実はボロボロ。あと一押しすればアスガルドが崩壊するという状況の中で話が始められたのはなかなか絶妙な始まりとも言える。その一押しをする存在であるヘラが現れ、あっけなくアスガルドが壊れてしまう理由付けが出来ていたから。 このお陰でほぼ全編にわたって展開されるはずのアスガルド崩壊があっけなく描かれてしまったし、あまりにあっけなさ過ぎてしんみりする必要が無いし、その分コメディパートに時間を取る事が出来た。 本来だったら強力なラスボスであるヘラと戦って失われたアスガルドの奪還こそ本道なのだが、結局この作品、剣闘士として戦うソーの話ばかりが出てきて、メインの話は本当にあっけなく済ましてしまう。そもそもヘラとは戦いもしてない。 だからこの作品はメインの話がかなり脇に寄せられ、タイトル通りバトルロイヤルパートにえらく時間を使っているのが特徴。よくこんなぶっ飛んだもの作れたものだ。 それとラスト。この展開は予想外で、このラストシーンの直後に『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』(2018)が始まるため、必見。 実はこの作品、劇場をスルーしていたのだが、この展開を知って、これは劇場で観るべきだったかと後悔した。MCUで劇場で観てないのが4本あるが、これ観なかったのが一番後悔した(アニメ版ゴジラとこちらのどちら観るか?と言われたら、私には選択肢は一つしかなかった)。 ヘラの頭の形は日本の特撮作品「電子戦隊デンジマン」に登場するヘドリアン女王のものによく似ているが、実はヘラの方が元ネタ。デンジマンはMARVELとの提携作品なのだが、結局これだけしか引用出来なかったらしい。 |
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