| ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国 2010 |
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カラサワイサオ
宮木ヨシオ(アクション)
アベ ユーイチ(脚) |
| 小柳友 |
| 濱田龍臣 |
| 土屋太鳳 |
| 平泉成 |
| きたろう |
| ベンガル |
| 石橋保 |
| さとうやすえ |
| 新田海統 |
| 小林櫂人 |
| 井出みな子 |
| 南原健朗 |
| 英由佳 |
| 高田真綾 |
| 宮野真守 |
| 緑川光 |
| 神谷浩史 |
| 関智一 |
| 黒部進 |
| 森次晃嗣 |
| 団時朗 |
| 高峰圭二 |
| 石丸博也 |
| 田中秀幸 |
| 長谷川初範 |
| 萩原佐代子 |
| 石田信之 |
| 西岡徳馬 |
| 若本規夫 |
| 川下大洋 |
| 宮迫博之 |
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| ★★★ |
| 物語 |
人物 |
演出 |
設定 |
思い入れ |
| 3 |
3 |
3 |
3 |
3 |
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かつてウルトラマンゼロ達によって倒されたウルトラマンベリアルが異次元で復活した。強大な銀河帝国を築いたベリアルはウルトラマン達の次元に邪悪な尖兵ダークロプスを多量に送り込んでくる。兄弟達よりベリアル帝国の本拠地を探る任務を受けたゼロは、ある惑星で人間の兄弟と出会う。弟を助けるために瀕死となった兄ランの姿を借り、一体化することで彼を救うゼロ。その後、惑星エスメラルダの王女"エメラナ姫"と出会ったゼロだが…
かつて日本のお茶の間を席巻し、現在も細々と思いついたように新作が作られている「ウルトラマン」だが、円谷の方ももうテレビを作る体力を失ってしまったか、ここのところは年に一回程度劇場作品を作るくらいになってしまった。
それでこれまでのウルトラマンを総括する形としてこれまで『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006)、『大決戦!超ウルトラ8兄弟』(2008)、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』(2009)、?の三作が作られてきたのだが、これらはどれも痛し痒しという感じ。これら三作に共通するのは懐古趣味。古いオリジナル版の「ウルトラマン」シリーズを知っている人には懐かしいウルトラマンや人物が出てくるために嬉しくなるし、ヒーローものとして新しいファンも拡大できていた。
ただ、三作目の『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に関しては多少毛色が違った。これまでの懐古趣味だけでなく、新しいヒーローとして新しいウルトラマンであるウルトラマンゼロが登場したのだ。
で、その新しいヒーローウルトラマンゼロを主役とした本作の出来の方だが、確かに懐古趣味は随分入っているものの、それほど悪くはないというのが正直な感想(それでも懐かしいヒーローが出る度、心の中で歓声を上げてるあたり、私自身のいい加減さが…特撮ファンの性というものか?)。
物語をあんまり単純にはせず、主人公たちに旅をさせてその場その場で世直しのような戦いをさせ、新しい仲間を得ていくという、特撮と言うよりもアニメか古いロール・プレイング・ゲームのような物語にしたのは、この作品については結構うまくはまっているし、お子様向きの物語としていい具合。
これは主人公のウルトラマンゼロがこれまでのウルトラ兄弟とは性格がずいぶん違うからなんだろう。
これまでのウルトラマンは人間を越えた力だけでなく、その性格も基本父性的な慈愛に溢れた性格付けがされている。そのため、「神のような」キャラになっていた。その分幅が狭く、人間時はともかく、ウルトラマンになってしまうと後は姿形が変わっただけでやってることは同じになってしまうという問題があった。2作目『大決戦!超ウルトラ8兄弟』がウルトラマンに変身した途端に面白くなくなったのはまさにそれが原因だ。
それを反省したか、新しいウルトラマンゼロは未完成キャラとして性格付けされた。具体的には、正義感溢れる人物だが、やや思慮が足りないところがあり、公共的な正義よりも自分自身の思う正義を優先する。目の前にある不幸を見逃すことができないという、まるで「マジンガーZ」の兜光二のような、ヒーローアニメの原点のような性格に仕上げて見せた。
このため、人間体にならずとも、ウルトラマンの姿のままちゃんと物語を進行させることができるようになった。これまでの作品が、基本的に物語は人間が進め、ウルトラマンは戦うためだけに出していた構図を完全に変えることができたのが大きい。そのため、人間体、ウルトラマン体のどちらにも物語進行が担われ、その分幅のある物語を作ることができたのだ。
だからこの作品は、これまでの「ウルトラマン」の映画作品とは毛色が全く異なるのだ。
「ウルトラマン」誕生から半世紀。ここで全く新しい可能性が作られたということになる。そんな意味ではまさしく新しい「ウルトラマン」のメルクマールとなった作品となった訳である。
物語自体がかなりお子様向きだが、これこそが新しい「ウルトラマン」の姿として捉えるべきであろう。
レビュー書き始めた時は「たぶん酷評になるだろう」という気分だったのに、いざ書いてみるとノッてしまって肯定的なレビューになってた。こんなこともあるもんだ。 |