11'03'31 | 曳かれ者の小唄 サイコロジカル下 戯言シリーズ5
一応この話は本来の路線に戻って推理小説の形で書かれている。ただ、推理小説としてはちょっと変則的で、オチもなんとなく釈然としない。このシリーズでやる必要性が無かった話のような気もするな。相変わらず読みやすい作品だったが。 |
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11'03'29 | コズミック (著)清涼院流水 <amazon> 1999年1月1日。ごった返す平安神宮で一人の男が首を切られて死んだ。その背中には「密室壹」の文字が被害者の血で書かれていた。それが連続密室事件の引き金となり、日に2〜3人ずつ、同じ殺され方をする人々が頻発する。捜査に当たるのは日本探偵倶楽部JDCの面々。だが彼らの必死の捜査と推理にも関わらず、密室殺人は続いていく… 1200の密室の1200の殺人という刺激的な売りで始められた作品で、これがゼロ年代を代表する著者の出世作となった。ただ、これって純粋な意味での推理小説ではないよな。どっちかというとSFに近いような?楽しいからそれで良いか。 |
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11'03'23 | バクマン。12 (原作)大場つぐみ (画)小畑健 <amazon>
一旦ヒットしてしまうと、後はハングリー精神をどう続けていくのか、結構苦労の後が見える話だった。いかに作品を長く続けるか、試行錯誤が見て取れるので、表面だけでなく、その奥まで考えさせられて楽しい。ただ、なんとなくこれからテンションが落ちていくような気がせんでもない。 |
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11'03'20 | 地下街の人びと (著)ジャック・ケルアック <amazon> ニューヨークに住む作家の“ぼく”レオは、ある日知り合ったアフリカ系女性のマードゥと同棲生活を送ることになった。毎晩飲み歩き、ドラッグをきめて二人で寝る。そんな生活を続ける内、この関係に疲れを覚えていくのだが… ビートニクを代表する作家による、まさしくビートニク世代そのものを描いた作品。ここに描かれるのは酒とドラッグに溺れる怠惰な生活だけなのだが、その奥にあるのは、押しつぶされそうになる現実と言うものに対し、逃避ではなく戦おうとしていた世代であると言うことは感じさせてくれる。1970年代に起こったヒッピー世代との違いを考えてみると面白い。 |
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11'03'19 | 妖怪大戦争
映画原作。映画の方はたいしたことない作品だったのだが、原作を読んでみて分かった。これは全く映画には向いてない話だ。逆にこれをよく映画に出来たものだと変な意味で感心してしまった。 |
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11'03'11 | 花のズボラ飯 (原作)久住昌之 (漫画)水沢悦子 <amazon>
独りならではの手抜き料理をバラエティ豊かに描く、まさにズボラ料理読本。実はマンガの中に描写されてる料理って一見そんなに美味そうには見えないのだが、それを食べている描写があると、途端に身近なものになって、とてもおいしそうに見えてしまう。その辺の共感を演出するのに長けた著者なんだよな。つい自分もこんな位の料理で良いか?と思えてしまう辺り、ズボラも危険なんだが。何かというと踊り出してしまう花さんのジョークたっぷりの歌も楽しい。 |
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11'03'09 | スクリーンの中の戦争
右翼的立場に立っている著者によって描かれる映画論。映画とは革新的でなければならない。と言うこれまでの映画評とは視点が全く異なるため、読んでいてとても新鮮に感じた。映画の観方は人それぞれで、型に押し込めてはならないことを再認識。新しい視点を与えてくれた気がする。 |
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11'03'04 | ステーシーズ 少女再殺全談 (著)大槻ケンヂ <amazon> ある日を境に突如15歳から17歳までの少女たちが謎の発狂死を遂げる。更に死んだ少女たちは意識を失ったまま蘇り、人肉を求めるようになった。ステーシーと呼ばれるようになった少女たちと、彼女たちを肉片にばらすことを職業としている“再殺部隊”の奇妙で悲しい戦いを描いた全記録。 筋肉少女帯のアルバムにあったステーシーを題材とした連作短編小説。なんともひどい内容の作品なのだが、妙に読ませる力を持っているのも事実で、いつの間にかあっという間に読み切ってしまった(既に何編かは読んでいたという事実はあるにせよ)。不思議な作品とも言える。 |
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11'02'23 | のだめカンタービレ10 (著)二ノ宮知子 <amazon> のだめと共にパリへ行くことになった千秋。フランス語のまったくしゃべれないのだめは、同じアパルトマンに住む何故かオタクのフランツの助けもあり、めきめき語学力を上げていった。そんななか、友達もライバルもいろんな人間関係が新しくなっていく二人を描く。 これからヨーロッパ編の開始。語学の問題もあっけなくいい加減に解決し、いよいよ千秋は本物の指揮者としての第一歩を、のだめは再び学生としての一歩を刻 んでいくことになる。まあ、中にはオタク仲間が出てきたりして、なんだかわけのわからない話になってるのもあるが…「実はのだめと付き合える千秋がいちば んマニアックなのかもしれない」ってのは、あまりにもはまりすぎてる気がする。 |
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11'02'22 | 狼は罠に向かう (著)大藪春彦 <amazon>
久々の著者作品。この人の書いてる作品は何読んでも同じなので、その分安心感をもって読めるのだが、問題として、これ昔読んだことがあったかも知れない?だとしたら相当に私の記憶力も減退してることになるんだが。 |
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11'02'19 | われらがすばらしいとき A君(17)の戦争9
話としてはほとんど動いておらず、主人公もほとんど登場しない。淡々と前線の兵士が死んでいくのを描写しているだけという感じ。それはそれで面白くはあるが、後に残るものがなにもないのが問題か。 |
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11'02'17 | 大食い甲子園2 (著)土山しげる <amazon>
1巻のラストが、いかにもスポーツの爽やかさという感じだったが、突然最初からやり直し。これは狙ってのことなのか、それともこのメンバーではキャラ立ちが悪いからと判断したのか?実際の話、こう言う部員集めの話が一番面白かったりするので、これはこれで正解か。 |
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11'02'12 | 死の商人 (著)岡倉古志郎 <amazon> 近世の急速な工業の進歩は、時として突出した兵器を作り出してきた。それに付随し、その兵器を売る人間を作り、彼らは“死の商人”と呼ばれるようになった。19世紀以降、歴史の影に常に存在していた、そのような死の商人を取り上げ、彼らがどのようなことをして、どうしてこう呼ばれるようになったかを考察する。 一方で“歴史の影”であるが、彼らが売っているものは基本的にちゃんと国際法に則り、全く罪はない。兵器に罪はないと考えるのか、それとも実質的に彼らは本当に死を売っていたのか。あくまで本作ではその定義はしていないが、それを考えるだけでも興味深いところ。ちなみに日本では三菱を作った岩崎弥太郎が“死の商人”と呼ばれるらしい。 |
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11'02'10 | 毎日かあさん7 ぐるぐるマニ車編
気が付くともう7巻。リアルタイムに時間が流れているだけに、いつの間にか本当にみんな成長しているようだ。相変わらず笑いの質は高いが、ここで息子がぐれた時は留学させると言ってるのは良いな。なんせ著者の知り合いだけに、留学そのものが命に関わるものばかりだし…うむ。この手は使えそうだな。私の知り合いにも結構凄い奴らがいるし。 |
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11'02'03 | サイコロジカル 上 兎吊木核輔の戯言殺し 戯言シリーズ4
相変わらずとはいえ、ほとんど会話ばかりで構成される物語。しかも誰一人意味のあることを言ってないように見えてしまう。これが著者の味と言えばそれまでか。読み応えがあるのは良いんだけどね。 |
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11'02'02 | 月光条例12
話は過去の回想となり、青い鳥の主人公チルチルが、いかにして月打され、全ての物語を巡るようになったのかが描かれていく。いくつもの物語を巡ると言うその構造自体が、実はキャラの悲しみをその身に負うと言う事でもある。昔話って結構残酷なものって多いから。 しかし、月光の正体についてはここまで引くか?と言った感じ。まだ何者か分かってないのだが、チルチルの言動が月光とかぶさってるのは伏線なのだろう。 |
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11'02'01 | シナン 上
実在のトルコ人で、アラビア最大の建築物と言われるセリミエ・ジャーミーを作り上げたミマール・コジャ・シナンという人物を取り上げた作品。それにしても著者の興味の範囲って随分広いんだな。 |
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11'01'29 | ディズニー・ドリームの発想 下
私が分かるのは映画のレベル位だが、確かに改めて考えると1990年代になるまでまるでディズニーは映画のヒットを出してなかったのだが、本業のアニメを初めとして一気に攻勢をかけ、多くは大成功を収めたと言う事が分かる。足がかりがあると分かりやすいもんだ。上巻と較べると映画に対する記述は極端に減ったものの、それがディズニーの巨大さを物語っていると言えるか。 |
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11'01'28 | 餓狼伝25 (著)板垣恵介 <amazon> 北辰館トーナメントに出場した選手と次々にストリートファイトを繰り広げる丹波。だが同時期、やはり武道家を標的に闇討ちのようなストリートファイトを仕掛ける男が出没していた。男の名は村瀬豪三。泉、伊達、そして堤を血祭りに上げた村瀬が次の標的に選んだのは… トーナメントが終わり、ようやく主人公へ話が戻ってきたのかと思ったら、又変なキャラが登場。しかも完全に丹波とキャラがかぶってる。こんなのをどうやって話まとめるんだろう?…と、思ってたら、本巻で又しても休止だとか…一体これでどれだけ待たされるやら。やれやれ。 |
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11'01'26 | ザ・ロンリー (著)ポール・ギャリコ <amazon>
著者の作品はリリカルなものしか読んでなかったので、こんな恋愛作品を描いているのにはちょっと驚いた。内容的にはどろどろの恋愛劇のような設定でありながら、青年期のビルドゥングス・ロマンとして仕上げられてるのが面白いところ。恋愛小説にはこんな描き方もあるんだな。と、色々な意味で意外さを感じさせてくれる作品だった。 |
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11'01'20 | ゴッドバード1 (著)長谷川裕一 <amazon> かつて地球には毎年のように(?)地球侵略を試みた者達が存在した。だが危機が去り、地球人は危機を忘れて35年の月日が経過した。人面の巨岩がある地方都市に住むスポーツ少女の囀晶は毎晩不思議な夢を見るようになったが、そんな時、突如として怪物が町を襲ってくる… 「勇者ライディーン」「超電磁ロボコン・バトラーV」「超電磁マシーンボルテスV」「闘将ダイモス」という、いわゆる東映長浜アニメを一堂に会して物語を創ってしまおうという夢の企画。まあ、既にゲームではスパロボでやってしまっている訳だが。それにしてもあれからもう35年も経過してしまったのか…私も歳を食うはずだ。とか、むしろしんみりさせてくれる作品でもある。 著者の作品を買ったのは「マップス」以来となる。そう言えばその続編も読んでなかったな。その内そちらも読んでみるか。 |
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11'01'19 | ゴルゴン 幻獣夜話
これまでこの著者のは長編しか読んでなかったが、そちらの方はあまり合わない感じ。でも短編はアイディアが優先されるためか、ソリッドな面白さが詰まっている感じ。本紙に収められているものは純粋な怪奇と言うよりは実生活の延長線上にある少し不思議な話と言った風情のものが多い。それが良し。 |
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11'01'16 | ディズニー・ドリームの発想 上
ABC、パラマウントを経て、その経営手腕を認められてディズニーに招かれた著者の、とりあえずディズニーに至るまでの半生が中心に描かれている。上巻の本作は、映画やテレビシリーズについても随分書かれていて、経営という面から見たメディアという新しい見方を手に入れることが出来た気がする。なるほど映画とはこういう見方も出来るんだな。感心。 |
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11'01'13 | 大食い甲子園1 (著)土山しげる <amazon>
「喰いしん坊」から一本空けて、又しても大食いの話が出てきたのでつい又買ってしまった。設定としては荒唐無稽なものだけど、その馬鹿馬鹿しさが楽しい作品である。特に今回高校を舞台にしてるので、古い意味でのスポーツマンガの再現っぽくて、それも良し。 |
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11'01'12 | 酒気帯び車椅子 (著)中島らも <amazon> 大手不動産業者に勤めるエリートサラリーマンの“私”小泉は、社内ではビッグプロジェクトを任され、家庭でも妻と娘に囲まれる充実した日々を送っていた。だがそんな時、伊豆のゴルフ場買収に絡み暴力団の宇山組に目を付けられてしまう… 前半、中盤、後半で全く異なる雰囲気で物語が展開する、双頭モラルハザードな作品。迫力に圧倒されっぱなしってのもあるが、著者の力量の凄さを見せつけてくれた。良くこんなもの書けたよ。それに、早く亡くなってしまったのは惜しまれるな。 |
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11'01'11 | キック・アス (著)マーク・ミラー、ジョン・ロミータJr. <amazon>
映画があんまり面白かったので衝動買いしてしまった。物語は当たり前だが映画に準じているのに、どっちかというと、映画の方が出来が良い。それが目的だったんだろうけど、原作だと本当にただ痛々しいだけだった。こちらの方を先に読んでいたら多分映画の方は観なかっただろうな。明らかに映像化の方が出来が上って原作も不思議ではある。 いや、これはこれで充分面白いんだけどね。映画の方がとんでもなく面白かったから。 |
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11'01'08 | 大統領に知らせますか?
著者の描く古典的な冒険小説の一本。物語は軽快でテンポ良く進むため、相変わらずすいすいと読ませてくれる。私が読んだのは新版の方で、大統領の名前はケインになってるけど、これは著者が描いた「ロスノフスキ家の娘」(既読)を受けてのことらしい。元々はケネディだったらしいが。 |
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11'01'05 | ワイルド・アット・ハート (著)バリー・ギフォード <amazon>
映画原作ということで読んでみたが、映画とは全く違う魅力がある作品だった。ほとんど会話のみで成立する作品で、その会話がみんなぶっとんでる。なるほどビジュアル的な話なので、映画にしたくなるのも分かる。 |
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11'01'03 | バクマン。11 (原作)大場つぐみ (画)小畑健 <amazon>
10巻の引きがかなり良かったが、今回は少し危機感とその解決という小さいイベントを何度も投入するという形で、緊張感あってなかなかよろしい。なんだかこの作品を読んでるとこちらまで力が湧いてくるような気になるので、今の私にとっても貴重な作品になってる。 |
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11'01'02 | 黒いユニコーン 機動戦士ガンダムUC7
多くのキャラが一堂に会した話で、それぞれの思惑からあっという間に敵味方に分かれてしまう。連邦もジオンもごちゃごちゃに自分たちの主張をしているため、バナージの立場も分からなくなっていく。とりあえず最終的にミネバはバナージについたため、これまで友好関係を保っていたバナージとリディは仇同士になってしまったようだ。 |
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