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2011 | ||
2010 | ||
2009 | ||
2008 | ブラインドネス 監督 | |
2007 | シティ・オブ・メン 製作 | |
2006 | 1970、忘れない夏 製作 | |
CITY OF GOD シティ・オブ・ゴッド(4th)<TV> 監督・脚本 | ||
2005 | ナイロビの蜂 監督 | |
GiNGA ジンガ 製作 | ||
CITY OF GOD シティ・オブ・ゴッド(3rd)<TV> 監督・脚本 | ||
2004 | ||
CITY OF GOD シティ・オブ・ゴッド(2nd)<TV> 監督・脚本 | ||
2003 | CITY OF GOD シティ・オブ・ゴッド(1st)<TV> 監督・脚本 | |
2002 | シティ・オブ・ゴッド 監督 | |
2001 | ||
2000 | ||
1999 | ||
1998 | ||
1997 | ||
1996 | ||
1995 | ||
1994 | ||
1993 | ||
1992 | ||
1991 | ||
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1989 | ||
1988 | ||
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1986 | ||
1985 | ||
1984 | ||
1983 | ||
1982 | ||
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1979 | ||
1978 | ||
1977 | ||
1976 | ||
1975 | ||
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1973 | ||
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1970 | ||
1969 | ||
1968 | ||
1967 | ||
1966 | ||
1965 | ||
1964 | ||
1963 | ||
1962 | ||
1961 | ||
1960 | ||
1959 | ||
1958 | ||
1957 | ||
1956 | ||
1955 | 11'9 サンパウロで誕生 |
タイトル | |||||||||||||||||||||||
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ブラインドネス 2008 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
2008カンヌ国際映画祭パルム・ドール 2008サターン主演女優賞(ムーア) |
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ナイロビの蜂 2005 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005米アカデミー助演女優賞(ワイズ)、脚色賞、作曲賞、編集賞 2005英アカデミー編集賞、作品賞、主演男優賞(ファインズ)、主演女優賞(ワイズ)、監督賞(メイレレス)、脚色賞、作曲賞、撮影賞、音響賞、イギリス作品賞 2005サンディエゴ批評家協会助演女優賞(ワイズ) 2005ゴールデン・グローブ助演女優賞(ワイズ)、作品賞、監督賞(メイレレス) 2005ヨーロッパ作品インターナショナル作品賞 2005放送映画批評家協会作品賞、助演女優賞(ワイズ) 2005英インディペンデント映画作品賞、主演男優賞(ファインズ)、主演女優賞(ワイズ)、監督賞 2005ピーター・トラヴァースベスト第7位 2005映画俳優組合助演女優賞(ワイズ) 2005脚本家協会脚色賞 2005ロンドン映画批評家英国作品賞、英国男優賞(ファインズ)、英国女優賞(ワイズ)、英国製作賞、作品賞、監督賞 |
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ケニア首都ナイロビに妻のテッサ(ワイズ)と共に英国外交官として赴任したジャスティン(ファインズ)。ガーデニングが趣味で事なかれ主義のジャスティンを尻目にテッサは精力的に救援活動を続けていたのだが、その活動中何者かによって殺されてしまった。事件に不審なものを感じたジャスティンは自ら調査に乗り出すのだが… ル・カレの小説を元に『シティ・オブ・ゴッド』(2002)のメイレレス監督が作り上げた作品。冒険小説家として有名なル・カレだが、その小説は割とあっさりしており、それが彼の味とも言えるけど(実際ル・カレの小説を忠実に映画化した『寒い国から帰ったスパイ』(1965)なんかは良い作品だけど、かなり退屈でもあった)、本作もやはり物語は淡々と進んでいく。その中で意外な事実というのもあんまりないし、銃撃戦や格闘などのアクションシーンもほとんど無し。終わり方も極めて素直。 まあ、はっきり言ってしまうと、あんまりにも淡々としすぎてるので、久々に映画観ながら眠い思いをさせられてしまった訳だが、物語はともかくここに出てくる設定の凄さには圧倒された。現在HIVの脅威に曝され続けてるアフリカという国をしっかりと捉え(ここではHIVの事は控えめに、新種の結核菌が主だが)、悲惨さをそのまま素直に映像化していた。この辺の描写の巧さは同じくブラジルの悲惨さを素直に描いた『シティ・オブ・ゴッド』で培われた技術だろう。 観てる間はその程度の感想でしかなかったのだが、しかし観終えた時、後味がすごくすっきりした気分になり、更に時間が経つに連れ、じわじわと面白さを感じてきた。 本作の後味の良さとは、変えようのない辛い現実が目の前に厳然と横たわる中、ただその中で家族の命を大切にする人々がいるという描写だった。どれだけ現状が辛く、しかも命を救うことが出来ない状況であっても、自分より死に行く家族のために命を賭ける人がいる。現実が悲惨だからこそ、その描写が見事に映えたのだし、結果的に最後の救いが与えられたのは、なんだかんだ言っても愛情あってのこと。 本作は“愛の物語”と銘打たれているが、この“愛”は極めて“博愛”に近い。それを衒わずにストレートに出せたのは強味だ。下手に演出過剰にならず、あくまで素直に作り上げたのが本作の最大の強味であり、そのストレートさが感動を作り出すのだろう。やっぱりファンになっちまうよな。 |
シティ・オブ・ゴッド 2002 | ||||||||||||||||||||||||||||||
2002英アカデミー編集賞、外国語映画賞 2002ゴールデン・グローブ外国映画賞 2002ヨーロッパ映画インターナショナル作品賞(メイレレス)) 2003米アカデミー監督賞(メイレレス)、脚色賞、撮影賞、編集賞 2003NY批評家協会外国映画賞(メイレレス) 2003シカゴ映画批評家協会外国語映画賞 2003ボストン映画批評家協会外国語映画賞 2003サウスイースタン外国語映画賞 2003インディペンデント・スピリット外国映画賞 2003放送映画批評家協会外国語映画賞 2003キネマ旬報外国映画第6位 2003オンライン映画批評家協会外国語映画賞 2003ゴールデン・サテライト外国語映画賞 |
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1960年代後半。リオデジャネイロ郊外に公営住宅シティ・オブ・ゴッド(cidade
de deus)。そこはスラム化し、麻薬組織を手中にしたリトル・ゼ(ダ・オラ)とリトル・ゼに深く恨みを持つマネ(ジョルジ)とセヌーラ(マテウス・ナッチェルガリ)の2派に分かれ、果てしない抗争を続けていた。少年時代のリトル・ゼの友人でカメラマンを目指す少年ブスカベ(ロドリゲス)が見た、シティ・オブ・ゴッドの少年達による抗争を描く。 なかなか日本に入ってこないため、私にとってはブラジルの映画は『オルフェ』(1999)に次いでこれが実は2本目(ブラジルを舞台にしたものだったら『黒いオルフェ』(1959)があるけど)。強烈な陽射しの中での暴力が描かれた作品だった。 しかし、本作は本当にぞっとするような内容だ。とにかく乾ききった暴力の描写がスタイリッシュな映像美と共に叩きつけてくれた。映像が持つパワーそのものに圧倒される。まるで『仁義なき戦い』(1973)を観てるかのよう。 かつてハリウッド製のギャング映画は暗闇が良く似合う作品で、日本でもこういった暴力映画は地下とか夜とか、そう言う場面で作られているのが特徴だったが、本作はその大部分は焼け付くような陽射しの中で行われてるのが特徴。しかしこれが見事なほどにはまっていた。暑く、熱い戦いの歴史だ。 ここでの主人公はこども達。しかも笑いながら人を殺せるようなこども達だった。ヤクをキめ、人を殺すことが大人になることと同義語になってしまったような…何という怖さか。 確か曽野綾子だったと思うけど、日本人は本当に人を憎むことが出来ない国民性を持っていると書かれたエッセイがあったが、確かにそれはその通りかも知れない。私には本当に理解出来ないもん。なんでここまで人を憎める?なんでここまで平気で直接的な行動に訴えられる?命をそんな簡単に投げ出せる? 貧しいと言うのはそこまでのものなのか?何も持たないからここまで強くなれるのか? そして最後、彼らを支配する大人達が全部いなくなり、生き残ったこども達は新しい暴力を求め、町を徘徊する… 様々な疑問が浮かんで、そしてやっぱり理解不能としか言えなくなる。 こんな本物の衝撃を受けた映画は本当に久々だ。正直、何も言えない自分が情けないけど、何か言えるようにはなりたくないような気もする。 数々の映画賞にノミネートされながら、最も権威のあるアカデミー賞に全くかすらなかったのは、やはり暴力描写がきつすぎたからとも言われてる。アカデミーはそれなりに秩序だった作品が好きだから。 |