特撮館Top

特命戦隊ゴーバスターズ

特命戦隊ゴーバスターズ事典
<amazon> <楽天>

2012'2'26〜2013'2'10 

主な登場人物
桜田ヒロム
レッドバスター
(役)鈴木勝大。
 レッドバスターに変身する青年。13年前の事故で強制転送されたため、常人離れした脚力を得ることが出来た。思ったことをなんでも口にする癖があり、それで敵も多いが、本人は至って真面目。ニワトリを見ると全身がフリーズするという弱点もある。
岩崎リュウジ
ブルーバスター
(役)馬場良馬。これまでには「テニスの王子様」の舞台俳優として活躍。
 ブルーバスターに変身する青年。他の二人と較べ年齢が10歳ほど離れているので、二人の導き手としてサポートに回ることが多い。二人に引けを取らないため日々鍛錬を怠らない努力家でもある。両手はパワーを増幅する能力を持っているが、使いすぎると熱暴走を起こし、凶暴な性格が顔を現す。
宇佐見ヨーコ
イエローバスター
(役)小宮有紗。
 イエローバスターに変身する女性。3歳の時に特殊能力を獲得した。脚力が異様に高く、空高く飛ぶことが出来る。ただしエネルギー切れを起こすと動けなくなるため、常にお菓子を持っている。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 特命戦隊、集結せよ!

  脚本:小林靖子
  監督:柴崎貴行
 新西暦2012年。人類の開発した巨大エネルギーエネトロンを狙うヴァグラスがついに現れる。そんなヴァグラスが現れることを予見した人類は特命戦隊ゴーバスターズを結成していた。初任務となる三人の活躍が始まる。
 敵はショベルロイド。メタウィルスに感染したショベルカーが変身したメタロイド。右手のショベルで空間毎ターゲットを囓り取る。そしてショベルゾード。両手にショベルロイドの武器を付けたメガゾード。
 新戦隊の開始の話。このところの戦隊らしく誕生秘話はなくいきなり変身となっているのが今風か。コスチュームも装備と言うよりはスーツといった感じで非常にすっきりしたデザインが特徴。まだ何とも言えないが、現時点ではスピード感が高くかなり軽快な感じはあり。主人公のレッドが現時点ではお荷物になっているのは「魔法戦隊マジレンジャー」以来かな?
 特徴としてはメンバーは現時点では3人だが、それぞれに相棒の個性的なロボットを持っているということか。又演出として右下に時間のカウントダウンがあって、これが緊張感を巧く煽っているのだが、これは今回だけかな?
 一方敵側は既存の無機物を怪物化させると言う事で、昔の戦隊ものっぽさを感じさせてくれる。等身大怪人と巨大怪人のデザインが異なるのは「特装戦隊デカレンジャー」以来だ。
 全体的に言って、古い戦隊の良い部分を上手く使って新しいものを作ろうとしてる感じ。現時点ではそれは上手く行きそうな感じはあるが、もう少し様子を見よう。
<ゴーバスターズの制服だが、ヨーコだけスパッツみたいなのを穿かせてる。狙い…なのかな?
 メタロイドを作るにはノートPCが必要なのだが、随分旧式だな。
 主人公ヒロムを一言で言い表したのが「シスコン」。主人公の立場が実によく分かる立場でもある。
 巨大車両が街中を凄いスピードで走ってるが、何故か街にはほとんど車が存在せず、何も壊さないで走ってる。内輪差でビルくらいは壊れてる気もするんだが(巨大戦ではちゃんとビルとか壊れてるけど)。>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 13年前の約束

  脚本:小林靖子
  監督:柴崎貴行
 ゴーバスターズ3人が揃った。だがヨーコはヒロムだけが特別扱いされているのを面白く思っていなかった。そんな時にエネトロンの以上流出が確認され、ゴーバスターズの出動となる。ところがヒロムは現場に行くことが出来ず…
 敵はバーナーロイド。「燃やす」ウイルスをインストールされたガスボンベが変形したメタロイド。左手の火炎放射器から火をまき散らす。そしてバーナーゾイド。胸部に火炎放射器を装着したメガゾード。
 3人が揃ったゴーバスターズ。だが三人には根本的な問題があって、それでどうにもチームワークが上手く行かない。この弱点こそがヒーローとなる代償と言う事になるのだろう。
 ちなみにそれはヒロムはニワトリを見るとフリーズ。ヨーコはカロリー不足になると動けなくなる。リュウジは熱暴走を起こすということ。構図としてはゴーマイウェイのヒロムに、熱意の強いヨーコがキレ、それを見守るリュウジという、ちゃんとキャラ立ちしてる。なかなか巧く作ってると思う。特にかなりの年長キャラであるリュウジの小さいコンプレックスが上手く機能してるようだ。こんな三人がチームとなるまでが今回のメインストーリー。まだまだ全員半人前なので、最初に持ってくるべき話を着実に作っている感じだな。
 そして13年前何があったかも明らかに。ヴァグラスは人間が作り出したもので、その開発を行っていたのがヒロムとヨーコの親だった。亜空間転送を行った際、ヴァグラスと共に亜空間に行ってしまっているらしい。
 たっぷり時間をかけてバスターマシンの出撃シーンがあるのも良い。戦隊というよりウルトラマンシリーズを思い出すな。
 次々に変形するゴーバスターエースの姿は「無敵超人ザンボット3」か「トランスフォーマー」っぽい感じだな。
<ニワトリを見るとフリーズするヒロム。でもフリーズって完全に固まるって意味じゃないだろ?面白いから良いけど。>
第3話 GT-02アニマル、出撃!

  脚本:小林靖子
  監督:柴崎貴行
 ある病院でエネトロンの異常反応が生じ、緊急出動したゴーバスターズ。そこで機械化された人間たちが襲ってきた。入院中の患者の命を救うため、リュウジはエネトロンの補給を最優先する。
 敵はニードロイド。「刺す」ウイルスをインストールされた医療機器が変形したメタロイド。人間にメタル細胞を注入して自在に操る。そしてニードルゾード。右手に注射器を持ったメガゾード。
 今回はリュウジが話の中心。他の二人のような直情型ではなく、ちゃんと冷静に状況を見つつ、人の命を最優先する姿勢がちゃんと見て取れる。一方ヒロムとヨーコの信頼感も増してきている。徐々にチームワークが取れてくるのを丁寧に描くのは好感度高い。
 話はストレートながら、単に敵を倒せばそれで良いとしないところとか、ちゃんと物語も考えられてる。戦隊というより昔のメタルヒーロー的。
 一方、ヴァグラス側にも不穏な動きが。どうやらメサイアは致命的なバグを持っているらしい。エンターとの会話で苛つきながら喋っていたようだ。
<エンターは会話にフランス語を交ぜるが、「サバ」という言葉に反応したヨーコは「鯖じゃない」とか言ってる…これはやはり井上敏樹へのオマージュなのか?
 エネトロンを病院に運ぶために町を疾走するゴリサキ。ビークルモードなら良いが、アニマルモードだと町が破壊されるんじゃないか?
 こども向きにしては随分ヨーコのカメラアングルが恣意的。何もわざわざミニスカートの状態で下からアングル取る事無いじゃないか?嬉しくないと言えば嘘になるが。>
第4話 特命と決意

  脚本:小林靖子
  監督:中澤祥次郎
 現れたエンターは出動したゴーバスターズの眼前でカッターロイドを作る。三人を翻弄するカッターロイドに無茶な突撃をしたヒロムは怪我を負ってしまう。
 敵はカッターロイド。ピザカッターに「切る」ウイルスをインストールして作られたメタロイド。全身から円盤カッターを放出して攻撃する。ゴーバスターズを引き留めるために作り出された。そしてカッターゾード。右手に円盤カッターを持ったメガゾードで、カッターロイドが陽動作戦をとっている間にエネトロンタンクを狙う。
 ヴァグラスとこの世界の関係が言及される。チーフの黒木によれば、亜空間に行くことは出来るが、それは危険すぎるし、転送された人間はもう生きてはいないと判断しているため、今は確実な情報を得ることに集中しているとか。それに対し反発を覚えるヒロムは無茶な行動を繰り返している。これまでがゴーバスターズの三人に集中していたが、今回はチームを統括する特命部との関わりが描かれていく。
 黒木の言う事を弱腰と思っているヒロムが、本当は熱い思いを持っていることを知り、チームの一員として成長していく。段階を踏んでキャラを見せるやり方は戦隊ものの定番だが、それを丁寧に作っているのが特徴か。
 ここで描かれる黒木は冷静なようでいて、実はゴーバスターズもおとりに使うと言う非情な一面もあるが、逆にそれがヒロムにとっては頼もしく思える存在になってる。温かいだけで物語が展開するのではないというのが面白い設定だ。
 僅かとはいえ、エネトロンが亜空間に送り込まれた描写もある。形はどうあれヴァグラスの思い通りになっているというのも面白い展開だ。割とメサイアの復活も近いのかもしれない。
第5話 キケンな熱暴走!

  脚本:小林靖子
  監督:中澤祥次郎
 エネトロンタンクを破壊された地区へとエネトロン輸送が行われる事となり、ゴーバスターズはその護衛を行っていた。そんなところに現れたエンターはタイヤロイドを繰り出してきた。だが戦いが長続きしている内、リュウジの体に異常が…
 敵はタイヤロイド。自転車のタイヤに「走る」ウイルスをインストールして作られたメタロイド。不屈の根性でひたすら走り回る。「チャリチャリーン」が口癖。熱暴走を起こしたブルーバスター単独で倒された。そしてタイヤゾード。両脚のタイヤをローラースケートのように使って移動する。
 これまで一歩引いてものがとを見ていたリュウジが中心となり、その弱点である熱暴走に焦点を当てた話。リュウジが熱暴走すると柄が悪くなり、目の前にいるもの全部を破壊していく。
 そして初めてのリュウジの熱暴走を見てしまっいショックを受けるヨーコの姿もある。相当に信用していたのだろう。結果として前半がリュウジ、後半がヨーコ中心。それで空気を読むことが出来ないヒロムがヨーコの心をかき乱す。
 キャラクタ一人一人の心情も描きつつ、過酷な任務をこなしていく。地道ながら物語がしっかり作られてる感じあり。
<エネトロン輸送タンクって、普通のタンクローリー。エネトロンが液体って事はこれまでにも分かってたけど、こんなローテクな装備で良いのか?
 ヴァグラスの戦闘員バグラーが大挙して登場してきたが、むしろ戦いではなくエネトロン強奪の方に回すべきだったんじゃないか?
 リュウジの熱暴走は他の二人とは異なり、むしろ有用な攻撃方法という選択かも。
 涙と埃で真っ黒になってるヨーコの顔だが、ヒロムのハンカチで一拭きしただけでまっさら。凄い機能持ってるハンカチだ。
 今回のタイヤロイドおよびタイヤゾードは、顔がタイヤ。奇しくもニックが「タイヤの癖に走ってる」と言っている通り。きちんとツッコミが入っている。
 ウサダのアニマルモードが発動した。ウサギの動きを取り入れてぴょんぴょん跳び回ってるが、これって中に乗ってるヨーコの体全く考えてないな。きっとばらばらだぞ。>
VOL.2
<A> <楽>
第6話 合体!ゴーバスタオー

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 ゴーバスターズの新しい力。三体のメカを合体させゴーバスターオーを作り上げる訓練を開始したゴーバスターズ。だが何度訓練してもうまく行かない。その理由はヒロムにあると指摘するリュウジ。だがヒロムは意地を張って自分の力で合体させようとする。そんな時、前に捕獲して基地に保管していたカッターロイドを求め、エンターと新しいメタロイドスプレーロイドが現れた。
 敵はスプレーロイド。かつてゴーバスターズに捕獲されたメガゾードの素体を取り戻すために作られた。右手のスプレーから溶解液を噴霧する。口癖は「プシュー」。そしてスプレーゾード。やはり右手にスプレーを装着したメガゾード。そして更に5話で捕獲したカッターゾイドの素体γとも戦っている。
 6話にしてようやく巨大ロボの合体となった。これだけ遅い登場は「鳥人戦隊ジェットマン」のジェットイカロスとタイ記録。なかなか合体が出来なかったのは、これまでなんでも一人でやって来たヒロムがコンビネーションを理解していなかったからというオチ。
 そう言う事で今回は三人のコンビネーションの大切さを描いた話となっている。なかなか本当の仲間になれないままでやってるが、これも丁寧な描かれ刀のかな?特に冷静にものを見るリュウジの立場が強調されており、
 今回の戦いでは等身大戦では新しいメタロイドが出ているが、巨大戦では二体のロボットと同時に戦うなど、色々メリハリを付けているのが分かる。
 登場したゴーバスターオーだが、ゴーバスターエースを素体にウサダとゴリサキがパーツとなってくっつくだけ。ここ最近では珍しい単純な合体だ。
<スプレーゾイドの溶解液で倉庫の天板を溶かし、そこから脱出するリュウジとヨーコ。あのタイミングだと溶解液をモロに浴びてるはずなんだが?>
第7話 エース整備不良?!

  脚本:毛利亘宏
  監督:渡辺勝也
 ゴーバスターエースの整備を任された新米整備士の小山。だがヒロムはそんな小山の姿に不安を覚え、彼のいる前でつい不満を漏らしてしまう。案の定メガゾードとの戦いの中で故障を起こしてしまうエースだが…
 敵はデンシャロイド。電車に“集める”ウイルスをインストールした。電線からエネトロンを集めようとする。まっすぐ走ることに生き甲斐を感じているようだ。そしてデンシャゾード。胸に電車の先頭車両をくっつけたメガゾードで、一緒に連れてきたバグゾードと連結している。
 ゴーバスターオーの整備を巡る話で、今回の主役はメンバーではなく新米整備士の小山となる。非常に珍しい。
 特に巨大ロボットを描く作品では、影の主役は整備士となる。だけど、それに関して描いた作品は少ない(昭和時代では一作に一本位はそう言うのがあったものだが)。今回新米整備士を中心にそれを描いてくれたのはかなり嬉しい。バスターマシンを動かすためには50人もの整備士が必要になると言うことをきっちり描いてくれたのが良い。
 一方では一匹狼を気取るヒロムが徐々に仲間の重要性を知っていく過程も丁寧でよろしい。仲間と言っても前線の二人だけではない。縁の下の力持ちも多数いることに気づいていくことになる。今回もブルーバスターにより「どうせ一人じゃ戦えない」という発言もあり。重要な部分だ。
 「ゴレンジャー」の時代から機関車型の敵はただ走るのに特化したものが多い。今回も多分そのネタを継承しているのだろう。レッドバスターに追い抜かれて落ち込んでるところが良い感じ。
<デンシャノイドは電線からエネトロンを集めるという。エネトロンはエネルギー源なので、電線を通っているのは電気なんだけど。
 「俺はミスをしない」と豪語するヒロム。これまで一体何度ミスを犯してきた?その後で素直にミスを謝ってる辺りは素直なところがあるが。>
第8話 マシン設計図を守れ!

  脚本:小林靖子
  監督:柴崎貴行
 極秘裏に進められていた新バスターマシンの存在がヴァグラスにばれてしまった。設計図は守りきったが、その戦いの中でリュウジは高校時代の同級生カズヤと再会する。実は新バスターマシンの開発チームの一員になっていたというカズヤだが、その行動に不審を覚えるリュウジだが…
 敵はドリルロイド。電動ドリルに“掘る”ウイルスをインストールしたメタロイド。新バスターマシンの設計図を盗もうとした。そしてドリルゾード。四連ドリルを左手に装着したメガゾードで、地下を掘り進み、姿を消すことが出来る。
 リュウジを中心とした話。他の二人と較べ、10歳以上も年齢が離れているリュウジは、二人に遅れないように、常に訓練を続けており、その努力が描かれる話となった。戦隊ものではほとんどが年齢が同じなため、こういう形で年齢差が出てくるのは多分初めて。この年齢だったら、会社だったらそろそろ責任が任せられる年代であり、実際クラスメイトがその通りになっていた。
 ヴァグラス側も戦力アップのため新しいメガゾード開発に着手しており、そのためバスターマシンの設計図を狙う。
 この話に限った話ではないが、この作品は等身大の怪人と巨大ロボが同時に出動してくるため、戦力の割り振りが重要になっている。これもこれまでの戦隊には無かった面白い点だな。
 今回のメンターは警備員やDIY店員など、コスプレっぽい扮装をしている。4話に続き、敵側が犠牲は出したものの、思い通りに作戦遂行出来ているのも良い。
<電磁波の届かない研究施設で携帯電話の受け答えをしているカズヤに、不審な点を覚えたというリュウジとヒロム。でもそもそもここに携帯電話を持ち込む事自体おかしいのではないか?
 改心したカズヤを受け入れ、罪を問わなかったリュウジ。でもこれ致命的な罪を犯してるんだけど?>
第9話 ウサダ奪還作戦!

  脚本:小林靖子
  監督:柴崎貴行
 喧嘩中のヨーコとウサダ。そのウサダはヴァグラスから回収したエネトロンを管理局へ届ける単独任務に就くが、任務終了後に二人組の泥棒に誘拐されてしまった。それを知ったエンターはゴーバスターズに先回りして泥棒のアジトを急襲し、ウサダを奪ってしまった。
 敵はエンターバグゾード2体。
 今回はヨーコが中心となった話でウサダとの友情話に仕上げられている。いつもとは異なり、戦いも戦闘員ばかりしか出てこずに控えめ。かなりコミカルな話で、ごまかし合戦に仕上げられている。戦隊にしては話が複雑かな?騙しあいには司令部の仲村と森下も参加。ちゃんとその辺考えてるようだ。
 騙された時にエンターが憎々しげな表情してるのも面白いところ。キャラの使い方が上手いな。
 ウサダとヨーコは良いパートナーだが、ウサダの方はヨーコの保護者のつもりでいて、一方のヨーコは自由を求めるため、ぶつかってばかりという特徴がある。過去の話とかはほとんど出てこないが、逆にこんなパートナーぶりって面白いかも。
<そもそもウサダは脚を持っていないため、移動範囲が限られてしまう。これではあんまり使い物にならいのでは?「ドクター・フー」に出てくるダーレクみたい(『スター・ウォーズ』のR2-D2の方がメジャーか?
 今回の任務はかなり楽なものであるためか、黒木司令官の命令もいつもと較べて投げやりな感じ。ツッコミというより上手いと言うべきか?>
VOL.3
<A> <楽>
第10話 戦う理由

  脚本:小林靖子
  監督:竹本昇
 バグターが多量発生し、ゴーバスターズが出動した。倒しても倒しても出てくるバグラーに、ついにリュウジが熱暴走を起こしてしまった。そんな中、ヴァグラスと思われるレアメタルの強奪事件が起こってしまう。新しいメガゾードを作ろうとしていると睨む黒木はゴーバスターズに待機を命じる。そんな中、ニックはヒロムの姉リサの元へと向かう。
 敵はダンガンロイド。オモチャのピストルに“撃つ”ウイルスをインストールされたメタロイド。面白い事に銃ではなく、自分を“撃つ”ことで超スピードで駆けるのが戦法。そしてダンガンゾード。ダンガンロイドのデータをタイプγに転送したメガゾード。左手に銃を装着したメガゾード。
 今回はむしろタメの部分。ヒロムにとっての家族の大切さと、それ以上に使命を帯びていることを再確認している。話の中にこういったタメを作れるのは面白いね。
 一応今回はニックが話の中心であり、方向音痴のニックとヒロムの姉リカとの興隆が描かれる。機械嫌いのリカはニックも嫌っている。リカにとってはヒロムが戦いに出るのはニックのせいだと思い込んでいる。そんなリカになんとか気に入られようと努力しているニックの姿がなかなかよろしい。
 ニックが中心と言うことはヒロムが戦いの中心となる。
 熱暴走を起こしてしまうとバーサーカー状態になってしまうリュウジ。これ上手く使うと戦いが楽になったりする。しばらく動けなくなるけど。
 そしてやっぱりメタロイドやメガゾードを捨て駒にして作戦を遂行し続けるエンター。徐々にこうやって戦いを苦しくしていく訳か。上手い上手い。
<高速モードの中で銃を撃つレッドバスター。でも銃のスピードも高速に合わせてあった。普通ゆっくり弾が出るものなんだがな。
 この作品に限ってのことではないが、巨大ロボが合体すればするほど動きはのろくなる。高速の敵や遠距離砲を持つに対しては逆効果なのでは?>
第11話 ねらわれたウイークポイント

  脚本:下山健人
  監督:竹本昇
 エネトロンを狙い現れたエンターに立ち向かうゴーバスターズ。だが、事前にゴリサキによってブルーバスターの胸に装着した熱暴走を知らせる警報装置が邪魔になってしまう。
 敵はファンロイド。扇風機に“吹き飛ばす”ウイルスをインストールされたメタロイド。胸部のファンユニットから風を出したり、逆に吸い込んだりする。ブルーバスターの熱暴走を誘発させようとする。そしてファンゾード。胸にファンを付けたメガゾードで、空を飛んできたラビットを吹っ飛ばした。
 リュウジの事を心配するゴリサキの、行きすぎた行動を描く作品。ウサダ、ニック、ゴリサキとちゃんと順番に相棒を目立たせようとしていることが分かる。相棒が意志を持つと言うことは、その物語も作れるので話の幅が広がる。近年では「炎神戦隊ゴーオンジャー」がそうだったな。
 あくまで大人の対応をするリュウジに、逆に本音を聞けないと言うことでゴリサキは寂しい思いをしていることも分かる。こうやって本音を言い合うことで仲間意識を高めていくことになる訳だ。
 ヒロムとヨーコはまだこどもだが、リュウジだけがとにかく大人。キャラ立ちもよろしい。
 毎回戦いもバラエティ豊かで、マンネリにならないように気をつけているのもよく分かる。
<今回本当に何の役にも立ってないイエローバスター。扱いがひどいな。>
第12話 変装はお好き?

  脚本:毛利亘宏
  監督:加藤弘之
 次にヴァグラスが狙うのは日本にはないクリスタルであることが推測された。そしてそのクリスタルを持っているのが香港映画の記者会見のため来日する主演女優アンジー・スーと分かり、密かにその警護をするゴーバスターズ。だがそのアンジーはヨーコにそっくりだった…
 敵はコピーロイド。テレビカメラに“写す”ウイルスをインストールされたメタロイド。任意の人間をコピーすることが出来、更にコピーするとヴァグラス反応も消える。そしてコピーゾード。ゴーバスターエースをコピーしてみせた。
 ヨーコそっくりな女優と身代わりとなると言う話。特撮では結構使われる話で、これまでの話と較べ、大変月並みになってしまった感じ。メガゾードとの戦いもさっぱりしすぎ。
 当然ながら今回の中心はヨーコになる。一人二役をしっかりこなしてはいた。強いて言うなら、今回折角コピーするメタロイドが出たのだから、一人三役くらいやってほしかったところではある。
<東映特撮だと、香港映画が世界的ヒットするのは多い。わざわざ香港ってところが味噌か。>
第13話 サプライズな休日

  脚本:小林靖子
  監督:中澤祥次郎
 ヨーコの提案でバディロイドの慰労のためサプライズツアーへと出かけたゴーバスターズ。だが幼稚園でメタロイドのチューバロイドが現れるのだった。手応えのないチューバロイドに、疑問を覚えるゴーバスターズの面々だったが…
 敵はチューバロイド。チューバに“吠える”ウイルスをインストールされたメタロイド。チューバによる音波攻撃を行う。そしてチューバゾード。同じくチューバによる音波攻撃を行うが、威力はたいしたことがない。
 順番からすれば今回はヒロムの番かと思ったが、今回はゴーバスターズとバディロイド全員の見せ場の話。今回は謎だけ出して終わり、後半へと続く。
 最初はバディロイドの慰安会と言った感じ。それで和気藹々と遊んでいたところをメタロイドの襲撃を受ける。
 今回黒木司令官がどこかの空き部屋でじっと光の渦を見ているシーンがあった。その光はなんかメサイアのようにも見えるのだが、その真意は?
 相変わらず変わった格好するメンターは、今回はパンダの着ぐるみと鼓笛隊の格好で登場。
 戦闘員バグラーが鼓笛隊のようにチューバロイドを中心に更新してるシーンあり。こういう外連味は初期の戦隊ものでは結構あったが、最近すっかり少なくなってしまった感がある。戦闘員そのものが出てこないことが多いからね。
 バディロイドがバグラーと戦うシーンもあった。基本的に戦ってるのはニックだけで、ゴリサキは後方で人命救助、ウサダは応援するだけと、個性には溢れてる。
<チューバロイドの攻撃はチューバによる音波攻撃だが、その際「ボェ〜」と声を上げてる。ジャイアンか。だったら声優はたてかべ和也にやらせたかったな。
 メタロイドの登場により、全ての機械が止まった遊園地でメリーゴーラウンドを動かすヨーコ。そう言う権限あるの?>
VOL.4
<A> <楽>
第14話 サバ?救出作戦

  脚本:小林靖子
  監督:中澤祥次郎
 先ほど倒したばかりのチューバロイドと全く同じ姿をしたチューバロイドが現れる。先刻一体目のチューバロイドの攻撃を受けたレッドバスターとブルーバスターの装備が強制的に解除されてしまう。唯一何ともなかったイエローバスターだったが、ヨーコがエネルギー切れを起こしてしまう…
 敵はチューバロイド。二体目となる同型メタロイドで、一体目と同じ攻撃を行う。二体の攻撃を合わせることでゴーバスターズのモーフィンブレスを破壊することが出来る。そしてチューバゾード。ちょっとだけ一体目とは姿が違っている。
 前後編の後編。今回も一応ヨーコが中心となる。ただし誘拐されてしまったヨーコを巡っての救出作戦がメインなので、むしろヨーコを除いたヒロムとリュウジの方が中心と言えなくもない。
 ただ話があまりに単純に過ぎるのが問題。これまでがかなり設定に力が入っていたのに、ここに来て急に話が面白くなくなってきたな。
 ただ、今回登場してなかった黒木司令が何をしているのかが分からず。これが何らかの伏線になってると思われるのだが…
第15話 金の戦士と銀のバディ

  脚本:小林靖子
  監督:金田治
 黒木司令が会っていた男は、ビートバスターを名乗り、バディロイドを連れていた。そんな時、ゴーバスターズは13年前にリュウジがロボットコンテストに準優勝した時の賞状を発見。リュウジにとって憧れの先輩の事を思い出していた…
 敵はソウジキロイド。掃除機に“吸い込む”ウイルスをインストールしたメタロイド。手にした吸入口からエネトロンを吸い込む。何事も投げやりな口調が特徴。そしてソウジキゾード。掃除機のホースを持ったメガゾードγタイプ。
 新しいゴーバスターの登場の話。時期的には丁度良い辺りかな?
 前回黒木が出会っていたのは、新しいゴーバスターだった。と言うか、現在のゴーバスターズ以前のバスターになるのだろうか?金色のスーツを着込んでおり、更にバディロイドも同じようなゴーバスターのスーツを着込んでいる。どうやら2人の仲間が一気に入ることになるのか?「ハリケンジャー」や「ゴーオンジャー」と同じか(モティーフがカブトムシとクワガタってのも「ハリケンジャー」と同じ)。まあ敵か味方か分からないのは定番かな?なんか気になる行動をしていた黒木司令も、どうやら人類を裏切った訳でもなさそうだ。
 一方ではヴァグラスの方も動きあり。なんかエネトロンが流れ出てるみたいなことを言っていた。ビートバスターの登場と何らかの関係があるのだろう。
<マサトのバディロイドビート・J・スタッグは移動する時にマサトをお姫様だっこしていた。憎まれ口を叩いていた割には良い関係らしい…というか、仲が良すぎるというか。
 ビート・J・スタッグもゴーバスターに変身するのだが、頭部の形状がマスクを付けた時よりも付ける前の方が大きいのだが…これってドギーと同じ?>
第16話 亜空間から来た男

  脚本:小林靖子
  監督:金田治
 亜空間へと転送されたはずの陣マサトがそのままの姿で現れた。もしそのマサトが本物であれば、亜空間のことを聞き出せるのではないかと考えるヒロム。そんな時、エネトロン切れを起こしたビート・J・スタッグがエネトロンを求めて司令室を訪れるのだった。
 敵はパラボラロイド。パラボラアンテナに“探す”ウイルスをインストールした調査に特化したメタロイド。持って回ったような言い回しが特徴で、エンターも呆れていた。そしてパラボラゾード。パラボラアンテナを装着したαタイプ。敵の能力を解析し、あらゆる通信データを傍受できる。
 今回も新しいゴーバスターの事が展開。それでビート・J・スタッグが現れる訳だが、そこから得られた情報は、本当にたいしたことがなかった。ビート・J・スタッグのJが「樹液」の意味だとか。マサト本人から聞いた話だと、マサト自身の本体は今でも亜空間の中にあり、地上に出たのはアバターだとか。そしてマサトの目的は、自分たちが現実世界に戻るためゴーバスターズを強くするためだとか。なんだ。結構いい奴なんじゃないか。
 ちなみにこの世界に送られてきたアバターという意味ではエンターと同じ。
 そして今回五人揃っての口上と、ビートバスターとスタッグバスターの専用巨大メカも登場。
<ツッコミではないが、新キャラも含めて前作「海賊戦隊ゴーカイジャー」と同じで名乗り口上は名前のみ。ちと寂しいな。
 ゴーバスターズの戦いは廃工場だったが、チーターはいつものように都市部分で登場し、ヒロムもそこで搭乗している。バンクだから仕方ないんだが。
 マサトが持ってきたのは両親からヒロムへのクリスマスプレゼント。それも転送させてきたのだとするなら、随分エネトロン使ったんだろうな。全然古くなってないのは、亜空間だから?>
第17話 その名はゴーバスタービート!

  脚本:小林靖子
  監督:竹本昇
 マサトが異空間から呼び出したバスターマシンは、以前設計図を盗まれた新型マシンを異空間で完成させたものだと分かった。エネルギー管理局はマサトによる強奪を恐れ、エネトロンの供給を許可する。だがそのエネトロンをエンターに奪われてしまい…
 敵はフォークロイド。フォークに“抉る”ウイルスをインストールしたメタロイド。手に装着したフォーク状のアームでなんでも切り裂く。戦いに特化したメタロイドでガラも悪い。そしてフォークゾード。右手にフォークアームを装着したタイプβのメガゾード。更にそのフォークゾードから生まれた新型のメガゾードも出てきた。ゴーバスターオーを破壊寸前まで追い込むが、ゴーバスタービートによって倒される。
 フリーダムなマサトに振り回されるゴーバスターズの面々との騒動が描かれる話で、マサトに近い存在だったリュウジが一番の被害者となる。他の二人と較べ年齢が高いリュウジが足を引っ張るのでは?とかマサトに心配されていた。でもこれが伏線だとしたら、リュウジはなんか途中で消えるとかそういう風になるような気がしてきた。そう言う物語も面白いかも?
 そして新バスターマシンのゴーバスタービートが誕生。マサトが呼び出したビートルが変形して誕生する。現時点ではスタッグビートルを使ってないので、これも合体することになるのか?
 変形途中で攻撃を受けるゴーバスターオーだが、変形中は敵の攻撃をはじき返している。なかなかない描写だ。
<ビートバスターのビートルがフォークゾードを吊り下げて振り回すシーンがあるが、質量的にそれ無理。
 ゴーバスタービートの操縦はハンドルで行ってる。よく細かい操作ができるもんだ。
 この世界で使われてる通貨は普通の一万円札とかだった。ここって違う世界じゃないのか?>
VOL.5
<A> <楽>
第18話 地底3000メートルの共同作業

  脚本:毛利亘宏
  監督:竹本昇
 エネトロンタンクもない山奥にメガゾードが転送された。駆けつけたゴーバスターズが見たのは、地底3000メートルに及ぶ巨大な穴だった。敵メガゾードが採掘前のエネトロンを狙って地中にいると判断。そんな時にメタロイドも現れる…
 敵はドリルロイド2。電動ドリルに“掘る”ウイルスをインストールしたメタロイドで、破壊活動よりもゴーバスターズを足止めするために登場した。8話に登場したドリルロイドの色違いだが、妙に低姿勢。そしてドリルゾード2。地中にある採掘前のエネトロンを採掘するために山奥に派遣された。
 今回も新キャラとの共同作業。口は悪いがビートバスターとスタッグバスターが頼りになることを示した感じ。特に今回はスタッグとヨーコが妙に良いコンビネーションしてるところが出てくる。軽いギャグ回ってことかな?一人一人にちゃんと見せ場を作っているのが良いね。
 今回は地中でゴーバスターオー、地上でゴリラとラビット、都市部でゴーバスタービートと、三箇所で戦いが展開してる。戦いにも色々バリエーションを付けようとしているようだな。
 細かいところだが、マサトがビートバスターになるためにはスタッグのサポートが必要。ちゃんとスタッグが見ていないといけないことをさりげなく見せている。
<充電切れしたヨーコは甘いものを口にすれば良いのだが、お菓子は全部パッケージ詰めされている。剥く過程が邪魔だな。もっと効率のいいカロリーの取り方もありそうだ。>
第19話 俺の合体!バスターヘラクレス

  脚本:下山健人
  監督:舞原賢三
 単独でスタッグバスターに変身出来るビート・J・スタッグの登場によりヒロム達のバディロイドは自らの存在意義を考え始める。特に「バイクの人」とだけしか認識されてないニックは、自らの売りを作ろうと躍起になる。
 敵はスパナロイド。スパナに“バラす”ウイルスをインストールしたメタロイド。チダ・ニックをばらすために作られた。なんでも感でもバラバラにするを趣味にする粗暴な性格。そしてスパナゾード。スパナロイドのデータをダウンロードしたγ型メガゾード。δを寄生させていた。
 ニックを中心とした話。ビート・J・スタッグに「バイクの人」としか言われなかった事を気にし、色々自分の売りを作ろうと努力する訳だが、結局それは自分の存在意義を失っていただけであり、本来バディロイドはパートナーの存在あってこそと気づくまで。
 そのために引き合いに出てくるのがビートバスターとスタッグバスターで、この二人が不和の原因であると共に、このパートナーシップが大切なものを気づかせてくれる。パターンではあるが、ちゃんと物語が完結しているストーリーはきちんと作られてる。
 そしてビートルとスタッグが合体することでバスターヘラクレスが登場した。タイトルにもあるくせにあんまり目立たなかったけど。
 筋トレをするニックの姿があるが、着ぐるみ状態でこれだけの動きが出来るとは、中の人はただ者じゃない。
<エネトロンを補給しようとするスタッグバスターの姿があったが、口がないのにどうやって飲むんだ?>
第20話 5体結集!グレートゴーバスター!

  脚本:小林靖子
  監督:舞原賢三
 新たなメタロイドのフィルムロイドが現れ、出動するゴーバスターズ。ところがフィルムロイドはゴーバスターズをコピーして実体化させてきた。更に現れたフィルムゾードは、巨大なドームで町を包み込んでしまう。これが亜空間のコピーであることを知ったマサトは、亜空間用にバスターマシンを改造することを提案する。
 敵はフィルムロイド。撮影機に“見せる”ウイルスをインストールしたメタロイド。人間の想像を実体化させることが出来る。ただし、実体化したものは存在を否定されると消えてしまう。こどもっぽい性格。そしてフィルムゾード。フィルムロイドのデータをβタイプにダウンロードしたメガゾード。
 タイトル通り5隊のバスターマシンが合体して新たな巨大ロボの誕生が描かれる。結構早かったな。
 マサトがこれまでヒロムに「強くなれ」と言い続けたのは、この合体がパイロットに激しい負担を強いるからだとか。いい加減な性格のように見えてちゃんと伏線も張ってた訳ね。
 ヒロムにとって家族を引き合いに出されることが一番の弱点。これを完全に克服は出来てないが、ここで自分の弱さを知ることによって自分の足りないものを見いだしていく。この成長の過程を丁寧に描いているのが本作の面白いところだ。
<幻覚を見ているヒロムはレッドバスターの装備を全て外していた。それ可能なのか?まあヘルメット外すだけだから可能なのか?>
第21話 さらば ブルーバスター

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 司令室の空調が故障したため、リュウジが熱暴走を起こしてしまう。戦いが続いているため、リュウジの体に限界が来ているのではないかと心配するゴリサキは、ヒロムとヨーコにリュウジに戦わせないようにと願う。
 敵はダンベルロイド。ダンベルに“鍛える”ウイルスをインストールしたメタロイド。強制的なトレーニングを人に強いて苦しめる。背中のダンベルを巨大化させて地震を起こす。そしてダンベルゾード。ダンベルロイドのデータをタイプβにダウンロードしたメガゾード。
 一人年齢が高いという設定のリュウジは何かと心配される立場に立つことが多い(他の二人の心配をする係でもあるが)。今回はマサトの冗談で命が危ないと思い込んだゴリサキの活躍がメインとなる。タイトルからも、むしろリュウジはネタにされることが分かる。悲壮な覚悟で戦いに赴くブルーバスターが完全にネタにされてる。
 一方ヴァグラスの方にもやや不協和音が出始めている。エンターに言わせればマジェスティは「お守り」が必要なんだが。
<ダンベルロイドに強制的に運動させられる人は懐かしいブートキャンプを思い起こさせる。
 ヒロムの妄想では、ゴーバスターが中年になった時、リュウジはもう老人になってしまった。年齢がそこまで違ってないよ。
 スタッグバスターは何故かバナナを手にしていた。どこに持っていたんだ?今し方まで空手だったのに。
 根本的な問題として、ブルーバスターとして戦えるのはリュウジしかいないという問題を全く顧慮してない。物語そのものに問題があるよな。>
VOL.6
<A> <楽>
第22話 美しきアバター エスケイプ

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 活動中のエンターの前にメサイアが作り上げた新しい女性のアバターが現れた。そんな中、脱出ゲームを行っているビルに挑戦状が届いた。ヴァグラスの狙いと見たゴーバスターズが出動する。実はそれは小学生のイタズラだったのだが、そこに本当にメタロイドのキーロイドが現れ、ビルを完全封鎖してしまう。
 敵はキーロイド。車のキーに“閉じる”ウイルスをインストールしたメタロイド。手にしたキーで何でもかんでも閉じてしまう。そしてキーゾード。キーロイドのデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。
 新たな敵エスケイプの登場の話。エンターと同じくメサイアの作り出したアバター。これからはエンターではなくエスケイプが活躍するっぽい。そのためにエンターは排除されることになるわけだが、これは不協和音になるのか?いずれにせよこれからは疑似亜空間での戦いが多くなるため、グレートゴーバスターの活躍が多くなるんだろう。
 小学生とヒーローとの関わりを描く話で、やっぱりこれがないと戦隊っぽくないな。この作品は特に対象年齢がやや高めに設定してるため、こういう話は重要。
 周囲の人間の評価だけを自分の価値観にしている小学生に、本当の価値観は自分の中にしかないと言うことを教えるヒロムの姿がある。いつの間にやらヒロムもヒーローっぽく成長しているんだな。
<エスケイプの使う銃の一つは竜のように首が伸びる。これって「モータルコンバット」のスコーピオンみたいだ。>
第23話 意志を継ぐ者

  脚本:小林靖子
  監督:加藤弘之
 ヨーコの17歳の誕生パーティにマサトとJがやってきた。しかしマサトの体には少しずつ異変が起こっていた。そんな時にメタロイドのジシャクロイドが現れた。そこで体が磁石のようになってヒロムとニック、リュウジとスタッグがくっついてしまう。
 敵はジシャクロイド。U型磁石に“くっつく”ウイルスをインストールしたメタロイド。砂鉄針を撃ち込んだ相手をくっつき合わせることが出来る。語尾に「ござる」をつける口癖を持ち、忍者のような身のこなしをする。そしてジシャクゾード。ジシャクロイドのデータをタイプγにダウンロードしたメガゾード。エネトロンタンクに磁力を加えることで一気にエネトロンを奪おうとする。
 今回はヨーコとマサトが中心となった話。かつてヨーコの母親とマサトは良いパートナーであり、ヨーコのことは生まれた時から知っていたというマサトは、ヨーコを父親のような目で観ているが、ヨーコが母のようにも見えてしまう。
 そしてマサトの体には異変が起こりつつある。アバターとして現実世界に来る時間の残りがあまり長くないらしい。
 ヴァグラスの方ではエンターとエスケイプが共同戦線を張ることで合意したようだ。エスケイプの方がメタロイドでエンターがメガゾードを使うのだとか。
 ちなみにここでイエローバスターとビートバスターに装着されたプロテクターは伏線になっている。
<ジシャクロイドの砂鉄針を撃ち込まれ、くっついてしまったリュウジとJ。Jにのしかかった形のリュウジは「すごく嫌な体勢ですけど」とか言ってる。確かに。
 強い脚力を持つヨーコはジャンプして敵の攻撃を避けているが、これって落下時は狙い放題では?>
第24話 トレビアンな夏祭り

  脚本:毛利亘宏
  監督:加藤弘之
 休暇中のヒロムは中学時代の仲間に誘われて夏祭りのステージに出演することになった。しかしそんな夏祭りにワタアメロイドが現れる。昔の仲間と一緒にいるヒロムに気を遣ってレッドバスターを除いて作戦に向かうリュウジとヨーコの二人。
 敵はワタアメロイド。綿飴製造機に“絡め取る”ウイルスをインストールしたメタロイド。夏祭り会場に置かれたエネトロンを綿飴のように絡め取る。そしてワタアメゾード。ワタアメロイドのデータをタイプβにダウンロードしたメガゾード。
 季節ネタである夏祭りの会場を舞台にした話。季節ネタとは言え、少々マイナーな感じだな。
 ヒロムの過去が少し語られる話。中学時代のヒロムはなんと大道芸部に入っていたという。なかなか変わった経歴だ。でもなんか物語としてはあっさりしすぎて今ひとつかな?
<ワタアメロイドが奪っているエネトロンは屋台のもの。こんな所でもガスじゃなくてエネトロン使ってるの?効率がすごく悪そうでもあるが。>
第25話 アバターの謎を追え!

  脚本:小林靖子
  監督:竹本昇
 亜空間にいる本人は今どういう状態なのかを聞くため、リュウジはマサトを呼び出すのだが、マサトは怪談話をするばかりで肝心な話ははぐらかし続ける。そんな中、人々を悪夢の中で苦しませるメタロイド"ロウソクロイド"が出現する…
 敵はロウソクロイド。ロウソクに“怖がらせる”ウイルスをインストールしたメタロイド。対象者の一番見たくないものを見せる幻術を使う。このショックが強すぎると本当に死んでしまうこともある。そしてロウソクゾード。ロウソクロイドのデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。
 夏らしい怪談話。精神を操る敵に翻弄されるのも戦隊ものの定番の一つ。
 今回はリュウジが中心で、エスケイプと戦うために敢えて暴走状態にしていたりする。
 アバターとしてこの世界に来たマサトから、異世界のことが少しだけ語られる。とは言え、ほとんど情報はなしに等しいが、リュウジの推測では、亜空間では時間が止まっていると言うことと、いずれにせよマサトがここにいられる時間はあまり長くないことが分かってきた。
 今回ヒロムはロウソクロイドによりニワトリのイメージを見せられずっとフリーズしっぱなし。何にもいいところなかった。
 ヴァグラスの方では相変わらずエンターとエスケイプの二人で我の張り合いをやってる感じ。
VOL.7
<A> <楽>
第26話 小さな強敵!司令室SOS

  脚本:下山健人
  監督:竹本昇
 ヒロムが落としたペンを拾った仲村だが、任務意外では弘とどう接して良いか分からず、ペンを返し損ねていた。そんな中、ゴーバスターズの司令部では異変が起こっていた。みんなの物忘れが激しくなり、果てはコンピュータ内のデータまでが消えてしまう。何も出来なくなってしまったゴーバスターズだったが…
 敵はケシゴムロイド。消しゴムに“消す”ウイルスをインストールしたメタロイドで、当初エンターはこれを失敗と思い込んでいたが、小さいながらコンピュータのデータを消去するという恐ろしい敵だった。その目的はエンターに褒められたいと言うだけで、エンターのことを「オヤビン」と呼ぶ。そしてケシゴムゾード。ケシゴムロイドのデータをタイプγにダウンロードしたメガゾード。右手のデータイレーサーでバスターマシンのデータを消去してしまう。
 かつて「ウルトラマンマックス」で人々の記憶を消すという恐るべき敵が登場したが、まるでそれをトレースしたかのような話(他に「新世紀エヴァンゲリオン」にも近い話があったような?)。搦め手の話で結構面白いが、丸パクりはあんまり良くないな。
 一応今回はオペレーターの仲村が話の中心で、森下と共に凄まじい計算力を発揮してゴーバスターオーへの変形を可能にさせた。
 あとゴーバスターエースとスタッグビートルが合体してゴーバスターエース・スタッグカスタムが登場。
第27話 暴走コンビで迷宮脱出!

  脚本:毛利亘宏
  監督:柴ア貴行
 生体プログラム研究所にエンターが現れた。この研究施設を使ってメサイアを進化させていようとしていることを察したゴーバスターズは出動するが、所長の工藤は何事もないと言っていた…
 敵はムシカゴロイド。虫かごに“隠す”ウイルスをインストールしたメタロイド。時無事心を含め、任意のものを目に見えなくさせたり違うものを見せたり出来る。そしてムシカゴゾード。ムシカゴロイドのデータをタイプβにインストールしたメガゾード。疑似亜空間を作り出すことが出来るメガゾード。
 今回はリュウジと女子高生の触れ合いが描かれていく。オジサンと言われ、傷ついてる姿がある。小生意気ながら、コントロールしやすい女の子で、こう言うのも時代の変化を感じさせられる。ブルーバスターとエンターの直接対決もあり。25話に続き、幹部と直接対決はリュウジが担当することが多い。
 メサイアの進化について。現時点では失敗のようだが、なんだかんだ言っても目的はしっかりと成し遂げるエンターだけに、着実に進めているようだ。
 ゴリサキとマサトによって亜空間シミュレーション用のプロテクターが作られた。しかし体の付加が激しすぎ、ほとんど動くことが出来ない。これから疑似亜空間で戦う事が多くなるので、その伏線だろうな。これから訓練で動けるようになっていくというものだろう。
 ところでエンターが亜空間とつながっている間は、亜空間での居場所を探られるからという理由だが、実際はどうなんだか?
第28話 ニワトリに注意せよ!

  脚本:小林靖子
  監督:柴崎貴行
 姉のリカが挿絵を描いた絵本が賞を取ったので、ヒロムは受賞パーティに出席することになった。ところがその会場の近くにスプレーロイド2が現れる。駆けつけたヒロムとニックだったが、スプレーロイド2にスプレーをかけられたニックはヒロムの姿になってしまう。
 敵はスプレーロイド2。スプレーに“塗る”ウイルスをインストールしたメタロイド。スプレーをかけられた大賞の姿を変えることが出来る。ただしそのスプレーは水性のため、水をかければ解けてしまう。6話に出たスプレーロイドとは随分姿が違う。そしてスプレーゾード2。スプレーロイド2のデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。
 ヒロムの弱点つまりニワトリを巡る話。その弱点を探るためにヒロムの姿を模倣させたりしてるが、同じ顔がごちゃごちゃになっており、なにがなんだか。と言った感じ。
 前回エンターが失敗したメサイアのバージョンアップは不完全ながら成功していたようだ。これがこの後にどうなっていくやら。それとヒロムの母が大切にしていた犬の置物の名前が「ゴク」と「マゴク」という名前だったとか…よりによってなんでそんな不吉な名前を?
 ここからOPが変化。マイナーチェンジではなく歌も変わってる。戦隊ものでは初めてでは?
第29話 亜空間への突入

  脚本:小林靖子
  監督:佛田 洋
 亜空間から突然通信が入る。それはヒロムの父ヨウスケからのものだった。ヨウスケは、成長したメサイアが体を手に入れ、数日以内に立ち上がろうとしていることを告げ、ゴーバスターズを亜空間に転送して欲しいという。それを受け取った黒木はゴーバスターズに亜空間への突入を許可する。
 敵はエンターエスケイプ。ゴーバスターオーの亜空間突入を阻止するために現れた。それとこれまで出てきたメガゾードたち。
 物語の節目となる話で、いよいよゴーバスターズが亜空間に突入するという話の前編。その前にそれを妨害すべくやって来たエンターとの戦いがメイン。初めて「本気」というエンターとレッドバスターの戦いは流石に見せ場となってる。本気と言うだけに、今回のエンターは怒りの表情を何度も見せている。
 マサトに言わせれば、何故亜空間への突入をこれまで拒んできたかは、「行けば分かる」とのこと。
 そして転送が完了したが、基地にはエンターとエスケイプが入り込んでおり、基地の人間達が生身で戦い続けている。転送したグレートゴーバスターに敬礼して送る基地の人々の描写はなかなかぐっとくるものがある(この作品は基地全体のサポートあってこそだから)。
VOL.8
<A> <楽>
第30話 メサイア シャットダウン

  脚本:下山健人
  監督:渡辺勝也
 亜空間に突入したゴーバスターズの前に立ちふさがるのはメサイアと再生メタロイドの群れだった。すぐさま肉体を再生させるメサイアの前に劣勢を余儀なくされるゴーバスターズ。彼らはなんとかかつてのコントロールルームへと突入するが、そこで見たものは…
 敵はメサイア。前々回に肉体を作ったメサイアが等身大の機械の体となって登場。そして再生メタロイド。カッターロイド、パラボラロイド、フォークロイド、キーロイドの4体が登場した。そしてエンターの操縦するタイプεのメガゾード。特別時用のようだが、名前はないようだ。
 亜空間の真実が明らかにされる。当時研究所にいた人間達は亜空間に飛ばされ、そこでデータ化された。既に肉体は無くなり、いくつものパーツがアバターとして地上に投影された。それがエンターであり、エスケイプである。つまり、エンターもエスケイプもその一部にヒロムやヨーコの両親のデータが使われていると言うことになる。
 そしてメサイアの目的は、人工物を生きた細胞として融合して自らの肉体を作ろうとしているとのこと。地上に出たら、世界の全てを融合してしまう。
 まるで最終回のような物語展開だったが、ここでメサイア本体を破壊することで物語の前半は終了。ただし、これによってデータになっていた人達は全員この世界から消滅することになった。ヒロムの両親からそれを命令とされ、それに従うことになる。
 ラストは情緒たっぷりに。でもここでマサトだけはどうやらデータ化されてなかったことが分かった。ビートバスターは途中消えることなく続投になるのか。
 ところでこれからどういう展開になるの?と思ったら、なんと次回は宇宙刑事ギャバンが登場するのだとか。劇場版を前に、ステルス・マーケティングの一種か?
<亜空間とはいえ、中和すれば普通の空間になってしまう。なんらいつもと変わってないようだ。
 メサイアが地上に出た時のイメージがあるが、メサイアは地球よりも大きくなってた。これがもし本当に出たら、戦隊史上最大の敵になるな。大きさで言えばユニクロン以上だ。
 メサイアとの決戦の場はどこかの廃墟。13年の間に研究所もこんなに古びて…って、この空間では時が止まってるんじゃないのか?>
第31話 宇宙刑事ギャバン、現る!

  脚本:下山健人
  監督:渡辺勝也
 亜空間は閉じられ、平穏な日々が戻ってきたはずだった。だが正体不明のエネルギー反応が見つかり、出動するゴーバスターズ。そこには不思議な格好をした女性が何者かに襲われていた。彼女は、宇宙刑事ギャバンのパートナーのシェリーだと名乗る…
 敵はライノダブラー。マクーの生き残りのサイ型のダブラーで、魔空空間も作れる(地軸反転空間と言っているが)。そしてダンガンロイド2。亜空間消滅後のエンターによって作られたメタロイド。竜次を襲ったところ、ライノダブラーの力によって魔空空間に放り込まれてしまう。そしてダイガンゾード2。ダンガンロイド2のデータをタイプγに転送したメガゾード。バスターヘラクレスに簡単に倒されてしまった。
 前回で亜空間は閉じられたため、ヴァグラスは(とりあえず)出なくなった。そして後半を繋ぐ物語としてなんと「宇宙刑事ギャバン」とコラボ。これは劇場版の宣伝も兼ねていると思われる。かつて「仮面ライダーディケイド」でもやったんだが、無意味なコラボはやめて欲しいところでもある…でもギャバンの勇姿と、「蒸着」はやっぱり燃えてしまう世代。なんか戦隊ものでは毎年出ているOVのVSものっぽい仕上がり具合。本当にそう言う位置づけなのかも。
 今回はヨーコと宇宙刑事シェリーとの友情の話。既に宇宙刑事は地球にいたという設定だから、もう地球馴れしているシェリーに振り回されるヨーコの姿がある。お姫様に引っ張り回される話は戦隊ものだと大概一話位あるが、これがまさにそうなるだろう。一方ではレッドバスターとギャバンが喧嘩したり仲良くなったり。こちらはVSシリーズに則った話が展開している。
 一方ではエンターが生き残っており、メタロイドもやっぱり登場してる。後半の伏線なのか、それともそのままここから後半戦になだれ込むのか。
 ギャン版の性格が傍若無人なのがやや気になるが、昭和とはヒーローの定義が違ってるからこれで良いのか?声が軽いのも気になるな。「レェーザァ、ゼッットブィーム」くらい言って欲しい。
<「宇宙警察」という胡散臭い話をすぐに信じたり、協力したりする黒木の姿がひたすら憐れ。せめて疑えよ。
 喫茶店で「領収書ください」とか言ってるシェリー。世慣れてるのは分かるけど、少なくともギャバンの世界ではこんなことはしてなかった。
 魔空空間は何でもありの空間だが、この話を見る限りでは魔空空間ではなく、「宇宙刑事シャイダー」の不思議時空に近いな。
 蒸着プロセスをやるあたり、分かってるなあ。と言うところなのだが、普通に変身ポーズ決めてるんだけど。これじゃ0.05秒と言われても信じられない。
 あと、シャイダーになると変身が1ミリ秒になってるのに、ギャバンは相変わらず0.05秒なんだな。
 魔空空間でダンガンロイド2と戦うレッドバスターとギャバン。「光を超えるぜ」と言いつつ、砂利道のためにかなり安全運転してるところが泣かせる。
 すっかりライダーシリーズでは無くなってしまったバイクチェイスが出ているのが面白い。ダンガンロイド2がオフロード仕様になってるため、明らかに正義の方が分が悪いというのも含めて。>
第32話 ギャバンとの友情タッグ!

  脚本:下山健人
  監督:渡辺勝也
 魔空空間からは生還したものの、ライノダブラーは健在。ゴーバスターズはギャバンと協力することとなる。ブリーフィングで騒いでいるゴーバスターズとバディロイドを眺め、本当に頼りになるのかと不安を覚える撃。そんな時、ライノダブラーの作り出した魔空空間に引きずり込まれてしまった森下…
 敵はライノダブラー。エンターと手を組むが、使い捨てにされた。
 ギャバン編の後編となるが、今回中心となるのはスタッフの森下の方。無神経な言動のヒロムには耐性が出来ているようだが、今回は撃の言動にもショックを受けてる姿がある。相変わらずの線の細さだ。
 ライノダブラーがやってることは、優秀な人間を魔空空間に封じ込め、地球を無能な人間だらけにすると言う、恐ろしく気の長い作戦で、まさしくこれは上原脚本による宇宙刑事シリーズそのものだ。でもちゃんと本作の話の伏線にもなっていて、魔空空間を通して亜空間とこの世界をつなげるという重要なターニングポイントにもなってる。
 魔空空間もいかにも宇宙刑事シリーズっぽくなってきた。洞窟で巨大な岩が転がってくるのは「宇宙刑事ギャバン」第1話でやったもの。ギャバンのように逃げるだけでなく、ブルーバスターの怪力で破壊してたりもするが。
 ギャバンの活躍は存分で、今回はついに電子星獣ドルーも登場。ちゃんと音楽もドルーのものになり、ドルファイヤーも健在だった。
 もの凄く細かいことだが、スタッフロールに出渕裕の名前が出ていて嬉しかったりもする。
<烈と較べると撃はやっぱり滑舌が良く、その分言葉に重みがないんだよな。もうちょっと潰れた声で必殺技叫んで欲しかった。
 ギャバンの蒸着は0.05秒。それに対しゴーバスターは0.5秒。ナレーションでは「僅か」と言っているが、随分違いがあるぞ。
 「魔空空間に閉じ込められた人はみんな無事だ」というブルーバスター。かなりの人数が魔空空間に閉じ込められているはずだが、全部確認したの?出てきたのは森下と研究員しかいないみたいだけど。>
第33話 モーフィン!パワードカスタム

  脚本:小林靖子
  監督:加藤弘之
 エンターが生きており、更にメガゾードを呼び出したことから、亜空間はまだ閉じられていないことが分かった。一体どこから来るか分からないメタロイドに備えるゴーバスターズだが、そんな時にメタロイドスナドケイロイドが現れる。
 敵はスナドケイロイド。メサイアの一部から作られたメタロイドで、これまでのメタロイドとは段違いの力を持つ。学校を襲い、中にいた人間のデータを取り込んでいる。地面を砂にして人間を落とし込む力がある。右手がメサイアのものと同じ。
 ここから後半戦。メサイアは消えた訳ではなく、13枚のカードに分割してデータが残っていると言うことが示される。なんか展開が「仮面ライダーフォーゼ」っぽく、あるいは「魔法戦隊マジレンジャー」っぽくなってきたような気がする。
 今のところメサイアは不在。エンターはメサイアを復活させようとしたが、単に復活させるだけでは面白くないので、ゲームを仕掛けてきた。エスケイプも生き残っていたが、その考えはエンターとは随分異なっている。今のところエスケイプはエンターに従っているが、敵組織の内紛も定番の一つか。
 そして今回からメタロイドがパワーアップしたことを受けてゴーバスターズもパワーアップする。とは言え、これは伏線があって、23話でヨーコとマサトが装着したものをパワーアップしたもの。細かいところに伏線があるのはなかなか好感度が高いな。レッドはより早く、ブルーはよりパワフルに、イエローはよりしなやかに。それぞれの特性を活かしたパワーアップが特徴。
<パワードカスタムは今ひとつ派手さが無いな。それより装着シーンがウルトラセブンっぽくなってきた。
 パワードカスタムはバディロイドをデータ化して取り込むのだが、別段肉体を取り込む必要ってないような気がするんだが?>
VOL.9
<A> <楽>
第34話 敵はビートバスター?!

  脚本:小林靖子
  監督:加藤弘之
 公園でこども達と戯れるマサトを発見したヒロムは、亜空間消滅以来マサトが変わってしまったことを感じ取る。そんな時メサイアの力を持ったメタロイドパペットロイドが出現。パペットロイドはなんとマサトに同化し、ビートバスターを操ってしまう。そんな時、二体のメガゾードの転送反応が出る…
 敵はパペットロイド。パペットにメサイアのカードが同化して誕生した。右手のパペットを人間に同化させ、任意に操る事が出来る。右脚がメサイアのものとなっている。そしてスナドケイゾード。スナドケイロイドのデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。そしてパペットゾード。パペットロイドのデータをタイプγにダウンロードしたメガゾード。右手のメガノットルパペットでゴリサキを乗っ取ってしまう。
 亜空間が消滅した際、自らの肉体を発見しながら通常空間に戻すことが出来なかったマサトは、今になって急にふざけ始めた。しかしJによれば、マサトは悲しい時ほどふざけるという。
 そんなマサトの心を察することが出来なかったヒロムが、操られているマサトと戦う事によってその心を知っていくという話。
 又、今回はメガゾードが二体も出てきて、更にゴリサキまで操られることで、3体の敵が登場。巨大戦で青いライオンの形をした新しいメカが登場したのが特徴。これは敵か味方か分からないが、おそらくは新しい合体用メカとなるんだろう。
第35話 タテガミライオー 吼える!

  脚本:下山健人
  監督:竹本昇
 敵メガゾードとの戦いの中、青いライオンの姿をした謎のマシンと遭遇する。黒木とマサトによれば、あれを作れるのは伝説の研究者葉月三郎博士しかいないと考える。その葉月博士を捜すゴーバスターズだが、エンターに襲われている女性を助けることに…
 敵はエンター。イエローバスターとスタッグバスターと戦う。それとゴーバスターエースがその力を見極めるためにタテガミライオーと戦う。そして素のεタイプのメガゾード。30話でエンターが乗っていたものだが、正式にε(イプシロン)というらしい。
 新マシンの登場と、その力を見せつけた話で、まあパターンと言えばパターン。敵は出てこないため、ひたすら新メカの登場のみ。最終的にこのメカはヒロムが操縦することとなった。タテガミライオーは青いメカなので、あるいはゴーバスターズの面々がみんなで使うのかも知れないけど。
 ただ、ここでその新メカを作ったと言う人物がアニキこと水木一郎というのが面白いところ。既に過去「超人バロム1」や「時空戦士スピルバン」、「ボイスラッガー」などで特撮俳優としても活躍していたが、歳食ってからどんどん声が大きくなってきた気がする。
<今回マサトがちょっと下がったため、Jが妙な存在感を見せてる。ブリーフィング時に背後で不思議な踊りを踊ってるとか。
 パワードカスタムの装着で音声が出るようになったが、その声は水木一郎だった。よりによってこいつを使うのか?
 ゴーバスターエースはヒロムが操縦してないと動けない。タテガミライオーに乗り込んだ弘に対して棒立ちのまま。結構間抜けな姿だ。>
第36話 ゴーバスターライオー ガギーン!

  脚本:下山健人
  監督:竹本昇
 出動が続きバディロイド達も疲れ気味。そんな中、ゴーバスターズの面々はタテガミライオーの解析で忙しく、すっかり拗ねてしまったバディロイド達は、ついにストライキを決行してしまう。タテガミライオーのコントローラーであるライオアタッシュを奪って逃亡してしまう。
 敵はブルドーザーロイド。3枚目のメサイアのカードがブルドーザーにくっついて誕生したメタロイド。両腕にメサイアの力が宿り、パワーは桁外れ。両手にあるショベルを合わせて突進する。そしてブルドーザーゾード。ブルドーザーロイドのデータをタイプδにダウンロードしたメガゾード。そしてエスケイプがブルーバスターと戦っている。
 バディロイド達のストライキというとんでもない話。元々対象年齢の高い作品ではあるが、ここまでやると、本当にこどもを置いてけぼりにするぞ。スト破りのシーンまである…流石に単純ではあるにせよ。
 そしてゴーバスターライオーが登場。チーターの代わりにタテガミライオーが合体した姿。
<エネトロンにもハイオクがあるのだとか。ハイオクタンって、ガソリンのオクタン価(塩基)が多いってことなので、石油じゃないエネトロンでは意味がない。
 タテガミライオーはエネトロン反応からメガゾード反応まで全て解析してしまう。本当にスタッフの存在感なくなってしまった。劇中でも言ってたけど。
 物わかりの良いニックだが、流石にハブられてしまうと、ちょっと可哀想に見える。>
第37話 黒と白の花嫁

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 ヨーコが小学校の時の先生の結婚式に招待された。その先生がヨーコの初恋の人と聞いた黒木とリュウジとウサダは過剰な心配をする。浮き浮きして結婚式に向かうヨーコだが、その前に結婚式に花嫁の甘い愛のデータを集めるティアラロイドが出現するのだった。
 敵はティアラロイド。結婚式の花嫁用ティアラにメサイアカードがくっついて誕生したメタロイドで、特に女性の愛を吸い取る能力を持つ。女性型で、左手がメサイアのもの。そしてティアラゾード。ティアラロイドのデータをタイプβにダウンロードしたメガゾード。そしてエスケイプ。自らの存在が不安定になることを恐れず、新たなデータをインストールしてメタロイド形態となった。
 今回はヨーコが中心になった話で、それにエスケイプが絡むことで、珍しい敵と味方の二人が中心になってる。
 そしてヨーコの初恋の相手と言うことで、親代わりを自認するリュウジが妙に絡んでくる。今回に限ってはリュウジは暴走気味。良いキャラだ。
 前回自分の力を超えてしまったゴーバスターズに対抗し、エスケイプもパワーアップしてメタロイド形態になるようになった。
 まあ、それは良いのだが、割と戦隊ものでは結婚式を題材にしたものが多い。その多くは井上敏樹によるものだったなあ。結婚式を襲う敵に、偽装結婚式を行うパターンや、新郎一人に複数の花嫁がやってくるパターンはなんか懐かしい気がするよ。
<ティアラロイドのエネルギー弾を弾くゴーバスターズ。花壇で爆発してるのに、全く花壇に傷が付かない。
 タテガミライオーのバイクモードで戦うゴーバスターエース。ジャンプして下に向かって銃撃ちまくってるけど、やっぱりそこら中にあるビルを破壊してるんだろうな。>
VOL.10
<A> <楽>
第38話 実況!エースデスマッチ

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 突如メガゾード転送反応が四つもあり、出動するゴーバスターエース。ところが現れたドームゾードと共にゴーバスターエースはドームに取り込まれてしまう。ドームに閉じ込められたゴーバスターエースは特設リングでメガゾードと対戦することになってしまう。
 敵はドームロイド。巨大なメタロイドで、格闘技のドームと一体化しており、その内部に亜空間を作り、ゴーバスターエースを取り込んでしまう。両手両脚がメサイアのものだった。そしてドームゾード。α、β、δ、γの四体が現れ、ゴーバスターエースと次々に格闘を繰り返す。
 今回はほとんどが巨大戦という変則的な話。これはゴーバスターエースの戦いのデータを取ろうとしているエンターの悪巧みのせい。
 そしてタテガミライオーを加えたゴーバスターキングが登場する。
<ドームゾードδはムエタイのデータを取り込んでおり、神への祈りまでやってる。これってすごく失礼な気もする。「リングはゴルゴダの丘と化した」とかいうナレーションもあるが、これも失礼な話だ。
 新しい巨大ロボであるゴーバスターキングが登場した。でもここでもチーターはお味噌。可哀想になってきたな。
 今回登場したドームロイドはメガゾードと大きさが同じ。その違いって何?>
第39話 必殺!メサイアの拳

  脚本:小林靖子
  監督:金田治
 メサイア・カードの目撃情報が次々にゴーバスターズに送られてくる。そんな中、リュウジはある少年から来たメールに目を止めた。その少年ケンタに会いに行ったリュウジだが、その前にエンターが現れる。
 敵はカラテロイド。メサイア・カードがケンタ少年のグローブに取り憑いて誕生する。最初はグローブのままだったが、戦いのデータが充分に取れた時、その本体が姿を現す。そしてカラテゾード。カラテロイドのデータをタイプβにダウンロードしたメガゾード。
 リュウジを中心とした話で、少年とヒーローとの交流が描かれる話。特に戦隊ものでは定番の一つ。この作品だと精神的に成熟しているリュウジがその役割を担うパターンが多い。
 それで少年の体を気遣いつつ、暴走している少年と戦わねばならないリュウジの苦悩も描かれている。充分に敵を成熟させ、こどもの体から分離したところを撃破するという戦いは、「仮面ライダーOOO」でもあった。
 今回出てきた少年は本物の空手家のようで、動きが無茶苦茶良い。
第40話 カブるJとメサイアロイド

  脚本:小林靖子
  監督:金田治
 メタロイド発生を受け現場に急行するゴーバスターズ。彼らの前に現れたのはかつて破壊したはずのパラボラロイドだった。実はそれはエスケイプが失われたメサイア・カードを探すために作り出したものだったが、何故かJはそのメタロイドを守ろうとしていた。
 敵はパラボラロイド2。エスケイプがメサイア・カードを探すために作り出したメタロイド。メサイア・カードに寄生され、パワーアップした。そしてパラボラゾード。先に出た時はαタイプだったが、今回はγタイプ。出てすぐにゴーバスターエースとゴーバスターライオーによって消去された。そしてエンター・ユナイト。エンターがメサイア・カードによってパワーアップした姿で、ちょっと出ただけで退場してしまった。
 マサトの体についての深刻な話。マサトの転送は転送の途中でデータが欠落したため、13年前から終わっていないとのこと。このために亜空間でも意識を保っていられたらしい。そのデータはメサイア・カードの中にあるとのことで、マサトの体を守るためにJがゴーバスターズを攻撃するようになる。
 新キャラの仲間に対する裏切り。伝統的に戦隊ものではよくあるパターン。地道にそれをやったって感じか?マサトとJの仲間としてのつながりもここで強化されたようだ。
 それとエンターもエンター・ユナイトにパワーアップ。メサイア・カードの一枚を自分自身に融合させていたらしい。そしてマサトのことを知ったマサトのデータが入ったカードをパラボラロイド2から取り出した。融合したメサイア・カードを元のカードの形で取り出すことが出来る。
<久々にメタロイドの末期の台詞が聞けた。これは続けて欲しかったな。>
第41話 怪盗ピンクバスター!

  脚本:毛利亘宏
  監督:加藤弘之
 エネルギー管理局にメサイアカードを発見したとの通報があった。だがその持ち主はカードを渡して欲しければ1000万円を払えと言ってくる。その説得に向かうゴーバスターズだったが、彼らの目の前で“怪盗ピンクバスター”を名乗る女性が現れ、鮮やかにカードを盗んでしまう。ピンクバスターはカードを渡す代わりに協力しろとヒロムに言う。
 敵はルーペロイド。人間の欲をデータとして収集するメタロイド。本人曰く「怪盗ルーペロイド」。紳士的な物言いが特徴。データを抜かれた人は極端に気前が良くなる。そしてルーペゾード。ルーペロイドのデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。盗みが得意で、バスターヘラクレスのスタッグランチャーとスタッグシールドを奪ってしまった。
 おかしなお嬢様とヒロムの関わりを描く作品。一般人との関わりにおいて、若い女性はヒロムの担当らしく、今回はヒロムが話の中心。
 今回のテーマは「怪盗」で、一般人の泥棒に、怪盗に扮する敵という組み合わせで展開している。
 マサトによれば、メサイアカードは人間のデータを収集しているが、その範囲は多岐にわたり、徐々にメサイアは実体に近づいているらしい。
 そう言えば今回エンターもエスケイプも登場せず。こう言うのもありか。
<カードを渡す手続きにゴーバスターズを行かせる管理局。人手不足というか、もっと交渉人を入れるとかすべきだろうに。
 人間が極端に気前よくなるのは昔「ドラえもん」でもあったっけ。>
VOL.11
<A> <楽>
第42話 突撃!メガゾードの中へ

  脚本:小林靖子
  監督:加藤弘之
 デンシャロイド2が現れ、その駆除に成功するゴーバスターズ。だがその直後現れたデンシャゾードにエンターがメサイア・カードを投げつけたことでデンシャゾードはメサイアのメタロイド“メガゾードロイド”に変化してしまう。電車形態となったメガゾードロイドは次々に人を取り込むが、人々を助けようとしたヨーコまでが取り込まれてしまう…
 敵はデンシャロイド2。7話に登場したものと同じで、あっという間にデリートされてしまう。そしてデンシャゾード。デンシャロイド2のデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。現れた直後にメサイア・カードを取り込み、メガゾードロイドに進化する。更にそのデータを元に、メサイア・カードが更なる進化を遂げ、メガゾードタイプζを誕生させる。
 ヨーコの頑張りが描かれる話で、いつも一生懸命なヨーコが弱気になっている人々を励まして立ち直らせる姿を描く。初期の頃は結構自分勝手だったヨーコがいつの間にか人々の希望になっていった。これが成長の過程か。
 一方この話ではメサイア・カードの更なる進化も描かれる。ヨーコが励まして立ち直った人々の強さをベースに、メサイアは更に強くなり、タイプζを誕生させた。
<電車に変形したメガゾードロイドに乗せられた人々は人型になった時にどうなってるんだろうか?揺れてはなかったようだけど?
 メガゾードロイドの中は通信が出来ず、イエローバスターに変身出来なかったヨーコだが、その後普通に変身してる。何が違っているのか説明が無かったよ。>
第43話 決意のクリスマス  毎年行っている孤児院でのクリスマスの用意をしている特命部の面々。特にヒロムは初のクリスマスパーティだけに浮かれていた。だがその頃、タイプζとして進化したメサイアはエスケイプとエンターに自らの更なる進化を命じていた。
 敵はケンタテロイド。二枚のメサイア・カードが剣と盾に合体して誕生したケンロイドとタテロイドが合体したメタロイド。人の怒りを吸い取り、起こった人間の力を抜く。わざとゴーバスターズを怒らせてその感情を取り込もうとした。そしてケンゾードとタテゾードの二体が登場。
 毎年恒例のクリスマススペシャル。この作品に関しては特に13年前のクリスマスに転送が怒ったと言うこともあって、特別な意味合いを持つ。
 その怒りを内に秘めたヒロムやヨーコだったが、その怒りをコントロールすることで戦いに勝つという、成長が見られる話となった。
 一方ヴァグラスの方にも不穏な空気が流れている。エンターによれば、メサイア・カードは一枚でもあれば進化できる。つまりエンターは他のカードを捨て駒にして自らと合体したカードを成長させようとしているらしい。そしてそれを察したエスケイプは前回誕生したタイプζを守ろうとしている。それでタイプζに今回の二枚のカードを吸収させた。
 リュウジがその姿に記憶があるという孤児院の先生がどんな関わり方をするのか?
第44話 聖夜・使命果たすとき  エンターを裏切りタイプζのメサイアと共に世界の全ての吸収を始めるエスケイプ。その戦いの中でヒロムは重傷を負ってしまうが、更にその時10体ものメガゾードの転送反応が…
 敵はタイプζのメガゾード。亜空間にあったメガゾード10体を取り込んでメサイア・リブートとなる。
 一気にクライマックス?と思われたが、まずはその前哨戦と言った感じ。今回は総力戦の力押しでとりあえずメサイアを退けることが出来た。劇場版のみの登場だったフロッグも参戦している。大いに盛り上がっているが、ここまでやってしまうと、ラストストーリーはどうなってしまうんだか。
 今回はゴーバスターエースはニックのみで操縦している。タテガミライオーが出て以来活躍の場が無かったためか?結局今回はやっぱりゴーバスターエースはあんまり活躍の機会なかったけど。
 前回エンターは破壊されたが、今回はエスケイプがメサイア・リブートに取り込まれてしまった。この二人はどうなるのかな?
 前回登場したえりかだが、リュウジの記憶に別段大きな理由は無かったようで、単に孤児院の女の子が先生になったと言うだけだったらしい。
第45話 謹賀新年 小さな強敵、再び  新年早々ヴァグラスの目撃情報が入り、出動したゴーバスターズ。そこにいたヴァグラーは達は撃退したものの、ヴァグラー達はエスケイプのメモリーを首尾良く回収していた。そんな中、リュウジがお見合いすることになり、ヨーコとヒロムは変装してリュウジを監視することにする。
 敵はオモチロイド。トラブルによって焼き餅に「つく」ウィルスをインストールしてしまったメタロイドでトリモチを放つくらいしか能力が無い。最初普通の餅サイズだったが、火であぶられると等身大に巨大化する。そしてオモチゾード。オモチロイドのデータをタイプαにダウンロードしたメガゾード。
 最終版を前のコメディ編。ゴリサキが先回りして勝手にセッティングしたもの。相手はリュウジの仕事のことを知らないためにちぐはぐなお見合いとなり、更にそれを知ったヒロムとヨーコが加わり、ごちゃごちゃに。こう言うのも良い感じ。今回はコメディリリーフとして登場したヴァグラーも変な感じでよろしい。
<Jまで変装してるけど、その格好は女性の正装だった…違和感ありまくりだぞ。
 街中で巨大戦やってるのに、レストランでは普通に料理が供されている。危険に麻痺しすぎだ。>
第46話 新たな融合と熱暴走!  ヨーコの将来を案じ色々アドバイスするリュウジだったが、そのヨーコから「うざい」と言われてしまい、落ち込んでしまう。そんな中、何故か森の中にエネトロン反応があり、駆けつけたゴーバスターズの前にエンターとエスケイプが現れる。しかしエスケイプはこれまでとは全く違っていた…
 敵はエンターエスケイプ。メサイアのカードを取り込んだエンターと、たとえ消去されても新しいアバターが与えられるエスケイプ。
 ヨーコとリュウジの心のふれあいが描かれる話。もう終わりが近いため、それにエンターとエスケイプが絡んでくる。これまで押さえつけられていた熱暴走が連発して起こっているが、これまでの二人の絆がリュウジを救うことになる。
 先にメサイア・リブートと共に消去させられたエスケイプは、エンターによって新たなアバターが与えられたが、記憶は既に消去済み。エンターを「パパ」と呼んでいる。
 あとJが謎の行動をしている。飼っていたクワガタがいないので捜しに行ってるらしいが、何故それが必要なのかは全く分かってない。
VOL.12
<A> <楽>
第47話 リセットとバックアップ  エンターは、初めての有機物をベースとしたメタロイド“クワガタロイド”を作り出し、更にエンターを復活させていた。そして自らに取り込んだメサイア・カードの力により、新しいメサイアとなったと宣言するのだった。更にゴーバスターズの弱点も全て知ってしまった。ニワトリが弱点であることがばれてしまったヒロムは、ニワトリを克服する特訓を開始する。
 敵はエンター。これまで使ったメサイア・カードのデータを全て取り込み、最強の敵として現れた。そしてクワガタロイド。初めて有機物から作られたメタロイドで、ゴーバスターズ殲滅のために作られた。エンターによれば、これからどんどん高度な生物をメタロイドにしていくそうだ。そしてクワガタゾード。クワガタロイドのデータをタイプβにインストールしたメガゾード。
 いよいよ最後の敵が明らかとなり、そのために弱点克服するヒロムの姿が描かれる。ニワトリを見るとフリーズするヒロムは、フリーズさせるのではなく、フリーズしたら仲間に攻撃させてフリーズを解く方法に切り換えた。フリーズする度に傷つくから、大変なダメージとなるけど。
 そしてラスト。何度倒しても復活出来るエンターは、バックアップデータをヒロムの中に送り込んでいたことが明らかに。ヒロムが生きている限り、エンターは復活し続けるという衝撃的な展開。
第48話 仕掛けられていた罠  メサイア・カードをヒロムの中に転送していたエンター。ヒロムが生きている限り、エンターは甦り続けるという事実を告げられ、衝撃を受けるゴーバスターズ。現在の技術では肉体からカードを削除する方法は無いと告げられたヒロム。一方エンターに見限られたエスケイプは片っ端から近くにあるものを融合し続ける。
 敵はエンター。レッドバスターのデータを取り込んで更に強さを増している。そしてエスケイプ。近くにあるものと融合し続け、巨大化してエスケイプζとなる。
 メサイア・カードと融合してしまったヒロムの肉体変調が描かれていく。既に肉体のデータの中にカードは組み込まれてしまい、最早それを削除する事は出来なくなってしまった。自爆してみてもエンターが守っているために死ぬことさえ出来ない。
 そしてエスケイプの最期も描かれる。データに破損を受けてしまったエスケイプはエンターからも見捨てられ、独自の進化を遂げていく。
 これまでエンターがヒロムを特別扱いしていた事がちゃんと伏線となって残っている。この作品の“転送”も又、この伏線になってた。丁寧に伏線を改修していく姿勢はなかなか好感度高い。
第49話 覚悟と選択  ヒロムのデータを取り込んだエンターはついにレッドバスターにモーフィングしてしまう。ゴーバスター全員の攻撃にまで根性で耐えきってしまう。このままでは確かにエンターは最強になってしまう。なんとかしてヒロムの体からメサイアのデータを抜き取る方法を考案するマサトだが、それは自分自身のデータも壊す事になってしまう。
 敵はエンター。ヒロムのデータを取り込み、ついには根性まで手に入れてしまう。そしてメガゾードΩ。13体の繭が登場するが、その一体のみ登場。
 最終決戦直前。もう倒せぬほど兄弟になった敵に対し、なんとか打開策を考案するヒーローの姿が描かれていく。今回はタメの話となる。
 ついにゴーバスターズの指令本部まで破壊される描写もある。その中であくまで戦おうという森下達の姿もある。なんだかんだ言って裏方の方もちゃんと成長してるんだな。
 パターンとしてはこれで正しいのだが、盛り上げれば盛り上げるほど書くべきものが無くなってしまうのが戦隊のラストバトルの特徴でもある。
第50話 永遠のキズナ  エンターと共に亜空間に転送されたゴーバスターズ。マサトはゴーバスターズをマサトの体が収められている格納庫へと連れて行く。そこでメサイア・カードのデータを自分の体に転送させようとするのだが、それはマサトの肉体をバラバラにすることだった…
 敵はエンター。
 最終回。世界を救うためにそれぞれが覚悟を決める話で、マサトは自らの死を選び、それにゴーバスターズの面々が従う話となる。
 話の持って行き方は、完全さを求め、究極の力を手に入れたエンターに対し、不完全な人間のまま挑み、勝利をもぎ取るという形になる。人間が一番強い存在であるとするのは、特撮ならではの良い持って行き方だ。
 最後はそれぞれの人生に戻っていくゴーバスターズの面々の姿が描かれていく。残念ながらヒロムの両親やマサトはその中にはいないが。
 結果的に最終的な敵はエンターとなり、メサイアは最後まで登場しないまま終わってしまった。途中で本来の最終ボスが消えてしまうというのは特殊な話だが、これは既に「鳥人戦隊ジェットマン」でやられている話でもある。
 総評を言えば、この作品は丁寧に複線を造り、話も盛り上げ型をきちんと踏まえて作られた作品だった。問題があるとしたら、それら物語を構築する要素に遊びが少なく、その分話が大人向きになってしまったと言う事だろうか。こどもには難しい話だった気はする。それが良かったか悪かったか。少なくとも私は楽しめたけど。
<ところで、前にJが大切にしていたクワガタが何かの伏線になっているのかと思っていたのだが、少なくとも本編ではそれについて何の言及もなかった。あるいはこれもOV版の伏線なのかな?>