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秘密戦隊ゴレンジャー

秘密戦隊ゴレンジャー事典
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1975'4'5〜1977'3'26

 いわゆるスーパー戦隊シリーズ第1作。当初はシリーズ化を考えてはいなかったはずだが、これまでの一人で戦うヒーローとは異なり、ヒーローが複数で、組織を持つという構図は初めての試み。これは一人一人のキャラの個性を明確化することによってヒーロー描写に幅を持たせることを可能とし、ヒーローそれぞれの物語を可能とさせることを成功させた。中でもコメディリリーフとしてのキレンジャーの存在は大きく、畠山麦の好演もあって、ゴレンジャーと言ったらキレンジャーを真っ先に思い出す人も多いだろう。
 中盤以降はコミカルな話が多く見受けられるようになり、物語のみならず闘いにおいても様々な演出がなされるようになった。特に必殺技にコミカルな演出がなされた。
 結果、特撮作品としては長寿番組となり、特に戦隊シリーズではこの84話というのは最長記録となっている。視聴率も最高で25%という非常に受けが良かった作品でもある。
 以降の戦隊シリーズのフォーマットは全て本作で形づけられたと言うこともあり、大変重要な作品でもある。

主な登場人物
海城剛
アカレンジャー
(役)城直也。他に「ファイヤーマン」の岬大介。
イーグル東京支部出身。黄金仮面の襲撃を受けて壊滅的打撃を受けた東京支部の中で、唯一生き残った。兄も分隊長としてイーグルに所属していたが、先の襲撃で殉職している。ゴレンジャーの中でもリーダー格であり、熱血漢溢れる存在。
新命明
アオレンジャー
(役)宮内洋。他に「仮面ライダーV3」の風見志郎、「ジャッカー電撃隊」の番場壮吉、そして「快傑ズバット」の早川健。東映特撮では最も有名な人。
 イーグル東北支部出身。ヒスイ仮面の襲撃を受け壊滅的打撃を受けた東北支部の中で、唯一生き残った。クールな2枚目的存在であるが、マシンの操作を得意とし、とりわけバリブルーン、バリドリーンを愛機として誰よりも情熱を注いでいる。もう一つの特技としてギター演奏がある。
大岩大太
キレンジャー
(役)畠山麦。他に「猿の軍団」のゲバー役など。代表作は本作となる。将来的に良きバイプレイヤーになると思われたのだが、1978年に自殺してしまう。
 イーグル九州支部出身。青銅仮面の襲撃を受け壊滅的打撃を受けた九州支部の中で、唯一生き残った。大食漢で、特にカレーライスが大好き。飛鳥や太郎君からよくなぞなぞを出されて困ってしまうことが多い。彼の存在によって、太った子供もヒーローごっこで必ずキレンジャー役が回ってくるという現象を全国で産んだ(はず)。
ペギー松山
モモレンジャー
(役)小牧りさ。出演作は本作のみだが、「バトルフィーバーJ」のミスアメリカ役のスーツアクターおよび初代の声も担当している。
 イーグル北海道支部出身。武者仮面の襲撃を受け壊滅的打撃を受けた北海道支部の中で、唯一生き残った。ゴレンジャーの紅一点だが爆薬の使い手で、ゴレンジャーハリケーンの改造等は全て彼女自身が行っている。彼女の功績によって、ヒーローごっこに女の子が参加出来るようになったのはいうまでもない。ちなみに「モモ」は「桃色」ではなく「太股」からの連想で、このキャラに「モモ」と付けたため、他のメンバーも日本語の色をあてたとか。
飛鳥健二
ミドレンジャー
(役)伊藤幸雄。「バトルフィーバーJ」の白石謙作(初代バトルコサック)、「ウルトラマンレオ」の野村猛など。
 イーグル関西支部出身。毒ガス仮面の襲撃を受け壊滅的打撃を受けた関西支部の中で、唯一生き残った。ゴレンジャーの面々の中では一番年下だが、持ち前の若さでカバー。よくペギーと行動を共にすることが多い。
熊野代五郎
キレンジャー(2代目)
(役)だるま二郎。代表作は本作。声優として「あしたのジョー2」の西役など。
 54話から登場。イーグル九州支部長として赴任した大岩に代わり、ゴレンジャー予備軍から昇格し2代目キレンジャーとなった。大岩と同じくギャグキャラクターで大食いだが、好物は特に無い。67話のカンキリ仮面戦において、カンキリカッターの直撃を受けて殉職してしまう。
江戸川権八 (役)高原駿雄。数多くの映画のバイプレイヤーとして活躍(警察官役が多かった)。本作が実質的に最後の作品だった。
 得意料理はカレーライスというスナック・ゴンのマスター、というのは表の顔で、その正体はゴレンジャー総司令官。当初は声のみでゴレンジャーの面々に指示を与えていたが、後に姿を現わした。どの様な状況に陥っても決して動揺せず、常に的確な指示を出す。また自身がピンチになることも数回あった。
007
加藤陽子
(役)鹿沼絵里。映画・ドラマに活躍していた。夫は俳優の古尾谷雅人。特撮では戦隊を中心に出演。
 イーグル本部の女性諜報員。本名加藤陽子。表の顔はスナックゴンの従業員。太郎という弟がおり、12話では人質に取られて嘘の情報を流したことがあった。
008
林友子
(役)白川恵美。
 イーグル本部の女性諜報員。よくスナック・ゴンに春子と共にやってきては、大岩をからかう。
加藤太郎 (役)小沼宏之。
 加藤陽子こと007の弟。いつもスナック・ゴンに入り浸って時々大岩らに謎々を出してる。それにしても随分年齢の離れた姉弟だな。
ゴン (声)京田尚子。
 スナック・ゴンで飼っている九官鳥の名前。よく大太にツッコミを入れる。名前が発覚するのは随分遅く、44話になってからだった。
黒十字総統 (役)安藤三男(1〜55話)、八名信夫(56〜84話)
 黒十字軍総統。通常兵器では一切傷つかない不死身の肉体を持ち、圧倒的な力を持っている。その目的は世界征服だが、性格は今ひとつつかみ取れなかった。初期は頭巾姿で顔を見せなかったが、途中からマントを外して十字の形をした頭部を露わにした。
日輪仮面 (声)増岡弘。俳優としても声優としても有名。代表作として「サザエさん」のマスオさん、「それゆけ!アンパンマン」のジャムおじさんがある。
 黒十字軍の初代幹部。元はアフリカで暴れ回っていたようだが、総統の命令で帰国して他の怪人と共同作戦を取った。20話で作戦失敗の連続で処刑されそうになったため、自ら出撃。日輪ファイヤーを武器にアカレンジャーを相当苦しめたが、最後はアカとの一騎打ちで槍ビュートを腹に刺され、ゴレンジャーストームを受けて散る。
鉄人仮面テムジン (声)飯塚昭三。東映特撮では主に敵幹部役でお馴染み。真面目なキャラからおちゃらけキャラまで幅広い声を持つ。
 ゴビ砂漠出身で「モンゴルの鬼」の異名を持つ黒十字軍2代目幹部で鋼鉄軍団を率いる。失敗続きで幹部の座を追われ、最後の戦いではゴレンジャーの面々単独の武器では全く通用せず。こんなに強ければ最初から前戦に出てれば良かったのに。ゴレンジャーストームさえ冷凍装置で無力化してしまうが、強奪したバリブルーンに乗っている内にストームが溶けてしまって起爆。バリブルーンもろとも爆発。
火の山仮面マグマン将軍 (声)依田英助。俳優としても多くの特撮で敵役で登場。声優としては本作と、「ジャッカー電撃隊」の大首領シャイン、「大戦隊ゴーグルV」総統タブーの声を当てている。
 黒十字軍3代目幹部として招聘された怪人。文字通り顔が火山の形をしている。アイスランダ・ヘクラ火山出身。移動要塞ナバロンを用いて攻撃してくる。そのためかあまり前面に出てくる事はなかったが、黄金仮面の登場を知り、最後は特攻をかけてくる。
ゴールデン仮面大将軍 (声)飯塚昭三。鉄人仮面テムジンに続き、二回目の出演。
 黒十字軍最高幹部。棺の中で長い眠りに就いていたが、火の玉仮面マグマンを見捨てた黒十字軍総統の祈祷で目覚めた。呪術や占星術によって作戦を立てるのが特徴。直接戦うことはほとんどなく、最終話でのみゴレンジャーの前に現れたが、ゴレンジャーの猛攻を受け、最終的に槍ビュートで貫かれて絶命した。
仮面怪人  黒十字軍が繰り出す怪人。戦闘員であるゾルダーを率いて破壊活動を行う。人間が改造される場合と機械で作られた場合、古代からの生き残りの最初からの怪人など出生は様々。
ゾルダー  黒十字軍戦闘員のこと。黒いタイツ姿と白い隈取りをとった頭部が特徴的。主に短剣を使って攻撃する。仮面怪人によっては特別な服を着ることもある。戦いは結構コミカルで、ゴレンジャーに付き合ってフットボールスタイルで戦う。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 真赤な太陽!無敵ゴレンジャー

  脚本:上原正三
  監督:竹本弘一
 国際レンジャー部隊であるイーグルの日本ブロック各支部が何者かに襲われ壊滅する。しかし各支部から生き残った精鋭が結集。スナック・ゴンという喫茶店に偽装された本部に集まった彼らは彼らを襲った黒十字軍に対し敢然と戦いを挑んでいくのだった。ここに秘密戦隊ゴレンジャーが誕生する。
 今回はイーグル関東支部に黄金仮面(爆弾で攻撃)、東北支部に武者仮面(やっぱり爆弾で攻撃)、九州支部に青銅仮面(爆弾で攻撃)、北海道にヒスイ仮面(マシンガンと爆弾で攻撃)、関西支部に毒ガス仮面(毒ガスで攻撃)するという総攻撃が冒頭にあった。短い間ではあるが、なかなかの豪華さ。
 実質的に今回の敵は黄金仮面となる。アルカイックスマイルをへばりつかせた金色の仮面をかぶったイーグル関東支部を襲った怪人。それで一発目の悪事は…なんと恐るべき事に幼稚園バスの乗っ取りだった!まるでブーメランのように手元に戻る巨大なサイスを武器とする。一話目の敵だけに流石に弱い。
 第一話はさすがに力が入ってる。冒頭から5人もの怪人が登場し、更に多量の爆薬を使用した特撮部分の描写は派手そのもの。と言うか、これだけの爆薬が使用されたのは、戦隊シリーズでは他に「科学戦隊ダイナマン」位しか思い出せない。
 ただ、ゴレンジャーの誕生部分があまりにも早すぎる感じはある。支部が全滅したと思ったら、すぐにそれぞれがゴレンジャースーツになってるし。
 しかし僅か一話でこれだけしっかり全員の個性が描かれているのは見事だ。特にキレンジャーの大岩大太と(スナック・ゴンで大盛りカレーを4杯も食べる)、アオレンジャーの新命明(一人本部の前でギターを弾いてる)の個性の付け方は極端で大変面白い。
 誕生部分をあまり描かないのは以降の戦隊シリーズの定番であり、更に戦闘前に一人一人が口上を述べるなど、今も尚続いている戦隊シリーズのフォーマットが見事に詰まってる。
 本日のなぞなぞ。「火をつけて困るランプはなんじゃい?」「トランプ」
<ここでキレンジャーこと大岩大太が語尾に「〜ですタイ」と付けているのは、多分以降のテレビで九州人=「タイ」を印象づけることになっただろう。
 ところで大山とマスターのやりとりだが、カレー大盛り四杯の注文に対し、「二枚にしておきな」「いや四枚」と会話してる…なんじゃこれ?『ブレードランナー』かよ?(こっちの方が早い)
 幼稚園児を爆破させるのに失敗した黄金仮面はゴレンジャーから逃げていくが、乗ってるのは幌付きの普通のトラック。そこで「とばせとばせ!」と叫んでるのはかなり情けないというか…
 ゴレンジャーストームは現時点では色が白いだけで、バレーボールの(あれ?蹴ってる時の模様はサッカーボール?)模様が見える。
 最後に黒十字軍総統がゴレンジャーを倒せ!と命令した際、四人の怪人がそれぞれ名乗りを上げる。その際総統が「よし、やれい!」と言うが、誰に向かって言ったのか不明。>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 青い地球!死の砂漠化計画

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 工藤博士はあらゆるものを砂に変えてしまうと言うサンドビーム装置の開発に成功した。そこに現れた武者仮面は助手達を惨殺し、息子を人質にとって黒十字軍への協力を強いられる。それを知ったゴレンジャーは博士と息子のコウイチの救援に向かうのだが…
 敵は武者仮面。名前の通り鎧武者の格好をしているのが特徴で、背負った剣と弓矢で攻撃する。工藤博士が開発したサンドビームを奪取し、世界中を砂漠にしてしまう計画を立てる。
 一話目と較べると急にノリが軽くなった話だが、それは正解だろう。以降の方向性を決定づけた話となる。
 今回のゴレンジャーストームはバレーのように四人がトスして最後にアカがシュートを決めるタイプ。しかも武者仮面はこれでは死んでおらず、ロケットで宇宙に逃れようとした。
<黒十字軍の戦闘員が喋るシーンが出てくるが、顔は覆面ではなく黒塗り。なんと口の中まで黒く塗っている。
 アカとモモを捕らえた武者仮面は仲間を呼ばせてから改めてサンドビームを使おうとするが、別段二人だけ最初に砂にしたところで問題はなかったと思われる。もたもたしていたからすぐに助けがやってくる。>
第3話 大逆襲!黄色いつむじ風

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 黒十字軍は開発した新型爆薬を青銅仮面の指導でゴレンジャーの基地に仕掛けようとするのだが、潜入していたイーグルの工作員により設計図が盗まれ、更にアカとキにより発火装置が盗まれる。
 敵は青銅仮面。かつて九州支部を壊滅させた怪人で、大岩大太の宿敵。青銅色のスーツに身を包み、棒状の武器を持つが、これは色々な機能を持つ笛にもなる。ちなみにこの笛、戦闘員を呼び出すだけでなく、仲間の裏切りを感知したり、時限爆弾のキーをロックしたりと、大変用途は広い。自らの身体を鐘に変え、敵の攻撃を防ぐことも出来る。
 ゴレンジャーは性格付けが特徴的で、特に単純なキが素直な疑問を口にすると、それをアカがはぐらかし、アオが横目で苦笑してるという、見事な構図を見せている。それで視聴者の感情移入がとてもしやすい。
 しかし一見単純に見える大山も実は能力は高く、今回も金庫破りの腕前を見せている…肝心なところでドジを踏むのも彼らしいが(笑)
 今回のゴレンジャーストームはミドがキック、キが頭突き、アオがキックの最後にアカのコンビネーションだった。
 今回のなぞなぞ。「パパが嫌がる果物はなんだ?」「パパが嫌がるから、パパイヤ」
<冒頭で黒十字軍の新型爆弾のテストが行われるのだが、画面が真っ赤になってキノコ雲が出てくる…核爆弾並みか。ゴレンジャー基地が都内にあったら東京全滅じゃないか。
 青銅仮面のアジトは普通の家の中にあるのだが、大岩が入ったらテーブルには大盛りのカレーライスが…変身を解いて思わずカレーをほおばる大岩。それでカレー食べながら青銅仮面と話してるというのも微笑ましいというか何というか…
 新型爆弾をはさんで対峙するゴレンジャーと青銅仮面。「後5分で爆発だ」と言っているが、そんなもんが爆発しようものなら、全員死亡だろう。大体ゴレンジャー基地を爆破するという当初の予定はどうなった?
 ツッコミじゃないけど、ゴレンジャーストームはまだ確立されていないようで、今回は爆弾が銀色に塗ったバレーボールだった。>
第4話 紅のキック!砕けミクロ大作戦

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 無藤細菌研究所を占領したヒスイ仮面は人間をカビまみれにして殺してしまう特殊細菌ヒスイカビを用いてゴレンジャー抹殺を計ろうとするが、逃げ出した研究所員をペギーに見とがめられてしまう。変装して無藤細菌研究所に侵入するペギーだったが…
 敵はヒスイ仮面。宝石をちりばめたような顔が特徴。尤も東映特撮らしくちゃんと人間の目とか口とかが見えてたりする。手にしたヒスイをちりばめた棍棒で攻撃する。ヒスイカビ散布作戦を敢行するが、アオレンジャーの活躍により阻止され、「さらばゴレンジャーの諸君」と笑いながら気球に乗って逃げようとした所をゴレンジャーストームで爆殺される。
 モモレンジャーが中心となった話。女性ながら爆弾の専門家というモモレンジャーの特技がよく活かされている。それだけでなく、直情的なキとミド、ちょっとひねたアオ、リーダーとしてのアカという役割分担がよく出来ている。
 今回の謎々。「クジラより大きくてメダカより小さい魚なんだ?」答えは「そんな魚イルカ!」
<ヒスイ仮面がゴレンジャーを分析する際、他はともかくキレンジャーの紹介では「カレーライスが好きな少々ニブイ男」になってる。可哀想に。
 ペギーは変装して無藤細菌研究所に侵入するのだが、その際鏡を見ながら「私って、なかなかチャーミングな女性記者だわ」と一言。結構ナルシストなのね。
 顕微鏡で見るヒスイカビ。どう見てもそれは黴ではなく砂鉄のようにしか見えない。
 地下室に閉じこめられてしまうペギー。しかし、その地下室の庭に面した天窓は鍵がかけられてないし天窓がガラスなので、モモレンジャーのジャンプ力があればすぐに出られそうだ。出られないのに「ヒスイ仮面の陰謀は私が打ち砕いてやる」などと大言を吐いてる。やっぱりナルシストっぽいな。
 本物の無藤博士、ペギーを逃がすために「私はどうなっても良い」発言。これこそ東映特撮の醍醐味か。
 ヒスイカビ散布作戦は気球を使ったが、アオによってそれは阻止。続いて気球から「ザンネンデシタ」の垂れ幕が…アオって用意良いな。>
第5話 みどり色の怒り 不死身のガス人間

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 建築素材運搬中のイーグルが毒ガス仮面率いる黒十字軍に襲われた。助けに訪れたアカとミドだったが、毒ガスに翻弄され、まんまとトラックは毒ガス仮面に奪われてしまう。宿敵の毒ガス仮面を倒すため、単独で基地を突き止めるミドだったが、罠にはまってしまい、拉致されてしまう。
 敵は毒ガス仮面。防毒マスクを付け、金色や黒のマントを羽織って登場する。右手に毒ガス入りのミサイルを付けているのみならず、後頭部に不死身回路を付けているため、どんな攻撃を食らっても死ななかったが、不死身海路を破壊された上でゴレンジャーストームを食らって爆発。
 今回中心となったが、今ひとつ個性がないミドレンジャーこと飛鳥。いくら正義感が強くても「坊や」扱いされてしまうのがちょっと悲しい。
 ゴレンジャーチャージなる技が登場。心臓が停止しているミドに対し、全員が右手を掲げると、それぞれの色の光線が出て、復活する。便利な技だ。
 今回の謎々。「からだの中にガスをいっぱい吸い込んで空に浮かんでいるお化けはなに?」答えは「気球」。もう一つ。「食べるためにあるのに、絶対食べられないものなに?」答えは「箸」。
<毒ガス仮面がイーグルの資材を奪ったことを近くで見ていた海城と飛鳥。全滅することまで見ているんだったら、さっさと助ければいいのに。
 毒ガス仮面の顔は防毒マスクなのだが、口の部分がぶらぶらしてる。どうもその辺り気になるな。
 黒マントで町を闊歩する毒ガス仮面を誰も見とがめない。つーか、警官殺しまでしておいてそれはスルーか?そしてその毒ガス仮面を尾行するイーグルの女性隊員も派手な服にいかにも尾行してますって雰囲気丸出し。こちらの場合、案の定捕まってしまうのだが。
 毒ガス仮面は、拷問を受けるミドを横目に戦闘員に対して言ったのは「もっと苛めろ」だった。これって苛めだったのか?>
第6話 赤い謎!スパイルートを海に追え

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 イーグル研究所の地図を手に入れた黒十字軍は鉄輪仮面に命じイーグル研究所を急襲する。イーグル情報局の全てが収められたマイクロフィルムが奪われてしまい、ゴレンジャーに出動命令が下る。
 敵は鉄輪仮面。数多くの鉄の輪に身体を分断することができて、細い隙間があればどこでも侵入できる。自らの身体に高性能コンピュータを内蔵しているため、奪ったマイクロフィルムを解析しつつ黒十字軍に情報を送る。鉄輪は爆弾にもなる。ブルーチェリーを撃ち込まれてコンピュータが狂わされ、身体がバラバラになりかけた所をゴレンジャーストームで追い打ちを食って爆発。
 アカとミドが中心となった話。最初の5怪人が全員倒されたため、ここから新しい怪人が登場していくことになる。話としては単純だが、大がかりな基地爆破など特撮には力が入ってる。
 今回の謎々。「引っ張っても破れない本なんだ?」答えは「辞書」。
<ゴレンジャールームの情報が詰まったマイクロフィルムなのだが、これってなんか普通のオーディオテープのようなんだが。それにこの大きさなら「マイクロ」じゃないよ。
 鉄輪仮面は高性能コンピュータを頭に内蔵してるそうだが、通信機能はないらしく、解析したマイクロフィルムをなんと船のモールス信号を使って黒十字軍に送っている。それくらい内蔵しろよ。
 各地にあるイーグルの基地が次々と爆破されていく。その廃墟に立つ海城の足下には「イーグル」と書かれている看板が…これで秘密基地なんだろうか?
 関係ないことだけど、今回はキ、アオ、アカ、ミド、モモの順で自己紹介してる。これってあんまり順番関係ないのかな?>
第7話 ピンクの月光!オオカミ部隊

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 黒十字軍の三日月仮面は人間をオオカミ人間に変えて自在に操っていた。幼稚園児のミカは狼男となった父親にさらわれてしまう…そしてペギーは見知らぬ町で警官に職務質問を受け、オオカミ人間になる注射を打たれそうになるが…
 敵は三日月仮面。真っ赤な三日月の顔をした怪人。注射によってオオカミ人間を作り出し、先端が三日月の形をした杖から出るムーンライトで自在に操る。ゴレンジャーストームを受けてバラバラになったが、身体がくっついて再生してしまう。実はその本体は杖の方で、ブルーチェリーで杖を射抜かれると爆発してしまった。
 アカとモモが中心となった話。戦いは主にアカなのだが、モモは留置場に入れられたりオオカミ人間になる薬を打たれそうになったりと、何かと受難が続く。
 今回の謎々。「食べたり飲んだりしないのにやせたり太ったりするものなんだ?」答えは「月」。もう一つ、キレンジャーが戦闘員に対して「朝から晩までカレーばっかり食べているのは誰じゃい?」と質問してる。勿論答えは「キレンジャー」。
<真っ赤な顔をした三日月仮面がアカレンジャーと戦うと、画面に赤色ばっかり出てくるので目に悪い。
 モモが捕まり、バリブルーンで出ようと言う新明に対し、「俺が行く」と主張する海城。みんなで行った方が良いと思うんだけどな。それ以前に海城って三日月仮面との戦いで重傷だったはずだけど。
 オオカミ人間になる薬をペギーに打つ直前に「アカレンジャーが現れました」という連絡を受けた三日月仮面はそのままアカレンジャーの方に向かう。ほんの数秒で済むんだから注射してから行けばいいのに。>
VOL.2
<A> <楽>
第8話 黒い恐怖!恐しの毒牙

  監督:山田 稔
  脚本:高久 進
      新井 光
 ノーベル平和賞を受賞したスコット。平和主義者の彼に賛同する者が増えては困る黒十字軍はスコットを暗殺するため毒牙仮面を派遣するが、それを阻止すべくゴレンジャーの面々は彼を警護することになる。しかしスコットは勝手に動き回り、ゴレンジャー、黒十字軍とも彼の行動に翻弄され続ける…
 敵は毒牙仮面。アフリカあたりの民族面のような顔と金色の袈裟が特徴。自称「暗殺にかけては黒十字軍の右に出る者はいない」そうだ。毒蛇を使って目標を暗殺する事に長ける。爆弾を仕込んだ蛇を投げつけたりもする。
 ゴレンジャー全員の物語とはいえ、キレンジャーが中心となった話。大岩のドジぶりと責任感の重さが描かれる。
 今回の謎々「歯がたくさんあるのに何にも食べられないものは何?」(エミ)「ノコギリ」(太郎)
<途中スコットを警護するのは大岩のみになるが、それを聞いた江戸川指令は「あいつがか」と渋い顔。案の定カレーを食べてる間に行方を見失ってしまう。
 スーパーコブラに咬まれたスコットを救うために血清が不可欠。一時間以内に血清が届かないと死んでしまうのだが、医者はとても間に合わないという。どこにあるかと言えば伊豆…ヘリ使えばあっという間だろ。諦めが早すぎるぞ。いや、それ以前にコブラに咬ませただけで去ってしまう毒牙仮面に問題があるんだが。
 伊豆で黒十字軍の手から血清を取り戻す大岩と新明。1リットルほどもある薬瓶に「血清」と書いてあるんだけど…分かりやすいな。>
第9話 青い影法師バリブルーン秘密戦略

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 イーグル科学研究所で開発された冷凍ビーム砲の輸送護衛任務に当たっていた新明と大岩の前に黒十字軍の魔女仮面が現れる。アオレンジャーとキレンジャーに変身して魔女仮面と戦う二人だったが、まんまと冷凍ビーム砲を奪われてしまった。責任を感じた二人は魔女仮面を追い、黒十字軍の基地に忍び込むが…
 敵は魔女仮面。文字通り魔女の仮面をかぶった怪人で女性らしい。冷凍ビーム砲を奪い、イーグルの面々を氷付けにする。手にした杖は火を噴き、それに乗って飛んだり、火を出して相手を攻撃したりする。他に自分自身がゴムのような玉になることもできる。
 大岩と新明が中心の話だが、実質的には大岩一人が中心になってる。たとえ戦いの最中であっても目の前にカレーがあるとついそれを食べてしまう大岩。キャラクタが良くできている。今回はストリーキングまで披露してくれる…見たくないけど。
 今回からゴレンジャーストームがそれぞれのカラーに合わせた色に変化するようになり、最後にアカレンジャーが蹴る時は棘が生えるようになった。
 今回の謎々「きたない磁石は使えるか?」(大岩)。答えは「使えない。北が無くては磁石は役に立たないから」(大岩)
<冷凍ビーム砲を当てられた人間は凍り付いてしまうが、その後何故か爆発してしまう。一体どういう原理だ?
 基地に潜入するために道にドラム缶を起き、魔女仮面の乗ったジープを止めるアカレンジャー。その後土の中から顔を出すのだが、本当に顔だけ出てる。これじゃ出られないよ。その姿自身も結構情けない。
 捕まった大岩は魔女仮面のマントを羽織って偽装するのだが、マントの下はパンツ一丁。服は濡れたから捨てたんだろうけど、これじゃ変質者だよ。しかもマントはぎ取られてパンツ一丁で走り出してるし…
 魔女仮面に尋問を受けた海城は大岩に倣ったか、九州弁で喋ってる。
 手を縛られた状態だとゴレンジャーに変身出来ないことが分かった。ゴレンジャーの変身には何が必要なんだろう?>
第10話 赤い風船!風速100メートル

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 鉄十字軍の翼仮面は人工的にハリケーンを作り出すことが出来るハリケーンダイオードの開発に成功。その実験を目撃した少女ゆきを拉致する。出動したゴレンジャーはゆきを救出することには成功したものの、ハリケーンダイオードの在処を探り出すことは出来なかった。刻一刻と近づいてくる東京の危機…
 敵は翼仮面。青い顔に大きな翼を顔の両側に付けた姿をしている。羽根の形をしたブーメラン、ツバサコンドルを武器にする。さらったゆきに新設にして慕われたりしてる。
 モモレンジャーが中心となった話で、翼仮面に捕まって拷問を受けたり、ハリケーンダイオードの起爆装置を解除したりと活躍してる。しかし、ハリケーンダイオードの弱点を知り、機転で逆転したのはアカの方だった。
 今回の謎々「七色の着物を着て海をひとまたぎしているお化けは?」(ペギー)「虹」(ゆき)。そして「鉄砲で撃っても穴のあかないものは?」(ゆき)「それは空気」(翼仮面)。
<翼仮面は実験の付近にいた少女ゆきを拉致するが、船の上で何故か二人で遊んでる。それを見ていた海城は「なんて卑怯な奴だ」と言ってたが、その姿はとうていそうは見えない。それでゆきを救出するためにペギーは「風船のいっぱいある所に連れて行ってあげる」って、ほとんど誘拐犯。どっちが悪役なんだか。ゆきも「翼のおじちゃん」とか慕ってるし。
 翼仮面はペギーを拷問するが、それはツバサコンドルに風船をくっつけてペギーに投げつけるというもの。別段拷問する意味は無いような気がするけど、これって翼仮面の趣味か?
 アカ、ミド、モモが捕まり、落とし戸によって閉じこめられるが、後でやってきたキが一人でそれを押し上げてしまう。これって牢屋の意味がない気が…>
第11話 みどり色の戦慄!耳地獄からの脱出

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 マイナスエネルギーを発見し、日本の頭脳とも言われる工藤博士が帰国した。ゴレンジャーが警護していたものの、黒十字軍の舟耳仮面に工藤は拉致され、更に飛鳥は左手を負傷してしまう。黒十字軍は反物質爆弾の開発のため工藤博士を記憶抽出装置にかけるが…
 敵は舟耳仮面。細長い顔に舟の形をした巨大な耳を付けているのが特徴。その巨大な耳から鞭を出して相手を絡め取り、口からは吹き矢を出す。耳が大変良い。改良ミドメランにより両耳を落とされてしまうが、そのまま耳を杖にくっつけて攻撃する。
 ミドが中心となった話で、怪我をおして、ミドメランを改良して戦うミドの姿が見られる。ゴレンジャーストームもモモ、キ、アオ、ミド、アカの順で、いつもとは違ってる。
 工藤博士というのはこれで二度目に登場した名前。僅か11話で同じ名前の博士を登場させるとは、「工藤」という名前になんか意味があるんだろうか?
 今回の謎々「タヌキの宝くじは何故売れないのでしょう?」(太郎)「そんなの簡単じゃ…」(大太)。結局答えてなかった。
<舟耳仮面の前に出たミドレンジャー、「工藤博士を返せ」と言ったところ、舟耳仮面の答えは「返すくらいだったら最初からさらったりはせんわ」…ごもっともです。
 舟耳仮面のジープに積んであった大砲で攻撃を受けるミド。腹とか顔とかに砲弾を食らいまくってるが、爆発もせず、跳ね返るばかり。スーツがそれだけ頑丈なのか、砲弾と言っても単なる鉄の玉だったのか…
 モモはカブトムシに偽装した盗聴装置を舟耳仮面のアジトに放つ。カブトムシを発見しておきながら、「なんだ、カブトムシか」と言って去ってしまう舟耳仮面。素直な奴だ。
 舟耳仮面から工藤博士を取り返したモモはサイドカーにボロボロになった工藤博士を乗せているが、その姿はなんかとっても元気そう。
 舟耳仮面に追いつめられ、地雷地帯に迷い込んでしまうアカとモモ。「バイクを捨てよう」と言って歩いていくことになるけど、だったら最初からバリブルーンの応援を頼んでおくなり、逆に特攻かける方が良かったと思う。つーか、そこまできて初めて「助けを呼ぼう」とか言ってるけど。
 スナック・ゴンで大岩から食べてるカレーを取り上げ、「キ、出撃だ」と言うマスター。隣に太郎がいるんだけど、ばらして良いのか?>
第12話 銀色の超エネルギー!灼熱地獄

  監督:山田 稔
  脚本:高久 進
      新井 光
 太陽熱を集め、2000倍の銀熱パワーに増幅して照射できる銀熱仮面が活動を開始した。都内に向かう銀熱仮面を阻止しようとするゴレンジャーだが、人質を取られた007の嘘でアオが銀熱パワーによって大怪我を負ってしまう…
 敵は銀熱仮面。ハエのような顔をした怪人で、太陽光を集めて2000倍にして照射する銀熱パワーを用いる。都内を焦熱地獄に落とそうとするが、それ以前に都内から遠く離れた山奥で倒される。
 珍しくゴレンジャー以外のキャラにスポットが当てられた話で、裏方である007が中心となっている。
 これまでのストーリーの流れは誰か科学者が画期的な発明をして、それを巡って戦いが繰り広げられるパターンが多いが、今回の銀熱仮面は既に超兵器を身につけているのが特徴。
 弟を人質に取られて偽情報を流した007を海城は厳しく叱責するが、実は海城のお姉さんも黒十字軍に殺されたという過去を持っていたことが発覚する。
 今回のゴレンジャーストームはモモ→キ→アオ→ミド→アカの順。
 今回の謎々。「中に水を入れてある舟は?」(太郎)。答えは「湯船」(太郎)
<森の中を走る海城は妙な光を見つけるが、それが銀熱仮面だった。待ち伏せをしてたのか?と思ったら、海城がアカレンジャーに変身したら驚いてた。何であんな目立つ所にいたんだろう?ついでに言うならピクニック中の007を捕まえた時、イーグルの身分証を見つけて驚いてる。で、007が裏切ったことは知っていても、爆弾持って走ってくると、やっぱり慌ててる。こいつ驚いてばっかりだな。
 銀熱仮面が基地にはいる時、「儂の基地がこんな所にあるとはお釈迦様でも気づくまい」と悪者の定番台詞を吐いてる。
 007の嘘の情報に騙されたアオは吊り橋から突き落とされる。その際、マスクが身体にめり込んでるんだけど、よく重傷程度で済んだね。これだけの重傷を負っていながら最後の戦闘では元気いっぱい。全然怪我をしてるように見えない…この辺が新明っぽいのか?
 責任を感じた007は単独で太郎を救いに銀熱仮面のあじとに乗り込むのだが、だったら基地の情報をゴレンジャーに流せよ。大岩なんかは「銀熱仮面はどこにいるのか分からん」なんて言ってるんだから。
 これだけ素晴らしい能力を持つ銀熱仮面なんだから、本人は作戦遂行に邁進して人質作戦とかは戦闘員に任せれば良かったんじゃないだろうか?
 そう言えば前回強化されたはずのミドメランが普通のバージョンに戻ってるな。>
第13話 ピンクの秘密!人間爆弾を倒せ

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 角仮面に率いられた黒十字軍は人間爆弾を使いイーグル基地を吸収する駆けつけたゴレンジャーは角仮面と対峙するも、岩に変化できる角仮面にゴレンジャーストームは通用しなかった。ゴレンジャーの先を読み、次々と人間爆弾を送り込んでくる角仮面を前にゴレンジャーはどう戦うか?
 敵は角仮面。アフリカ辺りの民族衣装のようなお面をかぶっている。人間爆弾を用いてイーグル基地を次々と襲う。岩に変身することが出来、その状態ではあらゆる攻撃が通用しない。通常の姿でもブルーチェリーが刺さったくらいではびくともしない。ゴレンジャーストームの親子爆弾で、親爆弾は防いだものの、岩の変身を解いた状態で子爆弾が爆発して倒される。
 題名はピンクだけど、実際はキが中心となった話。大岩のドジぶりとそれ故の魅力がたっぷりと詰まってる。
 人間爆弾によってイーグル基地が次々破壊されていくとか、かなりの人数が死んでいるのも特徴。
 角仮面の強さを示すため、最初にモモ→キ→アカの順で三人で行い、見事に防がれる。二度目はモモ→ミド→アオ→アカの順で親子爆弾が炸裂。
 今回の謎々。「まっすぐ飛ぶカモメは?」(大岩)「カモメの水兵さんなんて使い古された謎々だ」(角仮面)。「静岡のカモメは?」(角仮面)「カモメの富士山」(太郎)。
<角仮面はゴレンジャーの基地を探してスナックゴンに行き着くが、あの格好で喫茶店に入って「いらっしゃいませ」という江戸川店長もさすが。それで店で暴れた角仮面は「ゴレンジャーが正義の味方なら必ず現れるはずだ」とか無茶苦茶なことを言ってる。拷問を受けたマスターは「本当に知らないんだ」と叫ぶが、正義の味方が嘘付いていいのかね?
 大岩の頭を殴っても効かない事が分かった角仮面は大岩の顔にデコレーションケーキを顔に押しつける。コントか?
 角仮面の前に現れたキレンジャーを圧倒し、完全に倒した角仮面はキを殺しもせず、ドライアイス詰めしてスナックゴンに送りつけてくる。詰めが甘いとか言うレベルの問題じゃないだろう。
 コンピュータで制御され、ゴレンジャーの動きを察知して近づいてくる人間爆弾に対し、アオレンジャーが考案した作戦は時間差攻撃。要するにゴレンジャーがバラバラに動き回るだけ。えらく簡単に騙されるコンピュータだ。>
VOL.3
<A> <楽>
第14話 赤い棺桶!ドクロ屋敷の怪

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 ドクロ再生機を使い、どんな人間にも変身できるドクロ仮面は原子力発電所所長の江口にすり替わり、原子力発電所に爆弾をしかける。
 敵はドクロ仮面。ドクロの仮面をかぶり、手にした杖は肋骨を模したもので、なかなかに気持ち悪い。最初の登場が棺桶に入って、戦闘員に担がれてというなかなか凝ったもの。頭蓋骨型の爆弾を用いて攻撃する。尚ドクロ仮面が入っている棺桶は地中を移動することも出来、ほとんどの攻撃を跳ね返す。
 ドクロ仮面と地獄大使潮健児の造形のお陰で不気味さ大爆発と言った感じ。これは名作だぞ。
 今回の謎々。「カレーが好きなのは誰?」(ドクロ仮面)「彼(カレー)が好きなのは彼女です」(大岩)
<原子力発電所の所長が博士?なんかよく見ると細野晴臣に似てるぞ。ドクロ仮面からパーティの誘いを受けたらなんとシルクハットに燕尾服姿で出向いている。正装と言っても、これはやりすぎ。
 江口博士にすり替わったドクロ仮面は原子力発電所に爆弾を仕掛ける。「あと一分で爆発だ」とか言ってるが、それだったら確実に自分も死ぬぞ。
 原子力発電所に平気に出入りするゴレンジャー。イーグルの権力がよく分かるエピソードだけど、爆発一分前に阻止できるのはやっぱりご都合主義。
 江口博士の拉致に失敗した黒十字軍は今度は白滝博士を標的に捉える。で、同じくパーティに呼ぶ訳だが、そのメッセンジャーボーイが顔を白塗りにした潮健児。この上ない胡散臭さ。
 なんか潮健児はドクロ仮面の配下で「ドクロスープ」なるものを作ってるんだが、舌なめずりをしながら鍋をかき回してる姿はほとんど魔女。
 ドクロ仮面はなんとこちらに向かってきたゴレンジャーストームを杖で打ち返してしまう。それ爆弾だろ?で、結局アカの二段キックを受けて又戻ってきてしまう訳だが。ところでこのゴレンジャーストームをモモは「稲妻落とし」と言っていたが、確かにジグザグに落下していた。問題は一回目は普通に落ちていたこと。>
第15話 青い大要塞!大暴れバリブルーン

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 アフリカで暴れていた黒十字軍幹部日輪仮面が来日。虹仮面と共に超金属防御装置バリヤーを装備した虹の要塞を拠点に日本の五大都市破壊作戦を開始。更にゴレンジャーのバリブルーンを強奪してしまう。
 敵は虹仮面。瓜のような仮面にカラフルな色合いが特徴。虹分身など光学系の技を多用する他、なんと山を崩す事まで出来る。はっきり言ってラスボスクラスの強さを持ってる。難攻不落の虹の要塞に立てこもっての作戦を敢行しようとするが、新幹部日輪仮面の挑発に乗って功を焦った結果、アオにバリブルーンを盗み返されてしまった。そして日輪仮面。これまでアフリカを舞台に暴れ回っていた幹部で、虹仮面の協力のために帰国するが、やってることは茶々入ればかりだった。
 初の幹部日輪仮面が登場。更にバリブルーンが強奪されるなど、見所満載の話。正義のマシンバリブルーンが黒く塗られ東京を爆撃するシーンは凄まじい…未遂じゃなくて本当にやる所が凄い(笑)
 特撮部分もバリブルーンによる空爆、更にアクションでの火薬量、実際にロープウェイにぶら下がってのアクションなどもあり、実に盛りだくさん。これはテレビの内容じゃないぞ。
 本日の謎々。「新命どんはどうして金具にぶらさがってるんじゃい?」(大太)。「両手を離すと落ちるからだ」(戦闘員)。「残念でした。虹の要塞に入るためじゃい!」(大太)…謎々なのか?
 尚、本作は後にリファインされ、『秘密戦隊ゴレンジャー 青い大要塞』として劇場公開されている。
<初の幹部日輪仮面が登場する。それで戦闘員が完全に説明口調で全部説明してくれている。まあ、サービスと言うことで。
 イーグルの実戦訓練風景が描かれるが、実弾で撃たれても分からないほどのハードな訓練のようだ。これだけの訓練をしてる割りにあっけなく倒されるんだけど。
 最初にゴレンジャーの前に姿を現した日輪仮面は笑いながら逃げていくのだが、笑い声が「ははは、ひひひ、ふふふ、へへへ、ほほほ」…おちょくってるんだろうか?
 バリブルーンが強奪されようとした時、謎の声に対し新明は「貴様、虹仮面!」と名前まで知ってる。
 虹の要塞にバーディで突っ込むゴレンジャー達。キの頭突きとミドのミドメランがはじき返されただけであっさりと「帰ろう」と言うアカ。この程度で諦めるとはなんともあっさりしてる…リーダーの素質なのかも知れないけど。
 黒十字軍に奪われて黒くリペイントされたバリブルーンだが、新明が強奪した瞬間白く戻ってる。いつ塗り替えた?
 戦闘員との戦いでミドメランを投げつけると、駆けつけた五人の戦闘員が次々と倒れていたが、最後の一人だけ、突っ立ったまま。周りをきょろきょろ眺めていた。中の人が事態を把握してなかったのかな?>
第16話 白い怪奇!鏡の中の目

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 鏡仮面と日輪仮面はゴレンジャーの分断作戦を敢行する。鏡仮面はペギーを襲って重傷を負わせ、残りのゴレンジャーをものともせず、イーグルのエネルギー基地破壊作戦に移るのだった。
 敵は鏡仮面。まるで鏡台のような木目のある箱の仮面で、扉を開くとそこには鏡が…本当に三面鏡じゃないか。日輪仮面との連係攻撃でサンミラー攻撃を行うことが出来る。モモミラーにサンミラー火炎を弾かれて、記憶回路がおかしくなって暴れ回っていた所をゴレンジャーストームで倒された。
 前半部分はホラー風味満点。鏡に目が出てきて不気味なしゃべり方でペギーを惑わし、更に子供を使って不気味さを増してる。
 今回の謎々「ご飯を食べるとお腹が空くものなんだ?」(飛鳥)「弁当箱」(太郎)…これで飛鳥のしゃべり方は大山風。謎々になるとこういう口調が必要なのだろうか?「かけだすと切れるものなんだ?」(飛鳥)「息切れ」(太郎)。三つ目。「親が読まずに子が読むものなんだ?」(ミド)「子供が読むから暦」(ミド)
<イーグル関東支部には五つの原子炉によってエネルギー供給されているという。関東に五基も原子炉があるのか?イーグル専用って事だと、やっぱり秘密なのだろうか?
 原子力発電所の鏡が怪しいと睨んだペギーは鏡に向かって叫んでる…一見アブナイお姉さんだ。
 鏡仮面の心理攻撃にノイローゼ気味のペギーはプールの中から挑発する鏡仮面に向かって飛び込んで泳ぎ出す。いくら何でもこれは「襲ってください」と言ってるようなもんだぞ。
 日輪仮面と鏡仮面の連係攻撃を阻止する新城。やはり登場は「はははは」という笑い声と共に。流石は宮内洋。
 ミドメランによって顔の鏡を傷つけられた鏡仮面は再登場時でちゃんと補強していた。ただ、ひび割れた鏡の修繕にセロテープみたいのを使っているのが妙にリアル。
 日輪仮面と言えば逃亡と決まってるが、早くも二回目にして逃げ方が堂に入ってる。>
第17話 むらさき色の遊園地!悪魔の墓場

  監督:山田 稔
  脚本:高久 進
      新井 光
 黒十字軍は新開発の水分蒸発薬Z20を用いた日本砂漠化計画を開始した。その情報は黒十字軍の裏切り者によって007にもたらされたのだが…
 敵は黒髪仮面。小町の面を思わせる仮面に長い黒髪をたなびかせているのが特徴。手にした杖は櫛の形をしていて、歯の一本一本をミサイルのように使える。その顔はかなり怖く、実際お化け屋敷に潜り込んで007を驚かしていた。時折髪をかき上げる姿がチャーミング(?)。ゴレンジャーストームも櫛の歯爆弾ではじき返すが、櫛の歯が全部無くなってしまったら爆死してしまった。これまでの所では唯一ゴレンジャーストームでない倒され方をした怪人となる。
 今回の舞台は小山遊園地で、遊園地の乗り物を使ったアクションの数々が楽しめる。東映特撮では割とよく使われる。諜報員としての007も大活躍していた。そして定番とも言える貯水池。貯水池に毒を投げ込むのは実に良く出てくる描写だ。定番の連発のためか、キャラは立っているのに物語自体は今ひとつぱっとしなかった。
 今回の謎々。「いつも巣を空にしてる鳥は?」(大太)「“ス”を“カラ”にするからカラス」(太郎)
<黒髪仮面は日輪仮面とは仲が悪いようだが、日輪仮面が部下に恵まれないのではなく、本人の性格に難があるものと思われる。
 黒髪仮面の必殺技は「黒髪総入れ歯」。黒髪仮面の口(?)から発射される入れ歯で、敵に噛みつく技だが、それにしてもなんつーネーミングだ。
 ミドとモモが抜け、三人で戦わざるを得ないゴレンジャーの面々に対し、黒髪仮面は「サンレンジャー」と呼んでる。これ自体で充分ネーミングとしては立ってると思う(サンバルカンってのあったし)。>
第18話 戦慄の黒十字軍!(秘)作戦で攻撃せよ

  監督:山田 稔
  脚本:平山公夫
 黒十字軍の一つ目仮面は少年少女を次々とさらい、黒十字軍予備軍として養成しようとしていた。洗脳され、ゴレンジャーに襲いかかる子供達に手を出すことが出来ないゴレンジャーの面々。更に一つ目仮面はイーグルに奇襲をかけようとしていた。
 敵は一つ目仮面。文字通り大きな一つの目を持ち、白髪交じりの長髪に鱗をあしらったボディと、妖怪のような姿が特徴。目から洗脳光線を出す。弱点は勿論その一つ目で、ブルーチェリーに射抜かれると洗脳光線の効力も消えてしまった。ネーミング的に現代では使えない。
 ところで今回の日輪仮面の登場は一つ目仮面との連携でアカを崖から落とすだけ。あっさりしてたな。
 東映特撮では必ず何話か出てくる子供がヒーローを襲う話で、こうなると手も足も出ないというのがヒーローの宿命。この作戦を連発したら日本はあっけなく占領されてしまうだろうに。
 又、今回はゴレンジャーの面々が個々に自分の判断で戦っているのも特徴。後年の戦隊ものでは割と良くあるパターンだけど、既にここで確立してたようだ。
 今回の謎々。「赤信号なのに平気で渡っちゃう虫はなんだ?」「信号無視」(冒頭の少年)。「目じゃなくて、舌でみるものは?」(同じ少年)「答えは味」(一つ目仮面)。
<洗脳した子供達をアカとミドに差し向ける一つ目仮面。日輪仮面のサポートもあり、アカは崖から落とされてしまうのだが、それを一つ目仮面は「訓練」と称してる…実戦だろこれ?
 黒十字軍に洗脳されたふりをしてる大岩は、飛鳥にこっそりこれが芝居だと教える。しかし、声が大きすぎる。ばれない方がおかしいんじゃないか?
 一つ目仮面のアジトに海から潜入するアカ(と女性隊員達)。戦闘員の足を掴むと、勝手にジャンプして海に飛び込んでしまう。
 洗脳されたふりをした大岩とペギーと対峙するアカ。「ペギーに大ちゃん!」って、シリアスでも「ちゃん」付けかよ。更に「私たちは黒十字軍幹部よ」と言うペギーに、「何言ってんだ。ボケ」と発言…仮にもリーダーが「ボケ」はないだろ。
 洗脳前の少女ミドリちゃんを捕まえた一つ目仮面は彼女に向かって「いくら待ってもゴレンジャーは来ない!」と断言…目の前にいるじゃねえか。
 ゴレンジャーとの戦闘中、洗脳された子供達をずらっと並ばせ、「俺の命令一つで海に飛び込ませることも出来る!」と勝ち誇る一つ目仮面。丘の上に立って勝ち誇るもんだから、あっという間にブルーチェリーに目を射抜かれてしまう。もっと卑怯にならなきゃ駄目だよ。>
第19話 青い火花!海に浮かぶスパイ戦線

  監督:田口勝彦
  脚本:藤川桂介
 怪盗ミス・サファイアはイーグル・スイス本部から秘密兵器Xの設計図を盗み出し、黒十字軍にその地図を売ろうとする。だが偽物を渡そうとしたため、剣仮面によって殺されてしまう。
 敵は剣仮面。古風な甲冑を着込み、仮面の横からは刀身が飛び出している。フェンシング技を得意とすし、仮面に刺さった刀を飛ばして攻撃もする。ミス・サファイアが盗んだ秘密兵器Xの地図を奪おうとし、ミス・サファイアを殺してしまう。
 秘密兵器Xの地図を巡っての攻防が描かれ、ゲストキャラも登場。主要キャラが死ぬのは結構珍しい。
 今回の謎々。「なかなか歩けない虫って何?」(太郎)。「テントウムシ」(キ。黒十字軍との戦闘中に気が付く)。
<イーグル・スイス本部が開発したという秘密兵器Xの威力をスチールで見ているゴレンジャーの面々。しかしその写真は水爆のものだった。だったら最初から水爆と言えばいいのに。
 ミス・サファイアと接触した会場と大山。海城が声をかけても無視するミス・サファイアに、「日本語が通じんのかの?」といぶかしがる大山。私には日本人に見える。それに日本語を使ってるよ。
 剣仮面の仮面の横からは刀身が覗いているが、デザイン的に包丁にしか見えない。
 ミス・サファイアは仲間と共にホテルに宿泊しているが、リッチな怪盗の割りにチープな部屋に泊まってる。それでイーグルの諜報員がそこに張っているのだが、見え見えの盗聴器を仕掛けるだけ。すぐにばれてる。
 剣仮面は秘密兵器Xの取引として100億円をキャッシュで用意する。ジュラルミンケースに5つだが、サイズ的には無理。多くて10億円も入れば御の字と言った所か。
 ミス・サファイアの持ってきた設計図が偽物と見抜いた日輪仮面だったが、モーターボートに連れ込まれ、銃を突きつけられて焦ってる。詰めが足りないぞ…剣仮面の機転で助けられたけど。
 戦いの際、ミドがミドメランで戦闘員を海に落としたのは良いけど、ミドメランまで海におっこってる。その後ミドメランで戦っているから、こっそり回収したんだろうか?>
VOL.4
<A> <楽>
第20話 真赤な死闘!日輪仮面対アカレンジャー

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 失敗続きの日輪仮面は三日以内にゴレンジャーを倒さねば処刑されてしまう事態に陥った。日輪仮面は罠を仕掛け、黒十字軍に追われたふりをしてアカレンジャーを騙してゴレンジャー基地に潜入する。そして黒十字軍の基地を示すのだが…
 敵は日輪仮面。これまで幹部として他の怪人と共同作戦を取っていたが、いよいよ最後だけに自ら陣頭指揮を執る。日輪ファイヤーを武器にアカレンジャーを相当苦しめたが、最後はアカとの一騎打ちで槍ビュートを腹に刺され、ゴレンジャーストームを受けて散る。
 これまでの幹部であった日輪仮面の死が描かれる話。日輪仮面を信じたばっかりに基地を次々に破壊され、他のゴレンジャーメンバーの命も危険にさらしてしまった海城の苦悩が同時に描かれている。クールなようでいて、意外に人が良いのがこのキャラの弱点か?
 今回も火薬の量は凄まじく、よくこんな撮影出来ると感心出来るほど。そして最後は日輪仮面とアカレンジャーの一騎打ちという見所もあり。やっぱりリーダーだけあって、最後に決めるのはアカなんだな。
 総司令がバリブルーンに乗っている姿も見られる。ちゃんとヘルメットもかぶってる。
 今回の謎々。「羽の生えたイスって何?」「答えはウグイス」(どちらも飛鳥。これが処刑場で磔にされながら)
<ゴレンジャーを必ず倒すという日輪仮面に対し、「ゴレンジャーは一筋縄ではいかん」と言葉をかける総統。それに対し、「一筋、二筋、いや三筋の縄が用意してあります」と答える日輪仮面。なかなかシャレが利いてる。
 折角ゴレンジャーを基地に誘い込んで毒ガスを吸い込ませることに成功した日輪仮面だったが、そこでわざわざ殺さずに処刑場に連れて行く。こんな甘さだから…
 死刑執行場で磔にされるゴレンジャーの面々。しかし新命の頭にはしっかりとトレードマークのカウボーイハットが。黒十字軍もなかなか粋なことをする。それにこの状態でも飛鳥は大岩に対して謎々を言ってたりする。
 そう言えば、「動くと頭上の爆弾が爆発するぞ」と言われていたが、ペギーは思い切り状態を傾けて爆弾を確認していた。これはOKなの?
 冷静に考えるとアカの失策のためにもの凄い量の死人が出た訳だが、その責任は問われないのだろうか?>
第21話 青い驚異!アトランティスから来た怪飛

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 日輪仮面の敗北を受けた黒十字軍総統はゴビ砂漠から鉄人仮面テムジンを呼び寄せた。鉄人仮面はアトランティス大陸の地図の半分を持ち帰り、残り半分を手に入れることでアトランティス大陸を一夜にして沈めたという怪飛行船を甦らせようと提案するのだった。その半分の地図を持っている考古学者清水博士を狙うが…
 敵は砲丸仮面。頭に大きな砲丸をくっつけた仮面が特徴。スパイク付きの鉄球を振り回して攻撃する他、仮面の砲丸を連続発射することが出来る。アオによって矢を刺された後、ゴレンジャーストームで爆死。
 ここから鉄人仮面テムジンが幹部として赴任してくるが、最初の話はかなり荒唐無稽なもので、とにかく派手に展開していく。
 話としては新城が中心となっている。
 後、スナック・ゴンに入り浸っているのは今回はいつもの太郎君じゃなくて次郎君になってる。ネーミングは単純。
 今回の謎々。「顔にあるビルは?」「唇」(次郎)。
<一万年前のアトランティスの文献を持ち出す鉄人仮面。しかし、どう見てもそれは普通の髪を使っているし、インクもちゃんと乾いてない。どういう本だ?
 砲弾仮面に連れ去られた清水博士を追いかけるアオレンジャーのバイクの横で爆発が起こる。それで「地雷原に突っ込む所だった」と安堵するアオ…既に突っ込んでる気がする。
 砲丸仮面からの一騎打ちの挑戦状を受け、本当に一人で戦いに赴くアオ。戦闘員が発煙筒を投げつけた隙に砲丸仮面の攻撃を受けてしまう。敵の卑怯さはともかく、アオが負けた直後に駆け寄ってくるゴレンジャーの面々。いるんだったら負ける前に加勢しろよ。でなければタイミング悪すぎ。
 最後は折角見つけた飛行船を鉄人仮面テムジンと歯車仮面に奪われてしまう。一番乗りのはずの清水博士より先とは、どうやって中に入ったんだろう?>
第22話 黄色い空襲!アトランティスの悪夢

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 アトランティス号を奪った黒十字軍は富士火山帯の内部で水爆を爆発させ、日本を海中に沈めてしまうと言う“アトランティス作戦”を計画する。それを知ったゴレンジャーは作戦の指揮を執る鉄人仮面テムジンと歯車仮面を追う。
 敵は歯車仮面。鉄仮面に歯車をあしらったデザインの仮面が特徴。巨大な歯車をフリスビーのように放り投げて攻撃する。その歯車には所々穴が空いており、それを受けたキレンジャーは手錠よろしく両手をふさがれてしまう。体に水爆を内蔵しており、自爆してアトランティス作戦を敢行しようとする。
 キレンジャーが中心となった話で、一見無鉄砲に見えて、意外な策士ぶりが良く出てる。一人で囮となって歯車仮面にボコられたり拷問を受けたりしてるが、これも自らの体力に絶大な自信を持ってるから出来ること。
 黒十字軍も空飛ぶ攻撃機を装備することで、バリブルーンとの空中戦が楽しめる。特撮もかなり力入ってる。
 今回の謎々。「赤、青、黄の三つの目で道でにらんでいるオバケは?」(太郎)「信号」(大岩)
<一万年前の飛行船がそのまま使用可能というのがおかしいけど、大砲とかはちゃんと装備されてるみたいだ。流石超科学。ただ、爆弾を落とす機能は付いてなかったようで、戦闘員が手で爆弾を落としてる。子供をさらうのも目視確認で戦闘員が手で網を落としてる。
 アトランティス号に付いてる大砲は砲塔から玉を手込めにするタイプ。中世の大砲かよ。しかもこれが当たったバリブルーンはまるで拳銃の弾が当たったような小さな穴しか空いてない。榴弾だったのかな?
 今回も登場してる清水博士はアトランティスの事を「アトランテス」、「マグニチュード」を「マグネチュウド」と発音してる。古い日本人なんだだな。
 本作に限ってのことではないが、何故か富士山は活火山になってる。
 歯車仮面の仮面に付いてる歯車はちゃんと動く(アップ用に限るが)。折角作ったからか、無意味に何度も顔アップが出てくる。
 キレンジャーの磁力コントローラーにより頭の歯車を狂わされた歯車仮面は「わらららららら」とか叫びつつ無意味に突っ込んでくる。やっぱりパニックになって何して良いか分からなくなってるんだろうか?>
第23話 みどりの大空中戦!怪飛行船の最後

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 黒十字軍のアトランティス作戦は続行中。それをゴレンジャーに邪魔されないように鉄人仮面テムジンは針金仮面にゴレンジャーの目を引きつける“カモフラージュ作戦”を指令する。その隙に富士山地下に水爆を埋めようとする鉄人仮面テムジンだったが…
 敵は針金仮面。顔全体が針金でぐるぐる巻きにされてるデザイン。針金を使った攻撃が特徴。鉄人仮面テムジンよりカモフラージュ作戦を指令されるが、あっという間にばれ、アトランティス号もろとも破壊されてしまった。
 三話に渡ってアトランティス号の話が続いており、これが完結編となる。アトランティス作戦はなおも続行中だが、針金仮面の囮があまりに堂々としていたためか、あっという間に罠がばれてしまうあたり、適材適所というのを考えさせられてしまう。前回鉄人仮面テムジンは針金仮面を自信満々総統に紹介してたのにね。
 アトランティス作戦が進行中のまま、アトランティス号は東京を爆撃。二つの作戦が同時進行する時は正義の味方が複数いると便利で、ゴレンジャーも二手に分かれて話が展開してる。
 今回の謎々。「拾った人がお金を払うものは?」「タクシー」(太郎)。
<針金仮面の攻撃は相手に細い針金を巻き付けるのだが、どう見てもそれはビニール。
 清水博士を捕らえた鉄人仮面は黒十字軍の秘密をべらべらと喋りまくり、その上で「この秘密を知ったからには仲間になってもらおう」…酷いキャラだ。
 それで清水博士の洗脳手術が行われるが、その手術ってのが、耳たぶの裏にダイオードくっつけるだけ。えらい簡単だな。
 バリブルーンでアトランティス作戦を探す新明とペギー。探査装置であるスカイスコープを使うが、肝心の二人はバリブルーンの窓から外をきょろきょろ…スカイスコープってのはなんなんだ?
 鉄人仮面から清水博士が渡されたのは万年筆型の高性能爆弾。ただし、もったい付けた割に破壊出来たのはドア一枚。どこが高性能だ?
 鉄人仮面テムジンは水爆がここにある!と言うことを宣言して戦闘員を連れて逃げてしまう。しかし肝心の水爆自身まだ爆発には間があるため、解除されてしまった。戦闘員を残して本人だけ逃げれば作戦は成功してたかも知れないのにね。
 後三分で水爆が爆発という時に解除作業に当たるモモ。それを見ていたキは「世界中の神様仏様。アーメン」とか祈ってた。罰当たりな。で、解除成功するとモモを「お主は神様仏様、いや観音様じゃ」とか褒めまくり。
 アトランティス号が破壊された際、清水博士の息子イサムは「今度はムー帝国を探そうよ」と脳天気な発言してる。いや、それ以前にアトランティスが実在したと言うだけで一生をかけて研究する価値があると思うぞ。>
第24話 青い怒り!強烈ミドメラン大逆襲

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 イーグル基地へのオイルパイプライン配置図を移送中のペギーと飛鳥はカミソリ仮面に襲われ、地図を奪われてしまった。次々と破壊されるパイプラインに責任を感じた飛鳥はカミソリ仮面に挑むのだが…
 敵はカミソリ仮面。眉毛がカミソリになっていて、更に杖はビッグカミソリという武器でミドメランを叩き折る力を持っていた。改造したスーパーミドメランを受けた後、ゴレンジャーストームを受けて爆死。
 ミドが中心となった話で、挑発に簡単に乗り、失敗したら全ての責任を自分で負おうとしたりと飛鳥の若さがよく出た話になってる。
 火薬の使い方がどんどん派手になっていくが、今回は本当にカミソリ仮面の足下で爆発。完全に爆発に巻き込まれてた。中の人は大丈夫だろうか?
 今回の謎々。「かける時かけないで、かけない時かけるもは?」(太郎)「答えは電話」(大岩が電話を取った時に気づく)
<カミソリ仮面の眉毛は投げナイフのように使用されるが、次の瞬間には元に戻ってる。どこから湧いて出た?
 暗号機密をミドメランに隠すミドレンジャーだが、人間体の時はこれはどこに収納されてるんだろう?
 抵抗出来なくなったモモを執拗に攻撃するカミソリ仮面は嬉々として足蹴にしてるようにしか見えない。そう言う性格なのか?ところで飛鳥とペギーを襲ったのは機密を奪うためかと思ったら、落ちた配置図を見てびっくりしてる。単に腕試しで襲っただけらしい。
 ゴンでカレーを食べてた大岩が電話で出前の注文受けると、「何?並。駄目バイ。男やったら大盛りにしんしゃい。それぐらい食べんば男じゃなかとよ!」とか答えてた。明らかな営業妨害っぽい。
 大岩を襲ったカミソリ仮面はカミソリで大岩を崖に固定。それで何をしてるかというと、髭を剃ってあげてる。更にカミソリの切れ味が落ちてるのが分かると、ちゃんと砥石で研いで改めて髭を剃ってあげる。意外に親切な奴だ。
 カミソリ仮面をやっつけてほっとするゴレンジャーの面々。機密そのものは既に黒十字軍に知られてるんだけど、それで良いの?>
第25話 真赤な導火線!八ッ目の魚雷攻撃

  監督:田口勝彦
  脚本:高久 進
      新井 光
 新型火薬NTOを積んだイーグルの貨物船が八ツ目仮面に襲われ、時限爆弾が仕掛けられた。船を爆発させることで東京湾を壊滅させようとする八ツ目仮面の魚雷攻撃をゴレンジャーは防ぐことが出来るのか?
 敵は八ツ目仮面。長い青い仮面に八つの目が付いている。目を投げつけて電気攻撃を行う。爆発が起こらなかったため、自ら魚雷に乗って船に突進していく。特攻精神に溢れたキャラクタだ。
 ゴレンジャー全員が過不足無く登場してるバランスの良い話になってる。
 資料映像として廃墟となった東京の姿が出てくるが、これってやっぱり大戦のスチールだろうか?
 今回の謎々。「取られても取られても無くならないものは?」「答えは写真」(太郎)
<今回大岩が出ずっぱりなので、喫茶店ゴンでの謎々は007、008を相手に行ってる。更に江戸川総司令が自分で作ったカレーをむしゃむしゃ食べてる描写あり。
 八ツ目仮面に対し、「爆弾だったらあんたなんかに負けないわよ」と大見得を切るモモだったが、次の瞬間八ツ目ショックで身動き取れなくなってしまった。爆弾のエキスパートの面目丸つぶれ。結局海城が爆弾処理する羽目に陥る。
 八ツ目仮面を追いつめたキとアオ。「爆弾の解体方法を喋らないと、ひとつずつ目をぶちぬいていくぜ」とか物騒な事言ってる。それで本当に目を一つずつ射抜いていくのが怖い(最初は二つ)。正義の味方のすることじゃないな。
 海城が爆弾処理してる所に来た新明は「水くさいな」と言って自分は残って大岩と飛鳥を外に出す。水くさいって、ゴレンジャー全員が対象じゃないのか?それとも海城と新明って、そんな友情あったの?
 八ツ目仮面の乗った魚雷が発射される。「さらばじゃ」とか言って自ら魚雷に乗り込むあたりまるで回天のようだが、資料映像では二本の軌跡が出ており、事実魚雷は二発発射されたようだ。もう一本はやっぱり八ツ目仮面を信用してなかったから?
 アオレンジャーは次々と八ツ目仮面の目を撃ち抜いていく。その度ごとに「目が〜。目が見えない〜」と叫んでいく八ツ目仮面がたまらなく憐れだ。>
VOL.5
<A> <楽>
第26話 青すじ七変化!恐怖の毒博士

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 松本博士が開発した純粋な鉄の結晶“ウィスカー”を狙う黒十字軍は毒薬のエキスパート青スジ仮面に博士を襲わせる。
 敵は青スジ仮面。真っ白いマスクに青い筋が浮き出た不気味な仮面が特徴。毒薬作りのエキスパートで、数々の毒薬を駆使してウィスカーを奪おうとする。
 青スジ仮面は研究一筋のマッドサイエンティスト。しかしその描写が映えているお陰で、笑いが強調された話になっており、ツッコミ所も満載。これが本作の醍醐味。実に楽しい作品だった。
 今週の謎々。「頭を殴られても怒らないで言うことを聞くものは何?」「答えは釘」(飛鳥)
<オープニングで青スジ仮面の研究室が登場。誰も聞いてないのに、さも楽しそうに毒薬の合成過程を説明する姿は、流石マッドサイエンティストと言った感じ。
 青スジ仮面はイーグル病院に入院した松本博士を襲うため、医者や看護婦に化けた戦闘員を次々と侵入させる。それで「急病人です」とか「イーグル体調から言われてきました」とか、複数の人間が入り込んでる。あからさまに怪しいだろう。いや、それ以前に青スジ仮面は単独で既に入り込んでるんだから、それで充分なんじゃ無かろうか?
 青スジ仮面はゴレンジャー相手に次々に毒薬を見舞う。最初は飛び跳ねるのが止められなくなるハネルタンO。次に植物を枯らすカレルタンK。これって何の意味があるんだ?そして死ぬまで走るというハシルタンS。これを吹き矢で吹こうとした所、キレンジャーの機転で自分が喰らってしまい、「止めてくれ止めてくれ」と叫びながら走り続けてた。しかもなんと新幹線とおっかけっこまでしてる。
 松本博士が一番信頼しているという内山博士が登場。ウィスカーを剣に鍛え直したと言って、それを完全にイッた目して振り回してた。この描写も凄まじい。
 青スジ仮面がイーグル基地に対する総攻撃を命令するが、その際吹き矢の針を付けたはちまき何ぞを巻いてる。気合い入れるためだろうけど、なかなか味があるな。
 青スジ仮面はこれまで戦闘員にしか使ってなかったキレンジャーの阿蘇山落としを連続で喰らってる。それでお返しとばかりにキレンジャーに対し自分もヒッププレスを行ってる…子供かこいつは?
 青スジ仮面のウィスカー吹き矢を混乱させるために「ゴレンジャーサークル」を作るゴレンジャー。敵を囲み、一瞬にして位置を入れ替わることで敵を混乱させる技だそうだが、入れ替わるんだったら、誰かしらは吹き矢に確実に当たると思う。
 そして最後の毒矢「バタンキューZ」を見舞おうとした所をアオレンジャーに阻止され、飲み込んでしまう。必殺技のくせにそれで死ななかったし、更に
「おのれ俺は怒ったぞ。青スジ立てて怒ったぞ。怒りに全身が燃えているのだ」とパフォーマンスしながら叫ぶ…直後にゴレンジャーストームを受けて爆死…何の怒りだったんだ?>
第27話 黄色い物体Q!ゴレンジャー基地SOS

  監督:折田 至
  脚本:上原正三
 鉄人仮面テムジンが黒十字軍基地に運び込もうとしていた秘密兵器“物体Q”の情報を得たゴレンジャーは特殊金属で出来た箱を奪取する。しかし実は中に入っていたのは鉄の爪仮面だった。まんまとイーグル基地に入り込んだ鉄の爪仮面は大暴れするのだった。
 敵は鉄の爪仮面。大きな手の形をした仮面が特徴。別段「ジャッカー電撃隊」の敵首領とは関わりを持たない。“物体Q”としてイーグル基地に運び込まれ、基地内で大暴れする。怪力を持ち、ゴレンジャーと戦いつつ、ゴレンジャーマシンを一台一台破壊していった。蛍光灯のノイズが弱点。ゴレンジャーストームニューバージョンで倒された最初の敵となった。
 黒十字軍にはイーグルのスパイがいることが発覚。スパイは敵の専売特許ではないが、意外にやり口が汚いが、そう言う手を使うから余計酷いしっぺ返しを喰らってしまう。というお話。
 ゴレンジャーストームがついに変化するようになった。その第一回は「ゴレンジャーストームもぐら」。フィニッシュでストームを土中にたたき込み、それがモグラに変化して敵の足下から出てくる。それを踏みつけたら爆発…だまし討ちにしか見えないけど。
 そう言えばこれまで唯一マスクに何も武器を隠してなかったキレンジャーがYTCという妨害電波を装着することになった。
 今回の謎々。「スイッチを入れてもすぐにつかないものは?」(キ)。「キレンジャーの頭」(太郎)。「答えは蛍光灯」(キ)。
<鉄人仮面テムジンと戦っているミドレンジャーが投げたミドメランは改良ミドメランで、翼の両翼に爪が付いているが、手元に戻った時は元のミドメランに戻っていた。
 これまで全く開かなかったコンテナからゴレンジャーの目前で鉄の爪仮面が登場。下半身がコンテナにある内に叩きつぶせばいいのに、わざわざ出てくるのを待ってやるゴレンジャーも結構お人好し。
 最初に鉄の爪仮面に頭突きをかまして全く通用せず、「おいどんの馬鹿力も通用せんたい」とか言ってたのに、キレンジャーは又しても頭突きを行う…で、結局通用しないんだけど。
 007と0010は深い仲にあるのか、二重スパイが発覚しても、なかなか銃を撃つことが出来なかった。
 鉄の爪仮面を逃がしてしまってはゴレンジャー基地が分かってしまう。と慌てる面々。しかし二重スパイである0010はその状況を逐一分かっていたことから、基地の場所は知ってる模様。既にばれてるわけだろ?
 キレンジャーは不快音波発信装置を取り出し、鉄の爪仮面に迫る。「どうじゃい。ワシの言うことをきかんかい」と高笑いしながら迫ってる。どう見ても悪人だが、妙にはまってる>
第28話 赤い大噴火!地底基地に潜入せよ

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 黒十字軍は鉄グシ仮面に命じ、吉野博士に開発させた大噴火装置で東京をマグマに沈めることを計画する。工事現場に手がかりがあると知った海城は変装して地底工場に潜り込むのだが…
 敵は鉄グシ仮面。頭にフォークのような鉄グシを付けてるのが特徴。噴火発射装置を作るため、地下で陣頭指揮を執ってる。
 戦いの場面の大部分が工事現場という珍しい話。こういう狭い所だから映えるアクションもあり。ゴレンジャーストームも壁に一々壁に反射させて攻撃する。
 前回に続き、ゴレンジャーストームはニューバージョン。今回はスッポンに姿を変えて鉄グシ仮面に噛みつき、「スッポンが噛みついたー!離せー!」と叫びながら爆死。
 今回の謎々。「赤ん坊はらくらく登るが、親は絶対登れないものは?」「親の背中」(太郎)。太郎君、今回は友達の民ちゃんに謎々を出すが、無視されてしまった。
<冒頭マンションの大破壊が描かれ、「おお」と思ったら、実はミニチュアだったというオチがついた。特撮には“見立て”というのが必要なので、本物かどうか区別が付かないのが何とも。
 変装して黒十字軍の地底工場に潜り込む海城だが、ヒッピー姿のその格好は無茶苦茶浮いてる。喋る言葉も「〜けんね」と博多弁を使ってる。大岩にでも感化されたか?
 これだけ大規模な違法工事しておいて、独自の情報網でしか黒十字軍のやってること分からないとは、さてはイーグルは民間組織だな?
 海城の通信用風船を子供達が見てる前で飛鳥はミドレンジャーに変身してる。一般人に正体見破られることを全く気にしてないのだろうか?
 大岩は屋台のラーメン売りに変装して工事現場にやってくる。見てるとズンドウからそのままラーメン掬いだしてるけど、これじゃラーメンのびのびになってるだろうな。で、しゃべり方も「〜アルヨ」「〜コトヨ」とか変えてる。
 新明は今回アオレンジャーに変身せずに愛用のカウボーイハット姿で戦ってるけど、激しいアクションしてるので、むしろそれがずれないように苦心してるように見える。>
第29話 赤い追撃!なぞの封印列車

  監督:折田 至
  脚本:曽田博久
 黒十字軍の扉仮面は黒十字軍鋼鉄軍団を率いてイーグル基地から通常の千倍の能力を持つというスーパーコンピュータ“スーパーX”を奪い取る。これを使い、三千基もの人工衛星やロケットを東京に落とそうと画策する。
 敵は扉仮面。自分以外に解錠出来ない鍵をかける事が出来、手品も得意。やや自信過剰のきらいあり。顔に錠付きの扉があり、中を冷蔵庫に変えられる。手品合戦では海城の方が上だった。最後はスーパーXに体を乗っ取られてしまった上でゴレンジャーストームで爆死。
 スーパーコンピュータであるスーパーXが中心となった話で、まるで人格を持つかのように喋るスーパーXに、敵も味方も混乱しっぱなし。誰だ?こんなの作った奴は?ものがものだけに大変楽しい作品に仕上がった。ツッコミ所だらけでとっても面白い。
 今回からゴレンジャーストームは色が変わって下半分が五色に。今回はモモレンジャーが蹴ると二つに分離。キレンジャーがパンチでアオとミドにトスし、二人が何度か蹴り合った後でアカレンジャーが二つとも蹴り上げて爆発。
 今回の謎々はスーパーXがゴレンジャーの面々に通信機を通じて出題してる。最初のは「時計のくせに時間を教えてくれない時計は?」「壊れた時計」(キ)「答えは温度計」(ミド)。
<スーパーXは流石機械だけあって敵味方の区別が付かず、自分の身を守るために機能する。お陰で色々と混乱の元になるんだが、これが多分発展して「大鉄人17」のブレインになるんだろう。温度が上がりすぎると「暑い暑い」とか言ってるし、謎々を出して「これが分からない人はノータリンです」、「団扇を持ってこい。扇風機だ。クーラーが欲しい」とか言ってる。そして最後は自爆という…ちょっと待て。酷い性格だ。
 バリブルーンで改造列車を追うバリブルーンを攻撃する扉仮面。新明は「そんな攻撃が当たるものか」とうそぶいてたが、実際当たってるんだけど。
 スーパーXの爆発に巻き込まれた海城を外に引っ張り出した鉄人仮面テムジンは扉仮面の顔にスーパーXの電子頭脳を入れ、その後、「こいつを処刑せよ。私は見ている」と発言。普通さっさと扉仮面を本部に帰して自分が処刑するんじゃないのか?
 海城を処刑しようとする扉仮面は一々これまでゴレンジャーに破れた鋼鉄軍団の面々の名前を挙げる。「砲丸仮面、歯車仮面、針金仮面、カミソリ仮面、八ツ目仮面、青スジ仮面」…鉄の爪仮面と鉄グシ仮面は?
 海城の処刑は列車に轢かせるのだが、その前に警護に失敗した鋼鉄軍団の面々も殺してしまう。あの、扉仮面は良いの?
 手品が得意という扉仮面に手品合戦を挑む海城。プライドが高い扉仮面はつい海城の手品に見せられ、海城を逃がしてしまった。
 扉仮面の顔に入れられたスーパーXは、扉仮面の転倒のショックで自我が目覚め、なんと扉仮面の体を乗っ取ってしまう。それでこれまで渋めに喋っていたのが、急に甲高い声になって「スーパーXは無敵だ。スーパーXは扉仮面の体を借りて戦うぞ!」と言って敵味方の区別無く攻撃してる…なんとお茶目なコンピュータだ。>
第30話 金色の火柱!機雷連続大爆発

  監督:山田 稔
  脚本:高久 進
      新井 光
 黒十字軍は機雷仮面に命じ東京湾に高性能機雷を設置。重油を東京に入らないようにしてしまう。更にイーグル基地までも次々と爆破する。機雷仮面の次なる作戦は日本全国のイーグル基地に3千個もの機雷を敷設し、自らの体を無線発信器として全てを破壊しようとするものだった。事前にそれを知ったゴレンジャーは機雷仮面に挑む。
 敵は機雷仮面。まるで太平洋戦争時の機雷のような顔と鎖に付けたやはり巨大な機雷をぶん回して攻撃する。自分自身を無線信管となし、自爆することで全国に敷設した機雷を全て爆発させる作戦に出る。
 敵が爆弾だけにとにかく派手な爆発が楽しめる話。話自体、機雷仮面が爆発すれば全てが終わってしまうので、ゴレンジャーは勿論機雷仮面が死なないように彼を助けねばならない。
 今回の謎々は太郎君がお姉さんの007に出してる。「車が無いのに、乗ってると一番楽な車は?」(太郎)「肩車」(007)。「何にも乗せられない車は?」(太郎)「風車」(007)。
 今回のゴレンジャーストームはフェイント攻撃。アカが蹴らずにトスしたストームをモモがレシーブ。最後にアカがフィニッシュを決める。複雑な割にあんまり笑えない。
<機雷仮面はイーグル基地に機雷を設置。次々に爆発させる…それ機雷じゃない。
 機雷仮面は鎖に付いた巨大機雷をぶん回して攻撃するが、この機雷、煙幕も出せる。モモとミドの周りをぐるぐる回りながら機雷をぶん回して煙だしていく姿はなんかシュール。
 次々に機雷を敷設する機雷仮面。それを探しに行くゴレンジャーだが、やってることは闇雲にゴレンジャーマシンを走らせるだけ。それでちゃんと見つかるからなんとも…
 全ての機雷を敷設し終えた機雷仮面の元に戦闘員が小さな機雷をもってくる。「これどうしましょう?」と訊ねる戦闘員に「川にでも捨ててしまえ」とI言いのける機雷仮面。そんな簡単で良いのか?
 ゴレンジャー四人に対して機雷ハンマー投げを敢行する機雷仮面。しかし鎖が体に絡まって身動きとれなくなる。
 自分が死ねば日本全国全ての機雷が爆発する。と言って自殺しようとする機雷仮面。こんな敵は前代未聞だが、ばらさなきゃちゃんとゴレンジャーストームで殺してくれるのに。口は災いの元だ。
 機雷仮面には自爆装置がないらしく、誰かに殺してもらわねばならない。で、わざわざ磔にしてバズーカ砲で彼を狙う黒十字軍戦闘員達。なんか無茶苦茶マヌケに見えるんだけど。最初から付けておけよ。
 アオの麻酔薬入りのブルーチェリーを受けて爆睡してた機雷仮面は起きあがると、「眠らせようったって、そうはいかんぞ!」とか言いつつ起きあがってくる…今まで寝ていて、しかも無線信管まで抜かれているのにねえ。
 で、そんなことを知らない機雷仮面は自殺しようと自分の頭をガンガン岩にぶつけてる。中の人も大変だよな。
 見事機雷仮面をゴレンジャーストームで爆発させたゴレンジャー。それを見ていた鉄人仮面テムジンは「くそう。又してもゴレンジャーめえ!」と悔しがってたけど、悪の組織なんだから、機雷仮面をそんなに信用せず予備の信管くらい用意しておけ。そもそも機雷は敷設しっぱなしなのに、それを放っておいて勝ち誇るゴレンジャーってどうよ?>
第31話 黒い挑戦状!怒れ五つの正義の星

  監督:山田 稔
  脚本:平山公夫
 鉄カン仮面がイーグル基地を急襲。ゴレンジャーストームさえも通用しない鉄カン仮面に、ついに江戸川総司令は拉致されてしまう。
 敵は鉄カン仮面。つぎはぎの入った青い仮面にたくさんのパイプをくっつけている。装甲は大変硬く、ブルーチェリー、ミドメランはおろかゴレンジャーストームさえも弾いてしまった。ゴレンジャー基地から江戸川総司令を拉致する。
 初めての江戸川総司令が中心の話。スナックゴンのマスターなんかやってるんで、正体を見破られたらすぐに拉致されてしまった。それでも最後までしらを切り通す。やりとりが楽しい作品だった。
 今回のゴレンジャーストームはリールシュート。アオレンジャーのブルーチェリーで敵の頭にリールを取り付け、それにゴレンジャーストームをくっつけて絶対に敵に当たるようにした作戦。
 今回の謎々はミドが戦闘中の戦闘員に出題。「イカが逆立ちしたのは?」(ミド)「貝」(戦闘員)。
<鉄カン仮面を見た海城は開口一口「出たな黒十字軍の化け物」それに対し鉄カン仮面は「お前ら五人で派手な格好をしているが、ひょっとしてゴレンジャーとかいうアホな連中かな?」。それで大岩が「お前こそなんじゃらほい!頭に掃除機のホースをいっぱいくっつけて」と返す。随分低レベルな戦いだ。
 鉄カン仮面はゴレンジャーストームを受けて仰向けに倒れてしまうのだが、爆発が終わった途端、煙の随分向こうから走ってくる。いつの間に移動したんだろう?
 スナックゴンは表向き普通の喫茶店だから、ガスの点検も民間業者が行っているらしい。だけど、無防備すぎないか?
 ゴンのマスター江戸川を前に007は「早くご飯を炊いてください」と言って、ガス炊飯器のスイッチを入れたら睡眠ガスが出てくる。勿論これはガス点検業者に化けた黒十字軍工作員の仕業だが、007は事前に米まで研いでいたらしい。だったらスイッチも入れておけばいいのに。
 拷問を受けた江戸川はあくまで自分は総司令でないと主張するが、その際「カレーハウスゴンのマスターだ」と言っていた。いつの間に名前が変わった?大岩に合わせたか?
 江戸川が人質になってるのにゴレンジャーの面々はしらを切りつつ薄笑いを浮かべて鉄カン仮面に近づいていく。一般人だったら必死に助けるんだから、余計怪しいだろうに。
 結局江戸川は奪回されるが、それに怒ってる鉄カン仮面に対してキは「お主も頭の弱いやっちゃのう」それに対して鉄カン仮面は「間違いは誰にだってある」と返してる。相変わらず低レベル。
 鉄カン仮面は自分の手にした杖を空高く放り投げ、そこで大車輪を行ってる。「仮面ライダーX」のXキックの元ネタか?それにしては「モントリオール目指して特訓中」とか言いつつ、大車輪しっぱなしで結局アカにたたき落とされてしまう。
 そう言えば今回最後まで鉄人仮面テムジンが出てこなかったな。>
VOL.6
<A> <楽>
第32話 青い熱風!バリブルーン応答なし

  監督:北村秀敏
  脚本:上原正三
 イーグルとゴレンジャーの定期訓練中、黒十字軍スパイによってバリブルーンと新明が拉致されてしまう。バリブルーンを使った世界主要都市爆撃をもくろむ黒十字軍の大ナタ仮面を前に残りのゴレンジャーの面々は挑む。
 敵は大ナタ仮面。真四角の翁の面に刃物をくっつけたような、結構ふざけた顔してる。しかし技は多彩でかなり強い。
 黒十字軍によるバリブルーン強奪計画が描かれ、必然的にアオレンジャーが中心の話となる。こういう話が出来るのが戦隊ものの良い所だな。
 ゴレンジャーマシンが爆煙のなか走っている姿が見える。スタントが凄い。完璧に爆発の中に飛び込んでるよ。
 今回のゴレンジャーストームはストームが大ナタ仮面の直前に巨大な切り株に代わり、それを見た大ナタ仮面は思わず大ナタ包み割りをかましてしまい、結果的に爆死。
 今回の謎々。いつものように太郎君が大岩に出題。「立ってないと座れないものは?」(太郎)「答えは椅子」(大岩)
<バリブルーンは並の腕では操縦することが出来ないため、大ナタ仮面は新明もろとも強奪を図る。だけど、15話で既に一度奪われ、しかもちゃんと操縦されてるけど。
 新明の前に現れる大ナタ仮面は「俺の力を見せてやる」と言いつつ、突然薪割りを始める。確かにコマ落としで素早く薪作ってるけど、それって何か意味があるのか?
 スナックゴンに九官鳥がおり、太郎君と仲が良いようだが、大岩を完全に馬鹿にしてる「ばーかばーかばか」とか。
 洗脳を受けた新明は自らの体に電流を流すことで洗脳に打ち勝つ。しかし、手にしているのは普通のイヤフォンプラグだったりする。これは電流流す機械じゃないぞ。
 多彩な技を持つ大ナタ仮面。しかし最後の大ナタハリケーンってのは、ただナタ振り回して突進していくだけの技だった。>
第33話 赤い標的!にせものゴレンジャー出現

  監督:北村秀敏
  脚本:曽田博久
 黒十字軍はイーグルプラズマ研究所にある核融合プラズマを破壊し、東京を消滅させる作戦に出た。その破壊のためダイヤモンドビーム砲を作り出し、そのために偽ゴレンジャーに扮してブルーダイヤを盗み出してゴレンジャーに罪をかぶせるのだった。
 敵は鉄姫仮面。アフリカ辺りの民族面のような、夢に出そうな不気味な仮面が特徴。攻撃方法は赤い万能傘を振り回す他、その攻撃方法は仮面から長い舌を出して人をべろべろ舐めたり、マジックハンドのように使う。自分のことを「花の乙女」と言っているが、声はモロに男のもの。気持ち悪すぎるわい。
 ヒーローものには必ず一話はあるという偽物の話。ただ、ここでは仮面までは真似しておらず、自称というのが大きな特徴だろう。笑える要素満点でとにかく楽しめる作品だった。
 今回のゴレンジャーストームはストームが大きな桃になり、鉄姫仮面がそれを真っ二つにした所、種の代わりに爆弾が入っていて、それがぶつかって爆死。
 今回の謎々は大岩が密輸団員に出題「煮ても焼いても食えない餅は?」(大岩)しかしそいつは既に死んでいて答えることが出来ない。結局答えはないまま。答えは「焼き餅」であろう。
<ダイヤ強奪事件が続発して、号外が出ていたが、鉄姫仮面が人々に混じって新聞買ってた。誰も何とも思ってないのかよ!
 鉄姫仮面はゴレンジャーに罪をなすりつけるため、ペギーのマネキンを監視カメラの前に置く。気づくだろ普通。しかもペギーは事件の後もマネキンと全く同じ格好をしてる。せめて着替えたらいいのに。
 鉄姫仮面のトレードマークとなっている赤い日傘。それを振り回して口上を述べるのだが、格好と言い台詞と言い、「白波男」じゃないのか?
 鉄姫仮面は「私の傘は万能だ」と言ってモモレンジャーに挑む。モモの爆弾を傘の上で回転させるなど、確かに傘は万能だけど、本人はそうじゃないみたい。タコ殴りにされてた。
 イーグルプラズマ研究所が鉄姫仮面の標的と知り、ダイヤモンドビーム砲のありかを捜すため新明はバリブルーンを飛ばしている。それを知った鉄姫仮面は、「ダイヤモンドビーム砲は絶対に見つかりません」とうそぶいていたが、物語の冒頭で、「ここからしか狙うことは出来ない」と言ってダイヤモンドビーム砲を設置していたはず。分からないはず無いと思うんだけどな。
 鉄姫仮面は国際密輸組織とブルーダイヤの取引をしてるが、頬被りをして、正体がばれないようにしてる。それでそこにやってきた海城が「こんな化け物みたいな奴を知らないか?」と写真を見せると、「あんたこの美人のなんなのさ?」と返す。美的感覚が…
 その密輸団の一員を見た大岩は早速謎々合戦を仕掛けるが、そいつは全く喋らない。実は鉄姫仮面に毒を飲まされていた訳だが、それを見ても平然として、「死んでる人間に答えろと言うのが無理タイ」と笑いながら言ってる。流石修羅場をくぐってきただけのことはある…脳天気が過ぎるぞ。
 鉄姫仮面は喫茶店にゴレンジャーを閉じこめ、「後一分で爆破だ。と勝ち誇る。その喫茶店に置いてある時計は何故か一分の単位しか書かれてない。都合良いなあ。>
第34話 黄色いスパイ戦!見たかYTCの威力

  監督:北村秀敏
  脚本:上原正三
 イーグル科学研究所は地底探査装置が開発された。大岩はアンドロイド00号と共にその輸送を命じられるが、そのアンドロイドは既に黒十字軍の赤面仮面が成り代わっていたのだ。
 敵は赤面仮面。赤いポンチョを着込んで回路むき出しの顔が特徴。顔は能面のようなものを取り付けることが可能。顔の回路を交換することで人格や記憶まで変えることができる。アンドロイド00号として大岩を信用させるが、回路を取り替えて牙をむく。
 キレンジャーが中心となった話。おおらかな性格だけに、細かいことには気が付かず、それがピンチを招く…というか、おおらかすぎるだろ。とツッコミを入れたくなる。
 今回のゴレンジャーストームはストームが青い天狗の面に姿を変え、回路むき出しの赤面仮面の顔にへばりついてから爆発。
 今回の謎々はいつものように太郎君が大岩に出題してるが、それに答えたのはアンドロイド00号。「朝飲んでも夜飲んだことになるお茶は?」(太郎)「番茶」(アンドロイド)。もう一問は逆「家を出ると必ず待っているものは?」(アンドロイド)「道」(太郎)
<大岩は福引きで大金賞を当てる。その際「世界中の神様、観音様、マリア様、どうか大金賞が当たりますように」と祈ってるが、これは相当罰当たりでは?
 そしてその景品は世界一周旅行かアンドロイドと言われて、迷わずアンドロイドを選ぶ。確かに任務考えると世界一周なんてのんびり出来ないけど、誰かにあげるためそっち選んだらどうするんだろう?
 下宿に帰り、箱を開けたらそこには赤面仮面が…しかし大岩は全くそれに気づかず、アンドロイドとばかり思っているようだ。こんなのに平和が守れるのか?
 アンドロイド00号をみんなにお披露目する大岩。飛鳥は「これ、研究所を襲った奴に似てる」と言ってるのに、大岩は大いばりで保証書を見せつける。手書きの文字で「保証書 アンドロイド00号 このアンドロイドにおける一切の保証をいたします 大日本アンドロイド協会」と書かれている。それを見たペギーは「怪しい点は無いわね」と納得。どう見ても怪しさ満点だろうが!
 地底探査装置をどう移送するか相談するゴレンジャー。一旦新明がバリブルーンで偵察に出る事になったが、どうせならこれで移送すれば問題なかったんじゃないか?
 それで地底探査装置は地上移送となったが、大岩が「オイとアンドロイドで行ってくる」と言い出す。危惧する海城に、「オイが組み立てたんじゃから大丈夫タイ」「だから心配なんだ」…やっぱりね。
 廃品回収車に偽装したトラックで地底探査装置を移送することになったが、途中で黒十字軍の待ち受けにあい、なんと冷蔵庫やら自転車やらを廃品回収させられる。そこで主婦に化けた戦闘員がカレーを手に団扇でぱたぱた扇ぐと、大岩はついふらふら…
 大岩がカレー食ってる間に戦闘員は赤面仮面の回路を修理するが、そんな時間あったら装置の方奪えよ。
 ゴレンジャーマシンに追われ、港に誘導される赤面仮面。反撃しようとすると、ゴレンジャーマシンは乗り捨ててあり、クレーンのてっぺんにゴレンジャーの面々が登場。この時間に逃げろって。
 今回モモレンジャーが大立ち回り。ハイキックまでかましてくれる。おお、とちょっと注意してみたら股間にもっこりが…>
第35話 黒い大怪鳥!ゴンドラー戦闘爆撃隊

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 連戦連敗の鉄人仮面テムジンは自ら処刑台に上がるが、黒十字軍総統はそれを止め、新たな戦力としてナスカよりコンドラー戦闘隊を呼び寄せ、鉄人仮面テムジンとスチール仮面に与えるのだった。そしてアカ、ミド、モモを奇襲し、ミドレンジャーを負傷させる。コンドラー戦闘隊の襲撃を受けつつも、徒歩でゴレンジャールームへと向かう三人だったが…
 敵はスチール仮面。一斗缶を組み合わせたような奇抜なデザインと全身白色の装束が特徴。頭に付いている飾りをアイスラッガーよろしく投げつけて攻撃する。スチールネットを使い、ゴレンジャーストームを跳ね返すことまでしていた。そして新しい戦力としてナスカからコンドラー戦闘隊が呼び寄せられる。人力飛行機のようで、操縦者は剥き出しだが、結構これが強い。
 冒頭突然鉄人仮面テムジンの処刑の光景が描かれるが、これはテムジン自らが責任を取ってという事が分かる。これで完全に後が無くなったことを示していたのだろう。後がないため、自ら陣頭指揮を執ってゴレンジャーに襲いかかってきた。
 今回のゴレンジャーストームは、モモ、キ、アオの順にトスしたストームにミドメランを装着し、最後にアカがキック。スチールネットを切り裂いてスチール仮面を襲った。
 今回の謎々。「カモメの真ん中を撃ちぬいたら、別の動物になった。何?」(太郎)「カモメの真ん中を抜いたらカメ」(九官鳥)。大岩の立場がない…
<鳴り物入りで呼び寄せられたコンドラー戦闘隊だが、その飛行機は操縦者が完全剥き出し。人命のことはあんまり考えてないんだろうか?
 負傷した飛鳥をなんとか洞窟に運び込む海城とペギー。横たえる際、怪我した左肩を強打してるように見えるけど…
 怪我した所からばい菌が入ったらしく、高熱を発する飛鳥。それを助けるためにバリブルーンで血清を運ぶのだが、菌を特定出来ないのに血清運んで意味があるんだろうか?それ以前にばい菌入ったなら、潜伏期間ってのがあるんだけど…そして血清を打ったら、その瞬間に復活…おいおい。
 後がないはずの鉄人仮面テムジンはゴレンジャーが揃った途端、後をスチール仮面に任せて逃げてしまった。二人で戦うという考えはないのか?
 キレンジャーと戦闘員との戦いでは、キレンジャーが「さあ、並びんしゃい」と言ったら、戦闘員が素直に一列に並び、先頭に頭突きをかましたら全員が倒れてしまった。
 ブルーチェリーを顔に受け、必殺技のスチールカッターが使えなくなったスチール仮面は一言。「なんでこうなるの?」時代が分かるなあ。>
第36話 真赤な猛進撃!動く要塞無敵戦艦

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 無敵戦艦を造るため、軍艦仮面はにイーグル・ロケット研究所を襲い、ロケットの設計図を奪う。奪われた設計図を奪回すべく、敵アジトを捜索するゴレンジャーだったが、その時大岩の前に謎の美女アヤが現れた…
 敵は軍艦仮面。文字通り仮面が軍艦の形をしている。主砲からは本当に砲弾が出てくる。それと、手にした巨大な錨も武器。キレンジャーのYTC電波を受けると苦しんでしまう。
 タイトルには「真赤」とあるが、実際はキが主体の話。コミカルな中にもペーソスを込めた良作と言えよう。特撮で過去のことを語るのは珍しいが、前に赤面仮面の時に騙されてしまった大岩を揶揄する新明の姿が見えたりする。
 まるで『海底軍艦』のように空に浮かぶ戦艦という、特撮的にもなかなか面白い話だった。尚、動く要塞には総統も乗り込んでる。
 又本作は『秘密戦隊ゴレンジャー 真っ赤な猛進撃!』として劇場公開もされている。
 今回の謎々。「首をねじるとパカッと開いて人間を飲み込むオバケは?」(太郎)。「ドア」(太郎)。
<眠り薬入りのカレーをもりもり食べる大岩。流石というか、眠りながらもカレー食べてるよ。
 海で黄昏れ、「カレー喰ったばっかりに、とんでもないことになってしもうた。と反省する大岩。そりゃお陰で10人以上も殺された訳だからなあ。この作品での責任問題ってどうなってるんだろうか?
 黒十字軍が完成させた動く要塞は戦艦丸ごと空に浮かべるという豪毅なもの。ただ、煙突から煙が出てるんだけど、動力は石炭か?
 両面作戦によって見事キの救出に成功。陽動のためのメンバーはバーディでバリブルーンに合流する。しかし、ここまで乗ってきたゴレンジャーマシンはどうなった?置き去り?
 軍艦仮面に対し、YTC光線を発射するキレンジャー。YTCって電波発生器だったはずだが?>
第37話 真白い閃光!黒十字総統の正体

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 黒十字軍に潜入していたスパイ0037は黒十字軍は秘密結社ブラックホールと手を結び、新型水爆ミサイルを売買しようとしているという情報をイーグルに送った。ブラックホールメンバーになりすましてその調印式に潜り込んだゴレンジャーの面々だったが…
 敵はフォーク仮面。巨大なフォークを模した仮面をかぶっているが、それだけでなく、細かいフォークが頭に刺さっていて、それを投げつけて攻撃する。ちなみにこのフォークは普通のフォークとしても使える。
 初めて江戸川総司令自身が前線に立って戦った話。黒十字軍総統の顔が暴かれるのだが、強烈な閃光を発し、その顔は目しか見えず。
 今回の謎々。「猿の持っている鍵はどこの鍵か知ってる?」(太郎)。「猿の持っているのはモンキー。つまり、門の扉」(大岩)。今回は大岩冴えてる。
<大岩は大好きなカレーが食べられると、マスターの開催するカレー教室で試食している。しかし、試作品は変な味ばっかり。大岩の百面相が拝める。
 スパイ0037が与えた情報はパンチカードで打ち出す。やっぱりこれだよな。
 弔意新式海城に潜り込むアカ、ミド、モモ。そこに現れたフォーク仮面は「ここは黒十字軍の持ち物だ」…盗人猛々しいとはこのことだ。
 秘密結社ブラックホールの面々は黒い三角頭巾をかぶって登場。普通に車に乗ってるけど、この格好で都内から車に乗ってきたんだろうか?
 アジトに潜り込んだゴレンジャーの面々に食事が振る舞われるが、フォークが無く、フォーク仮面が頭に刺さっているフォークを差し出す。えらく不衛生だな。
 ゴレンジャーの替え玉が登場。基本的に全ての技が同じように使えるらしい。これだけの実力があればジュウレンジャー(?)が出来るんじゃ無かろうか?なにせブルーチェリーで精密射撃が出来るくらいだから。>
VOL.7
<A> <楽>
第38話 青い断崖!悪魔の海賊宝さがし

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 宝探しのため、地図を探し求める黒十字軍。だが肝心の地図の片方はなんとペギーの手に。
 敵は海賊仮面。海賊風の帽子をあしらった鉄製の仮面が特徴。アルファ作戦のため、応援団長に姿を変えて宝物を探す。
 今回米子ロケを敢行。最初からタメなしでいきなり都合良く話が展開するが、それだけ話が詰まっていたと言うことで。今回は珍しくゴレンジャーの方が敵を罠にはめる光景が見られるが、やってることは悪の組織と大して変わらない。あっさり引っかかる所も同じながら、罠にかかったふりをして逃げる所まで同じ。見事に逆転してるよ。戦いのシーンは岩場を利用して。ここって観光地のはずだけど、爆発とか大丈夫だろうか?この当時はおおらかだったんだよな。
 今回の謎々。「古ければ古いほど若いものはなんでしょう?」(明日香)。「写真」(大岩)
<地図を持っていた人間は黒十字軍に殺されてしまうのだが、目の前で殺人事件を眺めていたペギーもどうかしてるぞ。
 宝の地図を持ったゴレンジャーを追う海賊仮面と戦闘員たちが変装したのは詰め襟姿の応援団員風。それにしても見事に似合わない。年齢を考えろよ。
 コインロッカーを使った複雑な手順でメッセージ交換を行うペギーと新明。こんな事しなくても普通に伝言すれば良いだけじゃなかろうか?
 ホテルに「特別室」の矢印を貼りまくる大岩。こんなにベタベタ貼られると、逆に警戒されないか?
 戦闘員を尋問する海城。「下っ端は何も知らない」とか言いつつ、アルファ作戦の事をべらべら喋ってる。
 まんまと地図を手に入れホテルを出た海賊仮面の前に、ジープに乗ってふんぞり返ってる鉄人仮面テムジンの姿が。この格好で町中を平然と闊歩してるのも凄い。で、地図を手に入れたと見るや、海賊仮面を放っておいて車を出させる。乗せてやるなり目的地を聞くなりしろよ。
 宝というのは見事に宝箱で、これ見よ返しに放置されている。よくこれまで誰も取らなかったもんだ。
 海賊仮面が爆死したのを見た鉄人仮面は「海賊仮面らしい最後だった」と感慨深く語る。錨を抱えて死ぬってのは海賊らしいのだろうか?>
第39話 真赤な日本海!怪隕石の超能力

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 折角見つけた海賊の宝物は重力を操る隕石だった。だが肝心なその石は日本海に没してしまう。隕石奪取を諦めない黒十字軍は岩面仮面に隕石の調査を命じるのだった。そしてついに完成する重力兵器…
 敵は岩面仮面。モアイ像を顔の両側面と楯として持つ。やっぱりモアイ面のたくさん付いた杖から石を飛ばして攻撃する。性格はなかなかひょうきんで、良いキャラ性してる。
 隕石をめぐる話の後編。今回は皆生温泉だけでなく鳥取砂丘も舞台となってる。
 今回はアオレンジャーが大活躍。サポートを主とし、おいしいどころ取りばかりしているため、あんまり主役になることはないが、今回は任務遂行のためかなり頑張ってる。
 火薬もふんだんに用いて、特撮部分もかなり見栄えがするし、ホテルが協賛しているため、半裸のダンサーのダンスショーも見られる。この当時は色々自由だったな。
 今回の謎々。「上を向けば前を向き、前を向けば下を向くものは何かわかるか?」(戦闘員)。「鼻の穴」(明日香)。
<隕石が海に落ちたのを確認したゴレンジャーは取り立てて何もしようとせずに帰ろうとする。何のために前回あれだけ一生懸命に探してきたんだか。岩面仮面もすぐに活動開始しなければ見つからなかったのにね。異常重力を検知出来るんだから、後で見つけたら、ゴレンジャーの分からない内に回収出来たよ。
 岩面仮面は鉄人仮面テムジンの台詞と行動を一々真似してる。当然「真似するな」と怒られる訳だが、この性格はなかなか良いね。
 子どもが隕石から綺麗な石を取り出したが、それをすぐにホテルのダンサーにプレゼントしてしまった。おませな子だ。
 スナイパーの戦闘員は隕石を奪うため、ライフルでダンサーを狙う。だが、そのスコープ部分をよく見ると単なる筒。玩具丸分かりだよ。
 ペギーの前に立ちふさがる岩面仮面は「お嬢さん、なかなか魅力的ですねえ」とか言って襲ってくる。こんな時にもナンパか?なかなか良い性格してるじゃないか。
 戦闘員に拷問を加えて隕石の在処を吐き出させようとする新明。対する戦闘員は「もう遅い」とか言いつつ、ちゃんと場所も教えてる。
 海に沈んだバリブルーンに向かって無線で呼びかける新明。動くかどうか分からないものよりも他のメンバーに知らせろよ…誰も心配してるように見えなかったけど。
 岩面仮面によれば、アオレンジャーは「俺が気合いで倒した」そうである。単に戦闘員を向かわせただけでは?>
第40話 紅の復讐鬼!地獄のモモレンジャー

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 ゴレンジャー打倒のため黒十字軍総統は鉄カゴ仮面を呼び寄せた。鉄カゴ仮面はゴレンジャーストームを防ぐため、ペギーに催眠洗脳を施すのだった。洗脳からは逃れたものの、精神集中出来ず、モモレンジャーに変身出来なくなってしまったペギーだったが…
 敵は鉄カゴ仮面。頭に大きなカゴを持ち、両頬に大きなコブを持つ。“アラビア砂漠の魔王”と恐れられており、催眠洗脳を得意とする。頭のカゴからは霧を発生させる。鉄人仮面テムジンとは馬が合わないらしく、何かと衝突ばかりしていた。お陰で断末魔の際、鉄人仮面から放っておかれてしまう。
 モモが中心となった話。ヒーローが催眠洗脳されてしまうが、これはやっぱりヒーローが複数だからこそ成り立つ話だね。設定を活かした話だろう。
 ペギーがたとえ変身出来なくても007が変身出来るはずなんだが、江戸川指令はあくまでペギーにこだわる。根性ものの話がここで展開された。
 かなり色々な設定が明かされた話でもある。
 ゴレンジャーへの変身は簡単そうに見えるが、実は10万ボルトの電流を体に浴びなければならないという設定が明らかになった。単なる変身でも(ちなみに変身が「転換」と呼ばれるのも明かされた)相当な苦労してるんだねえ。
 そして黒十字軍総統の姿が明らかに。何とそれはドクロで、空中に顔だけ浮かんでた。
 今回の謎々。「ベートーベンは何歳のとき天才って言われたか?」(太郎)。「TEN(10)歳」(大岩)。
<鉄カゴ仮面はペギーを拉致した上で洗脳。これを女性にやるのは今では出来ない話だろうな。拉致する力があったらあっさりと殺害してしまえば良いとも言えるけど、ゴレンジャーにはサポートもいるからなあ。
 変身出来なくて悩むペギーは思いあぐねて黒十字軍アジトに特攻をかけようとする。ん?するとペギーはアジトの場所を知ってるって事だよね?だったら何で攻撃しようとしないの?
 モモレンジャーに変身出来るようになった途端、モモは爆弾を使用。アジトは大爆発を起こすが、その爆発は派手すぎ。こんな爆発したらゴレンジャーも全員死亡してるよ。
 今回のゴレンジャーストームニューパワーは手まりに変化。しかし、それは人の顔よりも大きく、どう見ても「手まり」ではない。>
第41話 黒い大逆転!鳥取砂丘の攻防線

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 皆生温泉郷で温泉のホテルに基地を定めた鉄獅子仮面はイーグルの開発した新型爆弾Z800を用いて日本全土を焦土に変えてしまう作戦を開始した。そのZ800の設計図は谷口博士により娘の真子に託されるが…
 敵は鉄獅子仮面。皆生温泉でボーリング作業を行い、そこにZ800を撃ち込んで日本を焦土に変えようとする。様々な鉄製のアイテムを口に入れ、腹から巨大化させて取り出す技を持つ。
 恐ろしく説明的な台詞が多い作品で、皆生温泉とタイアップしていることが実によく分かる。鉄人仮面テムジン自身、「日本広しといえども皆生温泉しかないのです」とか発言してる。
 今回の謎々。「いつも後ろを見ながら走ってるものは?」(真子)。「バックミラー」(飛鳥)。
<敵味方がみんな間が抜けてるので、ツッコミ所は満載。下記のものはその一部に過ぎない。
 イーグルの研究所は厳重な管理体制を敷いているはずだが、脇道から簡単に鉄人仮面テムジンは研究所に入り込んでしまう。イーグルってどういう組織だ?
 谷口博士の娘真子の性格が凄い。Z800の設計図の入ったペンダントを勝手に持ち出した挙げ句、たまたまそこにいた飛鳥にそれを手渡してしまう。
 飛鳥の持つペンダントを探している鉄獅子仮面は、そのペンダントを見つけた際、「男の癖にペンダントなんかつけやがって」とか言って放置…お前の思考回路はどうなってるんだ?
 敵を欺くためわざわざ長距離バスで皆生温泉にやってくる飛鳥。その直後ゴレンジャーマシーンに乗ってるんだが、どこから持ってきた?
 飛鳥が埋めたペンダントを探し出すため、鉄獅子仮面は巨大なU型磁石を引っ張って戦闘員と共にジョギング。それを見た鉄人仮面テムジンはひと言。「何をやってるんだ?あの馬鹿は」…もうちょっと連絡は密に取ろうね。
 鉄獅子仮面は「最後の武器」をどこかに落としてしまい、その隙をゴレンジャーストームで倒されてしまう。何とも情けない。
 それで今回のゴレンジャーストームハローコインは鉄獅子仮面のコインに化けるものだったが、一体どうやってその構造とかモモは知ったんだ?
 鉄獅子仮面が倒されたのを知った鉄人仮面テムジンは「おのれゴレンジャー」とか言って退場。ん?皆生温泉のボーリングは終わってるし、Z800はテムジンが持ってるはずなんだけど…>
第42話 黒の鉄人死す!さらばバリブルーン

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 バリブルーンの新兵器ドリルミサイルによってアジトをねらい打ちされ、負傷した鉄人仮面テムジンは、黒十字軍総統が呼び寄せた火の山仮面マグマン将軍によってその地位を追われてしまう。ゴレンジャーに対し、最後の作戦に出る鉄人仮面テムジンだったが…
 敵は鉄人仮面テムジン。これが最後の攻撃となる。ゴレンジャーの面々単独の武器では全く通用せず。こんなに強ければ最初から前戦に出てれば良かったのに。ゴレンジャーストームさえ冷凍装置で無力化してしまうが、強奪したバリブルーンに乗っている内にストームが溶けてしまって起爆。バリブルーンもろとも爆発。
 これまで約20話に渡って登場していた鉄人仮面テムジンの最後と新しい幹部火の山仮面マグマンの登場が描かれる話。鉄人仮面テムジンは武人らしく、正々堂々と戦っているのが特徴か。初代幹部の日輪仮面とはえらい違いだ。
 そして鉄人仮面テムジンと共に爆発したバリブルーンに代わり、バリドリーンおよびバリタンクが初登場。
 今回の謎々。「世界中の子供たちがみんな知っている国はどこだ?」(太郎)。「おとぎの国」(九官鳥)。今回大岩は良い所なし。
<バリブルーンの新兵器ドリルミサイルを見た新明は、待ちきれなくなってポーズを決めながらバリブルーンに話しかけてる。一々格好付けるのは流石に宮内洋らしい。
 ブルーチェリーを見事に手で受け止める鉄人仮面テムジン。しかし、あらぬ方向で矢を掴んでるんだが、外れてるんじゃないのか?
 ゴレンジャーに対し終始優位な戦いを繰り広げる鉄人仮面テムジンを襲ったのは火の山仮面マグマンの攻撃だった。それを見たキは「自分で仕掛けた兵器を踏んだな」とはやし立てる。この人状況を全然見てないね。
 今回ゴレンジャーストームニューパワーが二つ炸裂。ただしどちらも凍結装置で凍らされてしまったため、どういう効果があるのかは不明。
 ラストのナレーションで火の山仮面マグマンの事を「第2の幹部」と言ってたけど、第3でしょ?>
第43話 真赤な不死鳥!無敵バリドリーン登場

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 バリブルーンに代わり新しく導入されたバリドリーンを乗りこなすべく新明は訓練に励んでいた。そんな時、黒十字軍新幹部の火の山仮面マグマンとダイヤモンド仮面がイーグルの科学研究所を襲い、ゴレンジャースーツの分析資料を手に入れようとしていた…
 敵はダイヤモンド仮面。頭に付いたダイヤカッターによりあらゆるものを切り刻むことが出来る。スーツの設計図を奪ってゴレンジャーを苦しめたが、ニュースーツになったゴレンジャーのゴレンジャーハリケーンブリリアンカットを食って死亡。
 今回からシリーズ第4期に入り、新幹部火の山仮面マグマンが活動を開始するが、同時に総統もその素顔を見せる。黒十字軍というだけあって、巨大な黒い十字架の中心に顔が見える。そして黒十字軍のパワーアップに対抗し、ゴレンジャーもニュースーツおよび新しくそれぞれの武器と、ゴレンジャーハリケーンが登場した。大変見所の多い話に仕上がった。
 ゴレンジャースーツは10万ボルトの高圧電流が流れたが、ニュースーツは15万ボルトに上げられてる。その訓練に耐える5人は苦しそうだが、普通黒こげにならないかな?
 今回の謎々。とても上手に隠れているけど、頭は丸見え?」(太郎)「クギ」(九官鳥)。
<ダイヤモンド仮面はその頭についたダイヤカッターにより、あらゆるものを斬ることが出来る。だけど、斬るまでに時間がかかるし、切ってる間は凄くマヌケ。しかも鉄格子を切った時、頭が届かない高い所もちゃんと切れてる。どうやって切ったんだ?
 火の山仮面マグマンは新要塞ナバロンを自慢するが、それを聞いたキは「どこかで聞いたような名前じゃのう」と反応。ツッコミを抑えたつもりか?
 四人のゴレンジャーの前に現れる多数の戦闘員達。その中の一人は足を取られたか、ずっこけてる。
 バリドリーンを追いかけ、ゴレンジャーの秘密基地を探ろうとするダイヤモンド仮面。しかし、スナック・ゴンの場所は既に分かってるから、基地の場所はもう知られてるんじゃ?
 黒十字軍のパワーアップに、江戸川指令は「うかうかできんぞ」と檄を飛ばすが、大岩だけは一人のんびりと大盛りカレーを食べてた。新明いわく「うかうかしてます」だそうだ。
 海城、大岩、明日香の三人はゲリラ戦法でナバローン要塞を攻撃。手榴弾で攻撃してるんだけど、基地全体が燃えるほどの大爆発を起こしてる。
 ニュースーツを着用するゴレンジャー。しかし、全然デザインは新しくなってない。キについては汚れまでそのまんま。>
VOL.8
<A> <楽>
第44話 青い万能戦車!バリタンク発進

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 黒十字軍はエレキ仮面に命じゴレンジャー基地本部の在処を探る。エレキ仮面を撃退したゴレンジャーは逆に黒十字軍のアジトを探るが、調査に向かった007が捕らえられてしまうのだった。バリタンクでその行方を追うゴレンジャーだったが…
 敵はエレキ仮面。巨大な目とコイル状の体が特徴で、右手と左手を合わせることでエレキスパークを発生させる。ゴレンジャー基地侵入を試みるが失敗。あんまり活躍出来ないままゴレンジャーハリケーン電気コンロによって死亡。
 前回バリドリーンの勇姿が存分に発揮されたが、今回はもう一つの新兵器バリタンクの紹介編。激闘が期待…と思いきや、かなり間の抜けたエレキ仮面のお陰で、全然活躍出来ずに終わってしまった。だってただアジトの前に乗り捨てるだけだったし。最後に地下に潜っただけか。
 ゴレンジャーハリケーンの2回目の登場になるが、ラグビーボールだけに、黒十字軍との奪い合いが見られた。
 今回九官鳥の名前がゴンであることが発覚した。
 今回の謎々「食べれば食べるほどお腹がすき、食べるだけ食べると死んでしまうものは?」(太郎)。「火」(ゴン)。
<ゴレンジャー基地に入るためにはゲートでレントゲン検査を受けるのだそうだ。それでエレキ仮面の侵入が分かったのだが、そもそもそのトラックにはイーグルメンバーが乗り込んでたから、区別が付いたのか?
 スナックゴンの在処を探し当てたエレキ仮面は「う〜ん。カレーの匂いだ」とか言ってその中に入る。ゴレンジャーの匂いってカレーなのか?
 戦闘中、格好付けて肩車した黒十字軍戦闘員達。何もしないうちにブルーチェリーに全員射抜かれてしまった。>
第45話 暗黒の剣鮫!海の殺し屋襲来

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 黒十字軍の剣鮫仮面はイーグル第1石油基地を急襲し爆破してしまった。人知れず海から迫る剣鮫仮面に、発信器を付けようと試みるゴレンジャーだが…
 敵は剣鮫仮面。上半身が巨大な鮫のものとなっているが、もの凄くバランスが悪い。水中から人知れず石油基地に近づき、破壊工作を行った。ゴレンジャーハリケーン二段ロケッターによって倒された。
 今回の謎々。「たったひとつでも足して6つになる果物は?」(太郎)。「イチゴ。“いち”と“ご”を足して“ろく”」(太郎)
<大岩は新装開店のパーラー・ゴンのためにチンドン屋の格好してサンドイッチマンやってる。で、フルーツパーラーになったのに、やっぱりカレー食ってる。
 モモレンジャーに「化物」と呼ばれて怒る剣鮫仮面。どう見ても化物です。
 剣鮫仮面に拳銃の銃弾で発信器を付けるモモ。撃った後で「いくわよ」とか言ってたけど、遅いって。
 その剣鮫仮面はモモに重傷を負わせるが、コンビナート爆破の方を優先。この甘さが…
 ミドパンチャーのお陰ですっかり出番がなかったミドメランだったが、今回はちゃんと使ってる。
 キレンジャーはキーステッカーで戦闘員を順番に殴るのだが、そうするとド、レ、ミ、ファ…と順番に音が。で、最後の一人の頭を殴り続けるとポクポクポクポク…チーン。
 剣鮫仮面はベルト爆弾なるものを使うが、その爆弾の効果範囲はとても狭いので、ゴレンジャー全員が顔つき合わせて爆発を待ってた。>
第46話 黒い超特急!機関車仮面大暴走

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 ペギーと飛鳥はパトロール中に機関車仮面を発見する。だが機関車仮面は破壊活動をするでなし、ただひたすら走り続けるばかりだった。それがゴレンジャー基地を探しているものと見破ったペギーは皆に連絡を取るが、機関車仮面の暴走は止めようがなかった…
 敵は機関車仮面。上半身がSL機関車という特徴あるデザインで、小さな機関車に変形ができる。ゴレンジャー基地を発見するためと称し、ただひたすら走るだけ。田舎道であれ、都会の雑踏であれ、ただ走るという、ある意味とんでもないキャラクター。実は探知機を足に装備していて、ゴレンジャー基地を探し回っていた。
 中期に入ってコメディ路線を突っ走ってるが、この話はそれを端的に表した話で、本当にただひたすら走るだけの怪人にゴレンジャーが立ち向かっていった話。良くこんな話考えつくもんだ。
 結局今回の機関車仮面って碌々戦うでもなく、最初から最後までただ走っていただけだった。凄いキャラだ。
 珍しく怪人がゴレンジャーハリケーンをインターセプト。だけど「こんなものでやられるか!」としっかり投げ返してた。
 今回のゴレンジャーハリケーンは石炭に変わり、機関車仮面の煙突を塞いで爆発。
 今回の謎々「世界で一番甘い魚は?」(太郎)「アンコは甘いぞ」(九官鳥)。
<冒頭、ペギーと飛鳥の前を走る機関車仮面は「どけ!」とか言いつつ、ただひたすら走るだけ。それを呆気にとられて見てるだけの二人…なんともシュールな描写だ。しかもただ走るだけの機関車仮面に突っかかる二人の方が完全に悪者にしか見えない。
 それでいきなりフルーツパーラーゴンにやってきた機関車仮面。「オーバーヒート気味なんで水をくれ」とか言って、ボイラーに水を補給した途端又走り始める。なんだこいつ?
 「俺は新幹線にも負けん」と豪語し、本当にかけっこで新幹線に勝ってしまう機関車仮面。しかしそのポーズは機関車ぽっぽのポーズ…これ又シュール。
 これまで散々ゴンを襲撃しておいて、未だにゴレンジャー基地の場所が全然分からない黒十字軍も相当に間が抜けてるんだが。それでナバロンの方はあっけなくゴレンジャーに発見されてる。
 さしもの機関車仮面もバリタンクの力には敵わず。それでアカレンジャーは「よし。轢き殺してやる」…って、ヒーローの台詞かこれ?しかも本当にバリタンクで轢いてる。これ又ヒーローがやることではない。
 「後1キロで全地区走り終わるのだ」と誇る機関車仮面。あんたの目的ってそれだけかい?
 戦いの最中キレンジャーとジャンケンを始める機関車仮面…おいおい。
 機関車仮面の末期の台詞「ワシの時代は終わった」…そりゃ新幹線の時代にSLはそうだろうけど、それを言っちゃあおしまいよ。
 ところで最後に江戸川総司令がバリタンクに乗ってたんだけど、いつ来たんだろう?>
第47話 赤い大逆襲!怒りのゴレンジャー

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 鳥牙仮面が幼稚園バスを襲う。バリドリーンで彼らを救出したゴレンジャーだが、執拗にバリドリーンとバリタンクを狙う鳥牙仮面は、今度は江戸川総司令を拉致するのだった。江戸川総司令とバリドリーンとバリタンクを差し出すように命令するのだが…
 敵は鳥牙仮面。民族衣装のような仮面を付けた怪人でバリドリーンおよびバリタンクの強奪作戦を行う。
 幼稚園バスの襲撃はすっかり特撮のパロディにされているけど、そう多い訳じゃない。そう言う意味ではかなり貴重な物語とも言える。話そのものは今ひとつ個性がないが、最後は崖っぷちで戦ってるので、素で危険なスタントが展開してる。
 今回は久々に007が大活躍。江戸川総司令を守ろうと黒十字戦闘員と戦ったり、トロイの木馬作戦でバリタンクに潜んでいたり。
 今回の謎々。「世界で一番トンマな戦争は?」(太郎)。「トンマはトロイ。だからトロイ戦争だよ」(太郎)。物語に関わる謎々なんだが、これは苦しい。
 今回のゴレンジャーハリケーンは青い鳥に変化し、それを鳥牙仮面が髪飾りにした所で爆発。
<バリドリーン捕獲のため、コンドラーから網を射出してバリドリーンにかぶせる。バリドリーンってプロペラで動いてるから、これやられたら確実に撃墜じゃないのかな?
 ナバロン砲の精度は異様に高く、着実にゴレンジャーの周囲のみを爆発させられるこれだけの威力を持つのになんで有効活用出来ないのだろう?
 拉致した江戸川を冷凍タンクに入れてゴレンジャーを脅迫する火の山仮面。責任者なんだから拷問するとかもっと有効な使い方はないか?
 バリタンクを持ってきたゴレンジャーに対し、火の山仮面は鳥牙仮面に「江戸川を返してやれ」と命令。素直だねえ。今回に限っては騙し討ちしたゴレンジャーの方が悪者だよ。
 バリドリーンのオートコントローラによって鳥牙仮面を空中に放り投げることに成功したアオ。しかしちゃんとパラシュートを付ける辺りは甘さかな?結局ゴレンジャーハリケーンで殺しちゃうんだけどね。
 「俺は鳥ではない」と叫ぶ鳥牙仮面。その際ちゃんとニワトリのようなポーズを取ってるのが律儀。>
第48話 黒い補給基地!遊園地危機一髪

  監督:田口勝彦
  脚本:高久 進
      新井 光
 イーグルの科学研究陣は高性能燃料KLCの精製に成功したが、その輸送途中に黒十字軍の襲撃を受けてKLCを奪われてしまう。そのKLCがドリームランド遊園地に運ばれていることを突き止めたゴレンジャーは調査を開始する。
 敵はカメラ仮面。蛇腹式のカメラを仮面にしている怪人で、レンズ部分に描かれた目がお茶目。カメラは透視装置も兼ねているようだ。
 敵であれ味方であれ、新兵器が開発されたら必ず奪われる。このパターンはこの話も健在。タンクローリーはちゃっかり奪われてしまった。この王道が楽しいのが本作。
 今回の謎々。「一日中お菓子屋さんの前で立っていたらくれたものは?」(太郎)。「日でも暮れたんでしょう」(新明)
 ゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・レンズカバー・エンド・マグネシューム」という長い名前だが、ハリケーン自体は変形せず、カメラ仮面のレンズに突き刺さって爆発するだけ。
<カメラ仮面はストロボ爆弾なる攻撃を行う。これは手に持ったストロボが光ると爆発するというもの。しかし、これってどういう原理なんだろう?ストロボって光だよね?
 奪われたタンクローリーを奪取したペギーは直ぐさまバルブを捻って「空っぽよ」と叫ぶ。中身入ってたらKLCを道にぶちまけてた所だぞ。
 遊園地とタイアップのため、お化け屋敷に入ると、「本物そっくりだ」とかちゃっかり宣伝も忘れてない飛鳥とペギー。
 戦闘員に化けた海城はカメラ仮面の透視装置によって正体がばれてしまう。顔の下から写したはずなのに、写真は正面を向いてる。それで海城が仮面をかなぐり捨てると服まで元に戻ってた。
 「KLCを燃やしてやる」と豪語するカメラ仮面はわざわざマッチを擦って火を付けようとする。なかなかせせこましいが、ストロボ爆弾はどうした?
 カメラ仮面にはちゃんと望遠レンズがある。しかし、そんなもの付けなくても良いようには出来なかったのか?可愛いお目々が見えなくなっちゃうよ。
 最後の戦いは遊園地なのに、一瞬で野原になってる。>
第49話 みどりの大脱走!卍のトリックプレイ

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 ヨーロッパで開発されたロボットのフランケン1号の設計図を受け取るためにフランスはパリに駐留するペギーと飛鳥。
 敵は角骨仮面。顔が何とも知れぬ動物の骸骨になっている。顔は本物の骨で、例え頭を落とされてもすぐに復帰する。だが、逆さまに顔が付いてしまうことがある。
 開発した新兵器を悪用されると言う黄金パターンに則った話だが、奪われるのがゴレンジャーメンバーというのが大きな特徴か。それにしても取る方も取られる方も間抜けな対応なのがなかなか楽しませてくれる。
 フランケン1号の設計図は、シルエットだけでも石ノ森章太郎デザインと分かる、なかなか優れもの。
 今回の謎々。「いくらぶつかっても音もしなければ怪我もしないものは?」(大岩)「まぶた」(大岩)。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・ドクロ」。ハリケーンが五色の骸骨の姿に変わり、外れた角骨仮面の顔の代わりに肩の上にのっかって爆発。
<パリでくつろぐペギーと飛鳥。その部屋はまさに成金趣味コテコテで、パリって言えばこういうイメージなのかな?
 フランケン1号の設計図を盗むためイーグル中央研究所そっくりな部屋を作る角骨仮面。部屋の設計を盗むのは難しくなったのか。
 で、首尾良くペギーと飛鳥を捕まえることに成功した角骨仮面。だけど、拷問する訳でなし、設計図を奪うでなし。それどころかイーグルの高官に化け、ペギーにフランケン1号を組み立てるようにお願いしてる。設計図あったら自分たちで作ればいいのに。
 音声変換装置を自慢する火の山仮面に対し、角骨仮面はモモレンジャーの真似して「いいわね。いくわよ」と、しかもポーズ付きで言ってた。それで火の山仮面に「いい加減にせんか」と頭叩かれてる。良いキャラだ。
 ペギーと飛鳥がフランケン1号を組み立ている部屋は肖像画によって覗き見可能。でも、それは筒抜けだから、向こう側も見えてしまう。ちなみに向こう側では戦闘員がジャンケンとかトランプとかやってる。風紀乱れてるぞ…ってか、なんだこの簡単な監視装置は。
 飛鳥をフランケン1号に扮装させるペギー。で、ボロボロになった白衣を持って「飛鳥が!」とか言って、飛鳥が死んだように思わせるのだが、白衣は血も付いてないし、飛鳥の残骸も残ってない。これで信じてしまう角骨仮面もかなり情けない。と言うか、フランケン1号見て一発でこれがロボットでないと気づかないか?
 ゴレンジャーハリケーン・ドクロによって顔がすげ替えられてしまった角骨仮面。「よくも二枚目の顔をこんな変な顔にしてくれたな」と叫びながら爆死…あんまり変わってないじゃん。それに顔だけは無事なはずだけど、爆死する時ちゃんと顔も付いてるよ。>
VOL.9
<A> <楽>
第50話 青い翼の秘密!危うしバリドリーン

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 バリドリーンがイーグル基地を襲っているという情報にショックを受ける新命。だが、バリドリーンを造った科学者が裏切って黒十字軍にバリドリーンを造ったという情報の嘘を見抜いたゴレンジャーは逆に黒十字軍に罠を仕掛けようとする。
 敵は鉄罠仮面。顔が鉄罠になっており、例えばブルーチェリーをそのまま受け止めてしまうことも出来る。ちなみに蝶のコレクターでもあり、うっとりと自分のコレクションを見渡すなど、マニアっぷりを見せている。彼がバリドリーンを狙ったのは、バリドリーンを自分のコレクションに加えようとしてらしい。罠を仕掛けるのも趣味だとか。
 バリドリーンに対する黒十字軍の罠と、その罠をひっくり返す罠が描かれる話。なかなか面白い設定だ。バリドリーンが主題なので、当然中心は新命となる。
 ちなみに今回大岩が科学者に変装しているが、わざわざ鬘まで着けると、ほとんどジョークにしか見えない。こいつを科学者に化けさせようなんて考えたのは誰だ?
 鉄罠仮面が化けた講談師は潮健児。確かこれが二回目の登場のはず。鉄罠仮面の声もそうらしい。
 今回の謎々。大岩が7つの輪を指さして、新命が「輪が7つ。罠(輪7)だ」と看破。一応物語に関わってる。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・バタフライ」。チョウチョに変化し、それを鉄罠仮面が「コレクションにしてやる。チョウチョ。チョウチョ」と喜んで捕まえた所で爆発。マニアっぷりがよく分かる。
<鉄罠仮面を見たイーグル隊員は「化け物」と叫ぶ。今まで散々黒十字軍と戦っていたというのに、まだ認識が足りないぞ。
 バリドリーンが封印され、「辛い気持ちはみんな同じだ」という海城に対し、「俺の気持ちは誰にも分からない」と泣き出す新命。駄々っ子か?
 偽物のバリドリーンを新命に見せた後、その張りぼてを楽しそうに壊す鉄罠仮面と火の山仮面。何故幹部が嬉々としてそんなことをやってる?
 イーグル基地の真ん前で諜報活動を行う鉄十字軍戦闘員。その格好で気づかないなんて、イーグル基地は節穴か?(罠なんだけど)
 鉄罠仮面をおびき寄せて捕らえるのに、ペギーは「新兵器があるわ」と勝ち誇ってるけど、それはなんと天井に仕掛けられた巨大なハンマー。新兵器って言うよりドリフのコントにしかならないぞ。
 大岩&新命と黒十字軍との綱引き合戦が展開。それで鉄罠仮面が何をやってるかというと、戦闘員を応援してるだけ。
 これがゴレンジャーの罠とばれてもやっぱり特攻をかける黒十字軍。作戦は最初から失敗だろうに。
 で、科学者に化けた大岩を連れてきた鉄罠仮面は「さほど頭が良いようには見えんな」と言ったり、「しかしお前しかバリドリーンを作れないと思ったら愛しくなってきたぞ」と頬ずりしたりと、なんとも変なキャラだ。マニアっぽくていいぞ。
 捕まった大岩は猿轡を噛まされたまま、地面に7つの輪が描かれていることを示すのだが、なんで都合良くそんなもんが書かれてるかな?それより両手が無事なんだから、自分で猿轡外せばいいのに。
 トリモチブルーチェリーで顔が閉じたままになった鉄罠仮面。目が見えないので、自分の仕掛けた罠にかかってしまう。それで「トリモチの次はシリモチだ」…余裕あるじゃん。
 で、罠の口が閉じた状態でゴレンジャーハリケーン・バタフライを食らったが、「チョウチョ、チョウチョ」とか言いながら追いかけてる。目が見えないんじゃなかったっけ?>
第51話 青いニセ札づくり!夕陽のガンマン

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 遠い異国からやってきたガンマン仮面は死の商人Xから窒息爆弾を買うために次々に現金輸送車と銀行を襲う。500億円という大金の行方を追うゴレンジャーだが、
 敵はガンマン仮面。リボルバー式拳銃そのものが仮面になっている。人呼んで「夕陽のガンマン」と自己紹介している。ミスターXから窒素爆弾を買うために次々と銀行強盗を行う。鼻もないのに、「オレサマは鼻が利く」という発言あり。
 世界征服とか何とかじゃなくて金を奪おうとする敵に対するゴレンジャーの活躍が描かれる話だが、妙に味のあるガンマン仮面のお陰で軽快な作品に仕上がっている。「007」からの引用もいくつかあるが、更に次回予告では「ダイヤルを回せ」のナレーションまであり。脚本の曽田氏は結構映画好きと見える。
 金にまつわる話のため、かなり生々しい話が展開している。特に火の山仮面の「最近は不景気です」とか「これで軍資金は充分です」とかの台詞は黒十字軍の台所事情をうかがわせる。
 ペギーはシャネルの五番を使っていることが発覚。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・黄金銃」。ハリケーンが金色の銃に変わり、そこから撃ち出された銃弾で顔射抜かれて爆発。
<ガンマン仮面のために特別にテーマ曲が作られているようだが、何故か妙に軽快な曲。これで殺されるイーグル隊員がなんか可哀想だ。
 指名手配の張り紙を見つけたガンマン仮面は「ほう。俺も有名になったものだな」と感慨深そうに喋ってるけど、いやそれ以前にこんなのがいたら一発で分かりそうなものだが。
 ゴレンジャーの待ち伏せにあったガンマン仮面は「俺の拳銃は素早いぜ」と言って拳銃ぶっ放してるが、その直後に目の前の戦闘員が撃たれて倒れてる。しかもゴレンジャーには一発も当たってないのに「俺の拳銃は百発百中だ」とうそぶいてる。
 ガンマン仮面と火の山仮面を前にそろばんを弾く黒十字軍総統。500億円には100億足りないと言うと、火の山仮面が「世の中不景気と見えてなかなか集まりません」とか言ってる。なんかサラリーマンっぽいなあ。
 ガンマン仮面を騙すために偽札を作るゴレンジャー。今これをやったらプロデューサは左遷だ。
 造幣局に仕込んだバリタンクの中で必死に札を刷る新命とペギー。こんなことするんだったら、充分な量を最初から用意しておけよ。
 ガンマン仮面とミスターXの取引で、「500億円あります」とか言いつつ、ちらっと見て「確かにあります」と報告するミスターXの部下。いい加減すぎるぞ。
 確か1滴で100万人が死ぬという窒息爆弾だが、何故か目の前でその威力を試そうとするガンマン仮面。間違いなくここにいる全員死亡だな。
 ゴレンジャーハリケーン・黄金銃に狙われたガンマン仮面は思わず「どーなってんの?」と混乱。殺そうとしてます…いやそれ以前にこんなものに変化させる理由は?
 最後にゴレンジャーマシーン勢揃いで走っているのだが、そこにはバリタンクも一緒に走ってる。いなかったけど007が運転してるのかな?
 そう言えば今回謎々無かったな。初めてのことだ>
第52話 ピンクの電話鬼!殺しのダイヤル

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 イーグル科学研究班の若山教授は第三次防衛計画としてニューゴレンジャーマシーン開発を進めていた。だがそれを察知した電話仮面は電話回線を使って博士を暗殺し、燃料を奪う。
 敵は電話仮面。頭に付いてる電話を用い、電話回線を使って対象者を暗殺する。電話回線に割り込んでの盗聴も得意。
 ニューゴレンジャーマシーン開発と、それを阻止しようとする黒十字軍との攻防が描かれる。電話回線を使っての暗殺と言えば、「怪奇大作戦」を彷彿とさせる。内容はかなり真面目なのだが、お茶目な電話仮面のお陰で随分話は緩和されてる。携帯電話がなかった時代だけに、電話が移動するってだけで大ニュースなんだよな。
 今回の謎々。「赤い身体に赤い尻尾、お金を飲み込みながらおしゃべりするお化け」(太郎)「赤電話」(大岩)。更に太郎は0079の送ってきた暗号がプッシュフォンの番号である事を看破する。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・設計図」。最終的にハリケーンの設計図となり、それを見た電話仮面が自分の電話で本部に連絡したら爆発してしまう。
<最初のナレーションで若山教授をイーグル隊員が「ボデーガードしてる」との発言。「ボデー」ねえ。
 次に清水博士に電話をかける電話仮面は、ボディガードの飛鳥に対し、「清水の家内でございます」と声色を使って騙す…騙される方も騙される方だ。
 ところでゴレンジャーマシーンのほとんどは清水博士が開発してるそうだが、バリドリーンとかはコンピュータによって作られたんじゃなかったか?
 黒十字軍に潜入していた0079はイーグルに連絡しようと電話をかけようとするが、その電話は電話仮面だった。あんなでっかい受話器があるもんか。で、殺されてしまってりゃ世話無い。
 その後やってくる青年は電話仮面の受話器使って恋人にラブコール。「新型かな?」とか言ってたけど、こいつも相当変だ。で、最後に受話器にキスしたのを電話仮面は「ばっちいばっちい」とぼやきながら拭いてた。
 江戸川総司令の電話番号が分かった直後ゴレンジャーがやってくる。それで電話仮面は出撃するんだが、そんな時間あるなら電話かけるべきだったんじゃないのか?
 電話仮面を拘束したキレンジャーは177をダイヤル。ちゃんと天気予報が聞ける。それで電話仮面は「何を言わす」と怒ってるが、電話仮面が喋ってたの?>
第53話 赤いホームラン!必殺の背番号1

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 黒十字軍の兵器開発者死神博士が逮捕された。終身刑を受けた死神博士を護送する任務を受けたゴレンジャーは、黒十字軍の襲撃を受けつつも、死神博士を無事刑務所に送り込むのだが、黒十字軍は新兵器ボール爆弾を完成させるため、死神博士奪還のために野球仮面を差し向ける。
 敵は野球仮面。顔が巨大な硬球の形をした怪人。妙にお茶目で憎めない奴だが、ゴレンジャーハリケーンを完全に防いでみせる実力を持っている。死神博士を奪還し、その後死神博士が開発したボール爆弾を使って大量殺人をもくろむ。声の永井一郎が実に良い味出している。
 ゴレンジャーの番組紹介があったら出てくる事が多い野球仮面の話。野球仮面自身よりもそれに従う九人のゾルダーが立ってる。背番号0の戦闘員が万歳をしながら「俺は、補欠だ」がなんとも良い。
 今回謎々は無いが、いつも野球をしては打たれている太郎君が「ボールがバットに当たらなきゃなあ」とぼやいているのがペギーの新兵器開発の糸口となった。
 今回のゴレンジャーハリケーンは2回行っている。1回目は「ゴレンジャーハリケーン・ストレート」。ハリケーンがボールに変化するのだが、それをバットで見事打ち返している。そして次が「ゴレンジャーハリケーン・変化球」。自在に変化させるボールに変化したハリケーンにバットが空振りして爆発。
<刑務所に護送された死神博士は他の囚人達と一緒なのだが、こいつだけ何故かシルクハットに黒服という優遇を受けている。マフラーまで付けてるけど、これは自殺しろっていってるようなものじゃないの?
 野球仮面はゴレンジャーに対し、「そっちが五人なら、こっちは九人だ」と威張ってるが、実際には10人いる。「俺は補欠だ」と言っていたゾルダーは数に入れないのか?
 最初のゴレンジャーハリケーンは5つのボールに変化するのだが、野球仮面はそれを全部打ち返してしまった。ところでゴレンジャーの面々にぶつかるのだが、爆発はしない…最初から倒すつもりが無かったの?
 奪還した死神博士が作ったボール爆弾は単なる粒々の付いたゴム毬のようにしか見えないが、それを持たせて「よーく見てみろ」とのたまう。それで野球仮面は「じーっ」と声に出して見つめてる。なんじゃそりゃ。
 で、そのボール爆弾のテストで、野球仮面が手塩にかけて育てたゾルダーが全員死亡…おいおいおい。
 その後、野球仮面はガスタンクを襲撃するが、ゾルダーの中にはちゃんと背番号を付けている奴らもいる。二代目?
 そしてそのゾルダーに対し、「お前らは黒十字軍の星になるのだ〜」と檄を飛ばす野球仮面。どこかで聴いた台詞…と思ったらキが早速ツッコミ入れてた。
 ピッチングマシーンで投げつけたボール三つをブルーチェリーで射抜かれた野球仮面はそれを見て、「俺は団子屋ではない」…分かってるって。
 今回のゴレンジャーハリケーンは一回目が「ストレート」で二回目が「変化球」。凄く分かりやすい。それはそうと、フットボールがいつの間にか野球の硬球に変化してるぞ。何故かキがプロテクターを着けてキャッチャーやってる。
 で、空振り三振した野球仮面。目頭を押さえながら「ついに引退の時が来たか」と叫びながら死んでいく。なんとも人を食ったキャラだ。>
第54話 真赤な挑戦!火の山最期の大噴火

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 失敗続きで後がない火の山仮面はついにゴレンジャーとイーグル基地を全滅させるため、ローラー作戦を開始した。ナバロンを前面に押し出して迫り来る火の山仮面。なりふり構わぬ火の山仮面の猛攻を前に、ゴレンジャーは決死の思いでナバロンの設計図を手に入れようとする。
 敵は火の山仮面マグマン。3番目の大幹部もここで退場となる。
 火の山仮面の最後と新たなる敵黄金仮面の登場が描かれる話。火の山仮面はほとんどこれまで前面に出る事が無かったが、今回は個性を見せている。背水の陣でナバロンと共に突っ込んで来て、ナバロンが破壊されると肉弾戦へと移行していくが、最後はやっぱりゴレンジャーハリケーンの前にあっけなく散る。
 ゴレンジャーの方も爆弾を積んだゴレンジャーマシーンで特攻をかける。バイクアクションにも力が入っていて、とても真面目な内容に仕上がっている…火の山仮面の最後は別にして。
 今回の謎々。「冬青く、夏枯れるもの」(太郎)「麦」(ゴン)。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・卵」。ハリケーンが巨大な卵に変わり、それを手にした火の山仮面は「生じゃないか。茹でてやる」と頭の火山に入れ、茹で上がったのを食べた瞬間に爆発…なんじゃこれ?
<ナバロンの中には張り紙があり、そこには「禁煙」の文字が。誰がタバコ吸うんだろう?と言うか、作戦中はよく煙出てるんだけど。
 黒十字軍総統は時折籠もってお祈りをするらしいが、でかでかと「祈祷所」とか書かれているのはなんとも妙な具合。神社の中にエジプトの石棺が置かれている光景は相当にシュールだ。
 いつもの採石場で戦っていたはずなのだが、いつの間にか海岸に戦いの場が移動してる…時々やっぱり採石場に戻ってる。どういう戦いなんだ?
 火の山仮面の最後の絶叫は「これは悔しい〜」。そりゃそうだろうけど、今まで散々部下がそれで倒されてきたって言うのに。>
第55話 金色の大将軍!ツタンカーメンの呪い

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 新幹部として着任したゴールデン仮面大将軍は大耳仮面と共にナチスが作ったという最近ガスZのテストを開始した。飛行船ツタンカーメンによるテストは成功。今度はジェット気流に乗せて全世界を滅ぼし尽くそうとするのだが、それを察知したゴレンジャーは新しいメンバー熊野大五郎を加え、ニューゴレンジャーマシーンと共に大耳仮面の元に向かう。地上での破壊困難なツタンカーメンを宇宙で爆破する作戦に出る。
 敵は大耳仮面。珍しい女性型の怪人で、戦いの最中にも身だしなみに気を遣ったり、「女に手を挙げるとは」とか、女性である事を強調しているのが特徴。本人はあまり強くないけど、飛行船ツタンカーメンがやっかい。
 ゴールデン仮面大将軍の登場と共に、ゴレンジャーも新キレンジャーとして熊野大五郎を加え、更にニューゴレンジャーマシーンとしてスターマシンが登場。新展開としては実に分かりやすい。
 新展開と言う事で見所も満載。ただ、そう言えば当時本放送観ていて、最後まで熊野大五郎には違和感を覚え続けていたが、なるほど声が重すぎと言う事が分かった。
 熊野大五郎の起用は、大岩大太がイーグル九州支部の教官に抜擢されたから。だそうだが、実際は怪我による交代。既に「仮面ライダー」で実績があるので、大岩の復帰までのつなぎ。と言う事なのだろう。
 それでその熊野大五郎はなかなか展開できない。本当にこいつって成績優秀だったんだろうか?単に体型だけで選ばれたのでは?
 今回の謎々「砂漠 黄金 ピラミッド」(アナウンス)「ツタンカーメン呪い計画」(海城)。ちなみに「エジプト」と答えた0010は殺されてしまった。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・耳栓」。ハリケーンが大きな耳栓になって大耳仮面の顔に張り付いて(大きな耳の穴になっていた)爆発。
<ところで今回登場した熊野大五郎だが、ゴレンジャーメンバーが誰一人知らないってのは組織上問題ないか?それ以前に大岩がいなくなった事に気づけよ。
 スフィンクス型の敵基地に入り込もうとするゴレンジャーメンバーは、地上からでは侵入出来ないため、空から接近しようとする。バーディ使えばいいのに、ロッククライミングや縄使うってのは面倒じゃない?
 で、建物に張られたロープに全く気づかないゾルダー達。何のための見張りだ?
 ところで黒十字軍総統は今回から八名信夫に変わった。妙に甲高くなった感じ。>
VOL.10
<A> <楽>
第56話 青い夏休み!魔の殺人海岸

  監督:山田 稔
  脚本:高久 進
      新井 光
 休暇で海でくつろぐゴレンジャーの面々の前に蛇口仮面が現れる。蛇口に姿を変え、気づかれないようにゴレンジャーに近寄って暗殺を試みる。蛇口仮面の撃退には成功したものの、今度は蛇口仮面は陽子と太郎を誘拐する。
 敵は蛇口仮面。「黒十字軍きっての暗殺の名手」だそうだ。蛇口に化けて気づかれぬように敵に忍び寄る。暗殺に命をかけるため、ゾルダーを使う事も拒む。体が極端に硬く、普通の攻撃では全くダメージを与えられず。
 ゴレンジャーの休暇とそれを狙う暗殺者蛇口仮面が描かれる話。蛇口に化け姿の見えない蛇口仮面に混乱するゴレンジャーだが、暗殺者を名乗る割には当の蛇口仮面が結構間が抜けている。
 休暇という事で、東映特撮お馴染みの伊東シャボテン公園と秀水園が舞台となる。ちゃんとシャボテン公園の見所を映してるのが特徴。
 今回の謎々。「お風呂場でいつも立っているもの」(太郎)…大五郎は答えず。答えは湯気。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・火の玉作戦」。ハリケーンが火の玉になって蛇口仮面を襲い、「なんじゃこんなもん」とか言ってステッキを突き刺したところで大爆発…バカかこいつ?
<落ちてきた大きな岩を受け止めて暗殺者を捜す大五郎は、目の前にある蛇口に気づかない。確かにこれが道路にあったら気づかないかも知れないけど、岩の上にあるか?
 結局暗殺が失敗した蛇口仮面に、ゴールデン仮面は「うぬぼれるからこんなことになるんじゃあ」とか怒ってるけど、こいつどこの訛りだよ。
 世界平和会議を護衛するのはイーグル。マシンガン持ってウロウロする姿は「平和」とはかけ離れた姿だ。
 体の硬い蛇口仮面を倒すため、陽子は母の形見のダイヤモンドを新命に渡す。その大きさは小指の先ほどもあるが、一体何カラットあるんだろう?それにその後ブルーチェリーに装着したものとは形が違ってるようだが?
 頑なにゾルダー使う事を拒んでいた蛇口仮面も最後の戦いではゾルダーに「かかれ〜」とか言いながら一緒に突っ込んでる。やっぱり後が無いので焦ってるんだろうか?>
第57話 黒い包囲網!五つの顔のペギー

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 隅田川に液体火薬が流れ込んできた。調査を頼まれたペギーと飛鳥はそこで黒十字軍のトサカ仮面の待ち伏せに遭う。実は黒十字軍はここで新型爆弾による地震作戦を敢行しようとしていたのだ。西多摩市に潜入したペギーは黒十字軍の手から逃れるため次々に変装しつつ爆弾の在処を探すのだが…
 敵はトサカ仮面。ニワトリのような仮面が特徴で、その動きもニワトリっぽい。西多摩市長に化け西多摩市全体を支配下に置きつつ、新型爆弾で日本殲滅を計る。
 ペギーの変装を楽しむためだけに作られたような作品で、西多摩市の中でウェディング、纏姿、テニスルック、パツキン姿、ダイバー姿と次々に変装していく。ウェディング姿は盗んだけど、他はどうやって手に入れたんだろう?この話が好評だったからか、以降スーパー戦隊では女性の七変化は定番ネタとなっていく。
 トラックの運転手としてラビット関根(現関根勤)が登場。極彩色の気取った服装で口調も気障ったらしいが、すぐに地金がでてしまう。にこやかな顔をへばりつかせて気絶してる姿が笑える。おや?喫茶店のボーイさんが左とん平じゃないか。なかなか豪華だ。
 今回の謎々はなし。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・入れ歯」。これまでとは違い、ゴレンジャー全員でトスをしまくり、ゴレンジャーストームよろしくアオが放り投げたハリケーンをアカが蹴って放つ。巨大な入れ歯となってトサカ仮面に噛みついて爆発。
<西多摩市の水質調査している調査員と共にコンドラーに狙われたペギーと飛鳥は職員を放っておいて自分たちだけ物陰に隠れる。運動能力の差とも言えるけど、かばえよ。
 西多摩市の市役所はどこですか?と聞くペギー。最初から調べておいてないの?
 西多摩市長室の背後の壁には「西多摩」と書かれているが、「摩」の字が「まだれ」にカタカナの「マ」が書かれている。ちょっとこれはバカにしてないか?しかも市長室には怪しげな装置と白衣の職員がたむろしてる。怪しい事に気づけよ。
 黒十字軍総統は「西多摩市は地盤が弱い」と断言。住んでる人間には恐怖の言葉だよね。
 逃げ回るペギーは「ここから逃げる訳にはいかないわ」とか言いつつ、イーグルに連絡をしようとはしなかった。お陰で飛鳥と同士討ちする羽目に。
 新型爆弾の製造をせかすトサカ仮面はゾルダーを殴りつけて液体をこぼさせてしまうが、それを全部ゾルダーの責任にしてしまう。こういう奴の下で働く人は不幸だ。
 トサカ仮面に自己紹介するペギーは「ある時は…又ある時は…」と一々説明。「多羅尾坂内」?いやこの時代だと「キューティハニー」か。>
第58話 真赤な野望!総統閣下の黄金城

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 パラボラ仮面は地上全ての黄金を強奪するゴールデン作戦を開始した。次々と奪われていく黄金に、追跡する大五郎までもが捕らえられてしまうのだった。
 敵はパラボラ仮面。顔がパラボラアンテナになっていて、ゴレンジャーの接近を探知したり、黄金の在処を見つけ出す事が出来る。全世界の黄金を奪うゴールデン作戦を敢行する。
 大五郎が中心となった話で、一人でパラボラ仮面と戦った結果捕まえられてしまうというドジっぷりを見せる。今回の黒十字軍の作戦は総統にプレゼントするためだけに黄金を奪うという、今ひとつの作戦だったため、ちょっとスケールが小さくなった。
 大五郎はやっぱり新米だけに他のメンバーにしごかれてる。後輩の宿命だね。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・観音菩薩」。ハリケーンが黄金の観音菩薩像に変わり、「おお、天国からわしを迎えに来たのか」と抱きついたパラボラ仮面と共に大爆発。
<金塊をどんどん強奪するゴールデン仮面だが、その目的は単に総統にプレゼントするだけだという。地球侵略はどうなった?それにその計画を聞かされた総統は両手両脚をばたばたさせて喜んでる。なんだかんだ言っても物欲に弱いらしい。
 金塊を探すパラボラ仮面は普通の家庭の主婦の指輪まで奪う。こんな効率の悪いことして本当に世界中の黄金を集められるのか?
 ブルースターでパラボラ仮面を追った大五郎は捕まってしまうが、その後でちゃんとアオはブルースターに乗ってた。回収したのかな?
 モモレンジャーのふりをする007の姿があったが、モモレンジャーのマスクがぱかっと分かれる所を見ると、本当に真似らしい。かつて本当に変身した事もあったのにね。
 ゴレンジャーの作戦で偽物の黄金を掴まされたパラボラ仮面だが、何のためのパラボラアンテナだったんだろう?
 観音菩薩に抱きついたパラボラ仮面は「天国から迎えに来た」と言ってたけど、この場合は天国じゃなくて極楽じゃないか?>
第59話 真赤な南国!謎のゴールド作戦

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 中林家に代々伝わる黄金の仏像が奪われた。警察では手に負えないこの事件を引き継いだゴレンジャーは四国にある豊臣家の財宝を狙った黒十字軍の作戦である事を知り、一路四国へ。四国にある五重塔を拠点に財宝を探し回るゴレンジャーと死の鳥仮面だが…
 敵は死の鳥仮面。巨大なプテラノドンのような仮面の怪人で、動きが大変制限される。四国に眠るとされる豊臣家の財宝を狙う。
 四国の出張編。映画のバンクが使われていたり、馴染みのさんふらわあ号が使われている辺り、東映特撮っぽい作品に仕上げられてる。今回の宿泊は松山のニューダイヤモンドホテルで徹底的に宣伝してる。物語そのものは埋蔵金の探索で、どことなく股旅ものを思わせる物語になってる。
 合戦模様はバンクが使用されているけど、縮尺からして映画で使われたものっぽい。どこの映画だろう?
 そう言えば大岩と違ってなかなか食べるシーンが無い大五郎だが、今回は山盛りのライスでステーキ食べてるシーンあり。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・カスミ網」。ハリケーンがカスミ網になって空飛んでる死の鳥仮面を絡め取って爆発。
<お遍路の格好をしてる大五郎が金の仏像を持ってるのだが、仏像が結構大きいので、胸から半分はみ出てる。これじゃ丸分かりだよ。
 妙に豊臣家の財宝に詳しい海城だが、その目つきと言い、しゃべり方と言いかなりマニアック。実は埋蔵金探しが趣味だったのか?
 それぞれ変装して四国入りした新命を除いたゴレンジャーの四人と陽子。常に一緒に行動してるので、変装してる意味がない。一応海城とペギー、飛鳥と陽子は新婚さんって触れ込みらしい。これも四国の観光宣伝の一環かな?
 ミドパンチャーを口の中に受けた死の鳥仮面は思いっきりボールを叩きつけたらポーンと跳ね返ってた。ミドパンチャーの弾ってゴムボールなの?
 陽子が人質にされ、仏像を持っていくゴレンジャー。仏像と引き替えに陽子が返るかと思ったら、結果的に仏像を渡すだけ。もうちょっと駆け引き考えようよ。
 石鎚山に向かうゴレンジャーだが、ロープウェイの頂上では死の鳥仮面とゾルダーが待ちかまえてる。誰もいない所でひたすらポーズ取り続けてる死の鳥仮面は端から見ると結構シュールだぞ。
 ロープウェイで石鎚山に向かうゴレンジャーを襲う毒ガス。最初からバリドリーン使ってたら?いや、バーディーだってあるだろうに。
 爆発によって埋蔵金は再び地中深く埋もれてしまったが、それを放っておくゴレンジャー。いや、場所が分かってるんだから、バリタンクなりなんなりで簡単に掘り出せないか?なんせ9兆円だよ。>
第60話 青い瀬戸内海!浮かぶ秘密要塞島

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 死の鳥仮面を倒したゴレンジャーの面々は短い四国での休暇を楽しんでいたが、そんな彼らの前に現れた妖貝仮面。実は黒十字軍は中性子爆弾で四国を死の国にし、そこに前線基地を作ろうと計画していたのだ。巨大な貝に変身した妖貝仮面から爆弾反応をキャッチしたペギーは金属工学の権威である横井博士を呼ぶ。
 敵は妖貝仮面。巨大な貝に変身出来、その口から何メートルもの長い舌を出して人を絡め取る。その中身はまっ赤な怪人だった。中性子爆弾によって四国を死の国にしようとする。
 四国ロケの後編。やっぱりさんふらわあ号が出てきてゴレンジャーはニューダイヤモンドホテルに宿泊してる。
 妖貝仮面によって海に引き込まれる陽子や新命の姿が見られるが、特に新命は素のまま海に引き込まれて「ゴボゴボゴボ」とかやってる。流石宮内洋。体を張った演技だ。新命がいないため、今回バリドリーンはアカが操縦してるみたいだ。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・真珠」。妖貝仮面が思わず真珠をキャッチして「海の思い出だ」と抱え込んだ所で爆発。ここでは一旦ミドが海の中に落としてしまい、予備が使われる…実はこれが後に意外な伏線となっている。
<黒十字軍の作戦は四国に中性子爆弾を撃ち込み
 死の国になった四国に前線基地を作ろうというもの。しかし、そんなところに基地を作れるものなのやら。
 モモレンジャーが海中から飛び出るシーンはいつもの如くフィルムの逆回転が用いられるが、飛び込み方が悪かったか、すごいがに股で飛び出てきてる。
 江戸川総司令はゴレンジャールームでお留守番。何となくふてくされてるように見えるのは気のせい?
 妙に個性的な横井博士。なんでもスパイ小説の大ファンだそうで、ボンドになったつもりで頑張るとの事。偽物と醜い口論してる。
 妖貝仮面の殻は特殊金属だそうだが、翼のようにばたばたさせるとぐにゃぐにゃ曲がる。どういう金属なんだろう?
 ミサイル撃つのに10分のタイムラグを置く妖貝仮面。なんでわざわざそんな時間必要なんだ?そのまま撃ちゃいいのに。お陰で当然の如く阻止されてしまう。
 貝状態になった妖貝仮面をレッドビュートでしばき倒すレッド。これじゃどっちが悪役だか。>
第61話 桃色のKOパンチ!エンドボール勝負

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 ゴレンジャーに対抗するため、黒十字軍の牛靴仮面はゾルダーと共に黒十字ハリケーンを開発しようとする。そのために選ばれた牛靴仮面は、自ら陣頭指揮を敷いてゾルダーの特訓を開始。ついに黒十字ハリケーンを開発するのだった。
 敵は牛靴仮面。大きな靴がそのまま仮面になってる怪人で、ゴレンジャーハリケーンに対抗し、黒十字ハリケーンを開発する。
 中盤以降多くなったコミカル作品の中でも白眉の作品で、なんと黒十字軍が黒十字ハリケーンを開発すると言うもの。これが開発途中だったので、一回目は失敗。失敗したら「ちょっと待て」とか言いつつすぐに逃げてしまう。更に黒十字ハリケーンのキックに失敗したり、蹴ったエンドボールを自分で受けてボロボロになってるとか、ゾルダーに胴上げされたら崖から落下したりと、とにかくパフォーマンスが凄い。
 後半はハリケーンのけり合いでカブトムシとクワガタムシになってぶつかり合うとか、とにかくハリケーンネタがこれでもか。と詰め込まれてる。
 前回エンドボールをミドが落としたのがこんな所で伏線となってる。前回回収してなかったので、それが牛靴仮面との争奪戦へとなってしまう。お陰で又松山がちょっとだけ舞台になってる。
 久々の謎々。「男の子に2つあって女の子にひとつしかないものは?」(太郎)。「"こ"の字」(大五郎)。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・カブトムシ」。牛靴仮面の黒十字ハリケーン・クワガタと真っ向からぶつかり合って勝利する。
<エンドボールの回収に来た牛靴仮面はミド、モモと戦う。「先に殺してやる」とか言ってたけど、実際それが一番効率良いはず。
 牛靴仮面の大きな口は飾りらしく、海に入った後ぎゅっと絞ると水が出てくる。
 飛鳥とペギーはエンドボールの場所を特定していたが、その後回収に向かった飛鳥をペギーは見失って、松山城の展望台から探す。何のための事前打ち合わせだったんだろう?
 エンドボールはなんと水に浮く。どういう素材で出来てるんだ?
 都合良くエンドボールの偽物が水中に隠されていた。いつそんなものを用意する暇があったんだ?
 黒十字ハリケーンを開発中の牛靴仮面は手ぬぐいで鉢巻きをして、開発陣に
 黒十字軍総統がとんでもなく性格悪くなっていて、牛靴仮面のデモンストレーションで長々前口上言っているのを、「やかましい」と叫んでるし、爆弾失敗したら「わしゃ帰る〜」とか。駄々っ子みたい。
 牛靴仮面は自分の事を「キックの鬼」とか言ってたけど、いつこいつが沢村になってた?
 失敗した黒十字ハリケーンの直撃を受けた牛靴仮面。服とか仮面とかボロボロになってるけど、ちゃんと生きていた。で、ゴールデン仮面にどつかれてる。
 牛靴仮面「俺の不屈の闘志、分かるかな?」で、太郎少年が「わっかんねえだろうな」。そのまま謎々コーナーになる。
 パイナップルになった黒十字ハリケーンをバリタンクで受け、それを返した時は巨大な鉄球になってた。
 で、その鉄球が爆発してゾルダーは全滅するのだが、その後又しても黒十字ハリケーンを出す時は又復帰してる。どこから湧いて出た?
 結局ハリケーンのけり合いに敗北して爆発する牛靴仮面は「俺って駄目だなあ」と呟きながら炎の中に。可哀想に。>
VOL.11
<A> <楽>
第62話 白い怪奇!死神館の罠

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 ニトログリセリンの2万倍の破壊力がある液体火薬SX2000をイーグル基地に単独で運ぶ事になった海城。30時間以内にイーグル基地に到達する必要があったのだが、その事は黒十字軍のアバラ仮面の知る所だった。崖下に突き落とされ、通信装置まで故障してしまった海城だったが…
 敵はアバラ仮面。肋骨がモチーフの仮面で、骨が四つほどくっついて顔になり、その顔がバラバラになって武器としても使える。死者を蘇らせる力を持つ。
 ゴレンジャーのリーダーとして、ゴレンジャーの面々を統括する立場にあるだけになかなか海城単独の主役の話は少ないのだが、今回は珍しくアカのみを中心とする話。崖から突き落とされて大怪我させられ、声も奪われてしまうと言う、大変ハードな話に仕上げられてる。ゴレンジャーの変身も最低限度。ここまで徹底したのは、特におちゃらけた作品が多くなった後半では大変珍しい。まあ、一方ではツッコミ所も多々あるんだが。
 今回の謎々。「自動車でもいけないくらい遠くにあるのに、すぐ触れるものは?」(太郎)。「水に映った月」(太郎)。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・鶏ガラスープ」。エンドボールが丼に入ったスープになり、それを「美味そうだ」とか言って飲んだアバラ仮面が爆発。
<隠密行動を取るため単独でSX2000を運ぶ海城。でも絶対バリドリーンで運んだ方が効率が良い。しかも隠れての護衛もない。海城はこれを「一番の作戦」と言っていたが、これじゃザルだろ?
 レッドスターが落下する時、そこに乗ってたアカレンジャーの姿はどう見ても人間が入っていない…けどバイクは本物なので、派手な落下シーンになってる。
 崖下に落とされてしまい、身動きが取れなくなってしまった海城。ゴレンジャーにはバーディという空飛ぶ装備があるはずなのだが…そう言えば後半になってからバーディは全く使われなくなったな。
 アバラ仮面が操る洋館の美女はペギーを目の前にした時「ゴレンジャーの方ですね?」と声をかける。二人とも海城がそんな事を言うと思ったか?
 海城のブーツには小さなナイフが隠されていて、それを使って後ろ手に縛られたロープを外すのだが、ナイフを直接使うのではなく、一旦ロウソクを落として、その炎でロープを焼き切るというややこしい方法を使っている。落ちた時点でロウソクの火は消えてそうだけどね。それにロープ焼き切るの
 海城、ペギー、飛鳥の3人を完全に手中に入れてるんだから、時限爆弾なんか使わずにすぐに殺せば良いんじゃないか…ってのは言っちゃいけないことだろう。
 アバラ仮面はエンドボールを受けた際、「これは美味そうだ」とか言って飲み干すのだが、鶏ガラスープと言うくせに、そこに入ってる骨はほ乳類のような関節がある。いや、大体そんなもの飲む事自体が…いつもの事か。>
第63話 黒い電光石火!飛び出す大砲

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 黒十字軍はイーグルの原子力発電所破壊のため、モニターに化けたテレビ仮面をイーグル基地に潜入させて原子力発電所の地図を奪う。何が潜入したのかさっぱり分からないゴレンジャーだが…
 敵はテレビ仮面。顔がテレビになっていて、頭に電波塔が建っている。テレビには絵に描いた目だけが書いてあるが、まるで子供の落書きだ。モニターに様々なものを映し出して観ている人間に幻覚を見させる他、モニターから様々な重火器を出して攻撃する。
 イーグル基地の巨大原子力発電所が舞台で、ゴレンジャーの面々も死を覚悟してテレビ仮面に対抗する。爆発の演出及びテレビ仮面の幻覚のサイケデリック演出が映えた話でもあるが、とにかくツッコミ所が多い作品でもあり。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・チャンネル」。エンドボールが巨大な手になってデタラメにテレビ仮面のスイッチを押すと、顔のモニターに「終わり」と出て爆発。
<イーグル基地に設置されているテレビに化けたテレビ仮面。しかし随分とレトロなデザインだ。まるでダンボールのようにイーグル局員が軽々と持っていたけど、一体重さはどのくらいなんだろう?
 それでそのテレビを廃棄処分とする訳だが、すり替えられたモニターは明らかにデザインが違う。黒十字軍に襲われて混乱したという説明は付くが、だったら報告しろよ。
 イーグルの原子力発電所はスリーマイル島型。日本では採用されてないやつだぞこれは。それに秘密のはずなのに、デカデカと「イーグル原子力発電所」って看板が立ってるよ。
 第1ゲートを守る飛鳥に幻覚を見せたテレビ仮面は意気揚々と第2ゲートに。混乱してる飛鳥に全く攻撃をしないとは詰めが甘い。
 海城達を前にしたテレビ仮面は高笑いしながら「遠からん者は音にも聴け。近くば寄って目にも見よ」って…お前は鎌倉武士か?
 幻覚を見せるテレビ仮面に対し、モモミラーでテレビ仮面を逆に見つつ攻撃する。メデューサ?それにしてもこれではなんの意味もないような気がするんだが。
 あくまで地上から原子力発電所を破壊しようとするテレビ仮面だが、位置が分かってるんだからコンドラーで攻撃すればいいのに。
 後のないテレビ仮面は多数のゾルダーを引き連れて原子力発電所へ。ジープは一台しかないので、半分以上のゾルダーは走ってる。なんか本当に後がないってのが分かる。
 敵に分からないように電波基地に上ろうとする新命。わざわざロープを使って上ってるけど、バーディはどうした?
 怪電波を受けてパワーアップしたテレビ仮面は30インチ砲を繰り出す。だが至近距離から発射しているにもかかわらず、バリタンクの張ったネットにはじき返されてた。どういう砲弾だよ。
 発電所の至近距離に来ながらなんの攻撃もせず、一々高い所に上ってゆっくりミサイルの用意をするテレビ仮面。えらい余裕だな。
 電波基地を襲っておかしな電波を出してテレビ仮面を混乱させるアオレンジャー。そこにいたゾルダーはなんの報告もしてなかった。
 で、混乱したテレビ仮面は近くのゾルダーに「何とかしろ」と言うのだが、やってるのはテレビ仮面の顔をぶっ叩いてるだけ。まあ、昭和のテレビだし、それもありか。懐かしい。
 ゴレンジャーハリケーンは巨大な手になってテレビ仮面のスイッチを入れるのだが、そこで「終わり」とモニターに出てる。そんな機能が付いてたの?
 最後のナレーションは「黒十字軍の作戦はますます巧妙になり、いよいよ強力になってきた」…そうか?>
第64話 青いUFO!!宇宙軍大襲来

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 黒十字軍は超巨大飛行要塞・黒十字城を完成させ、ここから秘密兵器バットラーを用いた侵略を開始する。宇宙侵略軍の黒十字忍団とともに、イーグルのレーダー基地を次々と破壊する時計仮面。
 敵は時計仮面。撃たれた人間が消滅するという特殊弾を用いて攻撃してくる。更に新しく開発したバットラーからイーグル基地を次々と攻撃してくる。
 新章の開始となった話で、黒十字軍は新たに黒十字城と謎の部隊扱いの黒十字忍団を率いて攻撃をかけてくる。ここから黒十字軍はますますパワーアップした事が分かる。新展開らしくEDがここで初めて変わった。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・マグネットロック」。時計仮面の頭に大きな磁石がくっついて、時計を無茶苦茶に動かして爆発させる。
<大五郎が開発したUFO発見眼鏡。なんとこれを付けるとUFOが見えなくなってしまうと言う画期的(?)な発明だ。
 モモレンジャーのモモ爆弾を杖ではね返す時計仮面。はね返したは良いんだが、黒十字忍団のど真ん中で爆発してるぞ。
 黒十字忍団は時計仮面の顔の時計の針によって行動しているので、それを逆向きに回すと行動が逆転してしまう。それはそうと、逆転させると分針と時針が一緒に動いてるぞ。故障してるんじゃないのか?
 イーグル基地に仕掛けられた隠しカメラを身ながら「これは宇宙人の仕業に違いない」と断言する飛鳥。しかしそこに映ってる姿はゾルダーの格好にそっくりなんだが。
 時計仮面は破壊されたイーグルレーダー基地の跡地に置いてある石を見た瞬間「これはゴレンジャー基地の場所だ」と断言。子供が置いただけのような石ころでそれが分かるとはたいしたものだ。
 レッドビュートを取り出したアカを見て慌てて姿を消した忍軍。しかしそこら中をしばいてたら姿を現した…ってか、単に保護色だったの?
 バットラーを見事撃墜させたアオが地上に降りて来た時にゴレンジャーの名乗りが始まるのだが、それまで戦ってたのが、突然忍団の攻撃は止んでしまう。
 忍団との戦いで他のキャラはともかくキだけは翻弄されっぱなし。可哀想に。
 地面に置いてあった時計を踏みつけたアオに、「よくも俺の顔を踏んでくれたな」と怒る時計仮面。踏んでたのは盾の方だけど、そっちが本当の顔なの?
 時計仮面が「自爆してやる」と息巻いたら忍軍は消え、普通のゾルダーに変わってる。逃げたな?
 時計仮面は「自爆してやる〜」って言ってるんだから、わざわざゴレンジャーハリケーンを使う必要なかったのに。
 最後に黒十字城からイーグルレーダー基地の庭に時限爆弾が落とされる。なんで時限爆弾?それよりレーダー基地をそのまま攻撃すれば良いんじゃないのか?>
第65話 真赤な決死隊!!殴り込み黒十字城

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 空飛ぶ要塞黒十字城で東京殲滅を図る黒十字軍。バリドリーンの数十倍という巨大な黒十字城に立ち向かうゴレンジャー。だが黒十字城は止まることなく、ついに東京攻撃を開始してしまう。東京のど真ん中にその居城を構える黒十字城。そして総統は落ち葉仮面にゴレンジャー掃討を命じる。
 敵は落ち葉仮面。全身が枯葉のような姿をしている。全身がバラバラになってもすぐに再生してしまう。ちなみに笑い声は「ハーッパッパッパー」
 前回から登場した黒十字忍軍との戦いが描かれる。やはり特殊部隊だけあってゾルダーとは異なりなかなかしぶとく、まともに倒す事も出来ないほど。
 東京全域が今回の作戦範囲のため、特撮には大変力が入ってる。時折予算不足の所もあるのはご愛敬だが。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・焚き火」。エンドボールが火のついた木ぎれになり、落ち葉仮面にぶつかり、炎上して爆発。
<黒十字城の威圧感を出すために住宅地に巨大な影を落とす…なんで影が白いんだ?
 ゴレンジャーが運んできたバリドリーン用の弾薬を破壊する落ち葉仮面。しかし同じ所に停めてあったスターマシンには全く手を付けてない。勿体ない事を。
 トラックを爆破した後、大笑いしながら背面走りをする落ち葉仮面の姿は見た目完全なアブナイ奴状態…
 洞窟に隠れているバリドリーン破壊のために爆薬を仕掛ける落ち葉仮面。しかしバリドリーン本体には爆薬が仕掛けられてなかったらしく、洞窟が崩れてるだけだった。
 この手の作品のバリヤーというのは割れる描写があることが多いが、黒十字城に張られていたバリヤーは赤い寒天のようなものだった。007が操るバリタンクによってやっぱり壊されてしまう。簡単なものだな。
 黒十字城を見事破壊したゴレンジャー…東京のど真ん中でこんな大爆発起こして大丈夫なのか?それに本体の黒十字城は地下にあり、外にあったのは張りぼてだったらしい…用意の良い事で。>
第66話 赤い人質交換!!バットラー大爆撃

  監督:竹本弘一
  脚本:高久 進
      新井 光
 黒十字城とバットラーの攻撃によりイーグル基地が次々と破壊されていく。爆撃の前に怪電波が出ているのが分かり、そのヒントから次の爆撃地点を予測しようとするゴレンジャーは、その怪電波に使われている乱数表が黒田博士が作ったものだと推測する。
 敵は風車仮面。顔自体が風車になってる。イーグル秘密基地爆破作戦の陣頭指揮を執っている。
 ゴレンジャーと風車仮面による罠の掛け合いが描かれる。騙し騙されだが、やはり海城が一枚上手というオチがつく。
 てっきりもう無くなったのか?と思われたバーディーを今回は存分に使用してる。バリドリーンが話の中心になったためかな?
 今回の謎々。「ゴミばかり集めている鳥は?」(太郎)。「ちり取り」(太郎)。「ちり取りと仲良い字はなに?」(太郎)「掃除」(太郎)。陽子に出しているが、陽子は何にも応えなかった。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・扇風機」。風車仮面の真っ正面に扇風機が飛んでいき、風車を逆回転させて爆破。今回はなんとアオレンジャーがゾルダーのふりをしてエンドボールを強奪したかのように見せている。
<それにしてもイーグルの基地って一体どれだけあるんだろう。ここに至るまでもの凄い数の基地が破壊されているはずなんだが、まだ破壊される基地が残っているとは。
 暗号電波の乱数表を作ったのは黒田博士である事を推測するアカだが、その黒田博士の姿が牛乳瓶眼鏡に山羊髭の丸顔という、どこか胡散臭い姿だった。わざわざ変装しやすくしたのかな?
 風車仮面の胸はバットラーの通信装置になってる。だが、そこにある基盤はぐにゃぐにゃと曲がってる。よくこれで通信が出来るものだ。
 秘密基地に海城が潜入しているのが分かっていながら普通通り働いているゾルダーたち。お陰で海城はやりたい放題。こんなに強いんだったら何も乱数表手に入れる必要なんて無いんじゃないのか?
 ゴレンジャー勢揃いを見た風車仮面は「今が全滅のチャンスだ」とゾルダーを呼び寄せるが、出てきたゾルダーはみんなして風車仮面の周りをぐるぐる回ってるだけ。攻撃しろよ。
 風車作戦を返され目が回った風車仮面。「おのれ人の技を…」と言った時、ゾルダーの一人が「こっちですよこっち」と話の腰を折る。よく怒らなかったね。どこを向いてるんだかよく分からないけど。>
第67話 真赤な特攻!!キレンジャー夕陽に死す

  監督:小西通雄
  脚本:上原正三
 イーグル化学陣はカビを利用した新兵器の開発を進め、オイルと反応し、金属を溶かすカビカXの開発に成功する。その事を知った黒十字軍の缶切り仮面はイーグル研究所を襲う。東京中に散布されたカビカXのため、手が出ないゴレンジャーだが…
 敵は缶切り仮面。ドラム缶に身を潜めてゴレンジャーを襲い、右手のドリルによってついには大五郎に致命傷を負わせる。その姿自体もドラム缶をモティーフとしているが、その顔はとても凛々しい姿となっている。
 二代目キレンジャー熊野大五郎の殉職が描かれる話。当然ながら戦隊ものでは初の殉職者で、全作を通し最も重い話となっている。自分の過失でカビカXを奪われてしまった事に責任を覚える大五郎は道行く人に誰彼構わず「ごめんなさいごめんなさい」と謝っている姿が哀愁を誘う。更に太郎君がカビカXで故障した車に轢かれたりと、これまでのお笑い路線とは一線を画した作品となっている。
 その分今回は全編に渡ってキレンジャーの活躍が描かれる事になる。
 東京中が攻撃されているのを黙って見ている事が出来ない新命と、これがバリドリーンをおびき寄せる罠であると、出撃を止める海城。珍しくこの二人の衝突が描かれる。
 キレンジャーが命を賭けて奪取し、バリドリーンに積んだカビカXによって破壊される黒十字城。しかし実は…結果として大五郎は犬死にだったというのがきつい。
 そして初代キレンジャー大岩大太の復帰!大五郎を殺した缶切りカッターを見事受け止めながらの登場が実に格好良いぞ。久々の「俺はでっかい噴火山タイ」も嬉しい。
 流石に仲間を殺されたからか、黒十字忍団の群れに対しても圧倒的強さを見せるゴレンジャーの姿も良い。
 今回の謎々。「盗んだり刺したり叩いたりして人を喜ばせるものは?」(太郎)「野球」(太郎)。当然ながら大五郎に出した最後の謎々となった。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・缶詰」。缶詰を見るとつい開けたくなると言う缶切り仮面の目の前で爆破。
<カビカXをバットラーから空中散布する缶切り仮面。バットラーって金属じゃないのか?
 カビカXを奪い返したキレンジャーはカビカXを缶切り仮面に対し投げつけてた。爆発させたら同じじゃないか。
 缶切りカッターで致命傷を負ったキレンジャーだが、カッターは脇腹の横にあってどう見ても刺さってないんだが…確かにツッコミ所は多くないけど、やっぱり結構あるのが本作の特徴か。
 缶切り仮面の最後の台詞は「そりゃないだろ」…確かにそうだけどさ。>
VOL.12
<A> <楽>
第68話 ピンクの反乱!!針・針・針の大攻撃

  監督:小西通雄
  脚本:高久 進
      新井 光
 イーグルミサイル基地を爆撃する黒十字軍。ミサイル基地の隊員がみんな無抵抗で殺されている事に疑問を覚えて調査を開始したペギーの前に注射仮面が現れる。実は注射仮面のばらまいた薬を服用した人間は黒十字軍に絶対忠誠を誓うようになってしまうのだった。
 敵は注射仮面。風邪薬と偽って黒十字軍に絶対忠誠を誓う薬を町中にばらまく。注射器を投げナイフのように使って攻撃する。
 薬により黒十字軍に忠誠を誓う人間達を前に、攻撃が出来ないゴレンジャー達の姿が描かれる話。一般人を攻撃に用いるのは悪の組織の常套手段だが、これが最も効果的。今回はペギーと陽子の二人が中心。特に6人目のメンバーとも言える陽子がこれだけ目立った話は初めての事。
 ペギーが一瞬にしてモモレンジャーに転身し、逆さ宙返りをして橋の上に飛び乗るシーンは逆回転を用いているが、注射仮面の攻撃も同時に描いているので、なかなか高度な特撮が用いられている。バイクアクションも危険なもので、ゾルダーが本当に轢かれてるんじゃないか?と思われるシーンまであり。全般的に特撮アクションが良くできた話。
 二代目キレンジャー役のだるま次郎には悪いけど、やっぱりキレンジャーは畠山麦だね。戦いもあくまでコミカルに、派手に仕上げてくれている。最早黒十字忍団さえも完全に圧倒するようになった。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・アンプル」。エンドボールが注射のアンプルになり、それを注射仮面が「吸い取ってやる」と口を開けた所爆発。これもかなり間抜けな技だ。今回はゴレンジャーストームのように蹴りながらのトスになってる。
<「悪性の病気が流行ってますから予防注射します」と言ってくる車が登場。こんなもんで信じてほいほい注射打たせる人がいるのが恐ろしい。それで使ってる注射はまるで馬用のでっかい注射。しかも消毒もせずに連続注射してる…これだけで充分怖い話だよ。
 注射仮面のやってる事って住民の自主的協力が必要なので、それを受けないようにアナウンスするだけで話は済んでしまうのではないか?
 バリタンクを使って無茶苦茶に注射仮面をいたぶったアオレンジャーはボロボロになった注射仮面に対し「勝負はこれからだ」と宣言。いや、それどっちが悪者か分からないって。全般的に今回は注射仮面がいたぶられ続けられてる。>
第69話 五色の新兵器!!バリキキューン発進

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 街頭でパイナップルの特売しているのを見た大岩は陽子と太郎と共にパイナップルを買い込んでゴレンジャーの面々にふるまう。しかしそれは実はパイナップル仮面の作戦で、そのパイナップルの一つには発信器とカメラが埋め込まれていた。そのパイナップルを使い、ゴレンジャー基地を襲うパイナップル仮面だが…
 敵はパイナップル仮面。顔がパイナップル爆弾になっていて、顔が外れても爆弾として使用可能。黒十字軍の基地の防衛を主に行っている。ただし口先だけと言われ、ゴールデン仮面からもあんまり信用されていない。
 ゴレンジャーの新兵器バリキキューンが初登場。飛行船型の新兵器で、しっかりOPやEDでも使用されており、特にEDは曲は変わらないけど歌詞はバリキキューンが入ったものに変えられている。今回はキが捕まったため、その救出のために用いられる。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・パインカッター」。エンドボールがナイフになってパイナップル仮面の顔を切り裂く。
<ツッコミ所で無いのかも知れないけど、何で今回の敵はパイナップル?全然強そうに見えないんだが。
 パイナップル仮面から買ったパインを一々調べるのだが、一番肝心な鉢植えのパインだけ全く調べないゴレンジャーの面々。確率良いな。
 夜中にゴンのイレに行った大岩は「腹が減った」とか言って勝手に炊飯器からご飯よそってカレー食べてる。一応これは泥棒になるんじゃないのか?
 パイナップル仮面を前に「お前がパイナップル仮面か?」とビシッと決めるアカ。今までパイナップル仮面の名前は出てきてなかったけどね。まあ、あの顔見れば他の名前は思い浮かばないけど。
 高性能ぶりを見せつけるバリキキューン。どれくらい凄いかというと、バリキキューンよりも大きなバットラーをぶら下げて運べるくらい…物理的に無理だって。
 バリキキューンを攻撃しようとして機関銃を撃ちまくる黒十字忍団。それなのに周囲からは大爆発が起こってる。
 パインベルトに絡み取られたキはそれをふりほどいたら後ろにいたモモにばさっと紐が掛かってしまった。モモは全然気にしてないみたいだけど、危険とか考えないんだろうか?>
第70話 青い逆襲!!宇宙特急をストップせよ

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 地球上にあるバンアレン帯を破壊し、人間を抹殺しようという地球キャップ計画を遂行するタイヤ仮面。それを聞き込んだイーグルのスパイ0017は重要な情報をゴレンジャーに伝える。宇宙船の権威工藤博士を護衛するゴレンジャーだが、海城が捕らわれてしまい、バンアレン帯破壊ロケットに乗せられそうになる。
 敵はタイヤ仮面。タイヤとタイヤチューブを身に纏った怪人でタイヤに変身することが出来る。地球キャップ計画を遂行する。
 リーダーだけに個人的な活躍があまり見られない海城だが、そんな海城が今回はタイヤ仮面と一騎打ちをするシーンあり。それで捕まってしまい、自分に構わずロケットを破壊するようにメッセージを送る。
 海城がいなくなると、今度は新命がリーダーシップを取ってるし、大岩は相変わらずコメディ要員。ゴレンジャーそれぞれに見所があるのが今回の特徴かも知れない。
 久々に謎々。「カキはカキでも食べられないカキは?」「耳かき」(どちらも太郎)。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・空気入れ」。エンドボールが空気入れになり、タイヤ仮面の頭に空気を入れてパンクさせる。
<タイヤ仮面はどんなタイヤにも変われるらしい。工藤博士が乗った車の前輪になってたが、わざわざパンクして外させてから怪人に戻ってる。
 ロケットに搭載されている水爆を解除するモモ。だけどやってるのはそこら辺にあるキャップを次々に外してるだけ。
 今回は陽子も活躍で、バリタンクに乗って基地に攻め込み、工藤博士を助け出している。しかしあれだけ破壊しておいて工藤博士自身が死ななかったのは幸運だな。>
第71話 真赤な大決戦!!地球移動計画

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 ハイカーが入り込んだ富士山で地震、霧、不気味なピアノの音と異変が相次ぎ、そのまま彼らは姿を消す。調査を開始したゴレンジャーは富士山の地下に鳴動する不気味な機械の音を耳にするのだった。そして飛鳥の前に現れる謎のバレリーナ…
 敵はピアノ仮面。顔が黒いピアノになってるのだが、鍵盤が歯になっているために出っ歯丸出しという、結構情けないデザインになってる。谷岡ヤスジか?富士山地下に噴火装置を設置するため、近づく人間に幻惑を見せて追い払っていた。
 富士山に巨大な噴射装置を付けて地球そのものを移動させてしまおうというスケールの大きな話。設定そのものは妖星ゴラス(1962)からか?装置は実際に発動してしまったので、ゴレンジャーの行動もかなり悲壮なものだった。まるで最終回のような話だが、この尺ではスケールが大きすぎたので、やや話は駆け足。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・ピアニスト」。エンドボールが人形になり、ピアノ仮面の上でダンスを踊って無茶苦茶にピアノを弾いて爆発。
<富士山にハイキングに来たハイカー達はピアノの音を耳にして、「向こうに人がいるんだろう」とか言ってる。そりゃそうだろうけど、こんな所にピアノの音で不気味に思わないのか?結局それで死んでしまうのだが。
 富士山麓にある樹海のことを海城は「ジャングル」と言っている。どうなんだろう?日本にジャングルって言葉は似合わないんじゃ?
 謎のバレリーナを追っている飛鳥は崖から転落。それを見たアカはバリキキューンのマジックハンドを発射し助ける。タイミング的には絶対間に合わないはずだけど。
 ゴレンジャーに追いつめられたピアノ仮面は自らを鼓舞するために行った演奏の曲名は「怨み節」。なんのピアノだ?しかも間に合わせにポロンポロンと音を立てただけ。>
第72話 青い機密!!解体されたバリドリーン

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 バリドリーン奪取を命じられた錨仮面はバットラーからバリドリーンに飛び移り、航行不能に陥らせ、不時着したバリドリーンをまんまと奪取することに成功する。解体され黒十字軍基地に運び込まれるバリドリーンを追う新命だが…
 敵は錨仮面。バリドリーン奪取を命じられ、首尾良くそれを成功させる実力者。だが折角設計図を作り上げたのに、それを送る前に倒されてしまう。
 何度かこれまでにもあったがバリドリーンを集中して攻撃するという話で、今回は攻撃ではなく奪取が目的というのがちょっとした違い。それで実際にバラバラにされて運ばれてしまう。ここまで徹底するのは珍しい。
 そう言うことで、今回は新命が中心の話となり、イメチェンか少し髪型を短くした宮内洋の姿が見られる。誰よりもバリドリーンを愛する新命だけに、その使命感は悲壮なもの。地雷原の中を匍匐前進したり、水中撮影などもすっぴんでこなしてる。たいした人だよ。メイクもどんどん痛々しくなってるし。そのため今回はコミカル要素は抑え気味に仕上げられている。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・銀の船」。エンドボールが小さな船になり、それを見た錨仮面が大喜びで飛び乗って、「お〜ふ〜ね〜は〜どんぶらこ」と櫂を動かしている内に浸水して爆発。
<バリドリーン奪取を命じられた錨仮面はなんと空中のバットラーからバリドリーンに飛び乗ってしまう。無茶するなあ。
 バリドリーンは分解するとトラック一台に積み込めるほどの大きさになるらしい…まともに考えたら無理だと思うんだが、バリドリーンって一体どれくらいの大きさなんだ?
 この時代はネットがないため、設計図等は折角作っても通信で送ることが出来ない。それでバリドリーンの設計図も黒十字軍本部に送られることがなかったが、ファックスはもうあったんじゃなかったっけ?>
第73話 黒いつむじ風!!勝負だ!一直線

  監督:竹本弘一
  脚本:上原正三
 関ヶ原で夜間の実戦訓練に励むイーグル隊員の前に突如白馬に乗った古武士のような一団が現れる。近代兵器で対応するイーグルだが、その一団に蹴散らされてしまう。そしてゴレンジャー一人一人を呼び出し、試合を申し込んでくる剣道仮面…
 敵は剣道仮面。名前の通り剣道の防具をメインとした防具に身を固めた怪人だが、武器は何故か槍。頭に付いている兜の角も取り外して武器になる。ゴレンジャーの攻撃は全てはじき返し、ゴレンジャーハリケーン2発食っても致命傷にはならなかった。ゴールデン仮面大将軍から再改造を受けてファイトマシーンにされてしまうが最後は正気を取り戻し、武士の最後らしく、「俺は正々堂々戦って負けたのだな?」と念を押して自害してしまう。
 ここまで長く続いたが、物語として本作が最も完成度が高い話かも知れない。特に剣道仮面のキャラがしっかり立っているのが最大の特徴だろう。ゴレンジャーを倒すのが目的と言いつつ、あくまで一対一ではとどめを刺さないあたり、確かに正々堂々ではある。一方、その剣道仮面の危機に、思わず手をさしのべるアカと、その恩義を感じて黒十字忍団を蹴散らす剣道仮面。なかなかの武士ぶりだ。
 だが一方、ゴールデン仮面大将軍はそんな剣道仮面の性格を快く思わず、再改造して破壊衝動のみのファイトマシーンに改造されてしまう。顔もまっ赤になり、性格も凶暴そのものへとなるのだが、アカレンジャーは正々堂々とした剣道仮面を知っているだけに裏切りを感じてしまう。最後に正気を取り戻し、「俺は正々堂々戦って負けたのだな?」の問いにアカは「そうだ」と答え、敬礼を持って見守る格好良い話だ。
 今回は黒十字忍団が古武士のような姿をしてみんな素顔で登場しているのが特徴だろうか。戦闘員がピンで戦ってるとはなかなか力はいってる。他にも剣道仮面が命綱なしに崖にぶら下がっているとか、肉体的アクションは多彩。
 今回の謎々「木を食べると大きくなるけど水を食べるとどんどん小さくなるものは?」「山火事」(太郎)
 今回のゴレンジャーハリケーンは一回目は素のまま。剣道仮面はモロに食らってるのに、全くダメージ無し。二回目は「ゴレンジャーハリケーン・ゴレンジャ」。エンドボールが次々にゴレンジャーの武器へと変わり、剣道仮面に降り注ぐ。ほとんどをはじき返したが、最後にアカの槍ビュートが突き刺さった。だがこれでも致命傷にはならず。
<流石に物語が重いためツッコミ所は少ない。
 剣道仮面は正々堂々と、「俺は卑怯な手は使わない」と言っているが、その前にイーグルを不意打ちで全滅させているのは卑怯じゃないのか?
 最後のゴレンジャーハリケーン・ゴレンジャだが、エンドボールがそれぞれの武器に変化して飛んでいく。だがエンドボールは一つしかないのに、何で複数が順番に飛ぶのだろう?それに順番から言って最初はミドメランに変化するはずなのにレッドハンターに変化してる。結局ミドメランにはならなかった。それに爆発しないのは何故?>
VOL.13
<A> <楽>
第74話 青い大寒波!!地球氷づけ作戦

  監督:竹本弘一
  脚本:高久 進
      新井 光
 ゴールデン仮面大将軍は新開発の濃縮冷凍スモッグのテストを行っていた。優秀な科学者が次々に失踪していたのは黒十字軍の仕業と見た江戸川総司令は黒十字軍の秘密工場探索を命じる。温度の低い所に秘密工場があると推測したゴレンジャーは、ついに秘密工場の場所を特定するが…
 敵はメガネ仮面。でっかい顔にいくつものメガネをくっつけている。様々な機能を持ったメガネを使いこなす…はずだが、実質的にはスローモーションメガネ以外は使用されなかった。
 黒十字軍の秘密兵器を探し出そうとするゴレンジャー。まさにパターンの作品。冷凍爆弾がモティーフだけに寒そうな演出も多い。スローモーションメガネに対抗するため様々な工夫を凝らすゴレンジャーの姿が見られる。
 メガネ仮面の力を受けたゾルダーが妙に強いのも特徴。ゴレンジャーの技全てを見切っているため、全く攻撃が通用しない…こんなメガネがあるなら早く使えよ。ゾルダーとの戦いを避けるのも珍しい描写。今回は黒十字忍団よりもゾルダーの方が強いという面白い描写があった。
 ゴレンジャーの名乗りポーズが変わった。アカが両手を掲げている脇に他のメンバーがシンメトリーなポーズを取っている。後の戦隊ものではお馴染みのポーズ。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・視力検査」。エンドボールが検眼用シートとなり、メガネ仮面がその文字を読むと「ダイナマイト」となり、そのまま爆発。
<科学者達を集めて研究を行わせているゴールデン仮面大将軍。ただ彼が現れても科学者達は脇目もふらずに研究を続けている。研究バカと言うべきか…で、そのまま殺されてしまった。立つ瀬無いね。
 メガネ仮面の体に描かれている模様は検眼用のC字。誰が使うんだこれ?
 メガネ仮面がゾルダーに渡したのはスローモーションメガネ。相手の動きがスローモーションに見えるという代物だが、問題は見えてるだけでは何にもならないのではないだろうか?こちらの動きが速くならないと。
 濃縮冷凍スモッグの倉庫を爆破するゴレンジャー。地球を凍らせるだけの威力あるって言うんだけど、そんなの爆発させて良いのか?>
第75話 真赤な火災地獄!!ストーブ仮面の陰謀

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 オイルを水に変えてしまうオイル中和剤を開発したストーブ仮面はウォーターオイル作戦を展開する。オイルストーブに化け、イーグル給油基地に入り込み、全てのオイルを水に変えてしまうのだった。続いて東京中の石油を水に変えようとするストーブ仮面。
 敵はストーブ仮面。オイルストーブを頭に乗っけた怪人で、東京中の石油を水に変えてしまうウォーターオイル作戦を展開する。
 重要な兵站である石油を狙われた作戦が展開。実際近代社会において石油がないと身動きが取れなくなってしまうので、こういう地道な作戦が一番効果的なのかも知れない。ポリタンクを持って石油を買いに走る市民の群れは、まるでオイルショックのようだ…ってか、そのままか。石油については社会不安を引き起こすためにパニックを引き起こす。
 今回はゴレンジャー以外にもイーグルの面々が活躍しており、人質を取ったストーブ仮面の籠もる部屋にコマンド部隊が侵入しようとする。
 そのため、これまでに無かったストーリーが展開し、なかなか楽しめる。終わり近くになってまだこんな物語を作れるスタッフの実力を伺わせられるが、その分コミカルさは少なく、落ち着いた感じの物語展開となっている。
 黒十字軍が逃げ込んだと言ってパニックに陥る団地の人々。これまでそんな描写がなかったのにね。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・給油タンク」。エンドボールがポリタンクになり、喜んでそれを給油したストーブ仮面が「これは液体爆薬だ〜」と叫んで爆死。
<ストーブ仮面はオイルストーブに化けることが出来るが、そんなものが外に放置してあって、なんの疑問もなく基地に運び入れるイーグル隊員。規律はどうなってるんだ?
 ウォーターオイル作戦をペギーに見つかったストーブ仮面。「一冬使うだけのオイルがいるんじゃあ」と叫んで攻撃…要するに石油泥棒か?そこで黒十字忍団が覆面を外すのだが、頭のトサカが型がついていて頭にぺったりくっついてる。
 ストーブ仮面の化けたオイルストーブを巡って夫婦喧嘩を起こした夫婦の喧嘩仲裁をするストーブ仮面。結構良い奴じゃないか。その後でその家族を人質に取ってるんだが。
 人質の身代わりとなった海城を公開処刑しようとするストーブ仮面。だから、そんな悠長なことをやってるから駄目なんだって。
 黒十字忍団にふっとばされて崖にしがみつくキに対し、レッドハンターで引き離すアカ…これって敵がやる事じゃないのか?>
第76話 真赤な潜入!!君は海城剛を見たか?

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 イーグル細菌研究所から病原菌を盗み出した黒十字軍の鉄グモ仮面。研究所を守りきれなかった海城は責任を感じ、一人鉄グモ仮面を追うのだが、以降十日も連絡が取れなくなってしまう。鉄グモ仮面が籠もる黒雲山に潜入する残りの四人だが…
 敵は鉄グモ仮面。これまでにない、本当の怪人っぽいデザインの怪人で、毒蜘蛛を用いて一般人を殺傷する。イーグル細菌研究所が開発した薬品に自分自身の毒を混ぜ合わせることで強烈な毒素を持つ毒薬へと変える。
 アカが不在という、これも又新しいタイプの物語で、更に数々の特殊装備も登場。30分でここまで緩急付けた物語展開を投入するとはたいしたもんだ。最終回近くになってますます物語に幅が出てきたね。今回の中心となるのは新命。宮内洋は体を張った演技が好きなので、本当にジープに自分を引かせてたりする。よくやるよ。
 海城が子供に大人気であることが冒頭で明かされる。海城も調子よく子供と遊んでるけど、特殊任務の途中だったんじゃないのか?案の定それで研究所は襲われてしまったけど。
 鉄グモ仮面に仕えるゾルダーの一人は妙に存在感あり。これだけやりゃ、それが誰で物語の方向性がどうなるかは分かってしまう訳だが。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・クモの巣」。エンドボールがクモの巣になって鉄グモ仮面を包む。それを見た鉄グモ仮面は「おおー、懐かしのマイホーム」と叫びながら爆死。
<これまで普通のタイツに分かりやすいデザインのマスクだけ。と言うのが本シリーズの怪人の特徴だったが、鉄グモ仮面は全身がデザインされているし、顔も本当に怪人っぽい…何か他の作品から引っ張ってきてないか?
 イーグルに保管されている病原菌はビーカーに「病原菌」と書かれていて、中身は緑色の粘液。一体何の病原菌だ?研究員にふりかけたら白衣が燃えてるんだけど…
 病原菌実験で白骨化するゾルダーを見た総統は「身の毛のよだつ光景が見られそうだ」とご満悦。身の毛がよだつってのは楽しげに言う事じゃないと思う。
 秘密基地に潜入したゴレンジャーは毒グモ仮面に対して爆弾を投げつけて、基地は大爆発…よく全員無事だったな。>
第77話 黒い恐怖!!吸血ヘビ女

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 蛇神村で夜中に出歩いていた女性が血を吸われて殺される事件が起こった。目撃情報から、それはヘビ女と言われる。単独蛇神村にやってきたペギーだったが…
 敵は鉄ヘビ仮面。前回の毒蜘蛛仮面に続き、全身怪人と言った感じ。蛇神村のヘビ女伝説を利用して少女を襲い、黒十字軍のウラン採掘を手助けする。顔の右半分は機械で出来ているが、その目からヘビが出てくる。
 本作では珍しい、まるで「バロム1」を思わされるホラー作品。前半はほぼペギー一人の話で、ヘビ女に恐れる村の調査を行っている。ほんと後半になって新しいタイプの作品が次々に投入されているのがこの作品の面白い所。後半はいつも通りだが、色々と詰まった作品に仕上がっている。
 画面の端々に出てくる、ペギーを覗く目が大変印象的。本当にホラー調。
 ところで今回登場する小宮ミツコ役は藍とも子。メカゴジラの逆襲の真船桂だね。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・冷凍スプレー」。エンドボールが冷凍スプレーに変わり、鉄ヘビ仮面を凍らせて爆発。ご丁寧に「冷凍スプレー」というステッカーが貼ってある。
<ゴレンジャーに手紙を書いたのは小宮ミツコの家は農協でヨーロッパ旅行に行ってるとのこと。当時のリアリティに溢れてるな。
 今回ゴレンジャーはみんなバスで移動してる。スターマシンを全く使わないのは初めての話だろう。危険を感じたらもうちょっと警戒してほしいもんだ。
 鉄ヘビ仮面が少女を襲うのはウラン採掘のカモフラージュかと思ったら、実はそれがないと生きていけないからだとか。今までどうやって生きてたんだか。>
第78話 黒い妨害電波!!原始の雄叫び

  監督:山田 稔
  脚本:高久 進
      新井 光
 東京タワーから発信される公共通信が妨害された。この裏に何かあると睨んだゴレンジャーは独自に調査を開始する。実は黒十字軍はマンモス仮面に命じ、妨害電波によってゴレンジャー基地を特定しようとしていたのだ。作戦通り大岩をさらったマンモス仮面だったが…
 敵はマンモス仮面。象の骨を象った仮面と、耳をあしらったマントが特徴。四つんばいになって突進する。死んだ黒川のデスマスクを使って変装もしてみせた。
 イーグル隊員の黒川が登場。大男で馬鹿力を持ち、大岩と良いコンビぶりを見せているのだが、マンモス仮面に倒されてしまった。そのため今回はキレンジャーが中心の話となった。大岩は人が良いので、ころっと騙されてしまうのだが、一方で、それを不審に思い罠を仕掛ける海城だが、勘が鋭いな。
 今回の謎々。「前後左右には動けない乗り物は?」(大岩)「エレベーター」(ゾルダー)。牢に捕らえられた大岩が出題していた。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・製氷」。エンドボールが製氷器になってマンモス仮面を氷で固める。で、マンモス仮面がくしゃみしたら爆発。
<マンモス仮面を見た大岩は「象の化け物」と言うが、それに対し「言わずと知れた黒十字軍のマンモス仮面だ」と答えてる。そんなに有名じゃないと思うぞ。
 黒川が拷問を受けるシーンがあるのだが、頭が大きすぎるため、ヘルメットが頭の上にちょこんと乗ってるだけ。誰でも対応してる訳じゃないのか。
 マンモス仮面の突進に対しゴレンジャースクラムをお見舞いするゴレンジャー。しかし、やってる事ってキレンジャーの頭を相手にぶつけてるだけだが、キレンジャーの頭は大丈夫かな?>
第79話 真赤な追跡!!姿なき暗殺者の正体

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 定期パトロール中の海城の目の前で車の中の男が突然苦しみだし白骨化してしまう。それを見て笑う女性を追いかける海城だったが、それは罠であり、黒十字軍のスケート仮面の罠にはまってしまう。辛くも逃れた海城はその女を犯人として探すように言うのだが、江戸川はそれを「放っておけ」と言う…
 敵はスケート仮面。ブラックシャドウ9という女スパイを使い、ゴレンジャーを白骨化させようとする。巨大なスケートシューズになる事も出来る。これまで3話にわたって全身デザインの怪人だったが、いきなり元のデザインに戻ったな。
 謎が謎を呼び…という物語で、敵か味方か分からない女性をめぐり、ゴレンジャーがてんてこ舞いする。そのためスケート仮面以下黒十字軍の面々はあまり活躍の場がなかった。
 敵がスケートを用いるだけに、ゴレンジャーの面々がスケートを履いて登場。全員で遊んでる。ちなみにこれは「訓練」という名目で富士急ハイランドが舞台。ラストの戦いはここで行う事になる。ゴレンジャーハリケーンのトスもアイスホッケーでやってる。スケートが出来ないという設定の大岩は転んでばかりだが、ちょっと可哀想だ。
 今回のトランポリンアクションは冴え、一見何も見えない所で大ジャンプ&宙返りという芸当までやってる。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・アイススケート。エンドボールが巨大な雪玉になり、スケート仮面を巻き込んで爆発。
<刑事に化け怪しい女の住居を探る大岩。格好と言い言動と言い、完全にコロンボの真似。しかし、布団をくんくん嗅いだり、シュミーズやブラジャーを取り出して笑う姿はやばすぎ。と言うか、今だったら放映出来ないぞ。
 その女性キミコのあとを付けるペギー。わざと目立つ場所で見張ってる姿は、「見てくれ」と言ってるようなものだ。
 ブラックシャドウ9の部屋の地下には地下室がある。大岩が見逃したのはともかく、一旦危ないと見たらちゃんと調べて欲しいものだ。
 そう言えば黒十字軍総統の服が黒からショッキングピンクに変わった。なんと悪趣味な。>
VOL.14
<A> <楽>
第80話 真赤な敵中横断!希望への脱出

  監督:山田 稔
  脚本:曽田博久
 核燃料の世界的権威田村博士は核燃料の燃焼を1万倍も高めるというウラン303を発見。だがその現場を鋼鉄虎仮面に見られ、田村博士の息子ヨウイチを人質に取られそうになる。バリタンクでヨウイチを連れて逃げる海城とペギーだが、逆にバリタンクに閉じこめられてしまう。
 敵は鋼鉄虎仮面。ウラン303を奪うために田村博士の命を狙う。バリタンクの中にいる田村の息子ヨウイチをさらおうとあの手この手でバリタンクを襲う。結構人が良いようで、何度も海城に騙されてる。あまり信用されてないのか、最後は黒十字軍総統からも見捨てられてしまった。
 博士の息子を人質という、最早ベタそのものの話が展開。このところユニークな作品が多かっただけに、今更フォーマット作品出されてもなあ…と思ったら、笑えるポイントがかなり多い。実は作品そのものもバリタンクの中でのストーリー展開が多く、結構ユニークなものに仕上がってる。
 ここに出てきた田村博士がなかなか性格が良く、息子を人質に取られても、持ってきた石を観察するだけで、全く興味なさそう…親としてどうかしてるぞ。この辺の描写が新しいな。
 特撮部分だが、なんと鋼鉄虎仮面の足下でモモ爆弾が爆発。本当にそこにいるんだけど…
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・手まり」。エンドボールが手まりになり、それを受け取った鋼鉄虎仮面が「おお、手まりだ。ポンポンポン」とか言って遊んでいて、はっと気が付いて、「俺は猫じゃない〜!」と絶叫しながら爆死。最後まで可哀想な奴だ。
<田村宅でヨウイチを警護するペギー。その部屋に置いてある彫刻がみんな悪趣味なのは、田村の趣味か?
 「黒十字軍のために死ね」とゾルダーに地雷を抱かせる鋼鉄虎仮面。だけどバリタンク爆破に失敗。「役たたずめ」とか言って杖でそのゾルダーを殴ったら、地雷が爆発…アホか?でも、鋼鉄虎仮面は全くの無傷だから、この程度の火力ではバリタンクは破壊出来ないだろう。
 バリタンクの燃料ボンベを持ってきた新命。そのタンクがえらく軽そうで、片手でトスしてる。凄い力なのか、重さの表現が出来なかったのか…
 あんまりにも何度も騙される鋼鉄虎仮面に対しアカが言った台詞は「お前は虎じゃない。猫と同じだ。バリタンクの爪とじゃれてるからな」。散々騙してる本人が言う台詞じゃないな。で、その時鋼鉄虎仮面も爪を研いでるような仕草してる。
 死にかけたヨウイチ君が田村と再会したら、一気に元気になってしまった。なんかヤバいクスリでも注入されたか?
 ゴレンジャーの名乗りポーズに触発された鋼鉄虎仮面は4人のゾルダーと「こちらは揃って黒十字軍」と言ってゴレンジャーと同じポーズを取ってる。その割にゾルダーは一撃で倒されてしまうのだが。
 キレンジャーを追いつめて「そらそらそら」とか勝ち誇っていた鋼鉄虎仮面は、次の瞬間アカの蹴りを食らってもんどり打って倒れる。最後まで騙されるのね。
 色々言っていた割に、最後までウラン303は発見出来ずに終わってしまった。>
第81話 黒い疑惑!!殺人スパイの罠

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 イーグルの特別予備軍を訓練する飛鳥。だが敬愛する飛鳥の先輩横田の淹れてくれたコーヒーを飲んだ所、睡眠状態となってしまい、鉄瓶仮面によって裏切り者に仕立てられてしまう。更に鉄瓶仮面の活動に対し、イーグルはゴレンジャーの活動停止を命じるのだった。
 敵は鉄瓶仮面。飛鳥の先輩横田と共謀して飛鳥を殺人犯人に仕立て、ゴレンジャーの疑心暗鬼を誘おうとする。
 又してもかなり新しいタイプの作品に仕上げられており、飛鳥の裁判シーンがあったり、イーグル上層部からゴレンジャーの活動停止命令が出たりする。なかなか重いユニークな作品に仕上げられた。ゴレンジャーの変身も最小限度に抑えられている。
 飛鳥の先輩として登場した横田は伴直弥。イナズマンやキカイダーのヒーロー役だったが、今回は悪役で登場。踏んだり蹴ったりの役で、最後は鉄瓶仮面によってあっさりと殺されてしまった。
 ついでに飛鳥の恋人(?)のメグミが登場。なんと横田の妹なのだそうだ。突然の設定だ…え?横田メグミ?他にも横田鉄也少尉役として判直弥が登場してる。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・大火鉢。エンドボールが火鉢になり、それを受け取った鉄瓶仮面は「熱い熱い」と絶叫しながら爆発。爆発しながらも「熱い熱い」言っていた。
<イーグルの裁判ではちゃんと裁判官や弁護士も登場。簡易的とはいえ、きちんと描いているのも特徴か?でも裁判自体はかなりいい加減だが。
 飛鳥を陥れる横田の証言では、横田は真正面から飛鳥にマシンガンで撃たれてる。これで生きていられるものなのか?
 イーグル基地を破壊していくゾルダーの群れ。バズーカらしいものを抱えて撃ってる奴もいる…抱えて?
 わざわざ飛鳥の前に現れる鉄瓶仮面。ここはのらくら逃げていれば問題なかったのに、詰めが甘い。ところでそこで飛鳥はミドレンジャーに転換してるんだけど、停止になってないの?
 子ども達に爆弾を投げつけられると脅迫されたら、自分も横田のように裏切るだろう。と述懐する飛鳥。それで良いのかゴレンジャー?それに、何で黒十字軍はそんな効率の良い作戦を次々展開してこないのだ?>
第82話 黒い魔術師!!人形館の怪

  監督:田口勝彦
  脚本:曽田博久
 イーグル諜報部の003とクラブで待ち合わせたペギーだが、003は現れず、ショーをしている奇術師の幻惑にかけられてしまい、003は殺されてしまった。003が掴んだ情報とは?探し求めるゴレンジャーだが…
 敵はヨーヨー仮面。人間の姿では奇術師の格好でヨーヨーを使い殺人を行う。又五色ヨーヨーを使い、ゴレンジャーを苦しめた。
 イーグル諜報部員の情報を求めてゴレンジャーと黒十字軍が戦うというもの。割とよくあるパターン。奇術師が出てくるだけに、物語としては騙し合いが続く訳だが。戦いそのものも騙し合いになってるのが特徴か?マジックは一旦タネが割れると効果が無くなるから、先に手の内を示したヨーヨー仮面が負けてしまう。
 そう言えばこの時代ヨーヨーブームだったんだな。懐かしい。
 今回は珍しく江戸川総司令が前線に出てる。と言っても五色ヨーヨー対策でゴレンジャーをライトで照らしてるだけだが。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・ヨーヨー」。エンドボールが巨大なヨーヨーになってヨーヨー仮面にぶつかって爆発。あんまりひねりがない。
<待ち合わせのクラブが黒十字軍に感づかれたため、公園で待ち合わせるペギーと003。お互いに「ペギー!」「003〜」と呼び合ってるが、そんな大声で叫んでいいのか?
 密室に閉じこめられ、脱出不可能だと思われたが、ヨーヨー仮面に襲われた際、ペギーのペンシル爆弾で脱出。最初からやれよ。
 殺されて蝋人形にされた003は何故か動いてる。
 ペギーを騙したその姿で再び現れるヨーヨー仮面。当然ながらあっという間にばれてしまった。>
第83話 オレンジ色の初恋!呪える大都会

  監督:田口勝彦
  脚本:上原正三
 イーグル計画を遂行中の川辺教授をタイガー仮面が襲う。丁度敬語の交代に当たっていたペギーと飛鳥はタイガー仮面を撃退するが、川辺教授は重傷を負ってしまう。そんなとき、ペギーは懐かしい醍醐というかつての上官と出会うのだった。死んだと思われていた醍醐と出会えた事を喜ぶペギーだが…
 敵はタイガー仮面。仮面はいつも口が開いてるのが特徴。かつてのペギーの上官だった醍醐が改造された姿。イーグル計画を阻止するために研究者を次々と襲い、その情報を得るためにペギーを利用しようとした。
 ラス前と言うのにペギーを中心とした話に仕上げた。特撮作品に色恋沙汰はあまり描かれない傾向にあるが、今回はそれを中心としているのが特徴。愛する人を信じようとするペギーと、彼女を利用出来るだけ利用しようとする男の間で揺れる心を描く。
 まあ、30分で複雑な人間の心理を描こうとする事自体が無理で、伏線も単純だし物語自体はかなり陳腐なものになってしまうのは致し方ない所。そう言う意味で恋愛話は嫌われるのかも?
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・鉄の罠」。エンドボールが虎鋏となり、それを受け取ったタイガー仮面がわざわざ自分の足にはめて苦しんでるうちに爆発。
<空の大要塞としてイーグルが開発した名称は“イーグル”なんともややこしいネーミングだな。
 ペギーを完全に籠絡した醍醐。しかし殺そうとはしてない。まあ、これはいつものパターンだけど。
 銃を向けるペギーに対し、余裕で「撃てるかな?」と迫る醍醐…で、本当に撃ってしまうのが特徴と言えば特徴かな?死なないんだけどね。
 忍団を待ち受け、全員気絶させてしまうキレンジャー。次の瞬間新手がやってくると、地面にいるはずの忍団が消えてる。エキストラの数の問題か?>
第84話 真赤な大勝利!!永久(とわ)に輝け五ツ星

  監督:山田 稔
  脚本:上原正三
 星占いで黒十字軍総統の危機を察したゴールデン仮面大将軍。だがそれを聞いた総統は自ら出陣すると宣言するのだった。真正面からの挑戦を受けて立つゴレンジャー。不死身という黒十字軍総統には全くゴレンジャーの技が通用しない。だが突然総統は苦しみだし…
 敵はゴールデン仮面大将軍黒十字軍総統。黒十字軍総統は本当に不死身らしいが、カシオペアから来る宇宙線だけには弱い。その正体はなんと黒十字城そのもの。一方ゴールデン仮面大将軍は実にあっけなく倒されてしまったが、自らの体の金粉を使い、ゴレンジャー基地を特定する。
 流石最終回と言うだけあって見所は非常に多い…一方ツッコミ所も無茶苦茶多い。これが本作の最大の魅力だろう。
 全くの伏線無しに、突然最後の戦いが始まる。いきなり黒十字軍総統が真正面からゴレンジャーに挑戦し、受けて立つゴレンジャーと、なんだか唐突すぎる展開。ゴレンジャーハリケーンでさえあっけなくはじき返してしまう。これだったら最初から出ていれば良かったんじゃないか?
 最後の謎々。「ゴレンジャーが宇宙に行きました。どこに行ったでしょう」「カシオペア」(太郎)。ゴレンジャーそれぞれの頭文字を合わせれば「カイジョウ」「シンメイ」「オオイワ」「ペギー」「アスカ」で、「カシオペア」になる。1話から引っ張ってきた伏線だが、この頭文字を合わせるのは以降の戦隊シリーズの伝統となっていく。
 今回のゴレンジャーハリケーンは「ゴレンジャーハリケーン・ギロチン」。エンドボールがギロチンになり、黒十字軍総統の首を落とすが、すぐに再生してしまう。そして「ゴレンジャーハリケーン・カシオペア」。エンドボールがカシオペア座を書いた布になって黒十字軍総統の前にひらひらと飛んでいく。爆弾の機能はない。
<ゴレンジャーの面々の必殺技を受けて微動だにしない黒十字軍総統。しかしモモレンジャーのキックだけはそのままモモに抱きついて「可愛や可愛や」とか言ってる。セクハラだよ。
 一方ゴールデン仮面大将軍はさほど強くなく、ゴレンジャーの武器を丸ごと受けて「ゴールデン仮面大将軍は死なず。ただ散りゆくのみ」とか言ってるけど、それってやっぱり死んでるじゃないか。
 ゴレンジャー基地がこれまで知られてなかったという事実。黒十字軍は一体これまで何をしてきたんだ?結局絨毯爆撃で東京を焼け野原にしてしまうんだが、だったらさっさとやっていれば。
 妙にバビロニアの星占いに強い海城。しかし、なんで今になってわざわざ総統に会いに行く必要あるのか?
 黒十字軍総統の正体はなんと黒十字城そのものだった。黒十字軍総統の姿を持った黒十字城ではなく、黒十字城の形がそのまま黒十字軍総統だったと言う訳だ。それにしてもあの巨大化のギミックはどうなってるんだ?
 結局何故黒十字軍総統がカシオペア座で苦しむのか、理由は一切語られないままだった。>