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轟轟戦隊ボウケンジャー

轟轟戦隊ボウケンジャー事典
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 2006'2'19〜2007'2'11

 スーパー戦隊シリーズ第30作の記念戦隊。メインテーマは「冒険」で、戦隊メンバーは企業付きのトレジャーハンターという特徴がある。積極的にトレジャー(お宝)を探して探索に出て、そこで同じトレジャーを求める敵と遭遇するというのがメインパターンで、敵が出るのを待って出動する他の戦隊と大きく違う点となっている。敵も複数の組織で、お宝によって敵が変わったり、時に敵同士が協力したりいがみ合ったりするという描写もあり、多彩な表現があった。また30年の記念作品と言うことで、番組の最後にこれまで登場したスーパー戦隊の様々な側面からの紹介をしているのも特徴的で、今の目から見た過去のスーパー戦隊の活躍も新鮮だった。。

主な登場人物
明石暁
ボウケンレッド
(役)高橋光臣。
 ボウケンジャーのリーダー。かつて“不滅の牙”の異名を取った世界最高のトレジャーハンターで、クールブレイン、ホットハートを体現した人物。
ボウケンピンク
西堀さくら
(役)末永遥。
 ボウケンジャーのサブリーダー。どんな時にも冷静さを失わず、茶道や華道もたしなむスーパーレディ。
ボウケンブルー
最上蒼太
(役)三上真史。
 ボウケンジャーメンバー。メカに強く、コンピュータを駆使して情報収集を得意とする。性格は軽いが、任務遂行には厳しい姿勢で臨む。
ボウケンブラック
伊能真墨
(役)齋藤ヤスカ。
 ボウケンジャーメンバー。元トレジャーハンターで、“不滅の牙”と呼ばれた明石を超える事を目指し、レッドには強いライバル心を持っている。性格はややひねくれている。
ボウケンイエロー
間宮菜月
(役)中村知世。映画『スウィングガールズ』でデビュー。声優としても活躍している。
 ボウケンジャーメンバー。記憶を失っているが性格は明るい。ただしマイペースな性格をしているため、時として自分の世界を作って入り込んでしまう一面あり。
牧野森男 (役)斉木しげる。
 ボウケンジャーのメカニック担当で数々のゴーゴービークルをはじめとする武器を供給している。
ボウケンシルバー
高丘映士
(役)出合正幸。
 アシュを見張りつづけることを使命としている高丘家の一族。実はアシュと人間のハーフで、アシュの血に打ち勝つためボウケンシルバーになる事を決意する。
大剣人ズバーン (声)堀秀行。ヴェテラン声優で主演作多し。特撮メインキャラでは「テツワン探偵ロボタック」のカメロック。
 レムリア文明が作り出した幻獣を破壊するために作られたプレシャス。剣の形をしているが人間型にもなれる。基本的に単語は「ズ」「バ」「ン」の三文字しか喋れないため、コミュニケーションは困難ながら、普通に会話してたりする。巨大化も出来る。
牧野森男 (役)斉木しげる。東映魔法少女シリーズでのレギュラー。
 ボウケンジャーのメカニック担当。格納庫に隣接した“牧野工房”で、様々なアイテム、マシンなどを開発している。基本的にサージェス財団に対して忠実だが、最大限ボウケンジャーに便宜を図る。
ミスター・ボイス
レオナ
(声)田中信夫。この時点でもヴェテラン声優。戦隊シリーズではナレーション担当が多い。
 ボウケンジャーの統括責任者。いつも声だけで指令を送ってくる。その正体はサージェス財団の生みの親であり、パラレルエンジンの開発者レオン・ジョルダーノが転生した女性だった。
大神官ガジャ
ガジャドム
(役)大高洋夫。「テツワン探偵ロボタック」杉薫役など、東映特撮で出演作がいくつか。
 ゴードム文明の大神官。神殿で眠りについていたが、ゴードムの心臓の目覚めと共に復活する。ガジャ復活のためにその心臓を移植し、ガジャドムとなった。本来脳髄も取り込んでゴードムそのものになるはずだったが、それは失敗してしまう。
カース  ゴードム文明の戦闘員。全身白ずくめの石で出来ており、生半可な攻撃はあっという間に治癒してしまう。他の組織に貸し出されることもある。
創造王リュウオーン (役)森田順平。俳優兼声優。特撮では本作の他、いくつかの作品で怪人の声をあてている。
 ジャリュウ一族を統べる長。元々200年前に名を馳せたトレジャーハンターだったが、レムリア文明に傾倒するあまり、その力を受けてあの姿となったという。遺伝子操作によって細胞再生能力を得ていて、たとえバラバラにされても再生できる。
ジャリュウ  ジャリュウ一族の構成員。正確には竜人兵ジャリュウ。リュウオーンが自ら後を用いて作ったもので、これをベースに大邪竜を作り出す。
幻のゲッコウ (声)銀河万丈。ヴェテラン声優で、特撮にも数多くの出演作を持つ。戦隊ものでは「高速戦隊ターボレンジャー」の聖獣ラキア、「爆竜戦隊アバレンジャー」の爆竜ブラキオなど。
 
闇のヤイバ (声)黒田崇矢。多くのアニメや特撮で声を当てている。
 ダークシャドウの副当主。鎧姿で日本の忍者刀を持つ。かつて真墨の所属したトレジャーハンター・チームを壊滅させたという過去を持つ。最終的にダークシャドウを裏切り、自分の判断で動くようになる。“闇の三ツ首竜”の力を使い世界征服を夢見るが、自分自身は“闇の三ツ首竜”に選ばれなかったため真墨の力を利用しようとする。光に目覚めたブラックによって倒されてしまう。
風のシズカ
風のスーパーシズカ
(役)山崎真実。テレビ特撮では本作のみだが、劇場版『電人ザボーガー』でミスボーグ役を演じている。
 ダークシャドウの幹部であるくノ一。ツクモガミと共に前線で戦闘を行っている。忍者にしては明るく軽いため、憎めない性格をしている。38話で虹の反物をまとってスーパーシズカとなる。
ツクモガミ  ダークシャドウの有する戦闘工作員。呪術によって「古いもの」と「新しいもの」を融合させてモンスター化させたもの。
ガイ
クエスター・ガイ
(声)三宅健太。ヴェテラン声優で、マッチョ役を得意とする。
 地上に残っていたアシュの一人。アシュを再び地上に戻そうとヒョウガと共に百鬼鏡を探していた。巨大な砲塔を肩付けしているが、怪力を用いた力任せの攻撃を得意とする。百鬼鏡を手に入れるが、ボウケンジャーに鏡を割られ、その後兵の弓を用いてボウケンジャーに復讐しようとするが敗北。その死体にガジャによってゴードムエンジンを組み込まれ、クエスター・ガイとして甦る。
レイ
クエスター・レイ
(声)鈴木千尋。テレビアニメや吹き替えなどで活躍中。
 かつて百鬼界に封じ込まれたアシュの最強の戦士。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 魔神の心臓

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 世界の秘宝“プレシャス”を見つけ出して守り抜くためにサージェス財団が結成されたチーム“ボウケンジャー”に新たなメンバー、ブラックとイエローが仲間入りした。レッドは試験採用として、二人を海底に眠る幻のゴードム文明の“ゴードムの心臓”を探す旅に連れて行く。いくつものトラップをくぐり抜け、首尾良くゴードムの心臓を手に入れたものの、巨神ゴードムを呼び起こしてしまう事に…
 敵は巨神ゴードム。ゴードム文明の守り神で、海底に眠るゴードム神殿にゴードムの心臓を安置することで復活した巨人。
 新シリーズの開始となった話。特徴として今回は“攻め”の戦隊を目指すのだそうで、ボウケンジャーの方が積極的に出て行くところが特徴。なにせトレジャーハンターだし。
 その“攻め”が遺憾なく発揮されているのが冒頭で、なんと全員変身した姿で登場している。これまでのシリーズでは初めてのことだが、追々彼らの過去を明かしていくことになるのだろう。
 そして久々にレッドが最初から本物のリーダーとして行動しているのも特徴的。このところレッドは成長型のキャラが続いていたので、逆に新鮮。その代わりにブラックが反抗的な若さを見せている。
 全体的に前作「マジレンジャー」と較べ、より子供向きに、そして熱く作られている。より「デカレンジャー」に近い作りをしているのでこれは結構期待できそうな作品だ。
VOL.1
<A> <楽>
第2話 竜の略奪者

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 手に入れたゴードムの心臓は不思議な信号を発していた。そのシグナルからもう一つのゴードムの秘宝を探そうとするボウケンジャー。だが同時に同じくゴードムの秘宝を狙い、ジャリュウ一族が活動を開始していた。ゴードムの神官ガシャを仲間にしたジャリュウ一族のリュウオーンは大邪竜ドルドを繰り出してくる。
 敵は大邪竜ドルド。ジャリュウ一族の駆るドラゴン型のロボット。ダイボウケンにあっけなく倒されるが、自爆してダイボウケンを巻き込ませようとする。
 実質的に物語はここから始まると言って良い。ボウケンジャーの基地やメカニックなどの発進など、戦隊の要素が詰め込まれている。
 一回目がブラック中心だったのに対し、今回はイエロー。それぞれに色々過去があるらしい。ただ、物語自体はかなりベタベタで恥ずかしいものだったりするのが問題だが。
 レッドがみんなを信用しすぎで、その熱さにみんなが感化されてしまってるため、話はものすごく臭い。ストレートと言えばストレートなんだが、慣れてない時にこれをやると、単なる鬱陶しいだけになる。これが上手く機能できる時がその内にやってくるんだろうと思うけど、まだまだかな?
<ダイボウケンは5台のマシンが合体して出来る訳だが、そのマシンというのが地中を進むものや水がないと活動できないものも含まれている。これで同時に現地に行くのは無理だと思われる。そう言えばレッドの機体が脚になるのは初めてなんじゃないか?
 どーでも良いけど、菜月は自分の事を名前で呼ぶのは止めた方が良いと思う。>
第3話 覇者の剣

  脚本:會川 昇
  監督:中澤祥次郎
 新たなプレシャス、歴史上最高の軍師と言われる諸葛亮孔明が鍛えたという三つの武器“三国覇剣”を巡って蒼太、真墨、さくらの三人はある神社に。だが、そこにあった巻物をダークシャドウという忍者組織の一員風のシズカに奪われてしまう。
 敵はジョウガミ。ダークシャドウによって古い錠前とLDから作られたツクモガミ。どんな壁もすり抜け、セキュリティシステムを狂わせることが出来る。ここまででは初めて巨大化した。
 今回はブルーが中心の話。蒼太の過去が明らかになり、更に新しい組織が出てくる。蒼太は軽く見えるが、実はかつては企業スパイとして働いており、彼の情報によって一国が滅んでしまったという…それはそうと、蒼太って一体年齢いくつやねん。
<素かわざとか分からないけど、どこからツッコンで良いのか。というレベル。最近では珍しいな。
 最初に諸葛亮孔明が鍛えた武器というのが出てくるけど、諸葛亮か諸葛孔明かどっちかにしてほしい。
 忍者の末裔という割りには軽すぎる風のシズカと、それを戦いながら口説いてしまうブルー。それは良いんだけど、香水使ってる男性ヒーローはこれまで初めてじゃないか?極秘任務もくそもないな。
 ビルのセキュリティシステムが暴走。警告無しに攻撃するのはともかく、あんなゆっくり出る光線銃ってセキュリティになりそうもないな。
 三本目の三国覇剣は山谷社長が腹に巻いていたというオチが付けられるが、三国志の時代から残ってる竹巻ねえ…ま、細かいことか。>
第4話 失われたビークル

  脚本:會川 昇
  監督:中澤祥次郎
 ジャリュウ一族のリュウオーンは天候を自在に変化させるプレシャス“マッドネス・ウエザー”を発掘。ジャリュウ一族の快適な世界を作るため一年中夏にしてしまおうとする。だがマッドネス・ウエザーは暴走し、吹雪を起こしてしまい、レッドを除く四人はゴーゴービークルごと氷壁に飲み込まれてしまった。ミスター・ボイスの指令は非情にもゴーゴービークルのパラレルエンジンをプレシャスごと破壊せよというもの。明石は指令を無視してテスト中の新ビークルであるゴーゴードリルで一人救出に行く…
 敵はマッドネス・ウエザー。元々は天候を自在に操るプレシャスだったが、暴走の後、巨大化して怪獣化する。南極を氷に閉じこめたのもこれのためだった。
 4話にしてようやく中心となるレッドが中心の話となった。ただ、これだけ若い人間に過去を持たせすぎるのはいかがだろうか?はっきり言って浮いてしまってる。特に明石の百戦錬磨のトレジャー・ハンターという過去は無理すぎ。
 それにしても困ったことには、台詞棒読みとわざとらしい演技はどうにかならないか?ここまで下手なのは久々なんじゃないか?
 今回から戦隊シリーズの紹介が始まった。今回は「秘密戦隊ゴレンジャー」で、菜月がカレーを食べながら紹介してる。ゴレンジャーと言えば、確かにこれだな。
<ゴーゴードリルは地下鉄の路線を走りながら登場してる。線路は確実に潰れてるな。
 氷壁に閉じこめられた四人は何故かスーツを脱いで私服でいた。スーツ着てた方が暖かそうだけど、なんか理由あるのかな?>
第5話 帝国の真珠

  脚本:會川 昇
  監督:竹本 昇
 ダークシャドウの風のシズカが20世紀初頭の天才科学者が発明したという超巨大戦車ビオパンツァーの設計図が封印された“帝国の真珠”というプレシャスを取引している現場に乗り込んだボウケンジャー。しかし帝国の真珠は吹き飛ばされてしまい、近くを通りかかった翔という少年に拾われてしまう。その後ボウケンピンクは再び翔と出会うが…
 敵はタクミガミ。火縄銃をベースに作られたツクモガミで、帝国の真珠というプレシャスを奪おうとする。武器の設計図を飲み込むことでその武器を作り出すことが出来る。
 今回はピンクが中心の話。真面目ながら融通の利かない性格のさくらが子供に振り回される姿が描かれる。ところでパターンとして戦隊ものはチームワークを中心にする傾向にあるが、ここではスタンドプレーを肯定してる。これもおそらく話の展開に従い、変化していくのだろうと思われるが、こうやって少しずつ全員が成長していく過程が描かれるのかな?それをどう料理していくかが見物だ。
 他にダイボウケンの新しいパーツとなるゴーゴーショベルが登場している。
 今回の戦隊紹介は「ジャッカー電撃隊」。みんなでトランプをしながら紹介してる。必殺技としてビッグボンバーが紹介されてるけど、これは…
<ピンクが言っていたが「これじゃボウケンピンクじゃなくてボケピンクじゃないですか」。なるほどこれがこのキャラの役割か。>
VOL.2
<A> <楽>
第6話 呪いの霧

  脚本:會川 昇
  監督:竹本 昇
 古代中央政府に反逆を起こした武将の首が祀られているという縊峪(くびだに)で行方不明が相次いでいた。その武将の首こそがプレシャスではないかと見たサージェスは早速ボウケンジャーに調査を命じるのだが、縊峪で霧に包まれたさくらと菜月が消えてしまう…
 敵はモガミ。縊峪で武将の首を守っていた守護者と言われたが、実は守っていたのは縊という特殊な薬品だった。埴輪のような姿で、等身大のが倒されると巨大なモガミが現れる。
 一応ブラックが中心となるのかと思うが、ブルー以外は全員それなりに見せ場があり、けっこうバランスのいい話に仕上がってる。
 リーダーとしての明石は素質充分で、部下の使い方をよく知ってる。おだてたり脅したり、人心掌握の能力はあるみたい。頼れるレッドの復活はありがたい所だ。しかし、この場合は逆にドラマになりにくいという欠点も併せ持つ訳だが…
 今回の戦隊紹介は「バトルフィーバーJ」。初の巨大ロボ登場作品。国旗を持って紹介していた。
<冒頭のカップルは縊峪で呪いの話をしてるが、「そんなゲームじゃあるまいし」と男の方が言ってるが、確かにゲームじゃない。テレビだ。
 ブルーはファラオの呪いはデマだ。と言ってるけど、何人かは確かに早死にしてる(それが呪いかどうかは別問題だけど)。
 ガシャがボウケンジャーに対してお前達はプレシャスに呪われてる。と言ってるが、それは嘘じゃないな。尤も、明石に言わせれば、呪われてるのはプレシャスではなく冒険自体だと言うことだが。
 さくらと菜月は喧嘩してるふりしてアクセルラーを取り出す作戦に出たが、その喧嘩ってのも、子供みたいなもの。ふりはあんまり巧くないね。
 今回ダイボウケンにゴーゴードリルとゴーゴーショベルの二つを装着させたが、一体そんなアイテムをどうやって一瞬にして送ったのやら?レッドも「それしかありません」と言ってるけど、えらく短絡的だ。>
第7話 火竜のウロコ

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 冒険小説家の香川の久々の新作小説「滅びの龍」が出た。大ファンである明石はその作風の変化を怪訝に思うが、なんとその小説の通りにジャリュウ一族の活動が始まったことに気づかされる。そんな折、ボウケンジャーの新装備“デュアル・クラッシャー”開発のため、サラマンダーのウロコというプレシャスが日本に到着することになったが、それは「滅びの龍」に書かれていた、大邪竜の誕生を意味していた…
 敵は邪悪竜ドライケン。ジャリュウ一族の一体で、仲間同士の殺し合いの末、生き残った一体にリュウオーンが力を与え、脱皮して誕生した。融解したサラマンダーのウロコに包まれることで巨大な大邪竜となるはずだったが、結局それは果たせなかった。。
 クールなリーダーである明石が冒険小説のマニアであることが発覚。発言も相当にオタクっぽい。
 巨大ロボットであるダイボウケンは戦いではなく、単に大邪龍誕生を封じるためだけに用いられている。こういう幅が面白い所だ。
 今回は「電子戦隊デンジマン」の紹介。初の変形ロボット登場作品。あんパン食べながら紹介している。
<ドライケンの放つ炎は角度的にはボウケンジャーに直撃してるのに、爆発自体は相当後ろで起こっている。合成が上手くいってないな。
 ジャリュウ一族は手下もたくさんいるはずだけど、今回はリュウオーン一人で活動してた。>
第8話 アトランティスの秘宝

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 ボウケンジャーは幻の大陸アトランティスの秘宝オリハルコンらしきものを海底で発見。しかし、それは実は全く違うプレシャスで、他者の情報を取得すると、それに変形するというブリルという危険なプレシャスであることが分かった。だが時既に遅く、蒼太に変身して菜月を襲うブリル…
 敵はヴリル。アトランティスで作られたという特殊金属で、情報を得ると次々と形を変えていく。最初は小物から始まり、やがては有機物に変形して分裂、最後はダイボウケンにまで変形した。
 一通りメンバー紹介が終わったので、コンビを中心とする話へと移っていったようで、今回はブルーとイエロー。蒼太はスパイ時代の癖でメンバー全員を調べる癖があると言うが、それって当たり前では?メンバーを信頼するというのは、互いを知ることから始まるんだから。
 さくらが甘党なのがよく分かった。甘味処で何杯も甘味お代わりしてたけど、甘いものがあんまり強くない身としては、これでお腹一杯と言った感じ。
 今回の戦隊紹介は「太陽戦隊サンバルカン」。鷹、鮫、豹のぬいぐるみを使って紹介している。
<冒頭にガジャが出てくるが、あっけなく倒されてしまう。それにしても登場とほぼ同時に問答無用で強力な火砲ぶっ放すって、ボウケンジャーってかなり凄まじい性格してる。
 ブリルの設定は昔
『コブラ』で出た究極兵器の設定と同じだが、元のブリルの形って、なんか凄く卑猥な気がするんだけど、考え過ぎかね?
 本物のブルーを見分けようとするブラックはなんと菜月に向かって銃を向ける。ここまでならまだ良いけど、本当に撃ってる。当たったらどうするんだろう?
 ブルーがゴーゴーミキサーに乗ってるが、ちゃんとダイボウケンには変形出来ている。合体時に全員が揃っている必要は無かった訳ね。>
第9話 折鶴の忍者

  脚本:會川 昇
  監督:中澤祥次郎
 江戸時代に禁を犯して西洋と貿易を続けたという伝説の商人唐物屋波右衛門の所有する人形を回収に出かけたボウケンジャー。だがそこには一歩先に風のシズカがサージェス職員になりすましてやってきていた。そしてシズカを支援するために現れた闇のヤイバ。それを見た真墨は…
 敵はカワズガミ。がま口と掃除機を合成したツクモガミ。波衛門の人形を盗むために派遣された。手にした掃除機で何でも吸い込んでしまう。
 またまたブラックが中心となった話。真墨とブラックシャドウの闇のヤイバとの確執が描かれる。他に記憶を失っている菜月の過去についてもちょっとだけ。
 ただし話そのものは大変単純。ラストで真墨の行く末を不安がらせたことくらい?あと新しくゴークレーンが登場。
 とりあえず波衛門の人形はプレシャスかどうかここでは明かされることはなかった。後になって意味が出てくるのかどうか。
 後、新装備としてゴークレーンが登場。
 今回の戦隊紹介は「大戦隊ゴーグルファイブ」。新体操の道具持って紹介してる。
<妙にこの作品はメンバーの過去についてこだわってるけど、みんな若いので、過去を語らせるのにはかなり苦労してるみたいだ。
 ダイボウケンの新装備ゴークレーンは敵を吊り下げる力を持つが、それで相手をいたぶるってのは昔から敵が使うものだったはずだけどね。>
VOL.3
<A> <楽>
第10話 消えたボウケンレッド

  脚本:會川 昇
  監督:中澤祥次郎
 ガジャが奪った唐物屋波右衛門の人形はプレシャス以上に危険であるため、直ぐさま焼却処分するようにミスター・ボイスから指令が下った。一体この人形にはどんな秘密があるのかと、調査を命じる明石だったが、その明石当人が人形に隠された地図を見つけてしまう。有無を言わさず人形を焼却してしまった明石に菜月は反発を覚えるのだが…
 敵は大邪竜ザルドギルド。ジャリュウ一族の作り上げた大邪竜。ザルドはパワータイプ、ギルドはスピードタイプで唐物屋波右衛門の人形を奪おうとする。連係攻撃でダイボウケンを倒すことに成功する。
 三話続けての話であり、その中編に当たる。ダイボウケンの敗北や、イエローの過去、レッドの背信(?)など見所も多い。ただ、話自体は先を急ぎすぎた感じで、見た感じあまりにあっさりしすぎている。
 今回の戦隊紹介は「科学戦隊ダイナマン」。紹介後にダイボウケンコクピットに爆発が起こる…今回の物語ではダイボウケンは奪われており、明石もいないんだけど。
<レッドが裏切ったかも知れない?と言うのが本作の大きな特徴となっているが、明石は嘘をつくのが上手くないらしい…というか、こんな分かりやすい性格で過去を語るような冒険をやってきたことが凄い。
 ガジャは手を自在に伸ばすことが出来るらしい。こんな事が出来るんだったら、例えば第1話のゴードムの心臓は簡単に取れそうだったような感じがするけど。>
第11話 孤島の決戦

  脚本:會川 昇
  監督:竹本 昇
 ザルドとギルドの連係攻撃で捕らえられてしまったダイボウケンの反応が消えた。一人ダイボウケンに残っている明石は一体何をしているのかと不信の念を抱くボウケンジャーの面々だったが、その真実に気づいた時…
 敵は前回に続き大邪竜ザルドギルド
 ボウケンジャーの秘密の一つパラレルエンジンに関して描かれる話。ここではリーダーであるレッドがスタンドプレーをしてるが、これがこれまでの戦隊ものとの大きな違いだろう。ただ、スタンドプレーこそが結束を高めるというというのは難しい描写らしく、実際にそれが上手く機能しているとは言い難い。三話も使ってる割には物語自体が妙にあっさりしてる。台詞もクサいもんばかりだ。
 そしてスーパーダイボウケンが登場した。パターンとしてはちょっと早いかな?
 今回の戦隊紹介は「超電子バイオマン」。初めて女性が二人になったことで、さくらと菜月がはしゃいでた。
<ダイボウケンの操縦の仕方が分からないというリュウオーンに対し、「私に今時の機械のことを聞くな」とガジャは逆ギレ。
 人形の服の中には地図が書かれていた。しかし、その地図ってのがまるで新品同様の紙。同様に400年前に書かれたというレオン=ジョルダーナのデッサンも。
 ダイボウケンを助けに来た4台のビークルは、なんと地中から出現する。途中で邪魔する奴はいないんだから、別段隠れる必要は無いと思う。>
第12話 ハーメルンの笛

  脚本:小林靖子
  監督:竹本 昇
 風のシズカの妨害をくぐり抜け、ボウケンジャーは今回のプレシャス“ハーメルンの笛”を手に入れる。功績はさくらの優秀な判断だったが、あたかも仲間を裏切ったかのような行動に菜月は今ひとつ納得出来なかった。そんな中、実はハーメルンの笛はもう一つあったことが判明する。子供の命と引き替えに強大な力を得るというその笛を用いるダークシャドウのカナデガミに、ボウケンジャーまでもが操られてしまう…
 敵はカナデガミ。ハーメルンの笛を吹くため作られた笛のツクモガミで、子供達の魂を水晶に変えてしまう。オオガミの術で巨大化した所をスーパーダイボウケンにあっけなく倒されてしまった。
 ピンクとイエローが中心となった話で、さくらの冷静な対応と、優しさが抜けきれない菜月の確執が描かれることになる。さくらの行動は傍目には“非情”ととらえられてしまいがちだが、自分のやれることを冷静に判断していると言うこと。その中で仲間のために最大限に頑張ってると言うことらしい。そんなさつきを徐々に理解していくメンバーの姿が描かれていく訳だが、話としては古くさい印象を受ける。これが戦隊ものの味か?
 今回の戦隊紹介は「電撃戦隊チェンジマン」。合体武器のような巨大クラッカーを全員で撃ちつつ紹介している。
<真墨はグリーンピースが苦手らしく、チャーハンから一々グリーンピースを取り除いてるシーンがあり。だったら食べなきゃ良いのに。
 元レンジャーであるさくらは重火器の扱いもお手の物。M16をぶっ放しているが、こんなに腰が引けてたら動けないよ。二丁のアサルトライフルをぶっ放すシーンは銃に振り回されてるのでかなりの失笑シーン。
 暁はカナデガミによって大ダメージを受け、入院してるはずだが、あっけなく復帰。こいつは早川健か?>
第13話 かぐや姫の宝

  脚本:大和屋暁
  監督:坂本太郎
 かぐや姫が求婚者に要求した宝の5つある内の4つまでもが盗まれた。そんな時、ボウケンジャーにその泥棒セレネーから挑戦状が届く。五つ目の宝を巡り、ボウケンジャーとセレネー、そしてジャリュウ一族の争奪戦が始まる。
 敵は邪悪竜リンドム。ジャリュウ一族によって召還され、かぐや姫が残したというプレシャスを奪うために派遣された。セレネーとボウケンジャーの宝の奪い合いに巻き込まれて良い所無く叩きつぶされてしまう。
 ブルーが中心の話で蒼太のフェミニストぶりがよく出ている。その分話自体も軽くなってしまったが、パターンとしては戦隊ものの原点回帰っぽい話に仕上がっててバランスは悪くない。久々に口上も全員丁寧に描かれるし、戦いも長いので、子供向きとするなら正しい方法だろう。
 トレジャーハンター同士の宝の奪い合いが描かれる話。いくつかの宝を合わせて初めてプレシャスになると言うパターンは前回からの続きになる。
 今回の戦隊紹介は「超新星フラッシュマン」。真墨と菜月がゴーグルをかけて寝てしまった。
<落盤が起き、セレネーと一緒に洞窟に閉じこめられたブルー。それをレッドは「あいつはこの程度ではくたばらない」と断言。信頼と言うよりは当てずっぽうとしか思えない台詞だ。
 戦いの最中でも女性を口説くブルー。これに関しては特撮では滅多に見られないね。>
VOL.4
<A> <楽>
第14話 甦る過去

  脚本:荒川稔久
  監督:坂本太郎
 草薙の剣の原料となったという伝説のエネルギー鉱石“アメノカナヤマノハガネ”を探索するボウケンジャーだが、その前にヤイバとシズカが現れ、菜月は崖から落とされてしまった。そんな彼女を助けてくれたミリアという女性は、なんと菜月を「ユリアお姉ちゃん」と呼び、自分は妹だと名乗るのだった。
 敵はネンドガミ。粘土で出来たツクモガミで、自在に姿を変えることができる。記憶喪失だった菜月の妹に化けてボウケンジャーの仲間割れを誘おうとする。更に自分の体の一部を腕輪を着けさせることで菜月の心を操る。最後巨大な真墨に変身してボウケンジャーを惑わそうとするが、イエローの一切気にしない攻撃であっけなく倒される。
 イエローとブラックが中心の話で、何故この二人がボウケンジャーになる前にコンビを組んでいたかが語られる。なんだか痴話喧嘩のように見えてしまうあたり、戦隊ものらしくない展開。
 本作はトレジャーハンターの過去がやたら出てくるんだけど、この程度の年齢にしては過去がありすぎるという事実はどうしても設定的には引くな。
 今回の戦隊紹介は「光戦隊マスクマン」。暁が空手の板割しながら紹介してる。
<崖から落ちて、更に川の流れに巻き込まれたという菜月が次に現れた時は全然濡れてなかった…この辺は別に良いか。
 菜月役の中村知世はその素人臭さが一種の魅力なのだが、こう言うのにシリアスをやらせようとするのは間違ってる。観てると恥ずかしいぞ。
 ネンドガミは最後巨大な真墨へと変身。これでごまかせると思う精神が凄い。
 そう言えば、ボウケンジャーは最後ツクモガミに町に連れて行かれたんだけど、肝心のアメノカナヤマノハガネは放っておかれていた。どう考えてもダークシャドウに奪われてるよね?>
第15話 水の都

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 新しいゴーゴービークルを開発中の牧野博士が倒れてしまった。真墨と菜月は看病のために残り、暁、さくら、蒼太の三人で新たな任務に赴く。世界のどこにもない文字で書かれたという文書を巡り、謎の一族が現れる。ジャリュウ一族に似た彼らを水中都市の住民だと推測する暁だったが…
 敵はジャリュウ一族のナーガ。二本角がついたトカゲだが、見た目は牛っぽい。水の民のラギをそそのかしてアクアクリスタルというプレシャスを手に入れようとする。それと数百年前にアクアクリスタルの消滅に従い、砂漠の底に消えてしまったという水の民のラギとマギ。微妙にジャリュウ一族とは異なる一族らしい。ラギの姿はプレデターっぽい。
 前後編の前編。新しい一族として水の民が登場するが、この前後編だけらしい。話は割とあっさりとしていてツッコミ所も少ない。
 今回の戦隊紹介は「超獣戦隊ライブマン」動物のぬいぐるみを持ちつつ紹介してる。
<暁の勘の鋭さは凄いもので、割とすぐにラギが水の民であることに気づく。こう言うのをご都合主義とも言う。
 リュウオーンは悪人としてはかなりレベルが低いみたいで、すぐに自分の目的をべらべらと喋ってしまう。説明的なのは仕方ないにしても、これじゃ敵を作りまくるだろう。>
第16話 水のクリスタル

  脚本:小林靖子
  監督:渡辺勝也
 リュウオーンに裏切られ重傷を負ったラギを庇う暁。最初は警戒していたラギも徐々にうち解け、自らの生い立ちを語り始める。水の都を探すため、ジャリュウ一族にまで助力を求めたラギだったが、竜の体を手に入れた代わり、水の都に入れない体になってしまったのだ。そんなラギに対し自分の冒険魂を満足させるために協力したいと申し出る暁だが…
 敵は前回に続きナーガ。全然良い所無くやられてしまい、更に巨大化したらアルティメットダイボウケンに倒されてしまう。それと、大蛇竜ゾラド。初めての空飛ぶ巨大敵で、これに対抗するため10番目のゴーゴービークル“ゴーゴージェット”が発進され、更にスーパーダイボウケンに合体することでアルティメットダイボウケンに変形する。
 前後編の後編で今回もレッドが中心の話となっている。最も主役と呼べるのはむしろ水の民のラギの方で、暁はサポートに徹している。今期のレッドは割合こういうパターンが多いように思える。
 早くも究極形態であるアルティメットダイボウケンが登場。第2期の途中で登場と言うことは、パターンからして新しいロボは全く新しい乗り物で登場してくるだろう。その前に6人目が出てくるはず。
 今回の戦隊紹介は「高速戦隊ターボレンジャー」。高校の制服着て紹介してる。暁は浮きまくり。
<マギはもはや水の都探しで仲間を失いたくないとラギをことごとく邪魔するが、命を救うはずが帰って窮地に陥れてるようだが…
 スーパーダイボウケンとナーガの戦いに割り込んでくるゴーゴージェット。そのまま爆撃してるけど、スーパーダイボウケンの事はあんまり考えてないのね。
 それにしても今回登場したアルティメットダイボウケンって、あまりにも装備多すぎて、動きが無茶苦茶制限されてるみたい。見ていて痛々しいほどごてごてしてるよ。>
第17話 アシュの鏡

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 無数の妖怪が閉じこめられているというプレシャス“百鬼鏡”を巡って激しい争奪戦を繰り広げるボウケンジャーとダークシャドウ。そんな彼らの前に現れたのは妖怪のようなヒョウガとガイだった。彼らは自らを“アシュ”と名乗る。更に彼らを追う謎の青年高丘映士も現れる…
 敵はガイヒョウガ。アシュと呼ばれる高等生物で、百鬼界とこの世界の扉を開こうとする。今回は具体的にはヒョウガが戦うことになる。復活したレイを守るためデュアルクラッシャーの直撃を受けて巨大化。その後アルティメットダイボウケンに倒され、魂を高丘に吸い取られた。
 新しい種族が登場し、話はかなり盛りだくさんの内容となった。一応大部分は防ぐことが出来たが、何体かは地上に残り、新しいネガティヴシンジゲートとなった。それに合わせて多分六人目の戦士となる高丘映士という青年も現れる。時期的には丁度か。
 内容的には豪華でツッコミ所もないとは言え、話の展開は今ひとつと言った所。この作品は危機感があんまりないので、全般的に盛り上がりに欠ける。これも前後編にして長引かせた方が良かった気もする。
 今回の戦隊紹介は「地球戦隊ファイブマン」学校の授業のような感じで紹介してる。暁は白衣を着て算数を教えてた。
<ツッコミ所はあんまりないんだが、冒頭でダークシャドウのヤイバがあっけなくアシュの二人にやられてしまうシーンあり。はてさてこれがどうなっていくやら…敵も味方もパワーアップを繰り返して強さがインフレする予感。>
VOL.5
<A> <楽>
第18話 生きていた男

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 新しい敵アシュが現れ、サージェスにも緊張が走っていた。そんな時暁はミスター・ボイスからボウケンジャーを辞める気はないか?と訊ねられる。心に迷いの出た暁の前に、死んだはずのかつての冒険仲間である柾木と出会うのだが…
 敵はアシュのガイレイ。圧倒的な力を誇るが、高丘とボウケンジャーの力で封印に成功。それだけでなく久々にガシャも登場。
 今回は明石暁が中心の話となる。ボウケンジャーそれぞれが主人公っぽい話ではあるが、やっぱり中心となるのがこの人。彼がボウケンジャーとなったのは、トレジャーハンターの頃にプレシャス探しで仲間を失ったからだそうで、それ以来プレシャスを封印する仕事を選んだと言うこと。
 高丘が今回も登場し、暁に「どうせお前は好きでやってるんだろう」と吐き捨てるが、なんとこれで暁の悩みは吹っ切れてしまった。そう。使命でも何でもなく、本当に好きだからやってるだけだった。
 前回で大きく出た割りにあっさりとアシュは封印されてしまった。あれれ?と思ったらガシャがなんかやってるみたい。強さのインフレを抑えるためかな?
 久々にボウケンジャーの口上のフルバージョンが聞ける。
 今回の戦隊紹介は「鳥人戦隊ジェットマン」真墨と蒼太が机に腹這いになって、まるで飛んでるかのような…小学生か?
<高丘と戦うのは後回しにするというガイは「ボウケンジャーだかユッケンジャーだか分からんが」と発言。ユッケンジャー?>
第19話 眩き冒険者

  脚本:會川 昇
  監督:竹本 昇
 サージェスは新しい組織サージェスレスキュー隊を計画していた。そもそも暁をボウケンジャーから外そうとしたのは彼を担当者に任命しようとしてのことだったのだ。暁が拒否したため計画は延期となったが、暁はそのために開発されたゴーゴー・チェンジャーと3台のゴーゴー・マシンを高丘に預けてみようと提案するのだった。そんな時、ボウケンジャーと高丘に倒されたアシュのガイとレイがガシャの力により新たに装甲を纏い、更なる力を得て復活していた。
 敵は又してもガイレイ。ガシャによって新しく装甲を施され、クエスタ・ガイとクエスター・レイとなって復活した。
 新たなる戦士ボウケンシルバーの登場の話。登場時からそうなるだろうと思われた高丘が変身する。そのために出来るだけ強いキャラを必要とした訳だが、元々強かったアシュがますますパワーアップし、更にボウケンシルバーがもの凄い力を持つため、強さがインフレを起こしてる感じになった。
 今回の戦隊紹介は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」。紹介自体は普通だったが、6番目の戦士の登場で高丘が紹介してる。
<クエスターとなったレイとガイだが、ガジャの言うことは全く聞いてない。そもそもガジャよりも遥かに強いのだから当然だが、だったら洗脳するとか方法無かったか?
 圧倒的な力を持つボウケンシルバーに馬鹿にされたガイは「じゃかあしいわ」と叫んでた。口の悪いキャラだこと。>
第20話 新たなる巨人

  脚本:會川 昇
  監督:竹本 昇
 一応ボウケンシルバーとなった高丘だが、自らの血の暴走を恐れ、ボウケンジャーの前から姿を消してしまう。彼は自分の体に眠るアシュの血の目覚めに苦悩していたのだ。一方レイとガイ、クエスターの二人はガジャの完成したロボット、ガガドムを強奪し、それを用いてプレシャス“雷砲”を掘り出そうとしていた。
 敵はガガドム。そもそもはガジャが作ったゴードム・ロボだったが、クエスターのガイとレイによって強奪され、クエスター・ロボとして使用される。
 高丘編の一応最終話。これで高丘は正式にボウケンジャーの一員となり、更に専用ロボット、サイレンビルダーが登場する。自分の中のアシュの血を恐れ、それを超えるまでの高丘の姿を描く訳だが、その分ボウケンジャーの活躍の場が無くなってしまった。話としてはかなりのパターンではある。
 今回の戦隊紹介は「五星戦隊ダイレンジャー」。みんなチャイナ服を着て紹介していた。高丘も入ってる。
<ボウケンジャーの面々は変身も出来ず、炎にまかれて立ち往生していたが、どう見てもあの状態では焼け死んでる。
 高丘が正式にボウケンジャーになった時、完全にオレサマ状態。後番組の「カブト」と言い、なんでこんなのばっか増えるんだ?>
第21話 打出の小槌

  脚本:大和屋暁
  監督:渡辺勝也
 正式にボウケンジャーのメンバーとなった高丘映士だが、その傍若無人な発言に、特に真墨はそりが合わず、ことごとく二人は対立する。そんな中、振れば何でも願いが叶うという言い伝えのある一寸法師の“打ち出の小槌”の在りかをしめす地図が盗まれたとの情報が入るが、ミッション遂行中にもブラックとシルバーは衝突ばかり。呆れた暁は二人にコンビを組ませるのだが…
 新しい敵は登場しないが、打ち出の小槌でジャリュウ三体が巨大化して登場する。
 シルバーとブラックが中心となった話で、正式に仲間になった映士との対立と交流が描かれる。しばらくはこういう話が続くんだろう。尤も、真墨も最初の内はオレサマ的発言が多かったので、キャラがかぶってるのは確かで、最近丸くなってきた真墨が久々に悪ガキぶりを見せている。
 巨大怪人の更なる巨大化という、普通やらないことをやってくれたが、これもCGの発達のお陰か?巨大化したジャリュウの口から腹の中に入って暴れるという、まるでホラーのような真似までやらかしてる。
 今回の戦隊紹介は「忍者戦隊カクレンジャー」。忍者の格好をして紹介してた。
<挨拶代わりにボウケンジャーの面々に野菜をプレゼントする映士。生で食べられるものばかりだが、唯一真墨にだけは茄子を手渡してた。これ生では食べにくいよね…ラストで本当に食べてたけど。
 ところで高丘はこんな多量の野菜を一体どこに隠してるんだろうか?
 ダイボウケンは無人の野を走って合体するのに対し、サイレンビルダーはビルの谷間を走って合体してる。よく同じ場所に現れることが出来るな。
 三体のジャリュウを更に巨大化させるリュウオーン。しかしあのポーズだとアルティメットダイボウケンまで巨大化してしまいそうな気がする。>
VOL.6
<A> <楽>
第22話 ソロモンの指輪

  脚本:大和屋暁
  監督:渡辺勝也
 美術館で突如アクセルラーを残し行方不明となった菜月と真墨。そして翌日、黄色いカナリアと黒犬がやってくるのだった。実は風のシズカが連れてきたズカンガミによって二人は動物に変えられてしまっていたのだ。更に金魚へと変えられてしまう暁…
 敵はズカンガミ。シルクハットと動物図鑑から作られたツクモガミで、人間を任意の動物に変えることができる。更にプレシャスであるソロモンの指輪を使って動物部隊を作ろうとしていた。
 さくらが中心となった話で、一応高丘との連携になっているものの、実質的にはさくら一人の話。さくららしい頭脳戦がえがかれる。
 ただそのため、ほとんど動物にされっぱなしの暁、真墨、菜月の存在感が低い。この作品だとレッドが渋めに設定されているのに、あっけなく動物にされてしまうのはちょっと情けなかったかな?
 今回の戦隊紹介は「超力戦隊オーレンジャー」。空手やりながら紹介してた。
<そう言えばいつの間にか高丘は全員の名前をちゃんと呼ぶようになってた。性格も結構円くなってたみたい。
 蒼太は「六人揃ってこそボウケンジャーだ」と呟いてたけど、だったら高丘が現れる前はボウケンジャーじゃなかったのか?
 ピンク、ブルー、シルバーの危機に現れたのは動物にされた三人。カナリアと犬はともかく、金魚があれだけ大量の水を体に入れたら破裂してるはずだけど。>
第23話 あぶない相棒

  脚本:小林靖子
  監督:坂本太郎
 蒼太はかつてのスパイ時代の相棒である鳥羽によって捕らえられてしまった。クエスターに雇われている鳥羽は蒼太からサージェスが保管しているという最強の戦車の設計図が隠されたプレシャス“帝国の真珠”を聞き出そうとする。一方、これにアシュの匂いを嗅いだ映士は一人捜査を開始するのだが…
 敵はクエスターロボ疾。クエスターの二人が自分達で開発したロボット。極めてスピードが速いのが特徴で、ダイボウケンとサイレンビルダーを翻弄する。
 蒼太が中心となった話。この話もやっぱり過去に関わっている。対象年齢が低い戦隊ものでもなるだけ重くしようとしている頑張ってるようだが、一体この年齢でどんな経験積んでるんだか。映士は過去と決着を付けることを自分の使命にしているが、一方の蒼太は既にそのレベルではなかった。
 ロボット戦では久々に無印のダイボウケンが登場。ただ、この話では力不足でしかなかったけど。
 今回の戦隊戦隊は「激走戦隊カーレンジャー」。安全運転を指導しながら紹介していた。
<蒼太のかつての相棒の名前を“鳥羽”にしたのは間違いだな。それなりの年齢のため、「鳥羽さん」が「父さん」に聞こえてしまう。
 普通ならアドバイスを受けて自分の使命を思い出すものだが、そのアドバイス自身を無視することを「先に進む」と称するのは確かに新しいけど、健康的じゃないような気もする。>
第24話 初音の鼓

  脚本:小林靖子
  監督:坂本太郎
 ガジャとの奪い合いの末、ようやく手に入れたプレシャス“初音の鼓”。だが、ハザードレベルも高くなく、暁はそれを元あった場所に戻すことにする。そんな時、偶然鼓を打ってしまった菜月は不思議な少年と遭遇するのだった。他の誰にも見る事が出来ない少年の事が気になる菜月だが…
 敵は具体的には出てこないが、初音の鼓が作り出した幻影に翻弄される。これまで登場したツクモガミも大挙して登場。それでダイボウケンはダイボウケンで、本来の用途としてのスコップで土掘ってた。
 今回は菜月が中心の話。菜月が中心になると、妙に明るくなる話になるが、今回暁や高丘も菜月につきあって割と軽めな役付けがされているのも特徴か。
 とにかく敵がたくさん出てくるので、それだけでも見栄えはする。が、多分これは劇場版と同時に撮影されたお陰であろう(笑)
 ところで、これまでの戦隊もので敢えてやらなかったことに本作は挑戦。即ち、等身大の敵に対し、ロボットで踏みつぶすというパターン。しかし、それをやったら、周り中の被害が甚大になりすぎた。というオチがついた。
 今回の戦隊紹介は「電磁戦隊メガレンジャー」。高校生の格好して紹介していた。
<菜月は一人で電車も乗れないという…で、ビークルには平気で乗れる訳だ。
 ダイボウケンはボウケンジェーメンバー一人で操作ができるようだ。あれ?そういえば最初の設定では全員が動かさないとビークルは起動しないのではなかったかな?
 そういえば今回ダイボウケンは開発計画を完全に妨害してるよね?
 最後に菜月が乗ったダイボウケンがみんなの元に走ってくるけど、妙に内股になってるのが芸細かい。だけど機能的に無理だろ?>
第25話 禁断の果実

  脚本:會川 昇
  監督:中澤祥次郎
 ダークシャドウのゲッコウが新しいツクモガミを作る儀式にシズカがゴミを落としてしまったため、ゴミで出来たツクモガミ、アクタガミが出来てしまった。シズカ、ヤイバと共にプレシャス“知恵の果実”を探索に出るが、ボウケンジャーと戦う前に偶然本物の実を食べてしまった。知恵が付きすぎたアクタガミは、この地球を人間に任せる訳にはいかないと結論づけるのだが…
 敵はアクタガミ。ゲッコウが儀式を行っている時にシズカがゴミを落としてしまったことで誕生したツクモガミ。偶然知恵の実を食べてしまったことから天才になってしまう。地球を人類に任しておけないと判断してゴミを町中に降らせる。
 高丘が中心となった話。随分丸くなった高丘が見られ、敵と友情めいたものが語られる。一話くらいこう言うのがあるものだが、6番目の戦士がそうなるのは珍しい。
 割とコミカルな味付けがなされた作品で、知恵の実を食べてしまうと、どうなるかと言う事が語られるが、例えば戦闘員に食べさせたりすると、頭が良くなりすぎて組織を脱出してしまう。頭が良くなると言うことは良いことばかりではないらしい。最後はアクタガミに友情を覚えた高丘がアクタガミを殺さねばならないという使命を持つ、重い話に転換していく。
 今回の戦隊紹介は「星獣戦隊ギンガマン」。暁と高丘が気力の弾を撃ち出し、真墨と蒼太が真っ黒に。
<アクタガミの降らすゴミは何故か自治体指定のゴミ袋に入ったものばかり。あんまり汚く見えない。これも表現上の問題か?
 相変わらず高丘は野菜ばっか食べてるけど、あれだけ激しいアクションした後、無傷のキュウリを出しているのには違和感が。>
VOL.7
<A> <楽>
第26話 ガラスの靴

  脚本:會川 昇
  監督:中澤祥次郎
 シンデレラの物語を読んでぽーっとなっていた菜月。折しも町では若い女性が突然踊り出し、夜半近くに疲れ果てて倒れてしまってそれから目覚めなくなってしまうと言う事件が続発していた。その原因となるガラスの靴を手に入れ、調査を開始するボウケンジャーだが、さくらの前にガラスの靴を持った女性が現れ…
 敵は怪物王子。ガラスの靴が見せる幻想に現れる王子の正体で、ガラスの靴を用いて女性を踊らせる。ただし、その実質的な目的は不明。珍しくネガティブシンジケートとは無関係なキャラ。
 菜月およびさくらが中心の話で、お堅いさくらと夢見る乙女の菜月の対比が見られるが、実質的にはさくらが中心となる。時分自身で「可愛くない」と言うさくらの女らしさと、そしてやはり義務優先の性格がよく表れた話で、さくらが中心となると対象年齢が高くなるのがよく分かる。
 一応元自衛隊だったさくらがボウケンジャーに入隊した経過も描かれる。やっぱり暁のさしがねだった。
 今回の戦隊紹介は「救急戦隊ゴーゴーファイブ」。レスキュー隊員の格好して紹介してた。ちなみに実質的にこれが私にとって特撮への復帰作だった。
<最初の菜月の夢は王子様と意地悪な姉が現れるが、何故か王子様がさくらで、姉たちは野郎どもだった。気持ち悪いって。
 最近狂言回しのために出ることが多いガシャ。今回も「シンデレーラにノロワレール」とか言っただけで退場。
 巨大化した怪物王子はなんとダイボウケンに口づけ。「どういう趣味してんだ?」とは真墨の言葉。>
第27話 風水占いの罠

  脚本:大和屋暁
  監督:竹本 昇
 異常なほど良く当たるという風水師の噂を聞き、プレシャスを使っていると睨んだボウケンジャーは調査に向かう。だが、そのプレシャス“風水羅盤”は邪悪竜のターロンによって奪われてしまった。人の運勢を固定する事が出来る風水羅盤を用いてボウケンジャーの攻撃をことごとく避けるターロン。更に暁が最悪の運勢に固定されてしまう。やることなすこと全て裏目に出て、不運続きになってしまう暁だが…
 敵はターロン。中国風の竜っぽいデザインの邪悪竜で、プレシャス“風水羅盤”の力を用いて地龍の力を増幅させようとした。
 ことごとく占いが当たり、不運続きに見舞われる暁の話。元々渋めのキャラとして登場していた暁が、逆にいじられることが多くなったような気がする。スーツを着て頑丈なだけに、不運も並じゃなく、トラックにはねとばされたり、ビルが崩れてきたりととんでもない目に遭わされる。
 運勢がどうこう言う話になると、結局ギャグにしかならないのかな?でも戦隊らしく明るく仕上がって良し。
 今回の戦隊紹介は「未来戦隊タイムレンジャー」。暁のみレオタード状のスーツを身に纏って、恥ずかしそうな顔をしてる。
<不運続きの暁に、開運グッズを次々と持ち込むボウケンジャーメンバー達。麦わら帽子にハッピに尻尾にスカーフ。その格好はもはや正気のレベルじゃなく、しかもボウケンレッドになってもその格好が続いてる。いじられすぎ。
 一応ダイボウケンと共にサイレンビルダーが登場するのだが、本当に全く何もやってない。>
第28話 伝説の鎧

  脚本:大和屋暁
  監督:竹本 昇
 真墨のアクセルラーが故障し、その修理中ガイとレイの操るクエスターロボ・将が現れた。ブラックを除く4人がダイボウケンで出撃するが、全く歯が立たない。とどめを刺さずに帰ったガイとレイの会話を盗み聞きした真墨は彼らが“伝説の鎧”というプレシャスを探していることを知る。
 敵はクエスターロボ・将(エリート)。ロボット然したシンプルなデザインながら、その強さはアルティメットダイボウケンをも圧倒する。更に“伝説の鎧”を身に纏う事によって防御力も格段に増す。ただし活動限界が割と早くくるのが弱点。
 真墨が中心となった話。今あるものを最大限に使い、知恵で戦いに勝つ。物量と単体の強さばかりが考えられがちの中、こんな細かい攻撃の話が出てくるのが面白いが、相手が一体の場合、こちらの方が実は効率はよい。見栄えしないけど。30分弱の時間でやるにはかなり詰め込んだ感じだがなかなか物語の質は高い。ここまで詰め込めるのはこれまでの経験だろうな。
 今回の戦隊紹介は「百獣戦隊ガオレンジャー」。ポンチョを着てポーズを決めつつ紹介。
<真墨はマキノを「オッサン」呼ばわりしてるけど、年長者を馬鹿にする描写は、特に子供向きの戦隊ものではやって欲しくなかった。
 クエスターロボ・将は元々は飛び道具主体のロボットだが、伝説の鎧を身につけることで近接戦闘用になる。つまりそれまでの武装は無駄になってしまう訳で、効率は悪そうだ。>
第29話 黄金の剣

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 ジャリュウ一族のリュウオーンは200年前から探していたという二つのプレシャス“レムリアの卵”を手に入れる。そして生まれたレムリアをコントロールするための“黄金の剣”を探し求める。そんな時、“レムリアの卵”の置かれていた所には、五十嵐博士と暁が向かっていた。遺跡荒らしを行うサージェスを毛嫌いする五十嵐だが…
 敵は幻獣。具体的な名前はないのだが、レムリアの卵から誕生したレムリア文明の最強生物。“黄金の剣”のみがコントロール出来る最強の生物とされる。黄金の剣を発見する前にジャリュウによって復活させられてしまった。黄金の剣を使った暁によって真っ二つにされる。
 ズバーンを巡る前後編の前編。今回はリュウオーンの生誕について語られる話で、彼は元々200年前に名を馳せたトレジャーハンターだったが、レムリア文明に傾倒するあまり、その力を受けてあの姿となったという。そして今回でジャリュウ一族は滅んでしまう…のかな?
 今回の戦隊紹介は「忍風戦隊ハリケンジャー」。当然忍者の格好で紹介。風のシズカも登場していた。
<風のシズカが「ボウケンジャー、0点。落第」との声が。これは「がんばれロボコン」のパロ?
 レムリアの卵はともかく、黄金の剣の置いてある場所はその辺にある広場としか見えないので、ちょっと軽すぎ。
 前回と言い今回と言い、年長者を小馬鹿にしたような作品はちょっと気にかかるな。>
VOL.8
<A> <楽>
第30話 怒りの黄金魔人

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 人間の姿に変形したズバーンはすっかり暁になついてしまい、どこにいくにも暁にくっついていった。それでズバーンの対応について討議するボウケンジャーの面々だったが、それを聞いている内にズバーンは突然怒り出し、逃げてしまう。一刻も早く剣の形に戻そうとズバーンを追いかけるボウケンジャー。その頃レムリアの卵を手に入れたガジャはゴードムエンジンを加えた幻獣ゴードラムを繰り出してくる。ズバーンの剣さえもはじき返すゴードラムだが…
 敵はゴードラム。幻獣を作り出すレムリアの卵を手に入れたガジャがゴードムエンジンを加えて作り出した改造幻獣。力の出せないズバーンでは太刀打ち出来なかった。
 ズバーン編の後編。ズバーンは人を思いやる心を周囲の人が持っていると力を発揮するが、もしいがみ合っていたら、力を失うとのこと。それでガジャに奪われてしまったが、ボウケンジャーが心を合わせることで再びボウケンジャーの手に戻る。ボウケンジャーの登場シーンでも一緒に登場。
 今回の戦隊紹介は「爆竜戦隊アバレンジャー」。必殺技がスーパーダイボウケンと一緒なので、ドリルを繰り出しながら紹介。
<ピンチの時こそ笑え。というのは暁の言葉だが、まともに考えたらバカにしか見えない。
 巨大化したズバーンは海を越えて飛んでいき、戦いの場へとやってくる。目の前で戦いは繰り広げられていたと思うのだが?>
第31話 亡国の炎

  脚本:小林靖子
  監督:中澤祥次郎
 何事にも感覚で対処する大雑把な映士と、細かい性格のさくらはどうにも馬が合わない。そんな時、プレシャス“亡国の炎”を求めて古代王族の墓がある場所にクエスターが現れた。だがあらかじめリュウガが張った結界に阻まれたボウケンジャーは、映士が使えるという結界破りの法に頼ることに。そんな映士に付いていくのはなんとさくらだった…
 敵はクエスターロボ・噴(ブレイズ)。頭でっかちのロボットで、プレシャス“亡国の炎”を使うために作られた。ローターを回して空を飛ぶことも出来る。
 さくらと映士の二人を中心に持ってきた話で、性格の全く異なる二人がいがみ合いの末に仲間になっていく。人物描写に力を入れた話で、戦隊ものでは比較的珍しいパターン。更に言うなら、血を見せる描写も珍しい。
 一応今回でさくらが大変な甘党であることも発覚する。
 今回の戦隊紹介は「特捜戦隊デカレンジャー」。マーフィが登場。
<「腹にため込むのは嫌い」と言う映士だったが、実際一番得体の知れない人物がそう言っても説得力はない。
 新しく登場したキャラは数話の後使えなくなるのがパターンだが、早くもズバーンが使えなくなってきた。ちょっと早すぎる。>
第32話 ボウケン学校の秘密

  脚本:小林靖子
  監督:中澤祥次郎
 ダークシャドウが関係していると噂の“冒険スクール”に潜入するため、暁、菜月、蒼太の三人は入学試験を受ける。だがなんと暁だけ試験に落ちてしまう。冒険を失ったら何も残らないと落ち込む暁だが、一方入学した蒼太と菜月は意外にまともな授業に驚いていた。そして授業には島田という落ちこぼれがおり、それが気になる菜月だったが…
 敵はシルベガミ。優秀な冒険家を見つけるために作られたツクモガミ。船と六分儀をモチーフにしてるようだ。チョーク攻撃を得意とする。あんまり強くはなく、久々にノーマルの大冒険に倒された敵となった。
 蒼太と菜月を中心に冒険者養成学校を舞台にしたコミカルな話が展開する。尤も中心は彼らではなく、冒険が好きという普通の人だったが。
 今回の戦隊紹介は「魔法戦隊マジレンジャー」いよいよこれが最後の戦隊紹介になるはず。変身ポーズを全員で決めて紹介。
<暁にとっては冒険が全てなため、冒険スクールに落ちたことがあまりにもショックだったらしい。膝抱えて震えてた。いじられすぎだが、近年のレッドは割と情けないパターンが多かったので、そちらに合わせたか?>
第33話 レムリアの太陽

  脚本:會川 昇
  監督:渡辺勝也
 唐物屋の和子の手伝いをしていた菜月は女性の石像を譲り受けるのだが、その日から菜月の様子がおかしくなっていき、何故かズバーンまでその石像に興味を示す。そんな時、クエスターと手を組んだリュウオーンにより菜月と真墨がさらわれてしまう。リュウオーンによれば、菜月はレムリアの高貴な出身なのだという…
 敵は邪機竜グランド。ジャリュウ一族とクエスターが共同して作り上げた大邪龍。現代の技術では起動出来ず、レムリア文明のプレシャス“レムリアの炎”により動き出す。恐竜に強引に戦艦の甲板くっつけたような形で結構不格好ながら、無数の大邪龍を吐き出してくるのでかなり厄介。
 第1話から引っ張ってきた菜月の正体について語られる話。ここまで引っ張ってきたのは、明かしても意味がなかったから。という単純な理由だった。謎自体が結構簡単に分かってしまう。レムリア文明に従うズバーンまで攻撃してくる。菜月のみならず、その菜月を保護したことで真墨も中心となる。
 物語の中核を担う話だけに、又新しいメカが登場した。今回はその一端しか見せないが、戦艦モードのゴーゴーボイジャーが登場する。
 前に登場した時死んだかと思ったリュウオーンは生き残っていた。
 今回の戦隊紹介は「轟轟戦隊ボウケンジャー」。要するにこの番組のことである。
<最初に菜月は和子の店を手伝っているが、サージェスってこういうアルバイト構わないのかな?>
VOL.9
<A> <楽>
第34話 遼かなる記憶

  脚本:大和屋暁
  監督:渡辺勝也
 邪機竜グランドの猛攻に絶体絶命の危機に陥るボウケンジャー。その時現れたゴーゴーボイジャーによって窮地を脱するが、レムリア王女として覚醒した菜月は敵の手に。更にズバーンに倒された高丘の行方も不明のまま…
 敵は邪機竜グランド。レムリアの太陽の力を得てパワーアップしたが、ダイボイジャーのパワーの前に敗退。
 一応菜月と真墨を中心としながら、それぞれのメンバーに見せ場を作った第3クールの山場。ゴーゴーボイジャーという新型メカも登場。戦隊ものの定番物語でちょっとあっさり目とは言え、やっぱり盛り上がってるね。記事が少なくなったのは、やっぱり思い入れが低いためだろうか?
 今回は「初めての戦隊」と言うことで、「秘密戦隊ゴレンジャー」を改めて紹介。菜月がカレー食べて、全員で謎々を出してた。
<ほとんど調整されてなかったというゴーゴーボイジャーはほんの僅かな間に調整が終了してしまう。牧野の実力と言うよりは、やっぱり間に合わせ?
 ゴーゴーボイジャーは戦艦と思ったら、何と車輪があって陸上も移動出来る…海野十三か?>
第35話 神の頭

  脚本:小林靖子
  監督:諸田 敏
 かつてさくらと蒼太が手がけた冒険でダークシャドウに奪われてしまったプレシャス“神の頭”をダークシャドウが売ろうとしているという情報をキャッチした。だが、取引場所と思われる場所は二カ所あり、二手に分かれて調査を開始するのだが…
 敵はマモリガミ。お守りとコンピュータから生まれたツクモガミ。偽のプレシャス“神の頭”に化けており、研究所のコンピュータをハッキングした。あんまり強くないが、機械を操ることが出来る。
 今回はさくら及び蒼太が中心となった話だが、騙し騙されている内に結局おいしい所は暁が取ってしまう話になってる。昔の少年探偵団ものみたい…ってか、そのものだよ。30分によく詰め込んだな。
 女性に優しく軽めの蒼太と真面目なさくらは見事な凸凹コンビぶりを見せている。
 今回闇のヤイバは鬼のような素顔を見せている。この顔全開で戦うのはいつになるか。
 今回は「初めての巨大ロボ」で「バトルフィーバーJ」を紹介。バトルフィーバーロボとダイボウケンの必殺技ツーショット。
<ダークシャドウは戦闘員として今もカースを使っている。ガジャも気前の良いことで。
 マモリガミはビルのセキュリティを乗っ取るが、監視カメラがビームを出すようになった。赤外線?
 暁の真似をしていたのはなんと牧野。体型的に無理があるが、これも少年探偵団ものでは当然の描写。
 ボウケンジャーの変身のバックに出てくるボウケンジャーのマーク。今回は牧野がしがみついてる描写あり。>
第36話 鬼の金棒

  脚本:小林靖子
  監督:諸田 敏
 クエスターのガイとレイは大地を割る力があるというプレシャス“山砕きの金棒”を手に入れる。二人を追ってきたボウケンジャーだが、彼らが見たのはなんと川を流れてくる大きな桃だった。そこから赤ん坊が生まれ…
 敵はクエスターロボ進(ラジアル)。“山砕きの金棒”を使うために作られたロボット。プレシャスの力を使い、サイレンビルダーとダイボイジャーを追いつめるが、太郎の力によって動きが止められた後で倒される。
 なんと桃太郎の話。偶然拾った桃から生まれた子供を暁と映士が面倒看る話で、なんでだか二人とも子煩悩の姿が見られる。ちなみに映士がおじいさんで暁がお婆さんだそうだ。で、他のキャラを割り振ると、真墨が犬、蒼太が猿、菜月が雉。で、残ったさくらは、きびだんごだった。
 感心するのは、これだけの時間に一本の話を見事に詰め込んでバランス良く仕上げてること。小林靖子脚本は安心出来るな。
 今回初の変形ロボとして「電子戦隊デンジマン」のダイデンジン、合体ロボとして「太陽戦隊サンバルカン」のサンバルカンロボが登場。ミスター・ボイスが暁に「NASAに行ってもらう」と冗談を言っている。これはサンバルカンの大鷲龍介が途中交代でNASAに行っていたことから。
<クエスターにあれだけの執念を燃やしていた映士だが、今回はかなりあっさりと追跡を諦め、桃の方に関心が行ってしまった。
 他のメンバーはそれなりにノって桃太郎の配役を演じているが、唯一きびだんご役のさくらだけは…そりゃそうだろう。
 新型ロボは割と早く弱くなるものだが、ダイボイジャーは早くも弱体化してしまった。
 山砕きの金棒をダイボイジャーの上に立って受け止める太郎。衝撃はどうなるんだろう?
 暁がどんどん感情強くなっていく。最初の内はギャップですんだけど、だんだん素のギャグ要員になりつつあり。>
第37話 憧れの芸能界

  脚本:荒川稔久
  監督:竹本 昇
 芸能界の大御所と呼ばれる丹原敏郎が旅先で買った指輪は百年に一度、大都市を消滅させるほどの威力を放つプレシャス“繁栄の石”だった。それを知られずにレプリカと取り替えるため、さくらは彼のマネージャー見習いとして丹原に接近するのだが、ディレクターに見初められてしまったさくらはアイドルデビューを勧められてしまう…
 敵は邪悪竜デンベエ。繁栄の石を奪うためにリュウオーンによって作られた邪悪竜。駅伝のマスコットキャラに似せており、その姿は大変かわいらしい。そのまま
 芸能界の話で、バックステージものとなってるが、こう言うのに最も合わないキャラを主人公にすることで違和感を増させようとしているのが特徴か。これも結構笑いと緊張感のバランスの取れた話に仕上げられている。
 いつもきまじめな顔をしているさくら姐さんが似合わないロリファッションに身を包む違和感は確かにあるけど、それも演出の良さだろう。
 しかし、芸能界の大物の名前って、先日亡くなった…
 戦いではビークルモードのダイボイジャーにダイボウケンが乗るというボイジャーダイボウケンが登場。
 今回は初の2号ロボとして「超新星フラッシュマン」のフラッシュタイタンが紹介される。
<デンベエは姿形が変わることはないので、戦いは相当に違和感あり。これだけ可愛いらしい敵はほとんどおらず。
 丹原の薫陶(?)を受けたさくらは戦いの中にもダジャレを連発。なんだか「特捜戦隊デカレンジャー」の茉莉花っぽくなってきた感じ。>
VOL.10
<A> <楽>
第38話 虹の反物

  脚本:荒川稔久
  監督:竹本 昇
 蒼太の前に未夢という少女が現れる。彼女は蒼太に初めて会った時に抱きしめられ、一緒に暮らしたいと言われたというのだが、蒼太には全く記憶がなかった。何故か未夢に強いプレシャスの反応が感知されたため、暁は蒼太にデートを命じるのだった。そんな二人の前に風のシズカが現れる…
 敵は風のシズカ。虹の反物を使って、格段に能力が増した状態での直接対決が描かれる。巨大化までするが倒すまでにはいたらず。
 蒼太が中心の話で、人間化した猫との交流が描かれる。その愛情表現はストレートすぎてちょっと引くけど、それも良しか。あまり語るべき所は多くないのだが、そつなくバランス良く仕上がってる。
 今回の戦隊紹介は初の6人目の戦士として「光戦隊マスクマン」のX-1マスク。ただしこれは一回のみ。その後「恐竜戦隊ジュウレンジャー」に登場したドラゴンレンジャーが正式に6人目の戦士となる。一回だけという限定だったら、それ以前にも仲間になったのはいたけど。
<オープニングの食事シーンはズバーンが暁にカレー食べさせていた。仲が良いのは分かるけど、この二人(?)の関係ってなんなんだろう?つーかズバーンは菜月になついてないとおかしいのでは?
 シズカが変身したのはガンウーマン、チャイナガールはともかく、その後でヨーヨー持った女子高生とか巨大な注射器を持ったナースとか…間違いなく作り手の趣味丸出し。>
第39話 プロメテウスの石

  脚本:小林靖子
  監督:坂本太郎
 ボウケンジャーの元に差出人不明の喋る岩が送られてきた。牧野によればこれは“プロメテウスの石”というプレシャスで、怒らせたら半径1キロが吹き飛んでしまうという。プロメテウスの石の送り主を探る一方、彼の機嫌を損なわないように注意するボウケンジャーだが…
 敵はプロメテウスの石。一応プレシャスではある。ギリシア出身の大阪弁の使い手。敵と言うよりは単なるお調子者なんだが、怒ると半径1キロ四方を吹き飛ばすほどの大爆発を起こす。
 半分総集編で、後はお祭り的な作品。現在戦っている敵の組織との戦いが描かれるが、真墨と映士がフラダンスを踊ってみたり、女装してみたり、菜月とさくらがメイド姿になったりと、本当にお祭り。
 ここまでの事をやってオチは非常訓練だったとか。結構人を食ってる。ただ、これは溜めらしく、これからの展開がハードに変わっていくことを暗示して終了。
 今回の戦隊紹介は初のスーパー合体で「超獣戦隊戦隊ライブマン」のスーパーライブロボの紹介。ダイボウケンとサイレンビルダーが合体しようとして正面衝突。
<全員がプロメテウスの石のご機嫌取りやってるので、爆発を防ぐ塩を買うのはズバーンの役目。それにしてもエーゲ海の塩なんてあんなに人気あるものなのか?エーゲ海の塩って普通のスーパーに売ってるものか?
 次々に様々な紛争をするボウケンジャー達だが、暁はレイザーラモンHGの格好まで。>
第40話 西のアシュ

  脚本:小林靖子
  監督:坂本太郎
 クエスターの二人は他のネガティブシンジケートとの連携を取ろうとしていた。そしてその際、もう一体のアシュ、オウガを探し出す。実は西のアシュの娘ケイこそが高丘の母親であったのだ。オウガは次元の狭間で苦しみ続けている映士の母・ケイの魂を救うため、汚れを祓うためと称し高丘に襲いかかるのだった…
 敵はオウガ。高丘の母親ケイの出身である西のアシュで、ケイの魂を弔うため、高丘を殺そうと狙ってくる。高丘の父によって封印されていたが、クエスターによって復活させられた。
 高丘映士の過去が改めて描かれる話で高丘も自らの血を改めて受け入れている。更に大きな話の伏線となっている。最終回の始まりとしては早すぎるが、果たしてどうなるのだろうか?そのため、かなり話は重いものとなっている。
 戦いは基本的に高丘が一人で引き受けているが、最後の巨大戦では新しくダイタンケンが登場。
 今回の戦隊紹介は巨大基地ロボット。「高速戦隊ターボレンジャー」のターボビルダー、「地球戦隊ファイブマン」のマックスマグマの2体が紹介された。そう言えば最近基地そのものが出てこないな。
<突然登場したダイタンケン。ナンバー6〜10のゴーゴービークルが合体して出来るロボット。これまで全く出てこなかったんだけど。>
第41話 メルクリウスの器

  脚本:大和屋暁
  監督:諸田 敏
 オウガによって高丘は石にされてしまった。その背後にクエスターがいることを察したボウケンジャーは、高丘を救う手がかりを求めてクエスターの居場所を探す。そんな時ネガティブシンジケートが一斉に活動を開始していた…
 敵はホムンクルス。クエスターによって合成された怪物で、究極の錬金術と言われ、3つのプレシャスを合成して完成。クエスターのクエスター・ジェットにより制御される。
 前回からの続きでクエスターの陰謀が描かれる。クエスターは他のネガティブシンジケートにも強力をあおぎ、いくつかのプレシャスを探させていたが、それはホムンクルスを作るためであったことが分かる。一方、石にされた高丘は次元の狭間で母と出会う。複雑な話になってる分、話は結構のんびり進んでいるようだ。
 全てのネガティブシンジケートが登場するなど、見所も多数。残り話数とこの盛り上がり方からすると、クエスターがこれからの中心となっていくのか、それとも逆にここでクエスター編は終わるのか、判断が難しい所。
 今回の戦隊紹介は強化プロテクターについて。「地球戦隊ファイブマン」のファイブテクターが5人揃っての初のプロテクターだが、それ以前に「科学戦隊ダイナマン」のダイナブラックのバトルテクターがあり、とのこと。
<他のネガティブシンジケートを全て裏切ったクエスターに対し、「なんでいつもこうなるのじゃ〜」と叫ぶガジャ。この人はもはやギャグ要員だな。>
VOL.11
<A> <楽>
第42話 クエスターの時代

  脚本:大和屋暁
  監督:諸田 敏
 ホムンクルスを操り暴れ回るクエスターに対し、ボウケンジャー用ビークル及びズバーンまで稼働不能に陥ったボウケンジャー。敵わないまでも唯一残ったサイレンビルダーで出動するボウケンレッドだが、その時暁はある決意を秘めていた。その頃、次元の狭間で母と暮らしていた映士は、やはり仲間の元へ戻ることを決意するのだが…
 敵は前回に続きホムンクルス。そしてホムンクルスをコントロールするためのクエスター・ロボである奪(オーバー)。ステルス型の戦闘機で、変形してホムンクルスの頭部となる。
 前回に引き続きネガティブシンジケート全員が登場する話で、その中で途中から入ったクエスターが退場となる。なるほどこれでまずクエスターが消えたか。
 特撮面では今回巨大ロボット同士の戦いが堪能出来る。ホムンクルスに対し、ボウケンジャーが繰り出したのは最初にサイレンビルダー、ダイボウケン、ダイタンケン。その後ダイボイジャーが現れてボイジャーダイボウケンによって倒す。又、巨大戦を最初にやって、その後に等身大での戦いという珍しいパターンで展開。
 今回の戦隊紹介は三号ロボ。自立で戦うロボットのことで、「超獣戦隊ジェットマン」のテトラボーイが初めで、その後タックルボーイ、ライナーボーイ、タイムシャドウと、今までには4体登場。
<一つも動けないと言っていたゴーゴービークルが途中で全機都合良く動けるようになるのは、もはや当然の成り行きという事か。>
第43話 危険な贈物

  脚本:武上純希
  監督:鈴村展弘
 クリスマスイブ。ボウケンジャーのパーティのためケーキを買って帰りの暁は空から降ってきた女の子に激突し、ケーキを潰してしまった。実はその女の子はイヴと言い、本物のサンタクロースだった。そしてそのイヴの持つプレシャスを狙い、ガジャが出現する。
 敵はゴーレム。元はサンタクロースのイヴが持つプレシャスでコントロール装置である“シェム”を装着すると巨大化する。シェムに書かれた文字“エメト”から“エ”を外すと消滅してしまう。
 戦隊ものでは久々となる武上純希脚本作品で、クリスマスらしくサンタクロースが出てくるが、それがミニスカートの女の子という人を食った話。暁も色々といじられてるし、お祭り的な話と言えるだろう。さくらがちょっと焼き餅焼いてるのも可愛い。
 今回ダイボイジャーがドリルとショベルを装着した。あれ?サイズが合わないんじゃないのか?
 どうやらこれからの展開はゴードム文明との話になっていくようだ。こうやって一つ一つ潰していくのかな?
 今回の戦隊紹介は7体合体。初出は「恐竜戦隊ジュウレンジャー」の究極大獣神。そして「五星戦隊ダイレンジャー」の重工機電」。ただし本作では10体合体が実現している。背後でごてごてくっつけて高丘が「12体合体だ」とか言ってたけど。
<今回もガジャは大活躍。特に裏声で「サンタサン、ボクモプレゼントホシイナー」とか、自分が作ったクエスターが死んだことを悲しんでいたと思ったら、「泣き真似じゃあ」とか大声を上げてるとかゴーレムと間違えて人形掴んで、それを復活させようと悪戦苦闘してるとか…スタッフも思いっきり遊んでるだろう。
 それにしてもコントロール出来ないゴーレムを勝手に起動させたりして良いんだろうか?その辺後先考えないのがガジャの魅力か?>
第44話 仙人の温泉

  脚本:武上純希
  監督:鈴村展弘
 正月を迎えたボウケンジャー基地に仙人峡温泉の無料招待状が届いた。ジャンケンの結果、菜月、映士、蒼太の3人が向かうことに。だが実はそこはダークシャドウの聖地であり、そこに封印されている最強の力を呼び起こすため、ゲッコウの命令を破ったヤイバとシズカが向かっていた…
 敵は魔鳥。ダークシャドウのゲッコウの真の姿。実はこの魔鳥を封印したのが本当のゲッコウで、その魔力を封印するために魔鳥と自らの体を融合させていた。仙人峡にある封印を外すことで本来の姿を現す。ダイボイジャーでも全く歯が立たなかったが、封印を元に戻すことで力を失う。
 正月らしいほのぼのした物語…かと思ったら、ダークシャドウの下克上という、かなり深刻な話が描かれる。結局ヤイバは最初からこう言うつもりだったらしい。これもダークシャドウ編のクライマックスへと向かっていくのだろう。
 前々回までがクエスターの話だった
 今回の戦隊紹介はは番外ヒーロー。「忍者戦隊カクレンジャー」のニンジャマン、「激走戦隊カーレンジャー」のシグナルマン、「超力戦隊オーレンジャー」のガンマーティンおよびズバーンが紹介される。
<温泉が舞台と言うことで菜月のサービスショットあり。
 パターンではあるのだが、これだけ持ち上げておいて、ラストはかなり単純。>
第45話 最凶の邪悪竜

  脚本:荒川稔久
  監督:竹本 昇
 リュウオーンは手下全てを使い、最強の邪悪竜ダガーギンを作り出し、選ばれ者に究極の力を与えるというプレシャス“闇の三ツ首竜”を探しに行く。それを防ごうとするボウケンジャーだが、必殺技を倍返しするダガーギンに歯が立たず、更に闇の三ツ首竜は地下に潜ってしまった。その中、暁に反発を覚えた真墨は先にプレシャスを確保すると息巻く。
 敵はダガーギン。3千を超えるジャリュウ同士の殺し合いに生き残った最後の一体にリュウオーンの全ての科学力と生命力が与えられて誕生した邪悪竜。敵の攻撃を倍返しすることが出来る。
 複数のネガティブシンジケートが登場する話で、今回はジャリュウ一族と闇のヤイバが対立しながら登場。
 久々に真墨が暁に突っかかっていく話。仲間として良いチームプレーをしていたが、その心は未だ暁に対して反発を覚えていたことがよく分かる。結局暁には敵わないままだが、その心がプレシャス“闇の三ツ首竜”に反応してしまった。
 久々にボウケンジャー個々の口上や必殺技などが良く出た話だった。そろそろ終わりだから、サービスしての事かも知れない。
 今回の戦隊紹介は悪の戦隊。「忍者戦隊カクレンジャー」の“花のくノ一レンジャー”。「電磁戦隊メガレンジャー」の邪念戦隊ヘイトレンジャー、「地球戦隊ファイブマン」に銀河戦隊ギンガマン、「激走戦隊カーレンジャー」暴走戦隊ゾクレンジャー(YouTube)。何故か存在する暴走戦隊ゾクレンジャーのテーマソングと共に紹介。最後にガジャが「われらガジャ電撃隊」と紹介して自分を「ビッグワン」と呼んでた。
<巨大化したダガーギンを見て「まさか、チーフがやられた?」と呟いたブルー。普通敵の巨大化は、敵の方がやられたからだと思うぞ。>
VOL.12
<A> <楽>
第46話 目覚めた闇

  脚本:荒川稔久
  監督:竹本 昇
 プレシャス“闇の三ツ首竜”を手に入れた真墨に異変が。そこに現れた闇のヤイバは“闇の三ツ首竜”に真墨が気に入られ、闇の力を授けられたと語る。“闇の三ツ首竜”はヤイバが持ち帰るが、残された真墨は闇の強大な力に心惹かれるものを感じる…
 敵は闇のヤイバ。これまでダークシャドウの二番手としてボウケンジャーと戦っていたが、44話でダークシャドウを裏切り、自分の判断で動くようになった。“闇の三ツ首竜”の力を使い世界征服を夢見るが、自分自身は“闇の三ツ首竜”に選ばれなかったため真墨の力を利用しようとするのだが、光に目覚めたブラックによって倒されてしまう。
 前回に続き真墨が中心となった話。1話時点に話が戻ってるが、一年もかけてちゃんと初期設定を保持しているのには感心する。特に「仮面ライダーカブト」の設定放置を同時に見ているだけに…
 この作品はほとんどが局地戦ばかりだったので、地球そのものの危機となるような派手な話は珍しい。結局真墨のお陰で地球は闇に飲み込まれないで済んだが、真墨自体が去ってしまった。
 今回の戦隊紹介は強化変身。「星獣戦隊ギンガマン」以降のものが説明されているが、ほとんどの戦隊で採用されてる…本作では無かったな。
<今回ブラックの代わりにシルバーがアルティメットダイボウケンに乗ってた。それで「全てのネオパラレルエンジンを直結させ」ることで闇の力をはじき飛ばすのだが、全てって言ったら、まだ6体もあるんだけど。>
第47話 絶望の函

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 真墨が失踪してしまい、ボウケンジャーの面々も元気がない。心配して探しに行くという菜月に、真墨の選択に任せろと言う暁。一方、ほとんどの力を失ってしまったリュウオーンは、自らの力を取り戻すためにパンドラの函を求め、函を開けるための鍵を手に入れる。だが、そこに現れたのはガジャだった…
 敵はデスペラート。ガジャが奪還したパンドラの函から生まれた絶望という名の怪獣。そしてガジャとリュウオーンがパワーアップして登場する。それぞれガジャはゴードムエンジンを自らの体に埋め込むことによって。リュウオーンは29話に出てきたレムリアの卵に自らの体を投じることによって幻獣として甦ろうとする。
 リュウオーン編の最後の物語で、これまで不死身っぷりを見せつけてきたリュウオーンが、全ての力を失ってしまうまでを描く。それを見た暁は「お前は俺の闇かもしれない」と発言。真墨が自分の中に闇を見出したように、暁は冒険者の陥る罠の犠牲となったリュウオーンを自分自身の鏡として見ていたことが分かる。
 今回の戦隊紹介はマルチ合体。通常合体以外の様々な合体のこと。「百獣戦隊ガオレンジャー」のガオキング、「爆竜戦隊アバレンジャー」のアバレンオー、浪速ロボ。参考にした?という突っ込みに牧野が慌てて玩具を隠すシーンあり。
<今回真墨は海見て悩んでるだけ。珍しい描写だ。>
第48話 恐怖なる大神官

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 プレシャスバンクの爆発の中に取り残される暁とリュウオーン。一方デスペレートの強大なパワーを用いたガジャはゴードムの心臓およびゴードムの脳髄を手に入れ、自らゴードムとなろうとしていた。ガジャによって次々とプレシャスが奪い取られ、変身能力も失ったメンバーたちだが…
 敵はガジャデスペラート。メンバーそれぞれが自分自身との戦いを経て最後の戦いへと赴く様が描かれる。これまでの話を受け、一人一人がきちんと向き合っているのがよく分かる話で、本作がどれだけ丁寧に作られているのかが思わされる。終わり方も燃える。
 一人一人の問題。それは蒼太はスパイの過去であり、菜月と真墨は互いを大切に思う気持ち。映士は自分の血。さくらは笑顔。それぞれが過去を超えてきた証であり、仲間と共にあることの誇りでもあり。
 敵戦闘員が少ないこの話だが、今回はカースの大盤振る舞い。その辺の描写も力はいってる。一方、ボウケンジャーの方は暁がおらず、全員スーツを装着出来ない状態での戦いとなった。これも又燃える展開でもあり。
 今回の戦隊紹介は新戦隊紹介で次回作の「獣拳戦隊ゲキレンジャー」をフィーチャーする。
<ゴードムの脳髄を手にした少女はわざわざそれを解放してデスペラートを呼び出してしまう。>
第49話 果て無き冒険魂

  脚本:會川 昇
  監督:諸田 敏
 巨大化したデスペラートをダイボイジャーで倒したボウケンジャー。だが未だ変身は出来ず、ゴードムの脳髄も剥き出しのまま。ガジャが襲ってくるより先にゴードム遺跡に乗り込むこととなった。ゴードムの心臓を取り込み、ガジャドムとして巨大化したガジャに対し立ち上がるボウケンジャー達。
 敵はガジャドム。ガジャがゴードムの心臓を取り込むことによって変身。ここにゴードムの脳髄を取り入れることで完全体となるはずだったが、結局は完全体にならないまま倒されてしまった。
 いよいよ最終回。最終決戦は第1話と同じゴードム遺跡で敵も第1話から登場していたガジャ。上手く設定を活かしている。
 ここのところ戦隊シリーズは最終回に向けての盛り上げ方に時間をかけてるが、この話に関してはむしろかつての戦隊ものっぽくわかりやすくできているのが特徴か。これはこれで正解だと思われる。話も割とすっきりしてるし。
 一応ここまで出てきたロボットが全て登場というのは豪華なことかな?ラストはロボットにならずに全ビークルが同時攻撃してガジャドムを倒してた。
 パラレルエンジンの本当のパワーは“人間の想い”だという。プレシャスそのものは人間の想いによって出来たものだから、その設定は間違ってないと思うぞ。
 ラスト、宇宙に行くという暁にくっついていくさくら。で、サージェスでさくらの格好してたのは、なんと牧野さんだった。変装を解いた姿はかなり強烈。