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ペドロ・アルモドヴァル
Pedro Almodovar

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鑑賞本数 6 合計点 26.5 平均点 4.41
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
ペドロ・アルモドバル―愛と欲望のマタドール(評伝)
2009 抱擁のかけら 監督・脚本
2008
2007
2006 ボルベール<帰郷> 監督・脚本
2005
2004 バッド・エデュケーション 監督・製作・脚本
2003
2002 トーク・トゥ・ハー 監督・脚本
2001 デビルズ・バックボーン 製作
2000
1999
1998 オール・アバウト・マイ・マザー 監督・脚本
1997 ライブ・フレッシュ 監督・脚本
1996
1995 私の秘密の花 監督・脚本
1994
1993 キカ 監督・脚本
ハイル・ミュタンテ!/電撃XX作戦 製作
1992
1991 ハイヒール 監督・脚本
イン・ベッド・ウィズ・マドンナ 出演
1990
1989 アタメ 監督・脚本
1988
1987 欲望の法則 監督・脚本
神経衰弱ぎりぎりの女たち 監督・製作・脚本
1986 マタドール<闘牛士>・炎のレクイエム 監督・脚本
1985
1984 グロリアの憂鬱/セックスとドラッグと殺人 監督・脚本
1983 バチ当たり修道院の最期  監督・脚本
1982 セクシリア 監督・脚本・出演
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949 9'24 ラ・マンチャで誕生

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抱擁のかけら 2009
2009英アカデミー外国語映画賞
2009カンヌ国際映画祭パルム・ドール
2009ゴールデン・グローブ外国語映画賞
2009ヨーロッパ映画音楽賞、監督賞、主演女優賞(クルス)
2009放送映画批評家協会外国語映画賞

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ペドロ・アルモドバル (脚)
ペネロペ・クルス
ルイス・オマール
ブランカ・ポルティージョ
ホセ・ルイス・ゴメス
ルーベン・オチャンディアーノ
タマル・ノバス
アンヘラ・モリーナ
チュス・ランプレアベ
キティ・マンベール
ロラ・ドゥエニャス
マリオラ・フエンテス
カルメン・マチ
キラ・ミロ
ロッシ・デ・パルマ
アレホ・サウラス
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 2007年。スペインの巨大コンツェルン社長のエルネスト(ゴメス)が亡くなった。そのニュースを聞いた映画脚本家のハリー・ケイン(オマール)は、心を騒がせる。実は14年前、エルネストにまつわる事件で、ハリーは視力を失った経緯があったのだ。そんなハリーの前に現れたのはエルネストの息子ライ・X(オチャンディアーノ)だった。いかに父が非情な人間だったかについて、映画を撮りたいという彼の言葉に、ハリーは20年前に思いを馳せる。かつてマテオ・ブランコという名前で映画監督であったハリーとエルネストがすべてを賭けて愛したレナ(クルス)の事を…
 スペインの鬼才監督アルモドヴァルが、『ボルベール<帰郷>』に続き、ペネロペ・クルスを中心に作り上げた物語。このコンビはこれで確か4回目だが(現時点では私が観たのはは3作)、ペネロペの立ち位置は全部異なっていて、本作の場合は激しい男女の愛の物語となっている。
 監督が作った作品はどれも話題作となり、私も大ファンの一人なので、期待度満点で観に行ったわけだが…
 やっぱり観に行って良かった。現時点では2010年作品の中では最高の出来。
 静かに流れる物語の中に、細やかな愛情があふれ、描写の一つ一つが愛おしい。監督作品の特徴とも言える、様々な人が人を愛する形をバリエーションを変えて様々な切り口で語っている。比較的登場人物が多い本作では、その愛情もいくつもの描かれ方がある。
 その愛の形は、狂おしいほどに互いを求め合う炎のようなものもあり、相手の心を無視して体を求めるものもあり。嫉妬となる愛もある。一方、実際の家族愛があれば、疑似的な家族としての互いを労る愛もあり、反転して憎しみにまでなってしまった愛もある。描写も様々で、男女の区別をあんまり付けないのも監督の特長かもしれない。比較的普通に男が男に愛を語る描写もあって、それが自然に見えてしまうのも面白い。
 その中で抜きんでた存在感を持つのが何と言ってもペネロペ!この人も結構器用な役者だが、監督とのコンビになると、その存在感はとんでもないレベル。前作『ボルベール<帰郷>』よりは若い役なのだが、そう言う年齢差を難なく演技できてる。何よりこの人、未だ本気で色気の固まりみたいで、ついつい見とれてしまう。働く女の見本みたいなジュディット役のポルティージョも良い感じ。

 ストーリーの良さを踏まえた上だが、本作を観て、監督作品に共通するテーマ性と言ったものに気がついた。
 実に単純ではあるのだが、それは結局
「赦し」と言う言葉で表せるだろう。これまでの監督作品の中心には常にこれがあり、そのために作品をきっちり締めていた。物語のクライマックスに「赦し」があるからこそのバランスであり、だからこそ余韻が良いのだ。
 そしてこの「赦し」の描写は基本的には全て同じ。過去自分に対し肉体的精神的に苦しめた存在がおり、そのことを許せないまま時を過ごした人が主人公となってる。これは当事者の心の問題なので、対象となる人は生きていても死んでいても構わないのだが、自分の心の中でそれを整理する課程を映画で丹念に描いていく。
 そう言うことがあるので、最初に登場した時点での主人公の生活はほんのちょっと歪んでいる。それも本作のように分かりやすいのもあるし、一見まともに見えながら、実は…と言うパターンもあるが、いずれにせよ、何故そんな歪みが出てしまったのか。その告白の部分が物語の中心となり、その上で「赦す」ことができた時に物語が終わる。概ねにおいて監督作品はほとんどこのパターン。徹底したポジティブな物語なのだ。
 もちろんあくまでそれはパターンに過ぎず、内容がきっちり詰まってるし、監督ならではの物語で、最後は結局泣かされてしまう。
 これからも監督の作品を楽しみに、上映したら必ず観るって事を繰り返していくんだろう。それがとても楽しみ。
ボルベール<帰郷> 2006
2006米アカデミー主演女優賞(クルス)
2006
英アカデミー主演女優賞(クルス)、外国語映画賞
2006カンヌ国際映画祭女優賞(クルス、マウラ、ドゥエニャス、ランプレアベ、コボ、ポルティージョ)、脚本賞、
パルム・ドール
2006
ゴールデン・グローブ外国語映画賞、女優賞(クルス)
2006ヨーロッパ映画監督賞、女優賞(クルス)、音楽賞、観客賞、
作品賞、脚本賞、撮影賞
2006
放送映画批評家協会主演女優賞(クルス)、外国語映画賞
2006
セザール外国映画賞
2006ナショナル・ボード・オブ・レビュー外国映画賞
2006
NYオンライン映画批評家協会トップ10
2007キネマ旬報外国映画8位

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ペドロ・アルモドヴァル(脚)
ペネロペ・クルス
カルメン・マウラ
ロラ・ドゥエニャス
ブランカ・ポルティージョ
ヨアンナ・コボ
チュス・ランプレアベ
アントニオ・デ・ラ・トレ
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
バッド・エデュケーション 2004
2004英アカデミー外国語映画賞
2004NY批評家協会外国映画賞
2004ヨーロッパ映画作品賞、監督賞(アルモドヴァル)、脚本賞、撮影賞、音楽賞
2004インディペンデント・スピリット外国映画賞
2004セザールEU作品賞(アルモドヴァル)

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ペドロ・アルモドヴァル(脚)
ガエル・ガルシア・ベルナル
フェレ・マルティネス
ハビエル・カマラ
ルイス・オマール
ダニエル・ヒメネス・カチョ
レオノール・ワトリング
ナチョ・ペレス
ラウル・ガルシア・フォル
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 デビュー作がヒットを取り、次作を構想中の青年映画監督エンリケ(マルティネス)。周囲の期待の重圧に負けそうになっていた彼のもとに、イグナシオと名乗る青年(ベルナル)が訪ねてくる。実はエンリケとイグナシオは小学校以来の親友だったが、ある事件を境に以来没交渉となっていた。役者をしているというイグナシオは、一編のシナリオをエンリケに託す。それは、かつての二人の思い出を綴った告白文だった…
 いまやスペインを代表する映画監督となったアルモドヴァル。特に女性の描き方に定評のある監督だが、自身はカミングアウトして、自らがゲイであることを明かしている。
 そんなアルモドヴァルが選んだのは、そのままストレートな(?)ゲイの物語。出てくる人間の大半は美少年および美青年ばかりの耽美あふれる作りで、本当に作りたいように作ったなあ。と言う素直な感想を抱かせてくれた。
 私としては
ちょい耽美系は苦手意識もあって、劇場ではスルーしたが(というより地方には来なかったというのが専らの理由だが)、ビデオの方で鑑賞。
 少なくとも、
私がこれまで観たことのないジャンルであったのは確か。男同士の痴話喧嘩(?)なんてものを観る機会はなかったし、謎めいた物語と陰影の深い描写は確かに引き込まれる力を持っている。最初から苦手意識を持たずに観ておけば良かったと思えるくらい。やっぱりこの人の作りはうまい。
 この映画の特徴としては、極めて色を抑えて作ったと言うことだろうか。前作『トーク・トゥ・ハー』の時からだと思うが、それまでの原色を使いまくる作風から一転。色彩を抑え、その代わりに陰影を濃くする作り方をするようになり、特にこの作品だと、まるでモノクロ作品かと思えるくらいに白と黒のコントラストを強く打ち出している。人間の体はあくまで白く、その周囲は闇に落ち込んでいるかの如く暗く、黒を基調とする。それだけにシーツや壁と言った無機質な白さが目につき、時折現れる原色の色遣いが映える。新世紀に入って作られたのにもかかわらず、あたかも古いニューヨーク派の作品を観てるような気にもさせてくれる。面白い作品だ。
 尤も、苦手な耽美系作品という点が私にとってはどうにもネックになってしまうのだけど。やっぱりアルモドヴァルは、やっぱり男よりも女性を描く方が良いな。
トーク・トゥ・ハー 2002
2002米アカデミー脚本賞(アルモドヴァル)、監督賞(アルモドヴァル)
2002英アカデミーオリジナル脚本賞、外国語映画賞
2002LA批評家協会監督賞(アルモドヴァル)
2002ゴールデン・グローブ外国映画賞
2002ヨーロッパ映画作品賞、監督賞、脚本賞、観客賞
2002放送映画批評家協会外国語映画賞
2002
セザールEU賞
2002TIME(Schickel、Corliss)ベスト1位

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ペドロ・アルモドバル(脚)
ハビエル・カマラ
ダリオ・グランディネッティ
レオノール・ワトリング
ロサリオ・フローレス
ジェラルディン・チャップリン
パス・ベガ
ピナ・バウシュ
カエターノ・ヴェローゾ
ロベルト・アルバレス
セシリア・ロス
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 昏睡状態に陥ったバレリーナ、アリシア(ワトリング)を献身的に介護する看護士のベニグノ(カマラ)。そしてやはり昏睡状態に陥った恋人の女性闘牛士リディア(フローレス)を見守るルポライターのマルコ(グランディネッティ)。二組の奇妙なカップルを主軸に、孤独故の純愛の行方を描く。
 アルモドヴァル監督は前に
『オール・アバウト・マイ・マザー』を観た時の衝撃以来のファン。この監督は一貫して愛の形を映画に封じ込めているが、概ねそれはノーマルではない形を取るのが特徴(それこそ恋人を縛り付けたりするのをねちっこく描いたり、同性愛者の男性とつきあってる女性の話とか)。今回は昏睡状態に陥った恋人に対する一方的な愛情というものを描いている。いっそ見事と言ってしまいたいくらい。純愛を貫くあまり、殆どストーカーまがい(と言うよりストーカーそのものだが)の男の愛情を描ききっていたし、動かない恋人に対して性交渉をしたり、男性同士の純愛の隠喩があったり…これも又、愛の形なんだ。
 ただ、これまでの作品は愛の形が、どのような形であれ陽性であったのに対し、本作はかなり陰性になっている所が違いだろうか。これが監督のキャリアとして新しい一歩となるのかも知れない。
 監督作品の特徴として時間の概念をバラバラに取ると言うのがあるが、本作でもそれは健在。過去と現在を行き来する、そしてその課程において孤独の中で愛を知ろうとする課程を丁寧に描く所は非常に好感が持てるし、途中に挿入される
『縮みゆく恋人』という小さな物語もなかなか洒落てる。
 内容が内容だけに誰にでもお勧めできるって訳じゃないけど、時にこういうものを観ると本当にほっとする。こう言うのが好きな人って結構いるんじゃないかな?
オール・アバウト・マイ・マザー 1998
1999米アカデミー外国語映画賞
1999英アカデミー監督賞(アルモドヴァル)、外国語映画賞、オリジナル脚本賞
1999カンヌ国際映画祭監督賞(アルモドゥバル)、パルム・ドール(アルモドヴァル)
1999NY批評家協会外国映画賞
1999LA批評家協会外国映画賞
1999ゴールデン・グローブ外国映画賞
1999ヨーロッパ映画作品賞、女優賞(ロス)
1999インディペンデント・スピリット外国映画賞
1999放送映画批評家協会外国語映画賞
1999セザール外国映画賞(アルモドヴァル)

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ペドロ・アルモドヴァル(脚)
セシリア・ロス
マリサ・パレデス
ペネロペ・クルス
アントニア・サン・フアン
ロサ・マリア・サルダ
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 17年前に別れた夫に関して息子エステバンから問われた母マヌエラ(ロス)。長い間隠していた夫ロラの秘密を話そうと覚悟を決めた矢先、女優ウマ(パレデス)のサインほしさに彼女を追いかけたエステバンは事故で他界してしまう。失意の彼女はかつて夫と出会ったバルセロナへと赴き、そこで新しい生活を始めるが、彼女の知り合ったシスター・ロサ(クルス)が夫の間に子供を作ったことを知り…
 本作を観たのは本当にたまたまなのだが、しかしとんでもない作品で、これ一作で、これまで全然見向きもしなかったアルモドヴァル監督の大ファンになってしまった。
 観終わって思うに、
不思議な魅力に溢れた作品としか言いようがない。物語に特に意味があまりあるようではないし、盛り上がりもさほどあるわけではない。
 それで何故私のツボにはまったか、強いて言うなら、殊、映画の主題として、“生活する”という事が見事に表されていると言う点だろうか?
 私が映画を観るいくつかの基準の内の一つに、
食事シーンがあるかどうか、そしてその食事が美味そうかどうかというのがある。特に安っぽくて素っ気ない食事をおいしそうに食べるシーンがあれば、それだけで評価が跳ね上がってしまう傾向がある。映画に現れる生活臭さというのがとても好きだ。
 この映画の場合、殊に生活することが主眼だから、当然そう言う生活臭さに溢れている。確かに舞台はスペインで、わたし達とは随分異なる生活習慣を持ってはいるが、そう言う貧乏くささみたいなものはどこでも同じ匂いがする。それをしっかり撮りきってくれた。それだけでも私にとっては充分すぎる位。
 男とも女ともつかない者達に囲まれて生活し、それが妙にしっくりいっていると言う構成も楽しい。日本でも吉本ばななの
「キッチン」とか江國香織の「きらきらひかる」等という、良作はあるが、これはよくそれに似ている気がする(そう言えば『ガープの世界』(1982)もそうだ)。偏見を持たないが故、自然に仲間意識を持って生活しているのが、観ているだけでとても心地よい。
 監督はゲイとして既にカミングアウトしているそうだが、このストレートな人間賛歌はどうだ。男も女も関係ない。
一個の人間として称えようではないか。そのパワーがあるからこそ、本作は光り輝く。
 後は個人的な好みなのだが…ペネロペ=クルスの美しさがとても際だっていた。もういくらでも言ってやる。彼女の美しさを観るだけでも充分この映画は金を払う価値があるってものだ。彼女は清楚な役、蓮っ葉な役と様々な役をこなすが、やはりこう言う役が本当によく似合う。時折浮かべる、困ったように見える曖昧な笑みは見飽きないな…
すんません。ファンなんです
 とにかく私の好み満載の映画。絶対お勧めしたい。
アタメ 1989

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ペドロ・アルモドヴァル(脚)
ヴィクトリア・アブリル
アントニオ・バンデラス
ロレス・レオン
フランシスコ・ラバル
フリエタ・セラーノ
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ

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