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動物戦隊ジュウオウジャー

動物戦隊ジュウオウジャー事典
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 2016'2'14〜2017'2'5

 スーパー戦隊40作目の作品。記念作ではあるものの、35作目であった「海賊戦隊ゴーカイジャー」とは異なり、非常にオーソドックスに仕上げられた。
 40周年だけでなく、9月11日時点でスーパー戦隊シリーズ』放送通算2000回を迎えたという記念的な回もあり。
 初期メンバーで人間は一人だけ。後は動物の能力を持つジューマンと呼ばれる異世界人類というのが特徴になってる。

主な登場人物
風切大和
ジュウオウイーグル
(役)中尾暢樹。俳優集団D-BOYSメンバー。
 ジュウオウレッドに変身する青年。純粋な人間だが、王者の資格とされるキューブを保有し、その力によって変身ができるようになった。
セラ
ジュウオウシャーク
(役)柳美稀。
 ジュウオウシャークに変身する女性。素顔は鮫。基本的に冷静沈着で、チームリーダー的な役割を果たすが、時に水を見ると飛び込んでしまう癖がある。
レオ
ジュウオウライオン
(役)南羽翔平。
 ジューマンの一人で、ジュウオウライオンに変身する。性格は良く言えばワイルド。悪く言えば大ざっぱで、パワフルな戦いを得意とする。
タスク
ジュウオウエレファント
(役)渡邉剣。
 ジュウオウエレファントに変身する青年。ジューマンのモティーフはゾウで、大変鼻が利く。何事にも醒めたような物言いをするのが特徴で、当初は大和を仲間と認めようとしなかった。後に徐々に様々な理解が深まっていく。
アム
ジュウオウタイガー
(役)立石晴香。
 ジュウオウタイガーに変身する女性で、ホワイトタイガー型のジューマン。性格は奔放そのものであまり細かい事を気にしないタイプ。一番最初に人間世界になじんだ。
門藤操
ザワールド
ジュウオウザワールド
(役)國島直希。
 デスガリアンによって作られたジュウオウジャーに似た力を持つ戦士。門藤操に三体のジューマンの命を封入して作られ、三体の力を使うことが出来る。当初ザワールドと呼ばれていたが、ジュウオウジャーに加わることでジュウオウザワールドを名乗るようになった。
バド
ジュウオウバード
(役)村上幸平。「仮面ライダー555」仮面ライダーカイザ/草加雅人役。「ウルトラマンメビウス」にも客演しており、三大特撮全部に出演。
 かつて大和に王者の印を与えた鳥男の本名。ジューランドに嫌悪感を抱き、王者の印を盗み出して地球とジューランドのつながりを断った。後に最後のジュウオウチェンジャーを用いてジュウオウバードとなり、7人目の戦士として戦闘に加わる。
森真理夫 (役)寺島進。特にヤクザものの演技に定評のあるヴェテラン。特撮関係はゲストではよく出てくるが、本作が初のレギュラーとなる。
 大和の叔父。里山に住む動物専門の彫刻家で、仕事が昂じると動物になりきってしまう。大和が動物学者になったのも、この人の影響が強いらしい。
ジニス (声)井上和彦。
 デスガリアンオーナー。これまでゲームで99の惑星を滅ぼしてきた。メランコリックな性格で、自分を興奮させてくれるものを求めている。そのためゲームにはいくつもの制限を加え、時にジュウオウジャーの味方をしたりすることさえある。実はメーバの集合体だったことが最後に発覚する。
クバル (声)岩田光央。
 チームクバルのリーダー。搦め手を得意とし、配下のプレイヤーにも卑怯さを信条として教え込む。実はジニスに滅ぼされた星の生き残りであり、復讐の機会を伺っていた。バングレイの力を奪って反逆を起こすが、圧倒的な力を得たジニスに倒されてしまう。
アザルド
アザルド・レガシー
(声)中田譲治。
 チームアザルドリーダー。青いキューブがいくつも重なったような姿をしている。性格はとにかくワイルドで、細かいことは気にせず突進を得意とする。本人の記憶は無いが、過去地球に何らかの因縁を持っているらしい。実は古代の地球にいた怪物で、ジュウオウホエールによって封印されていたのだとか。ジュウオウホエールの解放と共に記憶も蘇った。
ナリア (声)寿美菜子。
 デスガリアンのジニスの側近。ジニスの細胞を抽出したメダルを用い、プレイヤーを巨大化させる。忠誠心は厚く、ジニスのためなら他のプレイヤーを切ることに些かも躊躇無い。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 どきどき動物ランド

  脚本:香村純子
  監督:柴ア貴行
 駆け出しの動物学者風切大和は、山を散策している内、お守りにしているキューブを落としてしまう。キューブを探す内、異世界に迷い込んでしまう。ここは動物の顔と人間の身体を持つ“ジューマン”が住む“ジューランド”だった。そこで大和はセラ、レオ、タスク、アムの四人のジューマンと出会うのだった。そんな折、宇宙の無法者集団デスガリアンが人間界を狙っていた…
 敵はジャグド。デスガリアンの幹部の一人で、チームリーダー。地球を蹂躙するため真っ先に地上に降りたが、はしゃぎすぎたのが災いして、緒戦となるジュウオウジャーの戦いに敗北。巨大化するもジュウオウキングに完敗する。
 第1話目となる本話は、人物紹介から変身しての戦い、巨大戦とたたみかけるように見せてくれる。やや説明口調になってしまってはいるけど、良い具合の軽快さで楽しく観られる。
 今回はブルーが久々に女性。それでクールキャラはグリーンが担うらしい。結構珍しいかも。
<動物が服を着て喋ってる中、鮫の顔をしたのがいるのが恐ろしい違和感だ。ちなみにジュウオウシャークの名乗り口上は「荒海の王者」なので、なんで地上にいるのかよく分からない。
 「ジュウマンを守る力」…ねえ。いや、だから何だとはいわんけど。
 大和がジュウオウレッドになる際、動物たちが大挙して出てくる。なんで森に家兎がこんなにたくさん?
 今回の巨大メカは基本的にキューブから変形する。良くも悪くももの凄くシンプルなデザインだな。
 キューブの中にいるジュウオウジャーは運転席のキューブを回して操縦するのだが、思いっきり回すとキューブも大きく回る。船酔いとかしないだろうか?>
DVD1
<A> <楽>
第2話 この星をなめるなよ

  脚本:香村純子
  監督:柴ア貴行
 リンクキューブが足りずジューランドに戻れなくなってしまったジューマン達は、とりあえず大和の家に厄介になることにするが、タスクはキューブを奪ったと思い込んだ大和に世話になろうとせず、一人旅立つ。そんなタスクのことを案じる大和だが…
 敵はハルバゴイ。チームアザルトのプレイヤーで槍投げの達人。宇宙船から多数の槍を呼び出して街を破壊しようとした。
 第二話となる本話は、事情も知らず人間界にやってきたというジューマンの面々のフリーダムで奇怪な行動を取らせているが、それはキャラの個性を見せようとしているようで、それについては上手く作られてはいるが、その分物語に切実度が低め。楽しんで戦ってる感じが強い。
 その中で、一人トラブルを引き起こすのが、メンバーの中では一番まともというのがこの話の面白いところ。おかしなキャラばかりなので、まともなキャラが味噌っかすにされてしまってるような。
 一方、大和が何故リンクキューブを持っているのかということが説明される。子供時代に鳥人間から受け取ったそうだが、これも伏線の一部だろう。
 敵の攻撃が激しすぎ、空から槍が降って、ビルトかがどんどん破壊されているが、随分と派手な演出だな。もっと地道に…という敵じゃないのか。ここまでやると作品の後半はどうなるんだか?
 今回の巨大戦ではレッドホワイトグリーンの三体による合体だが、名前は同じ。
<一番まともとされるタスクだが、一番舌っ足らずなのがなんともね。
 ジュウオウジャーは野生を解放させると身体の一部が変化するが、ジュウオウグリーンの変化するのは脚が大きくなるだけ。すげえ使いにくそうな武器だ。>
第3話 帰りたいけど帰れない

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 ジューランドに戻るためには六つ目の王者の資格が必要なので、それを必死に探すジュウオウジャーの面々。そんな中、アムがそれらしいものを見つけたと大和を誘うのだが…
 敵はボウガンス。チームアザルトのプレイヤー。弓術の達人。放つ矢は人間の目には見えないほどの早さとなっている。
 今回はアムの中心回。意外な派手好きで、それに振り回される大和との関係が楽しい。とりあえず現状を楽しんでいるアムだけはこの世界に順応してる感じだ。まあ実際居心地良さそうだし、やりたいことやってるのでストレスも低いだろうしね。
 大和の目が覚醒し、人間業とは思えぬ視力を発揮。新しい巨大メカとしてキューブキリンが登場。
 現時点でのジュウオウジャーの目的はジューランドに帰ることで、敵との戦いは次点となっているようだが、むしろこの方が目的はっきりしてて良いと思うよ。これが徐々に変わっていくのだろう。
 敵の目的もとりあえずジニスを楽しませるためだけが目的ってのも面白い。命がけではあっても、やってることは基本ゲームなので、それも人を食ってる。「仮面ライダークウガ」のゲゲルに近いのかな?
<アムと大和の関係はバブル時期を思わせるが、今の子ども達にはその感覚分かるのかな?劇中登場するカップルもそれっぽい描写。
 どうでも良いことだが、新しいキューブキリンは雄叫びを上げているが、キリンは滅多に鳴かないらしい。>
第4話 リングに吼えろ

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 プレイヤーアミガルドにより、仲良い人間同士を戦わせる殺し合いのゲーム“バトルショー”が開かれた。セラ、レオ、アムの三人がそれを目撃するが、セラとレオが捕らわれ、戦いを強要される。
 敵はアミガルド。チームクバルのプレイヤー。仲良い人間同士に殺し合いをさせる。網を投げて二人一編に人間を捕獲して、電撃で拘束する。
 今回はレオとセラを中心とする話。二人いっぺんとは、あんまり扱いが良くないような?この二人が本気で戦うと言うのがこの話の主題となるが、このパターンはもっと後になってやるべき話のように思える。
 レオは「男は女を守るもの」というのを美学としているが、えらくマッチョな考えだな。これも変化していくのかな?
 改めて思うが、敵がやってることが基本的にゲームだというのが良い。手の込んだ無意味な作戦でも、それなりに説得力を持たせられる。
<レオの靴下をタスクに嗅がせるというとんでもない描写がある。なんというニッチな性癖。ちなみにセラの靴下を嗅ぐことをタスクは拒否しているが、それがギリギリの描写になるだろう。…根本的な疑問だが、いつもレオと一緒にいるので、別段特別に臭い嗅がせる必要はなかったのでは?
 象の頭をしたタスクは鼻が利くとのことだが、鼻が動いてないので、そうは見えない。>
DVD2
<A> <楽>
第5話 ジャングルの王者

  脚本:香村純子
  監督:中澤祥次郎
 デスガリアンのガブリオを追うジュウオウジャーは山中でなんと地上にやってきていたジューマンのラリーと出会う。人間を観察するために人間界にやってきたというラリーだが、これまで人間に酷い目に遭わされ続けており、大和に対して恐れを隠せなかった。
 敵はガブリオ。チームアザリオのプレイヤー。肉食恐竜の顔のような姿をしている。そして幹部のアザリオも登場。その強さは本物で、現時点のジュウオウジャーでは太刀打ちできない強さを見せたが、大和の新しいジュウマンパワーとなるジュウオウゴリラに倒された。
 早くも新しい仲間が登場。ただし彼が六人目の仲間という訳では無く、あくまで力を貸すサポート役として登場している。そこでジュウオウイーグルはジュウオウゴリラへと多段変身する。動物モティーフを切り替えるとは、この辺結構新しいかも。
 人間に警戒心を抱くラリーの警戒を解こうとがんばる大和の健気な努力が見所になるが、このパターンは結構懐かしい感じだ。
 1話目に登場したジャグドに続き、早くも二人目の幹部が倒されてしまったわけだが、一体これからどう物語が展開していくんだろう?
<人間の町に出てきたラリーをそのまま拳銃で撃つ警官。これが仮装だとか思わなかったんだろうか?>
第6話 ワイルドなプレゼント

  脚本:香村純子
  監督:中澤祥次郎
 ラリーの力を受け、ジュウオウゴリラとなったヤマトによって敵幹部アザリオを倒す事が出来た。だが心を開いたと思ったラリーは突然姿を消してしまう。そんなラリーを探し出したジュウオウジャーが見たものとは、すっかり年を食ってしまったラリーの姿だった。
 敵はガブリオ。何でも食べてしまうプレイヤーで、高層ビルなどをどこまで食べ続けられるかというゲームをしている。
 前回倒されたはずのアザルドは何度でも蘇ると言う事が分かった。まだ敵幹部自体は減ってないみたい。
 大和がジューマンパワーを使えば、パワーを渡したジューマンの寿命が減るとのこと。ラリーだけでなく、かつて大和にキューブを与えた鳥男もそのパワーを吸い取られているらしい。代償なしに強いパワーを使えないという設定はこれまでになかったので、なかなか新鮮だ。
 それを知ってしまった優しい主人公は、パワーを使うことをためらうようになるのだが、最終的にはそのパワーで地球を守ることが本当の恩返しと思うようになる。パターンとは言え、良い脚本だ。
<ガブリオは巨大な顔の付いた身体を持っているが、歩く度に顎がぶらぶらしてるので、全然強そうには見えないのが問題だ。
 ジュウオウゴリラの溢れるばかりの攻撃力で町中を破壊してる描写がある。この描写、良いのだろうか?
 結局ガブリオって食ってるだけだったけど、そのゲームの目的ってなんだったんだろう?>
第7話 ゴゴゴゴーストが出た

  脚本:荒川稔久
  監督:竹本 昇
 人間界での刺激的な生活を楽しむアムは家事を仲間に押しつけて遊びに出かけっぱなし。そんなアムの前にデスガリアンの幹部クバルが現れ、人間をメーバにしてしまう薬をアムに打ってしまう。クバルに絶対服従を強いられたアムだが…
 敵はシオマネキング「仮面ライダー」に登場した怪人がここにも登場。叫び声も「アビー」で、実際にショッカー怪人のものと同じ。
 二回目となる仮面ライダーと戦隊の共同出演のスペシャル。今回は30分のみで、仮面ライダーの方が客演という形を取っている。やっぱり短いので、話は駆け足で終わった感じ。
 結果としてアムとタスクの二人はゴーストと会わずに終わってしまっている。結果としてこの二人が今日の話のメインの物語となっている訳だが。どんな危機にあっても冷静なタスクと、ギリギリなところで強い精神力を見せたアムのコンビネーションが良い。この二人、普段は犬猿の仲って所もポイントだろう。
 正義の味方の一員が敵に寝返ってしまうと言うのは戦隊の定番ではあるが、普通は怪人の細胞を注入されるというパターン。ここでは怪人の方に正義の味方の成分が注入されると言う事でちょっと普通とは変わってきている。これって逆に考えれば、いくらでも仲間割れを引き起こせるってことになるけど。
<アム曰くクバルは「上から目線」だそうだ。こんな言葉を覚えるとは、随分人間界に冒されてしまったようだな。>
第8話 サバンナのメロディー

  脚本:香村純子
  監督:竹本 昇
 街でプロのミュージシャンを目指す青年平松大輔と出会ったレオ。そこでデスガリアンのヤバイカーの襲撃を受け、大輔は怪我を負ってしまう。責任を感じたレオだが…
 敵はヤバイカー。チームアザルトのプレイヤー。大音響のノイズをまき散らし、その音を聞いた人間を凶暴化させる。ヘッドフォンを付けた人間にはノイズが効かない事が分かり、後半でパワーアップしてヤバイカーカスタムに成長する。
 レオを中心とした話。アム同様自分の快楽を最優先する傾向があるが、仲間思いで誰とでも友達になってしまうと言う事で、まるで「仮面ライダーアマゾン」のアマゾンみたいなキャラに仕上げられている。ひょっとして意識してるのかな?
 ジュウオウキングとジュウオウワイルドが共闘するシーンあり。これからこれがデフォになるのかな?当然ながら片方は二人で戦う事になるんだが。
<セラは非常に耳が良いらしい。「鮫だけに耳が良い」って説明されているけど、魚に耳はないぞ。
 ヘッドフォンを付けた状態で変身したら、スーツのヘルメットの上からヘッドフォン付けていた。服はスーツに内蔵されてるわけだが、どういうメカニズムなんだ?
 これだけ町が大混乱にあっても音楽のオーディションは普通に行われるのね。>
DVD3
<A> <楽>
第9話 終わらない一日

  脚本:荒川稔久
  監督:柴崎貴行
 ジュウオウジャーはデスガリアンのプレイヤーであるハナヤイダーをジュウオウキングで撃破した。だがアトリエに帰ると、倒したはずのハナヤイダーが又出現したことを知る。何度戦っても復活するハナヤイダーに、何か裏がある事を推測するセラだが…
 敵はハナヤイダー。チームクバルのプレイヤーで、両肩から悪夢パフュームという赤い霧を出し、人間を悪夢の世界に叩き込んでしまう。その間に宇宙最悪の肉食植物カニバリブルボを育てる。
 何度も同じ戦いを繰り返してしまう悪夢を見せられたヒーローという話で、アニメだと「涼宮ハルヒの憂鬱」の伝説となった「エンドレスエイト」という先例があるが、この展開は「ダイターン3」のバンク回っぽくもある。
 夢を見させられるのは甘い香りのガスを吸ったからということで、今回最もダメージが大きいのがタスク。鼻に栓をしながら戦うと言う、イケメンキャラとしては屈辱的。尤も今回の話の中心はセラなので、体当たり演技が今ひとつトピック化されてない。
 前回が音の話で、今回は匂いの話。五感を駆使した物語の展開ってのが面白い。
 新しいキューブアニマルのキューブモグラが登場。久々のドリル兵器が登場である。
 今回の話からセラには両親と弟がいることが分かる。
<ツッコミじゃない。ツッコミじゃないけど、なんだろう。このドリルが出た瞬間の高揚感は。>
第10話 最も危険なゲーム

  脚本:香村純子
  監督:柴ア貴行
 ついにデスガリアンのオーナーであるジニスがゲームに参加してきた。ジニスが与えたスペシャルゲームとは、街全体を光のドームで覆い、そのドームに触れた生物は消えてしまうと言うもの。そのドームを消すためにはドーム内のどこかにある解除スイッチを押すしか無いのだが…
 敵はギフト。ジニスがジュウオウジャーを試すために連れてきた殺戮用マシン。言葉を発すること無い本当の機械っぽい敵。
 敵首領のジニスが参戦したと言う事で、全員が中心となる。ジューランドに帰れないことで、セラとタスクはだんだん落ち込みが激しくなっており、それに感化されたレオまで不安に落ち込んでいく。
 そこで大和との軋轢が生まれて不協和音が生じるが、それを乗り越えたところで絆が強まるというパターンで、戦隊ものだからこその物語になっている。
 ジニスに言わせれば人類はジニス自身のオモチャだそうだ。人間の存在価値は自分を楽しませるためにあるというのは、妙にメランコリックで、これまでにはない立ち位置だな。良いぞ良いぞ。
 今回の敵ギフトは現時点のジュウオウジャーでは全く太刀打ちできないパワーを持つ。これだけの戦力差を、初登場の敵が出してしまうのも面白い。まあ当然それを越えることで、完全やられ役に落ちぶれるんだが。
 そしてラスト。謎の人物が登場。
<今気がついたが、ジュウオウジャーの野生解放は、スーツに描かれている動物の瞳が光る。そこって乳首…
 レオが塔を一気に登るシーンがあるが、手をばたばたと動かしてるだけに見える。この動きじゃ登れないと思うが。>
第11話 動物大集合

  脚本:香村純子
  監督:柴ア貴行
 圧倒的なギフトの力に絶体絶命の危機に陥るジュウオウジャー。大ダメージを負って意識が朦朧とする大和の前に現れた男は、かつて大和にキューブを託した鳥男だった。
 敵はギフト
 最初から引っ張ってきた謎。鳥男がついに登場。自分の恩人である鳥男が泥棒とは思いたくないものの、仲間を信じる気持ちの方を優先させて全員にそのことを話している。丁度この位の話数になってこの反応をするというのは説得力ある。
 鳥男は実際ジューランドの王者の資格を奪った張本人だが、本人曰く「あんな世界」だと言っている。
 そして大和は鳥男の方は仲間に任せ、一人でギフトに立ち向かうが、結果として仲間の助けが必要だと知る事となる。
 一人で強敵に立ち向かうのは格好良いようだが、それってやっぱり仲間を信用してないと言う事で、それを知ったと言う事が力となった。
 そしてこれまで登場した全部で8機のジュウオウキューブが合体。ワイルドジュウオウキングが誕生。ギフトを粉砕。非常に燃える展開となった。
 一方、デスガリアンのジニスはこうなってもまだ余裕を見せている。まだまだ先は長い。
第12話 はなのみじかいゾウ

  脚本:田中 仁
  監督:中澤祥次郎
 本を物色中のタスクは古本屋の店主源九郎と客のいざこざに巻き込まれ、怪我をした源九郎の慰謝料代わりに古本屋で働かされる羽目に。タスクは絵本「はなのみじかいゾウ」を子ども達に読み聞かせすることを考えるが…
 敵はハッテナー。文字を奪うチームクバルのプレイヤー。その本体は帽子で、本体をいくら攻撃されても平気。
 タスクが中心となった話。傾向からして、タスクの中心回は少々重めになる。今回も文字を奪われたら文明が消え去ってしまうという結論が描かれ、結構しんみりした話になってる。子ども達に本を読ませるためにはどうする?と言う時事ネタっぽいこともやってるが、こういう話も特撮には良く合う。
<今回タスクが読んだ絵本「はなのみじかいゾウ」のオチは友達の動物によって鼻を長くしてもらうと言うもの。現代風に鼻の短いのは個性だと言い張る作品じゃ無いのね。
 タスクはみんなのゼスチャーを見ながら「UFO?」と言ってるが、ジューランドでもUFOという概念があるのかな?>
DVD4
<A> <楽>
第13話 山頂の目撃者

  脚本:香村純子
  監督:中澤祥次郎
 登山中に鳥男を見かけたという目撃者が現れた。早速話を聞く大和達。だが可愛いその女性百合に一目惚れしてしまったレオは張り切りすぎて…
 敵はノボリゾン。チームアザルドのプレイヤーで、あらゆる登山テクニックを持つ。山に数多くの罠を仕掛け、登山者を排除している内に山の植物を絶滅させようとした。
 レオを中心とした話で、ゲストに乃木坂46メンバーの井上小百合を迎えた話。特撮ファンのアイドルということで、大変描写に力が入っている。
 女好きのレオが女性のためにがんばりすぎて仲間を危機に陥らせてしまい、その責任意識から、仲間の絆を強めるという、戦隊ならではの物語。
 今回新しいジュウオウキューブが登場。たまたまワイルドジュウオウキングが手を伸ばしたところにあった岩がキューブクマだったという、あっけない話だったが、過去ここに鳥人間がいたと言うことから、これが偶然ではないことは分かる。
<女好きというキャラ付けは良いけど、なんでジューマンが人間に惚れるんだ?種族的な意味で、美意識はどうなんだろう。
 山から巨大な岩が落ちてくるのは「宇宙刑事ギャバン」第1話を思い起こすな…本来これ、『レイダース』なんだが。
 山に仕掛けられてる罠ってのが、基本的に紐を使ったりトラバサミを使ったりと、人間の使う罠ばかり。デスガリアンって随分勉強したのかね?>
第14話 ウソつきドロボーおバカ系

  脚本:荒川稔久
  監督:加藤弘之
 ケーキを買いに行ったアムはそこで難病の妹のためにひたすら働く不破数宏という青年と出会う。妹の入院費を稼ぐために必死な数宏の前に、デスガリアンの幹部候補ドロボーズが現れる。
 敵はドロボーズ。唐松模様が特徴の、泥棒に特化したキャラで、元ジャグドの配下。新しい幹部となるべく奮闘するが、やることなすこと小者っぷりを発揮する。姿を消すことが出来るが、同時に気配まで消すことが出来る。
 デスガリアンの新しい幹部登場?という話なのだが、その候補の一人があんまりにも小者なためにコメディ回になってる。
 中心となるのはアム。天真爛漫な彼女の性格お陰で簡単に騙されてしまうが、そのまっすぐな気持ちが仲間を救うことになる。
<ドロボーズと戦いは、白い雲が怒って、そこから手とか足とかが出るという、古典的アニメの描写となる。最近見ることは全くなくなったので、サービスってことだろう。
 ドロボーズが姿を消せるのは3分間のみ。本人は「カップラーメン」と言っていたが、むしろそれはウルトラマン…と思ったら、胸にしっかりカラータイマーらしいものがあって、時間が来ると点滅している。モロじゃん。>
第15話 戦慄のスナイパー

  脚本:荒川稔久
  監督:加藤弘之
 梅雨時期に洗濯物を巡ってレオとタスクが言い合いになる。そんな時、デスガリアンのハンター、ハンタジイが現れる、次々に人間を狙撃する。ハンタジイに撃たれた人間は人形になってしまうのだ。セラと大和が人形にされてしまい…
 敵はハンタジイ。元ジャグドの配下で、新たな幹部になるべく、一日何人の人間を人形に出来るかというブラッドゲームを始める。手に持った銃で人間を狙撃すると、撃たれた人間は人形になってしまう。
 狙撃者に対する戦い。基本肉弾戦が華となる戦隊ものではあんまりこの手の話は多くない。描写が結構難しい。
 それで冷静沈着に物事を考えるタスクと、とりあえず突っ込んでそれから考えるというレオの二人の喧嘩の話となる。性格が正反対なので、良い対比になってる。
 あと狙撃されても人形になるだけというゲームなので、仲間が撃たれても次があるってのがパターンとしては巧い。これも敵がやってることがゲームだからという設定が生きている。
<レオが壁を登るシーンは結構多いけど、いつ見ても、ばたばたと手を動かしてるだけなんだよな。>
第16話 ジューマンをさがせ

  脚本:田中 仁
  監督:竹本 昇
 ジューマンを捕まえろという命令を受けたプレイヤーのマントール。人間と動物の区別が付かないマントールは動物の着ぐるみを着た人間を片っ端から捕らえてしまう。たまたま牛の研究をしていて、牛の着ぐるみを着ていた真理夫もさらわれてしまうのだが…
 敵はマントール。ナリアに依頼され、ジューマンを捕らえるために地上にやってきた。ただし、ジューマンの区別が付かないため、着ぐるみを着ている人間を片っ端から捕らえて回る。身につけたマントは異次元につながっており、これに人をくるむことで、人を移動させる。モティーフはマントヒヒとマントらしい。
 ついに真理夫中心回が登場。ヴェテラン俳優寺島進の面目躍如と言ったところか。丁度2016年は大河ドラマ「真田丸」で出浦昌相という、実に渋い役をやっているのだが、動物の格好で立ち回りする本作とのギャップが凄い。
 それで真理夫がデスガリアンに捕まってしまうと言う物語になるのだが、デスガリアンに捕まった中には三人のジューマンがいるということが発覚。追加戦士の登場かな?
 真理夫のことになると興奮してしまう大和。それだけ叔父さんに愛情注いでいるってことなんだが、ちょっと極端すぎる気はせんでもない。
 あと、今回の敵マントールはナリアにゾッコン惚れ込んでいるらしい。やってることがちょっとずれていることもあって、どことなく「海賊戦隊ゴーカイジャー」に登場したジェラシットに似てるような…。ナリア自身はその思いを全く感じてないようだが。
<マントールの剣捌きを、その視力で見切った大和だが、ジュウオウキングの動きはそれについて行ってないような?>
DVD5
<A> <楽>
第17話 エクストラプレイヤー、乱入

  脚本:香村純子
  監督:竹本 昇
 人間の額にカードを貼り付け、竜巻で吹き飛ばしゲームを始めたトランパス。カードを貼り付けられてしまったジュウオウジャーの面々は、その対抗策をそれぞれ考え始める。その攻略法を考えついたジュウオウジャーだが、その時…
 敵はトランパス。トランプのキングのような意匠をしたチームクバルのプレイヤー。四種類のカードを人間の額に貼り付け、同じカードの人間同士を反発させる。そしてザワールド。
 物語事態はセラを中心に、家族の絆を再生するという話。
 前回ラストで登場した新戦士が登場。デスガリアンによって作られたものだけに、まずは敵として登場している。又、前回出てきた三体のジューマンはこれまで登場していなかったキャラで、それぞれサイ、ワニ、オオカミの三体で、一人の人間にその力を吸収されていたらしい。釣り竿という珍しい武器を持つ。
<セラはジューランドにいた時分、弟が風邪を引いた時に焼いたネギを首に巻いていたとか。ジューランドにネギがあるの?それより鮫にそんなのが効くのか?>
第18話 きざまれた恐怖

  脚本:香村純子
  監督:中澤祥次郎
 ザワールドの圧倒的力であっという間に劣勢に追い込まれるジュウオウジャーたち。何とか脱出は出来たものの、彼らの心には大きな傷が出来てしまった。そんな時、又してもトランパスが現れる。
 敵はトランパス。今度は人間をトランプケースに閉じ込め、そこに付いている四枚のトランプからハートを選べば匣が解放されるというゲームを仕掛ける。
 新しいジューマンパワーを持つ戦士に圧倒されるヒーロー達に刻みつけられたトラウマを克服するまでが描かれる。トラウマを克服するためには、その大賞に向き合うことが大切ということを本当にストレートに描いている。もう少し尺が長ければ深みも増しただろうけど、仕方ないか。
 これまでの戦隊ものでも圧倒的パワーを持つ敵キャラが登場していたが、必ずヒーローを殺さずに去って行く。その理由付けに苦労することになるのだが、本作の場合はジニスの「面白いから」の一言で全ての説明が付いてしまうので、とっても便利。
<ザワールドがメカに乗る際、月面宙返りをしながら乗っているが、なんの必要が?いや、それ自体は良いんだけど、どうしても「ガンダムW」のカトルを思い起こしてしまうのがなあ…
 トウサイジュウオーはキューブアニマルを参考に作られたから、形状が似ているのは分かるんだが、なんで付けられたナンバーまでちゃんと続きになってるんだろう?ジニスって、最初から裏切られることを前提にザワールドを作ってないか?デザインも又、いかにも「これからジュウオウキングと合体しますよ」的だし。
 トランパスがビックリすると身体からハート型のオブジェが飛び出す。ツッコミじゃ無くて、このベタな演出が面白い。
 巨大戦は街中で行われているが、ワイルドジュウオウキングは割と平気で町を破壊してる。良いのかこの描写?>
第19話 信じるのは誰

  脚本:香村純子
  監督:中澤祥次郎
 圧倒的強さを見せ、ジュウオウイーグルを追いつめたザワールドだが、とどめを刺す時になって突然苦しみだし、人間の姿になってしまう。デスガリアンによって無理矢理ジューマンパワーを注入されてしまったことを推測した大和はザワールドを助けたいと言うが、他のメンバーはあまり良い顔をしなかった。
 敵はボウリンゲン。人間をボウリングのピンに見立て、自らがボールとなって転がって人間を倒していく。
 追加戦士の話だが、今回であっけなく改心してしまった。ラリーの時と同じく、大和の体当たりの精神によって正気を取り戻すのだが、あまりにあっけなさ過ぎる気もする。これからまだいくつかの悶着があるのかもしれない。実際ジニスはザワールドの裏切りを知ってもいつも通りの口調だった。
 あと、何故かキューブクマが金色に光ってキューブパンダに変形。パワーが増してるとのことだが、単に色が違っているだけ。
<操に向かってジニスが語っている台詞は「大丈夫。私に任せておけ。私は君のことは全て分かっている。私は君の味方だ。君はただ私を信じていれば良い」と耳元で囁いている…なんか口説いてるみたいだけど、まあ良いか。
 重傷を負った大和がザワールドにやられたと言えないジュウオウジャーは真理夫に「凶暴な野生動物を助けようとして」と説明したら、真理夫はすぐに納得した…凄い性格してるな。
 ボウリンゲンのボウリングで吹っ飛ばされたジュウオウジャー達は、落ちる際全員でまとまってボウリンゲンに攻撃加えている。どうやって空中で移動した?>
第20話 世界の王者

  脚本:香村純子
  監督:中澤祥次郎
 デスガリアンと決別したザワールド=操だが、三人のジューマンから能力を奪ってしまったことで、ジューマン達から恨まれていると思い込み、なかなか心を開こうとしなかった。
 敵はボウリンゲン
 ネガティブ思考の激しい操の心を開こうとする大和達の努力が描かれる話。そもそも操がザワールドに選ばれたのは、暗くて卑屈な性格だからだったとか…何ともネガティブなキャラだ。とにかく面倒くさい性格で、大和を除くジュウオウジャー達は呆れ気味。
 で、そのザワールドを探すためにアザルドとクバルが登場。現時点ではジュウオウジャー達では二人の幹部に手も足も出ないが、ザワールドとジュウオウイーグルの共同作戦でなんとか互角程度には戦えるようにはなってる。
<能力を奪われたジューマン達が操の妄想に登場し、「末代まで呪ってやる〜」と言っているが、もう消滅してるから、末代も何も無いのでは?あ、ジューランドで子供がいたって設定なの?
 レオが「メンタル」なんて言葉を使ってる。いつの間にか世俗にまみれてしまったな。>
DVD6
<A> <楽>
第21話 プリズン・ブレイク

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 操に話したいことがあるというタスクに喜ぶ操。だがタスクの目的は操の持っているザワールドのアイテムだった。それで自分は何の役にも立たないと落ち込んでしまう。それで戦う気力を失ってしまった操と共に戦いに向かうジュウオウジャーだが…
 敵はプリズナブル。チームアザルドのプレイヤー。獲物を捕獲して地下牢獄に放り込んでしまう。ジュウオウジャーとの戦いでジュウオウエレファントとザワールドを捕獲し、海岸にしつらえた牢獄に閉じ込めてしまう。
 つい人にきつい言葉を投げかけてしまい、落ち込んでしまうタスクと、人の言葉に敏感に反応し、勝手に落ち込む操という、ある意味かみ合わせ最悪な、ある意味見事にかみ合ってるコンビの話。面倒くさい二人が良いコンビっぷりを見せている。ただ、一方的に友情を押しつけてくる操の姿は、どこかメンタル的に危険すぎる気もする。
 ジニスはもうザワールドを見限ってしまったような発言をしている。そんなので良いの?
 新しいキューブアニマルであるキューブコウモリが出現。
<操の危機に現れたキューブコウモリ…なんだろう。このしっくりくるようなこないようなアダルティな言葉は。>
第22話 覚醒か? カン違いか?

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 ジョギング中の操は倒れた自転車を見かけ、それを起こしたところ、自転車が爆発してしまった。自分が触れたものは爆弾になると思い込んだ操は、やはり自分はヒーローとなる資格が無いと落ち込むのだが…
 敵はイルジオン。チームクバルのプレイヤーで、触れたものを何でも爆弾にしてしまう。巨大化の際はトライアングラーを身体に合体させていた。
 操を中心にした話で、今回は全員との関わりとなる。相変わらずの思い込みが激しいマイナス思考だが、今回は何故かその思い込みがプラスに働いた話になる。激しい思い込みはなんと一人でビル一つを持ち上げてしまう。
 触れたものが爆弾になるという思い込みは「ジョジョの奇妙な冒険」のキラークイーンで、イルジオンが爆弾を設置してそれを解除させるという物語展開は『ダイ・ハード3』っぽい。
 そして今回ワイルドジュウオウキングとトウサイジュウオーが合体。ワイルドトウサイキングとなる。
<自分が爆弾魔になってしまったと思い込み、それが誤解だと分かった時に「よくも俺の純粋な心を弄んだな」とか言ってる。なんだこの台詞?
 爆弾になったビルを空中に投げつけて爆発させたザワールド。あれだけの大きな爆発だったら絶対地上に影響出るよな。そもそもその真っ昼間のビルの中に誰もいなかったとは思いがたいが…>
第23話 巨獣ハンター

  脚本:香村純子
  監督:竹本 昇
 夜に花火大会があり、ジュウオウジャーの面々もみんな楽しみにしていた。そこに現れたプレイヤーのクルーザー。戦いを開始したジュウオウジャーだが、未知の何者かによって攻撃を受け、クルーザー共々吹き飛ばされてしまう。
 敵はクルーザー。ミサイルによる無差別攻撃を得意とするチームアザルドのプレイヤー。そしてノボリゾン13話で倒されたはずだが、生き残っていたらしく、アザルドも知らなかった。一瞬登場しただけなのが何故なのかは現時点では分からない。更にバングレイ。デスガリアンとは関わりの無い巨獣ハンター。
 第三勢力が参入するという話。細かいことは嫌いだが、楽しいことは大好き。立ちふさがる奴らはとにかく殴るという豪快な性格。デスガリアンに身を寄せることになるが、立場的には「電子戦隊デンジマン」のバンリキ大王や「宇宙刑事シャリバン」のガマゴン大王みたいな位置づけになるのかな?巨獣ハンターってことはジャスピオン的な立場っぽくもあるが…全部メタルヒーローじゃないか。
 今回は一応アムが中心で、過去に子供と関わる何かがあったことを匂わせている。操はもう既に空気化しかけていて、調子良いことを言っておだてると、調子づいてしまい、都合よく使われるようになった。
<クルーザーの攻撃でいくつもビルが破壊されているが、けが人だけしか出なかったようだ。頑丈な人間だらけだ。
 あれだけビルとか破壊されていて、普通に花火大会やってるって、最早地球人の鈍感レベルはマックス。>
第24話 よみがえる記憶

  脚本:香村純子
  監督:竹本 昇
 真理夫と共に母の墓参りに来た大和。だがそこで他のメンバーからのデスガリアン出現の報告が入る。早速みんなの元に向かおうとする大和だが、その前に巨獣ハンターバングレイが姿を見せる。
 敵はバングレイ。現時点ではとりあえずブラッドゲームに参戦してる。そしてバングレイが蘇らせたハンタジイとアミガルドとトランパス。
 バングレイがとりあえず「面白そう」というだけの理由でデスガリアンのブラッドゲームに乗っている。
 バングレイの能力の一つは、人の記憶を読み取り、それを実体化させるというもの。その結果大和の記憶から母の和歌子を作り出してしまう。前回ノボリゾンが出現したのもバングレイの能力だったらしい。丁度お盆時期なので、それに物語を合わせたか?
 死んだ人間は蘇らない。だが生きている人の心の中に生き続けるというオチ。
 ラストで、本当に大和が隠しているのはお母さんのことだけなのか?という疑問が出されている。お父さんのことかな?
<蘇ったハンタジイの股間に頭を入れて抱え上げるザワールド。その際「チーン」という音が聞こえている。後頭部が当たってるって事だよな。>
DVD7
<A> <楽>
第25話 アンハッピー・カメラ

  脚本:田中 仁
  監督:柴ア貴行
 バングレイによって母親が利用されたことで落ち込んでしまった大和を慰めようとするレオと操。その方法を考えた操は、試供品の「撮ると幸せになるカメラ」というものを見つけるのだが…
 敵はジャシンガー。チームクバルのプレイヤーで人間を封じ込めるカメラをばらまく。
 あっという間に食う気になりかけてた操だが、再び操の話に戻り、レオとのコンビが描かれる。完全に合わない二人だが、お互いに言いたいことを言い合うことでコンビになっていくという、実にストレートな話だが、なんだか操とタスクがかぶって見える。
 バングレイの闖入によってデスガリアンにも不協和音が鳴り響いてる。バングレイ自身はブラッドゲームから降りるが、前回バングレイに記憶を読まれてしまったクバルが何かとバングレイに突っかかる。バングレイが読み取った記憶は、クバルの故郷の星が「あいつ」によって滅ぼされたと言う事。あいつとはジニスのことか?
<「撮ると幸せになるカメラ」だが、これはポラロイドカメラらしい。最近又流行ってるらしいが、なんだかレトロチック。
 ジャシンガーのカメラは生物の全身を撮影しないと取り込めないらしい。それは良いけど、写真の中に背景あるけど?>
第26話 大切な日を守りたい

  脚本:田中 仁
  監督:柴ア貴行
 大和は偶然大学時代の友人ダイチと出会う。結婚するというダイチを祝福し、その結婚式に出席することにしたのだが、そこにバングレイが現れて…
 敵はバングレイ。そしてバングレイが呼び出したヤバイカーとハルバゴイ。再生怪人の常であっという間に倒されたが。
 結婚式を邪魔されないようにがんばるヒーロー。戦隊もので結婚式ネタは定番の一つか。
 地球に何かを探しに来ているバングレイ。それがなんだかは明らかにされていないが、同時に何かと大和にちょっかいを出している。前回記憶から絆を破壊しようとしたが、今回は実際のつながりを壊そうとしているらしい。
 一方、デスガリアンではジニスがなにやら楽しげ。なんでも「予測不能なことが起こる方が面白いから」だそうだが、それは不穏な動きを見せるクバルも含めてのことらしい。
 そしてラストで、大和にキューブを与えたトリ男の名前はバドという名であることが発覚。ラリーとは旧知の仲だったらしい。
第27話 本物はどっちだ

  脚本:荒川稔久
  監督:杉原輝昭
 買い物帰りのタスクとセラは突然バングレイに襲われ、気がつくと、自分たちがコピーされ、もう一人の自分がいることに気がついた。だが完全なコピーのため、そのどちらが本物なのか、自分たちでさえ気がつかない。バングレイは30分でコピーを消さないと全員爆発すると言うのだが…
 敵はバングレイ
 今回もバングレイの悪ふざけ。偽物が出ると言うのは特撮ではよくあることだが、自分自身でさえ本当の自分がどっちだか分からないと言うのは新しい展開だ。動物形態と人間形態の二形態を持つキャラだから、自然と分身と共演できるのが本作の良さ。
 記憶から生まれたコピーは全ての記憶を覚えている。しかし普通人間は細かい記憶は覚えていないので、逆に記憶がおかしいのが本物だと言う事。
 だがバングレイの本当の狙いは、そこで偽物を見破った時に、それを殺さねばならないという葛藤を強いることだった。それさえも跳ね返していくことが仲間の力というオチ。
 本物を探る際、過去話が多いため、バンクシーンがやたら多い。振り返りなのかね。
<服の上に爆弾が付いているのだが、変身すると服は消えてるのに爆弾はスーツの上に付いてる。>
第28話 帰ってきた宇宙海賊

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 伝説の巨獣を捜すバングレイの前に宇宙海賊を名乗る男が立ちふさがる。加勢するジュウオウジャーだが、その男キャプテン・マーベラスは地球のお宝リンクキューブの在処を捜しているという。
 敵はバングレイ。あとバングレイが呼び出したドロボーズとボウリンゲン。
 本作はスーパー戦隊40作目に当たるが、これまでそのお祭り的な演出はされてこなかった。更に次回はシリーズ通算2000話となることを見越し、大々的にお祭り企画を行う事になったらしい。まずは戦隊ヒーローを多数出すならこれ。「海賊戦隊ゴーカイジャー」の出番である。今回はマーベラスがガオレッド、ゲキレッド、レッドバスター、レッドファルコンに変身してる。あとはアオニンジャーとイエローバスター、トッキュウ4号、キョウリュウピンク。
 とりあえずVSシリーズよろしく、二つの戦隊がぶつかり合うという構成になってる。
 そしてバングレイの目的も明らかになった。バングレイが見つけようとしていたのは伝説の巨獣であり、それこそジューランドの初代巨大メカキューブホエールだったという。一方、それを宇宙のお宝として狙うゴーカイジャーも含め、三つ巴の戦いとなる。
 あと一応「烈車戦隊トッキュウジャー」の面々も出ているが、真実の姿で登場するため、全員小学生。
 情報量が半端ないな。
<リンクキューブの中心にあった大きなキューブは大王者という。カタカナにするとダイオージャになるが、印籠とか出さないだろうな。
 ところで今回「特命戦隊ゴーバスターズ」のレッドバスターとイエローバスターが登場している。実はこの戦隊のスペシャルが最初の「動物戦隊」の名を冠している。>
DVD8
<A> <楽>
第29話 王者の中の王者

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 大王者を巡り、ジュウオウジャー、ゴーカイジャー、バングレイの三つ巴の戦いが続いていた。
 敵は血祭ドウコク救星主のブラジラエンター・ユナイトエスケイプ・エボルブ、蝶・絶・神デーボス、ゼット真。そして巨大戦としてゴクドス・ギルが登場している。
 ついに今回でスーパー戦隊2000回となり、大々的にそのお祭りを行うことになった。やってることはOVのVSシリーズと同じではあり、あんまり書くことが多くないのが難点だが。
 ついでに大王者の資格を得ることによってジュウオウイーグルが新しい変身能力を得る。
 今回登場するのはアカレンジャー、レッドフラッシュ、ボウケンレッド、シンケンレッド、マジレッド、レッドレーサー、バルイーグル、ゴセイレッド、ティラノレンジャー、ギンガレッド。
<ジュウオウホエールの必殺技はなんと月の一部まで破壊するほどの威力。こんなのが地球に帰ってきたら大災害が起こりそうだが。
 歴代のボスたちが大挙して登場したが、あっけなく倒されるのがちょっと悲しい。
 ナビィを連れ忘れてしまったゴーカイジャーだが、その際「おいらの運命の行く末はスーパー戦隊3000回スペシャルで」とか言っていたが、つまり20年後?>
第30話 伝説の巨獣

  脚本:香村純子
  監督:竹本 昇
 伝説のジューマンケタスのキューブアニマルこそがバングレイの狙う巨獣であることが分かり、そのキューブアニマルを保護するためにもホエールチェンジガンを使用するのだが…
 敵はバングレイ。巨獣ハンターとしてキューブホエールを探すという目的は同じだった。
 ジュウオウホエールとなった大和が、今度はキューブアニマルを覚醒させることになるのだが、その場所が分からない。
 結果的に海の底に眠っている事が分かるのだが、キューブホエールを目覚めさせるためには、ただホエールチェンジガンを撃つだけでは駄目だった。バングレイによって汚染された海を浄化するために現れた。
 だが何故かそこにいたジュウオウジャー、デスガリアン、バングレイの全員に攻撃を加えて去って行った。
 全体的に盛り上がっているはずなのだが、今ひとつ乗り切れず、ややもやもや感が残る話となった。前回がお祭り騒ぎだった分、寂しくなったかな?
第31話 巨獣立つとき

  脚本:香村純子
  監督:竹本 昇
 ジュウオウジャーにまで攻撃をかけたキューブホエールにショックを受けるジュウオウジャーの面々。それでもなんとか自分たちのことを知って欲しいと探索を続ける大和だが…
 敵はギフトカスタム。ワイルドジュウオウキングにも互角以上の戦いを仕掛けたが、ドデカイオーによって倒された。
 キューブホエールを巡る話もこれで一段落。バングレイ、ジュウオウジャーにデスガリアンまでも巻き込んでごちゃごちゃになっていたが、キューブホエールがジュウオウジャーを認め、ドデカイオーとなったことで決着。
 レオ、アム、タスクの三人はナリアと戦っているが、まだ三人ではナリア一人二も敵わない。
<前回海の中にいたジュウオウホエールは、今度は普通の沢に出現。機械だから関係ないだろうけど、水さえあればどこでも構わないのか?それより一瞬で海と山を移動してるジュウオウジャーだが、ここはどこだ?
 キューブホエールに敬語で喋る大和。他のキューブアニマルにはそんなことないけど、その差はなんだろう?ひょっとして仲間になるまでの限定?>
第32話 心は裏表

  脚本:下山健人
  監督:柴崎貴行
 久々のブラッドゲームで、人の裏の感情を引き出すオモテウリャーが現れた。そのその攻撃を受けてしまったジュウオウジャーも裏の顔で互いの悪口を言い合うようになってしまった。一人光線を受けなかった操だが…
 敵はオモテウリャー。人間の感情の裏を表面に出して拡大してしまうという能力を持つ。自身も表の姿と裏の姿を切り替えながら戦う。
 人間の裏の顔というものを出してみるというゲームに巻き込まれてしまう。裏の顔ってのは、言い換えれば本音なので、それを一度出してしまうと、人間関係はガタガタになってしまう。
 何事にもつい批判してしまうタスクと、ネガティブな操。どっちも面倒くさいキャラだが、面倒くさいのが二人つながると妙にはまってしまう。二人とも自分が面倒くさい正確をしてるのが分かってるからだろうな。特にタスクが裏の顔を出すと、仲間思いの本音が現れるという…なんだこれ?
 久々のブラッドゲームだが、デスガリアンの方も事情が色々変わってきているようで、ジニスがクバルにチラチラと嫌味のようなことを言い始めている。
<パンケーキパーティと言ってたくさんのホットプレートを稼働させているが、このエコな家だったら、ヒューズが保たないと思う。
 パンケーキにも一言持ちのタスク。すっかり人間界になれてしまったな。
 仲間たちに無茶苦茶言われることが快感になってきたという操…いや、深くは考えまい。
 オモテウリャーの物理リバーシは人の体を反転させるのだが、この技は単に後ろを振り向かせるだけ。名前からして、体の外と中を反転させる技かと…グロすぎるな。
 お互い面倒くさい者同士、仲良くしようというタスクに対し、実は大和と組みたかったという操。なんだこの三角関係?>
DVD9
<A> <楽>
第33話 猫だましの恩返し

  脚本:下山健人
  監督:柴崎貴行
 買い物に出たレオとアムは神社で相撲の練習をしている少年たちを見かけて声をかける。今度の大会のために猫騙しの特訓をしていると聞き、猫科として興味を持った二人。そんな時、チームアザルトから相撲の怪人が現れる。
 敵はスモートロン。土俵のフィールドを作り出し、相撲勝負を仕掛け、勝てば勝つほど強くなる。負けた人間は四股を踏み続けることになる。
 今回はレオとアムの猫科コンビによる相撲勝負となる。なんだかコミカルな話になってるけど、それが本作の楽しさ…初期の頃の真剣みがだんだん消えてきてる気もするけど。まっとうな勝負を好むレオに対し、色仕掛けで迫るアム…なんだか不思議な話だ。
 今回アザルドも参戦してるけど、わざとスモートロンに負けて強度を上げるという姑息な手段を使っている。アザルドが頭を使うとは珍しい描写だ。それでアザルドとナリヤが畳に座ってお茶飲みながら観戦までしてる。
<女性であるアムが土俵に入ってるけど、誰も何も言わないのね。
 スモートロンの勝負は相撲。本人曰く「全宇宙の相撲に通じてる」そうだが、この世界では宇宙規模のスポーツだったんだ。
 こどもの頃相撲を取ってマワシが外れたことがトラウマだという操。昔、なぎら健壱の「悲惨な戦い」(歌詞)という歌があってだな。>
第34話 巨獣ハンターの逆襲

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 突然過去に倒した巨大プレイヤーが三体も現れる。バングレイが仕掛けた罠というタスクの助言に従い、ドデカイオーを呼ばずに撃退したのだが、自分を呼んでくれなかったことでキューブホエールが拗ねてしまう。
 敵はバングレイ
 ブラッドゲームが又しても中断。前後編でバングレイの話の決着が付けられるようだ。
 本作の巨大メカは感情を持つため、今回のように拗ねるという話が可能。本作ならではの話だ。
 そしてクバルの記憶からジュウオウジャーのコピーを作り出したバングレイによって、ジュウオウジャー同士の戦いが展開する。コピーはオリジナルには敵わないようではあるが、弱ったところをバングレイの猛攻を受け、大和が捕らわれてしまった。
<叔父さんは器用で、キューブホエールの偽物を簡単に作ってしまうのだが、これまでの経緯からすると、叔父さんがプラスチックを使うのは違和感ある。>
第35話 ジュウオウジャー最後の日

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 大和を人質に取ったバングレイは残ったメンバーにキューブホエールとの交換を命じる。それでも大和が守ろうとしているキューブホエールを渡すことを躊躇するジュウオウジャーだが…
 敵はバングレイ
 物語の節目となる話。これまで結構長く戦い続けたゲストキャラのバングレイがようやく退場した。その際当然の如くジュウオウジャーのパワーアップとなる。予想通りワイルドジュウオウキングとトウサイジュウオウオー、ドデカイオーの合体となる。そこで誕生するのがワイルドトウサイドデカキングとなる。名前つなげれば良いってもんじゃないけど。
 これまでさほど悪いキャラのように見せなかったバングレイの悪役っぷりを堪能できる話でもある。だがジュウオウジャーの猛攻に倒れたバングレイを見事にクバルが見捨ててる。このストレートな善悪描写が戦隊ものの醍醐味だ。
<バングレイの台詞「約束ってのは、破るためにあるんだぜ」というのは、大昔のアニメで某悪役が「約束ってのは、守るより破る方が刺激的で面白いんだぜ」と言ってた台詞を思い出す。そっくりな気がするけど。
 バングレイに対して「動物たちが群れを作るのは、大事な仲間と生き抜くためだ!」と叫ぶ大和。格好良い台詞には違いないが、それは同じ種類の動物のこと。
 ワイルドトウサイドデカキングは足だけでキューブ四つを使用する。ジュウオウキングがキューブ三つにちょっと長さを加えただけなので、足だけでジュウオウキングの大きさということ。いつも通りの巨大化したバングレイと同じ大きさだけど。>
第36話 ハロウィンの王子様

  脚本:田中 仁
  監督:加藤弘之
 ハロウィン前夜。お祭り騒ぎにすっかり盛り上がるジュウオウジャーの面々。そんな時チームアザルトのプレイヤー、サンババが現れ、子ども達に攻撃を加えようとする。咄嗟に少女を守ったタスクだが、助けられた女の子真美はタスクに一目惚れしてしまう。
 敵はサンババ。サンバのリズムに合わせて炎で攻撃するチームアザルトのプレイヤー。ちなみにそのサンバの音楽は「獣電戦隊キョウリュウジャー」と似た(同じ?)もの。
 バングレイの退場により再びブラッドゲームが再開。ただ、クバルが妙な空気感を出しているので、前通りって訳では無いらしい。
 ヒーローの一人が一般人によって惚れられてしまうというパターンは戦隊ものでは特によくあるパターンだが、憧れが男だけじゃ無く女にも向かうのは明るい本作らしさかな?…セクシャリティについてなんらかの言及がある訳じゃ無いからまあいいか。
<サンババは「地球の裏側から来た」と自己紹介しているが、来たのは宇宙じゃ無かったっけ?
 サンババの台詞で「カーニバル、フェスティバル」とか言ってるが、続けて言うとまんま仮面ノリダーである。>
DVD10
<A> <楽>
第37話 天空の王者

  脚本:香村純子
  監督:柴ア貴行
 旅に出ているラリーからの連絡で新しいジュウオウキューブが発見された事を知ったジュウオウジャーは早速その地へと赴く。そこには岸壁の中に巨大なキューブが存在した。それを掘り出す前に街に新しいプレイヤーが現れた事が分かり…
 敵はサグイルブラザーズ。チームアザルドのプレイヤー。ラップ調で喋り二体で行動し、二本の縄を使って無理矢理ダブルダッチを強要する。兄弟は複数いるらしい。
 更に新しいキューブが出てきた。偶然その使い方が分かって敵を粉砕するという、いつものパターンになるのだが、敵が複数体登場する為、倒しても倒しても次々に現れてしまい、結果として話は続くことになる。
 あとラリーだけでなく鳥男のバドも登場。最後のジュウオウキューブを使い、ジュウオウバードへと変身する。
<はなはだどうしようもないツッコミになるが、まだ鯨は獣と言えるけど、タコはどうなんだろう?
 これもどうでも良いことだが、バドが変身したジュウオウバードってすげえ範囲広くないか?他のメンバーがジュウオウアニマルで一括りされるようなものだぞ。>
第38話 空高く、 翼舞う

  脚本:香村純子
  監督:柴ア貴行
 絶体絶命の大和を救ったバド。大和はバドを引き留め、何故王者の資格を持ち出したのかを問う。そこで明かされた秘密とは…
 敵はサグイルブラザーズ。実は二人同時に倒さないと死んでも復活する。
 20年以上前に王者の印を持ち去ったバドの真実が語られる。その存在を人間に秘匿しているジューランドは、迷い込んだ人間を絶対外に逃がさないことを知ったため、お互いの交流はしない方が良いと判断したからだとか。真実は随分簡単な話だった。
 それを聞いてなんだか納得してしまうジュウオウジャーの面々。納得できるような話でもない気がするけど、少なくともこれまで戦い続けてきたからこそ彼らはそれに納得できるようになったんだろう。
 そして正式にバドがジュウオウジャーとしてメンバーに加わることで7人目の戦士となった。ジュウオウイーグルと色違いなので、ちょっと紛らわしいけど。
 だけど一旦バドは去ってしまった。何かを見つけた時に復帰するらしいことを言っていたが、それがなんだかは現時点では分からない。
<サグイルブラザーズは双子の兄弟で、一人が倒れても復活するってのは分かるけど、復活じゃ無くて分裂してるぞ。
 ワイルドトウサイドデカキングは確かに巨大だが、その分すごく動きにくそう。>
第39話 カロリーとネックレス

  脚本:田中 仁
  監督:杉原輝昭
 超高カロリーの食事を無理矢理食わせて人を太らせるというブラッドゲームを始めたチームクバルのシェフードン。そんな戦いの中、セラは自分を助けてくれた青年と出会う。
 的はシェフードン。チームクバルのプレイヤーで、とてもおいしいが、超高カロリーの食事を無理矢理ターゲットに食べさせて太らせる。
 セラを中心とした話で、ちょっぴり苦い恋愛ものとして仕上げられた。恋に対して耐性が無いセラだけに、あっけなくサギ師に騙されてしまうのだが、
 一方、右手にバングレイの力を宿したクバルはその力を試す為にこのブラッドゲームを仕掛けたようで、これからこの能力がストーリーを作っていくのかも。
 今回登場したサギ師零は「レスキューフォース」石黒鋭二や「仮面ライダーOOO」伊達明など何かと特撮の出演の多い岩永洋昭。イケメン演じるにはちょっと年齢がいってる気もするが…
第40話 男の美学

  脚本:田中 仁
  監督:杉原輝昭
 いじめられっ子の少年を見かけたレオはその少年ジュンを鍛えることになった。やがて見違えるほどたくましくなったジュンはカツアゲされてた金を取り戻すが、今度は逆に弱いものをいたぶるようになってしまう。そんなジュンに本当の強さを教えねばならないと思うレオだが…
 敵はキルメンチ。80年代ヤンキー風のリーゼントスタイルが特徴のチームアザルドのプレイヤー。ボンタンと呼ばれるパンツを何本奪えるかをゲームにしている。直線的な力比べを得意とする為、レオとかみ合う。
 レオを中心とした話。今回はチームアザルドが主体なので、とてもストレートな話に仕上がってる。力だけではなんの解決にもならないというストレートな話になってて、80年代頃の戦隊で良くやってた話。こう言うべたべたな話って結構好き。
 一方デスガリアンでは徐々にクバルが我が道を行き始めており、ナリアもそれを感じているようだが、ジニスはなんとも思ってないらしいが、クバルの動向を探っていたナリアはクバルによって倒されてしまった。
<キルメンチはアタメのリーゼントを大切にしてるけど、その色と良い形と言い、なんだか排泄物のような…>
DVD11
<A> <楽>
第41話 最初で最後のチャンス

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 トレーニング中の操の前に突然ジニスが現れた。過去を思いだしてパニックを起こした操は戦う事が出来ず、ジニスによって連れ去られてしまう。一方地上に降りていたアザルドがジニスに、ナリアがジュウオウジャーによって捕らえられたという報告が入る。
 敵はシン・ジニス。ジュウオウホエールのデータを用いて地球のパワーを吸収してパワーアップする。後はクバルが再生したプレイヤーたち(アミガルド、ハナヤイダー、イルジオン、ジャシンガー、オモテウリャー、シェフードン)
 いよいよラストに向けて話は急展開。クバルはかつてジニスによって滅ぼされた星の住民であり、ジニスに復讐する為だけに表面上忠誠を誓っていたとか。それで今回はクバルの反乱となった。
 ところがジニスはパワーアップ。いつも余裕のジニスだったが、実は既に肉体的には弱体化しており、不断にエネルギー供給を続けてなければ生き続けられなかったらしい。だがキューブホエールの力によって、地球のエネルギーを注入することで完全復活。あまりの強さでクバルとジュウオウジャーを圧倒する。
 今回に関しては一方的にやられっぱなしといった感じだが、まだまだ一波乱ありそうだ。
第42話 この星の行方

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 さらわれた操が見つかったが、操は大怪我を負っており、近くの病院に向かう。実はそこは大和の父風切景幸が勤めているのだが、父に対して複雑な思いを持つ大和は、どうしても素直に父に話をすることが出来なかった。一方、反乱に失敗したクバルはジニスに対して、日没までにこの星の生き物を滅ぼすというブラッドゲームを提案して命乞いをするのだが…
 敵はクバル
 メインの話としては、クバルの最期が描かれる。用意周到にジニスに反逆を企てた割にあっけなく倒されてしまった。小者っぷりを遺憾なく発揮したというところか。これまでコンプレックスしか持ってなかった操が自分がしたいから仲間を助けるという思いを持つようになった、一皮むけたという物語でもある。
 一方大和と父の確執も描かれる。これまでにも折に触れ、大和の複雑な感情を描いてきたが、ようやくそれが表に出てきた。この話はもう少し続くようだ。
 一方、もう一人の幹部であるアザルドはバドと遭遇。キューブの集合体であるアザルドを見たバドは、彼が地球の生まれでは無いかと推測している。
 大和の父景幸役は国広富之。懐かしい名前を見た感じだ。
第43話 クリスマスの目撃者

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 お世話になってる真理夫にプレゼントを贈ろうと考えたジューマンの面々。プレゼントを探している時にプレイヤーのガッカリゼが現れ、クリスマスを邪魔しようとする。
 敵はガッカリゼ。絵に描いたものをなんでも実体化させる能力を持つチームアザルドのプレイヤー。クリスマスを邪魔しようとする。
 クリスマス特集となる話で、ジュウオウジャーの面々が真理夫の為のクリスマスプレゼントの為に働くと言う話。
 ただ、それだけでなく真理夫にジューマンたちの正体がばれるという、結構節目となる話だった。
 あと、呼び出したキューブホエールがアザルドの姿を見た途端に攻撃している描写があることから、何らかの因縁があるようにも思われる。前回バドが推測したように、アザルドはかつて地球に来ていた可能性がある。
第44話 人類の王者

  脚本:香村純子
  監督:杉原照輝
 カナダから帰国した真理夫は、居候みんなの正体がジュウオウジャーであることを知ったと告げる。そして自らジュウオウヒューマンとして戦う事を告げる。
 今回はバンクを多用した真理夫中心回で、寺島進の魅力が詰まったような話になってる。ちなみにこの強面だが、過去実際にスーツアクターをやっていたこともあったそうで、かなり生き生きしてる。ジューマンのことを聞いても全然動じてないようでもある。
 一方、デスガリアンの方でも新しい展開になりつつある。アザルドは過去の記憶を持たないらしいが、ひょっとして自分が地球と何か関わりを持つのでは無いか?と考え始めてる。
 そしていよいよ話は最終決戦へ。
<真理夫が名乗ったジュウオウヒューマンのスーツの色はピンク。よりによってこのカラーかよ。しかもその文様はモロに寺島進本人の顔。色々濃すぎる。
 今更ながら、そう言えば初代ジュウオウホエールのケタスってどうなったんだろうね?>
DVD12
<A> <楽>
第45話 解けた封印

  脚本:香村純子
  監督:杉原照輝
 奪われた自らの体の一部を奪い返す為にバドを探すアザルドと、バドの元へ行かせまいとするジュウオウジャー。そんな中、アムから父の景幸について問われた大和は…
 敵はアザルド・レガシー。アザルドが記憶を取り戻した姿。実は古代の地球にいた怪物で、ジュウオウホエールによって封印されていたのだとか。
 アザルドが記憶を取り戻すという話。やはり地球にいた存在であり、ジュウオウホエールのケタスによって封印されたという過去を持っていたそうだ。その核として吸収されていたものこそ、失われた王者の印だったらしい。そしてバドはもうパワーを失ってしまっており、戦う事ができない状況にあるとのこと。
 一方、大和のトラウマとなっている父景幸を受け入れるという物語にもなってる。この話はもっと早くから伏線として出ていて然りだったな。
 あと清涼剤のように叔父さんとラリーが仲良くなってた。確かに子の二人は気が合いそうだ。
第46話 不死身の破壊神

  脚本:香村純子
  監督:杉原照輝
 記憶都心の力を取り戻したアザルドは圧倒的力でジュウオウジャーを圧倒する。そしてチームリーダーとしてでは無く自らプレイヤーとして地球を刈り尽くすゲームとしてジニスに挑戦する。
 敵はアザルド・レガシー。本当の自分を取り戻してジュウオウジャーと戦うが、ジニスの策略で破壊衝動だけ残して巨大化。最後にコアを破壊されて倒される。
 アザルドの話の終わりでアザルドはここで退場。圧倒的な力を持つキャラなのだが、割とあっけなく終わってしまった。そもそもが散々「不死身不死身」と言ってたのに、コアを破壊したら破壊出来たというのはあっさりしすぎ。
 一方、大和と父景幸との物語も展開中。景幸はバドと知り合いだったとか。景幸がバドの命を救ったのが丁度大和の母が亡くなったその日。バドが大和の命を救ったのもそれが理由で、そのことを聞いた大和は大きく動揺していた。
 それでその動揺のままアザルドと戦い、ついに勝利を得るが、そんな中途半端な感情のままで良かったんだろうか?
第47話 最後のゲーム

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 かつてバドの命を救ったのが父景幸であったことを知り、心乱れる大和。そんな時、ジニスから地球へのプレゼントして、最後のゲームが下された。それはジニスの細胞を地球に注ぎ込むというもので、
 敵はギフト。今回は量産型で、多数登場。そしてナリア。ラストゲームに向かうジュウオウジャーを邪魔する為にギフトと共に現れるが、先を急ぐワイルドトウサイドデカキングに一蹴されて倒されてしまった。ここまで引っ張っておいてこれでは悲しすぎる。
 幹部二人が倒れた為、最後の敵としてジニスとの戦いが始まる。その攻撃からジューランドと地球を守る為、ラリーは二つの世界を完全に切り離すことを提案するが、ジュウオウジャーの面々はそれを拒否。二つの世界をつなげたままジニスを撃退すると宣言した。
 そして大和と父景幸との和解も同時に描かれる事になるのだが、この話はもっと早くやっておくべきだったんじゃないかな?
<天変地異が起こり、ビルの破片が落ちてくるのだが、どう見ても発泡スチロール。いや、それこそが特撮だって主張してるみたいでちょっと嬉しいんだが。
 次回予告で「地球は我が家さ」と言っていたが、「わがヤサ」と聞こえてしまい、何故子ども用の番組で警察用語を?とか…>
第48話 地球は我が家さ

  脚本:香村純子
  監督:加藤弘之
 サジタリアークを引きずり落とすことには成功したものの、キューブホエールの力を用いて地球のパワーを我が物にしたシン・ジニスの力に追いつめられてしまうジュウオウジャー。
 敵はシン・ジニス
 最終話。ジニスとの最終決戦となる。圧倒的な力を持つシン・ジニスだったが、割とあっけない倒された方をした。
 最後にジニスの正体が分かったが、実はジニスはメーバが力を得たもの。それに対して極端に自分を嫌っていたことが弱点だった(これは「重甲ビーファイター」にも通じる設定)。前に卑屈な操に「お前の気持ちが分かる」と言っていたのは、自分も卑屈な心を持っていた為だとか。
 前回で倒されたかと思ったナリアは生き残っていたが、ジニスの正体を知ってしまった為に後ろからジニスに斬られて倒されてしまう。やっぱり哀しい倒され方だった。
 そしてラスト。ジューランドと地球を結ぶ為に一度ジューランドに帰ろうとするジュウオウジャーの面々の眼前で、二つの世界が完全に融合してしまう。この世界はこれからジューマンと人間が仲良く暮らす地になるとのこと。あくまでこの世界限定だが。
 本編放送後、例の如くハイタッチシーンあり。シシレッドがジュウオウイーグルの背後を取って、それに驚いたイーグルと握手という形。
第49話
第50話
第51話
第52話