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中田秀夫

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鑑賞本数 8 合計点 24 平均点 3.00
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
_(書籍)
2015
2014 MONSTERZ モンスターズ 監督
死神くん<TV> 監督
2013 クロユリ団地 監督
クロユリ団地〜序章〜 監督
2012 3.11後を生きる 監督・製作
2011
2010 Chatroom/チャットルーム 監督
インシテミル 7日間のデス・ゲーム 監督
君に届け スペシャルサンクス
2009
2008 ハリウッド監督学入門 監督・出演
L change the WorLd 監督
2007 怪談 監督
2006
2005 ザ・リング2 監督
2004
2003
2002 愛と不思議と恐怖の物語 7人の巨匠がおくる7つのショートストーリー 監督
2001 仄暗い水の底から 監督
ラストシーン 監督
血を吸う宇宙 出演
2000 カオス 監督
サディスティック&マゾヒスティック 監督
1999 リング2 監督
ガラスの脳 監督
1998 リング 監督
1997 暗殺の街 極道捜査線 監督
東京日和 出演
学校の怪談f
<A> <楽> 監督
1996 (裏)盗撮ナンパ道 監督
1995 女優霊 監督
女教師日記 禁じられた性 監督
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961 7'19 岡山県で誕生

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MONSTERZ モンスターズ 2014

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城朋子
久松猛朗
堀義貴
藤門浩之
柏木登
阿佐美弘恭
下田淳行
遠藤真郷
奥田誠治
下田淳行
北島直明
及川義幸
佐藤貴博(製)
渡辺雄介(脚)
藤原竜也
山田孝之
石原さとみ
落合モトキ
太賀
藤井美菜
川尻達也
三浦誠己
森下能幸
平山祐介
松岡恵望子
林田直樹
佐藤詩音
土師野隆之介
田口トモロヲ
松重豊
木村多江
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
クロユリ団地 2013

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鳥羽乾二郎
井坂正行
寺田篤
秋元一孝
藤岡修
石田雄治
阿比留一彦
佐藤直樹
榎本善紀
由里敬三
由里敬三
田中正
秋枝正幸
末松崇洋
野地千秋
山本章
鈴木恒夫(製)
加藤淳也
三宅隆太(脚)
前田敦子
成宮寛貴
勝村政信
西田尚美
佐藤瑠生亮
並樹史朗
筒井真理子
佐藤めぐみ
柳憂怜
田中奏生
高橋昌也
手塚理美
庭野結芽葉
上間美緒
吉倉あおい
中村朝佳
青山草太
岩松了
朝加真由美
諏訪太朗
岩崎光里
佐久間麻由
片岡富枝
土屋美穂子
箱木宏美
大野勢姫
永衣美貴
杉山美由紀
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
インシテミル 7日間のデス・ゲーム 2010
2010映画芸術ワースト第4位

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鈴木智(脚)
藤原竜也
綾瀬はるか
石原さとみ
阿部力
武田真治
平山あや
石井正則
大野拓朗
片平なぎさ
北大路欣也
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
インシテミル(書籍)米澤穂信
L change the WorLd 2008
2008HIHOはくさい映画最低助演男優賞(南原清隆)、特別賞

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小林弘利(脚)
松山ケンイチ
工藤夕貴
福田麻由子
南原清隆
平泉成
福田響志
正名僕蔵
金井勇太
佐藤めぐみ
波岡一喜
石橋蓮司
瀬戸朝香
戸田恵梨香
細川茂樹
青山草太
田中要次
中村獅童
藤原竜也
藤村俊二
鶴見辰吾
高嶋政伸
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
怪談 2007
2007ヨコハマ映画祭脚本賞

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奥寺佐渡子(脚)
尾上菊之助
黒木瞳
井上真央
麻生久美子
木村多江
瀬戸朝香
津川雅彦
榎木孝明
六平直政
光石研
清水ゆみ
広田レオナ
西野妙子
柳ユーレイ
村上ショージ
一龍斎貞水
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 江戸深川で三味線の師匠をしている豊志賀(黒木瞳)の元にやってきた美貌の煙草売り新吉(尾上菊之助)。まるで運命のように引き寄せられる二人だったが、実はこの二人、死んだ親が仇同士だったという間柄。その事を知らずに結ばれてしまう二人だったが、美貌で情の深い若い新吉にのめり込む豊志賀は、出て行こうとする新吉を引き留めようとして怪我を負ってしまい、その怪我が元で亡くなってしまう…
 三遊亭円朝の講壇
「真景累ケ淵」を、いわゆるJ−ホラーを作り出した中田秀夫が映画化。オリジナルは演じるのに八時間以上はかかると言われるが、かなりの人気があるらしく、これまで既に三回にわたって映画化され、更に何度かテレビでも作られている。ただし、それらはいかにもおどろおどろしい作りにしてしまったため、これは今ひとつ。怪談に必要なのは、単純な恐怖ではなく、情と怨。ビジュアルに頼らず、口で語るからこそ怖くなる。言ってしまえば怪談ものは映像化させると急に陳腐化してしまう事が大変多いのだ。
 新しく映画化したとしてもどうせ陳腐であろうとも思ったし、中田秀夫監督は『リング』の大ヒットのお陰で世界的にホラー監督として有名にはなったが、時代劇は初挑戦。
事前にマイナス要素が二つもあり
 しかし、
見事にこのマイナス要素を超えたものが作られている。
 物語はちょっと早足で、ややストーリーの整合性がおかしいところがあるとはいえ、原作の物語を詰め込まねばならなかったため仕方ないところ。
なんで尾上菊之助がこんなにもてるの?と言う違和感もあるけど、まあ、これはその時その時に誠心誠意女性に尽くすという男性像なのだろうからこれも良し(『東海道四谷怪談』(1959)の天知茂くらいの個性があればキャラも満点だったんだが)。むしろ本作は多彩な女性陣のそれぞれの魅力を引き出せた中田監督の上手さを褒めるべきだろう。黒木瞳、井上真央、麻生久美子、木村多江、瀬戸朝香と、これだけのキャラをそれぞれくっきりとキャラ分けして個性をちゃんと出している。一人一人性格を違ってみせることで、物語のメリハリが活きてくる。正直中田監督はキャラ描写が下手だとばかり思っていたので、これは驚かされる。
 そして何より良かったのが演出。
 怪談とホラーの違いというのは、情と怨の絡み具合。お化けやショック要素など無くとも、情の強い女性が怨みに思って死んだ。と言うだけで物語を成り立たせられるのが怪談であろう。
怪談で最も恐ろしい演出は女性の愛情表現なのである
 勿論本作は恐怖シーンもふんだんに使われているとはいえ、それらがただびっくりさせようとさせようと言うのではなく、ねっとりとした女性の情の強さに見せるのが特徴。やりすぎるとおどろおどろしさばかりが強調されるものだが(それこそ安田公義監督の『怪談累が渕』(1970)が典型的な例)、そこをJ−ホラー風にさらりと流すことで、バランスがほどよく取っているし、CGの使い方もほどよいアクセントになってる。ショックシーンもいくつかあるのだが、この使い方も上手い。いかにも「来るぞ来るぞ」という時に来るのではなく、観客がぐぐっと画面に引き込まれているその瞬間に
軽くとんっと言った具合に出してくれるので、のけぞるほどではないが、瞬間的に心臓がどきっと跳ね上がる。恐怖の演出に関しては怪談映画の中では最高峰と言っても良いだろう。終わり方も怖さではなく、きちんと「愛」に持っていく。上手い上手い。『リング』からとなる川井憲次の音楽も抑えが効いてる。
 ただ、余韻については大きな問題がある。
 褒めるところが本当に多く、とても心地よかったのだが、最後の浜崎あゆみの歌には参った。あれじゃ
余韻も何も全部ぶちこわしてくれている。これは蛇足どころの話じゃなく、映画の評価を下げるだけ。ホラー作品にありがちな最後のサプライズもないので、映画館で観る場合、終わったら歌を聴かないことをお勧めする(実際映画館で最後まで観てたのは私くらいだった)
ザ・リング2 2005

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アーレン・クルーガー(脚)
ナオミ・ワッツ
サイモン・ベイカー
デヴィッド・ドーフマン
エミリー・ヴァンキャンプ
シシー・スペイセク
エリザベス・パーキンス
ゲイリー・コール
ライアン・メリマン
ケリー・オーヴァートン
ジェームズ・レジャー
デイヴィー・チェイス
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
ケリー・ステイブルズ
メアリー・ジョイ
クーパー・ソーントン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ
 呪いのビデオテープにまつわる忌まわしい事件から半年後。レイチェル=ケラー(ワッツ)は一人息子のエイダン(ドーフマン)を連れて海辺の小さな港町へと引っ越した。レイチェルは地元紙の記者の職に就き、新たな生活をスタートさせる。ところがその町でも怪事件が起こってしまう。再びあの“ビデオテープ”の恐怖が蘇るレイチェル。更にエイダンの様子に異変が起き始める…。
 前作『ザ・リング』(2002)はキャラはともかく、出来が日本版の劣化コピーと言う感じで今ひとつと言った印象。それでもこれまでにアメリカにはなかったユニークさのお陰か、かなりのヒットを記録。それで本作も製作出来るようになった。今度は本家をぶつけてやろうと言うことでオリジナル『リング』の中田監督を持ってきて製作。その辺の流れは理解出来る。
 ただ、出来そのものはあまり良いとは言えず、映画評もかなり酷評のものばかりが目に付く。
 ホラー映画の楽しさは人間で理解出来る部分と出来ない部分の兼ね合いと言える。説明を極力抑えつつ、理解出来る部分を増やしていくことが実はとても大切。そのバランスを崩したのが悪かったんだろうとは思う。何せ前作を見ていないと理解出来ないし。
 更に致命的に全然怖くないと言うのも問題。ビジュアルを活かした大作ホラー以外の何者でもない。怖がらせようとするのも、かつてのハリウッドらしいショックシーンの連発だったし、折角の前作『ザ・リング』の設定が今ひとつ活かされてないのも問題。
 ただ、これが全部駄目か?と言われると実はそうでもない。少なくとも私は一作目の『ザ・リング』よりはこっちの方が好きだぞ。
 前作で叫び顔が魅力のワッツは、恐怖に歪む表情がますます堂に入ってるし、物語もぐんと分かりやすくなってる。前作の「呪い」はより明確化している。画面もシャープだしね。ま、
無難になったと言えばそれまでだけど
仄暗い水の底から 2001

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中村義洋
鈴木謙一(脚)
黒木瞳
小日向文世
小木茂光
徳井優
水川あさみ
菅野莉央
小口美澪
谷津勲
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
仄暗い水の底から(書籍)鈴木光司
 現在夫の浜田邦夫(小日向文世)と離婚調停中の松原淑美(黒木瞳)は、一人娘の郁子(菅野莉央)の親権を勝ち取るために、格安で売り出されていたマンションへの入居と就職を決めた。しかしマンションのその部屋はひどい湿気と雨漏りに悩まされることになる。しかも郁子に奇行が見られ始め、二人の他に何者かの気配も…
 原作鈴木光司、監督中田秀夫という、『リング』でのコンビ復活作。
 既にこの時原作の方は読んでいたが、基本的にこの作品は水を題材としたオムニバス作品で、ホラー的要素があるのはほんの数編。しかも短編だから、物語に深みを演出することは難しい作品だろうと思っていた。
 事実、本作に
深みは感じられない。結局本作は演出に偏った作品だというのが印象のすべて。しかし、その演出に関してはさすが中田監督!と言える出来。元が薄かった情というものをどろどろの愛憎劇に仕上げ、しかもマジで怖い。
 無垢なるものとしての子供をホラーに使うというのは、かつて『エクソシスト』(1973)『オーメン』(1976)などでハリウッドでもよく用いられた手で、演出さえ上手ければ、そこに立っているだけで怖さを演出することが可能だ。それを徹底的に推し進めたのが本作の魅力とも言えよう。和製ホラーとしての面目躍如たる姿がここにはある。
 しかし一方で、変わった趣向があるでなしの
ストーリー展開はベタベタだったのがちょっときつい。最後に一発なにかどんでん返しがあるかと思っていたけど、それもなかったし、さほど「怖い」という感じではない。雰囲気は良いんだけど。
 夜に暗い部屋で観るにはちょうど良い作品として、夏向き作品としてお勧めしたい。
カオス 2000
<A> <楽>
神野智
原公男
甲斐真樹(製)
斎藤久志(脚)
萩原聖人
中谷美紀
光石研
國村隼
夏生ゆうな
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
歌野晶午
リング2 1999

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高橋洋(脚)
中谷美紀
大高力也
小日向文世
佐藤仁美
沼田曜一
深田恭子
柳ユーレイ
石丸謙二郎
雅子
梶三和子
村松克己
伊野尾理枝
芹沢礼多
つじしんめい
諏訪太朗
田村錦人
並樹史朗
仁科貴
田村貴彦
由良宜子
長曽我部蓉子
谷口智
谷津勲
土田芽吹
松嶋菜々子
真田広之
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 信州のある涸れ井戸より人の頭蓋骨が発掘された。その人物の名前は貞子。死して尚呪いのビデオを作り、そのビデオを観た者を次々に呪い殺していた女である。だが、検死の結果、不思議なことが分かった。十年以上前に井戸に墜ちたはずの貞子が死んだのは、実は数年前だと言うことに。貞子の呪いのルーツを探る、『らせん』(1998)とは別の物語。
 ホラーブームを巻き起こした前作『リング』の続編。勿論ホラーブームに便乗した安直な続編製作に他ならない。丁度上手いぐあいに(?
)正式な続編である『らせん』の出来があまりに酷評されたため、作りやすかったのではないかな?
 続編だけあって、作品自体は手慣れた造りをしているが、何せ謎解きそのものが恐怖の対象だった前作と異なり、最大の謎が解かれた状態で始められているため、どうも恐怖が付け加えにしか見えない。特にラストシーンは、これをやらねば配給元に怒られる。と言う感じで作られているのが見え見え。なんか
『エクソシスト』『エクソシスト2』の関係に似てるような似てないような?
 「安直な続編」と先に言ったが、逆に言えば、これほど作りにくいものはない。温かい目で見てやるべきなのかも知れない。ある意味、製作者サイドの苦労が垣間見えるため、恐怖より同情を覚える映画である。
リング 1998
1998日本アカデミー話題賞、主演女優賞(松嶋菜々子)
1998ヨコハマ映画祭第8位
2000ジュラルメール・ファンタスティック映画祭参加)

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高橋洋(脚)
松嶋菜々子
真田広之
中谷美紀
沼田曜一
雅子
竹内結子
佐藤仁美
松重豊
村松克己
大高力也
伴大介
李鐘浩
柳ユーレイ
大島蓉子
しみず霧子
伊野尾理枝
白井ちひろ
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
リング(書籍) 鈴木光司
シリーズ第1作
 「見ると一週間後に死ぬビデオ」と言う不穏な噂が子供たちの間で噂となっていた。そして事実、TVディレクターである玲子の親戚の智子がそのビデオを見て死んでしまった。しかも、一緒にビデオを見た3人のクラスメイトも、同日の同時刻に死んでいたのだ。真相を探るべく、智子たちがビデオを見たと言う伊豆の貸別荘へ赴いた玲子は、そこでビデオを発見。自らもそのビデオを見て、死の予告を受けてしまう。玲子は大学で講師をしている離婚した夫の竜司(真田広之)に助けを求めるのだが…
 小説家鈴木光司のデビュー作にして、出世作となった話題の小説を、これ又本作で大ブレイクした中田秀夫監督が作り上げた、
ネオ・ジャパニーズ・ホラー・ムービー(いわゆるJ−ホラー)の第1作
 
とにかく演出が良い。原作とやや設定が違ってるのだが、それも熟考の末だろう。主人公が女性となったお陰で、恐怖の演出が際だって良かった。やっぱホラーは女性の叫びあってこそ(笑)。しかもそこに無言で佇む貞子の存在感が際だつ。
 和製ホラーは元々怪談から来てるので、ハリウッドものとは異なり、まるで這い寄るようなじわじわと来る恐怖感を演出してくれるし、ショックシーンも抑えめに作られてる。
ショックシーンが苦手な私としては嬉しいところだ。しかも画面の演出がかつての怪談映画と較べ、格段に良くなってるのも良い(怪談ものの安っぽさも好きだけどね)。画面のエフェクト技術で成功した好例とも言える。
 結果として新しいSQとなった松嶋菜々子の恐怖の表情と、それに対し超然としている真田広之(原作では太った汗かきのはずだが)の存在感の対比も上手い。何より、あくまでその態度を崩さなかった真田がラストで見せる恐怖の表情。
これには来た。本気で怖かった。そして真田広之が退場することで、今度は本当のラスト、全てを知った松島が毅然とした表情で車を走らせているシーンも特筆すべきだろう。決してプラスにはならない。自分の子を救うために他者を犠牲にしようとしているのだが、それも決意の内。結局最後に一番怖いのは人間であることをしっかりと見せつけていた。これも素晴らしい。
 結局この作品の人物描写の良いところは、うろたえる人間だけではなく、対比的に落ち着いた人間がそばにいてくれることにあったのだと思われる。
 正直、最初かなり小馬鹿にしてた私だったが、本編を観て、完全に考えを変えた。と言うか、新しい邦画の可能性さえ感じたものだが、事実この後、和製ホラーは雨後の竹の子のように(笑)登場していったし、ハリウッドの移植まで成し遂げた。それだけ本作の質が高かったことの証左でもある。
 明らかに本作によって
邦画の作り方は変わった。本作は日本の映画史に残る作品となった。
女優霊 1995
1996日本映画プロフェッショナル大賞5位
<A> <楽>
小仙頭武則
林広司(製)
高橋洋(脚)
柳ユーレイ
白島靖代
石橋けい
根岸季衣
李丹
大杉漣
高橋明
菊池孝典
サブ
小島なおみ
芹沢礼多
日比野玲
小林宏史
飯島大介
染谷勝則
吉田祐健
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 これまでの下積み助監督生活から、ついに監督に抜擢された村井俊男(柳ユーレイ)は、デビュー作となる低予算ホラー作品に打ち込んでいた。準備期間もほぼ終わり、カメラテストを行ったところ、そのテスト・フィルムには途中から全く別の映像がダブっていた。単なる撮影違いとも思えたが、村井はその映像を小学校の頃に観た記憶があった。そして撮影が始まると、今度は予測も付かない事故が頻発するようになる…
 Jホラーブームの中で頭角を現し、国際的な評価を得た監督は何人もいるが、最大にブレイクしたのは『リング』だろう。これによって国際的に大きくJホラーは認知されるようになったが、それ以前にその手法で作られた作品があった。まさに『リング』を作った中田監督のデビュー作として。
 劇中の村井を思わせる経緯をたどり、低予算ホラー作品を任された中田秀夫は、ここに新しい手法を取り入れた。
 これまでもホラー作品は作られてきたが、基本は大体同じ。暗がりの中でビックリさせること、グロテスクなモンスター、エキセントリックなキャラというのが中心だった。明らかにこれは海外の作品を模倣して作られたもので、キャラの顔が日本人に変わって、いかにも金をかけてない作りでしかなかった。
 そこに中田監督は重要なファクターを取り入れた。
 それが
日本古来からある怪談の要素である。
 怪談なんて古くさく、それこそ作り物ではないかと、これまでお化け屋敷要員でしかなかったのだが、監督は怪談の持つ雰囲気に注目した。
 そこで「霊」に注目したのだ。これまで描かれた幽霊はモンスターでは無いために直接殺人を犯すキャラとは言えず、ただそこにいるだけの雰囲気要員に過ぎなかった。
 しかし、
その雰囲気だけで人を恐怖で殺せるのなら?
 これは卓越した考えである。これまでホラー映画でも人を殺すのは物理的打撃によるものとばかり考えられてきたし、それが基本だった。だが精神的恐怖だけで人を殺せるなら?
 それはこれまでにない全く新しい殺人方法だった。そしてこれを編み出したことから中田監督は世界的なホラーを手にすることとなり、Jホラーという新しいジャンルを作り出したのだ。
 その最初の作品が本作となる。『リング』以前のJホラーというか、本作を以てJホラーが誕生したというか。いずれにせよ記念すべき作品である。

 幸運にも泡沫映画に過ぎないはずの本作が好事家によって見いだされたことによって、中田監督は『リング』という大作監督となれたのだ。良い作品はちゃんと見いだされるということをよく示した実例とも言える。

 ただ、それは分かっているけど、私がこれを観た時期が遅すぎたのがちょっと問題。
 他のJホラー作品を散々観た後で本作を観ると、ちょっときつい。雰囲気に頼りすぎるのと、キャラの演技の硬さがどうにも目に付きすぎてしまい、単純なくせに物語も分かりづらい。怖さも足りない。
 出来れば本作はすれてしまう前に観ておくべきだったか。

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