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曽利文彦

曽利 文彦
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鑑賞本数 3 合計点 9.5 平均点 3.17
書籍
2022 鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成 監督・脚本
鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー 監督・脚本
2021
2020
2019
2018
2017 鋼の錬金術師 監督
2016
2015
2014
2013
2012 ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦- 監督
2011
南極大陸
<A> <楽> VFX
2010 あしたのジョー 監督
2009 TO(トゥー) 監督
2008 ICHI 監督
2007 ベクシル 2077 日本鎖国 監督・脚本
2006 Happy!2 監修
Happy! 監修
2005 真夜中の弥次さん喜多さん 製作
2004 APPLESEED アップルシード 製作
2003
2002 ピンポン 監督
2001
2000 ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer スーパーバイザー
1999
1998
1997
1996
1995
1994
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964 5'17 大阪で誕生

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鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成
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東立
高橋雅美
池田宏之
阿部隆二
藤島ジュリーK.
森田圭
岩上敦宏
細野義朗
中野伸二
濱名一哉
葭原弓子
宇田充
坪内一(製)
曽利文彦
宮本武史(脚)
山田涼介
本田翼
ディーン・フジオカ
蓮佛美沙子
本郷奏多
黒島結菜
渡邊圭祐
寺田心
内山信二
ロン・モンロウ
水石亜飛夢
深水元基
加治将樹
杉本海凪
熊谷魁人
阿見201
林勇輝
犬山ヴィーノ
森郁月
丸山智己
遼河はるひ
平岡祐太
大和田伸也
舘ひろし
佐戸井けん太
大鷹明良
大澄賢也
品川徹
山本耕史
筧利夫
栗山千明
風吹ジュン
仲間由紀恵
新田真剣佑
内野聖陽
★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 暴食のホムンクルスグラトニー(内山信二)に飲み込まれてしまったエド(山田涼介)たちは、エドが思いついた方法により脱出に成功するのだが、現実に戻ったエドの前に現れたのは、エドとアルの父ホーエンハイムと全く同じ外見の謎の男(内野聖陽)だった。彼こそがホムンクルスたちの創造主であり、ホーエンハイムとは深い因縁を持つ男だった。その男の野望を阻止するため、ホーエンハイムとエド、アル、そして錬金術師殺しのスカー(新田真剣佑)らは、この国を覆う大いなる謎に踏み込んでいく。

 2022年に前後編で投入された「鋼の錬金術師」の後編。三部作の最終章となる本作は、基本原作をトレースした作品で、原作の後半部分を丸ごと放り込んだものとなった。
 原作は私も好きな作品で、特に後半の展開はかなりスピーディに、意外性の高い物語が展開していてとても楽しい作品だった。
 その後半を丸ごと全部一本の映画にしようと言うのだから、なかなか壮大な作品である。特に前半である『復讐者スカー』があんまり原作を消化出来てなかったので、これから相当な長さをどう料理するかには興味があった。
 そして出来たものを観て驚いたのは、本当に丸ごと全部放り込んでしまったという事だった。あれだけのストーリーをこれだけの尺に押し込むとは凄いもんだが、それが出来ただけで評価は出来る。
 ただ、評価が出来るのはそこだけ
 この作品の出来の悪さは、改めては書かないが、『復讐者スカー』と全く同じ。キャラが酷すぎるという事に尽きる。あまりに酷いので肝心なストーリーが頭に入ってこないレベル。特に山田涼介は真面目に格好良い台詞を言うほどに恥ずかしくなるので、後半になるとほぼ拷問を見せられてる気分になった。漫画と同じ台詞を実写でやると本当に恥ずかしい台詞になる。もうちょっとこなれた台詞回しを観たかったな。

 結果として言うなら、この上下編、やっぱり映画化してはいけなかったのでは?
製作年 2022
製作会社
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原作
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鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー
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東立
高橋雅美
池田宏之
阿部隆二
藤島ジュリーK.
森田圭
岩上敦宏
細野義朗
中野伸二
濱名一哉
葭原弓子
坪内一
原作(製)
曽利文彦
宮本武史(脚)
山田涼介
本田翼
ディーン・フジオカ
蓮佛美沙子
本郷奏多
黒島結菜
渡邊圭祐
寺田心
内山信二
大貫勇輔
ロン・モンロウ
山田裕貴
深水元基
加治将樹
杉本海凪
熊谷魁人
林勇輝
田村海琉
堀内敬子
麿赤兒
舘ひろし
藤木直人
奥貫薫
高橋努
モロ師岡
大方斐紗子
岩崎ひろし
山本耕史
筧利夫
杉本哲太
風吹ジュン
佐藤隆太
新田真剣佑
内野聖陽
水石亜飛夢
★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 恐るべき陰謀から国家を救ったエド(山田涼介)とアル(水石亜飛夢)のエルリック兄弟は、本来の目的である、失った体を取り戻すための“賢者の石”の探索を再開したが、そんな中、国家錬金術師ばかりを狙った連続殺人事件が発生する。エドも襲撃を受けたが、その際犯人はスカー(新田真剣佑)という男である事、そして兄弟の幼なじみであるウィンリィ(本田翼)の両親の命を奪った男である事が分かる。自分が狙われることを知ったエドは逆に罠を張ってスカーを捕らえようとするのだが、そこに突然東国からやってきたというリン・ヤオ(渡邊圭祐)と、ランファン(黒島結菜)が絡み、更に鳴りを潜めていたホムンクルスまで現れ戦いに介入してくる。

 2017年に曽利監督によって投入された『鋼の錬金術師』は、凄い批判の嵐に遭っていた。原作のファンでない人からしても噴飯物の話だったし、ましてやファンだったら…というもので、はっきり言えば、実写でやってはいけない作品だったとしか言いようがない。
 のレビューの末尾に「あと、一つだけ言わせてもらえれば、一応全く無いとは思うけど、もし続編を考えていたとしたら、絶対に止めることだけは助言しておきたい。」と私自身が書いたくらい、これは絶対に続編を考えてはいけない作品だったはずである。
 それを何故作った?
 作ったのなら仕方が無い。映画館で観る気は無いので、配信なりレンタルなりで観られるならばそれで良いと思ってたら、本当に配信で入ってきたので拝見した。

 冷静に話をするならば、物語自体は全く問題は無い。一作目とは違ってしっかり原作準拠で、しかもきちんと枠内に収めているので、物語に関しては本当に上手い作品だとも思う。
 ただ、物語だけで考えるならば、これを観る必要は無い。アニメ版で充分にこの辺はフォローしてるので、「アニメの方を観てください」で済んでしまう。
 ストーリーは良いんだが、それを上回るきつさが、やっぱりキャラだった。一作目でもコスプレレベルと思っていたが、それに輪を掛けて酷い。コスプレと言うより痛々しい扮装をしてるとしか思えない。しかも主役級がそれだから救いがない。例えば新田真剣佑のスカーをはじめとして何人か上手くキャラ描写出来てる人もいるものの、肝心なエドとウィンリィの二人が痛々しすぎて、それ観てるだけできつい。
 山田涼介は悪い役者とは思わないが、エドというキャラになりきることが出来てない。なんか照れがあるためか、台詞がたどたどしいのと、脚本をそのまま喋ってるだけで自分の言葉にしていない。漫画の台詞をそのまま口にするのはとても気になってしまう。これは台詞をもう少し変えるか、せめてもうちょっと言葉を吟味して語ってほしいところだ。
 本作に限らないが、漫画の実写化に当たって大変重要なのが、漫画では当たり前だが現実では言わない言い回しってのが結構あって、それをそのまま口に出されると恥ずかしくなってしまうと言う点。もしその台詞を使いたければ、自然に聞こえるように何度も練習して欲しいし、さもなければ台詞そのものを変えないと聞いていて痛々しいばかりになる。主人公クラスが全くそれが出来てないのが致命的。

 ストーリーの良さにキャラが付いてこなかった悪例と言うべきだろうか。

 CGの使い方も派手になればなるほど安っぽくなるのも問題点かな?CGを抑え気味にして、もうちょっと特撮寄りにした方が見た目もぐっと良くなったはずだ。

 ところで原作で私の一押しキャラのアームストロングがようやく出てきたのだが、役がなんと山本耕史だった。この人最近マッチョで推してるので出したんだろうが、ボディビルダー体型のアームストロングの筋肉には細マッチョの山本では全く敵わず、肉襦袢のコスプレ着せられてる感がなんとも。う~む。
製作年 2022
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原作
鋼の錬金術師 <A> <楽>
荒川弘 (検索) <A> <楽>
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鋼の錬金術師
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高橋雅美
松浦克義
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井上肇
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荒波修
宮崎伸夫
河合俊明
濱名一哉
葭原弓子
丸山博雄
吉田浩二(製)
山田涼介
本田翼
ディーン・フジオカ
蓮佛美沙子
本郷奏多
國村隼
石丸謙二郎
原田夏希
内山信二
夏菜
大泉洋
佐藤隆太
小日向文世
松雪泰子
水石亜飛夢
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 国家錬金術師であるエドワード・エルリック(山田涼介)は、かつて死んだ母を甦らせようと試みた結果、弟のアルフォンスの肉体と自らの片腕片足を失う大怪我を負ってしまっていた。アルフォンスの精神を固定した動く鎧と共に国家錬金術師としての仕事をこなしつつ、肉体を取り戻す知恵を探し求めていた。そんな二人に降った命令は、ショウ・タッカー(大泉洋)が国家錬金術師として相応しいかどうかのテストを見守ってほしいというものだった。それは簡単な任務のはずだった。

 荒川弘が世に出し、日本どころか世界的にも有名になったコミック「鋼の錬金術師」の実写映画化作品。物語そのものは完結しており、先行してふたつのテレビアニメ、二本の劇場アニメが存在する中で実写化となる。
 しかしこの作品、発表時点から既に相当に叩かれていた。そもそも近世ヨーロッパを舞台にした物語でいかにも日本人顔が主要キャストを務めるのだ。それだけで違和感だらけだろう。漫画原作作品でここまで期待されてなかった実写映画化ってかえって珍しかったんじゃないだろうか?
 で、興業もどうやら失敗に終わったようだ。結局私はその後でこっそりレンタルで拝見させていただいた。

 で、素直な感想を言うと、「前半部は糞。後半はオリジナル作品としてならそれなりに観られる」というもの。曽利監督も相当頑張った形跡はあるんだけど、前半のキツさは少々耐えがたいものがあった。
 原作をトレースした前半部分の痛々しさは、精神的な拷問だった。まず何よりキャスティングがあまりに悲惨すぎる。どうやら日本映画界には進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2015)の反省点というのが全くなかったようだ。原作にたいして思い入れがない私でそうなのだから、原作の熱烈のファンとかだったら石投げつけたくなるだろう。CGのアルフォンス以外のキャラはみんな冗談と思いたくなるほど。エド役の山田涼介に至ってはコスプレレベル。主人公だけでももう少しまともなキャスティングできなかったんだろうか?山田涼介を前提に考えられていたのだったら、キャラ造形をそっちに寄せるべきなのだが、それすらやってない。エドのコスプレした日本人が暴れ回ってるだけの画面が延々続く。
 原作準拠という意味ではショウ・タッカーのキメラ実験の話があるが、これも何かの冗談か?というコスプレ感満載で、観てるだけで痛々しい。精神に来るはずの辛い話が演芸大会に見えてしまうとんでもないレベルだった

 まあそれでもそれが終わって、視聴者側の魂が抜けた頃になるったらやっと話が普通になっていく。全くのオリジナルキャラによる話と割り切れさえすれば、後半は普通のSF作品として観る事は出来る。少なくとも50年代のハリウッドSFを愛する身としては、この位のぬるい演出はかえって楽しめるくらいだ。
 原作とは全く違うエンヴィー、ラスト、グラトニー、そして賢者の石から生まれた有象無象の群れとの戦いはかなり頑張ってたし、そこに前半退場したはずのショウを絡めたのは悪くなかった。
 結果として言えるのは、「鋼の錬金術師」をベースにした全く別な作品だと考えることができれば耐えられる。

 あと、一つだけ言わせてもらえれば、一応全く無いとは思うけど、もし続編を考えていたとしたら、絶対に止めることだけは助言しておきたい。
製作年 2017
製作会社
ジャンル
売り上げ
原作
鋼の錬金術師 <A> <楽>
荒川弘 (検索) <A> <楽>
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鋼の錬金術師
<A> <楽> 2003
特撮事典
あしたのジョー
2011日本アカデミー助演男優賞(伊勢谷友介)
2011ブルーリボン助演男優賞(伊勢谷友介)
2010日本映画批評家大賞主演男優賞(香川照之、伊勢谷友介)
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渡辺香
藤島ジュリーK.
島谷能成
服部洋
吉羽治
辰巳隆一
羽雁彰
遠藤和夫
松田英紀
北山有一郎
松本哲也
濱名一哉
大原真人
渡辺敬介
葭原弓子
吉田浩二
伊與田英徳(製)
篠崎絵里子(脚)
山下智久
伊勢谷友介
香里奈
香川照之
勝矢
モロ師岡
西田尚美
杉本哲太
倍賞美津子
津川雅彦
虎牙光揮
蓮ハルク
正名僕蔵
芳岡謙二
田鍋謙一郎
滝藤賢一
高橋努
阿部亮平
平賀雅臣
中村靖日
岩田丸
中島大和
瀧澤明弘
湯沢勉
犬山ヴィーノ
五頭岳夫
銀次郎
畠山彩奈
吉松亨真
福本晟也
青木勁都
澤田陸
原金太郎
杜澤たいぶん
松澤仁晶
コビヤマ洋一
樋口浩二
中野裕斗
飯田覚士
おぐらとしひろ
吉水孝宏
浜田剛史
皆川陽菜乃
渡邉紘平
小柳心
来栖聖樹
皆川尚義
友光小太郎
梅津正彦
勝谷誠彦
加藤浩次
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
製作年 2010
製作会社
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原作
あしたのジョー <A> <楽>
ちばてつや (検索) <A> <楽>
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ICHI
2008HIHOはくさい映画最低主演男優賞(大沢たかお)、最低脚本賞、特別賞
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浅野妙子(脚)
綾瀬はるか
中村獅童
窪塚洋介
利重剛
佐田真由美
杉本哲太
横山めぐみ
渡辺えり
島綾佑
山下徹大
斎藤歩
手塚とおる
土屋久美子
並木史朗
山口祥行
中野裕斗
増本庄一郎
勝矢
虎牙光揮
北岡龍貴
柄本明
竹内力
大沢たかお
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
製作年 2008
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原作
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関連 シリーズ
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ベクシル 2077 日本鎖国
2007日本映画批評家大賞映画音楽アーティスト賞
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濱名一哉
中沢敏明
葭原弓子
高瀬一郎(製)
半田はるか
曽利文彦(脚)
黒木メイサ
谷原章介
松雪泰子
朴路美
大塚明夫
櫻井孝宏
森川智之
柿原徹也
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 21世紀初頭。日本ではバイオテクノロジーとロボット産業が急速に発展を遂げた。その危険性を察知した国連はこれらの技術を厳格に規制することを求めるのだが、日本政府はなんと鎖国に踏み切り、さまざまな技術を国内に閉じ込めたまま、全世界に対する交流を完全に遮断してしまう。それから10年。米国特殊部隊"SWORD"所属の女性兵士ベクシル(黒木メイサ)は、日本への潜入作戦を実行する。しかしそこでベクシルが目にしたのは、想像を絶する光景であった…
 『ピンポン』で高い評価を受けた曽利文彦監督が次に選んだ素材はなんと劇場用アニメ。しかも完全新作で、かなり大々的なキャンペーンを張って投入された。それだけの地震があってのことだろうし、事実、3Dをふんだんに使ってのアニメ技術は大したものだった。物語性もSFを充分意識しつつ、楽しめるように作られており、クォリティ自体は確かに高い。
 …確かに高いのだが、これを観て喜んだ人ってどれだけいたんだろう?世界に冠たる日本のアニメーションも、実際の中身はキャラクタと世界観に負っている部分が大きい。はっきり言ってしまえば、売れるアニメとは、原作付きか、それとも監督がアニメ世界で超メジャーな人が作った。というものでないとまず売れることはない(押井守が作った『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』(1995)が公開当時全く売れなかったという事実もある)
 しかるに本作の場合、実写ではそれなりに実績があるにせよ監督がアニメ初挑戦に近いし、3Dなのでキャラに柔らかさがなく(手っ取り早く言えば“萌え”要素がないと言うべきか)、その二つだけで売れる要素からは離れてしまってる。そもそもSFファンにさえこの企画じゃ受けにくいと思うぞ。よくこんな企画にGOサインが出たものだ。と逆に感心してしまう。今更ながら言えば、企画時点から失敗は約束されてます。って感じ。
 それにいろいろ挑戦してます。というポーズは見えても、実際の画面からはその思いを感じることもできず。もうちょっとケレン味を出すなり、不完全なところを出して、いかにも「がんばりました」的な演出が必要だったんじゃないかな?
 それに風呂敷を広げるだけ広げておいて、一人の人間を殺したらそれで万事解決って、80年代OVAじゃあるまいし、オチの付け方のいい加減さにも腹が立つ。
 「アニメでここまでの画面作りができますよ」以外のアピールが全然無いので、それだけで観られる人向け。
 私なんかはいろいろこの作品は好みに近いところにあるのに、全部すれ違った感じでがっかりした口。
製作年 2007
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原作
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著者名 (検索) <A> <楽>
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ピンポン
2002日本アカデミー新人俳優賞(中村獅童)、作品賞、助演女優賞(夏木マリ)、監督賞、脚本賞、撮影賞、照明賞、編集賞
2002ブルーリボン新人賞(中村獅童)
2002
日本映画プロフェッショナル大賞次点
2002キネマ旬報日本映画9位

2002毎日映画コンクール技術賞
2002ヨコハマ映画祭新人監督賞、
第8位
2002オンライン・ムービー・アワード第12位
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宮藤官九郎(脚)
窪塚洋介
ARATA
サム・リー
中村獅童
大倉孝二
松尾スズキ
荒川良々
近藤公園
平野貴大
翁華栄
末満健一
三輪明日美
津田寛治
馬淵英里何
山下真司
石野真子
夏木マリ
竹中直人
★★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 卓球をこよなく愛し、自分に絶対の自信を持つペコ(窪塚洋介)と、「卓球は暇つぶし」と公言しながら、ペコに付いてくるスマイル(ARATA)。二人は片瀬高校の卓球部に所属していたが、顧問の小泉(竹中直人)はスマイルの才能に目を付け、養成しようとする。一方のペコは本気の勝負で自分が既にスマイルより遙かに弱くなっていると言う事実を前に愕然とし、卓球から足を洗うことにした。

 松本大洋原作の漫画を映画化した作品。この漫画家、独特の画風を持ち、それ故に目を惹くが、それだけじゃなくて内容も確かに面白い。「ピンポン」は特に毎週楽しみにしていた作品でもあった。
 卓球はノスタルジーを喚起させる。
 実は中学時代、私は卓球部に所属しており、“ダブルスで”地区大会二位になったこともあった。あの時は雑誌とかも買ってたから、卓球に関してはちょっと詳しい。
 ただ、どうしても卓球のイメージと言うのは良くない。有り体に言ってしまえば「ダサい」。外は燦々と光が降り注ぎ、心地よい風が吹いていても、敢えてそれに背を向けて室内灯の光の中、停滞した空気の中で行わなければならないスポーツだ。今だにあの不快指数の極端に高い室内と止まらない汗の事を思い出せる。
 そんな卓球を格好良く描けた作品というのは普通ない。大体スポーツ漫画で卓球を題材に取ろうなど、考える漫画家自体がいなかった。それを敢えて描いて、しかも凄く面白かった。松本大洋はたいした漫画家だと思っていた。
 それが実写に。しかも主演は窪塚洋介。これは観てみなければ。
 それでとっ始めから感心。面白い。
 最近の邦画、本当に質が高くなった事を印象づける。これまでの邦画では、“観て良かった”と思えた作品は多かったし、“面白かった”と思えた作品もある。だけど、現在進行形で“面白い”と思える作品はなかなかお目にかかれなかった(黒澤映画は別格としても)。
 しかし最近の作品、特に同じ窪塚洋平主演の『GO』(2001)とか(脚本も同じ)『バトル・ロワイヤル』(2000)とか、観ている時に現在進行形で“面白い”と思えた。
 この作品は又別な意味で面白い。とにかく格好良い。格好良く卓球やってる姿を描けるって事だけで感心できた。
 題材としては古くさいはずの熱血が格好良く、挫折と再生の部分が暗くならずにしっかり描けていたのも良い。やってることは昔から変わらないのに、全く違った目で観ることができる。しかも面白い。上映時間は二時間ほどだったが、全く飽きることがなかった。
 キャラクターが魅力に溢れている。負けず嫌いのペコ、クールなスマイル、情熱を無理に押さえ込もうとするアクマ、オババ、それに物事を達観して見つめる孔とか明らかに変な性格の顧問の小泉(原作とは全く異なった姿は、竹中直人が培ってきたキャラクターそのもの)、しかも彼ら全員手を抜かずに、それぞれ格好良い見せ場を作ってる。とにかく格好良さにこだわった対決シーンも嬉しい。躍動感も充分すぎるほどある。
 良い作品を見せてもらった。

 ただ、それでもやっぱりちょっと気になることが二、三あり。一応は挙げておこう。
 先ず卓球というのは竹中直人演じる小泉の台詞にもあったが、「人間の反射神経ギリギリで身体を反応させるスポーツ」だ。(事実中学時代、反復横跳びやらせたら、卓球部に敵うのはいなかった)これは身体だけを意味しない。意外と思われるかも知れないが、卓球において重要なのは首と目の動きだ。
 ラリーになるとコンマ1秒の反応を強いられ続けるため、めまぐるしく位置が変化する。卓球台の位置と自分のいる場所、そしてボールの動きを見るために首がとにかく良く動く。特にプロになるとラケットに球が当たる瞬間まで目は球を見ている。そしてインパクトの瞬間には首は球が行くべき方向に向いていなければならない。その目を動かすためにも首の動きは重要になるし、スマッシュを打った次の瞬間には帰ってくる球を見ていなければならないので、首に非常に強い負荷がかかる。
 それだけ大切な首の動きを、主演の窪塚は全くしてなかった。彼の目はひたすら前に固定されていた。他のキャラはそこそこ出来てたんだけどねえ…
 もう一つ挙げると、メーカーのロゴが見えすぎると言うことか?卓球用品はいくつかのメーカーがあり、しかも卓球球とか台とかになると、ニッタクというメーカーが主流なのに、何から何までバタフライというメーカーばかり。ここまで露骨に企業宣伝やられると、ちょっと嫌だぞ(ちなみに私の中学時代はユニフォームがニッタク、ラケット及びラケットケースはTSP、ラバーだけがバタフライだった)。映画では全員が、全てバタフライに統一…まあ、別に気にしなければ良いだけの話だけど。
製作年 2002
製作会社
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原作
ピンポン <A> <楽>
松本大洋 (検索) <A> <楽>
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