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ジョナサン・デミ
Jonathan Demme

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鑑賞本数 4 合計点 15.5 平均点 3.88
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
2016
2015
2014
2013
2012
2011 コーマン帝国 出演
2010
2009
2008 レイチェルの結婚 監督・製作
2007
2006 ニール・ヤング/ハート・オブ・ゴールド 〜孤独の旅路〜 監督・製作
2005
2004 クライシス・オブ・アメリカ 監督・製作
2003
2002 シャレード 監督・製作・脚本
アダプテーション 製作
2001
2000 OZ/オズ(4th)<TV> 出演
1999 デッド・レイン 製作総指揮
1998 愛されし者 監督・製作
ハード・デイズ 製作総指揮
1997
1996 すべてをあなたに 製作
1995
1994
1993 フィラデルフィア 監督・製作
1992
1991
1990 羊たちの沈黙 監督
マイアミ・ブルース 製作
1989
1988 愛されちゃって、マフィア 監督
1987
1986 サムシング・ワイルド 監督・製作
1985
1984 ストップ・メイキング・センス 監督
スイング・シフト 監督
1983
1982 クリストファー・ウォーケンの アクターズ・ラブ/舞台は恋のキューピット 監督
666号室 出演
1981
1980 メルビンとハワード 監督
1979
1978
1977 刑事コロンボ 美食の報酬 監督
1976 怒りの山河 監督・脚本
1975 クレイジー・ママ 監督
シーバース 製作(ノンクレジット)
1974 女刑務所・白昼の暴動 監督・製作
1973
1972 エンジェルズ/地獄の暴走 製作・脚本
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955
1954
1953
1952
1951
1950
1949
1948
1947
1946
1945
1944 2'22 ニューヨーク州ロングアイランドで誕生

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フィラデルフィア 1993
1993米アカデミー主演男優賞(ハンクス)、主題歌賞(ブルース=スプリングスティーン)、脚本賞(ロン=ナイスワーナー)、メイクアップ賞
1993ゴールデン・グローブ男優賞(ハンクス)、歌曲賞(スプリングスティーン)
1994
英アカデミー脚本賞
1994ベルリン国際映画祭男優賞(ハンクス)
1994MTVムービー・アワード男優賞(ハンクス)、
作品賞、歌曲賞、コンビ賞(ハンクス&ワシントン)

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ロン・ナイスワーナー(脚)
トム・ハンクス
デンゼル・ワシントン
ジェイソン・ロバーズ
メアリー・スティーンバージェン
アントニオ・バンデラス
ジョアン・ウッドワード
チャールズ・ネイピア
ロバート・キャッスル
ロジャー・コーマン
ジョン・ベッドフォード・ロイド
チャンドラ・ウィルソン
ウォーレン・ミラー
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 アンディ(ハンクス)は有能な弁護士だったが、エイズであることが発覚。その直後事務所から解雇させられてしまう。事務所の説明では納得出来ないアンディはこれは差別からなる不当解雇であるとして同業のミラー(ワシントン)を雇い,古巣に対して訴訟を起こしたアンディ。実は自身もゲイに対して嫌悪感を持つミラーだが、アフリカ系として自ら受けてきた差別問題も含め、アンディの依頼を受け、法廷で訴えかける。法廷の間も病状が進行し,衰えていくアンディ。その気持ちに答えようとするミラーと裁判の行方は…
 映画では立派な一ジャンルとなっている法廷もので、この時代に作られたものとすると、頷ける作品。静かながら、充分興奮できる作品である。
 現在(2001年時)で観ると、やや表現など、使いにくい言葉とかが頻出するが
(市民運動だと「使ってはいけない」表現)、質は実に高い。特に差別と真っ向から向き合い、しかもそれを法廷劇にして、飽きさせさない作りもさすが。
 トム・ハンクス、デンゼル・ワシントン共に良い俳優であることを再認識する(ついでにアントニオ・バンデラスも結構良い味出している)。
 この映画でハンクスは
オスカーを取っているが、それは充分に頷ける。この映画をもし観る機会があったのならば、目の動きに注意して欲しい。良い役者は目で勝負する。と言うが、この映画ほどそれを感じたものも少ない。勿論表情に目も合わせる訳だが、ここでは表情と目とが別個に動くことがある。しかも、それがちゃんと内面を表現している。それを考えると、やはりワシントンは引き立て役だろう。
 特に最近はセクシャルマイノリティについては、様々な学びがなされ、ようやく理解がなされているが、劇中のミラーが「これを見ている奴全員は(同性愛者の裁判を)興味を持っているんだ」と言う言葉を吐いている。これには
ガツッときた。まさにその通り。エイズを扱うだけだったら、血液感染でも良かったのだろうが、敢えて主人公をゲイとしたのはここにちゃんと意味があるのだ。
 いくつか不満点もあったりするが、それ以上に質が高い。
「street of Philadelphia」も良いぞ。私は映画も観ずにサントラ買ったくらいだから(笑)
 ちなみに本作には
実際に53人のゲイが登場。翌年までに43人が亡くなっているとのこと。エイズの恐ろしさはそんなところにも表れている。
羊たちの沈黙 1990
1991米アカデミー作品賞、主演男優賞(ホプキンス)、主演女優賞(フォスター)、監督賞(デミ)、脚色賞、編集賞、録音賞
1991英アカデミー主演男優賞(ホプキンス)、主演女優賞(フォスター)、作品賞、監督賞(デミ)、脚色賞、作曲賞、撮影賞
1991日本アカデミー外国作品賞
1991ベルリン国際映画祭監督賞(デミ)
1991NY批評家協会作品賞、男優賞(ホプキンス)、女優賞(フォスター)、監督賞(デミ)
1991ゴールデン・グローブ女優賞(フォスター)
1991ブルー・リボン外国作品賞
1991
キネマ旬報外国映画第2位
1991報知映画海外作品賞

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テッド・タリー(脚)
ジョディ・フォスター
アンソニー・ホプキンス
スコット・グレン
テッド・レヴィン
アンソニー・ヒールド
ケイシー・レモンズ
ダイアン・ベイカー
ブルック・スミス
フランキー・R・フェイソン
ロジャー・コーマン
チャールズ・ネイピア
ジョージ・A・ロメロ
ポール・レイザー
ダン・バトラー
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
羊たちの沈黙(書籍)トマス・ハリス
 若い女性ばかりを狙い、その皮を剥いで死体を川に流すと言う連続猟奇殺人事件が勃発する。“バッファロー・ビル”と名付けられた犯人を追うFBIだったが、その証拠が殆ど挙げられないままだった。担当のジャック(グレン)は、バッファロー・ビルの心理を読み解いてもらうため、患者を9人も殺してそこに隔離される食人嗜好の天才精神科医ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)を頼ることにした。そこで選ばれたのがFBIアカデミーの訓練生クラリス(フォスター)。刑務所内で起こった偶然の事故により、お互いに興味を持ち合うレクターとクラリス。二人の協力によって、捜査が始められ、今まで見落とされていた事実も次々と発覚していくのだが…
 寡作の大ヒットメーカー作家、トマス・ハリスによる3作目の同名小説を元に映画化された作品。本作は著者をそれまでの“知る人ぞ知る”作家から、一気に世界的なメジャー作家とさせた功労作品であると共に、初めてホラー作品とカテゴライズされる作品にオスカーをもたらした画期的な作品でもある。実際、ショックシーンのある作品がここまで受け入れられた事自体が大変なことだ。更にそれまで実力派と見られてはいたものの、どうしても地味な役所ばかりだったホプキンスの名前を極端に上げ、新人女優フォスターを一気にハリウッドを代表する女優に押し上げた。更にこの作品は新しいジャンルとなるサイコ・サスペンスと言う言葉を作り出し、しばらくの間、亜流の作品に事欠かなかったという事で、映画界に多大な影響を与えた作品でもある。
 本作は私も大好きな作品なのだが、幸か不幸か、私は先に原作の方を読んでいた。これに関しては、あるいは小説を読む前に観た方がよかったか?とも思ったり。いや、小説でも充分あのオチ部分はすげえと思ったもんだが、これを分からないまま映画館で観たとすれば、その衝撃度はとんでもなかっただろう。この作品の評価はそこでぐんっと上がっていたはずなのだ。惜しかったのか、それともこれで良かったのか、未だに判断に困ってる。
 本作の魅力とはかなりたくさんある。先に挙げたが、ホラー的な要素が強い事も重要な要素の一つだが、勿論それだけではない。一つには犯人に迫っていく、そのアプローチの仕方にあった。今でこそ当たり前のように
「プロファイリング」という言葉が用いられているが、実際その言葉がメジャーとなったのは本作が最初だった。それだけ事細かに、そして魅力的にプロファイリングについて描かれていた。犯人の立場に立って、ものを考える。しかも極めて科学的に。これはかなり魅力を感じる。単純な物語としてではなく、そう言った科学的なアプローチが魅力的に描けていたのが大きいだろう。
 次にキャラクターだが、これは言うまでも無し。特にホプキンスはまるでレクター博士を演るためにこれまで役者やってきたんだろう。と思わせるほどの名演ぶりを見せてくれた(実は本作の依頼が来た時、ホプキンス自身は題名を見ててっきり本作を子供用の作品と思いこんでいたとか)。そしてそれに渡り合うフォスターの凛々しさ。時に気弱に、時に強引に。彼女の微妙な表情で演技する辺りは最高だった。そこに様々な人間関係が絡むのだが、これが意外にもかなりしっかり整理されていて、すんなり分かるところが味噌だった。
 勿論、二転三転するストーリー展開にも目が離せない。私に言わせるなら、本作の一番の魅力はここにある。
 この作品の構造を考えると、
三つの縦軸を元に物語が構成されている事が分かる。一つは本筋として、バッファロー・ビルを追いつめるという、割とオーソドックスな刑事物として。二つ目が主人公としてのクラリスの物語。彼女は有能とは言え、アカデミーの学生に過ぎず、功名心のために暴走するような所があり、又家族とのトラウマを未だに引きずっている(これらをきっちり画面で見せてくれたデミ監督の力量と、フォスターの演技は拍手ものだ)。そして三つ目が獄中のレクター博士のものとなる。この三つの縦軸が絡み合うことで、物語は構成される。
 当初はバッファロー・ビルという存在を中心として、捜査
(第一の物語)が展開していく。そしてそのバッファロー・ビルに関わるものとして、クラリス(第二の物語)とレクター(第三の物語)の物語が絡み合っていく。ここまでは当たり前の物語と言っても良い訳だが、ここでクラリスとレクターの交流により、自己を掘り下げられたクラリスを描写することで、主軸である捜査の物語から外れてしまう。観てる側としては、ここらで疑問が生じてくる。これで全く別々な物語が同時進行しているように思えてしまうから。第一の物語は時間軸に沿って、むしろ淡々と順調に進行し、その脇で第二、第三の物語が勝手に進行していくように見えてしまう。
 これが中盤になってくると構造は少々変わってくる。レクターが捜査に直接関係することにより、今まで中心であったはずのクラリスが主軸の物語からはじかれてしまうのだ。第一と第三の物語が親密度を増し、第二の物語は蚊帳の外。ここまでに第二の物語つまりクラリスは事件そのものと何の接点も持ってない。
 そして終盤、今まで関わってなかったクラリスが、途端に重要になっていく。捜査はレクターによって流されたガセ情報によって踊らされていただけだと分かり、第一と第三の物語の関係は破綻する。その代わりとして、第二の物語が独自に第一の物語と絡む。ここの物語の転換が見事。地道な捜査を続け、やっと犯人にたどり着いて、ドアを開けた瞬間と、全く別口に自分の物語のみに関わってきたクラリスが、偶然ある家のドアを開けた。そのシンクロニティで、観てる人間に
「あっ」と言わせる。これまで観てきて、全く事件と関わりの無かったように思えたクラリスの物語こそが、実は一番真相に近づいていたと言うことに気づかされるわけだ。ここらへん、どんでん返しの演出が巧い(勿論原作あってのことだが)。
 ここまででも充分な出来だが、実は偉大なる先発の物語、手っ取り早く言ってしまえばこのパターンはジンネンマン監督による『ジャッカルの日』(1973)などがあるので、ここまでだと
「かなり良い作品」で終わってしまう。だろう。だがここでまだ続きがある。
 構造的に見るならば、ここまでストーリーに密接に関わっているように見えて、第三の物語、つまりレクターはトリックメーカー的な位置づけに過ぎず、物語の本質そのものに関わってない。ところが、ここから怒濤のラストで、物語の本筋が実はレクターのものである事が明らかになる。
 ラストはまさに
“唖然”。今まで二時間引っ張ってきたのは、結局レクターを描くためだったのか?と言うことに気が付かされてしまうのだから。本作は、最高のどんでん返し映画でもあろう。

 ちなみに本作は見事にアカデミー賞を得たが、元々が単なるサスペンス作品として制作されたもので、公開はアカデミーから最も遠い2月。一年前に公開された作品がアカデミーをとることはないというジンクスを打ち破った。
メルビンとハワード 1980
1980米アカデミー助演女優賞(スティーンバージェン)、脚本賞、助演男優賞(ロバーツ)
1980
全米批評家協会作品賞、助演女優賞(スティーンバージェン)、脚本賞
1980NY批評家協会助演女優賞(スティーンバージェン)、監督賞(デミ)、脚本賞
1980LA批評家協会助演女優賞(スティーンバージェン)
1980ゴールデン・グローブ助演女優賞(スティーンバージェン)

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ボー・ゴールドマン(脚)
ポール・ル・マット
ジェイソン・ロバーズ
メアリー・スティーンバージェン
ジャック・キーホー
マイケル・J・ポラード
チップ・テイラー
パメラ・リード
ダブニー・コールマン
ジョン・グローヴァー
チャールズ・ネイピア
ジョー・スピネル
シャーリーン・ホルト
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
「ハワードは俺の歌を歌ってくれた。それでいいんだ」
 ネバダ州の片田舎に住むメルヴィン(ル・マット)は、いくら働いてもすぐに金を遣ってしまう浪費癖があり、妻からも呆れられ、離婚も考えられている。そんな彼がある日ドライブ中に耳を怪我して道ばたにうずくまっていた老人(ロバース)を助けて車に乗せる。助けられているのに尊大な態度を崩さないその老人に、何故かメルヴィンは気が合い、ラスヴェガスに連れて行け。という老人につきあう車中、自分が作った歌まで歌わせるようになる。家に戻っても生来の浪費癖のお陰で色々苦労するメルヴィンだが、ある時不意に舞い込んだ手紙で、あの老人は先日亡くなったハワード・ヒューズであり、しかもメルヴィンのために遺産の一部を残してくれたという。これはアメリカ中を駆けめぐるニュースとなるが…
 大金持ちの実業家で、
『地獄の天使』の監督もしたという経歴を持つハワード=ヒューズを題材としたコメディ作品。ヒューズの半生はスコセッシの『アビエイター』で描かれているが、特に晩年は奇行をもって知られているため、映画の題材にされやすい側面もあり、『タッカー』『ロケッティア』などにも機械好きの親父みたいな形で登場させている。特に映画人には好まれる素材なのかも知れない。
 そのヒューズの奇行の一つとして本作は制作されている
(実話を元にしてるとも聞くがソースがたぐれなかった)。突然莫大な金が入ってきたら?という設定のコメディ。このタイプの作品もアメリカでは好まれる題材らしく、古くはキャプラの『オペラハット』やキートンの『セブンチャンス』なんかもあるし、遺産相続によるサスペンスや法廷劇は、それこそ山ほど存在する。
 突然降って湧いた遺産相続と、それに伴うごたごたや裁判など、外面的に見る限りは本作も又それに近い話となってる。
 ただ、本作の面白さというのはそこにあるのではないのだろう。
 主人公は本当にどこにでもいるような“普通”の男。ただ、他の人に合わせる生き方が出来ないために、損ばかりしている人間である。そんな人間が、何もない偉人と出会うことで物語が始まるのだが、この二人は全く接点が無いのに互いに自分自身を相手の中に見ることが出来た。という部分が面白いのかと思う。
 奇人として知られるハワードも、金をもし持っていなかったら、メルヴィンと同じだったかもしれない。だけど、こういう生き方もなんか羨ましい。と思う側面があっただろうし、メルヴィンにとってもハワードは“ちょっと変なおっさん”ではあっても、自分自身に似た部分が多い事に気づく。
 二人の接触部分はとても短いのだが、その時に感じた同胞じみた考え。友情と言っても良いだろう。これが物語全体を貫いているからこそ、面白く感じるのだ。
 いくら一生懸命やっても、“ちょっとだけ浪費癖がある”ことで何もかも台無しにしてしまうメルヴィンは、多くの人が共感を持つ存在だし、それでこんな友情があったら面白いだろうな。とちょっぴり羨ましく、一方では、私に似てるけど、私はこんなに酷くはない。と自己満足も出来る。そう言う意味では身に迫ったほろ苦さを感じさせるコメディ作品だ。
 メルヴィン役のル・マットが良い味を出してるが、短くても強烈な印象を残すハワード役のロバースも、メルヴィンを支えてるようで、支えてないという微妙な役所の妻スティーンバージェンの存在感も上手く作られてる。
 コメディの秀作だと思うのだが、ソフト化されてないのはなんでだろうね?
刑事コロンボ 美食の報酬 1977

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ロバート・ヴァン・スコヤック(脚)
ピーター・フォーク
ルイ・ジュールダン
シーラ・ダネーズ
リチャード・ダイサート
ラリー・D・マン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
コロンボ42作
美食の報酬・歌声の消えた海(書籍)

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