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ファレリー兄弟
Farrelly Bros

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鑑賞本数 合計点 平均点
 ピーターとボビーの兄弟。 
ピーター
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
ボビー
allcinema ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
2018 グリーンブック 監督・製作
2015
2014
2013
2012
2011
2010
2009
2008 ライラにお手あげ 監督・脚本
2007
2006
2005 2番目のキス 監督
リンガー! 替え玉★選手権 製作
2004
2003 ふたりにクギづけ 監督・製作・原案・脚本
新 Mr.ダマー ハリーとロイド、コンビ結成! キャラクター創造
2002
2001 バクテリア・ウォーズ 監督・製作
愛しのローズマリー 監督・製作・脚本
ギリーは首ったけ 製作
2000 ふたりの男とひとりの女 監督・製作・脚本
1999
1998 メリーに首ったけ 監督・製作総指揮・脚本
1997
1996 キングピン/ストライクへの道 監督
1995
1994 ジム・キャリーはMr.ダマー 監督・脚本
1993
1992
1991
1990
1989
1988
1987
1986
1985
1984
1983
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958 6'17 ボビー誕生
1957
1956 12'17 ピーター誕生

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グリーンブック 2018
2018米アカデミー作品賞、助演男優賞(アリ)、脚本賞、主演男優賞(モーテンセン)、編集賞
2018英アカデミー助演男優賞(アリ)、
作品賞、主演男優賞(モーテンセン)、脚本賞
2018ゴールデン・グローブ作品賞、助演男優賞(アリ)、脚本賞、
男優賞(モーテンセン)、監督賞
2018
ゴールデン・ラズベリーラジー・リディーマー賞
2018放送映画批評家協会助演男優賞(アリ)、
作品賞、主演男優賞(モーテンセン)、監督賞、脚本賞、音楽賞、コメディ映画男優賞
<A> <楽>
ジム・バーク
チャールズ・B・ウェスラー
ブライアン・カリー
ピーター・ファレリー
ニック・ヴァレロンガ
ジェフ・スコール
ジョナサン・キング
オクタヴィア・スペンサー
クワミ・L・パーカー
ジョン・スロス
スティーヴン・ファーネス(製)
ニック・ヴァレロンガ
ブライアン・カリー
ピーター・ファレリー(脚)
ヴィゴ・モーテンセン
マハーシャラ・アリ
リンダ・カーデリーニ
ディミテル・D・マリノフ
マイク・ハットン
イクバル・テバ
セバスティアン・マニスカルコ
P・J・バーン
トム・ヴァーチュー
ドン・スターク
ランダル・ゴンザレス
ヴォン・ルイス
ブライアン・ステパニック
★★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 1962年。ニューヨークのナイトクラブ“コパカバーナ”で用心棒をしているトニー・ヴァレロンガ(モーテンセン)はコパカバーナの改装でしばらく無職状態になってしまった。クリスマスの準備資金も無く、家族のために仕事を探す内、ドクター・シャーリー(アリ)と呼ばれる人物の運転手の仕事を紹介された。面接に出かけたトニーは、依頼主がアフリカ系ピアニストであることと、未だアフリカ系の差別が激しい南部への8週間もの演奏旅行であることを知らされる。物怖じしないトニーの言動がドクターに気に入られ、旅行に同行することになるのだが…
 実在のピアニストであるドナルド・シャーリーのアメリカ南部の演奏旅行について描く作品で、そこで運転手兼用心棒となった人物トニー・ヴァレロンガを主人公にしたロードムービー。製作者にはトニーの息子ニック・ヴァレロンガの名前もある。見事2018年のアカデミー賞で作品賞を射止めた堂々たるオスカー作品である。

 『ジム・キャリーはMr.ダマー』『メリーに首ったけ』の二作で1990年代から2000年代にかけてのコメディの第一人者とされたファレリー兄弟。監督の作品は他のコメディ作品とは大きく異なる特徴がある。
 それは、
マイノリティを笑うという点である。
 このように言ってしまうと、差別主義者のように思われてしまうが、全く逆。
 監督はマイノリティを嘲笑するようなことはしない。その笑いというのは、世間とマイノリティの間にあるちょっとしたすれ違いを笑いに帰ると言うことで、非常に敬意を持って暖かい笑いに仕上げているのだ。
 このバランスはとても難しい。下手に作ればいろんなところから非難を受けるし、笑い一つをとっても差別主義者のレッテルを貼られかねない。だから基本的にどの監督も制作には慎重になるし、ましてや製作陣はなかなかOKを出さない。作れる事自体が珍しいのだ。更にバランスとれた笑いに出来る映画監督はこの兄弟しかいない。
 そんな監督が今回着手したのは人種差別ネタに関して。
 これは今の時代に作るには非常に難しいテーマである。これまで監督が作ってきたネタと較べれば多少一般受けしやすいネタではあるものの、これを笑うのは危険すぎる。
 事実、同じテーマを扱う場合、真っ正面から描く社会派映画になってしまうことがほとんどで、笑いにするのは難しいテーマでもある。これまでのオスカー作品も人種ネタは結構多くて、近年でも『それでも夜は明ける』(2013)『ムーンライト』(2016)が人種差別を描いているが、どちらもとても真面目で、だいたい観ていて息が詰まるような作りになってた。
 これをコメディで描くと言うのは相当な度胸がないと挑めない。
 そして本気でそれに挑み、嫌みなく見事にコメディに仕上げてくれた。
 正直、設定だけで充分本作の凄さが分かる。
 そしてその設定の良さに下支えされた上で、ストーリーとキャラクター描写がしっかりなされ、作品そのものの良さになってる。

 本作の構成はロードムービーと同じ。
 ロードムービーは立派な映画のジャンルだが、単に旅をすることを描写するのがロードムービーではない。旅を始める際、いくつかの問題を抱えた主人公が旅の間にいくつものトラブルを経験しながら人間的に成長し、旅の終わりに一皮むけた存在になるというものが基本構造となる。
 本作でもトニーは冒頭で民族差別者として登場する。それで自覚している部分と無自覚の部分がある訳だが、自覚してる方は簡単で、アフリカ系は汚らわしい存在として考えていることと、学がないためにインテリに対して憎悪を持っているという点。一方無自覚な方は自分の持つイタリアンな考え方を変えられないという点だった。ある種極めて保守的な考え方であったということ。
 人種差別に関しては、これが仕事であると割り切ることでドクターを受け入れることは出来た。差別意識も金と仕事上の義務感によって簡単に克服出来た。
 だが無自覚な変化を恐れる心に関してはなかなか厄介。旅の間、ドクターに対しては度々「挑戦しろ」と言いながら、自分自身の価値観は変えられずにいる。
 そんなトニーが旅を通してドクターの本心を知っていき、その危機を助けている内に、自分もまた変わっていったことに気づかされていく。言っていることややっていることはほとんど変わりないのに、その言動がとてもマイルドになっていくのだ。
 家族(ファミリー)に対してのみ持っていた愛情がより広い範囲にわたっていくようになっていく。ラストシーンの食事シーンはまさに自覚的無自覚的に変化を受け入れた心を表したことになる。
 一方のドクターもまた旅を通して変わっていく。
 旅を始める前のドクターはアイデンティティの在処に惑う存在だった。傑出した芸術家として認められた自分自身は、世界で唯一の尊敬されるべきアフリカ系だったが、彼は孤高だった。この世で唯一高見にいる自分は他のアフリカ系の人々とは違う存在としか思ってない。それでもこの南部の旅を始めたのは、今の自分に出来る事を挑戦したいという思いからだろうが、トニーとは違って「変わりたい」という思いがあったからかもしれない。それだけアイデンティティの欠如に悩んでいた。
 自分の認識を変えるために旅に出て、その通り認識は変わった。それは自分自身がどれだけ頑張っても南部の認識は変えられなかったという現実を突きつけられたことだが、同時に孤高の存在でなくても構わないのではないかという、自分自身の乗り越えである。それが出来た時に、人として一歩成長出来た。
 その意味でまさにロードムービーそのものだろう。

 それを支えるキャラも実に良い。
 これまで痩せ形で無口なキャラばかり演じていたモーテンセンがここでは小太りで口先の上手さで世渡りするという全く逆のキャラを演じているのだが、これが意外にも上手くはまっていて、見事な演技を見せてる。とにかく食ってる演技が見ていてすかっとする。
 もう一人の主人公アリも繊細なピアニスト役がぴったり。まさか直前に観た『アリータ:バトル・エンジェル』のベクターとは思いもしなかった。

 設定、物語、人物全てが高水準にまとまった見事な作品だ。
ライラにお手あげ 2008

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テッド・フィールド
ブラッドリー・トーマス
マーク・S・フィッシャー
ジョン・デイヴィス
ジョー・ローゼンバーグ
チャールズ・B・ウェスラー(製)
スコット・アームストロング
レスリー・ディクソン
ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー
ケヴィン・バーネット(脚)
ベン・スティラー
ミシェル・モナハン
マリン・アッカーマン
ジェリー・スティラー
ロブ・コードリー
カルロス・メンシア
スコット・ウィルソン
ダニー・マクブライド マーティン
ステファニー・コートニー
ローレン・ボウルズ
キャシー・ラムキン
エイミー・スローン
ジョニー・スニード
ポリー・ホリデイ
ロイ・ジェンキンス
ジョエル・ブライアント
アリ・ヒリス
ディーン・ノリス
レスリー・イースターブルック
エヴァ・ロンゴリア
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
原作:ブルース・ジェイ・フリードマン
2番目のキス 2005

<amazon>まだ
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★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ふたりにクギづけ 2003

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ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー
ブラッドリー・トーマス
チャールズ・B・ウェスラー
マーク・S・フィッシャー(製)
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー(脚)
マット・デイモン
グレッグ・キニア
エヴァ・メンデス
シェール
シーモア・カッセル
ウェン・ヤン・シー
パット・クロフォード・ブラウン
グリフィン・ダン
ジェイ・レノ
フランキー・ムニッズ
メリル・ストリープ
ジェシー・ヴェンチュラ
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
バクテリア・ウォーズ 2001

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デニス・エドワーズ
ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー
ザック・ペン
ブラッドリー・トーマス(製)
マーク・ハイマン(脚)
ビル・マーレイ
モリー・シャノン
クリス・ロック
ローレンス・フィッシュバーン
デヴィッド・ハイド・ピアース
ブランディ・ノーウッド
ウィリアム・シャトナー
ロン・ハワード
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ
愛しのローズマリー 2001

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ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー
ブラッドリー・トーマス
チャールズ・B・ウェスラー(製)
ショーン・モイニハン
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー(脚)
グウィネス・パルトロー
ジャック・ブラック
ジェイソン・アレクサンダー
ジョー・ヴィテレッリ
レネ・カービー
スーザン・ウォード
アンソニー・ロビンス
ブルース・マッギル
ナン・マーティン
ダニエル・グリーン
ブルック・バーンズ
ゼン・ゲスナー
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ふたりの男とひとりの女 2000
2001MTVコメディ演技賞

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ブラッドリー・トーマス
ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー
チャールズ・B・ウェスラー
トム・シュルマン(製)
ピーター・ファレリー
マイク・セローン
ボビー・ファレリー(脚)
ジム・キャリー
レニー・ゼルウィガー
クリス・クーパー
ロバート・フォスター
リチャード・ジェンキンス
アンソニー・アンダーソン
ダニエル・グリーン
モンゴ・ブラウンリー
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 ロードアイランドに暮らすチャーリー(キャリー)はまじめで善良な警察官で3人の良き父親。だが、彼は最愛の妻が自分の元を去っていった過去を悔やむ心。全てを憎む心が存在していた。そしてある日、過度のストレスをかけられた彼はもう一つの人格ハンクに変化してしまう。自分の欲求に素直で、暴力的と言う全く違った男の出現に彼の周りは混乱する。医者に二重人格と判断されたチャーリーは薬で症状を抑えていたのだが、この二つの人格がアイリーン(ゼルウィガー)と言う一人の女性を好きになってしまい…
 ファレリー兄弟による下品ギャグ満載のコメディ。
 作品そのものはいつもの兄弟作品で、
下ネタ満載の下品ギャグと、動物虐待、差別発言…映倫にかなり抵触する作り。まあ、彼らに“品の良い”ギャグを求める人間はいないだろうけど。アクション部分がかなり控えめに作られているため、役者の演技にかなりの負担を強いるのも、いつもの事。
 色々言われているようだが、ファレリー兄弟で私が一番評価したいのはキャラクター選定が絶妙と言う点。見事に脚本にはまった主人公を選び出している。逆に言えばこの監督の元で主人公を張るのは、役者にとって凄く大変そう。特に過度の表情変化を強いる演技は、演技力に相当の幅がないと演じきることも出来ないはずだ。
 だからこそ、それに対応出来るだけの役者を必要とするのだが、まさにジム=キャリーはそれに打ってつけ。特殊撮影無しにあれだけ見事に表情が変えられ、しかも芸達者…まさにこのコンビ(トリオか?)は運命だったんじゃないか?とさえ思えた。
 なんと言っても絶品なのがチャーリーからハンクに変化するときの顔の変化。まるで顔がゴムで出来てるんじゃないか?と思えるほどだった。目とか口がまるで生きもののように動いている。同じ体を使ってのチャーリーとハンクの喧嘩も巧すぎ(『ナッティ・プロフェッサー クランプ教授の場合』(1996)でエディ=マーフィーが同じ事を演ってたけど、本作の方が遙かに見処多し…強いて言えば『キャプテン・スーパーマーケット』(1993)のブルース=キャンベルの
馬鹿馬鹿しさには負ける(?)けど)。
 最近のジム=キャリーの作品は微妙な表情を必要とする、“泣ける”作品が多くなっているけど、やっぱり
『マスク』(1994)で彼に注目した私としては、こっちの方がむしろ本領発揮してるって気分。
メリーに首ったけ 1998
1998NY批評家協会女優賞(ディアス)
1998
ゴールデン・グローブ作品賞、女優賞(ディアス)
1999MTVムービー・アワード作品賞(ディアス)、女優賞、格闘シーン賞(スティラーと子犬のパフィ)、悪役賞(ディロン)、
コンビ賞(ディアス&スティラー)、コメディ演技賞(ディアス&スティラー)

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フランク・ベッダー
マイケル・スタインバーグ
チャールズ・B・ウェスラー
ブラッドリー・トーマス
ボビー・ファレリー
ピーター・ファレリー(製)
エド・デクター
ジョン・J・ストラウス
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー(脚)
キャメロン・ディアス
マット・ディロン
ベン・スティラー
リー・エヴァンス
クリス・エリオット
リン・シェイ
ジェフリー・タンバー
W・アール・ブラウン
ジョナサン・リッチマン
キース・デヴィッド
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 気の弱いテッド(ステイラー)は高校時代に同級生の美人メリー(ディアス)に何故か気に入られるが、初デートで大失敗をやらかしてしまう。それから13年。メリーを忘れられないテッドは友人の紹介である保険調査員(ディロン)にメリーの行方を捜してもらう。ところが彼自身がメリーに恋してしまい…
 いわゆるラブ・コメディだが、下品なギャグ満載で、なかなか楽しい作品に仕上がっている。物語の芯は割と王道なのだが、とにかくそこで用いられるコメディ部分が下品すぎ。それをギリギリで笑いにしていくのは、ファレリー兄弟作品の最大特徴だろう。監督の名前を一躍有名にしたのが本作だが、そのバランス感覚は
「見事」の一言。
 キャメロン=ディアスにとっても出世作になったが、これだけの表現を難なくこなせる女優は滅多にいないだろう。とても貴重な女優であることを認識。ベン=スティラーも情けない役が実に巧く出来てる。
 私はラブコメは私が最も苦手とするジャンルで見ているだけで背中が痒くなってしまう。特に不器用な男が美人に言い寄ると言うのは、もう駄目。逃げ出したくなるのだが、そこはお下品なギャグで何とかクリアーしている。結構きわどい表現まであり、それが楽しい。したり顔で解説してる人間が、実は登場人物だっていうラストも結構笑えた。
 あまりの下品さにげんなりするかも知れないけど、それを押して観ていると、その内にほろりとする。ファレリー兄弟作品の最大特徴がよく出た作品だろう。
ジム・キャリーはMr.ダマー 1994
1994ゴールデン・ラズベリー ワースト新人賞(キャリー)
1995MTVムービー・アワード キス・シーン賞(ホリー&キャリー)、コメディ演技賞(キャリー)、コンビ賞(キャリー&ダニエルズ)

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チャールズ・B・ウェスラー
スティーヴ・ステイブラー
ブラッド・クレヴォイ(製)
ベネット・イェーリン
ピーター・ファレリー
ボビー・ファレリー(脚)
ジム・キャリー
ジェフ・ダニエルズ
ローレン・ホリー
カレン・ダフィ
ヴィクトリア・ローウェル
チャールズ・ロケット
マイク・スター
テリー・ガー
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 何をしても上手くいかないロイド(キャリー)と友人のハリー(ダニエルズ)。二人は見事に同じ日に失業してしまった。だが、ロイドはその日、自分のタクシーに乗せて一目惚れした女性メアリー(ホリー)が空港で忘れたスーツケースを届けるため、3000マイル離れたアスペンに向かうことになる。だが、実はそのスーツケースの中には身代金としての大金が入っていたのだ。
 
本質的に笑いとは皮肉が入っていなければおかしい。そしてそれはあくまで下の者には優しく、上の者には痛烈なものとなるべき…という論評をどこかで読んだ。
 前者に関しては同意するが、
後者は変だと思う
 ギャグとは全てを笑い者にするからこそ、ギャグとなり得る。上の者をこき下ろし、下の者にはシニカルに、両者ともツボを突いてこその笑いだ。そしてその笑いには自分自身も含まれねばならない。身を捨てる故にこそ、皆が笑える…ただし、その代わりとして笑われる方は、消耗していくことになる。強い者を馬鹿にすることで自分が正義の代表のように振る舞う役者や演出家は大嫌いだ。役者は評論家になってはいかん。
「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」。この言葉は笑いの世界にこそあって欲しい。
 それで何が言いたいか?
 つまり、ファレリー兄弟作品には、それがうまいこと含まれてると言うこと。全てを笑い者にするからこそ、彼らの作る世界は楽しい。
 
“ハンディキャップのある人は笑ってはいけない”“動物を虐待するのは悪いことだ”“排泄物を用いたギャグは下品”。そんなことは言われるまでもなく分かっている。そしてそれをすることによって、自分自身が馬鹿に思われることも。彼らはそれを知った上でこそ、人を笑わせようと言う姿勢が見られるように思える(買いかぶりすぎ?)
 まあ、確かにやり過ぎの部分があることは認めるし、それに関してちょっと合わないな。と思えるところもある。でも、ある意味それがスパイスとなってるのは確かなんじゃないかな?
 それで多彩な表情を持つジム=キャリーと演技派のジェフ=ダニエルズを主役に持ってきたのは正解じゃないか?この二人の掛け合いはほとんどガキそのままだけど、そんなことをやらせたら二人とも上手い。原題
『Dumb & Dumber』というのは複数の意味を持つが、「寡黙と、沈黙」と訳することが出来るんだが…確信犯だな

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