05'09'27 |
仮面ライダーspirits8
ついにバダンの全面侵攻が始まった。その中でZXの体が、バダンの神のコピー体であり、やがてこの体はバダンに乗っ取られることを知らされ、更に自分の姉を含めた無数の人間の怨念がZXのボディに詰まっていることを知らされてしまった村雨は、自分の存在意義に絶望する。しかし、そんな彼の前に現れたのは…
今回はZXとストロンガーの直接対決が描かれる話で(村雨良と城茂の戦いとしては2回目になる)、戦いの中で自分を見つけていくというパターンは、特撮好きとしてはやっぱりたまらないものがある。相変わらずよくシリーズを研究していることが覗えるし、出てくる再生怪人軍団がそれぞれちゃんと本物に即しているのが嬉しい所。巻末のインタビューで知ったが、今度映画化される『仮面ライダーFIRST』は、本作のヒットが一つの理由だとか。実際本作が現在の特撮ブーム(と言っても小規模だが)に与えた影響は無視できないのは事実。 |
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05'09'26 |
だめだこりゃ
ザ・ドリフターズのリーダーとして長い間日本のお笑い界を牽引し、役者としても大成した“長さん”こといかりや長介が、コミックバンドとしてのザ・ドリフターズ結成からこれまでの長い歩みを振り返り、数々の思い出を綴ったエッセイ。
先日亡くなった著者が、父親の薫陶を受け(ちなみに著者が幼少の頃に住んでいたのは現在の私の隣町である)つつ、上京、コミックバンドを転々としつつメンバーを揃えてついにザ・ドリフターズとして旗揚げ、その後の快進撃について描く訳だが、表面で見る分では全く分からない裏方の苦労話がここで読めて大変楽しかった。当時何かとされていたうわさ話の真相もよく分かり、目から鱗の話がどんどん出てくる。ドリフ好きとしては必読だったな。
ところで8時だヨ ! 全員集合 2005 DVD-BOX の最初のコント、国語算数理科社会で仲本に対し、「(英語で)馬は?」と訊ね、「止めました」といって全員がずっこけるギャグがあったが、あれはリアルタイムで知ってる人間にしか笑えない。その辺もここには書かれていて大満足。 |
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05'09'23 |
鉄腕バーディー10
自分が怪物化してしまうことを恐れる千明和義を何故か保護するゴメス。新しく着任した上司フォルテの活躍でその居場所を突き止めることが出来たバーディーだったが、事件は既に千明だけでなく、バーディーと一体化しているつとむの家庭にも及び始めていた…
ネズミ型宇宙人のフォルテが大活躍する話で、役に立つんだか立たないんだかよく分からないキャラなのに、存在感だけはある。つとむ周辺の話は単純化されてる変わり、それを囲む舞台にまで及ぶと、話はどんどん拡大していっている。 |
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05'09'20 |
金色のガッシュ8
魔物同士の戦いも少しずつ様変わりしていき、仲間を見つけて複数で力を合わせる魔物が出始めてきた。それは敵だけではなく、ガッシュも同じで、これまでの戦いから、信用できる仲間もできはじめていた…今回はガッシュ&ティオとパピプリオ&ゾボロンのコンビでの戦いと、ガッシュ&ウォンレイと空を飛べるザバスとの戦いが描かれる。
話が進んでくると、戦いも単純ではなくなってくるようで、この辺から友情のようなものが描かれるようになってきた。ジャンプではよくあるノリだけど、その辺が読んでる方が燃える一番ツボなんだろう。かくいう私もこう言うのは大好きだし。 |
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05'09'18 |
亡国のイージス 下
宮津艦長とホ・ヨンファによって奪われたイージス艦“いそかぜ”。強力な毒ガスGUSOHを手に日本政府を脅迫するヨンファ。死を賭していそかぜに残った仙石と如月の二人はかつての上司達と北朝鮮の工作員達を相手に孤独な戦いを余儀なくされるのだった。
物語はハードだが、展開自体は軽快に進むため、一気に読ませてくれる。色々皮肉もこもってるよ。しかしGUSOHに関しては、あのオチはあまりに意外。映画版がこれを変えた理由はよく分かった。 |
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05'09'14 |
亡国のイージス 上
日本初の改装イージス艦である“いそかぜ”は訓練航海に出航した。いそかぜの調整役とも言える先任伍長である仙石は、新任の幹部達や士官達の調整に四苦八苦していたが、彼は新任海士の如月行という不思議な男を見る。誰ともうち解けようとしない如月が気になる仙石だったが、いそかぜは艦長の宮津の下、既に航海が始まっていた。丁度その時、内閣府直属のダイスは大きな決断を強いられていた…
映画『亡国のイージス』(2005)の原作で、著者のデビュー作。友人からお借りした作品だったが、大変楽しむことが出来た。特に映画の後に読むと、色々と映画で気になったシーンが「こういう意味だったのか」と補完されるので、その過程が楽しかった。物語としても大変骨太で、緊張感が持続するのも興味深い。これがデビューとはねえ。 |
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05'09'11 |
カンタベリー物語
ロンドン郊外の宿からカンタベリーの巡礼に向かった29人の旅人に宿屋の主人を加えた30人がその行程でそれぞれが一つ一つの物語を語っていく。それぞれの立場で語られる話を紡いだ作品。
14世紀に描かれた物語で、当時の社会習慣が本当によく分かる作品。それぞれの社会的立場において、それぞれの文体で物語を描くことが出来たという事実が凄い。今もなお生き残る物語というのは、現代で読んでも面白いと思わせることが出来ると言うことをよく示した作品と言える。 |
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05'09'09 |
金色のガッシュ7
清麿の前に現れた不思議な青年アポロ。戦いは嫌いというアポロだったが、清麿に興味を覚え、パートナーの魔物ロップスと共に戦いを挑んでくる。その後、一人美術館に向かったガッシュはダニーという魔物と出会うのだが…
ここでは戦ったロップスは生き残り、戦わなかったダニーは消えてしまうと言う皮肉な話が描かれる。でもダニーの話は結構好み。本作を読み続けるのは、こう言うのが時折あるからだろう。ノリとしては著者が前にアシスタントしていたという藤田和日郎のものに近い…結局それが一番の理由かな? |
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05'09'07 |
スパイダー
母から「スパイダー」と呼ばれていた“私”は、母を捨てた父に対する腹いせから継母を殺してしまう。精神病と断定され、20年もの間、カナダで療養生活を送ってきた。そして久々にロンドンに帰ってきたのだが、ここで“私”過去の記憶に悩まされ続けることに…
クローネンバーグ監督のスパイダー 少年は蜘蛛にキスをする(2002)の原作小説。三つの時代が主人公の心の中に混在し、それが同時進行していき、徐々に主人公の心がむき出しになっていく過程が見事。はっきり言って読んでる内に自分自身の精神自体が変調しそうなくらいだった。確かにこれはクローネンバーグ監督好みの作品だ。ただ、この作品の持つパワーを映画化できたかというと…クローネンバーグは大好きな監督なんだけどなあ。お陰でちょっと評価が下がってしまったよ。 |
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05'09'03 |
金色のガッシュ6
ガッシュの秘密の一端を知った清麿とガッシュが、イギリスで遭遇したヨポポとキクロプという二体の魔物の戦いを中心に、キャンチョメとフォルゴレとの再会、そして新たなる魔物ウマゴンとの遭遇を描く。
敵は敵、味方は味方という単純な構図がここにも描かれるが、それが嫌みにならず、少年漫画らしい真っ当な物語が展開する。今巻ではガッシュと清麿以外にも結構見所が多いのが特徴といえるか?ヨポポの話はかなりクるね。 |
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05'09'02 |
チェルシー・テラスへの道 下
順調にチェルシー・テラスの買収を続けるチャーリーだったが、宿敵トランパーはチャーリーの一枚上手をいき続ける。それでも様々な障害を乗り越えつつ、ついにイギリス初のデパートの開店へとこぎつける。しかし、その時、最愛の息子ダニエルが…
上巻はあくまで攻め一辺倒で描かれていたが、下巻になると、今度は守りの姿勢が描かれるようになっている。途中の展開は大変意外だったのだが、この辺は流石にアーチャー!最後まで全く飽きさせなかった。ラストは心地良い笑いが出た。 |
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05'08'29 |
チェルシー・テラスへの道 上
ロンドンのイーストエンドで行商人の祖父を持つチャーリーは、幼い頃から商売のこつを覚え、やがてイーストエンドで一目置かれる存在へと成長していった。その後第一次世界大戦へと出兵した後、パートナーとなったパン屋の娘ベッキーと共に、新たにチェルシー・テラスへと手を伸ばし始める。そこでチャーリーが夢見たのはチェルシー・テラスの全店舗を自分で保有することとなっていった。
大変面白い作品で時間を忘れて読みふけってしまった。著者の描くサクセス・ストーリーはひと癖もふた癖もあって、一筋縄には行かない。その困難を乗り越えていく様が読んでいて本当に心地良い。 |
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05'08'28 |
金色のガッシュ5
父の招きでイギリスに行くことになった清麿とガッシュ。しかしここでもやはり魔界の戦いから逃げることが出来なかった。人々を苦しめる魔物から村人を救うため、そしてさらわれた父を取り戻すため、異国の地でガッシュと清麿の戦いが始まる。今回は特殊な花を付けた対象を自在に操るバルトロとの戦いと、森の妖精との出会いが描かれる。
これはかなりストレートなヒーローアクションに徹しているので、笑いは少ないかと思われたら、なんともあの森の妖精には脱力。良い味出してるよ。 |
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05'08'27 |
方法序説
スコラ哲学者であり、数学者、解剖学者と多彩な才能を持つ著者が、自らの思索の末に到達した“精神”の確立を宣言した作品。本作こそが近代思想のベースとなり、今日の学問の基礎を築くこととなる、重要な作品。
哲学史における、一つの時代の終焉と、新しい時代を高らかに宣言した作品と言うことになるはず。しかしその概念は、実は全てたった一言「cogit
ergo sum」で示されてしまうという事実。他に色々書いてはいるけど、実はデカルトの到達した点というのは、「人間である限り、確実なものなど他に何一つ無い」という事だけしか言ってないのだから。そのネガティヴさを受け入れることで、人間は近代思想を展開させることが出来るようになったのだろう。 |
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05'08'25 |
金色のガッシュ4
ガッシュと清麿の戦いは続いていくが、その中で仲間も出来ていく。更にその戦いの合間合間のガッシュと清麿の生活をも描いた作品。今回はビーム攻撃および分身攻撃を操るロブロスと鉄球を操る自称“エリート”のマルスとの戦い、そしてティオとの出会いを描く。
いかにも子供向けな、大変ストレートな戦いと友情が描かれるのだが、この辺りのストレートさが、逆に大変心地よい。涙の使い方が良い。 |
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05'08'24 |
風景進化論
著者が旅先で撮った写真を元に、それにまつわるエピソードを加えて描くエッセイ集。
読んでみると、このエッセイは随分間が開いているように思える。実際、前半部分での文章は必死になって書いてると言う雰囲気がありありと感じられるのに、後半になると随分文章が手慣れたものになっていき、著者のスタイルが見えてくるようになる。著者の作品はたいへん洗練されたものに当たる場合と、ゴツゴツしたものに当たる場合があるが、これが著者の味わった年月というものなのかもしれない。 |
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05'08'14 |
火の山 グインサーガ102
イシュトヴァーンに重傷を負わせたことで、ゴーラ軍から逃れることが出来たものの、今度は山火事に巻き込まれてしまうグインとスカール。炎にまかれ、絶体絶命の危機が二人を襲う。一方、グインの剣により重傷を負わされたイシュトヴァーンは、生死の境を彷徨う…
ここに来てようやく一段落。少なくともイシュトヴァーンは死を越えることで安定を取り戻したように見える。このイベントを起こすためにグインとイシュトヴァーンを戦わせる意味があった訳かと納得。面白かったが、本来これって100巻でやるべきだった気がするのだが… |
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05'08'12 |
ヨコハマ買い出し紀行13
ようやく再建が終わったカフェ・アルファ。建物は元に戻ったものの、時はやはり流れていた。その中で外面的には変わることなく生きていくアルファの日常を描く。
カフェ・アルファが無くなって既に6年という記述があって驚く。そんなに時が流れてたのか。ほんの小さな子供だったマッキももうアルバイトが出来る年齢になり、おじさんも徐々に老いていく。その時の流れを感じさせる一冊。たんなるほんわかした内容だけじゃなく、そういう寂しさをも感じさせてくれた。これは長期にわたって連載されたことの強味だろうが、こんなしんみりさせてくれる漫画なんて滅多にないよ。 |
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05'08'09 |
マリアナ伝説3
シンクロ部が成立し、きちんと予算も下りるようになった。その中でカップルも出来たりして、それなりに青春を謳歌しているものの、肝心な、何をやったらいいのかが分かってない面々。しかしそんなシンクロ部に降って湧いたようなシンクロの大会の紹介が舞い込んでくる…
ゆうきまさみ&田丸浩志の異様なノリで送られた本作もいよいよ最終巻。1、2巻はその異様さが妙に気に入ったのだが、流石にここにくるとパワーが落ちてしまったか?終わり方はいかにもって感じではあるんだが、妙にむなしすぎないか?
そういえば本編中にカラオケボックスの話が出てきて「ダレだ?初期のザバダック入れた業の深いヤツは」ってのがあったが、私、時々やるぞ(笑) |
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05'08'08 |
光る壁画
世界初の胃カメラを開発した日本のカメラ会社の技術者曽根菊男と言う人物を通し、彼のチームと医学者達の悪戦苦闘を通し、胃カメラ完成までの苦労を描く。
いわば小説版「プロジェクトX」という感じの作品で、世界初の胃カメラは日本で開発されたという事実はこれで初めて知ったが、幾多の失敗から得られたノウハウを生かして進んでいく過程は大変面白かった。技術とは結局あり合わせのものを組み合わせるアイディアから発展していくものという当たり前のことを丁寧に描いた文体は興味深い。大変楽しい作品だった。 |
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05'08'04 |
はじめの一歩73
“死神”真柴と“尾張の竜”沢村との日本タイトル戦が始まった。最初の内こそ高レベルのボクシング展開が続いていたが、途中からラフファイトへと以降。お互いに反則すれすれどころか、そのまま喧嘩が始まってしまう。凄まじいラフファイトの末の結果は…
これまでの展開だと、仮に相手がラフファイトに出ても、主人公の方はクリーンファイトに徹するのがこの作品の特徴だったはずなのに、ここに来ていきなり喧嘩ボクシングが始まってしまった。一歩が出てないというのにこの盛り上げ方は凄いもんだ。どちらが勝つか全く分からないと言うのが盛り上げ方の秘訣かな? |
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05'08'02 |
からくりサーカス38
ゾナハ病治療機械“ハリー”を巡り、鳴海らはぼろぼろになりながらも群れなすオートマタとの戦いを続けていた。一方しろがね奪還のため、敢えてフェイスレスの張った罠にかかり、オートマタたちの本拠地に単独乗り込む勝と、その勝を追うリーゼ達。決戦の場目指して、それぞれが集結しようとしていた…
裏扉に著者が「単行本三十何冊かけて用意してきた」というだけあって、盛り上げ方はかなり高いものとなっている。ここまで抑えながらここまで描いてくるのは本当に大変だっただろう。最終章に向け、これからどんどん盛り上がってくれることを期待度満点で待っている。 |
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05'07'30 |
ユンカース・カム・ヒア
16歳の少女麻生瞳は、ロンドン旅行中、ペットショップで一匹のシュナウツァー犬と出会う。その犬をユンカースと名付けた瞳が日本に帰ると、なんとユンカースは日本語を喋れるようになっていたのだった…ここから始まった二人(?)の生活は…
元TMNメンバーの著者が描き出す、言葉を喋る不思議な犬を中心としたファンタジー。たまたま映画版の『ユンカース・カム・ヒア』をレビューしようと思い立ち、それで本作を読んでみたのだが…出来は「お粗末」の一言に尽き、文体も大変読みにくい。しかしながら、これで映画の出来が良いのだから、面白いものだ。 |
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05'07'27 |
屍鬼 五
徐々に屍鬼の群れに覆われていく外場。しかし敏夫の機転により、人間による反撃がついに開始された。昼に動くことが出来ないという不利点を最大限に突き、次々と屠っていく人間達。しかしその時、静信は既に屍鬼たちのただ中にあった…
屍鬼の最終巻。四巻の時点で、これからどうなっていくのか?と思わせておいて、この展開とは驚かされる。これまで色々と伏線としてあった物事がきちんと消化されているので、丁寧な作品としてよく分かる。副題のTo Salem's Lotが良く活かされていたし。かなり長い作品だけど、きっちりと全部をコントロールして物語を作り上げているので、全部通してみるとやっぱり良作。 |
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05'07'26 |
ジパング19
みらいの積極的参戦により、歴史は大きく変わっていき、ついに日本軍はインドにまで戦線を拡大していく。一方、草加が持ち帰ったもう一つの脅威、ウラン235の脅威も依然として残る中、みらい奪還のため、オンボロ潜水艦伊152号に乗り込んだ角松と、ウランの行方を探る梅津は、死んだはずの物理学者倉田へとたどりつく。
いわゆるif戦記ものっぽさが良く表れた話ではあるのだが、主人公の方が実はそれを否定しているというのが面白い話で、果たしてこれから歴史がどう動くのか、それだけでも興味津々と言った感じ。本巻では特にアメリカのお国事情もよく描けていて、マッカーサーの人間的な魅力も充分だった(そういえば映画にも『マッカーサー』(1977)なんてものがあったが、ここでの主演はペックだったから、やや優等生っぽさが強かったし)。しかし著者はよくここまで描ける。しみじみ感心できるよ。 |
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05'07'23 |
金色のガッシュ3
パートナーとしてガッシュと清麿のコンビはどんどん力をつけていく。だが、魔界にいた頃の落ちこぼれガッシュをよく知る魔物達は、ガッシュを狙って次々と日本へとやってくるのだった。今回は高速移動のフェインと、大地の魔力を使うエシュロス、そしてガッシュと同じ魔界の落ちこぼれキャンチョメとの戦いが描かれる。
戦いは相変わらずストレートなものだが、ここまで真っ正面から人の感情を描く作品はほんとに珍しい。今回キャンチョメとそのパートナーのフォルゴレというコメディタッチのキャラも登場し、流石少年誌と言った良いインターバルとなっている。 |
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05'07'21 |
愛でもくらえ
著者の実体験に基づく、女性に対して持つ、著者流の「愛」の形を綴ったエッセイ集。
著者流の“愛”がここには描かれるが、それは時に母であったり、妻であったり、時に愛人であったり。そういったものを赤裸々に描いている訳だが、本来人に話べきでないことを描くというのは芸人魂と言う奴なんだろう(私は願い下げにしたいが)。芸人にとって、女に騙されるってのは、芸の肥やしだってことなんだな。 |
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05'07'19 |
餓狼伝16
北辰館トーナメント編の続きで、今回はプロレスラー対柔道家、空手家同士、空手家対キックボクサーの戦いと、北辰館長で、生きながら伝説となった松尾象山の模範演技が描かれる。
掲載紙の休刊により、新たな掲載紙を探す期間があったためか、前作から随分経ってしまったが、内容は相変わらず。かなり無茶苦茶な異種格闘技が描かれるのだが、これが又燃える!オリジナルの小説版とは又違った魅力に溢れた作品であることは確かだ。 |
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05'07'16 |
金色のガッシュ2
自分が電撃を吐ける魔物であることに気づいてしまい、悩むガッシュと、ガッシュと仲違いしてしまった清麿の前に、次々と現れる魔物達。その中で二人は絆を深めていく。
今回は犬型のゴフレ、植物を操るスギナ、自分の意志とは別に凶悪になってしまうコルルと戦う。そしてガッシュを圧倒する力を持つブラゴとシェリーのコンビも登場。いろいろな意味で大変ストレートな話だが、事実この2巻を読んで、これを買うことに決めたのだから、盛り上げ方はやっぱり上手いな。 |
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05'07'15 |
チベットの娘
チベット女性として初めてダージリンに留学、その後の政変を経てダライ・ラマ14世と共にインドに亡命した著者による、世界初のチベット自国史。
読むのに時間はかかったが、内容は大変興味深い。チベットにおける仏教のあり方や食文化、政治などから、中国軍によるチベット蹂躙と、決死のインド逃避行まで実に読み応えのある作品だった。これが政治家として上から観た歴史ではなく、あくまで市井の(と言っても貴族の生まれだが)目から見たチベット史が描かれている。今もなお蹂躙され続けているチベットという国がどうしてこうなったのか、そのことを思わせる。 |
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05'07'11 |
ファルコン 下
故郷が奪われ、逃亡を続けるニキは宇宙船に自らの神経をつなげるというゲシュタルト・パイロットとして生まれ変わった。不自然な機械との融合のため、寿命が近づいているニキの前にクライサンダーという男が現れた。彼の依頼はなんとニキの故郷の星カムルーへと自分を連れて行け。というものだった…
これまで主人公だったニキに加え、クライサンダー、ローラという二人の主人公の主観で描かれるようになり、その話がとんどん展開していくのだが、物語としては単純なのに、とても分かりづらく仕上がってしまった。何が何だか把握できないうちにいつの間にか終わってしまった。と言うのが実感。 |
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05'07'08 |
ファルコン 上
惑星国家カムルーの王子ニキは陰謀と派閥争いに明け暮れる周囲の状況に嫌気がさしていた。外宇宙に留学し、国から離れることを希望していたニキだが、ある日それは全く違った形で叶えられることになった。彼の親友であり教師であった人物の先導によるクーデターという形で…
帯によれば「本格的スペース・オペラ」だそうだが、上巻の2/3は思春期の青年の反抗がねちっこく描かれるばかりで、周囲の複雑な状況描写とあいまって、大変苛々させるものとなっている。最後の最後、本当にSFっぽくはなっていくのだが。 |
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05'07'05 |
ゲド戦記外伝
アースシー世界をめぐる、様々な伝説的物語とこの世界ならではの小さな出来事を中心に描く中編集。ロークの魔法学園を作り上げた伝説的なメドラの出来事を描く「カワウソ」。魔術師としての才能を愛のために捨てるダイヤモンドを描く「ダークローズとダイヤモンド」。ゲドの師匠オジオン(正確には“オギオン”らしい)の師匠ヘレスの活躍を描く「地の骨」。大賢人時代のゲドの戦いを描いた「湿原で」。アースシーの風にも登場した竜人アイリアンが自分に気付くまでの「トンボ」を収録する。
今は随分読書量も減ったが、それでも年間100冊以上は読んでいて、それでも本当に満点をつけたくなるような作品というのは、年に一冊あれば良いという状況にあって、間違いなく私にとって今年のベストは本作になる。前書きから始まって最後まで、とにかくいろいろな意味で衝撃を与え続けてくれた。多分著者の年齢からしてこれが最終巻になると思うのだが、最後にこれだけのものを描いてくれたことにはほんと感謝したい(実はアースシーの風は今ひとつという印象があったので)。 |
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05'07'02 |
ラブやん5
これまで3年もカズフサと一緒にいながら、全く恋愛を成就させられなかったラブやんは、自ら進んで再訓練を受けることに。そしてその訓練の最後の調整のために訪れたところはなんと…
のんびりまったりと進んでいた物語も、ここでテコ入れが入ったか、カズフサとラブやんを切り離してしまった。3年も続いたのだから、そろそろか?という気はするのだが、どうやら著者本人はまだ続ける意欲があるようだ。次巻は購入するかどうか、かなり微妙なところ。 |
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05'07'01 |
鉄腕バーディー9
失踪した千秋の居場所を探るつとむとバーディーは新しく派遣されてきた捜査官フォルテの助けを借りてついに千秋の居場所を発見した。だがそこはなんとゴメスの家だった…
これまで散々登場していたゴメスが、ここでようやくバーディーとの初顔合わせとなる。バーディーを圧倒する力を持つゴメスとの戦いが終わり、ようやくオリジナル版をすべて消化することができた。それまでに新キャラが山ほど出てきてるけど、ここではバーディーの上司となる新しい捜査官フォルテが登場。うん、なるほど。こういうキャラか。変わったキャラが多い本作の登場人物の中でも一番の変わり種だ。ここでも多少物語は抑え気味とはいえ、なんか大きく動き出した印象は受ける。 |
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