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魔進戦隊キラメイジャー

魔進戦隊キラメイジャー事典
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 2020'03'08〜

 スーパー戦隊第43作。「宝石」と「乗り物」モティーフの戦隊で、その意匠には宝石のようなキラメキが込められている。レッドの熱田充瑠を除いたメンバーは全員それぞれ著名人の職業持ちなのが特徴。これまでにはなかったeゲーマーなんかもいる。
 敵が等身大の敵と巨大な敵とで分かれているのも特徴。等身大の敵が闇エナジーを集め、一定量のエナジーが集まったところで巨大な敵が現れる。そのため等身大戦と巨大戦を同時に戦うことも多い。

主な登場人物
熱田充瑠
キラメイレッド
(役)小宮璃央。本作が俳優初出演。
 レッドキラメイストーンに認められ、キラメイレッドに変身する青年。現役高校生で、有名人である他のメンバーに引け目も感じているが、イメージを具現化させる能力を持ち、キラメイジャーのリーダーとして成長していく。
押切時雨
キラメイブルー
(役)水石亜飛夢。牙狼 魔戒ノ花のクロウ役。
 大人気アクション俳優でもある。キラメイジャーのお兄さん役で性格は真面目で几帳面だが、融通の利かないところもあり。
大治小夜
キラメイピンク
(役)工藤美桜。仮面ライダーゴースト深海カノン役。
 キラメイピンクに変身する女性。奇跡の手を持つと言うスーパードクター。
速見瀬名
キラメイグリーン
(役)新條由芽。
 キラメイグリーンに変身する女性。100メートル走の日本記録を持つ、女子陸上界のスピードスター。子どもの頃は百人一首に打ち込んでいたらしい。
射水為朝
キラメイイエロー
(役)木原瑠生。
 キラメイイエローに変身する青年。eスポーツのナンバー・ワンプレイヤー。性格はかなりのオレサマキャラだが、実力を認めた人物とは見事なチームプレイを見せる。
クリスタリア宝路
キラメイシルバー
(役)庄司浩平。男劇団 青山表参道Xメンバー。
 キラメイシルバーに変身する青年。実は博多南無鈴の兄で、過去大怪我をして、体にキラメイストーンを移植されてクリスタリア王族に養子として迎えられた。クリスタリア崩壊の時には地球に来ており、そこでお宝を探していた。
博多南無鈴 (役)古坂大魔王。コメディアン。特撮は初出演。
 表向き世界的オモチャ会社社長。その実は地球防衛組織CARATの代表。地球人では初めてクリスタリアと接触し、オラディン王と交流があった。
マブシーナ (声)水瀬いのり。特撮での声は初。
 クリスタリアの王女。ヨドンヘイムによってクリスタリアが滅ぼされた後、いくつかのキラメイストーンと共に地球へと避難してきた。この地で博多南無鈴に保護され、ヨドンヘイムの脅威から地球を救おうとしている。
ガルザ (声)中村悠一。ベテラン声優。特撮では「特命戦隊ゴーバスターズ」のビート・J・スタッグ、「ウルトラマンX」のX役など。
 ヨドンヘイムの将軍。実はクリスタリアの王弟だったのだが、ヨドン軍を呼び込んで兄のオラディンを殺して将軍となった。卑劣で凶悪と呼ばれる事を好む。
クランチュラ (声)高戸靖広。とぼけた役からヒーローまで幅広い役を演じられるベテラン俳優。
 ヨドンヘイムの作戦参謀。邪面師を作り出す。性格は子どものようで、作戦よりも楽しいことを優先するきらいがある。
ヨドンナ (役)桃月なしこ。
 ヨドン皇帝の秘書。人間を知るために皇帝に先行して現れる。綺麗な女性の姿をしていたため、為朝が一目惚れしてしまう。通信機を使って皇帝の命令を受け取っていたが、実は彼女はヨドン皇帝のもう一つの姿だった。本人もその事は知らなかった。
ベチャット  簡易邪面をつけたヨドンヘイムの戦闘員。基本的には意思がなく邪面師の命令を聞くだけだが、邪面を装着することによってその邪面の意思に操られた邪面師となる。
話数 タイトル コメント DVD
第1話 魔進誕生!

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 突如現れた巨大な邪面獣ジャグチヒルドンによって侵攻を受けた地球。それに対抗するために結成された魔進戦隊キラメイジャーが出撃する。だが最後のメンバーが揃わぬまま四人での出撃で、全く歯が立たなかった。そんな時、最後の一人に選ばれた熱田充瑠の元に、クリスタリアの王女・マブシーナが現れた。

 敵はジャグチヒルドン。地球を汚染するために派遣されたヒルドンで、頭部に付けられた蛇口からヘドロをまき散らす。
 新しい戦隊の始まり。主人公格のレッドが最後のメンバーで、最も幼く地味なキャラという位置づけらしい。冷静なブルー、おちゃらけたイエロー、華麗なグリーンと、これまでには見られない組み合わせになってる。
 レッド以外の全員はそれなりの有名人というのも特徴的で、最後に選ばれたレッドだけが一般人の高校生。そんな高校生がキラメイジャーのリーダーになるというのが面白い。
 キラメイジャーのパートナーとなるキラメイストーンもそれぞれ台詞ありで、
 今回の戦隊は宝石をモティーフとするだけに、戦ってるとキラキラと光の演出が入る。「バットマン」の英語字幕みたい…今だったら「仮面ライダーエグゼイド」と言うべきか?
 ちょっと暑苦しいところもあったが物語も軽快で、見せ場もたっぷり。良い第1話だった。
<設定を見ていくと、「マイティ・ソー」や「スパイダーマン」っぽい感じもある。パクりにならないように慎重にやってほしいもんだ。
 キラメイレッドの乗機魔進ファイヤははしご車なのだが、レッドを乗せないままはしごを伸ばしていた。お陰でレッドははしごを走って移動してる。>
VOL.1
<A> <楽>
第2話 リーダーの証明

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 キラメイジャーの一員として迎えられた熱田充瑠は、キラメイジャーのサポート役博多南無鈴からキラメイジャーのリーダーに任命されてしまう。到底無理と否定する充瑠だが、そんな時に新たな敵邪面師ラグビー邪面が現れた。

 敵はラグビー邪面。ラグビーの仮面をかぶった邪面師。闇エナジーを集めるため、トライ後の地面に置いたボール爆弾を使ってそこら中を破壊する。そしてラガーリガニー。倒されたラグビー邪面のデータを用いて登場した邪面獣。
 充瑠がキラメイジャーのリーダーに任命された。マブシーナによればクリスタニアではレッドキラメイストーンと共鳴した者はリーダーにされるのだとか。レッドがリーダーというのがちゃんと説明付けられてる。自分は他のメンバーと違ってきらめきが足りないのでリーダーの器ではないと言うが、不格好ながらもリーダーを務め始めた。他のメンバーはそれぞれ納得がいかないらしくて文句を言っているが、戦いに際してはそれなりに充瑠の言うことも聞いてる。とりあえず今回はリーダーとしての面目は果たしたようで、キラメイグリーンの速見瀬奈がその資質を認めている。
 マブシーナが泣くために「泣ける漫画」というのを読んでるが、その著者の名前は一ノ瀬詩穂。実は「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」に登場した初美花がルパンレンジャーとなるきっかけとなった親友と同じ名前(最終話ではルパンイエローにもなってる)。描いてる漫画も赤青黄のコスチュームに身を包んだ快盗ものらしい。
 マブシーナが涙を流すと、涙がダイヤに変わる。これに充瑠のイメージを合わせると様々なアイテムが作れるという設定も良い。
 そして今回巨大ロボランドメイジと(赤黄緑)とスカイメイジ(青桃)が登場。巨大戦デビューとなった。
<ラグビーボールを爆発させる敵…これって戦隊だったらヒーロー側じゃね?
 今のところ全般的にキラメイジャーメンバーの声が固い。充瑠は一番滑舌が悪いのがちょっと残念だが、これは多分その内に成長していくだろう。
 ラグビー邪面に追いつけるのは瀬奈だけというのは分かるけど、なんで走って追いつかなければならないの?道具とか乗り物とか使えば良いんじゃないか?そもそも人間業では追いつけない距離でもある。>
第3話 マンリキ野郎!御意見無用

  脚本:荒川稔久
  監督:坂本浩一
 テレビドラマのトップスターとしてインタビュー受ける押切時雨は「男のやせ我慢」こそが美学と言っていた。その番組を見た充瑠は、我慢することが良いとは限らないと考える。そんな時に万力で人々の頭を締め付けるマンリキ邪面が現れる。

 敵はマンリキ邪面。見えない万力を人々の頭を挟み付ける邪面師。頭部のハンドルを回して万力を締めたり緩めたりできる。そしてマンリキシェルガ。マンリキ邪面のデータを元に登場する巨大な邪面獣。相撲取りのような突き出しで攻撃する。
 今回はキラメイブルーの押切時雨が充瑠のリーダーを認めるという話。時雨自身は決して自分の弱さを見せようとしなかったが、仲間には弱さを見せても良いと考えるようになるという話。
 キラメイジャー俳優の中では時雨役の水石亜飛夢が一番演技が上手いが、既に特撮は牙狼 GARO 魔戒ノ花(第4期)でクロウ役演ってることもあるので、演技の基礎はできてる。
 充瑠は仲間の心をほぐして自分でも意外な面を出すことができるのが力だとか。それがリーダーの力と言われるとその通り。
 邪面師と邪面獣は別々な存在のため、同時に出現することもできる。等身大戦と巨大戦が同時に行えるというのは新しい展開となりそうだ。
 巨大戦ではついに5体のキラメイ魔進が合体してキラメイジンが登場。これも充瑠のイメージで誕生した。
 時代劇の撮影風景もあるが、大がかりなセットじゃないのがリアル。頭に万力を付けたまま撮影続けてる風景はかなりシュールだけど。
第4話 亡国のプリンセス

  脚本:荒川稔久
  監督:坂本浩一
 街に黒いキラメイストーンが出現した。それに心当たりがあるというマブシーナも共に出動するキラメイジャー。彼らの目の前で黒いキラメイストーンはクリスタリアの王室専用列車・魔進ジョーキーに変形した。だが魔進ジョーキーは街を破壊しようと動き出す。

 敵は魔進ジョーキー。ガルザが黒いキラメイストーンを変形させた列車型の魔進で、更に変形して恐竜型のスモッグジョーキーに変形する。そしてセッキバスラ。ネアンデルタール人邪面のデータから作られた邪面獣で、対キラメイジン用の特殊仕様。チェーンを使ってキラメイジンを拘束するが、スモッグジョーキーに一蹴されてしまう。
 マブシーナの過去について描くこととライバルキャラの登場の話。キラメイジャーと同じ力を使う
 故郷のクリスタリアは王族による反逆が起こり、マブシーナの父オラディン王は弟のガルザによって殺されてしまった。ガルザはヨドンヘイムに国を売ったと思われていたという。
 だが魔進ジョーキーに乗って現れたガルザはヨドンヘイムの王ヨドン皇帝に騙されたと言っており、改心したと言っていた。その言葉が本当かどうかを確かめる話になっていた。
 マブシーナ自身は父が生きているというガルザの話を信じようとして、充瑠も当初はそれを信じようとしていたが、すんでの所で、かつて見たビジョンのことを思い出し、ガルザが嘘をついていることに気づく。ガルザの言葉では感情を消されていたというが、王を殺した時にクリスタリア人特有の感情の音が聞こえたという。
 充瑠の使うキラメイストーンを変形させる力は本来クリスタリアの王族のみが使える力で、ガルザも使える。充瑠が使えるのは、クリスタリア王オラディンの意思の力が宿ったからだという。
<冒頭で話だけで語られたネアンデルタール人邪面はキラメイジャーの力を知るためのデータ収集用だったそうだ。「ウルトラセブン」39話におけるアロンみたいなもんか。
 「ネアンデルタール人邪面」の言葉にやたら受けていたマブシーナだが、最後にその理由が分かった。「人邪面」の部分が「神社メン」に聞こえたからだという。笑いの沸点が低い。>
第5話

ショベローまかりとおる!

  脚本:荒川稔久
  監督:渡辺勝也

 博多南無鈴博士の調査で地球にもキラメイストーンがあることが分かった。まだ成長途中のため見守る必要があるというのだが、キラメイイローのパートナーであるショベローはキラメイイエローをリーダーにするため、充瑠を騙してそのキラメイストーンを魔進に変えてしまう。

 敵はジョイスティック邪面。顔にジョイスティックを付けた邪面師。スティックを使うことで何でも操ってしまう。キラメイブルーまで操ってしまった。そして邪面獣キャッチャーリガニー。ジョイスティック邪面のデータを用いた巨大邪面獣で、UFOキャッチャーのような動きでキラメイジンを翻弄した。
 キラメイイエロー=射水為朝が充瑠を認める話。為朝は第一話から充瑠をリーダーと認めてない言動を続けていたが、実は既に充瑠をリーダーとして認めており、自らは才覚で最も効率的なキラメイジャーの運用を考えていたという。実は充瑠を認めてなかったのは為朝のパートナーであるショベローの方だった。
 尚為朝はプロのeゲーマーとのこと。新しい職業だな。また、かつて大好きだった祖父と仲違いしたまま祖父を亡くしてしまったことがトラウマになっており、祖父に似たしゃべり方をするショベローに親近感を覚えているのだとか。それでショベローを納得させるために充瑠を活躍させた。
 一気に三体の仲間が増え、それぞれキラメイジンの武器となった。
<ジョイスティック邪面を操って充瑠を操っていたのはキラメイイエローだったが、キラメイブルーに抑えられて身動きが取れないジョイスティック邪面って随分弱いな。>
VOL.2
<A> <楽>
第6話 ツレが5才になりまちて

  脚本:下亜友美
  監督:渡辺勝也
 デジタルカメラ邪面が現れ出動するキラメイジャー。更にガルザも現れ混戦の中、瀬奈と時雨は写真に封じられ、吹き飛ばされた小夜は頭を打って記憶喪失になってしまう。5歳までの記憶しか持たない小夜はキラメンタルも失ってしまう。

 敵はデジタルカメラ邪面。頭部のカメラで撮影した人間をデータとして自分の中に取り込んでしまう。そして邪面獣クラウドヒルドン。遥か上空で待機し、デジタルカメラ邪面が撮影して取り込んだ人間を自らの中にある空間に入れてしまう。
 今回は大治小夜を中心とした話。外科医として凜々しい姿しか知られてないが、幼少時は泣き虫だったという。子どもの舌っ足らずな口調も上手い。充瑠の努力で幼少時に覚悟を決めたことを思い出してキラメンタルを取り戻す。
 取り込まれた瀬奈と時雨を助けるため自分自身もデジタルカメラ邪面に取り込まれてしまう為朝。充瑠をそれだけ信用したという事。時間が多少かかったが、レッドがリーダーと言うことをみんなちゃんと認めてるようだ。
<デジタルカメラ邪面は頭のボタンを押すだけで撮影した人間を取り込める。変身ポーズ取ってるキラメイジャーに対して撮影したら一網打尽。
 デジタルカメラ邪面は随分古くさいデザインに見えるけど、実際のデジタルカメラが全然デザインが進歩してないだけか。
 精神が幼くなった小夜に「エモい」という言葉を使う充瑠。精神は幼くても知識は今のままなのか?>
第7話 トレーニングを君に

  脚本:三条 陸
  監督:竹本 昇
 充瑠をキラメイレッドとして相応しくするため、キラメイジャーの面々が代わる代わる充瑠の特訓を買って出る。へとへとになりながらもみんなに認められたことが嬉しく特訓に付き合う充瑠は限界の末、巨大な影の幻影を見る。そんな時、二人の邪面師が同時に現れた。

 敵はオーブン邪面フリーザー邪面。兄弟の邪面師で、二つの頭部を持つ邪面獣レーネツダガメスを召喚するために現れる。兄弟だが兄弟仲は悪い。そしてレーネツダガメス。二つの頭部を持つ巨大な邪面獣。実体化には仏の邪面獣の二倍のエネルギーが必要で、フリーザー邪面の死のエネルギーを吸収して実体化した。
 充瑠の特訓。充瑠を除くキラメイジャーの面々は実生活でもそれぞれスポーツや格闘技などで名を挙げているので、その特訓は生半可なものでは無い。それが四人分ということで、普通の高校生には辛すぎる特訓になってる。あっという間に限界を迎えてしまうが、それもみんなの愛情の証と受け取ってしまう。なんかDVみたい。充瑠の本当の武器は体力では無くイマジネーションなので、心の余裕を失うと逆に弱くなってしまう。
 今回の敵は兄弟仲が悪い兄弟だが、そんな二人を見つめるガルザは自分の過去を思い出して弟のフリーザー邪面を依怙贔屓する。一見それでフリーザー邪面を勝たせるようにしたかと思われたが、兄弟よりも強弱の方を優先し、強いオーブン邪面と共謀してフリーザー邪面を陥れていた。
<今回は二人の邪面師が登場したが、造形は頭だけで後は全身タイツ姿。予算の問題だろうか?>
第8話 エクスプレス電光石火

  脚本:三条 陸
  監督:竹本 昇
 レーネツダガメスとスモッグジョーキーの両面攻撃を受けてピンチに陥ったキラメイジャー。だが戦いの中で充瑠は光の巨人の幻想を見て気を失ってしまう。ガルザはそんな充瑠を見て、攻撃をやめて去ってしまう。気絶した充瑠は、夢の中でオラディオン王

 敵はオーブン邪面。そしてレーネツダガメス
 充瑠が自分の本当の力に目覚める話。充瑠の本当の力はイマジネーションなので、肉体を虐めるよりもイマジネーションを高める時間の方が必要と言うこと。
 充瑠は夢の中でマブシーナの父オラディオンと出会うが、充瑠のイマジネーションの力はオラディオンと同じ力だと分かった。そのため兄を憎むガルザは充瑠を自分が倒すべき仇として認めた。
 そして充瑠はその力を用いて地球にあった白いキラメイストーンを起動させ、魔進エクスプレスに変化させた。そしてスモッグジョーキーと無理矢理合体して新たな巨神キングエクスプレスが登場する。
 スモッグジョーキーはこれから時にキラメイジャーと共に戦う事になるらしいが、所有者そのものはガルザなので、ややこしい立場にあるようだ。
<オラディオン王の声は杉田智和。ナレーションと同じだが、キャラの声を当てると途端に胡散臭く感じるのは人徳って奴だろう。>
第9話 わが青春のかるた道

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 トレーニング中の瀬奈の前に、瀬奈のライバルを主張する村雨真木埜が現れる。実は二人は小学校時代の腐れ縁で、百人一首のライバルだった。そんな時、ヒャクニンイッシュ邪面が現れ、多くの人々を人質に百人一首勝負を挑む。百人一首の知識があるのは瀬奈だけで、劣勢を強いられてしまうが、そこに真木埜が現れる。

 敵はヒャクニンイッシュ邪面。爆弾を仕込んだ百人一首の下の句を人の顔に取り付け、上の句を読み終えた時に爆発させる百人一首勝負を挑む。お手つきしても爆発する。又、普通に百人一首勝負をして、負けた人間を絵札に変えてしまう。そして邪面獣ヘイアンキョウバスラ。平安京の町並みを顔面に再現した邪面獣。
 瀬奈を中心とした話で、過去のトラウマとなっている百人一首を克服するという話。スプリンターとしては最強だが、つい先走ってしまう性格が百人一首ではマイナスに働いていたが、ライバルとの和解によってふっきれた。
 そもそも都合良すぎる上に無理のある展開だが、戦隊ものならそれも良し。むしろ無理のある展開こそが醍醐味でもある。
<ヒャクニンイッシュ邪面の動きを読んで、札を取るより先にその札を取ってしまうと言う作戦で勝利する瀬奈。あんなでっかい手だとどこを狙ってるか分からなそうだけど。視線も分からないし。
 今回キラメイジャーの全員揃っての口上は短歌調だったが、キラッと参上カラッと解決ってのは、お子様には分からないネタだな。>
VOL.3
<A> <楽>
第10話 時雨おいかける少女

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 もう亡くなっているのに何故か新曲が出てくるというネットアイドルのヨドミヒメに興味を持ち始めたキラメイジャーの面々。だが一人時雨だけが恐怖の表情を見せる。充瑠、為朝、瀬奈の三人はネットでヨドミヒメを見つけることに成功するのだが、それから三人は意識を失ってしまった。時雨はヨドミヒメが自分の熱烈なファンとそっくりなことから、彼女こそがヨドミヒメではないかと推測する。

 敵はミュージック邪面。顔にト音記号が付いてる邪面師。時雨の熱烈なファンだった古寺良世と契約してヨドンヒメというネットアイドルを作り上げる。そしてステージシェルガ。ヨドンヒメのコンサートステージそのものが邪面獣となった。ステージ状の口から超音波を発する。
 時雨が中心の話。芸能界にまつわる話って割と戦隊ものでは多いが、本人が芸能人というのは相当珍しい立場なので、これまでにない物語を作り上げてる(ちなみに芸能人という括りだと「忍風戦隊ハリケンジャー」の野々七海が演歌歌手という設定がある)。熱烈なファンからのストーキングに追い詰められるとか、とても恐い。
 いつも凜々しくてみんなのリーダー格の時雨がストーカーに恐怖してるとか、面白い演出も多々。脚本の方向性は井上敏樹っぽい。
 充瑠がキラメンタルを使いこなしているのを見た時雨は自分なりのキラメンタルの使い方を覚え始めてる。他のメンバーもだんだんと使いこなしていくのだろう。
<真面目なことを言っているのにキラメイストーン全員から総ツッコミを受ける時雨。見事なツッコミ具合だ。>
劇場

魔進戦隊キラメイジャー エピソードZERO

  脚本:荒川稔久
     下亜友美
  監督:山口恭平

 宇宙にあるきらめく星クリスタリアは突然のヨドンヘイムの侵略によって滅ぼされてしまった。国王オラディオン王によって逃がされたマブシーナ

 新型コロナウイルスの蔓延による撮影休止を受けたテレビ版の前史。実は2月に公開された劇場版そのもの。
 この作品の存在自体知らなかったんだが、なるほど結構唐突に始まったテレビ版も、これがあってつながっていくのだな。
 キラメイジャーはレッドの入隊が一番最後になってるが、最初の四人がそれぞれキラメイストーンに認められるまでをスピーディーに描く。
 改めて見ると、「単に速いだけ」の瀬奈、「所詮役者」の時雨、「これもゲーム」の為朝と、これまでになかった職業の人ばかり。新しさを強調してる。
 四人のキラメイジャーはなんの抵抗もなくヒーローになっている。近年はそこに多くの説明を入れていたが、ここではそれは完全にすっ飛ばしてる。かつての「大戦隊ゴーグルV」とか「科学戦隊ダイナマン」を思わせるいい加減ぶりがむしろ実に良い。
 一方この時点ではメンバーとなっていない熱田充瑠の高校生活も描かれていくが、空気を読まずに自分の世界に入ってしまう、ある種明るすぎるオタク生活を満喫していた。
<色々設定が出てきているが、中心となる博多南無鈴だけがなぜこんなところにいるのか説明はなかった。それも大切な部分のはずだけど。>
1・2話未公開カット蔵出し いまいちどスタートダッシュSP  充瑠がキラメイジャーとなったエピソードを他の四人のメンバーから見た視点で描き直す話。実はこれが最初のキラメイジャーの実戦であり、そこに充瑠が乱入したという事になる。
 これも新型コロナウイルスの蔓延による緊急事態宣言を受けての話で、これからしばらく苦労して苦労して作る事になりそうである。

キラトーーク! 相方大好き魔進

 格納庫に収められっぱなしのキラメイストーンたちが自分のパートナーの魅力を語り尽くす。

 基本的に充瑠以外のメンバーは仕事を持っているので、その仕事でどれだけきらめいているのかを説明する。全員仕事が違う番組は無かったんじゃなかったかな…調べてみたら爆竜戦隊アバレンジャーがあった。
<グリーンキラメイストーンの瀬名の紹介があまりに行きすぎてる感があり。声は赤羽根健治だが、こんな暑苦しい声も出せるのか。>

キラトーーク! このバトルがスゴイ!!

 キラメイストーンがパートナーの戦いについて語り合う話。

 今回の話は等身大の戦いに焦点を当てて、邪面師および邪面獣の紹介も兼ねている。

ガルザとクランチュラのジャメンタル研究所

 ガルザとクランチュラの二人によるジャメンタル研究。

 ヨドン軍から見たEP7とEP8の再構成版。
 邪面師はベチャットから進化するという事がはっきり示された。成熟したベチャットにクランチュラが作った邪面をかぶせることで邪面師となる。
 ジャメンタルとは怒りと憎しみによって醸成されるが、もう一つの要素が必要。それが何かはクランチュラにも分からないとのこと。その要素とは嫉妬であるとガルザは悟る。
第11話 時がクルリと

  脚本:井上テテ
  監督:渡辺勝也
 eスポーツで今回も完勝した為朝。だが相手チームのリーダーは為朝を逆恨みして為朝の髪の毛を奪って呪いを掛けてしまった。そして何故か為朝は同じ一日を何度も続ける事になってしまう。

 敵はリセットボタン邪面。二つの顔を持つ邪面師。時間を巻き戻すことが出来、何度も時間を巻き戻すことで戦いを覚えていく。ただし実力は大変弱く、心も弱い。そしてハッシャボタンリガニー。頭部のボタンを押せば身体中のミサイルを乱射する能力を持った邪面獣だが、ボタンを押す前に瞬殺された。
 再開第一回目は為朝が中心回。同じ一日を何度も繰り返すということで、かつてのアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の「エンドレス・エイト」を地でやっていくことになる。むしろ話としてはオール・ユー・ニード・イズ・キルの丸パクリ。
 何度も戦って戦い方を覚える敵に対して出来ることとして、瞬殺を繰り返して成長させないという手を使ったが、これ自体
<為朝に負けた洋二郎は素手で為朝の髪をむしるのだが、あのむしり方だと皮膚までむしれないとおかしい訳だが。
 キラメイイエローに何度も瞬殺されるリセットボタン邪面だが、だからこそリセットを使っていたはずなのに諦めてしまった。>
VOL.3
<A> <楽>
第12話 ワンダードリルの快男児

  脚本:荒川稔久
  監督:渡辺勝也
 医師として遭難者を助けるために山奥に向かった小夜。救助者は無事送り届けることが出来たが、小夜自身が滑落してしまって遭難してしまう。そんな小夜の前に一人の男が現れた。お宝を求めて冒険中というクリスタリア宝路に助けてもらうことになったが、二人はモンスターと出会ってしまう。

 敵はインセキ邪面。隕石を落とす能力を持つ。モンストーンと合体することで巨大隕石を落とせるほどのパワーアップを果たした。
 キラメイシルバーという追加戦士が現れる話。コロナ騒ぎで遅れてしまった分、速やかに仲間になっているようだが、偶然に頼りすぎる話なのでかなりいい加減なメンバー追加になってしまった。メンバー全員の前に現れるのではなく、メンバーの一人だけと会うというのは珍しい。
 追加戦士はクリスタリア宝路というが、実はマブシーナの兄。つまりクリスタリアの王子のはずだが、ヨドン軍襲来の際留守にしていたそうで、マブシーナは怒っていた。
 地球に来たのはキラメイストーンだけでなくモンストーンという石もあることが分かった。邪面師と合体することで邪面師をパワーアップさせる。
 以下小ネタばかりだが、今回は凄く古い映画や番組から山ほどネタ取ってる。
<小夜は自分を背負ってもらっても平気で山歩きする宝路のことを「ユカイツーカイ怪物くん」と言っている。さすがに子どもには分からないネタだろう。
 インセキ邪面が隕石を落とす際のかけ声は「ベントラー、ベントラー、ベントラー」。これも年齢的に分からない人が多いだろう。昔流行った宇宙人を呼び出すための呪文だ。
 魔進ジェッタは魔進ヘリコと共に空中静止してる。構造的に無理な気がする。
 インセキ邪面のインセキ攻撃を食ったキラメイブルーは「姿なき狙撃者はいなかった」と言っている。これも年齢的に…そもそもこれが映画のネタだと知ってる人はどれだけいる?
 モンストーンと合体してパワーアップしたインセキ邪面は「俺に触れると火傷するぜ」と言っている。小林旭か!(調べたら更に元ネタがあって、「君たちは、私の体にあたって暖をとろうというのか。忠告しておく、あまり近づいてはならない。さもないと手に火傷をしてしまうぞ。なぜって、見たまえ、私は、あまりに熱く燃えているのだから。全くやっとのことで、自分の炎が体の外に噴き出ないようにしているのだ。」というニーチェの言葉だそうだ。)
 町中で戦っていたはずが、突然採石場に舞台を移してる。昔からの戦隊の伝統は今も息づいてる。
 戦隊ものにしては極めて珍しいメンバーのキスシーンあり。お互いのほっぺたにたいしてだが、初めてじゃないだろうか?>
第13話 地底大戦争

  脚本:荒川稔久
  監督:加藤弘之
 キラメイシルバーのクリスタリア宝路はクリスタリアに養子に行った地球人で、マブシーナによれば、宝探しにしか興味がない男だという。宝路は自分の目的はお宝探しで、キラメイジャーの仲間になる気は無いと言ってしまう。

 敵はハエジゴクシェルガ。邪面師の力なしに現れた邪面獣で、本体は地下にいてハエジゴクのような触手で人間を捕らえてエネルギーにしていた。
 新メンバーとなるクリスタリア宝路について。マブシーナの兄と言われていたが、実は地球人。丁度地球に来ていたオラディン王と共に宝石発掘中に掘り当てたモンストーンを取り込んでしまい、その力を抑えるためにキラメイストーンを体に埋め込んでクリスタリア人となったのだとか。実は博多南無鈴の実兄で、クリスタリア人となったことで寿命が延びたのだとか。それがばれた時に「8時だョ!全員集合」のギャグをかましていた。
 今はお宝探しだけが目的という宝路に、クリスタリアの裏切りだと言うマブシーナ。一方、宝路の行動には何かの目的がある事を推測する充瑠。現時点ではその目的は不明。
 前回に続いて、宝路は何故か小夜ばかりにちょっかいを出してくる。小夜も宝探しに付き合う内に楽しくなっているみたいで、抱きつきながら一緒に探索しているシーンもある。
<博多南無鈴の開発したドリジャンは三連ドリルが特徴。100メートルを一分で掘り進めるそうだが、物理的には不可能に見える。
 前回に続き昭和ギャグが炸裂。一体誰をターゲットにしてるんだろう?>
VOL.4
<A> <楽>
第14話 孤高のエース

  脚本:下亜友美
  監督:加藤弘之
 お宝探しに邁進する宝路に勝手に押しかけて宝探しを手伝う充瑠。宝路が最初に探し当てたのは地球で眠っていた新しいキラメイストーンだった。宝路はこれは目的のものではないと探索を続け、充瑠はそのキラメイストーンを仲間にすべく連れ帰る。そんな時、SL邪面が現れ、キラメイジャーとキラメイシルバーが出動するが、キラメイシルバーの独断専行に他のメンバーが苛つく。

 敵はSL邪面。魔方陣を描くために走り回る邪面師で、まっすぐ走るしか出来ないが、立ち塞がる者をまるごと巻き込んで走り回る。そしてディーゼルバスラ。ディーゼル列車をかぶった邪面獣。
 ようやく宝路に充瑠が絡む。通常追加戦士は真っ先にレッドと絡むのに、登場から3話もかかってしまった。この話で簡単にレッドをリーダーとして認めてた。展開が早すぎる気がするな。
 クリスタリア時代の宝路の姿があった。実はその当時はガルザに憧れていて、その助言を受けて何事も一人でやろうとしていたが、実はそれを反省していて、仲間を作ろうとも考えていたそうな。全部口で言ってしまってるのが少々興ざめだが、中断を経ているので仕方ないか。
 今回キングエクスプレスはキラメイシルバーが使うことになったようだが、前回出てきた超重機ドリジャンも変形することになると思うので、やっぱりキングエクスプレスは浮いてるな。
<今時SLモティーフの怪人?と思ったら、案の定機関車仮面の真似してる。観た途端に分かったよ。ついでにゴレンジャーハリケーンの真似までしてた。
 これまで5人の登場ポーズで一人だけあぶれていたレッドにシルバーが絡んでポーズを取ってる。しかしなんだろうこのセクシーポーズは?
 結局今回SL邪面が魔方陣を書き終えたらどうなるのかが全く分からなかったが、引きかな?>
第15話 きけ、宝路の声

  脚本:金子香緒里
  監督:竹本 昇
 晴れてキラメイジャーの仲間となった宝路だが、妹のマブシーナは宝路を拒否し、宝路の言葉はまるで届かなかった。そんな時に外出したマブシーナはヨドン軍幹部クランチュラのゲームに巻き込まれてしまう。

 敵はクランチュラ。ヨドン軍幹部で退屈だったために地上に降りて人間を自分のゲームに巻き込んだ。そしてワナゲヒルドン。巨大な輪投げを敵にかぶせて輪を縮めて敵を輪切りにする邪面獣。
 宝路と時雨、それにマブシーナの三人が中心となったはなし。宝路とマブシーナは兄妹だが、クリスタリア崩壊の際に地球でお宝探ししていたことを今も恨んでいる。二人にはテレパシーがあるが、それが通じないと宝路が悩んでいる。一方、時雨はぐいぐい来る割に適当に離れてしまう宝路に戸惑いっぱなし。昭和の価値観の宝路は時雨を軟弱ものと断定して話を聞こうとしない。
 結果として宝路とマブシーナ、宝路と時雨どちらも認め合うという話になってる。マブシーナが宝路を認めるのは随分早かった。
 今回の敵は幹部のクランチュラで、初めての直接対決となったが、別段幹部が出る必要はなかったような?
<ワナゲヒルドンの顔の形が…どうでも良いか。>
第16話 マシュマロワイアル

  脚本:井上テテ
  監督:竹本 昇
 新たな邪面師マシュマロ邪面が現れ、女性達を次々にマシュマロに変えていった。すぐさま出動するキラメイジャーだが、マシュマロのようにダメージを受け流すマシュマロ邪面に全く攻撃が通用しなかった。しかもマシュマロにトラウマを持つ宝路は戦う事が出来ず、逃げられてしまう。キラメイシルバーが戦えるようにするため、宝路に理由を聞くのだが…

 敵はマシュマロ邪面。地球のマシュマロを気に入ったクランチュラが作り上げた邪面師で、人間をマシュマロに変えてしまう。肉体もマシュマロのようで、ダゲキ攻撃を全てはじき返してしまう。体を凍らせて攻略する。そしてハッシャリガニー。11話のハッシャボタンリガニーの改良版。ボタンをなくしてミサイルを発射放題にした。
 宝路の30数年前の甘酸っぱい思い出がトラウマとなってしまったという純情話。そのトラウマとなってしまったマシュマロを使って的を攻略するという昭和な物語が展開する。
 今回は宝路と瀬名が絡むが、何事も心置きなく戦うことが一番という瀬名が宝路の心残りを解消するという話になってる。瀬名が人の恋心を応援することで輝くということも出てきた。
 今回はお宝探しは小夜と時雨の二人で行い、新しいキラメイストーンを発見した。
<高校の頃に女性を振ったという宝路を「最低」と言っていたが、そこまで言われるほどのレベルだろうか?
 EDで博多南無鈴と充瑠のかけあいでPPAPの音楽が流れていた。ちょっとだけピコ太郎になってる。>
第17話 洋館の奇石

  脚本:三条 陸
  監督:渡辺勝也
 邪面師も出ていないのに邪面獣が出現する。キラメイジンで出撃するキラメイジャーだが、硬いハンマーを振り回すハンマーバスラに太刀打ちできず逃がしてしまう。そんな時、ようやく探し求めていたお宝のあり方を見つけたという宝路が、宝探しゲームに失敗してしまったため、為朝に助力を求める。

 敵はモグラたたき邪面。大金持ちの人間に化けて洋館を舞台に人間をゲームに誘い、失敗した人の闇エナジーを集めていた。そして邪面獣ハンマーバスラ。頭がハンマーになっていて、とても硬い。
 宝路と為朝が絡む話。一緒に戦うと言ったのに心を開いてくれない宝路の心を開くまでの話。充瑠ではなく為朝がそれを行ったのは面白い。
 今回の邪面師はこっそり闇エナジーを集めていた。この作品に関してはこちらの方が効率的だ。
 魔進ドリジャンが人型ロボに変形した。キラメイシルバー自身がシルバーキラメイストーンに変身し、ドリジャンと合体して変形した。人間が巨大化して巨大メカに合体するのは「星獣戦隊ギンガマン」のブルブラック以来かな?あとは人間じゃないけど「天装戦隊ゴセイジャー」のゴセイナイト。全員追加戦士だ。
 宝路が探していたのは全宇宙に4つしか存在しないといわれる究極の秘宝カナエマストーン。これを全部集めるとなんでも望みが叶うのだとか。
 実はマブシーナには消滅の危機が迫っており、そのマブシーナを救うためにカナエマストーンを探していたという事が分かった。
VOL.5
<A> <楽>
第18話 闇落ち

  脚本:三条 陸
  監督:渡辺勝也
 大いなる闇の呪いによってマブシーナが消えてしまうという宝路の言葉に動揺するキラメイジャーの面々。だが宝路の方にも体に異変を感じていた。実は先日の戦いでガルザに撃ち込まれたジャメンタルがその体内にあるモンストーンに働きかけ、邪悪な心を呼び覚ましていたのだ。

 敵はモンストーン。かつて宝路の中に入り込んだもので、クリスタリアで埋め込まれたキラメイストーンによって抑えられていたが、ガルザによって呼び覚まされた。体内からキラメイシルバーを操る。
 キラメイシルバーが邪悪化するという話。本来数話かけるべきストーリーだが、今回一話で完結してしまった。
 宝路が前回掘り出したカナエマストーンは四つ揃えばどんな願いも叶う。それをマブシーナに使うために努力してきた宝路は自分の中のモンストーンを消すためには使えないとストイックに考えていたが、充瑠によってあっけなくその力が使われてしまった。オチはカナエマストーンは一つでもある程度の望みは叶い、更に四つ揃った時にはもう一度大きな願いが叶うのだとか…相当いい加減な設定だ。
 超重機ドリジャンが晴れて魔進ドリジャンに進化した。ショベロー軍団と合体することでギガントドリラーギガ盛りスペシャルとなった。
<臨死体験をするとオラディン王と出会う充瑠。いくつものコメディアニメで使われてる手法なので、これ真面目にやればやるほどコミカルに見えるので、多用は禁物だ。
 充瑠の滑舌が急に悪くなったんだが、何か理由があるのか?>
第19話 相棒

  脚本:金子香緒里
  監督:加藤弘之
 知り合いに頼まれて子ども達の絵の指導を始める充瑠。だが一人どうしても指導を受けない子がいて、その子に絵に興味を持ってもらおうと他のみんなに相談をしていた。そんな時、現れたスモッグジョーキーに向かって行くのだが、何者から謎の光線を受け、キラメイジャーの面々はそれぞれの相棒と魂が入れ替わってしまった。

 敵はスミカエ邪面。謎の光線住み替えビームを出し、その光線を浴びた二人の魂を入れ替える。そしてジュウタクローンダガメス。家と金袋の二つの顔を持った邪面獣。
 玉石の入れ替わりの話。これまでにも戦隊シリーズでは何度かやってるけど、相棒のメカと入れ替わるというのは初めてのこと。相棒が喋る戦隊ならではの描写だが、これまでこのパターンは作られてこなかった。
 充瑠が子どもと寄り添うことを教わるという話になるが、子どもに言い聞かせるのではなく、子どもに寄り添って理解しようとするのが今風の作風だ。相棒を褒めることで力を引き出すというのも今風。
 同じく光線を浴びたギガントドリラーだが、宝路は入れ替わらなかった。そりゃギガントドリラーは宝路本人だからな。
<瀬名と魔進マッハが入れ替わった際、マッハは自らの体を抱きしめながら「お嬢さんの良い匂いがする」とか言いながら身もだえてる。やばすぎる描写だ。
 キラメイストーンになってしまったキラメイジャーだが、ちゃんと合体できた…考えすぎなんだが、これって生身の合体というやつでは?>
第20話 あぶないペア

  脚本:下亜友美
  監督:加藤弘之
 何でもくっつけてしまうセッチャクザイ邪面が現れ、町の人や物を手当たり次第にくっけてしまう。主導したキラメイジャーも武器などをくっつけられてまともに戦えない。高校の補修抜け出して遅れてやってきた充瑠はたまたまそこにいたクラスメイトの瑞希とくっつけられてしまった。正体を知られないようにしなければならないため、変身が解けなくなってしまったキラメイレッド。

 敵はセッチャクザイ邪面。頭部が接着剤のチューブになっている邪面師。ここから出る接着剤はなんでもくっつけてしまう。そしてセッチャクザイシェルガ。なんでもくっつける接着剤を頭から出す邪面獣。
 充瑠の正体がばれてしまうという話。正体を隠すつもりが、空気を全く読まない宝路にばらされてしまった。
 劇場版に出てきた外面女子の柿原瑞樹が再登場。表裏がありすぎるキャラで、特にイケてない充瑠には高圧的に振る舞ってしまう。充瑠相手にした途端、それまでの外面が剥がれてしまうので、相当底は浅いけど。充瑠はそんな二重性こそが魅力だと言ってる。そしてそんなずる賢い瑞樹こそが攻略の糸口になった。あと、劇場版で瑞樹を描いた似顔絵がおかしいと言われていて、フォローが無かったが、ここでちゃんとその理由も語られた。
 今回ついにキラメイジンとギガントドリラーが合体した。セッチャクザイシェルガの接着剤で背中同士をくっつけて戦うと言うものだが。しかし本当の合体はあるんだろうか?
<キラメイレッドとベチャットをくっつけたセッチャクザイ邪面は「フィーリングカップル」と言っていた。一体こいつ年齢いくつだ?>
第21話 釣れ、ときどき達人

  脚本:荒川稔久
  監督:坂本浩一
 二つ目のカナエマストーンのありかを突き止めた宝路。だがそこでは既にストーンが掘り出された後だった。そんな中でヨドン反応があり、駆けつけたキラメイジャーだが、邪面師は見当たらないのに、そこにいた人たちが何かに引っ張られるように天の彼方に飛ばされてしまう。更にマブシーナの目にヨドンの紋章が浮かび上がり、苦しみ始める。

 敵はツリザオ邪面。空中のヨドン空間に隠れ、そこから釣り針を垂らしてそれにかかった人間を釣り上げる。カナエマストーンリバーシアの力で時を超えて釣りをしていた。そしてモーターボートバスラ
 前に宝路が言っていたマブシーナに対する呪いが発動。まだ完全ではないが、7日後に死ぬと言われている。
 マブシーナの病状を癒やすためには7日で残り三つのカナエマストーンを見つけねばならなくなった。なんか『アベンジャーズ』を思わせる展開だ。今回で一つは見つけた。あと二つ。
<ツリザオ邪面によって翌日から連れてこられた人はちゃんと帰れたのだろうか?その描写もないし、それが出来たのかも分からない。一日くらいだと別に良いのか?>
VOL.6
<A> <楽>
第22話 覚悟はいいかそこの魔女

  脚本:荒川稔久
  監督:坂本浩一
 ヌマージョの呪いが発動したマブシーナの命はあと僅か。未だ二つしかカナエマストーンは得られておらず、マブシーナ救出は絶望的かと思われたのだが、カナエマストーンの一つリバーシアは時を超えることが出来ることが分かる。そこで時を遡り、呪いを掛けたヌマージョを倒そうと考える。

 敵はモーターボートバスラ。地中を自在に動ける邪面獣で、キラメイオーとギガントドリラー相手にも圧倒的な力を発揮した。
 過去に戻るという話で、割と昔の戦隊ものではよくあった。昔のはかなりいい加減なものだったが、この作品ではかなりきちんとその辺は考察されている。過去を大きく変えるとキラメイジャーが誕生しなくなる可能性もあるとして、基本的に歴史を変えず、ヌマージョの体液だけを回収する事になった。
 ただそのヌマージョも強すぎて、キラメイレッド一人では到底体液の付いたカップを回収できず、敢えて毒液を吐かせてそれをキラメイソードに付着させて回収。
 これによってどんな呪いも浄化できるアクアキラメイストーンが復活。魔進ザビューンが登場した。魔進ジョーキーの代わりにキングエクスプレスと合体してキングエクスプレスザビューンが登場した。
<オラディン王たちを足止めしようとする為朝と瀬奈はベチャットの格好をして現れるが、その際の台詞は「ベチャット参上。ベチャット妨害」だった。この作品対象年齢高すぎないか?
 全開に続いて登場したモーターボートバスラはちょっと強すぎる。伏線なしでいきなり強いのが出てくるのは不自然。>
第23話 マブシーナの母

  脚本:下亜友美
  監督:竹本 昇
 復活した魔進ザビューンから、死んだと思われたマブシーナの母であるマバユイネはその記憶を王冠に移しており、まだ生きていると言われる。しかし家族思いのマバユイネがクリスタリア崩壊を知ったら本当に死んでしまうと言われ、マバユイネを騙すためにお芝居をしていると言い張ることになった。それに付き合うことになったキラメイジャーたち。

 敵はキンコ邪面。人間をコインに変えて頭部の金庫に収める。そしてキンカイリガニー。巨大な金塊の頭部を持つ邪面獣。顔から出る光線を浴びると相手が金になってしまう。
 死んだとばかり想われていたマブシーナの母マバユイネが生きていたという話。親を騙す話って、考えてみたら戦隊ものの定番の一つだ。最後はお芝居がばれてしまうのも定番だ。
 演技だとマバユイネを騙しながら戦わなければならなくなったキラメイジャーがすごく戦いにくそうに戦っているが、それぞれ結構楽しそうにも見える。
<今回はガドルもクランチュラも登場しないため、目的が今ひとつ分からなかった。ちょっとだけでも今回の作戦を説明して欲しかった。>
第24話 バンドしちゃうぞ!

  脚本:井上テテ
  監督:竹本 昇
 小夜は患者の少年幸也が作った曲を医者のバンドで演奏することにした。ところが街に出てきたスピーカー邪面の騒音によって小夜以外のメンバーが事故で怪我をしてしまう。仕方なくキラメイジャーの面々がバンドメンバーに入る事になる。

 敵はスピーカー邪面。騒音をまき散らして周囲の人間の不快度を上げる。ちなみに演奏してるのはクランチュラで、その音を流してるだけで、受信機であるアンテナを折られると力を失う。そしてジュークボックスヒルドン。頭部のジュークボックスからCD状の光線を発する邪面獣。
 小夜が中心となって一人の少年に希望を与える。そのためにキラメイジャーがバンドを結成するという話。これは戦隊では初めてのことだな。一応メンバーでバンドを組んだのは電脳警察サイバーコップがある。小夜以外はほぼ素人なので、大変な状況になってしまい、小夜がキレまくってる。テンポ良く物語は終わって最後はキラメイジャーのバンドで一曲歌って締めてる。
 前回登場しなかったクランチュラとガルザがエレキギターかき鳴らしてノリノリだった。どっちも演奏が酷く、それがとんでもない破壊力となってる。スピーカー邪面が倒されてもう音楽は地上に配信されてないのにやっぱりノって演奏し続けるガルザが良い。
<幸也少年は自分の作った曲を小夜に演奏させることになるが、譜面もちゃんと渡したんだろうか?全部耳コピだとしても、全曲演奏聴いてないと思うが。
 幸也少年の口癖は「別に〜〜じゃないし」…典型的なツンデレキャラだな。
 ジュークボックスのことを知らない充瑠…そういう世代か。>
第25話 可愛いあの巫女

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 マブシーナの呪いは解けたが、今度はカナエマストーンを使ってクリスタリアそのものを復興させたいという願いを持って、新たなカナエマストーンを探し始める宝路。次の目的地は充瑠の知っている神社と知り、宝路に付き合う充瑠と為朝は、そこで美しい巫女を見かける。

 敵はバクダン邪面。頭部に巨大なバクダンを付けたじゃ面師。クランチュラから独特の美学を与えられ、ボーリングのピンに見立てた10人の人間を爆弾で転がした時に爆発させる爆弾を転がす。尚、初見の瀬奈からは「丸めた消しかす邪面」と呼ばれたが、本人曰く「爽やかバクダン邪面」だそうだ。そしてモンストーン。カナエマストーン・エネルギアを取り込み、ギガントドリラーさえも圧倒した。
 三つ目のカナエマストーンの探索で、カナエマストーン自体はすぐに見つかった。今回の中心は為朝で、神社にいた巫女に心引かれるが、実はそれはヨドン皇帝の秘書ヨドンナだったというオチ。そういえば男性のイエローは惚れっぽいキャラが多いような?
 そしてこの回からヨドン皇帝の秘書ヨドンナが登場。ベチャットをパワーアップさせる能力を持つ。今回はベチャットだけだが、当然ベチャットから生み出される邪面師もパワーアップできるはず。
<為朝の一目惚れを知った宝路は「一目会ったその日から、恋の花咲くこともある」とか言っている。昭和だなあ。>
VOL.7
<A> <楽>
第26話 アローな武器にしてくれ

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 ヨドン皇帝の秘書ヨドンナによってヨドンヘイムと地球をつなぐトンネルが作られようとしていた。しかもパワーアップしたベシャットの大群にも敗北を喫してしまうキラメイジャー。カナエマストーン・エネルギアでパワーアップすべきだという意見が多数となったキラメイジャーだが、充瑠だけがそれに反対する。

 敵はバクダン邪面。ヨドンナによって五体に分裂し、無差別爆破によってヨドンヘイムと地球を結ぶトンネルを作ろうとする。
 キラメイジャーのパワーアップして五人がゴーキラメイジャーとなる話。前回取ったカナエマストーン・エネルギアの力を使ってパワーアップしようとするのだが、その前にパワーアップしすぎたベシャットが自壊するのを目にしていたため、極端なパワーアップを避けることになった。これまでの戦隊作品の中で、パワーアップに制限を加えたのは初めてかも?「限界は超えるためにある」ではなく、「限界は超えないためにある」という概念が面白い。具体的には100秒だけパワーアップするというもので、それ以上は肉体が保たないので強制解除される。
 それを教えてくれたのは、今回もクリスタリア王オラディン王だった。
 ヨドンナに惚れていた為朝は失恋。それを充瑠に慰められて逆にキレていた。無理もないか。
<今回の充瑠のひらめきは「限界は超えないためにある」だったが、全く逆のことが前作騎士竜戦隊リュウソウジャー1話で言われていたのが皮肉。
 キラメイゴーアローは一本しかないので、全員で使いまわし。ちょっと効率が悪い。>
第27話 大ピンチランナー

  脚本:横手美智子
  監督:渡辺勝也
 スプリントの記録が伸び悩んでいる瀬名はスポンサーであるスクラッチ社の母子社員美希となつめの協力でサポートギアを装着してトレーニングを開始した。だがキョウリョクセッチャクザイ邪面によってサポートギアが外れなくなり、更に時速15キロ以下になるとギアが爆発してしまうという事態に。

 敵はキョウリョクセッチャクザイ邪面。セッチャクザイ邪面の弟で、更に強力な接着剤を振りまく。ヨドンナの作戦のサポートで瀬名以外のキラメイジャーを足止めする。そしてキョウリョクセッチャクザイシェルガ
 「激獣戦隊ゲキレンジャー」客演回で、ゲキレンジャーのサポーターでスクラッチ社社員の真咲美希と娘のなつめが登場。2007年の作品だから、もう13年前の戦隊だ。元々が戦隊のサポートだったので、瀬名の活動にも理解があるとか。ジャン語を操り、それが攻略の鍵となった。
 今回はヨドンナが主導した作戦で、人間の限界を知るために瀬名を体力の限界まで走らせることにした。全く音を上げない瀬名に苛ついて爆破しようとしてるけど、それじゃ試験にならんだろうに。
 ゴーキラメイジャーの必殺技スパーリングフェニックスはキラフルゴーアローを持つメンバーにキラメンタルを送って発射する。それが激気注入ににているとなつめが言っていた。それで客演だったのか?
<ツッコミどころでは全然ないのだが、マスター・シャーフーの声を聞くだけで泣きそうになる。
 「ゲキレンジャー」放映当時子どもだったなつめを先輩呼ばわりする瀬名。これだけでちょっとショックがある。
 ショックを受けた宝路の台詞は「なんじゃー、こりゃ」だった。この台詞はもはや定型句だな。>
第28話 時雨泣き

  脚本:金子香緒里
  監督:渡辺勝也
 CARATでうたた寝していた充瑠は夢でオラディン王と会う。そして夢から覚めるとその手にはクリスタル製の鍵があった。そんな時、正体不明の崩壊が地上の各地で始まっていた。見えない敵によって翻弄されるキラメイジャーと、敵の攻撃を受けきらめきを失ってしまう魔進たち。そのきらめきを取り戻すためには、地球にあるキラメイストーンのハコブーの助力が必要だという。

 敵はプロジェクターゴモリュウ。ヨドンナがパワーアップさせた邪面獣で、クランチュラの作り出したプロジェクションマップで姿を消していた。
 強大な力を持った目の見えない敵と戦わねばならないキラメイジャーの活躍を描く話。敵によってキラメイストーンが不稼働になってしまったため、部隊を二つに分けて充瑠と時雨の二人が解決策を求め、残りのメンバーは見えない敵を見えるようにする工夫を探す。
 キラメイストーンを復活させるにはハコブーというキラメイストーンの力を必要になったのだが、そのために時雨と充瑠がハコブーの感情を取り戻すためにエンターテインメントを提供しようとする。具体的には二人で漫才をしてるんだが、それでは全く感情を揺り動かすことが出来ない。感情を取り戻したのは時雨の嘘泣きによるものだった。実は事前にハコブーは悲しみの感情に同化しやすいという情報をもらっていたからで、時雨のファインプレー。
 そして新しい戦力として魔進ハコブーが参戦。
 今回手持ちカメラで戦いを切れ目無く映しており、かなり凝った撮影方法を用いている。
<ハコブーの元に連れて行った魔進ザビューンだが、島に着いた時に帰ってしまった。後でキングエクスプレスザビューンになるためだったが、充瑠達の帰り道はどうするんだよ。>
第29話 まぼろしのアタマルド

  脚本:井上テテ
  監督:渡辺勝也
 輝きを失った魔進たちを救うため、聖地アタマルドに行こうとするキラメイジャー。しかしハコブーによればアタマルドは中心にあるミラクルストーンが本来の輝きを失っており、魔進の輝きを取り戻すことが出来ないという。しかし充瑠は夢でオラディン王から託された鍵を使えばミラクルストーンを復活させられると考える。宝路を除くキラメイジャー全員でまずアタマルドに行くことになった。

 敵はプロジェクターゴモリュウ。空を飛んで逃げようとしたところをグレイトフルフェニックスに粉砕される。
 敵がパワーアップしているのに合わせ、キラメイジャーの側も更なる戦力増強。死んだはずのオラディン王だが、実はその魂は肉体から分離されており、その魂を取り戻すことで魔進オラディンとなった。
 その場所へと向かうため、キラメイジャーには試練が与えられる。それは正しい扉を通ってオラディン王の下へと行くというものだったが、充瑠だけがその扉の秘密を探り当てた。
 キラメイストーンを魔進にする能力を持つオラディン王は、自らが魂を転送させたミラクルストーンを魔進にしたが、それは不死鳥の姿だった。本人が一番なりたいものになった訳か。
 キラメイレッドが乗った魔進オラディンと魔進ハコブーが合体することで新兵力グレイトフルフェニックスとなった。いつも一緒に戦う訳じゃないらしいが、大変燃える展開ではある。
<魔進ハコブーと魔進オラディンの合体。それは稲田徹と杉田智和の合体。デカマスターとオラディン王か…別に変な意味ではないぞ。
 グレイトフルフェニックスが持つのは二本の斧だった。昔「聖戦士ダンバイン」で出たオーラバトラー"ビアレス"を思い出した。好きなオーラバトラーだったもんで。>
VOL.8
<A> <楽>
第30話 誇り高き超戦士

  脚本:下亜友美
  監督:加藤弘之
 オラディン王が参戦したものの、王がいるアタマルドと連絡が取りにくいことが分かり、他に頼りになる戦士はいないかと考え始めるキラメイジャー。そんな彼らを見守る博多南博士はなにか当てがある様子だった。

 敵はマネキン邪面。人間をマネキンのように固定化してしまう邪面師。ヨドンナの力を受け、人間を完璧にマネキンに出来るようにパワーアップする。そしてトルソーヒルドン。マネキンのトルソーを頭部に付けた邪面獣。
 更に新しい戦士キラメイゴールドが参戦…かと思ったら、そうじゃなかったというオチが付いた話。博多南が自分も変身すると言い出すのではないかとキラメイジャーたちが思い込んで勝手に混乱するのを眺めるのが楽しい話だった。ちなみに博多南がやってるのは、自身が戦士になるのではなく、アタマルドにいるオラディン王への通信装置を作ることが目的だった。
 過去宝路がクリスタリアに行く際、高校生の頃の博多南の姿がある。よく似た人を連れてきたな。
 キラメイゴールドはちゃんとスーツとヘルメット作られてる。造形頑張ってるな。
<マネキン邪面は頭部にマネキンのトルソが付いてる。すげえ動きにくそうなデザインだ。
 博多南がキラメイゴールドに変わったらピコ太郎になるのでは?
 キラメイジンとグレイトフルフェニックスの合体技はグレイトフルフェニックスがキラメイストーンを次々に投げつけるというもの。中にキラメイジャーがいるので、中の人は凄まじいダメージが来るようだ。ちなみに今回キラメイジンを操縦していたのはイエローだけなので、ダメージ食ったのはイエローだけ。>
第31話 おもちゃ

  脚本:荒川稔久
  監督:加藤弘之
 他のキラメイジャーが仕事中に現れた邪面獣ピンチインアウトダガメスと戦うキラメイレッドのキラメイジンとシルバーのギガントドリラー。ところが邪面獣のビームを受けてしまった二体のメカはオモチャサイズになってしまう。そんなオモチャを小学生が拾ってしまう。

 敵はピンチインアウトダガメス。二つの頭を持ち、片側は対象を巨大化させ、片側は対象を縮小させる光線を出す。戦いの中でキラメイジンとギガントドリラーを縮小させオモチャサイズにしてしまった。
 今回は充瑠と宝路二人が中心の話で、子どもとの交流が描かれる。昔から戦隊ものは子どもとの相性が良いので、その系譜にしっかり則ってる。ここに登場する少年はお母さんが忙しくて一人でお留守番をするのが寂しい少年で、現代的なモティーフと言えるだろう。素直すぎるのがちょっとガキっぽくないけど。母親の方もあるいはシングルマザーなのかな?
 今回はオモチャになったキラメイジンを使う話で、既製品のオモチャを使えるのが良い。こう言う使い方もありだな。
<キラメイ魔進を合体させる少年。随分手慣れてるな。初見だと結構面倒なんだよ。
 ピンチインアウトダガメスが暴れ回っているのに、少年の周囲は全くの平和状態。温度差がありすぎる。>
第32話 小夜に首ったけ

  脚本:荒川稔久
  監督:田口清隆
 小夜がイケメン医師とデートしていると聞かされたキラメイジャー。そんな時にヨドン反応が生じ、小夜のデートを邪魔されないように自分たちでなんとかしようとする。しかしその敵ナゾカケ邪面から出された謎かけに解答できなければ触れることも出来ず、誰もその問いに答えることが出来なかった。

 敵はナゾカケ邪面。謎かけを出し、それに答えられた者だけに自分の攻撃を許すという邪面師。謎かけが解けない限りは無敵だが、謎かけが解かれてしまうとてんで弱い。
 小夜の中心回で、アメリカ時代の同級生との交流が描かれる。オープニングでは楽しそうな作品に思えたのだが、ヨドンヘイムの大侵攻の前触れで意外に重い物語が展開している。
 一方ガルザはハコブーの前に現れ、闇の力でアタマルドに案内させた。これによって地上への侵攻と共にアタマルドへの侵攻も開始された。一気にラストバトルっぽい展開になってきた。
 キャラクター内に恋愛感情はないため、恋愛話をネタとしてみんなで共有し合うのが結構面白い。
 本作はウルトラマンシリーズで名を馳せる田口清隆監督のスーパー戦隊初監督回。
<ヨドンヘイムの科学が進んでいることを知って、協力するという日下。これまでキラメイジャーが撃退してきたことは顧慮してないんだ。>
第33話 巨獣パニック大激突!

  脚本:荒川稔久
  監督:田口清隆
 ヨドンナによるヨドンアイビーを繁殖させる作戦と、ガルザによるアタマルドへの侵攻の二面作戦で地球は危機に陥る。オラディン王からの連絡でアタマルドの危機を知った充瑠は、小夜の救出、三体の邪面獣との戦い、アタマルドの救出全てを同時に行う事を決断する。

 敵はタンクリガニーシールドシェルガセンゴクバスラの三体の邪面獣。三体が縦列で突進することで大きな破壊力を得ている。
 まるで最終回のような絶体絶命の状況の中での戦い。この中で充瑠のひらめきで起死回生の作戦が展開した。これが最終回だったらストレートな肉弾戦となるところを捻ってるのが上手い。だから作品の途中でこの話があったのか。
 充瑠の作戦というのは、キラメイストーンとなったオラディン王は意識を別のキラメイストーンに移すことが出来るというひらめきで、キラフルゴーアローの中に意識を移して一度地上に来させ、それを撃つことでガルザの攻撃をかわした。
 その後、通常では破壊不可能なヨドンアイビーを破壊するため、オラディン王がキラフルゴーアローに宿って巨大化。キラメイジン、ギガントドリラー、キングエクスプレスザビューンの三体でアローを撃つという新必殺技が登場。恐らくこれが最強の攻撃となるのだろう。
<小夜の台詞「私はどうなっても良いから撃って」…いやあ。流石の台詞だ。
 ヨドンアイビーの種を巡っての攻防戦は、かつてゴレンジャーハリケーンを巡ってゴレンジャーとゾルダーの奪い合いを彷彿とさせるが、それが巨大戦でやってるため、大変見応えがある…というか、かなりもっさりしてる。>
VOL.9
<A> <楽>
第34話 青と黄の熱情

  脚本:金子香緒里
  監督:山口恭平
 キラメイジャーに対して戦いを挑むヨドンナに対し出動したキラメイジャーだが、為朝をかばった時雨が毒液を浴びてしまう。時雨を救うためにはヌマージョの邪面を割るしかないが、ヌマージョに攻撃を与えられるのは毒液を浴びた人物だけだという。

 敵はヨドンナ
 21話の過去編に登場したヌマージョだが、その怨念は邪面に宿っており、その邪面を用いた作戦。為朝に的を絞った作戦で、為朝を苦しめるために敢えて時雨を毒に犯したとのこと。為朝と時雨の良い連携でなんとか勝利できた。
 ヌマージョの邪面は毒に犯された人間でないと攻撃できない。21話でも確かに毒に犯された王妃によって倒されていた。
 今回も二面作戦で、ジャメンタルが兄弟になったガルザは魔進エクスプレスを乗っ取る。いつもキングエクスプレスにされてしまった分の仕返しだそうだが、「やられたらやり返す。乗っ取り返しだ」の台詞はネタ過ぎ。30分でよくこれ収めたな。二話に渡ってもおかしくない詰め方だった。
 最後にちらっとヨドン皇帝の姿が現れている。いよいよ大詰めも近い。
<毒に犯されながら攻撃しようとするキラメイブルーは「飛ばない男はただの男だ」と言っていた。その通りだ。>
第35話 マブシーナ放浪記

  脚本:井上テテ
  監督:山口恭平
 ある日マブシーナが目覚めると、カラットの基地は破壊されており、自身は泥だらけだった。博多南によれば、日本茶で酔っ払ったマブシーナがこれをやったのだという。その間に邪面獣が出現しており、キラメイジンが出撃していたが、タイミングが合わずに逃げられてしまった。

 敵はゴルフ邪面。ゴルフクラブを用いて人間を打ち込み、ジャメンタルを集めていた。マブシーナが掘り出したモンストーンを取り込んでパワーアップした。そしてカートヒルドン。ゴルフ邪面にぶっとばされた宝路が中に取り込まれてしまった。
 基本的に健気で引っ込み思案のマブシーナは、これまであまり個性を出すことがなかったが、日本茶で酔っ払い、酒乱だったという話。一気に個性が出てきた。完全なコメディ回だが、もうちょっと早くやってた方が良かった話だ。面白いから良し。
 マブシーナの暴走で宝路が邪面獣に取り込まれてしまったため、ガルザのスモッグジョーキーが邪面獣を攻撃するという変な話になってる。
 戦いに巻き込まれて酷い目に遭うアイス屋さん役でマジイエローの松本寛也が出演。おそらくは一番スーパー戦隊に出演した役者だろう(これまでに魔法戦隊マジレンジャー特命戦隊ゴーバスターズ手裏剣戦隊ニンニンジャー宇宙戦隊キュウレンジャーに出演している)。
<ゴルフ邪面の台詞。「ワイはゴルフ邪面や。ホールインワンやでえ」…気のせいか、どこか聞き覚えが…
 酔っ払ったヨドンナはネクタイを頭に巻いてる。昭和の懐かしい酔っ払いだが、そもそもこの作品でネクタイは全く出てない。
 ゴルフ勝負になった際、キラメイグリーンは「味噌ラーメン」と言いつつボールをショット…これもどこかで?>
第36話 RAP【ラップ】

  脚本:下亜友美
  監督:田崎竜太
 クリスタリアの聖なる日クリスタスを前に盛り上がるキラメイストーンたち。そんな時にクランチュラ自らが勝負を挑む。勝負の方法はラップ。その勝負を受けたキラメイジャーの四人だが、戦いの後で何か四人の様子がおかしくなっていた。暴言を吐く四人に、キラメイストーンもキレてしまう。

 敵はターンテーブルゴモリュウ。クランチュラ自身が操縦する邪面獣で、頭部のスピーカーから音波攻撃をする。
 クリスマス企画で充瑠と魔進ファイヤーとの絆がキラメイジャー全員の絆を呼び覚ますという話。
 クランチュラ自らが参戦。基本的にふざけた作戦を得意とするクランチュラなので、今回の勝負もラップバトルになってる。ラップバトルは立派な競技だが、戦隊ものでやるものではないな。クランチュラのラップバトルを受けた人間は心が闇に支配され、闇の心に覆われてしまうと言うもの。実はこれ一番効果的な攻撃の気がする。実際ヨドンナが遊んでなければキラメイジャー負けてた。
 悪口というのは真実の一端を掴むからこそ効果がある。身も蓋もない悪口でないことが重要。それをしっかり踏まえていた良い脚本だ。
 ヨドンナが苦しんでるシーンがある。その度ごとに闇の力が増しているようで、そろそろヨドン皇帝の登場が近いようだ。あとクランチュラが倒された際、末期の台詞を言ってた気がする。本当に退場するのか?
<言葉の暴力で言葉の矢がレントゲン写真の心臓を直撃する。「必殺」シリーズで見たことあるぞ。
 闇のMCバトルでは審判として本職のラッパーが登場してる。そんなのを連れてくるとは随分世慣れてるな>
第37話 せな1/5

  脚本:荒川稔久
  監督:田崎竜太
 ヨドン皇帝からオラディン王に会いに行けという命令を受けたヨドンナは瀬名の前に現れてオラディン王の居場所を聞く。その際鞭で瀬名を打ったところ、キラメイグリーンが五人に分裂してしまう。それぞれ瀬名の様々な性格から生まれた五人は全く性格が変わってしまう。その中で一人後ろ向きな性格の瀬名がいた。

 敵はヨドンナスモッグジョーキー
 瀬名が五人に分裂してしまった。前回クランチュラが倒されても生きていたのは、この方法を用いて1/5だけが倒されたのだという。
 分裂した瀬名は基本的にこれまでのポジティブな性格を引き継いだ四人の瀬名と、全く性格が違う一人ネガティブな瀬奈がいる。最後の一人だけが戻ることを拒否してしまう。しかし実はこの後ろ向きの性格こそが瀬名の慎重さを形作っており、彼女がいないと暴走しっぱなしになってしまうという。実際そうでないとろくでもない人間になってしまうのは確か。面白かったんだが、これって『インサイド・ヘッド』の設定そのまんまだ。
 ヨドン皇帝から指令を受けたヨドンナはオラディン王に会いに行く。そこで分かったのは、ヨドンナこそがヨドン皇帝だったということ。精神が別なので、ヨドンナ自身はそのことを知らない。「ジョジョの奇妙な冒険」のディアブロみたい。
<この作品、男同士で妙に仲が良い話が多いが、女性同士でもそうなってる。任務ではなく感情で仲良くなる作品って結構珍しかったりする。>
VOL.10
<A> <楽>
第38話 叔父の月を見ている

  脚本:井上テテ
  監督:竹本昇
 残った最後のカナエマストーンの発掘に出た宝路は、そこでガルザとい出会う。かつてクリスタリアの真の剣士を決めるグラジュエルのやり直しを申し出るガルザの申し出を受ける。一方、現れたムシバ邪面と戦う残ったキラメイジャーたちは、全員虫歯にさせられてしまった。

 敵はムシバ邪面。人間の歯をムシバにしてしまう邪面師。顔は極めて硬く、ほとんどの攻撃を防いでしまう。弱点は頭頂部にある虫歯菌。「歯」をネタにしたダジャレを連発する。
 宝路中心の話で、かつてクリスタリアで中断させられた決闘を続けるという話。その試練中に幻覚を見せられ、キラメイジャーの方が敵に見えてしまう。その試練を越えて最後のカナエマストーンであるカナエマストーン・イリュージョアを手に入れるのだが、折角発見したキラメイストーンをヨドンナにかっさらわれてしまった。
<宝路本人を前にすると呼び捨てなのに、他の人に宝路のことを語る時には「さん」付けだった。どんなルールがあるんだろう?>
第39話 皇帝はスナイパー

  脚本:金子香緒里
  監督:竹本昇
 ヨドン皇帝はガルザにキラメイジャーの抹殺を命じるが、その際皇帝の別人格シャドンを同行させる。そんな時、クリスタリアの成人のお祝いキシンジーセでマブシーナに宝石を贈ろうとする宝路。そんなマブシーナをスナイパーが狙っていた。

 敵はシャドン。ヨドンナに続くもう一人の皇帝の別人格で、影に隠れての狙撃を得意とし、撃たれた人間は泥団子にされてしまう。キラメイジャーを一人一人狙撃するためにマブシーナをまず狙う。そしてキババスラ。かみつき攻撃を得意とする邪面獣で、キラメイストーンの表面を削る。
 もう一つの皇帝の人格が登場。広島弁を使うスナイパーという、かなり狙ったキャラだが、流石に強かった。話自体はだいたいいつも通り。為朝の機転でキラメイストーンの光を集めて影をなくすという方法で逆転勝利を得た。
<シャドンの最初の狙いがはずれたのはわざとだったが、その際姿を見られていた。そっちの方が問題だ。
 シャドンは影のあるところどこでも出現する。しかし影というのはどのレベルなんだろうか?雲で隠れても影は影だ。
 シャドンの決め台詞「往生せいや」は元ネタパトレイバーだろ?>
第40話 痛む人

  脚本:徳永富彦
  監督:葉山康一郎
 宝路から奪ったカナエマストーン・イリュージョアを使うと絶望に落ちた人間を邪面獣に変える事が出来ることに気づいたクランチュラはハリガネ邪面を作り、人間を騙すよう命じる。一方、ネットで見た絵の上手い絵師と知り合った充瑠は小学生だったその絵師から絵のコツを学ぶことになった。彼によれば絵の先生がいるとのことで、充瑠も会いに行く。

 敵はハリガネ邪面。頭がハリガネで出来ており、それでどんな人間の顔にも化けることが出来る。人を絶望に落として邪面獣にするために生まれた。そしてジイシキシェルガ。カナエマストーン・イリュージョアによって人間が変形させられた邪面獣。
 充瑠を中心に、もう最終回近いのに、まるで番組序盤で扱うような話が展開する。これが初期にあれば、邪面獣になった人間を戻すというテンプレもできたものを。カナエマストーンは一回使用したら効力なくすという設定は有効らしい。
 ネットで誹謗中傷を受けることでダメージ受ける人物が登場。自意識ばかりが肥大して引きこもりがちという、テンプレのオタクだが、地味に観てる側がダメージ受ける。
 基本的にポジティブシンキングな充瑠が珍しく本気で怒りを見せているが、人の中にあるキラメキを消そうとする存在が許せないらしい。
 ハリガネ邪面が誰に変身したか分からないので、仲間内で疑心暗鬼になるキラメイジャーの面々のコミカルな描写もあり。
<引きこもりがちの男の名前は八太三郎。戦隊ものの原作者(?)八手三郎が元ネタか?
 八太の家にある漫画とかアニメとかは全部架空のものだが、タイトルで元ネタが分かるものばかりなのが凄い。中にはデカレッドのまがい物のようなものもあり。鉄拳だけは本物っぽいな。そういえば前に為朝がeゲームでやってたのも鉄拳だったから、コラボでもしてたのかな?
 八太の部屋はオタクの部屋にしては小綺麗すぎる。潔癖症なのかな?
 八太は「漫画賞に応募することにした」と言っていたが、いつ送ったんだ?その日のうちに結果発表になってるぞ。>
第41話 ありのままでいたい

  脚本:横手美智子
  監督:葉山康一郎
 人間から邪面獣を生み出すという画期的作戦が阻止されてしまったクランチュラは、再び創造の力を取り戻すべく、人を猫に変えてしまうマネキネコ邪面を作り出して創造の元にしようとする。

 敵はマネキネコ邪面。クランチュラの最高傑作という邪面師で、人を猫に変えて気力を奪ってしまう。本人もとても気まぐれで、猫化した人間を放っておいてたが、ヨドンナによってパワーアップされ、従わせる猫を全部凶暴化させた。そしてネコカンリガニー。顔の部分の猫缶から長い舌を出して攻撃する邪面獣。
 クランチュラの中心回で、スランプに陥ったクランチュラが同じく創造する力を持った充瑠と触れあうことでやる気を取り戻すという話。
 マネキネコ邪面の攻撃を受けた人は猫化して、何もかもやる気を失ってしまう。実はこれこそが一番怖い攻撃なのかもしれない。これまでやってなかったのが不思議なくらいだが、それがクランチュラらしさとも言える。
 何より大切なのは自分の誇りである事に気づいたクランチュラだが、それを裏切り行為だと見なされてヨドン皇帝に粛正されてしまう。ギリギリでガルザが助けていたが。
<クランチュラから受けた猫起こしで瀬名と小夜の目を覚まさせる充瑠。でも起こされた時の記憶は無いはず。>
VOL.11
<A> <楽>
第42話 仁義なき戦い

  脚本:下亜友美
  監督:渡辺勝也
 ヨドン皇帝の力を受けたガルザが侵攻を開始する。ガルザが放つ闇に飲み込まれた人間達は全員ベチャットに変わってしまう。充瑠のクラスメイトもベチャットにされてしまい、闇に覆われた地にヨドン皇帝が降臨する。

 敵はガルザ。ヨドン皇帝の中に迎え入れられ、かつてのシャドンの代わりにヨドン皇帝の影となる。そしてロードガルザ。ガルザがヨドン皇帝の意識を乗っ取り、ガルザの姿で巨大化したもの。圧倒的な力を持ち、巨大戦でも無敵。
 最終章の開始。ガルザによって淀みに沈められてしまった街にヨドン皇帝が降臨するという話なのだが、事前にガルザが同化しており、ガルザの方が逆にヨドン皇帝の意識を乗っ取るという下剋上の話になってる。そのチャンスを作るために前回クランチュラを助けたのだとか。
 敵幹部が敵首領を乗っ取る話は実は戦隊ものでは結構多い。ある意味定番中の定番。しかしその姿を見たキラメイレッドは「格好いい」とはしゃいでる。緊張感がないが、逆にそれが良い。
 王様が放った初めての必殺技が全く通用しなかった。初出の必殺技が効かないのは極めて珍しい。
 ガルザによってヨドン皇帝の意識は刈り取られてしまった。ガルザによれば死んだと言っているが…
 冒頭で充瑠が過去のクリスタリアでキラメンタルを使える少年と出会った。充瑠はそれがオラディン王だと思ったのだが、実はそれは子どもの頃のガルザだった。
第43話 汚れた英雄

  脚本:荒川稔久
  監督:渡辺勝也
 ロードガルザはヨドンヘイムで処刑を行うとオラディン王を連れ去ってしまった。宝路によって捕らえられたクランチュラの力を用いてヨドンヘイムへと乗り込むキラメイジャー。その中で、幼少の頃きらめいていたガルザが何故変わってしまったのかと疑問を持つ充瑠。

 敵はロードガルザ。そしてヨドン皇帝
 最終章のクライマックス。これまで謎だったヨドンヘイムに乗り込む話となる。一気に話が飛んだ感じだが、それもよし。
 幼少の頃にひらめきの才能があったガルザが何故裏切ったのかが明らかになった。実はヨドン皇帝は英雄の素質を持つガルザの力を利用するために邪悪な心を吹き込んだのだとか。
 クランチュラが充瑠の言うことを聞くようになった。前々回の戦いでクリエイター同士通じ合うものを見つけたからだとか。
 そして自分を取り戻したガルザだったが、心が弱まってしまったところでヨドン皇帝が復活し、ガルザを放り出してしまった。
<バスラの吸引力にあらがって走るオラディン王とキラメイレッド。走ると言うことは脚が宙に浮くため、すぐに吸引されるはず。
 ひらめきの力を持つガルザとキラメイレッドの戦いは、思いつきで大技をクリエイトしている。中二病の夢だな。
 バスラに食われてしまったオラディン王だが、死んだと思ったらバスラの口の中でしっかり生きてた。両手両足を踏ん張って口を強引に開けていたが、「サザエさん」EDのタマか?>
第44話 友よ、静かに眠れ

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 オラディン王を連れて帰還したキラメイジャーだが、ヨドンヘイムの深淵にたたき落とされた充瑠だけが帰ってこなかった。一方カナエマストーンの持つ力に目を留めたヨドン皇帝はキラメイジャーの持つ三つのカナエマストーンを奪って全宇宙をヨドンヘイムにしようとする。

 敵はヨドン皇帝
 いよいよ最終決戦の始まりで、ヨドン皇帝自身が地球へ攻めてきた。それを迎え撃つキラメイジャーだが、要となるキラメイレッド抜きで戦わねばならなくなり、圧倒的不利に。それでも三つのカナエマストーンの力を用いてなんとか封印一歩手前まで持って行ったのだが、ヨドンナを切り捨てることでヨドン皇帝はあっという間に封印を破って出てきてしまった。
 ヨドン皇帝の弱点が発覚した。それは皇帝の仮面の下にある本当の顔なのだが、問題は仮面が宇宙一硬いので、それを壊す事が出来ないという事。
 結局攻略法が分からないまま戦い、絶体絶命の窮地に陥るのだが、その時に現れたのは、ガルザのスモークジョーキーに乗った充瑠だった。瀕死のガルザはオラディン王と同様キラメイストーン状態になってスモークジョーキーに乗り移り、充瑠を助けた。ガルザの意識はなくなってしまったが、スモークジョーキーも仲間となった。ちなみにクランチュラも協力を申し出ていた。
<ヨドンナが封印されたが、その姿は『スター・ウォーズ』のカーボンフリーズだった。
 ヨドンナが死んだはずだが、ヨドンナの邪面はヨドン皇帝の顔に付いていた。死んでないという伏線なのかな?>
第45話 君たちがいて輝いた

  脚本:荒川稔久
  監督:山口恭平
 ヨドン皇帝を倒すためには宇宙一硬い邪面の背後にある本物の顔を攻撃するしかない。ヨドン皇帝が邪面を外すのは殺した相手を食らうときだけだとクランチュラに聞かされたキラメイジャーは、一計を案じる。

 敵はヨドン皇帝
 最終回。ヨドン皇帝を倒してラストとなる。
 ヨドン皇帝の正体はヨドンヘイムに棲息する蛇のモンスターだが、長い間に多くの敵を食らってきたことで無敵の力を手に入れた。まだ力を求めており、好敵手と認めた者を更に食らおうとしている。
 そこでカナエマストーン・イリュージョアを用いて自分たちが倒れた幻想をヨドン皇帝に見せ、それで邪面を外させて攻撃した。
 最後は等身大での戦いとなるが、全員ヘルメットを外した素顔で口上を述べている。なかなかぐっとくる描写だ。

 それから三ヶ月後。ヨドンヘイムはクランチュラによって治められ、他文明の侵略はしないと約束。キラメイジャー達はそれぞれの生活へと戻っていった。カナエマストーンで復活したクリスタリアはマブシーナが女王となって統治されるようになる。

 恒例のレッド交代はハイタッチではなく握手だった。