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ビル・コンドン
Bill Condon

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鑑賞本数 合計点 平均点
allcinema Walker ぴあ IMDb CinemaScape
wiki キネ旬 eiga.com wiki(E) みんシネ
書籍
著作
シカゴ(書籍)

_(書籍)
2017 美女と野獣 監督
2016
2015 Mr.ホームズ 名探偵最後の事件 監督
2014
2013 フィフス・エステート/世界から狙われた男 監督
2012 トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part 2 監督
2011 トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part 1 監督
2010
キャシーのbig C いま私にできること(1st)
<A> <楽> 監督
2009
2008
2007
2006 ドリームガールズ 監督・脚本
2005
2004 愛についてのキンゼイ・レポート 監督・脚本
2003
2002 シカゴ 脚本
2001
2000
1999
1998 ゴッド・アンド・モンスター 監督・脚本
1997
1996
1995 キャンディマン2 監督
1994
1993 不死身の男 監督
1992 デッドリー・ファーザー 監督
1991 殺人調書101 監督
デッド・イン・ザ・ウォーター 監督
ホワイト・ライ 監督
F/X2 イリュージョンの逆転 脚本
1990
1989
1988
1987 地獄のシスター 監督・脚本
1986
1985
1984
1983 ストレンジ・インベーダーズ 脚本
1982
1981
1980
1979
1978
1977
1976
1975
1974
1973
1972
1971
1970
1969
1968
1967
1966
1965
1964
1963
1962
1961
1960
1959
1958
1957
1956
1955 10'22 ニューヨークで誕生

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タイトル
<A> <楽>
  
物語 人物 演出 設定 思い入れ

 

美女と野獣
2017米アカデミー美術賞、衣装デザイン賞
2017英アカデミープロダクションデザイン賞、衣装デザイン賞
2017日本アカデミー外国語作品賞
<A> <楽>
デヴィッド・ホバーマン
トッド・リーバーマン
ジェフリー・シルヴァー
トーマス・シューマカー
ドン・ハーン(製)
スティーヴン・チョボスキー
エヴァン・スピリオトポウロス(脚)
エマ・ワトソン
ダン・スティーヴンス
ルーク・エヴァンス
ケヴィン・クライン
ジョシュ・ギャッド
ユアン・マクレガー
スタンリー・トゥッチ
ネイサン・マック
ググ・ンバータ=ロー
オードラ・マクドナルド
イアン・マッケラン
エマ・トンプソン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
美女と野獣 <A> <楽>
ルプランス・ド・ボーモン (検索) <A> <楽>
特撮事典
 辺境の村に住み、本好きで世界をその目で見てみたいと夢観る少女ベル(ワトソン)。ある日時計職人の父親が森で行方不明になった事を知ったベルは父を探しに森の奥深くに踏み入るのだが、そこにはなんと立派なお城があり、父はそこで囚われの身になっていたことを知る。しかもその城の主は、恐ろしい野獣の姿をしていた。気丈なベルは自分が父の身代わりになると言うのだが…
 18世紀に描かれた小説
「美女と野獣」は舞台や映画の素材としては非常に好まれるもので、映画でもかなり古くから作られ続けている。特にコクトー監督による『美女と野獣』(1946)はその後の映画史にも大きな影響を及ぼすことになったが、それを見事引き継いだのがディズニーによるアニメーション映画『美女と野獣』(1991)となる。この作品はディズニーにとっては本当に久しぶりのアニメのヒット作で、この作品をきっかけにディズニーは再びアニメーションでの地位を確立していく。このアニメ版は映画史に残るトピックと言っても良かろう。
 そして何より、このアニメは後年の映画作りを目指す人たちの目標ともなった。子ども達に繰り返し見せる定番アニメとして、幼少期にこの作品と共に育った子も多く存在し、アニメーションクリエイターとしても、この作品を目指す人も多い。
 そんな意味ではこの実写化はそ
の結晶であると言えるだろう

 作品そのものの出来は確かに素晴らしい。作りはきちんとしているし、キャラも演出も良い。実に優等生的な作りだし、演出の盛り上げ方もなかなか巧く、後半の圧巻のダンスシーンにはぐっと引き込まれもする。
 ただ、“優等生”という作り以外に評価出来ないのが本作の問題点だろうか。

 そもそもディズニーは過去から
伝統的に脱臭された物語を作り続けてきた。“こども向き”という建前で、残酷なシーンはカットし、死人も出来るだけでないように配慮し、場合によっては肉食獣と草食獣を仲良くさせたりとか、あり得ないような優しさを押しつける。
 それは確かに一つの価値観ではある。しかし、口触りの良い物語だけを提供する作りは、本来の物語を持つ広がりを阻害する。しかも酷いのはディズニーで育った人は、それが本来の物語だと思い込んでしまったりする。ある種文化の破壊でもある。

 本作の場合どうだろうか。
 まず原作の場合、どんな姿でも、どんな性格でも受け入れる覚悟というのをお互いに持つことが“愛する”ことにつながり、それを乗り越えていくことによって本当の人間性とは何か。ということを考えていたはず。
 だが本作のベルは自分以外に興味が無い。世界を知りたいのも自分の視野を広げる為だし、野獣を愛するのも彼は自分の為に知識を提供してくれる。そのためやってることは全編を通して自分探しになってしまい、献身とか思いやりとか全部置き忘れたキャラになってしまい、困難を乗り越えて、愛すると言う構図が全くない。全部自分個人の中の問題で終わってる。
 そう言う女性であると言う設定で物語が作られているのならそれでも良い
(同じくディズニーの『塔の上のラプンツェル』(2010)なんかはそう言う物語だった)。だけど「美女と野獣」の主題からは、どうにもずれてる。なんせ愛の物語が自分探しの物語に変質してるのだから

 そして原作の持つ不気味さやホラー性は全くなくなってしまったことも問題。最初から最後まで安心して観られる作りになるが、その分本来の物語の持つ、“愛の力の強さ”がとても薄れてしまい安っぽくなった。
 
そもそも野獣が格好良すぎて、別段このまま不細工な人間にならんでもよくね?と思わせてしまうところ。野獣が怖くないので魅力が無い。
 この作品では野獣はほとんどまんまヒーローそのもの。自分が異形の姿になってしまい、悩む主人公が、それでも人間の為に戦い続けるという、初期の「仮面ライダー」そのものの設定になってる。野獣がここまで美化されてしまうと、流石にうんざりする。

 現代的かも知れないけど、流石に脱臭しすぎだろ。

 最初からアニメ版を観ていて、物語があんなもんだと思ってる人にとっては全く気にならないだろうから、こんなことを言っても仕方ないのだが、私にはどうにも居心地が悪い作品になってしまった。
トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part 2 2012
2012ゴールデン・ラズベリー最低作品賞、最低監督賞、最低助演男優賞(ロートナー)、最低スクリーン・カップル賞(マッケンジー・フォイとテイラー・ロートナー、ロバート・パティンソンとクリステン・スチュワート)、最低アンサンブル演技賞、最低リメイク・盗作・続編賞、最低主演男優賞(パティンソン)、最低助演女優賞(グリーン)、最低脚本賞
2013MTVムービー・アワードシャツなし映画賞(ロートナー)

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ウィク・ゴッドフリー
カレン・ローゼンフェルト
ステファニー・メイヤー
マーティ・ボーウェン
グレッグ・ムーラディアン
マーク・モーガン
ガイ・オゼアリー(製)
メリッサ・ローゼンバーグ(脚)
クリステン・スチュワート
ロバート・パティンソン
テイラー・ロートナー
ビリー・バーク
ピーター・ファシネリ
エリザベス・リーサー
ケラン・ラッツ
ニッキー・リード
ジャクソン・ラスボーン
アシュリー・グリーン
マイケル・シーン
ダコタ・ファニング
マッケンジー・フォイ
ジェイミー・キャンベル・バウアー
クリストファー・ハイアーダール
キャメロン・ブライト
ダニエル・クドモア
チャーリー・ビューリー
トレイシー・ヘギンズ
ジュディス・シェコーニ
クリスチャン・カマルゴ
ミア・マエストロ
マイアンナ・バーリング
マギー・グレイス
ケイシー・ラボウ
オマー・メトワリー
ラミ・マレック
アンドレア・ガブリエル
アンジェラ・サラフィアン
リサ・ハワード
パトリック・ブレナン
マーレイン・バーンズ
ジョー・アンダーソン
リー・ペイス
グーリー・ワインバーグ
ノエル・フィッシャー
アンドレア・パウエル
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第5作
トワイライトIV 上(書籍) 下(書籍)ステファニー・メイヤー
トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part 1 2011
2011ゴールデン・ラズベリー最低作品賞、最低主演女優賞(スチュワート)、最低監督賞、最低脚本賞、最低スクリーン・カップル賞(ロートナー、スチュワート、パティンソン、)、最低アンサンブル演技賞、最低前編・リメイク・盗作・続編賞
2011タイムワースト映画第10位
2011興収トップ第3位

2012MTVムービー・アワード作品賞、キス・シーン賞(パティンソン、スチュワート)

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ウィク・ゴッドフリー
カレン・ローゼンフェルト
ステファニー・メイヤー
マーティ・ボーウェン
グレッグ・ムーラディアン
マーク・モーガン
ガイ・オゼアリー(製)
メリッサ・ローゼンバーグ(脚)
クリステン・スチュワート
ロバート・パティンソン
テイラー・ロートナー
ビリー・バーク
ピーター・ファシネリ
エリザベス・リーサー
ケラン・ラッツ
ニッキー・リード
ジャクソン・ラスボーン
アシュリー・グリーン
ブーブー・スチュワート
ダニエル・クドモア
アレックス・メラズ
★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
シリーズ第4作
トワイライトIV 上(書籍) 下(書籍)ステファニー・メイヤー

 

ドリームガールズ 2006
2006米アカデミー助演女優賞(ハドソン)、音響賞、助演男優賞(マーフィ)、歌曲賞、美術賞、衣装デザイン賞
2006英アカデミー助演女優賞(ハドソン)、作曲賞
2006NY批評家協会助演女優賞(ハドソン)
2006ワシントンDC助演女優賞(ハドソン)、ブレイクスルー演技賞(ハドソン)
2006NYオンライン映画批評家協会助演女優賞(ハドソン)、ブレイクスルー演技賞(ハドソン)
2006ゴールデン・グローブ作品賞、助演男優賞(マーフィ)、助演女優賞(ハドソン)、女優賞(ノウルズ)、歌曲賞
2006放送映画批評家協会助演男優賞(マーフィ)、助演女優賞(ハドソン)、歌曲賞(ノウルズ)、サウンドトラック賞、作品賞、アンサンブル演技賞、監督賞(コンドン)
2006ナショナル・ボード・オブ・レビューブレイクスルー女優賞(ハドソン)
2006アメリカ製作者組合実写部門

2006アメリカ俳優組合主演女優賞(ハドソン)、助演男優賞(マーフィ)、
アンサンブル演技賞
2006
AFIベスト
2007日本アカデミー外国作品賞
2007ブルーリボン外国映画賞
2007MTVムービー・アワード演技賞(ハドソン、ノウルズ)
2007キネマ旬報外国映画第7位

2007allcinemaONLINEユーザー投票第3位

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ビル・コンドン(脚)
ジェイミー・フォックス
ビヨンセ・ノウルズ
エディ・マーフィ
ジェニファー・ハドソン
アニカ・ノニ・ローズ
ダニー・グローヴァー
キース・ロビンソン
シャロン・リール
ヒントン・バトル
ジョン・リスゴー
ロバート・チッチーニ
ジョン・クラシンスキー
★★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
 1962年デトロイト。スターを夢みるエフィー(ハドソン)をメインボーカルとするローレル(ローズ)、ディーナ(ノウルズ)の3人組“ドリーメッツ”は新人オーディションへの挑戦を繰り返していた。そんな彼女たちを中古車販売会社社長のカーティス(フォックス)が見いだし、マネジメントを買って出るのだった。地元で大人気のジェームズ=アーリー(マーフィ)のバック・コーラスとしてスタートしたが、やがて彼女たちの人気は全米に響き渡るようになっていく。ショービジネスの裏側と彼女たちの軌跡を描いた作品。
 ブロードウェイの大ヒットミュージカルを、『シカゴ』(2002)の脚本家ビル・コンドンが監督として映画化。
 このところ結構忙しく、観るべき映画を観逃し続けているのだが、その中で本作を観たのはさほど理由があった訳ではない。ただ、ネット眺めていたら、
“2006年アカデミー最多ノミネート”とどこかで書いてあったから。という単純な理由だった。勿論前知識はほとんど無し。
 観始めた時に思った。
「ああ、こりゃ合わないわ」。物語はベタベタなものに仕上がるだろうし、それにさほど音楽に詳しくないし、ブラックミュージックに馴染みのない私にはさほど楽しめそうもない。
 そう思っていた。
 実際、物語そのものは全く意外性がなくそのまんま。
 だけど、その
べたな物語が無茶苦茶に映える!ミュージックシーンのケレン味と言い、キャラ立ちと言い、見事なほどにはまってる。すっかり中盤からのめり込んでしまい、ラストには溜息。しんみりとさせるべき所はさせ、盛り上げるところでは怒濤の如く盛り上げる。お陰でダレ場さえなく、最後まで一気に観させていただいた。合わないはずの物語なのに最後まで魅せてくれるのは名人芸とも言える緩急の付け方の上手さ!
 キャラについては言うまでも無かろう。若手だとばかり思ってたフォックスはすっかり演技派男優として完成の粋にあるし(オスカーを得た『Ray/レイ』(2004)に続いて美声も披露してくれている)、最近ヒット作に恵まれてないマーフィも、新たな魅力を本作で掴めたんじゃないのかな?結構意外な役所なのだが、見事にはまっていた。物語が進むに連れ、どんどん艶っぽくなっていくビヨンセの変貌ぶりもたいしたものだし、本作がデビューとは到底思えないエフィ役のジェニファー=ハドソンもしっかりはまり役。更に脇を締めるグローヴァーも良い役をやってるし、配役については文句なし。
 演出と人物描写だけでも大満足。と言った感じではあるのだが、本作で重要なのはむしろ設定面ではないかと思う。1962年から約10年の時間が本作では流れているが、その中で
アフリカ系住民にとっては重要な事件がきちんと描かれていて(具体的には1963年。キング牧師のワシントン行進や1967年のアフリカ系住民によるデトロイト暴動など)、それらの事件が自分たちの活動に影響を与えていることを示唆しているし、かつてブラックミュージックとされ、極めて限られた地域でのみ押し込まれていた音楽が世界に向けて発信され、更にそれが新しい音楽を作り出していくまでがしっかりと描かれているのも良い。ちゃんと音楽の違いも聴かせてくれる(ただ、ラスト付近の音楽は80年代以降のものに聴こえるけど)
 それと、一つ嬉しかったのは、先ほど書いたように、私は音楽のことは今ひとつ分からないはずなのだが、全ての曲が妙に耳に馴染む。これって実は全てどこかの映画で流れていたものが頭にあるからだと気づいた。なるほど。音楽が分からなくても、幅広く映画観てたらいろんな音楽が耳に入って、馴染み良くなるんだな。映画の蓄積がちゃんと活かせていた事がなんか嬉しかった。
愛についてのキンゼイ・レポート 2004
2004米アカデミー助演女優賞(リニー)
2004
LA批評家協会男優賞(ニーソン)
2004ゴールデン・グローブ作品賞、男優賞(ニーソン)、助演女優賞(リニー)
2004インディペンデント・スピリット作品賞、主演男優賞(ニーソン)、助演男優賞(サースガード)、脚本賞
2004放送映画批評家協会助演男優賞(サースガード)、助演女優賞(リニー)、脚本賞
2004ナショナル・ボード・オブ・レビュー助演女優賞(リニー)、第6位
2004AFIベスト
2004
ピーター・トラヴァースベスト第6位
2004米俳優組合助演女優賞(リニー)
2004米脚本家組合オリジナル脚本賞
2005ロンドン映画批評家女優賞(リニー)

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ビル・コンドン(脚)
リーアム・ニーソン
ローラ・リニー
クリス・オドネル
ピーター・サースガード
ティモシー・ハットン
ジョン・リスゴー
ティム・カリー
オリヴァー・プラット
ディラン・ベイカー
リン・レッドグレーヴ
ジュリアンヌ・ニコルソン
ウィリアム・サドラー
ジョン・マクマーティン
ヴェロニカ・カートライト
ウィル・デントン
ヘザー・ゴールデンハーシュ
ダグマーラ・ドミンスク
ベンジャミン・ウォーカー
ケイト・ジェニングス・グラント
ジョン・クラシンスキー
ルーク・マクファーレン
キャスリーン・チャルファント
ジェナ・ガヴィギャン
★★★
物語 人物 演出 設定 思い入れ
人間における男性の性行為〈上巻〉(書籍) <下巻>(書籍)
人間における女性の性行為
 インディアナ大学助教授のアルフレッド・キンゼイ(ニーソン)は、日々タマバチの研究に没頭していた。そんな彼を好きになった女学生クララ(リニー)と晴れて結婚することになったのだが、初夜がうまくいかずに医師に相談。やがて自信をつけたキンゼイはセックスの問題に悩む学生の相談に乗るようになる。その内に彼らとの会話を元に科学者としてセックスの実態を本格的に調査することを決意するのだった…
 世界初の“セックス科学者”と言われたアルフレッド・キンゼイ博士を題材とした作品。この人は
1948年に「人間における男性の性行為」を、1953年に「人間における女性の性行為」を発表。これまでアメリカではタブーとされていた性衝動について赤裸々に描いたのが大いに受けた。特に一作目が社会に与えた衝撃は大きく、これでマスコミの寵児となるのだが、一方二作目では大きなバッシングを受けてしまい、彼自身は表舞台から姿を消さざるを得なかった(彼はこのレポートを「アメリカ一般」と言っていたが、インタビューを受けた人自体が偏っていたという評価もあり)。しかし、彼の功績は、時として権威主義保守主義に陥りがちなアメリカの学会そのものに大きな影響を与えてもくれた。良い意味でも悪い意味でも歴史に残る人物の一人であったことは事実である。
 私は性を題材とした作品はさほど好きじゃないけど、歴史は大好きと言うことで、割と楽しんで観ることが出来た。キンゼイにかかると性の研究も虫の研究の一環で、
「性=生殖行動」と割り切っている辺りが大変面白いし、何より本作はキャラ立ちが実に良い。
 これまで一貫してヒーロー役を演じていたニーソンが新境地に飛び込んだ度胸も買うけど
『エクソシスト ビギニング』(2004)のメリン神父役のオファーを蹴って本作に主演)、それだけのことはある。表情の起伏の少ない冴えない中年役なのに、魅力たっぷりに演じきってくれていた。これまでも上手い役者とは思っていたけど、一皮剥けた感じ。一方奥さん役のリニーは、当初の明るいキャラがどんどんキンゼイによってゆがめられていくという役どころ。結構難しいかと思うが、その中でも個性を見せてくれていた。
 細かいところは大変素晴らしい作品なのだが、大まかな物語としての映画の構造は今ひとつと言ったところ。ハリウッドメジャー作品は一旦マスコミにもてはやされた後、バッシングに会う人物をやたらと描くけど
(古くは『市民ケーン』(1941)からこの年公開の『アビエイター』(2004)あたりまで。実にたくさんある)。その構造が全然変わってない上に投げっぱなし出終わってしまった。人物を描く場合、なんでいつもこうなっちゃうのかね?と言うか、同じなら同じで良いけど、もう少し個性を出してくれないと書くべき事がない。
70点 テレビ
ビル=コンドン(監) イアン=マッケラン、ブレンダン=フレイザー、リン=レッドグレーヴ、ロリータ=ダヴィドヴィッチ
コメント
物語 人物 演出 設定 思い入れ
ゴッド・アンド・モンスター

 

ゴッド・アンド・モンスター 1998
1998米アカデミー脚色賞、主演男優賞(マッケラン)、助演女優賞(レッドグレーヴ)
1998LA批評家協会男優賞(マッケラン)、音楽賞
1998ゴールデン・グローブ助演女優賞(レッドグレーヴ)
1998放送映画批評家協会主演男優賞(マッケラン)、
作品賞
1998インディペンデント・スピリット作品賞、主演男優賞(マッケラン)、助演女優賞(レッドグレーヴ)、脚本賞
1998ジュラルメール・ファンタスティック映画祭参加作品

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ビル・コンドン(脚)
イアン・マッケラン
ブレンダン・フレイザー
リン・レッドグレーヴ
ロリータ・ダヴィドヴィッチ
デヴィッド・デュークス
ケヴィン・J・オコナー
マーク・キーリー
★★★☆
物語 人物 演出 設定 思い入れ

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