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29 |
映画 |
恐ろしい家 |
Fears of the Dark(2007) |
雪に閉じ込められた家 |
ビートルジュース |
ニューイングランドの家 |
ポルターガイスト |
カリフォルニアの家 |
ダーク・ウォーター |
日本の荒廃した借地 |
ガバリン |
エリザベス伯母の家 |
たたり |
ヒルハウス |
エクソシスト |
ジョージタウンのアパート |
ブレア・ウィッチ・プロジェクト |
バーキットスバイルの小屋 |
シャイニング(1980) |
オーバールックホテル |
永遠のこどもたち |
スペインの孤児院 |
悪魔の棲む家(1979) |
アミティヴィル112 |
パラノーマル・アクティビティ |
サン・ディエゴのレジデンス |
12 Most Haunted Movie Houses |
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読書 |
鉄人28号 原作完全版 5
突如現れた恐竜ロボットに踏みつけられて鉄人は大破してしまった。敷島博士の指導の下、修復作業が開始されるが、S国スパイのニコポンスキーは工場にスパイを入り込ませ、鉄人の構造を解析し、あわよくば鉄人奪取を狙っていた。
S国のスパイニコポンスキーの最期。だが今度はアメリカの大ボスのスリル・サスペンスとフランスの怪盗ジャネル・ファイブが鉄人を狙い、結局又三つ巴の争いになっていく。
絵がシンプルなだけに、展開がとても早くて軽快。さくさく読めるくせに内容が結構詰まってるのがこの当時の作品の特徴かな。実に面白い。 |
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28 |
読書 |
ウルトラマン青春記
十代で東方に入社。それから抜擢を受けてテレビシリーズ「ウルトラQ」のメインヒロインとなった著者。戸惑いつつも、特撮作品との付き合いを始めることになる。「ウルトラQ」江戸川由利子として、「ウルトラマン」フジアキコ隊員として、二つのシリーズを通しての奮闘記。
シリーズ終了後、特撮からは身を引こうとしてきた著者が、自らの総括のつもりで描いたという思い出話となるのだが、この本がヒットしたお陰で特撮界隈のキャストやスタッフが次々と手記を出してくれるようになったという。特撮好きからすると恩人みたいな作品でもある。又著者もこれを機に再びいくつかのウルトラマンシリーズへの出演しているので、いろいろな意味で特撮界隈に影響を与えた作品となる。
最後の座談会は既に無くなられた方も含めたもので、この時代に収録されていて良かったとしんみりすることと、著者が未だに実相寺監督に対する恨み節を語っているのが面白すぎる。それだけ女優としてのギリギリの線を強いられたんだな。 |
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31話 |
過去でドン・アルマゲを倒し、平和になったはずの地球に戻ったラッキーたちだが、歴史は変わっておらず、ドン・アルマゲは今も宇宙の支配者のまま。ナーガもアキャンバーに操られたままだった。この時代のドン・アルマゲを倒す前にまずナーガを救出に向かうキュウレンジャーだが…
敵はヘビツカイメタル。そしてミクロツヨインダベー。体をミクロ化して、人の精神を操るダイカーン。巨大化も出来るが、巨大化してようやく等身大となる。
今の時代でナーガを正気に戻す作戦が展開。感情を解放させたと思われたナーガだが、実はアキャンバーによって操られていたことが分かり、バランスとラッキーがナーガの心に侵入することで異物を取り除くことになる。
バランスにとってナーガは生まれて初めて出会ったパートナー。だから生きるも死ぬも一緒だという。実に不快友情の話だが、友情以上の話のような気もせんではない。ナーガにとって感情とは与えられるものでは無く、手に入れるものだとする展開も良い。
ナーガはヘビツカイシルバーだけでなく、そのパワーアップ形態として自分の意志でヘビツカイメタルになることも出来るようになった。
<ナーガの心の描写はピンク色の背景にたくさんの縄が吊り下げられている。昔懐かしい描写だが、昔の見立ては今も健在と言う事で悪くない。> |
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26 |
映画 |
ハクソー・リッジ(2016) |
ヴァージニア州の熱心なクリスチャン家庭に生まれたデズモンド・ドス(ガーフィールド)は、幼少時に喧嘩で兄を殺しかけた事があり、その際家の壁に書かれた「汝、殺す事なかれ」という言葉を胸に刻む。そして時が経ち、第二次世界大戦の中、周囲の若者が次々と出征していく中、デズモンドは、自分にも出来る事があると思い、衛生兵として出征することを心に決める。だが決して人殺しのための銃を持たないというポリシーは周囲の人間にとって迷惑がられることとなり、訓練期間は苦労の連続となった。そしてようやく戦場へと向かうこととなったが、彼らが放り込まれたのは、最大の激戦地沖縄だった…
実に10年ぶりとなる監督作品。実在の衛生兵で良心的兵役拒否者でありながら名誉勲章を受けた伝説の衛生兵エドモンド・ドスの伝記を元に作られた作品。
本作の最も大きな特徴は衛生兵を主人公にしたということに尽きる。
これまでも戦争映画では必ず登場していたものの、画面上脇に押しやられることばかりで、臨場感を高めるための演出的な役割しか与えられてこなかったが、実はこの衛生兵は戦争においては大変重要な意味合いを持つ。
衛生兵の概念そのものは古来からあった。
元々は資格を持った医師が従軍して、戦線の背後で負傷した兵士の治療に当たっていたようだが、大体第一次大戦の辺りからその概念が少し拡大していき、背後で治療に当たるだけでなく、最前線に出て、可能であればその場で治療、不可能であれば後方の野戦病院に連れて行く役割を担うようになる。こうなると必要なのは専門的な医療知識は最低限に、その代わり救急医療に特化し、更に最前線で生き残る技量を持った人間が必要となる。
第二次大戦の辺りになると、世界中の国々は、軍隊の中にそういった衛生兵の訓練と、前線投入は普通になっていったわけである。
そのような特殊任務に特化した人物を主人公とすることは初めて。しかもその人物は良心的兵役拒否者という。
良心的兵役拒否とは、戦争に行かない代わりに国内できついボランティア作業にあたったりするというイメージしか無かったのだが、こんな最前線まで出てくる任務があったとは寡聞にして知らず(と言うか、ここまで行くと武器持ってないだけで普通に戦争に従事してるんだけど)。こんな人物がいたことも当然知らなかった。
これほど見事な設定のキャラを今まで放っておいた方がおかしいくらいで、このような人物を見いだせた時点で作品はほぼ成功が約束されている。
はっきり言えば、大概の実力を持った監督だったら本作をしっかり作る事は出来ただろう。だがこれを監督したのがメル・ギブソン監督というのが特徴で、しっかり監督らしさの演出が入る。
その主人公を敬虔なクリスチャンとして描いたと言う点がそこにある。勿論アメリカ軍の兵士のかなりのパーセンテージはクリスチャンで、敬虔な人もたくさんいたことだろう。だから良心的兵役拒否者を描いたということが最も特徴的な部分と言えようか。
ひたすら人を救い続けるという彼のアイデンティティでありモチベーションは全て聖書から来ているとすることで、はっきり本作は宗教色の強い作品になっている。それこそがギブソン監督らしさといえよう。こういった、「この監督にしか作れない」付加要素って結構大切。
そして演出面だが、ハリウッドメジャーから完全に閉め出されたお陰で、戦場の臨場感は半端なく、一昨年の塚本晋也監督の『野火』(2014)を彷彿とさせるゴアシーンもあり、かなり好き放題やってる感じ。戦場の臨場感とは、弾が飛んでくるとか戦うだけではない。人の尊厳が消失するシーンが見えてくるところにある。その部分をちゃんと作っているので、これも評価高い。
アメリカの側から見たのだから仕方ないけど、日本兵の方が扱いがぞんざいなのは日本人としてはちょっと拒否感は出てくるところもある。戦いの始まりの所ではアメリカ兵と日本兵の損害は大体同じくらいだが、物語進んでくると、日本兵がほとんどゾンビ状態でわらわら湧いてくるようになって、こういう描き方って画一的だなあ。と思う部分もあり。
そんなわけで私としては大変面白いと思えた作品だが、日本でこれを売るのは相当大変だろう。だって私がここまで挙げてきた「この作品の面白さ」って、全く一般的な意見じゃ無いから。ましてや日本にとって負け戦の沖縄戦。日本国内で売れる要素があんまり思いつかない。 |
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12話 |
伏井出ケイによって自分が作られた存在であることを知らされ、更に強力なペダニウムゼットンにも完全敗北を喫してウルトラカプセルも全て奪われてしまったジード=朝倉リク。もう自分では何も出来ないと落ち込むリクの元に一通の手紙が届く。
敵はペダニウムゼットン。
一応の最終回。迷走状態が続いた本作だが、絶望の中、最後まで立ち上がるという物語で、最後はそれなりにまとまった。
ジードの新しい形態はウルトラマンゼロとウルトラの父の融合態。まだこれからがありそうではあるが、とりあえずはこれが最終。
一方、次元の裂け目に向かったウルトラマンゼロは、ベリアルと会うことは出来なかったものの、出口を封印することは出来た(本人曰く「嫌がらせ」)。
朝倉錘役は寺田農。過去「仮面ライダーW」で敵首領である園崎琉兵衛やって。
<たたみ込めば完全勝利を目の前にして活動を停止する怪獣。これも戦隊では定番で、ウルトラマンでやる必要は無い。
怪獣から避難するのに大八車を使うシーンあり。演出というのが分かってらっしゃる。
ウルトラの父は「ウルトラの父」なのね。ウルトラマンケンという本名は使わないらしい。> |
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24 |
読書 |
月刊少女野崎くん7
高校生漫画家野崎と同級生のアシスタントの千代。二人の関係は、お互いに漫画のネタ出しをしてたりして今も近づいているような近づいていないような…そんな中、千代の親友結月と後輩のバスケ部員若松の仲がちょっと変化しつつあったり、意外なフェティぶりを見せる先輩の堀が鹿島の体について言及したり。
安定の面白さを誇るシリーズで、時折千代のストーカー気質が出たりもするが、ここまで来るもメインの物語にほとんど進展無し。ただ、乱暴者の代表キャラ結月が、ストレートに好意をぶつけられると引いてしまうと言う弱点も発覚。それで遊んでたりもして、そこはちょっと変化してるか?
いずれにせよ、7巻まで進んでここまで安定して面白い作品ってなかなかないので、このシリーズは良い。 |
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3話 |
龍我を殺人犯に仕立てた犯人を捜す戦兎は、鍋島という男が鍵を握っていることを突き止める。美空に調査を依頼するも、その調査中にスマッシュの目撃情報を引き当ててしまう。
敵はフライングスマッシュ。両手が羽根になっているスマッシュで、羽ばたくことで空を飛べる。ミラージュスマッシュ。
とりあえずは龍我の冤罪を晴らすために活動する仮面ライダービルド。それが自分の過去を探すために重要と割り切って活動してるようではあるが、一方ではスマッシュが現れるとすぐに出撃もしてる。正義の味方の方が正義の味方の方が主で、そのついでに自分探しをしてると言うことか。いかにもヒーローっぽい。
物語は単純明快ではなく、謎が謎を呼ぶという構造を取っていて、これまでのシリーズにはないハードな物語が展開中。これまでの作品とは少し異なり、ヒーローの方が覚悟を決めてるため、未完成なサブキャラにストーリーを追わせるように工夫されている。その意味ではかなりの新しさを感じさせてもいる。
<ほぼ初対面の人間に自分の秘密をべらべら喋る鍋島。こんな都合良くいく訳…と思ったら、それもナイトローグの作戦だったか。
舞台背景が結構複雑なので、説明は不可欠だが、紗羽が出ると、イワンでも良いことまで全部喋るため、とにかく鬱陶しい。
「見返りを期待したら、それは正義とは言わない」と龍我にアドバイスする戦兎。しかし最初から正義なんて行う気のない人間に言っても無駄としか思えない。それで心に刺さる理屈が分からない。> |
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22 |
映画 |
凄いセックスシーン |
The Room(2003) |
リサ&マーク |
ドン・ジョン |
ジョン&バーバラ |
卒業白書 |
ジョー&ラナ |
SHAME -シェイム- |
ブランドンと行きずりの女 |
ワイルドシングス |
サム&ケリー&スージー |
氷の微笑2 |
キャサリン&ケヴィン |
テッド |
テッドのバックヤードでのセックス |
(500日の)サマー |
つきあい始めの頃のハッピーハッピー |
イン・ザ・カット |
殺人鬼から逃れるフラニーとマロニー |
ほぼ冒険野郎 マクグルーバー |
死体が置かれているベッドでのマクグルーバーとヴィキ |
BODY/ボディ |
レベッカが死ぬ前の富豪と |
コーンヘッズ |
コニーとロニー |
アメリカン・パイ |
ジムとアップルパイ |
シューテム・アップ |
スミスとドナ |
フリッツ・ザ・キャット |
トムの遍歴 |
クラッシュ(1996) |
衝突した車の中で |
無ケーカクの命中男/ノックトアップ |
アリソンとベン |
セクレタリー |
リーとグレイ |
ビデオドローム |
マックスとニッキー |
スーパーバッド 童貞ウォーズ |
エヴァンとベッカ |
ワンダとダイヤと優しい奴ら |
オットーとワンダ |
バッドサンタ |
サンタクロースの格好をしたウィリー |
リストラ・マン |
ランバーとジョアンナ |
エース・ベンチュラ |
エースとメリッサ |
スプライス |
クライヴとドレン |
スピーシーズ |
ステファンとシル |
デモリッションマン(1993) |
ジョンとレニーラ |
ラスト・タンゴ・イン・パリ |
ポールとジェーン |
悪の法則 |
ライナーとマルキナ |
Tiny Furniture(2010) |
オーラと行きずりの男 |
40歳の童貞男 |
アンディがセックスのリコールを叫ぶ |
最終絶叫計画 |
シンディとプリンズ |
ジーリ |
リッキーとラリー |
ブレインデッド |
ゾンビナースの捕食シーン |
フィメール・トラブル |
ドーンとアール |
裸の銃を持つ男 |
ドレビンとスペンサー |
モンティ・パイソン 人生狂想曲 |
セックスクラスでの実習 |
ショーガール |
ノーミとザック |
チーム・アメリカ |
ゲイリーとリサ |
ハワード・ザ・ダック |
ハワードとベベリー |
40 Most Awkward Sex Scenes |
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読書 |
別冊 図書館戦争T
全ての誤解が解け、晴れて恋人同士となった笠原郁と堂上篤。お互い寮生活を送る二人はなかなか一緒の時間が取れず、時に気持ちもすれ違いがち。不器用な二人を見かねた周囲の面々が何かとお節介を焼き始めるが…
著者も後書きで書いていることだが、本編と較べると内容は本当に甘々で、ほとんど二人だけの世界の話。その点には少々閉口するものの、相変わらず読みやすいくせに内容がしっかりしていて読み応えもあり。ぐいぐい読み進められる。 |
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20 |
読書 |
血界戦線5
「Don't forget to don't forget me」ある日レオは街中でハンバーガーを買ってもらおうと人間に大金を渡している向こう側の子どもを見かける。見かねたレオはネジと名乗るそのこのためにハンバーガーを人間の区域から買ってくるようになり、友達になったが、実はネジには隠された力があり…
「Z(ザップ)の一番長い日」ヘルサレムズ・ロットに強大な魔物が降臨しようとしていた。そのことを知ったライブラは急遽血闘神の師匠を呼び寄せる事にした。だが弟子筋に当たるザップは二度と師匠とは会いたくないと思っており…
今回は2編の短編を収録。前半はレオに異界の新しい友達ができると言う話だが、この町の人間はどこか異常なため、一筋縄ではいかない。異能を持つが故に苦労するというのは、大変リベラルな話でもある。
もう一本はヘルサレムズ・ロットの最大の危機と言われるが、これまでの経緯から、世界の危機は日常の範囲内であるため、「こんなに凄い魔物が来ますよ」と言われても、通常運転としか言いようが無く、それが本作の緊張感の無さにつながるのだろう。緊張感ないまましっかり街を救うのもいつもの通り。 |
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11話 |
AIBの調査により伏井出ケイの背後に黒幕がいることを察知する。だがその思念波を感じたケイは全ての事態を決着を付けることにする。リクに対して直接対決を挑むリクに対し、リクは…
敵は伏井出ケイ。そしてペダニウムゼットン。ベリアルとキングジョーとゼットンが融合して誕生した怪獣。
突然の展開となるが、一気に話が進み、リクは伏井出ケイとの直接対決となる。
リクの出生の秘密も明らかになる。ウルトラマンジードはベリアルの遺伝子を用いて伏井出ケイによって研究室で作られたウルトラマン。だからリクはベリアルとケイの二人の父親を持つ存在となる(どっちかが母というパターンは考えない方が良いな)。ウルトラマンしか回収出来ないリトルスターを集めるためだけに作られた存在だという。
その出生の秘密よりむしろ自分の存在自体が町を破壊したと言う事にショックを受けていた。
そしてカプセルの回収に失敗した伏井出ケイは自らの身体にウルトラカプセルを吸収させ、そのパワーをベリアルに捧げることになった。
一方、ゼロによって無理矢理伏井出ケイの調査に行かせられてしまう令人。不幸続きのキャラだ。 |
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19 |
映画 |
次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊(1954) |
お蝶と豚松の法事が無事行われ、そこで次郎長(小堀明男)は自分の復讐よりも子分達や清水のために働くことを心に決め、愛刀を金比羅に収めることにした。そこで石松(森繁久弥)を使いに立てるのだが…
森繁久弥演じる森の石松を主役に据え、シリーズ一の傑作と言われる一作。
これまで殴り込みや屈辱に耐える描写が多く、いかにもやくざ映画っぽさがあった本作だが、親分の次郎長を離れ、子分の一人森の石松を中心に据えた股旅ものとして仕上げられた作品で、親分として何かを守る立場ではない、奔放で考えなしだが情にもろいという石松の造形のお陰で大変のびのび作られているのが特徴となる。
なによりこれまで子分の一人としての活躍の場しか与えられてなかった森重の石松が、本当にのびやかに描写されてるのが良い。これまで積み上げられてきた石松の悪い部分と良い部分を見事に引き出し、石松らしい生き方というものを突き詰めたものになってる。
そして何より森繁久弥の名演が光る。自分勝手に生きていることを前提に、義理人情への縛りも時に軽々と越え、最終的に自分の命を差し出してチャラにしてしまえという、自分の命を含めて軽い生き方をしていくこの描写は、後の日本映画の渡世人の描写にも大きな影響を与えたことだと思う。決して完成した人間ではない、未完成ならではのキャラクターの魅力がここにはある。
本作まで観ることで、実はこの長いシリーズ、もう一人の主人公としての石松こそが作品の要になっていたことを思わされる。森繁久弥をここに起用した理由は本作を観れば分かるというものだ。
森の石松の描写は後の東映のやくざ映画の主人公につながることは分かるし、東映アニメのヒーローもどこかに石松っぽさを加えることも多かったので、どれだけ後に影響を及ぼしていたか分かろうというもの。
ただ、この造形他にもあった気がして少し悩んだが、これ、まんまフーテンの寅ではないか?とも思えてくる。改めて考えてみると、性格から生き方までそっくり。
ひょっとして渥美清はこれを参考にしたのかな?充分あり得ると思う。 |
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11話 |
AIBの調査により伏井出ケイの背後に黒幕がいることを察知する。だがその思念波を感じたケイは全ての事態を決着を付けることにする。リクに対して直接対決を挑むリクに対し、リクは…
敵は伏井出ケイ。そしてペダニウムゼットン。ベリアルとキングジョーとゼットンが融合して誕生した怪獣。
突然の展開となるが、一気に話が進み、リクは伏井出ケイとの直接対決となる。
リクの出生の秘密も明らかになる。ウルトラマンジードはベリアルの遺伝子を用いて伏井出ケイによって研究室で作られたウルトラマン。だからリクはベリアルとケイの二人の父親を持つ存在となる(どっちかが母というパターンは考えない方が良いな)。ウルトラマンしか回収出来ないリトルスターを集めるためだけに作られた存在だという。
その出生の秘密よりむしろ自分の存在自体が町を破壊したと言う事にショックを受けていた。
そしてカプセルの回収に失敗した伏井出ケイは自らの身体にウルトラカプセルを吸収させ、そのパワーをベリアルに捧げることになった。
一方、ゼロによって無理矢理伏井出ケイの調査に行かせられてしまう令人。不幸続きのキャラだ。 |
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S.H.フィギュアーツ(真骨彫製法) 仮面ライダー 仮面ライダー新1号 |
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17 |
読書 |
小説仮面ライダーキバ
1986年。天才ヴァイオリニスト紅音也は一目惚れした女性が怪物と戦っている光景を目にし、思わずその女性麻生ゆりを助ける。そして2008年。引きこもりの青年紅渡は内なる声に従い、人間界に存在する化け物ファンガイアを狩る日々を送っていた。そんな二つの時代が重なる時…
「仮面ライダーキバ」のリブート小説。TVシリーズよりもずいぶんすっきりした話になってるが、内容的にはちょっと残念なところ。なんで主人公より目立って然りの名護がこの程度の扱いなんだ?折角の小説なんだから、753を主人公にしてくれたら良かったのにねえ。 |
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2話 |
成り行きで脱獄犯の龍我を助け、東都政府からのお尋ね者となってしまった仮面ライダービルド。それでも龍我からの情報で自分の記憶も戻るかも知れないという願いを持ち、そこから得られた僅かな情報を元に調査を開始するのだが…
敵はバーンスマッシュ。火炎放射器を内蔵したスマッシュ。龍我の恋人香澄が改造された姿。それとナイトローグ。仮面ライダーの姿をしたコウモリのような謎の戦士。
次々にキャラが増えていく状態で、前話で助けた脱獄犯と、冒頭に助けたフリージャーナリストの女性もいつの間にかベースに居座ってしまった。二人とも長くつきあう存在になるっぽい。
仮面ライダーに変身する戦兎も、ビルドに助けられた龍我も自分探しの旅の途中。強力な敵も適度に関わってくるだけ。その展開上、話は結構暗めで、今回人死にまで出ている。
仮面ライダーが政府に敵対する立ち位置にあるのは、確か初めてになるが、仮面ライダーで無ければ結構ありがちな設定だったりもする。つまりまだこの作品のオリジナリティは見えてこない。 |
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15 |
映画 |
悪役 |
第1位 |
ダークナイト |
ジョーカー |
第2位 |
スター・ウォーズ(シリーズ) |
ダース・ベイダー |
第3位 |
羊たちの沈黙 |
ハンニバル・レクター |
第4位 |
ノー・カントリー |
アントン |
第5位 |
カッコーの巣の上で |
ラチェッド |
第6位 |
シャイニング |
ジャック・トランス |
第7位 |
シンドラーのリスト |
アモン・ゴース |
第8位 |
素晴らしき哉、人生 |
ミスター・ポッター |
第9位 |
マトリックス(シリーズ) |
エージェント・スミス |
第10位 |
サイコ |
ノーマン・ベイツ |
第11位 |
時計仕掛けのオレンジ |
アレックス |
第12位 |
ウォール街 |
ゴードン・ゲッコー |
第13位 |
セブン |
ジョン・ドゥ |
第14位 |
エルム街の悪夢(シリーズ) |
フレディ |
第15位 |
ダイ・ハード |
ハンス・グラバー |
第16位 |
チャイナタウン |
ノア・クロス |
第17位 |
ターミネーター |
ターミネーター |
第18位 |
ウィル・ビー・ザ・ブラッド |
ダニエル・プレインビュー |
第19位 |
狩人の夜 |
ハリー・パウエル |
第20位 |
トレインスポッティング |
ベグビー |
第21位 |
ジェーンに何が起きたのか |
ジェーン・ハドソン |
第22位 |
ハロウィン |
マイク・マイヤーズ |
第23位 |
グッドフェローズ |
トミー・デヴィート |
第24位 |
第三の男 |
ハリー・ライム |
第25位 |
バック・トゥ・ザ・フューチャー |
ビフ・ターネン |
第26位 |
007は二度死ぬ |
ブロフェルド |
第27位 |
ハリー・ポッターと炎のゴブレット |
ヴォルデモート |
第28位 |
ロビン・フッド(1991) |
ノッティンガムの警察署長 |
第29位 |
チキ・チキ・バン・バン |
人さらい |
第30位 |
スーパーマン(シリーズ) |
ゾッド将軍 |
第31位 |
ギャング・オブ・ニューヨーク |
ビル・カッティング |
第32位 |
影なき狙撃者 |
ミセス・イゼリン |
第33位 |
セクシー・ビースト |
ドン・ローガン |
第34位 |
M |
ハンス・ベッカート |
第35位 |
レザボア・ドッグ |
ブロンデ |
第36位 |
ブルー・ベルベット |
フランク・ブース |
第37位 |
13日の金曜日 PART7から続く3作 |
ジェイソン・ボーヒーズ |
第38位 |
グラディエーター |
コンモドゥス |
第39位 |
オズの魔法使 |
西の魔女 |
第40位 |
危険な情事 |
アレックス |
第41位 |
ジョーズ |
鮫 |
第42位 |
恐怖の岬 |
マックス・キャディ |
第43位 |
ロジャー・ラビット |
ジャッジ・ドゥーム |
第44位 |
ショーシャンクの空に |
ウォルデン・サミュエル・ノートン |
第45位 |
スナッチ |
ブリック |
第46位 |
パンズ・ラビリンス |
ヴィデル大尉 |
第47位 |
ソウ(シリーズ) |
ジグソウ |
第48位 |
イングロリアス・バスターズ |
ハンス・ランダ |
第49位 |
許されざる者 |
ビル・ダゲット |
第50位 |
ミザリー |
アニー・ウィルクス |
第51位 |
ジュラシック・パーク |
T−REX |
第52位 |
ユージュアル・サスペクツ |
カイザー・ソゼ |
第53位 |
トレーニング・デイ |
アロンゾ・ハリス |
第54位 |
バンビ |
ハンター |
第55位 |
エクソシスト |
パズズ |
第56位 |
L.A.コンフィデンシャル |
ダドリー・スミス |
第57位 |
激突! |
トラック |
第58位 |
ヘルレイザー |
ピンヘッド |
第59位 |
ロッキーIV |
イワン・ドラゴ |
第60位 |
トゥルー・ロマンス |
ヴィンセンゾ・ココッティ |
第61位 |
ウエスタン |
フランク |
第62位 |
深夜の告白 |
フィリス・ディートリッヒソン |
第63位 |
悪魔のいけにえ |
レザーフェイス |
第64位 |
101匹わんちゃん大行進 |
クルエラ・デ・ヴィル |
第65位 |
ザ・プロデューサー |
バディ・アッカーマン |
第66位 |
ノスフェラトゥ(1922) |
オルロック伯爵 |
第67位 |
ライオン・キング |
スカー |
第68位 |
2001年宇宙の旅 |
HAL-9000 |
第69位 |
ブライトン・ロック |
ピンキー・ブラウン |
第70位 |
X−MEN(シリーズ) |
マグニート |
第71位 |
羊たちの沈黙 |
バッファロー・ビル |
第72位 |
ジム・ヘンソンのウィッチズ |
ハイ・ウィッチ |
第73位 |
白熱 |
コディ・ジャレット |
第74位 |
スター・トレック2 |
カーン |
第75位 |
ブレードランナー |
ロイ・バティ |
第76位 |
死霊のはらわた2 |
ヘンリエッタ |
第77位 |
マラソンマン |
Dr.スゼル |
第78位 |
ビッグ・リボウスキ |
ジーザス・クインタナ |
第79位 |
氷の微笑 |
キャサリン・トラメル |
第80位 |
アラジン |
ジャーファー |
第81位 |
シェーン |
ジャック・ウィルソン |
第82位 |
パルプ・フィクション |
マーセラス |
第83位 |
チャイルド・プレイ |
チャッキー |
第84位 |
キラー・インサイド・ミー |
ルー・フォード保安官助手 |
第85位 |
疑惑の影 |
チャーリー・オークリー |
第86位 |
フェリスはある朝突然に |
エドワード・ルーニー |
第87位 |
プレデター |
プレデター |
第87位 |
甘い毒 |
ブリジッド・グレゴリー |
第89位 |
プラトーン |
ボブ・バーンズ |
第90位 |
インディ・ジョーンズ 最後の聖戦 |
エルサ・シュナイダー |
第91位 |
ロストボーイ |
デヴィッド |
第92位 |
レオン |
ノーマン・スタンスフィールド |
第93位 |
アニマル・キングダム |
ジャニーン・コディ |
第94位 |
激流 |
ウェイド |
第95位 |
フルメタル・ジャケット |
ハートマン軍曹 |
第96位 |
リバティ・バランスを撃った男 |
リバティ・バランス |
第97位 |
白雪姫 |
女王 |
第98位 |
血を吸うカメラ |
マーク・ルイス |
第99位 |
イヴの総て |
イヴ・ハリントン |
第100位 |
リーサル・ウェポン |
ジョシュア |
100 Greatest Movie Villains |
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読書 |
鉄人28号 原作完全版 4
死んだふりをして警察内部の裏切り者を監視していた金田正太郎は、ついにその犯人がクロロフォルムである事を突き止める。だが実はクロロフォルムは二人いたという事実に行き着いてしまう。S国スパイの方のクロロフォルムは鉄人のリモコンを強奪して高飛びしようとするが…
明らかに怪しかったクロロフォルムがやっぱり犯人か。と思わせておいて、実は影武者がいて、そちらの方が本当のスパイだったというかなり捻った犯人捜しの物語となっていた。しかし行動力でもとっさの機転にでも影武者のニコポンスキーの方がクロロフォルムよりも優れているのがなんともはや。
しかし犯人が見つかった後もしぶといニコポンスキーは鉄人を操って死体の山を築き、更にアメリカからギャングや怪盗まで現れるというサービスぶり。現代の漫画であったら3巻くらいかけてやる内容を一気に書き切ってしまったというのが凄い。
改めてこれ読んでると、果たして漫画って本当に進歩してるのかという気にさせられる。 |
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13 |
読書 |
大放言
これまで何でも言いたい放題言ってきた著者が、ほとんど脊髄反射でなんでも語るというエッセイ集。
とにかくすごいの一言。この人ナチュラルのコメディアンだわ。
内容はツッコミどころしかないし、自己愛の塊で、感覚全部が20年前だし、全編にわたって「俺は悪くない」としか言ってない。ただ、笑ってる内に薄ら寒くなるのも確か。なんでこんなのが受け入れられるんだ? |
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29話 |
朽ち果てた姿で現在のチキュウに戻ってきたオリオン号。乗客もおらず、過去に何があったのか、一人で過去へと向かったラッキー。そこには倒れ伏した仲間達の姿があった。
敵はドン・アルマゲ。過去での戦いとなるが、はっきりその姿を現している。それと三人のフクショーグン。
時代を変えているが、いきなり敵ボスとの戦いが展開する。過去確かに倒したはずのドン・アルマゲが次の瞬間に蘇ってしまっている。そしてあっという間に過去に行ったキュウレンジャーを倒し、更にフクショーグンまで復活している。その理由は現時点では不明。
やはりオライオンはオリオン座の戦士だった。更に子孫がラッキーの故郷の獅子座系で生きてるとのこと。ライオンとオリオンのダブルミーニングだったか。
キュウレンジャーはドン・アルマゲが何故復活出来たのかは分からないまま挑んだが、そのまま再び敗北してしまった。その際ラッキーは命を落としている。
<300年ほど前の時代にいるはずだが、そこにある建物は現代のものと同じ。ここでのチキュウは文明が割と早く進んだが、ジャークマターのお陰で進歩を捨てて300年過ぎたって設定だろうか?> |
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合身戦隊メカンダーロボDVD-BOX デジタルリマスター版 |
<A> |
<楽> |
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12 |
読書 |
アオイホノオ16
ついにモユルのデビュー作がサンデーに掲載された。浮かれ気分は少々落ち着いたものの、あまりに周囲の変化のなさに逆に戸惑ってしまう。そんなモユルに声をかけてきた男がいた…
ある意味とても落ち着いた内容の話になっている。そもそも本作の始まりとは、著者の持つルサンチマンに彩られ、更にコンプレックスを持つ庵野秀明に対する一方的なライバル視から始まっていた。
それがこの巻で商業誌デビューと、庵野秀明による「サインくれ」の一言が入る事によって成功物語としては完結した。一巻目から一貫して続いていたテーマが閉じたことにより、これからはデビュー後のプロとしての苦労話へと話は移ることになる。
いつ終わってもいい段階に入ったため、後は著者のどの作品まで追うかという問題になるのだが、基本的には「炎の転校生」連載開始くらいまでかな? |
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9話 |
宇宙から怪獣ザンドリアスが飛来した。その目的を探るためAIBは相手の心を読む能力を持つゾベタイ星人サトコを招く。観光に夢中のサトコのお目付役に命じられたモアだが…
敵はザンドリアス。突如地球に飛来した怪獣で、その目的など全く不明だったが、恋人に振られて悲しさで拗ねてるだけだった。元は「ウルトラマン80」に出てきた怪獣で、そこでも駄々っ子のような性格をしていた。
人の心を読める宇宙人の悲哀を描く話で、SFショートショートの一編って感じ。それで彼女に振り回されるモアとリクの苦労がコミカルに描かれていく。「ウルトラマン」35話のシーボーズの話に似ているが、ザンドリアスが地球に来たのは失恋して悲しくて駄々をこねてるという切実度が全く無い。
嘘とはなんなのか。嘘が悪いことだが、ほんとうにそれだけだろうか?という事を考えると、人間のコミュニケーションを考えさせられる話でもある。
リクがジードであることをモアにもばれたが、特にそれを気にもしてないっぽい。確かに散々人前で変身してるから。モアもそれについては黙っていることに決めたようだ。一方のリクもモアがAIBの職員であることを知りつつ、分からないふりをしている。
小咄っぽくはあるが、これはこれでありだろう。元々ウルトラマンシリーズは一話完結の作品なので、こういうのには合っている。むしろこういう路線をメインに、時々シリアスな話をするくらいが良いんじゃないかな?
<ゼロはわざわざゼロビヨンドにまでなって何をするのかと思ったら、メガフォン作って「好きな人に会いに行け〜〜」と叫んでる。なにをやっとるのかね君は?タロウの真似か?> |
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仮面ライダー電王 Blu-ray BOX 3 |
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10 |
映画 |
スパイダーマン:ホームカミング |
超人的能力を受け、“クモ男”としてNYクイーンズの平和を守ってきたクイーンズ高校の学生ピーター・パーカー(ホランド)は、アヴェンジャーズのトニー・スターク(ダウニー・Jr.)に見いだされ、ハイテクスーツと共にアヴェンジャーズの準隊員として使命を受けた。だがアイアンマンとして忙しいトニーはなかなか指令を与えてくれず、お目付役のハッピー(ファヴロー)からもほとんど無視される状況だった。そんな中、明らかにオーバーテクノロジーをの武器を持った強盗団に出くわし、そこでの乱闘の帰りに親友のネッド(バタロン)に自分がスパイダーマンである事がばれてしまう…
最初にスパイダーマンが銀幕に現れて衝撃を受けた『スパイダーマン』(2002)から既に15年。その間にトビー・マグワイア主演のシリーズ3作、アンドリュー・ガーフィールドによる『アメイジング・スパイダーマン』(2012)が2作はさみ、更に『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』(2016)に半分カメオ出演のような形で登場したトム・ホランド版スパイダーマン.。ついにその第一作目が登場となった。
少しシリーズの歴史を振り返ってみよう。
トビー・マグワイア版の『スパイダーマン』はヒーロー作品に革命を起こし、以降のマーベル作品を中心としたスーパーヒーロー作品の先鞭を付けた作品となる。
それは勿論CGの発達によって出来るようになった描写能力に負うところが大きいが、それだけではない。
それまで割と画一的な描かれ方をしていた従来のヒーロー像から外れた主人公の存在感こそが一番の強みだった。
それまでのヒーローは悪を倒すためにあらゆるものを犠牲としながら孤独な戦いを行うし、少なくとも自分自身について悩むことは無い。人よりも優れた力を躊躇無く正義のために使う。そんな存在だった。
ところが『スパイダーマン』に出てくるピーターは、スーパーパワーを持っていても冴えない、思春期特有の悩みを持ったキャラで、ヒーローとしての自覚も低い。
そんなどこにでもいるような青年が自分自身を受け入れていくという、一種の青春ものとして描かれたからこそ、ヒーロー作品の広がりを見せる事が出来た。
従来の普通の映画の作り方でヒーローものが作れるという事実に気づかされたことから、ヒーロー作品はどんどん増えていったのだ(この辺分かっておらず、従来の作り方に固執したDCは完全に立ち後れてしまったわけだが)。
ただし、新しい手法としても、同じパターンは何回も使えない。
リブート版の『アメイジング・スパイダーマン』がまるで面白くなかったのは、まさに同じ手法でリブートしてしまったからだ。色々作りたいことも多かっただろうし、設定的にもこれから描くべきものはあったはずなのだが、作品に驚きが一切無かったため、失敗作に終わってしまった。
それで本作は全く切り口を変えてみた。
主人公のパーカーをより幼くさせ、ヒーローとして半人前以下の存在にさせてみたのだ。これはとても新鮮。
本作のピーターは、高校生活を満喫する15歳という若さで、叔父さんの死に立ち会ってるわけでもないから、心に暗さがない。当然ノブレス・オブリージュなんてものを自覚もしてない。自分に与えられたスーパーパワーを解放させて酔いたいし、人助けは自分の良心だけに負う趣味でしかない。
要するに強大な力を持ってしまったお子様というのが本作のピーターの立ち位置となる。確かに今までにないとても新鮮な設定である。
実はこの高校生のヒーローとしてのピーターの姿はコミック版・アニメ版では「アルティメット・スパイダーマン」という作品で描かれている。そして同じように実写では自分勝手な大人版のヒーローを描く『ハンコック』(2008)や『Gガール 破壊的な彼女』(2006)というのがある。しかし思春期真っ盛りでこんな勝手な性格のヒーローを実写映画で描くのは初の試みとなった。それが一つの大きな良さとなっている。
ただこれだけでは単純に主人公が巻き込まれて暴れるだけの話になるため、その枷を付けることになった。
それがヒーローとして先輩であるアイアンマンの存在である。
アイアンマンことトニー・スタークは、ヒーローとしての先輩というだけでは無い。かつてピーターと同じく自分の得た強大な力を自分の良心だけで用いようとした、性格的にも先輩キャラである。これまでの戦いを経て、すっかりベテランとなり、その分とても落ち着いているが(それがシリーズとしてのアイアンマンのユニークな特徴になってる)、彼にとってピーターの存在は、過去の自分が通ってきた道を歩み始めた後輩ということになる。
いわば、歴戦の勇者が振り返りたくも無い過去を突きつけられ、せめて自分が正しい成長を促してやろうという老婆心でつきあってるという感じになる。これはトニーだから出来る事で、例えばキャプテン・アメリカとかソーとか、他のアベンジャーズのキャラでは出来ない役回り。上手い人選と言える。しかも基本的に放置することによってスパイダーマンのサイドキック(サポート役の相棒)化も防いでいる。
だから配役の絶妙さというのがまず本作の強みとして考えられるだろう。
そして物語もそんな設定に合わせている。
ヒーローものと考えると、ついつい大がかりで、地球侵略とか政治的なものを考えがちだが、今回登場するヴァルチャーは悪党としてのスケールがとても小さい。
中小企業の社長という設定の彼が考えているのは、家族に不足無く食べさせることであり、従業員に給料をやって養うというレベル。少々違法性があっても、そのためだけに働いている。
スケールが大きければ良いというものでは無い。高校生のヒーローが守る適正レベルのヴィランはこれくらいがぴったりするし、この位だから、戦いも見応えがあるというものだ。単に敵がでかければ良いってもんじゃない。それにヴァルチャーの正体がばれた瞬間は、全然予測しておらず、これまでの伏線が一気に収束していく感じで、「見事」と言いたかった。
高水準にまとめられ、しかも楽しい。これは良い作品だ。 |
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読書 |
オタクの息子に悩んでます
著者が朝日新聞で連載していた悩み相談を例に取り、どのような思考をたどって答えの結論に至ったのかを語る思考術。
著者にしか出せない(と本人が言うところの)答えに至るための思考術を語った本で、思考の方向をどのように導いていくかという考察がなかなか興味深い。
ただ、これまで読んだ著者の書籍の中でも最大級の「俺って凄いやろ」感に溢れた作品でもあり、良くも悪くも著者はぶれないと感心出来る。 |
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ラ・ジュテ デジタル修復版 [Blu-ray] |
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押井守による解説付き
レビュー |
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08 |
読書 |
夏目友人帳10
「偽りの友人」夏目は突然現れた昔のクラスメイト柴田に強引に連れ出され、一人の女子高生を紹介されてしまう。程なくして彼女が妖怪である事が分かるのだが…
「月分祭」突然妖怪達に捕まってしまった夏目は、祭りで祀られる神の一柱になってくれと強引に頼まれてしまう。成り行き上、そのふりをすることになるのだが、そこに名取と出会ってしまい…
性格の優しさ故に巻き込まれることが多い夏目だが、今回の二本は人間側と妖怪側二つの方向からの巻き込まれになってしまった。相変わらず丁寧に交流が描かれているが、このパターンは少々飽きてきたかな?夏目も生長してるようなしてないような?と言った感じ。
名取の遣い魔である柊が妙に夏目に構い過ぎるところがちょっとひっかかったかな?元々夏目の尽力あって遣い魔になった妖怪なので、夏目に思う事もあるんだろうが。 |
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1話 |
火星探査で持ち帰られたパンドラボックスから放たれた光によって日本は三つの区域北都、西都、東都に分断されてしまう。その一つ東都で仮面ライダーとなり、スマッシュと呼ばれる怪物から人々を守っていた男桐生戦兎がいた。記憶を持たない戦兎が目指すものは、
敵はストロングスマッシュ。重装甲のスマッシュで、パワーで押し切るタイプ。
新番組第一回目。仮面ライダービルドの孤独な戦いが開始される。記憶を失った主人公が自分の記憶を取り戻すために戦うという展開から開始される。
今回の舞台は完全に未来社会。そこで未知のエネルギーを巡っての攻防となる。これまでのシリーズにはなかった、全く新しい雰囲気を纏った作品になりそうだ。
未知のエネルギーの話もそうだが、主人公は仮面ライダーに最初から変身出来、更に記憶を持たないと言うことから、「仮面ライダーアギト」との関連も思わされる。
又、過去特別な光を浴びたことによって変な能力を得たという設定は、丁度現在放映中のマーベル作品「リフレクション」との関連もありっぽい。
<今回のライダーの変身シーンは前後にライダーのパーツが二つ現れ、それに挟み込まれることで変身してる。鯛焼きみたいだ。
バイクで壁を駆け上がるシーン、「進撃の巨人」かと思ったが、これは『大脱走』だな。
あと、これは言っても仕方ない話だが、「ウルトラマンジード」で川井節を聴いた後で、ここでも川井節聴かせられると精神的に混乱する。> |
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06 |
映画 |
ゴールデン・グローブ ワーストドレッサー |
ポーラ・アブドゥル/05年 |
キャメロン・ディアス/99年 |
シャロン・ストーン/03年 |
マライア・キャリー/06年 |
ダイアン・キートン/04&05年 |
ララ・フリン・ボイル/99年 |
リサ・マリー・プレスリー/05年 |
シンシア・ニクソン/01年 |
セラ・ウォード/02年 |
マギー・ギレンホール/04年 |
ヘレン・ミレン/97年 |
メリナ・カナカレデス/05年 |
フラン・ドレッシャー/96年 |
ポーシャ・デ・ロッシ/99年 |
菊地凛子/07年 |
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ナーガを元に戻すためにチキュウに残ったラッキー達キュウレンジャーの面々。だが破壊的な感情に酔うナーガはバランスにも襲いかかる。一方、過去へと向かったツルギたちが見たものとは…
敵はヘビツカイメタル。
過去編がややおちゃらけてたのに対し、チキュウでは深刻な事態へと陥っている。感情の暴走を起こしたナーガを殺害するために同じヘビツカイ座から派遣された女性が登場。そしてナーガを正気に戻すためには激しい苦痛を与えることだが、バランスはそれに耐えられないという。結局バランスは自分を含めて二人で苦痛に耐えることを選択するのだが、ナーガは元に戻らず。
一方、過去でツルギ達はドン・アルマゲとの最終決戦を見届けるのだが、確かにドン・アルマゲはその時点で倒れている。では何故今生きているのかは現時点では不明。それを探ろうとした面々だが、何故か全員叩きのめされてしまってる。
<ツルギの過去の仲間の名前はオライオン。この名前はモロに「オリオン号」にかぶっているが、何か関係が?あと、昔某アニメでオライオン・パックスというキャラが出てきた事を思い出したな。> |
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05 |
映画 |
次郎長三国志 第七部 初祝い清水港(1954) |
晴れて清水に戻り、再び一家を構えた次郎長(小堀明男)。だが妻のお蝶が亡くなった原因となった保下田の久六(千葉信男)への敵討ちを忘れず、逐電した久六の行方を追わせていた。そんな中、武家屋敷に方向に出ていた大政(河津清三郎)の妻ぬいが戻ってくることとなり…
復讐を心に秘めつつ、親分としての義務を淡々とこなすというお話しで、活劇部分は本当に少ないし、物語に起伏も少ない。中だるみとは言いたくはないが、よく前作と本作の二本も使ってこんな重い雰囲気の物語を作ったものだと感心する。
ただ、それだけに日常描写には力が入っていて、長いシリーズだからこそ出来る日常の細やかな描写が良い具合でなんだかとても観ていて心地良い感じがする。
続きだからこその引きのラストももやもやしたものを感じさせるが、前作『旅がらす次郎長一家』と本作の重さがあるからこそ、次作『海道一の暴れん坊』のカタルシスにつながっていくのだろう。
公開時、どれだけ次作が待たれていたかを感じさせてくれる。今は連続で観られるので、たたみかける演出を楽しむことも出来る。 |
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読書 |
ムーミン谷の夏まつり ムーミン童話全集4
ムーミンだにを襲った大洪水によってムーミンの家が水没してしまった。このままでは家には入れないことから、たまたま水に乗って流れてきた建物を仮の宿にすることにした。しかしこの家は調べれば調べるほど変な家だった。そんな事も知らず、いつものようにムーミン谷に向かうスナフキンだが…
北欧の短い夏祭りをモティーフとした物語。物語はムーミン、ムーミンパパとママ、スナフキンとミイが別々に全く違う体験をしていくため、まったくまとまりがない。普通の物語としては落第点なんだけど、逆にそれが魅力になってるのがこの本の面白さかな。出てくるキャラの性格がそれなりに悪いので、変な意味で棘が良いアクセントになる。
ところでスニフの姿が消えたが、どうしたんだろう? |
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04 |
読書 |
亜人ちゃんは語りたい2
雪女である雪の悩み。それは自分が知らずに人を傷付ける事があるかも知れないと言う事だった。これまで鬱屈してきた悩みを聞いた教師の高橋は、共に考えて解決策を探っていく。そんな中、相変わらずべたべたと接触するヴァンパイアのひかりに振り回されつつ、それでも存分に語り合いつつ過ごす日常。
基本的には日常描写がメインだが、その中で亜人ならではの悩みや考えなどを語り合いつつ解決策を探るという基本スタンスは変わらず。不思議とアニメよりは娯楽に寄っておらず、硬めに感じるのだが、それだけソリッドに悩み描写の方に比重がかかっていると言う事でもある。なかなか読み応えあり。 |
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9話 |
令人の娘マユがリトルスターを発症し、テレポーテーションを使えるようになってしまった。マユを守るために伊賀栗家を秘密基地に案内するが、その矢先に怪獣タイラントが出現した。
敵はタイラント。そしてスカルゴモラ。
ライハの過去にまつわる話。ライハは過去リトルスターを発症していたとのことで、それで家族を失ったことから、怪獣使いの伏井出ケイを憎むようになった。だが復讐を果たす一歩手前で何者かの声であきらめてしまった。
令人の娘マユがリトルスターを発症したが、ライハを助けてくれと願ったことでウルトラマンゼロのカプセルを与える事になった。
<今回ウルトラマンジードは話の半分くらいずっと変身していたし、移動距離も大変長かった。カラータイマーも点滅してなかったし、活動限界は大丈夫なの?> |
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新造人間キャシャーン Blu-ray BOX |
BR |
BR |
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02 |
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45話 |
巨大化したゲムデウスは倒したが、その結果としてパラドが消滅してしまい、永夢は変身出来なくなってしまう。そこにゲムデウスと分離したクロノスが襲いかかる。時を制することが出来ない仮面ライダー達は次々と倒れていくが…
敵は仮面ライダークロノス。
最終回。前話で変身出来なくなった永夢が自分の力だけでエグゼイドに変身出来たことで、チーム医療が可能となり、最終ボスとなった仮面ライダークロノスが倒される。絶体絶命からの逆転とは通常の展開だが、ラスボスを倒したのが仮面ライダーの基本形態であるというのが面白い。昔からこういう、最後は素手で戦うってのが一番燃える展開なんで、これは良し。もう少し長く戦ってくれても良かったくらい。
ただし、政宗がデータを放置してしまったため、ラストはゲーム病専門医となったCRの面々が、その復元のために活動するというところで終わる。
それぞれ、永夢と黎斗はデータ修復のための医療技術を探す。飛彩と太我はゲーム病メインの医療を、ニコは太我の助手として、幻夢コーポレーションの社長としてはニコが大株主となったために小星作が就任。ただ、ポッピーピポパとパラドが復活してしまったのはちょっといただけない。
<ラスト、永夢がパラドを生み出す描写は、ある種BLの最高峰。最初から最後までBL臭が抜けない作品だった。> |
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地球防衛少女イコちゃん 30周年記念盤 |
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<楽> |
この値段なら買っても良いか? |
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01 |
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読書 |
ズッコケ中年三人組 age46
三人組の小学校時代の恩師タクワンこと宅和源太郎先生が亡くなった。葬儀の後のクラスの慰労会を取り仕切ることとなったハチベエだが、そんなハチベエの自宅を見知らぬ女性が訪ねてきた。実は宅和先生の愛人だったと告白するその女性を巡り、対処に困ったハチベエはハカセを頼るのだが…
あの宅和先生が実は…という内容だが、真相は藪の中。これを掘り下げると洒落にならなくなるので、それで良いのだろう。
ただ、それよりも永遠の小学生だったはずの三人組にも老後という現実が忍び寄っているという事実がしんみりさせるところである。老と死。年相応の物語だった。 |
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