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2017'11

 
29
読書
トクサツガガガ5
丹羽庭(検索) <amazon> <楽天>
 会社では隠れ特撮オタとして正体を隠しつつ、それでも入念に仲間捜しを続けつつ、特撮グッズに部屋を占領されつつある仲村さん。多くの友人達との語らいと、特撮愛で生活を乗り切っていく姿を描く。

 この巻はほぼ全部特撮豆知識→生活の中のちょっとした問題→豆知識の流用で乗り切るというパターンだけで構成されている。それは面白いのだが、流石に続きすぎると「又か」という感じになってしまう。
 この巻の最後の話は友人の結婚式の出席のために里帰りをして、過去の自分と向かい合うという、パターンからは外れた話になってるのだが、そこで次巻に続くとなる。なんだろうな。この引き方はまさに特撮番組のようだ。
<A> <楽>

ウルトラマンジード

20話  リクの大切にしていたドンシャインの時計をうっかり壊してしまったペガ。喧嘩を始めた二人は仲違いを起こし、ペガは自活すると宣言して星雲荘を出てしまう。
 敵はグビラ。深海に住む怪獣だが、リトルスターを発症してしまい、苦しさのあまり地上に出てきた。そしてペダニウムゼットン
 仲の良いリクとペガが喧嘩してしまうという話。これまでの作品と較べ、庶民的な目で見た方がはまる作品なので、こういう小さなお話しこそが本作に良く合った話とも言える。ちと気恥ずかしいけど。
 雨降って地固まるというパターンで、特撮全般でよく用いられるパターンだ。
<中学生の頃のリクが思い出で出てくるが、中学生に全く見えない。単に痛々しいだけのような?
 ジードロイヤルメガマスターはデフォでマントを着けているが、凄く動きにくそうだ。あんまり派手な動きは出来ない。
 「リクの影、まだ空いてる?」「別に他に誰も入れるつもりないし」…なんというBL臭あふれる会話だ。>
Blu-ray1
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アニメガタリズ
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DVD6
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28

精霊の守人

14話  合流したバルサとチャグムは、同盟を求めるためにカンバル王国王のもとへと向かう。そこはバルサの故郷であり、同時に憎き仇の治める地でもあった。その中でバルサはチャグムに自らとジグロの旅について語る。
 最終章の始まり。これまで別々に活動してきたバルサとチャグムが再び合流してバルサの故郷に向かうという話。
 前半はチャグムの師匠ジグロの兄で今は王の槍をしているカグロに会いに行く話。
 そして後半はこれまでバルサと関わってきた人々をザッピングしながらこの大陸に多くの災厄がやってくることが暗示される。これから大戦が始まる予兆。
DVD2
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Blu-ray
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関ヶ原
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コードネームミラージュ
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BR
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25
映画
ダンケルク
 1940年5月末。ドイツによる電撃作戦によってフランス国内は蹂躙され、フランスの応援に来たイギリス軍も徹底した敗北を叩き込まれてしまう。一度軍を帰国させて再起を図ろうとするイギリス首相チャーチルだが、ドーバー海峡に面するダンケルクでの撤退作戦は困難を極める事となる。新兵のトミー(ホワイトヘッド)もその中にいたが、友軍の兵士を浜辺に埋葬している無口なギブソン(バーナード)と行動を共にする事になるのだが…
 第二次世界大戦を題材にした映画というのは非常にたくさんある。理由はいくつもあろう。とにかく派手で画面映えがするし、歴史の一部としても重要。観た人の記憶に残りやすいと言う事もあって、戦争映画の名作は数多く存在する。
 そしてその戦争も様々だが、史実の戦争では第二次大戦が最も多い。最も派手だし、リアリティもあるためとても好まれる傾向がある。連合国側に断ったものが圧倒的に多いものの、枢軸側で描いたものも、あるいはドイツに占領されてしまったヨーロッパの国々の立場で描いたものとか、当然日本で作られたものは日本側に立って描かれる。
 実に様々だが、史実では有名であるものの、映画ではあまり描かれなかった部分というのもある。
 例えば本作のような撤退戦とか。
 どうしても戦争は勇ましい雰囲気の方が画面映えするために、地味な撤退戦は好まれないが、これはこれでドラマとしては重要な要素をいくつも含んでいる。
 
一つには極限状態を作りやすいと言う事。戦争映画の醍醐味はまさにそういった極限状態の中での人間ドラマであるのだから、主人公達は追いつめられていた方が演出的には面白くなる。それにこれだけ絶望的な状況をどのように打破するのか?という興味も持たせやすくなる。

 そして
もう一つは、逃げることがメインのため、必然的に狭い場所を伝わっていく関係上、かなり予算が抑えられるという点。
 実はノーラン作品において、予算を抑えるというのはかなり切実な問題。ノーランは本物にこだわる監督で、できる限りCGを使わず、本物を使おうとする傾向がある。現に本作で用いられたスピットファイアは本物が用いられるほど。もしこんな具合で戦車戦闘機攻撃機の行き来する勝ち戦を描いたとすれば…
 だからこれくらいが丁度良いのだ。
 それになにより、こんなニッチな戦いを有名監督が作るということが一番大切。分かりやすい戦いではないから展開が見えずに楽しめる。

 強いて言うなら、物語全般的に少々地味というところがあるが、それはそれで良し。
 同じ時間を三つの物語をザッピングして行うという特殊なやり方で戦場を俯瞰する作り方は賛否分かれるだろうけど、元々戦争映画は群像劇で作るパターンが多いので、そんなに違和感は無い。華がなさ過ぎるという指摘も、なんせ本物のスピットファイアを飛ばしてそれが観られたというだけで充分だろう。
読書
ムーミン谷の仲間たち ムーミン童話全集6
トーベ・ヤンソン(検索) <amazon> <楽天>
 ムーミン谷の仲間たち。それぞれが日常生活の中で味わったちょっとした事件や困難を乗り越える話など、様々なキャラクターを通して見るムーミン谷の風景を描いた短編集。

 ムーミンシリーズは童話には違いないのだが、基本的に出てくるキャラ全員が性格的にあまり良くない。どこにでもいるような我が儘な子どもであったり勝手な大人であったり。だがそれこそが本作の面白さでもある。短編集だからこそ、その辺が見えてくるのが面白いところ。
 基本的にアニメでは超然としてるように見えるスナフキンが、ただ面倒くさいのが嫌なだけという性格のキャラなので、なんでもほっぽり出して逃げてしまうのが見えてくる。
<A> <楽>
新宿セブン
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電光超人グリッドマン Blu-ray BOX
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23
読書
鉄人28号 原作完全版 9
横山光輝(検索) <amazon> <楽天>
 不乱拳博士の基地を発見し、バッカスとモンスターの抵抗に遭いながらもなんとか基地を破壊する事が出来た正太郎と鉄人。だが戦いの末絶命した不乱拳博士の死体を盗み出す謎の組織があった。

 不乱拳博士編の終了…と思いきや、まだ終わらない。なるほどだからそんな名前を付けたか。しかも謎の組織から新たに依頼された不乱拳博士が次に作るロボットは自立思考型のロボットとなるとか…ああなるほど察し。
 それにしてもぽろぽろ人が死んでいく。これだけ簡単に人が死ぬって、最近の漫画ではほとんどない。絵が可愛らしいだけに描写が結構薄らざむい。
<A> <楽>

宇宙戦隊キュウレンジャー

38話  ジャークマターの本拠地南十字星系のバリアを無効化するためには、ケフェウス座、ペルセウス座、カシオペア座、アンドロメダ座のキューエナジーを使う必要があった。それぞれの星系に分かれて探索に向かうキュウレンジャー。ケフェウス座へと向かったツルギらだが…
 敵はデスゴン。九林寺を占領したカローで、九つの試練を強いて挑戦してくる。
 数が多いお陰で二手に分かれることの多い本作。良い特徴付けになっているが、今回は二手の内ツルギとショウ・ロンポーを中心とした話になる。
 いきなり話は少林寺っぽい話になり、いくつもの試練を乗り越えることになるが、ショウ・ロンポーは口ばかりでほとんど役に立たない。ただ、司令官というのはちゃんと隊員の事を知り、適切な判断を下すことが重要なので、それで良いのだという話になる。結構情けない姿もさらすが、ちゃんと全員の個性を把握している。
 拳法を使った話になってるので、どことなく「獣拳戦隊ゲキレンジャー」を思い起こさせる。そう言えばあの作品ではサモハン・キン・ポーの名前は出たが、デブゴンは出てこなかったか。補完?
 巨大戦まで拳法勝負だが、あの着ぐるみでよくここまで動けるもんだな。
 今回の出撃はケフェウス座系に向かった鳳青緑桃銀紫となる。
 もう一方はラッキーが中心となるが、パワーアップしたマーダッコのメカマーダッコが現れた。
<中華風で語尾に「アルヨ」を使うのは昔は当たり前だが、今はちょっと差別的に見えなくもないな。「銀魂」とかではやってるから良いのかな?
 剣法勝負を挑まれたデスゴンは「燃えよデスゴン」と呟いている。半年前に登場すれば『おじいちゃんはデブゴン』とコラボ出来たのに。>
DVD5
<A> <楽>
Infini-T Force
<A> <楽>
仮面ライダーエグゼイド VOL.12
<A> <楽>
22
映画
ベストホラー
第1位 エクソシスト
第2位 ババドック 〜暗闇の魔物〜
第3位 ザ・ハロウ/侵蝕
第4位 エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア
第5位 ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり
第6位 ヘルレイザー
第7位 クローバーフィールド
第8位 スクリーム
第9位 トロールハンター
第10位 イベント・ホライゾン
第11位 アザーズ
第12位 インシディアス
第13位 ザ・ヴァンパイア 〜残酷な牙を持つ少女〜
第14位 悪魔を見た
第15位 デス・チャット
第16位 0:34 レイジ 34 フン
第17位 肉(2013)
第18位 タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら
第19位 オキュラス/怨霊鏡
第20位 チャイルド・プレイ/誕生の秘密
第21位 新エクソシスト/死肉のダンス
第22位 ハネムーン
第23位 女性鬼
第24位 ON AIR オンエア 脳・内・感・染
第25位 サイレンス
The 25 best horror movies on Netflix

仮面ライダービルド

11話  ブラッドスタークとナイトローグにフルボトルが奪われてしまい、戦兎の手元に残ったのはドラゴンとロックのみ。だがこれはパワーがありすぎて戦兎には扱えなかった。そこで戦兎はフルボトル一本で変身出来るドライバーを龍我に与えようと考えるのだが…
 敵はストレッチスマッシュ。紗羽が変化させられた姿。全身ゴムで構成されたスマッシュで、腕を鞭のように使ったり、風船のように膨らませることでダメージを抑えたり出来る。
 予想通り龍我が新しい仮面ライダーになる話。ただしビルドと異なり使用するフルボトルは一本のみで、最初かららパワーが制限されているようでもあるが、現時点では圧倒的な力があるように見える。
 一方紗羽がスパイであることも発覚し、これから仮面ライダー側にも色々面倒なことが起こるような予見がある。
<戦兎が龍我にかけた言葉は「力を手に入れるってのは、それ相応の覚悟が必要なんだよ。半端な気持ちでなろうなんて思うな」だった。このキャラが言うと凄く嘘くさいのは何故だろう?キャラが軽すぎるくせに言葉だけ重いからかな?>
DVD1
<A> <楽>
西遊記2~妖怪の逆襲~
<A> <楽>
スーパーミニプラ 超獣合体 ライブロボ 3個入り
20
読書
恐怖の緑魔帝王
芦原すなお(検索) <amazon> <楽天>
 都内に突如緑色の怪人が現れ、その目撃情報が次々に警視庁に送られてきた。そんな折、大金持ちの湧水家が持つ雪洲の絵を狙う怪人二十面相の予告状が舞い込むのだった。明智探偵の留守を守る小林少年は警察と協力して絵を守ろうとするのだが、なんと二十面相さえ出し抜く新たな敵が現れ…
 これも記念競作の少年探偵ものの一冊。いかにも当時江戸川乱歩が書いた少年向きのように文体を似せているけど、著者としてはそれは半分サービスの感覚なんだろう。そのノスタルジックにはまれるならば楽しい。
 著者の作品は大学時代に読んだ「青春デンデケデケデケ」以来となるが、文体に遊び心を感じて、それはそれで結構共感を覚える。
<A> <楽>

ウルトラマンジード

20話  街に現れたギエロン星獣を倒したジード。だが翌日午前10時になると倒したはずのギエロン星獣が再び現れる。毎日同じ時間に現れる怪獣にお手上げ状態のリクたちだったが…
 敵はギエロン星獣。毎日午前10時になると現れる怪獣で、何度倒しても同一個体が同じ時間に現れる。倒されても細胞が戻って再生する。寒さに弱いため、バラバラにした細胞を凍らせて復活出来ないようにした。
 毎日同じ時間に怪獣が現れるというSFチックな話。毎日同じように現れると、町の人達もすっかり慣れてしまって、井戸端会議をしながら戦いを眺めると言うシュールな光景が展開してる。
 ウルトラマンシリーズにはこういう物語は結構似合う感じだ。実際このタイプの物語は「帰ってきたウルトラマン」で確立されたパターン。
 ギエロン星獣を倒すためにはかけらを全部回収し、それを冷凍するという人海戦術でなんとかした。みんなの力を合わせて怪獣を退治することになった。
<ギエロン星獣を倒す方法はバラバラに分解したのを人海戦術で集めて凍らせるという方法だったが、却下された南極で倒すという方法が駄目なのが何故かよく分からない。南極なり北極に連れて行って倒せばそれで済むんだけど。
 極端に寒さに弱いというギエロン星獣がどうやって絶対零度の宇宙をわたれたのかは謎だ。>
Blu-ray1
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エル ELLE
<A> <楽>
仮面ライダー電王 THE MOVIE ディレクターズカット Blu-ray BOX
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18
映画
三度目の殺人(2017)
 前科のある三隅(役所広司)が、解雇された工場の社長を殺した容疑で逮捕起訴されていた。既に過去殺人を犯していた三隅は死刑は確実とされていたが、言っている事に一貫性が無く、彼が一体何を求めているのか分からなかった。三隅の弁護人摂津(吉田鋼太郎)は匙を投げてしまい、同僚の重盛(福山雅治)に下駄を預ける。真実は誰もわからないのだから、メリットのある結果を出す」というモットーを持つ重盛は、まず三隅が何を求めているのかを調査する事から始めるのだが…
 ここのところ毎年連続して映画を作っている是枝監督の最新作。正直前作『海よりもまだ深く』は準備不足のためか、さほど興味が引かれるものにはならず。こんなのを繰り返してたら、どんどん質が悪くなる一方だと思っていた。しかも本作は監督初のサスペンス作品。色々不安ばかりが先行していた。

 ところが蓋を開けてみたら、これがなんとかなりの良作。サスペンスとは言っても監督のテーマである家族の問題へとちゃんと落とし込んでいるし、崩壊する家族と再生する家族が複雑に絡み合う構造は、これまでの作風の延長でありながら、しっかり進歩している。一体監督はどこまでこのテーマを自在に扱ってくれるのかと感心する一方で、ますますこれからの期待が高まる作品でもあった。

 本作の良さというのを改めて考えてみたい。
 まず
三隅の言動が一致しないということ。あまりに真剣に語るため、これが本当か?と思われたら、その後あっけなく前言を否定したりして弁護士を煙に巻く。死刑になるか否か、自分の命がかかっているのに敢えて死刑になろうとしてるかのような心証を悪くするような真似をするのか?
 弁護士の重盛はそれを掘り下げていく事になり、観てる側はその過程を楽しむ作品となる。これはかつて『砂の器』(1974)『人間の証明』(1977)など松本清張や森村誠一らが得意とした実直に証言を重ねる事で真実に近づこうという推理小説の定式に則っている。
 実直さだけが取り柄というこの作風は現在では廃れたけど、逆に今の時代にこれをやるのは新鮮でもある。
 更に映画的要素の面白さとして、捜査を進めるに当たり、捜査をしている本人の過去が描かれていくというのも良し。先に挙げた2本も又、そう言う捜査するキャラの魅力を掘り下げたことで映画史に残る作品に仕上げられてもいるので、ちゃんとその辺踏襲してることが分かる。
 だからその古さが一つの魅力となっているのは確かである。
 だが、それだけではまだ本作の魅力は借り物でしかない。

 もう一つの面白さは黒澤明の『羅生門』(1950)同様、
真実は藪の中というのもあるだろう。色々暗喩は示されるし、観ている側には「これが真相かな?」と思わせるように作っているのだが、あくまで真実は語られない。唯一全てを知る三隅は何も喋らないまま死刑にされる。
 そのもどかしさが面白さに転換してる。
 かつて『羅生門』のレビューで私は「生の実感」と言う事を書いたが、本作も重盛が三隅の行動を探る事で、謎の奥へ奥へとは言っていく内に生の実感とはなにか?という領域に踏み込む事になる。それが身に迫るから面白さがある。
 最終的には真実なんてどうでも良くなる。観てる人一人一人が真実と思ってるなら、それで良いじゃないか。なんて風にさえ思えてくるし、それがちゃんと作風になってる。
 真実は分からなくてもいい。それでも作品はちゃんと出来る。それを示しただけでも充分。

 そして本作にはもう一つの魅力がある。
 三隅の言動を負った重盛は、そこで三隅の家族を知る。殺人犯の三隅は家族の一生をめちゃくちゃにしたのは事実で、だからこそ全員三隅を恨んでいる。家族は当然崩壊状態である。
 ところが何故か三隅はとても真摯な言動で家族について語る。死を前にしていながら、しかも家族からあれだけ恨まれるような事をしているのに、家族に対してあんなに優しいのか。
 それは結局三隅が家族を作ろうとしていたということが重要になるのだ。彼が殺した山中の娘で広瀬すず演じる山中咲江は彼にとって新しい家族であり、彼女を守るためにはどんなことでもしようとしていたということが分かってくる。
 自らの身をなげうってでも彼女をかばおうとする理由は、劇中いくつもの暗喩が示されているが、それについて一切語ろうとせず、全て自分が背負い込む事で、自分の責任として死のうとしてる。
 そこで本作は実はこれまでの是枝監督作品と同様、やはり家族を描こうとしていた作品であったと言う事が分かるのだ。

 是枝監督は全くぶれない。それを実感できたことが本作の一番の面白さだったかも。

宇宙戦隊キュウレンジャー

37話  ラッキーの父親がしし座系の王であり、ジャークマターに協力していると聞かされ、その真相を確かめるためにしし座系本星の惑星カイエンへと向かうキュウレンジャー。そこにいた王は、確かにジャークマターに忠誠を誓っている姿を見ることになる。
 敵はジューモッツ。しし座系を治めるカロー。自在に砂人形を作り出すことが出来、王の偽物を砂人形で作っていた。
 ラッキーの父親の話。この手の話の常で、洗脳か偽物かどちらかと思ったが、この話では偽物の方だった。
 ただしこの場合、父親は既に故人になっていると言う事でもある。哀しい話だが、ラッキーは自分の手で敵討ちが出来る事をラッキーという。どこまでもポジティブシンキングだった。
 そして今回ついにククルーガが倒された…これで終わりかどうかはまだ分からないけど。
 今回の出撃は赤青黄緑金銀空鳳。
DVD5
<A> <楽>
16
映画
ワースト・スティーヴン・キング原作
シークレット・ウィンドウ
死霊の牙
キャッツ・アイ
ニードフル・シングス
シャイニング(1997)
スティーブン・キング/ランゴリアーズ
炎の少女チャーリー
スティーヴン・キング/ナイトフライヤー
スティーヴン・キング 骨の袋
スティーヴン・キング/痩せゆく男
スティーヴン・キング ビッグ・ドライバー
スティーブン・キング ドランのキャデラック
ブロス/やつらはときどき帰ってくる
ドリームキャッチャー
キャリー
バーチャル・ウォーズ
地獄のデビル・トラック
スティーヴン・キングのデスペレーション
トミーノッカーズ
スティーヴン・キング ファミリー・シークレット
スティーブン・キング 血の儀式
スティーヴン・キング/地下室の悪夢
マングラー
トラックス
スティーヴン・キング トウモロコシ畑の子供たち
The 25 worst Stephen King movies
読書
血界戦線8
内藤泰弘 (検索) <amazon> <楽天>
 「王様のレストランの王様」あまりの美味さに脳が冒されるとの噂のある魔界のレストランに招待されたライブラの面々。その美味すぎる料理を堪能中、その眼に異物を感知したレオ。
 「幻界病棟ライゼズ」3年前。ニューヨークが魔界と融合したその瞬間に巻き込まれた瞬間に遭遇したクラウスとスティーヴン。けが人を救うべく病院を探す二人が見つけた病院とは。そして現在、消えてしまったその病院が再びヘルサレムズ・ロットへと姿を現した。

 一応ライブラの自己紹介は終わり、いよいよ大災厄の当日に何が起こったのかに言及。
 これから実際の物語が開始しようとしているっぽい話で、これから度々お世話になる(であろう)病院が登場する。やってることはやっぱりごちゃごちゃしており、しかも過去と現在が妙にザッピングされて描写されるため、読みにくいことこの上ない。
 でも、それこそが著者の持ち味。繰り返し読んでいくと物語の流れとかが見えてくるようになる。ちょっと疲れるけど。
<A> <楽>
ダンケルク
<A> <楽>
Love or Not
<A>
BR
<楽>
BR
15
読書
いねむり先生
伊集院静(検索) <amazon> <楽天>
 最愛の妻を亡くし、自暴自棄に陥っていた“ボク”は知人から文学者の先生を紹介された。その名前は鳴り響いており、無頼で豪放な先生かと思いきや、思った以上に腰の低い、そして一方ではとても強引に人を巻き込む才能を持った憎めない人で、この先生と共にギャンブル旅行へと行くことになるのだが…

 著者の半自伝的小説で、先生こと阿佐田哲也(色川武大)と著者の交流を主軸に、著者の癒やしの過程を描くことになる。本当にいろんな人が支えてくれたからこそ、著者は今も生きているのであり、強引にいろんなところに引きずり回されることで、少なくとも生きていられたということを思わせられる。人生の中、誰かに引きずり回されることが必要な時もあるんだな。
 ほとんどの人物は名前が伏せられているが、芸能界や文学界の有名人ばかりなので、大体名前なくても「この人だろうな」と思わせるところも上手いところで、実は著者の小説は初体験ながら、良い作品を描くもんだと感心させられた。
 この作品、漫画にもなってるようなので、そのうち読んでみよう。
<A> <楽>

仮面ライダービルド

10話  罠にはまり、ファウストによるパンドラボックスの奪取を許してしまった戦兎。戦兎からの連絡を受け、パンドラボックスを奪い返そうと研究所へと急ぐ龍我。
 敵はナイトローグブラッドスターク
 ファウストによるパンドラボックス襲撃事件が勃発。この目的はパンドラボックスを保有することで絶対優位に立つことと、これによる三つの政府の戦争状態を作り出すこと、そしてライダーシステムを全ての政府に採用させること。複合的な目的を持つらしい。
 ただし、この目的はローグとスタークでは少々異なるようで、二人は勝手に戦いを始めてしまう。
 他にも幻徳が東都の責任者となるとか、ビルドの基地が盗聴を受けていたとか、紗羽の謎の行動とか、着々と物語は進んでいきながら、謎はますます混迷の度合いが進んでいる。
 一方、龍我はついにハザードレベル3となり、これで仮面ライダーとなる資格を得たようでもある。
DVD1
<A> <楽>
心が叫びたがってるんだ。
<A> <楽>
S.H.フィギュアーツ ウルトラセブン ガッツ星人
13
読書
はじめの一歩118
森川ジョージ(検索) <amazon> <楽天>
 一歩の復帰戦が決まった。そのための最終調整に入る一歩だが、未だパンチドランカー症状疑惑がなくなったわけではなく、更に対戦相手のフィリピンチャンピオンは初めての左利きだった。

 やっと再生の第一歩を踏み出す事が出来た。これで物語がようやく動き出した感じだが、実質これは5年くらい前にやっておかねばならない事だったのでは?引っ張りすぎてもうどうでも良いって気がしてくる。
 それになんか展開が妙に間延びしてる感じもあるし。なかなかパワー持続するって難しいな。
<A> <楽>

ウルトラマンジード

19話  星雲荘の基地に突然現れた伏井出ケイにより基地は掌握され、レムのプログラムは消去されてしまった。最後の警告で外の世界に転移されてしまったリクたちだが、その前に一人の女性が現れる。
 敵はメカゴモラ。伏井出ケイが呼び出したメカ怪獣で、レムを頭脳として取り込んだ。
 プログラムであるはずのレムを中心とした話で、危機に際し、擬似的な身体を構築するという話になる。13話にもあったが、レムの話が一番特徴付けられるのかも知れない。
 プログラムの疑似人格が本当の人格を持つと言う話は古典的なSFでは定番の一つで、割と日本では好まれる話。ウルトラマンシリーズでも「ウルトラマンマックス」のエリーという前例もある。
 星雲荘とレムを作ったのも伏井出ケイだったのは推測ついていた。レムにとっては最上位の命令者となっており、その命令には逆らえない。第1話でリクによって名付けられた「レム」という言葉もストルム語で「呪縛」を意味する言葉だとか。ちなみにリク自身は全く意識せず、「ドンシャイン」のヒロインから取ったらしい。
 一方、令人に接触する石刈アリエの姿もあった。これは次回以降の伏線だろう。
Blu-ray1
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君の膵臓をたべたい
<A> <楽>
新世紀合金 東宝メカニック 海底軍艦 轟天号
11
映画
じゃりン子チエ(1981)
 博打と喧嘩が何より好きで、全く生活力が無いダメオヤジである鉄(西川のりお)に代わり、ホルモン焼き屋を切り盛りしている小学五年生のチエ((中山千夏)。学校と店で忙しい中、唯一おかあさんのヨシ江と会う事を楽しみに、それでも明るく過ごすチエだが…
 はるき悦巳原作の「じゃりン子チエ」の映画化作。
 本作はアニメ映画としては大きな進展を果たした作品である。
 何よりまず監督主体のアニメ映画を確立したこと。
 当時のアニメ映画は実写畑の監督の名義を借りる事がほとんどだが
(アニメ監督のネームバリューが低すぎた事が原因らしい)、自分の名義で単独公開にこぎ着けたし、当初脚本は藤本義一を起用したが、高畑監督の気に入らず、結局自分でストーリーボードを書き直すこととなったとか。結果として高畑監督はいろんな雑音をはねのけ、自分の作りたいように作ることができた。
 実際本作がプロの脚本家が書いていない事は、通して観ると分かる。
 なんせ本作にはストーリー的な一貫性がない。ミニストーリーを貼り合わせて一本の映画にした感じであり、クライマックスに向けて盛り上げるという手法を敢えて採っていない。一本の映画と言うよりは連作短編に近い感じである。
 だけどそれこそが高畑監督の本当にやりたい事だったのだろう。庶民を描く作品なのだから、物語にそんなに起伏は必要ではない。何気ない風景の連続で充分映画になるという主張だろう。
 この考えは基本的に高畑監督の一貫した思いらしく、『パンダ・コパンダ』から『ホーホケキョ となりの山田くん』まで。庶民的なドメスティックな視点から何気ない日常を描こうとしていたから。
 そしてそれが許せるのが本作であり、その意味でちゃんと作りたいように作れた好作と言えるだろう。

 だが、それは理解しているが、ちょっと評価点数は上がりきらない。
 映画単体として、確かに出来は良かった。だけどこの素材はテレビ向きなんだよ。事実この直後にテレビ版が作られることになって、そこでのエピソードがとても落ち着いているというか、あるべきとコロニアルという感じで、映画的なよそ行き感なしでちゃんと楽しめる作りになっていたから。
 事実私は本作はテレビ版の方を先に観てしまっていたので、劇場版の本作を観た際はテレビ版との違和感ばかり目が行き、素直に楽しめなかった。
読書
甘城ブリリアントパーク3
賀東招二(検索) <amazon> <楽天>
 新たに甘城ブリリアントパークのアルバイターとなった三人の一人で見た目が小学生にしか見えない高校生中城椎菜はいつも自信が持てずに失敗ばかりしていた。そしてそんな彼女を見守るモッフルは、彼女の才能を探っていた。

 2巻に登場したアルバイターで、ロリっ子ドジキャラという、狙いすぎのキャラの一人称で展開する前半部は、本当に楽しんで書いてる感じがして実に良し。物語は他愛ないものでオチも分かりやすいけど、むしろこういうベタな話を読みたかったことに読み終えて気づいた。読んでて疲れないから良いね。
 後半部分はみんなで着ぐるみ着て西也になりきるという話で、これも展開はいかにもと言った感じ。
 全般的に心地よい笑いが出る話なので、かなり上手くできた話だ。
<A> <楽>
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
<A> <楽>
仮面ライダーエグゼイド VOL.11
<A> <楽>
10
読書
鉄人28号 原作完全版 8
横山光輝(検索) <amazon> <楽天>
 スリルサスペンスが不乱拳博士を脅迫して作った強力なロボットバッカス。鉄人と一騎打ちの末に鉄人に甚大な被害を与える事に成功したことから、スリルサスペンスはこれを用いて次々と金品強奪事件を引き起こす。頼みの綱の鉄人が修理できるまで待つしか無い正太郎たちだったが…

 前巻で不乱拳博士とスリルサスペンスの絡みで、力関係がはっきりして、スリルサスペンスの方が無理矢理不乱拳博士を協力させるような形だったが、それが二転三転。悪党同士の争いとなったが、肝心な鉄人が修理中のため、正太郎が何もできないという話になっていた。
 バッカスは鉄人と力比べでも互角な上、単独で空を飛べるし火炎も吐く。割と早い段階で鉄人を超えるロボットが出来てしまったな。これからどんどんインフレが起きて強いロボットが次々出てきそうな感じでもある。
<A> <楽>

ウルトラマンジード

18話  宇宙からベリアルの脅威は去った。編集者の変死事件の容疑者として指名手配となった伏井出ケイだが、AIBに追われている中でダダによって攻撃を受けていた。思わずそれを助けてしまうウルトラマンゼロとジードだが…
 敵はダダ(2体目)。かつてベリアルによって星が滅ぼされてしまい、ベリアルに深い恨みを持つ宇宙人で、伏井出ケイの命を狙う。そしてレギオノイド。ベリアル軍が使ったロボット怪獣だが、それをカスタマイズしてダダが用いている。そしてザイゴーグ。伏井出ケイが呼び出した怪獣。そして伏井出ケイが自ら変身したサンダーキラー。
 前回でベリアルは去り、ひとまずの平和が訪れた。そこでリクは仕事探しを始めていたが、話はそう簡単に終わらない。
 今回はベリアル復活に一役買った伏井出ケイを中心とした話。自我を崩壊させ、今は町を彷徨うばかりだったが、恨みを持つダダに追いつめられた際、記憶を蘇らせ、今度はベリアルに代わってこの宇宙を支配する野望を持つに至る。自分を取り戻しはしたものの、悪い意味での覚醒となってしまった。いつの間にか対等なライバルキャラに変化してるようだ。
 そしてそんなケイを手助けする女性が現れる。ケイの正体を知りながら、本を書くという目的だけで助けようとしてる。目が怖い。
Blu-ray1
BR BR
ベイビー・ドライバー
<A> <楽> レビュー
フランケンシュタインの恋
<A>
BR
<楽>
BR
08
映画
犯罪ドキュメンタリー
Cropsey(2009)
The Imposter(2012)
Jonestown: Paradise Lost(2007)
ウエスト・オブ・メンフィス 自由への闘い
Tabloid(2010)
トール・ホット・ブロンド
シリアル・キラー アイリーン 「モンスター」と呼ばれた女
Killer Legends(2014)
The Central Park Five(2012)
The 8 best crime documentaries to scratch that Making A Murderer itch
読書
宇宙の果てのレストラン
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 紆余曲折の末、宇宙の真理の鍵となってしまった地球人のたった二人の生き残りアーサー・デントとトリシア・マクミラン。だがアーサーはこれから何をすれば良いのか全く考えていなかった。元銀河帝国大統領ゼイフォードの宇宙船「黄金の心号」でとりあえず食事に行こうかと考えていた矢先、宇宙の真理を抹殺しようと企むヴォゴン人に襲われてしまう。

 「銀河ヒッチハイクガイド」の続編となるが、内容は壮大なのか矮小なのかよく分からないし、とりとめも無い。宇宙の果てから果てまで、宇宙の終わりの時間まであっち行ったりこっち行ったりふらふらしてる内に物語が展開していく。実際ここに書かれているのは、宇宙の終わりの時間軸でレストランで飯を食ったあと、未開の惑星に放り出されたと言うだけで終わってしまう。なんだこりゃ?という話だが、それこそがこのシリーズの醍醐味であり、実に読んでいて心地良い。
 読むと言うより、ただ浸っていたい作品である。
<A> <楽>
代償
<A> <楽>
仮面ライダービルド VOL.1
<A> <楽>
07
読書
夏目友人帳11
緑川ゆき(検索) <amazon> <楽天>
 「封じてあるもの」成り行きから多軌の家の蔵の掃除を手伝う事になった夏目と田沼。だがその夜から異変が起き始める。ニャンコ先生によれば、蔵に封じられていた妖怪が偶然から蘇ってしまったというのだが…

 「遠き家路」生家が売りに出される事になったという連絡を受けた夏目。ほとんど思い出らしい思い出のない家だが、最後に訪れてみようと思い立つ。
 ここまで巻数が進み、既に同じ高校にも田沼と多軌という二人の理解者を得、他の友達も出来て結構充実し始めている。今回は多軌の家の物語を中心とするが、友情の物語に妖怪絡みの話となり、良いバランスに仕上がってる。
<A> <楽>

宇宙戦隊キュウレンジャー

36話  南十字星へと向かうバトルオリオン号が救難信号を受信した。それを分析したところ、なんとラッキーの故郷惑星ルーツからのものと分かり、ラッキーらは急遽向かうことに。
 敵はウンジェット。ジャークマター一の戦闘機乗りを自称するカロー。本体は小さなタコのような生物で、ロボットボディを操縦する。惑星ルーツにあるという伝説の機械を探しに来た。
 ラッキーの故郷の話。ラッキーが宇宙に出たのは実は行方不明となった父親を探すためで、半分家でのような形で出てきた事、そして実はラッキーは本人も知らなかったが、実は王子であったことが分かった。
 ただ、ラッキーの父である王様はジャークマターに協力していると聞かされてしまう。
 ラッキーにとって幼なじみのシーザーが唯一の友達だというので、それを聞いていたガルが嫉妬するという展開もあり。結局「頼れる仲間」と言われて機嫌を直すのだが、ガルも子どもっぽいというかなんというか…
 今回の出撃は赤青黒黄緑燈。
 コジシボイジャーが合体することでキューレンオーがパワーアップしてる。実質は右肩に飛び道具が入っただけだが。
<ウンジェットの本体はタコのような生物。TMNTのクランゲみたい。>
DVD5
<A> <楽>
貴族探偵
<A>
BR
<楽>
BR
ブラッククローバー
<A> <楽>
05
映画
ワンダーウーマン(2017)
 ゼウスが作り上げたとされる女だけの島セミッシラで育った王女ダイアナ(ガドット)は、母ヒッポリタ女王が望んだ王女としての振る舞いではなく、戦士として成長していった。最強の戦士として成長したある日、外の世界から偶然この島に不時着した飛行機に乗っていた男スティーヴ・トレバー(パイン)から、外の世界で世界大戦が起こっている事を聞かされる。ダイアナはこれがゼウスの予言にある軍神アレスの反逆と思い、アレスを倒すために外の世界に出る事を望むのだが…
 『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』(2016)のラストで登場し、強烈な存在感を見せたワンダーウーマンの、第一次大戦時の戦いを描いた話となる。
 アメリカ国内ではメガヒットを飛ばし、数少ない女性ヒーロー映画として、そして女性監督作品として最高の評価を受けた。
 確かに大成功と言って良いが、それは決して過大評価では無い。本作はこれまでのヒーロー作品と較べても突出した個性を持っているのだから。
 わたし自身が持っていた考えでは、本作はこの後に来る
『ジャスティス・リーグ』への布石に過ぎず、無難に作って本命を引き立たせようというものだった。想像するに、企画時点では実際にその通りだったんじゃないかと思う。ジェンキンス監督の起用にしても、女性主人公の作品だし、どうせつなぎだからと言う事で女性の監督を使ってみようというのに過ぎなかったような気がする。
 ところが蓋を開けてみたら、とんでもない化学変化を起こしてしまった。
『ジャスティス・リーグ』を待つ必要なく、本作単独でこれまでの数あるヒーロー作品に比肩できるだけの硬度を持った作品ができあがったのだ。
 わたし自身にしても、当初は観る気にもならなかったのだが、アメリカであんまりにもヒットしたと言う事で俄然興味が湧いて観に行ってきたのだが、実際期待度を超えた見事な作品になっていた。
 まず
女性ヒーローを添え物や際物として描かなかった事。ストレートなヒーロー作品として仕上げているのがとても好感度が高い。
 これまでにも数多くの女性を主人公にしたヒーロー映画はあったが、殊更セクシャルな意味での女性を意識させるものが多かった。
 女性らしさを強調するのは売りの一つに過ぎないのだが、殊更そればかりを強調させる作りはあざとすぎてあまり楽しいものではない。そう言う作品は名目上はヒーロー映画であっても実質的にはヒロイン映画である。近年になってそういう意味でのセクシャルさが少なくなったのは喜ばしい事なのだが、女性である事を強調しすぎてやっぱりどこかヒロイン映画という意識を持たせてしまう。
 本作はそこからの脱却を考えていたのだろう、男視点から見てのセクシャルさはほとんど無く、ひたすら強いヒーローを描く事にした。
 ダイアナはあまり揺れる事がなく、基本的に最初から最後まで性格が一貫している。暴走と思えるところも多々あるものの、神から選ばれて世界を救うのは自分であると言う立場に立ち、そこからぶれないし、そこに色恋沙汰は介在しない。彼女にとって初めて見た男スティーブは(肉体関係があろうと無かろうと)、同志であり、世界に自分を合わせる先生である。
 最終的に全てを選択するのは自分自身という揺るぎない価値観があるからこそ、ダイアナはヒロインにはならない。あくまでヒーローである。
 これは主人公にガル・ガドットというあまり知られてない女優を起用した事も大きい。モデル出身とは言え、大柄で均整の取れた筋肉質な彼女はこれまでの基準から観て、セクシーさはあまり感じられない。
 だがあの肉体の躍動美はこれまでの「美しさ」の概念を変えている。ヒーローとして美しさを感じる存在である。彼女の動きは重厚で肉体の重みを感じるのだが、一度動くとしなやかに彼女の躍動美あってこそ、本作は本当に美しさを持ったものとなった。特に後半の塹壕戦は、まさに女神降臨である。素晴らしい。
 ヒーロー映画でありながら、美しい女性を描いた。それが本作の大きな特徴であった。似たような作品はこれまでにもあったとしても、ここまで徹底してこの二点に集中した作品は初めてだ。

 そしてもう一点が、
現実の女性の立場というのをちゃんと認識しているということ
 ジェンダーとしての女性の立場というのは、どうしても弱くなる。現在は大分女性の社会進出も増えているが、本作の舞台は第一次大戦である。基本的に女性は戦争には出さないか、出したとしても後方任務に押し込められる存在であったものを、敢えて最前線で戦う戦士として描いた。そのために生じる軋轢も含め、女性が働く事の困難さ、女性の弱い立場まで含めて最大限描こうとしている。この点をあまり強調しすぎると物語のバランスが崩れかねないため、かなり端折ってはいるにせよ、その意識もちゃんと残されており、ちゃんと女性であると意味合いが出ている。
 なんでもこれは原作に準拠したものらしく、原作コミックはフェミニズム運動を応援するために作られたものだったとかで、その辺がちゃんと意識されているのが良しである。

 映画史上、重要な位置づけとなった本作ではあるが、物語自体は些か単純。
 正義感溢れる主人公が悪を滅ぼすために戦い、本物の悪を倒す。実際ストーリーフローはこれだけである。脇役の人物は色々ダイアナに助言もするのだが、ダイアナ自身がそれを聞かずに突っ走るため、物語はとても単純。
 それで観終わった直後は「なんでこんな単純なものにした?」と呆れたのだが、
少し時間が経過してその考えは改めた
 本作は本作単体として考えてはいけない作品なのだ。本作のフローは単純で良い。しかし、彼女の取り巻く状況は彼女が思ってるほど単純ではないのだから。
 一見本作では悪の本体アレスを倒して地球の危機は終わった。めでたしめでたし。に見えるのだが、物語は終わってない。もっと違う悪が形を変えて地球を覆おうとしている。
 実はそこが重要だったのだ。この作品では単純に善悪について描いた。だが、悪の首領を倒せばそれで全てが終わるのかというと、全くそうではなかった。それまで突っ走っていったダイアナもそれに気づいてしまったのだ。
 自分がなすべき役割はまだこの地上で残っている。それは究極の悪を探す事かも知れないし、この世界をよりよくする事なのかも知れない。
 だがそれは明確には分からない。
 だからこそダイアナは今も現実世界に留まっているのだ。自分がこの世界に来た使命を全て終え、故郷に帰るその時まで彼女は戦い続けているのだ。
 彼女なりに本当の悪を倒すまで任務を終える事はないと思っているのだろう。だからこそ『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』や、これから展開していく『ジャスティスリーグ』への参戦がある。
 彼女と悪との戦いはまだまだ続く。だからこそ単体では単純な物語が大きく膨らんでいくのだろう。
 その展開が期待できるかどうかは未知数ではあるが、少なくとも本作単体での続編はかなり期待できそうである。
無責任ギャラクシー☆タイラー
<A> <楽>
S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーショッカー戦闘員 (骨)
03
読書
最も危険なアメリカ映画
町山智浩(検索) <amazon> <楽天>
 映画はその作られた国のその当時の思想をよく現すものであると言う観点から、アメリカで製作された何本かの映画をピックアップし、当時の社会情勢の中でどうしてこの映画が作られてきたのか。そしてそれが現代にどう影響を及ぼしているのかを考察し、アメリカの「今」がどのようにして作られてきたのかを考察する。

 映画を通した社会論と言った風情の作品。色々と発見のある作品で、特にアメリカにおけるキリスト教と映画の関わりや、革新系保守系双方の映画の成り立ちなど様々な考察がなされている。結構驚いたのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で、観方によってこんなコンサバティブな作品になるとは、全く思いもしなかった。これも新しい発見と言えよう。
<A> <楽>

仮面ライダービルド

8話  ファウストと仮面ライダービルドを作り上げたのは葛城巧であることは分かった。だが葛城の残したデータで分かったのはそこまで。精神的に限界を感じた龍我は美空の慰労も兼ねてデートを提案するのだが…
 敵はフライングスマッシュ。東都政府研究施設で戦兎の同僚桑田が変身する。
 前回で葛城巧のデータが出たことで、この世界の謎が少しは分かると思われたが、根本的な謎は全く解明はされていない。ただ、様々な細かい設定は色々出てきている。
 それで今回は石動美空の謎がちょっとだけ出てくる。ボトルの浄化を行える特殊能力を持つが、何故それが出来るのか自分でも分かってない。七年間眠り続けたことと、眠ってる間に金色のブレスレットが付けられていたことが理由だったらしいこと、ナイトローグには嫌な思いをさせられたことなどは今回分かった。
 ナイトローグ=氷室幻徳の目的はこの世界に戦争状態を作り出すこと。東都を覇者にするために活動しているのだとか。そこでライダーを兵器にしようと画策している。
 それと、紗羽は実はある企業に雇われていたらしいことも分かった。
<これまで散々BLっぽい展開はやってきたライダーシリーズだが、まさかおっさんと爺さんの入浴シーンから始まるとは。なんとマニアックというか、ぶっ飛びすぎというか…迷走してるだけのような気もするけど。>
エイリアン:コヴェナント
<A> <楽> 早!
ウルトラマンジード Blu-ray BOX I
BR BR
01
映画
快適ではないベッド
エクソシスト ポルターガイストを起こすベッド
ベッドかざりとほうき 空飛ぶベッド
ゴッドファーザー 馬の首が乗ってるベッド
エルム街の悪夢 フレディの手が出てくるベッド
ホーンティング 触手が出てくるベッド
Death Bed: The Bed That Eats ゴシックポスターのベッド
アダムス・ファミリー 地下に落とされるベッド
氷の微笑 キャサリンと寝るベッド
13日の金曜日 キャンパーが寝るベッド
バーニング・ベッド 怒ったまま寝たベッド
トレインスポッティング マットレス
ラビリンス 子ども用ベッド
12 Uncomfortable Movie Beds
読書
シドニアの騎士8
弐瓶勉(検索) <amazon> <楽天>
 先の戦闘で大怪我を負った融合個体のつむぎを心配する長道と、珍しい長道の我が儘につきあわされるイザナ。殊の外長道になつく紬を受け入れるため、ついに長道は三人(?)で暮らす事を提案するのだった。一方、独裁体制を取るシドニア艦長の小林はレム恒星系における「大シュガフ船」との大戦争を決定するのだが…

 前巻ラストで不死の会員の虐殺を行った小林艦長がガウナとの全面戦争を決定するが、そこからすぐに作戦に移行するわけではなく、この間の大部分は日常生活に費やされる。そして意外にこれがコミカルで面白かったりする。
 つむぎは星白とどこか似てるようで、長道にとって、つむぎは失われた星白の代わりのような存在らしいが、当然それに対しイザナの嫉妬を煽る事になる。一応これって三角関係なのだろうか?性がごちゃごちゃしていてよくわからん。
<A> <楽>
魔法使いの嫁
<A> <楽>
CCP 1/6 特撮シリーズ Vol.075 ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA