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30 |
映画 |
追想(1975) |
大戦末期のドイツ占領下のフランス。連合軍の足音が聞こえる中、占領軍のドイツによる蛮行を恐れた元貴族で医師のジュリアン(ノワレ)は妻子を田舎にある自分の所有する古城に避難させる。しかし数日後、城を訪れた彼の前にひろがっていたのは、惨殺された妻子の姿だった。復讐を誓ったジュリアンは、城に張り巡らされている抜け道を用いて城に入り、占拠しているドイツ兵を一人一人血祭りに上げていく。
本作はある時に映画の紹介記事を見て印象に残っていて、是非一度観てみたいと願っていたのだが、たまたま映画館にかかるという情報を得て(ちなみに前後して戦争のはらわた(1975)が上映されていたので、二本とも観られた)観てみた。
聞きしに勝る快作というか、怪作というか。これは凄い。
舞台は第二次大戦時のフランス。第二次大戦ではよく映画になる場所である。特に連合軍侵攻後の戦いについて描いた作品は多い。中にはレジスタンスの戦いを描いたものも結構ある。一応映画のジャンルとしては本作はレジスタンスの抵抗を描いた作品の一本と言う事になる。ジャンル的にはそのまんまと言って良い。
フランス占領下でのレジスタンスの戦いというのは、傍若無人なドイツ軍の行いに我慢していた住民が連合軍のスパイとして活動するとか、あるいはもっと大きなレジスタンス組織と連携を取ってゲリラ活動を行うとかになるのだが、本作は全くそれと趣が異なる。
本作の最大の特徴は、レジスタンスがたった一人。しかも全く連携も何も取らず、単なる復讐者として描かれる。しかも勝手知ったる古城の中で一人一人血祭りに上げて。
どっちかというと本作は殺人鬼を描いたスラッシャー映画としての側面の方が強い気がする。主人公のジュリアンは古城の見取り図は頭の中に入っていて、近道や抜け道を使って神出鬼没で出現しては、一人でいるドイツ人を手早く殺して去って行く。怪力や超能力は無いが、それだけで充分人並み外れた行動力を持つことになる。だからジェイソンとかフレディとかの殺人者の視点になってる感じがする。
そういう視点で見てみると、「スラッシャー映画の定義」という事についても思いを馳せられる。
スラッシャー映画を面白くするのは、単なる殺人者が出てくるよりも、その殺人者が淡々と殺人を繰り返し、更に何を考えているのか分からないところの怖さがあるかと思われる。
このジュリアンの行動は妻子を殺されたという事が動機になってるのは確かだが、彼は感情を荒げたりしない。無表情で黙々と作業のように人を殺していく。
確かにその合間合間に幸せだった頃の記憶が挟まっているので、それがジュリアンの深い悲しみを示すものと解釈する向きもあるだろうし、そちらの方が解釈としては正しいのだろうけど、むしろその演出こそがジュリアンの空恐ろしさを強調してるような気もする。
ラストシーンで医者としての日常に普通に戻っていくのも、妙に怖いものがある。なんか薄ら寒さを感じる作品に仕上がってた。
でもだからこそ忘れられない作品でもある。 |
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7話 |
レーネツダガメスとスモッグジョーキーの両面攻撃を受けてピンチに陥ったキラメイジャー。だが戦いの中で充瑠は光の巨人の幻想を見て気を失ってしまう。ガルザはそんな充瑠を見て、攻撃をやめて去ってしまう。気絶した充瑠は、夢の中でオラディオン王
敵はオーブン邪面。そしてレーネツダガメス。
充瑠が自分の本当の力に目覚める話。充瑠の本当の力はイマジネーションなので、肉体を虐めるよりもイマジネーションを高める時間の方が必要と言うこと。
充瑠は夢の中でマブシーナの父オラディオンと出会うが、充瑠のイマジネーションの力はオラディオンと同じ力だと分かった。そのため兄を憎むガルザは充瑠を自分が倒すべき仇として認めた。
そして充瑠はその力を用いて地球にあった白いキラメイストーンを起動させ、魔進エクスプレスに変化させた。そしてスモッグジョーキーと無理矢理合体して新たな巨神キングエクスプレスが登場する。
スモッグジョーキーはこれから時にキラメイジャーと共に戦う事になるらしいが、所有者そのものはガルザなので、ややこしい立場にあるようだ。
<オラディオン王の声は杉田智和。ナレーションと同じだが、キャラの声を当てると途端に胡散臭く感じるのは人徳って奴だろう。> |
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29 |
読書 |
オヤジが美少女になってた話
国民的美少女Vチューバーのキヅケヤイにガチ恋してる高校生たかしは、ある日そのキヅケヤイの正体が自分の父親である事を知ってしまう。大ショックを受けてしまうが、その直後、母親まで末端のVチューバーである事まで発覚し、両親どちらからも協力を強いられてしまう。
Twitterとニコニコ静画で連載中のいわゆるバ美肉を扱ったコメディ作品。毎度毎度主人公が精神的に追い込まれてしまうため、ニコ静では「地獄」の文字が躍る。改めて紙媒体で読むと、引きつった笑いが出てしまうが、面白い。 |
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22話 |
ロンドンで世界一の高さを誇るクリスタル・スパイアが完成した。だが無理矢理高さを維持したこともあって、展望階が火事に見舞われてしまう。誰も助けに行けない中、インターナショナル・レスキューに助けが求められる。
実にサンダーバードらしい救助の話。この時に基地にはバージルとアランだけしかいなかったため、二人が2号で出動してる。パワードスーツで現場に向かうのはバージルの方で、その間はアランが2号を操縦してる。今期はバージル以外が2号を操縦するシーンが結構ある。アランがちょっと操縦を間違えたりするところがお茶目。
クリスタル・スパイアには緊急消火システムがあるが、有毒ガスを使うため、一度足で展望台まで行き、そこにいる人を救助してから消火せねばならない。バージルは自分のパワードスーツのバッテリーを使ってエレベーターのみを復旧させ、展望台に着いたら展望台そのものを切り取って2号で運ぶという強引な手を使っている。
2号出動シーンでちゃんとカーゴを換装してるが、中身は分からない。カーゴを取り外して中空の状態で展望台を運んでる。こんな使い方もあるのね。
今回冒頭でバージルがアランの肖像画を描いていたが、出動後にマックスがその絵に髭を描き加えていた。意外なお茶めっぷり。 |
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PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR |
<A> |
<楽> |
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27 |
映画 |
この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019) |
1944年。広島に住む絵を描くことが好きな少女すず(のん)は、是非に嫁をと乞われ、呉の北條周作の元に嫁ぐ。絵以外は不器用なすずだが、懸命にささやかな暮らしを営むが、戦争が進み、どんどん物資は窮乏してきた。しかも軍港である呉は米軍の標的となり、毎日のように爆撃が行われるようになっていく。
2016年に公開されたこの世界の片隅には、珍しいクラウドファンディングによって作られた映画で、当初監督のファンを中心としたひっそりとした上映形態だった。それが口コミによって超ロングランの作品となった。数は少なくとも日本中のどこかの映画館で必ず上映されているという状態が一年以上も続き、人によっては数十回も観たという強者もいる位で、日本のアニメーション映画の最高峰の一本とも言われるようにまでなった。
更に映画のヒットを受け、2018年には実写ドラマでのテレビ化まで果たし、静かなブームは長く続いていた。
そんな中、片渕監督からこの世界の片隅にの拡大版となる映画を制作中との報が入る。原作から削ってしまったストーリーを加えた、いわば完全版として作るとか。
当初から、これは白木リンという女性を話の中心に持ってくるだろう事は分かっていた。このストーリーは原作ではとても重要ながら、オリジナル版では流されていた部分だったので。
このストーリーをカットしたのには理由がある。この物語が入ってしまうと、すずと周作の関係に、多少よこしまなものが入り込んでしまうためだ。これを描いてしまうと夫婦の純愛物語にケチが付いてしまう。
具体的には、何故すずが北條家に嫁いだのかという部分に関わる。元々周作は初めて連れて行かれた遊郭でリンと出会い、その身の上話に同情してリンをひかせようとしたが、家族全員に止められ、嫁を取る事を強要される。それでやけくそになって昔一目会っただけの女の子じゃなければ嫁に取らんと駄々をこねた結果、広島にいるすずを探し出したということになってる。周作がすずに執着した理由が明らかになるとその程度の話だった。最初は周作にとってすずは誰でも良いリンの代用に過ぎなかった。すずにとっては迷惑極まりない話だ。
これは物語の雰囲気を一変させてしまう。この世界の片隅にでは単に聞き分けの良い夫にしか見えなかった周作が一気に生臭く感じられてしまうし、こんなので本当に愛の物語と言えるのか?などとも思えてしまう。
これによって人間関係の雰囲気も大きく変わる。特に義姉の径子は、嫌味なキャラだけでなく、すずのためにもこんな不自然な結婚生活を続けないようにわざと嫌味を言って追い出そうとしていたようにも思えてくるし、周作が水原とすずを離れで一晩放置したのも、単に命を捨てる兵隊さんのためではなく、本来結ばれる二人を自分のやけくその行動で引き裂いてしまったという引け目があったからとも思えてしまう。
結果として本作には人間関係に裏があることが見えてきてしまう。
逆に言えば、だからこそ全くの新作として本作を上映する意味があったとも言える。メインストーリーは変わらないけど、表面に見えるものだけでなく裏の観方もできると示したことで、物語の奥深さを知らせることができた。
それも含めて本作は改めて傑作だと言えるだろう。どっと疲れるけど。
物語の完璧さで言うならオリジナルの方が上。だけど、その上で本作を観ることによって更に物語を深く感じることができるので、どっちも観ることが必要だ。言うまでもないが、最初に観るのはこの世界の片隅にの方にしないといかんのだが。 |
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33話 |
飛電製作所の用心棒となった不破諌は不法投棄されたヒューマギアを連れてくる。起動してみると、それはテニスコーチ型ヒューマギアのラブチャンだった。持ち主の梅ヶ丘圭太の元に連れて行くと、ラブチャンに不満は無いが彼女に見せたくないから捨てたという。その言葉に違和感を覚える或人。
敵はバトルレイダーと仮面ライダーサウザー。
メインの話はテニスコーチ型ヒューマギアと契約者のギスギスした関係。本来楽しくテニスをやりたいだけの契約者に対し、プロになるように強いるヒューマギア。昔からドラマではテーマになっていたが、特撮では結構珍しいタイプの話だ。ここで登場するヒューマギアのラブチャンはとにかく暑苦しいのが楽しい。
唯阿がついにザイアを裏切る。唯阿は元々自分から望んで脳にチップを入れ、ザイアに絶対服従していたが、ザイアが不破諌に行った仕打ちの全てを知ることで、自分がとんでもないことに加担してしまったことを知ってしまったため。
諌に埋め込まれたチップは、諌に偽の記憶を植え付けた。12年前にヒューマギアに襲われたというのも全て嘘。
ザイアの仮面ライダーの欠陥を諌が指摘している。装着する人間の思いが強いとチップの制御を振りほどける。それを「欠陥」と称するが、それで自由になることを唯阿にも語りかけている。
<梅ヶ丘圭太に言わせると、ラブチャンは「俺、嫌だよ。こんな熱すぎるテニスコーチいらないよ」だった。地球温暖化に寄与してるどこかの誰かを思い起こさせる台詞だ。丁度番組のスポンサーでランドセルのCMに出てる。
既にゼロワンどころかバルカンにも敵わないのにこれまで通り挑発を続ける天津垓。実はこいつもヒューマギアで、バグってるんじゃないかと思うくらい同じ事を繰り返してる。> |
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26 |
映画 |
カンヌ映画祭 |
第1位 |
マッド・マックス 地獄のデス・ロード |
第2位 |
パルプ・フィクション |
第3位 |
ドライブ |
第4位 |
パンズ・ラビリンス |
第5位 |
タクシー・ドライバー |
第6位 |
マルホランド・ドライブ |
第7位 |
ラスベガスをやっつけろ |
第8位 |
イングロリアス・バスターズ |
第9位 |
フィフス・エレメント |
第10位 |
BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント |
第11位 |
イット・フォローズ |
第12位 |
カン・フューリー |
第13位 |
スキャナー・ダークリー |
第14位 |
ノーカントリー |
第15位 |
ユージュアル・サスペクツ |
第16位 |
私が、生きる肌 |
第17位 |
キス・キス・バン・バン(2005) |
第18位 |
ボーダーライン |
第19位 |
RAW 少女のめざめ |
第20位 |
ウィロー |
第21位 |
ウォーゲーム |
第22位 |
マニアック |
第23位 |
デスペラード |
第24位 |
L.A.コンフィデンシャル |
第25位 |
ナイスガイズ! |
The 25 best Cannes Film Festival movies you actually want to watch |
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読書 |
銭形平次捕物控8 鈴を慕う女
ある日江戸市中を見回っていた平次は只ならぬ様子の女を目にする。気になった平次はがらっ八にその女を追わせる。彼女がやってきた先あった徳蔵稲荷で殺しがあったことが分かるのだが、その夜がらっ八は帰ってこなかった。
偶然から事件に出くわし、なんとなくの勘で事件を解決する話のためリアリティも低い。珍しくがらっ八が活躍するから、そこだけは見所だと言えるか。 |
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24 |
読書 |
囮物語 化物語10
阿良々木暦を慕う千石撫子は、ある時から不思議な声が聞こえるようになった。声の主は白蛇神社の神を名乗り、自分が力を取り戻すための何かを探すように撫子に命じるのだった。言っている本人も知らないその何かを当てもなく探し回ることになるのだが、夜歩きしているところを暦に見つかってしまう。
ファンが多いというおとなしい少女千石撫子の一人語りで描かれる物語。何故阿良々木暦を慕うのか、結構残酷な真実が現れる。
前巻「花物語」が半年後の話を描いているのだが、今巻で突然その前に阿良々木暦が死んでしまう運命になってしまった。当然それは回避されることになるのだが、それは以降の話で。それにしても著者の考えも相当ぶっ飛んでるな。 |
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21話 |
トレイシー一家の保有する別荘で全員揃っての訓練中、様々な機器が故障を起こし始める。そんな時に何者かが別荘に近寄ってきたと警報が鳴る。調査に向かったケーヨとペネロープだが、そこにはインターナショナル・レスキューを批判するジャーナリストのキャットだった。
インターナショナル・レスキュー全員が登場する珍しい回。ペネロープやおばあちゃんだけでなくマックスとEOSまで参加してるために本当に全員参加。とても豪華な話だった。
冒頭はインターナショナル・レスキュー全員の訓練風景。巨大なボルダリングみたいな訓練だが、それをコントロールしてるマックスが急に暴走してしまい、危うく訓練中に全員死亡になりかけた。
サンダーバードの大部分は不具合を起こしていたため、全員バイクのような旧型メカで出動し、救助も基本的に手動のみ。ジョンを除く全員でローテクレスキュー。ちゃんとスコットの指揮で全員がしっかり動くので良い感じ。
結果としてこの農場を襲ったのはザ・メカニックだった。彼の主張によれば「できるだけ争いは避けたい」だそうだ。その交渉をしてるのはブレインズで、おばあちゃんが上手くブレインズの言葉を受け取ってサポートしていた。 |
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23 |
映画 |
新聞記者(2019) |
社会正義のために鋭い質問を政治家に繰り返して記者クラブからも厄介者扱いされている新聞記者吉岡エリカ(シム・ウンギョン)は上司から大学新設計画に関する調査を任される。そこで内閣府の神崎という人物が某かの不正を行っていたらしいことを突き止める。だがその直後に当の神崎が自殺してしまう。責任を感じたエリカは、今度は神崎の部下であった杉原拓海(松阪桃李)という男に接触する。恩のある神崎の死に不審を覚えていた杉原は、最初押し切られる形で渋々協力していく。
2018年には低予算ながら大ヒットを記録したカメラを止めるな!(2018)があったが、2019年にも低予算作品で世間の話題をさらった作品が登場した。
既に若手実力者俳優として名高い松阪桃李が主演を務めることでも話題になったが、なにより内容が現代の日本政府をストレートに風刺しているところに特徴があり、映画界の良心といった褒められ方をしていた。
それは確かにその通り。現在の長期政権は長期ならではの弊害をもたらしている。多くの弊害の中で問題視されるのは、超法規的な人事というのがある。自分を後援してくれる人物ないしは組織に有利にことを運ぶようになっていた。一応これに関しては純粋に法的な意味ではギリギリ合法なのだが、ところどころギリギリを逸脱する部分もかあって、それが国会で常に問題視される。
そんな中、不正入札に焦点を当てた作品が作られたということだけで充分凄いことなのだ。勿論この内容はフィクションだが、明らかに狙った感があるし、インディーズとは言ってもよくこれが公開できたというだけで充分。
そしてよくこの作品に松阪桃李が出演したと言うのもある。今や若手俳優では頭一つ抜きん出てる松阪が着実にキャリアを積むならば、こんな冒険はすべきではないのだが、敢えて冒険に踏み切ったその姿勢には敬服する。そして松阪だからこそ評判と評価を得る事が出来たという事実がある。見事な起用だったし、それに乗った松阪の判断も正しかった。
ただ、作品自体としての評価はさほど高くはない。基本会話中心に展開していく物語は映像化の意味があまりないし、演出もテレビドラマ程度。更に小声で喋るシーンが多いために会話が聞き取りにくいという弊害もあって集中力が必要。しかも物語の進行が遅いので退屈。
強いて言うならもう一つ。杉原の自宅がほんものの高級マンションってのは違和感あり。国家公務員がこんなのに住んでるって、一体どんな稼ぎか足してるんだと、妙な邪推が入る。
よく作ったとは思うけど、映画単体として観るのはちょっときついものがある。 |
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7話 |
充瑠をキラメイレッドとして相応しくするため、キラメイジャーの面々が代わる代わる充瑠の特訓を買って出る。へとへとになりながらもみんなに認められたことが嬉しく特訓に付き合う充瑠は限界の末、巨大な影の幻影を見る。そんな時、二人の邪面師が同時に現れた。
敵はオーブン邪面とフリーザー邪面。兄弟の邪面師で、二つの頭部を持つ邪面獣レーネツダガメスを召喚するために現れる。兄弟だが兄弟仲は悪い。そしてレーネツダガメス。二つの頭部を持つ巨大な邪面獣。実体化には仏の邪面獣の二倍のエネルギーが必要で、フリーザー邪面の死のエネルギーを吸収して実体化した。
充瑠の特訓。充瑠を除くキラメイジャーの面々は実生活でもそれぞれスポーツや格闘技などで名を挙げているので、その特訓は生半可なものでは無い。それが四人分ということで、普通の高校生には辛すぎる特訓になってる。あっという間に限界を迎えてしまうが、それもみんなの愛情の証と受け取ってしまう。なんかDVみたい。充瑠の本当の武器は体力では無くイマジネーションなので、心の余裕を失うと逆に弱くなってしまう。
今回の敵は兄弟仲が悪い兄弟だが、そんな二人を見つめるガルザは自分の過去を思い出して弟のフリーザー邪面を依怙贔屓する。一見それでフリーザー邪面を勝たせるようにしたかと思われたが、兄弟よりも強弱の方を優先し、強いオーブン邪面と共謀してフリーザー邪面を陥れていた。
<今回は二人の邪面師が登場したが、造形は頭だけで後は全身タイツ姿。予算の問題だろうか?> |
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21 |
読書 |
新仮面ライダーSpirits17
不完全ながらこの世界に顕現した大首領JUDOに従い、spirits部隊との決戦に挑むデルザー軍団。だがその前にJUDOから離反した暗闇大使率いるバダンが接触してきた。共にJUDOと戦おうと言うヤマアラシロイドを前に、動揺するspirits隊員達。
いよいよラストが近くなっているようで、決戦についても言及され始めた。その前に地球を滅ぼした元凶バダンが同盟を持ちかけるという妙な方向性に向かっている。ただバダンの見据える未来と人類の向かうべき未来は異なっていることで、果たしてどんな結果を迎えるやら。 |
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19話 |
空中に浮かぶ巨大な大気清浄機が故障してしまい、そこで働いていた二人の作業員が閉じ込められてしまった。救助要請を受け出動するインターナショナル・レスキューだが、管理者のフレッドは何も問題がないと言い張る。
サンダーバード1号と2号が出動する定番の物語。単なるレスキューとはならず、妨害する人が出てくるが、それはなんとパーカーの昔の仲間。パーカーの人を食ったような言動が魅力を加えているが、二人ともかつて一流の泥棒だっただけに盗みのシーンは丁々発止。ペネロープの愛犬シャーベットの存在が勝敗の鍵となっていた。フレッドはキャラが立ってるので、又出てきてほしいもんだ。
今回は5号のジョンも宇宙にあるコントロール装置を修理するために宇宙空間で活躍してる。トレイシー一家の中の上三人だけに実に安定したレスキューになってるが、今回はパーカーとフレッド(とシャーベット)に見所取られてしまったかな? |
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20 |
映画 |
SHIROBAKO(2020) |
2015年にテレビアニメ「第三飛行少女隊」を成功させた武蔵野アニメーション(ムサニ)だが、その次のオリジナル企画が頓挫してしまって大きな損失を被ってしまう。スタジオの壊滅は避けられたものの、スタッフも散り散りとなってもはや新しい企画を出せる余力はなくなってしまった。現在は大手のアニメの下請け孫請けでなんとか会社を存続させている状況だった。そんな中で制作として会社を支える宮森あおい(木村珠莉)は日々奮闘中だったが、そんな折、降って湧いたようなオリジナル劇場アニメの制作話が舞い込んでくる。
2014年にテレビ放映された「SHIROBAKO」というアニメ作品は、前年「ガールズ&パンツァー」というスマッシュヒットを取った水島監督の手がける作品だと言うことで、前評判も良く、更にアニメ業界の内部話という目新しさもあって連発ヒットを記録し、アニメ界に水島監督の名を轟かせる結果となった。
表題の「SHIROBAKO」とは業界内の用語で「映像業界において作品が完成したときにスタッフに対し確認用に配布される白い箱に入ったビデオテープ」から来ている用語で、本来は「白箱」と呼ばれるものを指すそうだ。かなりの専門用語らしいが、それを表題にするだけあって内容も相当細かい。
テレビ版のシリーズの良さはバランスだと言えるだろう。物語としての見せ場もちゃんと見せながら、同時にアニメーションがどのように作られているのかをしっかり描いていて、それを飽かせることなく描ききった。企画から製作、そして納期の設定ができてから設定脚本CG作画班の選抜を経て短い準備期間に詰めて全ての設定を追え、そこからアニメーターとのやりとり、録音に至るまでを丁寧に描いていたし、そこに様々なトラブルを持ち込むことで、単なる説明に留まらないドラマティックな作品を作り上げていた。
主人公の宮森あおいはアニメスタジオのプロデューサーなので、日程の調整やあるいは上がったデータなどを手渡しする役割を担う。タイトルとなった白箱と最も付き合いが多いので、このタイトルは上手く付けたものだと思った。
二部構成半年2クールのボリュームもあって、メリハリのある良い作品だった。一見華やかに見えるアニメ業界の内部の苦労する部分を(適当に美化しながらも)しっかり描いていたのが好感高い。一般人には分からない業界の内部での苦労話と適度な誇張が上手い具合に良いバランスを取っていたと思う。
何より、この放映当時の私は仕事上色々あってかなり精神的に疲れており、これを観て力をもらっていた感じがあって、ちょっと入れ込みすぎてたのもあって、突出して思い出深い作品でもある。この作品のお陰で元気をもらったし、幸い危機も通り過ぎてくれた。
そんなこともあって思い出深いアニメなので、劇場版は大歓迎。
さあ、今度はどんな裏話が飛び出すか。
と、言う意気込みはあって、それがちゃんと満たされたのは確か。
ただ、この映画の中で多々出てくる裏話的な要素はずっと厳しく、そしてリアルな現状だった。
コンテンツ王国と言われるようになった日本は質の高いアニメ作品を量産し続けている。これはとても素晴らしい状況なのだが、それだけ質の高い作品を作っているにもかかわらず、業界の状況は全く良くなっていない。
概ねは賃金の問題に帰結してしまうが、敢えてそこは語らないで業界の現状を考えてみよう。
劇中にも「ヒット間違いなしの原作が失敗する」という台詞が出てきたが、テレビ版「SHIROBAKO」が作られた当時からすると市場は明らかに縮小している。本作の舞台となるムサニがという問題ではなく、業界全体が現在縮小傾向にあるのは確かである。アニメオタクがエッジであるともてはやされたのも既に数年前。時代の先端は着実に他のコンテンツに移っている。今やアニメ業界は少しずつ時代に取り残されてきはじめているのをひしひしと感じさせてくれた。
そして旧態依然とした契約関係が最前線のアニメーターを縛り付ける。口約束の企画は、現場ではやるらねば契約破棄になるのに対し、雇用主はいつでも掌を返せるという不均衡この上ない契約を見せられると、現実感がありすぎて大変辛い。どんな業界にも必ず理不尽さというものがあるものだが、それが可視化される。端的に言えば、本作は結構飲酒の描写が多いことで表されるのだが、宮森の酒量が半端ない。一体どれだけのストレス抱えてるのかと思うと胸が痛くなってくる。
それでも負けずに劇場用アニメを作る過程が本作の本来の見所であり、これまで宮森が培ってきた人脈と、同じ夢を語り合ってきた仲間達が結集してアニメ作りに邁進していく。完成したフィルムを劇場で観るところまでで、ここまでの苦労が報われたと溜飲を下ろすのだが、中盤までの辛さが現代の日本社会の構造的な問題である事がわかってるので、その辛さを跳ね返すほどの強度になってなかった。観終わった時点で気持ちの良さよりも辛さの方が先に来てしまって、素直に楽しめなかった。
でもだからこそ、本作は大変印象に残る作品だとも言えるだろう。今までにないタイプの作品で、5年後位にまた劇場版で続きを観てみたいとも思う。 |
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32話 |
飛電製作所を訪れたイベントキャスティング会社社長の古澤は、人気モデルだったヒューマギアのデルモをファッションショーに出場させるために復元してほしいと願う。ザイアからの妨害が予想される中、それでもヒューマギアを世間に認めさせるために再起動させる或人。
敵はバトルレイダーとジャッカルレイダー。そして仮面ライダーサウザー。
前回とは異なり、これまで登場してなかったモデル型ヒューマギアが登場。ヒューマギアを守るために努力する或人の姿が描かれていく。既にサウザーに対しては完全に負けることはなくなってる。
モデル型ヒューマギアのデルモは脚を撃たれてしまってファッションショーに出られなくなったが、その思いを受け継いだイズ(と何故か或人)がランウェイレールを歩くという内容になってる。
不破諌は飛電製作所の用心棒になっているが、唯阿によって亡のプログラムを使われてしまって逆にヒューマギアに襲いかかってしまった。だが良心の呵責に耐えきれなくなったか、最後に亡のコントロールを放棄する。
迅は諌の中にいる亡を解放するために或人に協力しているが、あくまでこれは協力。滅とも少し目的が変わっている。
<戦いを放棄してファッションショーに出てしまう或人。多分全特撮史上前代未聞の行為だ。> |
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18 |
映画 |
Diner ダイナー(2019) |
高額のアルバイト料にに惹かれて危ない仕事を手伝ったところ、それを見とがめられて組織に捕らえられてしまったオオバカナコ(玉城ティナ)は、命を取られない代わりに殺し屋専門のダイナー“キャンティーン”のウェイトレスにさせられてしまう。このダイナーを仕切るボンベロ(藤原竜也)のテストに受からなかったカナコは殺されるところだったが、すんでのところで機転を利かせ、なんとかそこで働くことができた。このダイナーに通うのはみんな一癖ある殺し屋ばかり。そんな殺し屋達の人間模様を見ることになっていく。
閉鎖空間の中で殺し屋がひしめき合い、そこでの人間模様を見るという、なかなか舞台演出的にぐっとくる設定の作品の映画化。
この作品を映画化する際、蜷川監督は面白い手法を採った。
まず本作は登場するのが全部日本人であるにもかかわらず、設定自体は禁酒法時代のアメリカの地下酒場という設定になってる。これを演出するのに、さらっと流すようなことはしない。登場人物全員がオーバーアクションで、自分の存在感をこれでもか!とアピールしている。手法はほとんど舞台演出だが、不自然な設定の作品を余計不自然な演出でアレンジすることで不思議な作品にさせようとしているのは分かる。
実際この作品の演出は日本人監督では蜷川監督にしかできない。極彩色の舞台の中、アクロバティックな動きと酔いそうになるほどに動くカメラワーク。これは1970年代に一世を風靡したサイケデリック演出だ。
今やサイケデリックなんて言っても大半の人は覚えてないか知らないだろう。それを逆手にとって行ったことで、全く新しい雰囲気を作り出すことには成功してる。前作ヘルタースケルターではうまく成功させた演出だったが、それを狭い空間で全開でぶっ放した感じがある。
1930年代の舞台を1970年代の演出で、2010年代に行う。監督が意識したかどうかは不明だけど、40年周期の作り方という面白い演出になってた。
そんな特異な演出故に特徴のある作品なのだが、演出以外の部分がペラッペラなのがなんともかんとも。
小説だから荒唐無稽は受け入れられるものも、映像化すると陳腐化するものも多い。本作はまさしくそれで、観てると色々痛々しさばかりが目立ってしまって見続けるのが辛い。
その中で気を吐いている藤原竜也は相変わらずのキレッぷりだが、この作品ではそれも浮きまくってしまった。主演の玉城ティナが演出に追いついておらずに個性を見せられなかったのも痛い。
いろんな要素をぶち込んだ刃良かったけど、ことごとく噛み合わずに終わってしまった感じだ。 |
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読書 |
大江戸恐龍伝2
忙しく全国を飛び回る平賀源内が丁度江戸の自宅に帰った時、オランダ通事のツンベルクに呼び出される。そこでツンベルクが源内に見せたものは、かつて大阪で見たこともある金の鉱石キンナブだった。これはニライカナイと呼ばれる土地から来たものというツンベルクは源内にこれについて知っていることを教えてほしいと言う。
平賀源内と恐龍の話で終わらず、金鉱にまつわるきな臭い話になってきた。こちらの方が著者らしい感じはするな。 |
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17 |
土地神と、村で一番若い嫁1
小さな村の守護神が嫁を娶ることに決めた。そこで村で一番若い女人をと告げたところ、嫁いできたのは35歳の寡婦だった。家事全般を甲斐甲斐しくこなし、自分を尊敬してくれるその嫁にどんどん惹かれていく。だが人見知りが強い土地神は、もう一歩夫婦として付き合う自信を持てず、お互いに好き合いながらギクシャクした関係が続く。
Twitterで見かけてそちらで追いかけていた作品だが、単行本になったというので購入してみた。紙媒体はじっくり読めるのがやっぱり良い。なんとももどかしい作品ではあるが。 |
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19話 |
野生動物保護のためのチャリティオークションに出席するペネロープがパートナーに選んだのはジョンだった。だが孤立した会場にはフッドが罠を仕掛けていた。
滅多に宇宙ステーションの5号から出ることがないジョンがペネローペに引っ張られてパーティに行くという話。ジョンが地上にいるのは滅多にないので貴重。今回は大活躍だったが、宇宙が一番
ジョンだけではなくパーカーも活躍してる。パーティの中にいるテロリストをいち早く発見して雑魚は簡単に片付けた。その後ジョンを上手く手助けしてる。
人混みが苦手というジョンのため何かと世話を焼くブレインズがお母さんみたいで楽しい。自分の発明品の威力を観たくてウズウズしてるようにも見えるけど。
<ジョンの代わりに5号にやってきたゴードンとアランだが、EOSが拗ねてしまって全然言うことを聞かない。これは単純に自分のパートナーはジョンだけだと思い込んでるんだろうけど、見ようによってはジョンをペネロープに取られてしまった嫉妬にも見える。> |
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16 |
映画 |
1917 命をかけた伝令(2019) |
第一次世界大戦末の1917年。膠着状態だった西部戦線からドイツ軍が撤退を始めた。それを受け大攻勢をかけようとするイギリス軍だが、それは罠だと分かった。足の速さを見込まれたスコフィールド(マッケイ)とブレイク(チャップマン)は上層部から最前線にその事実を知らせる命令を与えられて送り出された。時間的には余裕があるものの、つい先日までドイツの支配地域を突っ切るコースを取らざるを得なくなった二人。危険な徒歩の旅が開始される。
映画史において第一次大戦を主題にした作品は数多くある。映画が誕生してほどなくして起こった戦争と言うこともあってか、記録映画として作られたものから、戦争そのものを描くもの、戦火の恋愛を描くものなど、かなり多岐にわたるが、第二次大戦と較べると、戦争そのものよりも人間ドラマの方に重点を置いた作品の方が多い。
だから一次大戦の戦闘部分を強調した作品が意外に少なく、これを映画化すれば名作ができる確率高いと常々思っていたのだが、なかなかそれができない。近年ではワンダーウーマン(2017)で第一次大戦を描いていたが、これはSFだし、本当の意味でリアルな作品とは言いがたい。
そんな中でリアルな第一次大戦を、メンデス監督が作ってるという情報は朗報だった。リアリティも高そうだし、いくつもの賞にノミネート。なかなかに期待度が高まっていた。
そんな訳で期待度は高かったし、実際それに見合うだけの内容は持っていた。
基本的に本作は長回しのみで撮影され、擬似的な丸々一本分の長回しで構成される作品になってる。ほんものの長回しでないのは、劇中で主人公の意識が飛んで時間が飛んでいることもあるが、巧妙に暗闇を用いて切れ目を入れていることからも分かる。ただ、それをカメラの上手さでしっかりカバーしていて、その撮影は大変面白い(撮影風景の動画がネットで流れていたが、とんでもない苦労して撮影してるのが分かって、ソフトの特典が楽しみでもある)。
同じく擬似的な長回しを用いてオスカーを取ったバードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014)のように本作もかなり良いところ行くのではないか?という思いもあったが、いくつか映画的には足りない部分もあった。
一つには、撮影に力が入りすぎていて、ドラマ部分が少々弱かったこと。意外性もないし、淡々と進む物語に、もうちょっとひねりがほしいと思ってしまう。骨子が単純だからこそ、どこかで意外な部分を作って驚かせてほしかった。撮影の個性よりもそっちの方に力入れてほしかったかな。
あとは、折角の戦争映画なのに、実際の戦闘はほとんど描写してないのが問題点。主人公スコフィールドは何人かのドイツ兵とも戦ってるけど、それはあくまで個人的なやりとり。戦争の描写は爆撃行われてることくらい。軍隊としてのドイツ兵が不在なのでちょっと盛り上がりに欠ける。
前半部で菱形戦車の残骸が出てきたが、これも動いてほしかったし、第一次大戦時の空中戦がもうちょっと観たかった。空中から地上に対する攻撃とかも第一次大戦ならではのものがあるので、そっちを描いてほしかった。
第二次大戦と第一次大戦では戦い方や兵器に大きな違いがあるので、そこを強調して第一次大戦ならではの描写があって然りなのに、そこが弱いところが問題点だった。観たいものが観られないのが少々ストレス溜まる。
演出自体は目を惹くし、作品自体も概ね満足いく。だから細かい描写がもっとほしい。 |
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6話 |
デジタルカメラ邪面が現れ出動するキラメイジャー。更にガルザも現れ混戦の中、瀬奈と時雨は写真に封じられ、吹き飛ばされた小夜は頭を打って記憶喪失になってしまう。5歳までの記憶しか持たない小夜はキラメンタルも失ってしまう。
敵はデジタルカメラ邪面。頭部のカメラで撮影した人間をデータとして自分の中に取り込んでしまう。そして邪面獣クラウドヒルドン。遥か上空で待機し、デジタルカメラ邪面が撮影して取り込んだ人間を自らの中にある空間に入れてしまう。
今回は大治小夜を中心とした話。外科医として凜々しい姿しか知られてないが、幼少時は泣き虫だったという。子どもの舌っ足らずな口調も上手い。充瑠の努力で幼少時に覚悟を決めたことを思い出してキラメンタルを取り戻す。
取り込まれた瀬奈と時雨を助けるため自分自身もデジタルカメラ邪面に取り込まれてしまう為朝。充瑠をそれだけ信用したという事。時間が多少かかったが、レッドがリーダーと言うことをみんなちゃんと認めてるようだ。
<デジタルカメラ邪面は頭のボタンを押すだけで撮影した人間を取り込める。変身ポーズ取ってるキラメイジャーに対して撮影したら一網打尽。
デジタルカメラ邪面は随分古くさいデザインに見えるけど、実際のデジタルカメラが全然デザインが進歩してないだけか。
精神が幼くなった小夜に「エモい」という言葉を使う充瑠。精神は幼くても知識は今のままなのか?> |
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14 |
読書 |
キノの旅19
三組(+1)の旅人達の訪れた国々を描く。「捨てる国」(師匠)「美しい記憶の国」「天才の国」「秀才の国」(キノ)「守る国」(シズ)「戦えない国」「偽物の国」(キノ)「助けに来た国」(フォト)「撃ちまくれる国」(キノ)を収録する。
作品はいつも通りといった感じ。ただ巻末に15歳になったティーの話が出ていて、これがなかなか面白い。働き者のティーというのは、全く似合わないが、だから後書きでやってるんだろう。 |
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12話 |
量子分解してクイーンベゼルブと一体化したサイキは、この姿のまま宇宙を作り替えてしまおうとする。それに対しオーブに加え地球にいるウルトラマンのガイアとアグル、そして駆けつけたダイナとコスモスが参戦する。
敵は宇宙悪魔サイクイーンと宇宙悪魔ベゼルブ。他にクグツ化された凶暴怪獣アーストロンと一角超獣バキシムが登場してる。
前半はここまでに登場した四人のウルトラマンを加えて五人のウルトラマンで戦うと言う話。それは燃える展開ではあるものの少々月並み。オーブとコスモスの方が暴走しかけてる戦神にかかりきりになってるのだけが特徴的か。
ただしオーブとコスモス二人の解毒光線では全く間に合わなかった。
一方では森脇翔平が命の樹の実を得てアマテを正気に戻そうとしている。命の樹には実が成っていたが、それは輝きを失っていた。その輝きを取り戻すためにどうするかを考えるのがもう一つのメイン。思いの強さで解決するため、やや単純っぽい。もう一波乱ほしかったところ。
サイキの考えでは、宇宙が乱れる時にクイーンベゼルブが現れるのは知的生命体をクグツ化して平和な世界を作るためだったが、ガイは「それでは何故クグツを解毒できる命の樹があるのか」と逆に問いかける。答えは出てないが、それは知的生命体の自由意志を尊重するというメッセージと受け取っている。
<ガイアとアグルも最後はこの地球を去って行く。やっぱりここは「ウルトラマンガイア」の世界ではなかったか。そして勿論ここは「ウルトラマンオーブ」の世界でもなかった。> |
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング |
<A> |
<楽> |
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13 |
映画 |
貞子(2019) |
心理カウンセラーの秋川茉優(池田エライザ)の勤め先に、警察に保護された少女が入院してくる。長く虐待を受け、自分の名前も言えない彼女のカウンセリングにあたる茉優だが、その女の子がパニックを起こす度に周囲で奇怪な現象が頻発するようになる。同時期、そんな茉優の弟で動画クリエイターの和真(清水尋也)は、死者5人を出した火災の起きた団地に侵入して心霊動画を撮ろうとしていた。
鈴木光司原作の小説「リング」は小説の枠を飛び越えて日本を代表するポップカルチャーの旗手となった。私も流行りに乗って当時「リング」と「らせん」を同時に読み、その後「ループ」「バースデイ」までのシリーズは読んでいる。
これは小説自体よりも1998年に作られた映画リングのお陰。中田秀夫監督の名前を世界的に有名にしたのみならず、日本のホラーをJ−ホラーという名前で世界に知らしめることになったのだから。J−ホラーがあったからこそ、以降の韓流ホラーブームやスパニッシュホラーブームが起こったし、世界的なホラーの底上げにもつながった。リングはホラーのメルクマールとして重要な作品と言えよう。
そして作品そのものと同時に貞子というキャラクターがホラーアイコンの一つとして世界的に認知されたことも特記すべき。キャラクターに紐付かれたホラーは例外なく長く続くものだ。現に現在もこうして貞子を使った映画が作られ続けている。
そしてその仕掛け人である中田監督が再び貞子を描くために戻ってきた。原作は「リング」と同じ鈴木光司の「タイド」から(原作はその前に「エス」があるのだが、そちらは貞子3D(2012)の原作とされている。ただし設定だけでストーリーは別物)。
原作未読なので、本作が原作遵守なのかオリジナリティのある作品なのか判断は付かないが、とりあえず言えることは、「実に普通」ということ。怖がらせる演出はともかくとして、呪いが込められた場所や人物といったものに近づいたキャラが次々死んでいき、主人公が呪いの本質に近づいていくという普通のパターンだ。一応オリジナル部分として貞子という存在を掘り下げようとしているようだが、それも今ひとつ効果的にはなってない。
中田監督は前はキレのある演出や日本古来の怪談を上手くJ−ホラーに落とし込んだりと、色々挑戦的で面白い作品を作っていたものだが、本作を観る限り、プログラムピクチャーとしか思えないところが残念だった。少なくとも貞子である必然性は全くない実に普通のホラー作品である。
ホラーとしては充分楽しめるが、これと言った個性のなくなってしまった作品と言うべきだろう。 |
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31話 |
人気漫画家の石墨が飛電製作所へとやってきて、相棒のジーペンを再起動してくれるよう頼んできた。再起動はできたものの、衛星ゼアとのリンクを失ったジーペンは何も意欲を持てなかった。そんな或人の前に現れた迅はジーペンを連れ去ってしまう。
敵は仮面ライダーサウザー。
新しい会社飛電製作所での或人の活躍が始まった。とりあえずしばらくはこれまで登場したヒューマギアに新しい道を見つけ出す形になるようだ。1話完結の話もこうやって続編を作ることができるのも面白い。これまでにはなかった使い方だ。
今回のジーペンは5話に登場したヒューマギアで、持ち主の石墨は彼を一人の漫画家としてデビューさせようと考えていた。その夢に共鳴するまで。
そんなジーペンを破戒しに来た唯阿は、ヒューマギアを人間として扱う或人の熱意にほだされかけており、社長の天津垓に対して反発し始めている。
一方、滅亡迅雷ネットでは滅はこれまで通りヒューマギアは滅亡迅雷ネットにつなぐべきと主張するのに対し、迅は或人のやり方でシンギュラリティが起こせる可能性を追求しようと考えている。こちらも分裂中。
<もはや全く叶わないのが分かっていながらそれでもメタルクラスタホッパーに挑むサウザー。馬鹿なの?> |
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11 |
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読書 |
銭形平次捕物控7 お珊文身調べ
銭形平次はある日ガラッ八を誘い文身(入れ墨)の自慢大会を見物に出かけた。そこで見事な蛇の彫り物を彫った男が優勝をさらいそうになった時、全身に十二支の文身をあしらった女性が現れる。それを見た平次はその女を追うのだが、平次とガラッ八の目の前で女は拐かされてしまう。
盗賊団の残党の捕り物話。何であれこの手の話は人情噺に落とし込むのが本作の特徴とも言える。悪人であっても女性を労る姿があるので、テレビ映えはしそうな話だ。 |
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10 |
読書 |
デキる猫は今日も憂鬱3
巨大な黒猫諭吉と生活する福澤幸来。生活の全てを諭吉に依存してしまっていたが、そんな時会社で社員旅行があり、一泊家を空けることになってしまう。たった一日で会社で見せる凜々しい姿が剥がれ落ちそうになってしまう幸来。
発売当日に手に入れたが、多分現時点では唯一のリアルタイム購買となってる作品になってる。巨大猫というのは私にとってはかなりのツボらしいな。
今巻の見所は幸来が外面的にどれだけ完璧に見られているかということと、そこで実態のギャップが見えるようになったことと、2巻で諭吉が助けた子猫が成長して諭吉と再会したこと。 |
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18話 |
バージルはおばあちゃんの買い物に付き合っていたが、カテゴリー12を超える砂嵐が砂漠に生じたことで突然のレスキュー依頼がくる。バージルはおばあちゃんを連れたままサンダーバード2号で現地へと向かうが、同時に二カ所のレスキューをしなければならなくなり、片方をおばあちゃんに任せざるを得なくなってしまう。
これまで一度もなかった(未だに名前のない)おばあちゃんを中心にした話。パワースーツでレスキューに向かって危機を迎えたバージルに対し、サンダーバード2号を操縦してレスキューに向かっていた。
基本的にマシンの操縦ができないおばあちゃんに代わってバージルが遠隔操作で2号を動かすのだが、途中からおばあちゃんが自分で操縦してバージルまで助けるという活躍をみせる。
おばあちゃんの昔話で、トレイシー家の父の話が出ていた。ジェフの登場はあるのか?
これまで一度も名前が出てこなかったおばあちゃんの名前が「サリー」であることが分かった。実に半世紀を経てようやく発覚した。 |
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09 |
映画 |
T-34 レジェンド・オブ・ウォー(2018) |
1941年。独ソ戦の最前線となったネフェドヴォ村の戦車長として着任したイヴシュキン(ペトロフ)は、たった一台の戦車でイェーガー大尉(キーファー)率いるドイツ戦車中隊を撃退するという離れ業を成し遂げた。だがそこで大怪我をして捕虜とされてしまい、以降ベルリンの刑務所暮らしを強いられる。そして大戦末期、戦車の即戦力を育てる必要性を主張するイェーガーによって、非武装のT−34を与えられ、V号戦車パンターと演習を行うよう命じられる。選抜された仲間と共に、こっそり保管していた砲弾を用いて脱出を図るイヴシュキン。
1942年に実際に起こったT-34脱走事件を元にしたアクション作品。同事件はかつて鬼戦車T-34(1964)として映画化されており、今回は二回目の映画化となっている。
鬼戦車T-34の方を観ると、T-34は非武装で砲弾は一切使ってないとか、この事件が起こったのは1942年だったのを1944年の大戦末期に変えたとか、史実とは異なるところは多々あるものの、それらはエンターテインメント性を増すためのもので、それもしっかり機能してる。
本作の特徴はアクションと爽快感に尽きるのだが、実に古典的な意味で、耐えに耐えて最後に爆発するというパターンをいろんなところで繰り返し使っていることが特徴と言える。
捕虜が反乱を起こすというのは典型的なそのパターンだが、本作はそれだけでなく戦車戦でそのタメを存分に活かしている。
戦車はそんなに速い乗り物ではないため、初期配置と計画通りの動き、そして敵の出方によって幾通りもの動きを組み合わせるという慎重な動きが必要とされる。それらをこなすためには準備段階からしっかりと演出を行い、いざ戦闘が起こったら砲弾の破壊力を存分に活かすようにスローモーションを使用した緩急をつけた演出をすることで、観てる側に相当な快感をもたらせてくれる。
特にアクション映画にあっては溜めが大切と言われるが、それを存分に見せてくれてる。観てる時はCGでの砲弾の軌跡はやり過ぎのような気もしたけど、それもタメの演出として考えるなら大変優れた演出と言えるだろう。
物語は非常に単純明快で、かつちゃんとロマンスまで入れた古き良きハリウッド作品っぽいが、最近はこんなストレートな作品も減ってきたので逆にとても新鮮に思える。今のロシア映画、なかなかやりおる。ネタバレになるが、まさかあれほどすがすがしい完全勝利の物語にしてしまうとは全く予想だにしてなかったので、拍手喝采したい。
近年作られた同じ第二次大戦末期の戦車作品としてフューリー(2014)があったが、これはできる限りリアリティに近づけようとした作品。対して本作はそれとは全く異なる面白さがある。この二作の優劣を言うつもりはない。映画としての好みで考えれば良いことだし、どちらも映画としての強烈な快感を与えてくれるものだから。 |
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5話 |
博多南無鈴博士の調査で地球にもキラメイストーンがあることが分かった。まだ成長途中のため見守る必要があるというのだが、キラメイイローのパートナーであるショベローはキラメイイエローをリーダーにするため、充瑠を騙してそのキラメイストーンを魔進に変えてしまう。
敵はジョイスティック邪面。顔にジョイスティックを付けた邪面師。スティックを使うことで何でも操ってしまう。キラメイブルーまで操ってしまった。そして邪面獣キャッチャーリガニー。ジョイスティック邪面のデータを用いた巨大邪面獣で、UFOキャッチャーのような動きでキラメイジンを翻弄した。
キラメイイエロー=射水為朝が充瑠を認める話。為朝は第一話から充瑠をリーダーと認めてない言動を続けていたが、実は既に充瑠をリーダーとして認めており、自らは才覚で最も効率的なキラメイジャーの運用を考えていたという。実は充瑠を認めてなかったのは為朝のパートナーであるショベローの方だった。
尚為朝はプロのeゲーマーとのこと。新しい職業だな。また、かつて大好きだった祖父と仲違いしたまま祖父を亡くしてしまったことがトラウマになっており、祖父に似たしゃべり方をするショベローに親近感を覚えているのだとか。それでショベローを納得させるために充瑠を活躍させた。
一気に三体の仲間が増え、それぞれキラメイジンの武器となった。
<ジョイスティック邪面を操って充瑠を操っていたのはキラメイイエローだったが、ジョイスティック邪面って随分弱いな。> |
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07 |
読書 |
十二人の死にたい子どもたち
ある廃病院に集まった十二人の子ども達。彼らはネットで一緒に自殺することを打ち合わせてここに集まったのだが、全員が集まった時、そこにはもう一人の死んだ子どもが横たわっていた。予想外の事態に、このまま自殺を敢行して良いのかどうか、全員で討議することにする。
珍しい著者の推理小説。本格推理を読むのは久しぶりで、なかなか読ませてくれる作品だが、ちょっと話をひねりすぎて現実感が薄いのがネックだな。 |
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11話 |
戦神となったアマテに向かうクイーンベゼルブの触手を受けてしまったオーブ。二人を助けるためにガイアとアグルも参戦し、クイーンベゼルブに攻撃を掛ける。
敵は宇宙悪魔クイーンベゼルブ。
前回の話でアマテとクイーンベゼルブが合体してめでたしめでたしとなるかと思われたが、クイーンベゼルブは決して善意を持っておらず、勝手にアマテを吸収しようとする。アマテの吸収が終わったら、宇宙中にクグツの種子をまき散らしてしまうらしい。
その際アマテとオーブは毒を受けてクグツ化しかけており、それを助けるために翔平らは命の樹の種子を探す。新しい命の樹にはまだ種子が育っていないため、海底に残った果実の欠片を探しに出ている。
一方でガイアとアグルも参戦しているが、現時点ではベゼルブを防ぐ程度にしか戦っていない。ジャグラーはああ見えてちゃんと害のことを心配してガイを正気に戻そうとしてる辺り、ツンデレキャラの面目躍如。
アマテをクグツ化できたものの、命の木の種子によってそれに抵抗するアマテに業を煮やしたクイーンはサイキを呼び寄せて自らと合体。サイキとクイーンを合わせたサイクイーンが誕生する。
<クイーンベゼルブとアマテが合体すると無数のベゼルブが誕生する…これって妊娠なのか?> |
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06 |
映画 |
パタリロ!(2019) |
ダイヤ鉱山を持ち、世界的にも豊かな常春の国マリネラ王国。その皇太子パタリロ・ド・マリネール8世(加藤諒)が側近のタマネギ部隊を引き連れてイギリスにやって来た。そのボディガードを仰せつかったのは英国諜報部のエリトのバンコラン(青木玄徳)。無軌道な行動をするパタリロにバンコランは手を焼かされるのだが、それら全ての行動がパタリロの命を狙う数多の暗殺者を煙に巻いていることにも気づかされていく。そんな時、謎の美少年マライヒやがてパタリロの前に、ボディガードを任命されたバンコランと謎の美少年記者マライヒ(佐奈宏紀)が現れる。パタリロの取材と称してその懐に入り込むのだが…
魔夜峰央の同名原作を2016年に舞台劇にしたものをストーリーそのままに、オリジナルキャストとスタッフによって劇場用の演出を加えて映画化した作品。
狙い通り舞台は好評で、そのまま映画化されたようだが、充分な出来と言えよう。
コミック版「パタリロ!」の大きな特徴は主人公のパタリロがフリーダム過ぎる存在という点である。他のキャラがみんな真面目にストーリーを進めているのに、肝心な主人公が何もかもぶち壊していくのだが、いつの間にかちゃんとストーリーが進行していくという面白い構造を取っている。後に映画版クレヨンしんちゃんの初期作品は、まさにしんのすけがパタリロ化していて大いに楽しめたものだが、改めてこれが元ネタだと確信できる。一見無軌道に見えて全てが計算ずくであるべきところに落ち着くのはコントロールが難しいものをかなり練って作られているようで、原作の雰囲気を壊す事なく、まさしくパタリロが目の前にいる!と思わせてくれるので、そこが素晴らしいところだ。
今より40年前の1978年。「花とゆめ」で連載が開始された「パタリロ!」。連載直後からかなり話題になっていて、筆者のいた小学校でも誰かがこっそり学校にコミックを持ち込んで、それを回し読みしていたものである。筆者にとってはおそらく一番最初に読んだ少女漫画になる。
小学生に男同士の恋愛話が成立することを教えてくれたので、こう言う世界もあることを気づかせてくれたこでカルチャーショックをたたきつけてくれた。少なくとも小学生の私にとってこの漫画は最先端の価値観だった。
漫画自体は大変好みで、読む機会があれば今でもパラパラとめくっている。何度か買おうという意欲もあるにはあるが、未だに踏ん切り付かないまま。そのうち機会を見つけてそのうち読み直してみたいとは思っている。
そんな思い出がある作品ではあるが、1〜10巻あたりを読んだのは既に40年近くも前になる。記憶の方もさすがに…と、思いきや、冒頭部分から「あら〜、覚えてるよここ」とノスタルジーに包まれる。
40年前の作品を今普通に放映すると、確かにいろんなところが古くさい。ポリコレ関係もあって人の意識も変わってきたし、当時の最先端の価値観も今になると、さすがに「これはないよ」感が満載だ。
でも、それを敢えて今やって、ネタとして処理するのはありだろう。劇中しつこくポリコレ的にギリギリであることを強調して、これは境界上にあるギャグであることを伝えていく。敢えて古さをネタとしたのは正解で、原作にあった毒をあまり薄めずに出すことができている。ポリコレに配慮した「パタリロ!」なんぞ観たくない身としては、そこはほっとした。
それで概ねストーリーはクリアできたと思うが、本作の場合ストーリー云々よりも重要なのがキャラクターである。主要メンバーでは特に主人公のパタリロを演じるに足る人物がいないと話にならない。そしてたった一人、パタリロを演じることができる俳優がいる。はっきり言えば、加藤諒という俳優を配した時点でこの作品は成功したも同然である。
そもそもからして加藤諒の存在なしに本作は考えられない。それだけまんまパタリロなのだ。本人の性格は別として、容姿もしゃべり方もパタリロを演じるために役者演ってるんじゃないかとさえ思えるほどに似合ってる。ここまではまる人物なのだから、パタリロを演らずしてどうする?というやつだ。
目の前にパタリロがいる。これだけで充分な作品と言えよう。 |
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30話 |
経営統合を行い飛電インテリジェンスを傘下に収めたザイアエンタープライズ社長の天津垓はヒューマギア撤廃を決定する。以降廃棄されたヒューマギアの不法投棄までなされるようになってしまう。そんな中、社長を解任された飛電或人はヒューマギアの解放を思い、デイブレイクタウンの迅を尋ねる。
敵はバトルレイダー。ザイアインテリジェンスによって作られた戦闘型レイダー。そして仮面ライダーサウザー。
第三部開始。仮面ライダーに変身出来なくなった或人は第一部で敵対していた滅亡迅雷ネットと接触してでもヒューマギアを守ろうと考える。迅は或人を敵と言いながら、それでもヒューマギアを守るという一点で協力を約束する。
一方、不破諌はエイムズを止めたが、それはこの事態を引き起こしたのがザイアであり、そのザイアによって自分が利用されていたことから、ザイアを倒すために単独行動を始めたという。ただテロリストではないので、基本的には唯阿に言葉で説得するのが中心。聞き分けがないと実力行使に移る。
結果として、滅亡迅雷ネットの迅と諌、そして或人がレジスタンスのような立ち位置で共闘することとなった。
衛星ゼアはそんな或人を資格者として認め、再び或人は仮面ライダーゼロワンに変身できるようになった。
…と、言うことでかなり重い設定なのだが、これからの話は或人とイズが立ち上げた零細企業「飛電製作所」を立ち上げて草の根活動を始めると言うことになる。イズは「社長」に従う存在なので、イズ自身がネットワークを用いて会社を作って或人を社長にしたという抜け道を使った。
<「ヒューマギアは俺が守る」と言いつつ、プログライズキーによって守られてる或人。> |
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04 |
読書 |
僕のヒーローアカデミア4
雄英体育祭の第一戦でトップ通過して二回戦に進出した緑屋出久は他のメンバーから狙われる立場に置かれてしまう。そんな中、第二回戦の騎馬戦が始まる。出久に対して何故か敵意をむき出しにする轟焦凍との一騎打ちとなっていく。
今巻は全部体育祭で、二回戦の騎馬戦、三回戦の個人戦の始まりまで。個性は様々で、意外なところで役に立ったり、個性の相性で実力を出せなかったりと様々。著者側も組み合わせで色々考えてるみたいだ。 |
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17話 |
ネット配信者バディ&エリーは中央アフリカにあるムロカンバ峡谷で配信を開始したのだが、そこで行方不明となってしまう。彼らを助けるためにスコットのサンダーバード1号がゴードンと共に出撃する。
3話に登場したバディ&エリーのコンビが又お騒がせするという話。この二人、スコットには嫌われているが、ゴードンが大ファンというややこしい人物。
今回はゴードンが中心。今期はゴードン中心回が多いが、4号は使用しておらず、徒歩で捜索。スコットとゴードンのコンビは結構珍しいけど、実は二人とも冒険好きというキャラかぶりしてる。
植物の成長促進剤を作っていたオーチャード産業というのが出てくるが、オリジナルの「サンダーバード」15話で出てきた博士と同じ名前。ちなみに同じく成長促進剤を作っていて、ワニを巨大化させていた。
かなりリアルな巨大トカゲが登場してる。熱源探知のトカゲ視点の場面なんかもあって面白い演出もあり。トカゲは一部CGじゃなくて本物使ってるシーンなかったか? |
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03 |
映画 |
鋼の錬金術師(2017) |
国家錬金術師であるエドワード・エルリック(山田涼介)は、かつて死んだ母を甦らせようと試みた結果、弟のアルフォンスの肉体と自らの片腕片足を失う大怪我を負ってしまっていた。アルフォンスの精神を固定した動く鎧と共に国家錬金術師としての仕事をこなしつつ、肉体を取り戻す知恵を探し求めていた。そんな二人に降った命令は、ショウ・タッカー(大泉洋)が国家錬金術師として相応しいかどうかのテストを見守ってほしいというものだった。それは簡単な任務のはずだった。
荒川弘が世に出し、日本どころか世界的にも有名になったコミック「鋼の錬金術師」の実写映画化作品。物語そのものは完結しており、先行してふたつのテレビアニメ、二本の劇場アニメが存在する中で実写化となる。
しかしこの作品、発表時点から既に相当に叩かれていた。そもそも近世ヨーロッパを舞台にした物語でいかにも日本人顔が主要キャストを務めるのだ。それだけで違和感だらけだろう。漫画原作作品でここまで期待されてなかった実写映画化ってかえって珍しかったんじゃないだろうか?
で、興業もどうやら失敗に終わったようだ。結局私はその後でこっそりレンタルで拝見させていただいた。
で、素直な感想を言うと、「前半部は糞。後半はオリジナル作品としてならそれなりに観られる」というもの。曽利監督も相当頑張った形跡はあるんだけど、前半のキツさは少々耐えがたいものがあった。
原作をトレースした前半部分の痛々しさは、精神的な拷問だった。まず何よりキャスティングがあまりに悲惨すぎる。どうやら日本映画界には進撃の巨人 ATTACK ON TITAN(2015)の反省点というのが全くなかったようだ。原作にたいして思い入れがない私でそうなのだから、原作の熱烈のファンとかだったら石投げつけたくなるだろう。CGのアルフォンス以外のキャラはみんな冗談と思いたくなるほど。エド役の山田涼介に至ってはコスプレレベル。主人公だけでももう少しまともなキャスティングできなかったんだろうか?山田涼介を前提に考えられていたのだったら、キャラ造形をそっちに寄せるべきなのだが、それすらやってない。エドのコスプレした日本人が暴れ回ってるだけの画面が延々続く。
原作準拠という意味ではショウ・タッカーのキメラ実験の話があるが、これも何かの冗談か?というコスプレ感満載で、観てるだけで痛々しい。精神に来るはずの辛い話が演芸大会に見えてしまうとんでもないレベルだった。
まあそれでもそれが終わって、視聴者側の魂が抜けた頃になるったらやっと話が普通になっていく。全くのオリジナルキャラによる話と割り切れさえすれば、後半は普通のSF作品として観る事は出来る。少なくとも50年代のハリウッドSFを愛する身としては、この位のぬるい演出はかえって楽しめるくらいだ。
原作とは全く違うエンヴィー、ラスト、グラトニー、そして賢者の石から生まれた有象無象の群れとの戦いはかなり頑張ってたし、そこに前半退場したはずのショウを絡めたのは悪くなかった。
結果として言えるのは、「鋼の錬金術師」をベースにした全く別な作品だと考えることができれば耐えられる。
あと、一つだけ言わせてもらえれば、一応全く無いとは思うけど、もし続編を考えていたとしたら、絶対に止めることだけは助言しておきたい。 |
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4話 |
街に黒いキラメイストーンが出現した。それに心当たりがあるというマブシーナも共に出動するキラメイジャー。彼らの目の前で黒いキラメイストーンはクリスタリアの王室専用列車・魔進ジョーキーに変形した。だが魔進ジョーキーは街を破壊しようと動き出す。
敵は魔進ジョーキー。ガルザが黒いキラメイストーンを変形させた列車型の魔進で、更に変形して恐竜型のスモッグジョーキーに変形する。そしてセッキバスラ。ネアンデルタール人邪面のデータから作られた邪面獣で、対キラメイジン用の特殊仕様。チェーンを使ってキラメイジンを拘束するが、スモッグジョーキーに一蹴されてしまう。
マブシーナの過去について描くこととライバルキャラの登場の話。キラメイジャーと同じ力を使う
故郷のクリスタリアは王族による反逆が起こり、マブシーナの父オラディン王は弟のガルザによって殺されてしまった。ガルザはヨドンヘイムに国を売ったと思われていたという。
だが魔進ジョーキーに乗って現れたガルザはヨドンヘイムの王ヨドン皇帝に騙されたと言っており、改心したと言っていた。その言葉が本当かどうかを確かめる話になっていた。
マブシーナ自身は父が生きているというガルザの話を信じようとして、充瑠も当初はそれを信じようとしていたが、すんでの所で、かつて見たビジョンのことを思い出し、ガルザが嘘をついていることに気づく。ガルザの言葉では感情を消されていたというが、王を殺した時にクリスタリア人特有の感情の音が聞こえたという。
充瑠の使うキラメイストーンを変形させる力は本来クリスタリアの王族のみが使える力で、ガルザも使える。充瑠が使えるのは、クリスタリア王オラディンの意思の力が宿ったからだという。
<冒頭で話だけで語られたネアンデルタール人邪面はキラメイジャーの力を知るためのデータ収集用だったそうだ。「ウルトラセブン」におけるアロンみたいなもんか。
「ネアンデルタール人邪面」の言葉にやたら受けていたマブシーナだが、最後にその理由が分かった。「人邪面」の部分が「神社メン」に聞こえたからだという。笑いの沸点が低い。> |
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01 |
読書 |
オーバーロード9 破軍の魔法詠唱者
王国からエ・ランテルを奪い、自らの領地としたアインズ・ウール・ゴウンは表向きしっかりした内政に取り組んでいた。しかしアインズ本人がこれからの具体的な目的を見いだせないまま悩んでいた。色々考えた末、あらゆる種族に平等な冒険者ギルドを作ろうと考え、そのために情報収集を始める。
国作りが終わって、次の手は世界征服へと向かうはずだが、普通のサラリーマンである主人公は具体的なビジョンがない。結果色々動けば全部良い方向に向かっていく。普通の小説ではありえないグロテスクなコメディになってきた。 |
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10話 |
月でサイキと対峙したガイだが、サイキには逃げられ、基地の爆破に巻き込まれてしまった。ジャグラーによって助けられたガイは仲間と共にどうすべきかを考えていく。そんな中、日本政府は命の樹を切り落とすことを決定し、攻撃を始めてしまう。
敵は宇宙悪魔ベゼルブ。
地球で育った命の樹が育ち、その果実を得ようとするサイキはベゼルブに犠牲を強いる。一方、無抵抗のまま苦しめられるベゼルブ達を見ていられないと、それを守ろうとするガイ。そしてその間にクイーンベゼルブと対話を始めるアマテ。クイーンの呼びかけは、共に新しい世界を作ろうというもの。
それを受け入れたアマテは自らの意思で戦神に変身。クイーンと語り始めるが、実はクイーンはアマテの感情をそのまま返していただけだったことが分かった。サイキの指令ではなく自らの意思で戦神を襲い始める。
<戦車の砲弾で次々に倒されていくベゼルブ。これまでウルトラマンとも互角で戦っていたのに弱すぎないか?> |
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