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30 |
映画 |
ハリエット(2019) |
メリーランド州ドーチェスター郡の地主の奴隷だったアラミンタ・ロス(エリヴォ)は、法的に自由になれるはずの立場だが、主人はそれをことごとく無視する。ついに我慢が出来なくなった彼女は逃亡し、半死半生の状態でフィラデルフィアにたどり着き、新しい名前ハリエット・タブマンという名前を得る。そして彼女は故郷の奴隷達の逃亡を手助けすることを心に決める。不思議な勘を持つハリエットは次々に奴隷の逃亡を成功させるのだが、やがて彼女には多額の賞金がかけられるようになり、バウンティハンターたちに狙われる。
「黒人モーセ」の異名を持つハリエット・タブマン。この人の名前を知ったのは本作の予告を観てから。なんか今度新しくなるお札に印刷されるとか聞いて、一体どんな人物かと思ってネットで調べてみたら、色々興味深いことが分かった。実は既に観ていた映画の中にもいたことが分かったりもする。意外にもあの唯一無二の斧映画リンカーン 秘密の書(2012)に登場していたとは。
こんな面白い経歴を持った人がこれまで一度も映画になってなかったことにも逆に驚いたが、ようやく作られたんだろうな。
という事で、結構楽しみにしていたのだが、新型コロナウイルスのお陰でだいぶ遅れてしまって、ようやく鑑賞できた。
ただ、作品の出来としてどうかと言うと、悪くはない。というレベルの話だった。
テーマが良かった割に出来がいろんな意味で中途半端な感じだ。
本作は実際の歴史とハリエットの内面世界のすりあわせによって構成されるのだが、それがあんまり上手くいってない。具体的には、逃亡の困難さとか元主人であるギデオンとの複雑な関係に尺をとすぎている。そもそもギデオンに対してハリエットはどのような感情を持っていたのかのかが明確で無いため、最後まですっきりしない。憎しみなのか、それとも歪んだ愛情なのか、そこら辺をすっきりさせた上で途中であっさり決着着けさせるべきだった。それを長引かせてしまったため、作品がウェットになってしまって落ち着かない。このテーマだったら歴史の中でハリエットが何をしたかに注目すべきだっただろう。
例えば1850年に制定された逃亡奴隷法というのがあるのだが、これはハリエットや地下鉄道の人々にとっては死活問題だったはずだし、言葉ではそれも語られるのだが、ハリエットがやってることが変わってないため、それで何かが変わったように見えない。
それにハリエットがやったのは、奴隷の逃亡を助けただけでなく、その後の南北戦争での活躍と黒人の権利活動家となって政治との関わりも持つようになるのだが、それがほんのちょっとしか触れられてない。
これだけ長い尺取っておきながら、本来映画として描くべきところが全然描けていなかったところで、かなりフラストレーションがたまる。
これだけ魅力的な人物を描いた割には本作が賞と関わってなかったというのは、そのバランスの悪さのせいだろう。 |
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36話 |
全ての記憶を取り戻した不破諌は、死んだと思い込んでいた家族が今も生きていることを思い出す。家族に連絡を取るべきかどうか悩む諌を前に或人は新しいヒューマギアの可能性を感じ取る。一方滅亡迅雷ネット四人が呼び出したアークは滅にデータを流し込んで新たな仮面ライダーアークゼロに変身する。
敵は仮面ライダーアークゼロ。アークの意思を受け継いだ滅が変身する仮面ライダーで、瞬時に武器を生成できる。滅亡迅雷ネットの誰でも変身可能だが、滅が一番しっくりくるらしい。
いよいよ人類とアークとの全面対決が始まる。滅に取り憑いたアークは新たなベルトを生成し、新しい仮面ライダーに変身する。恐らくこれこそが最終ボスとなるのだろう。
一方ザイアはこれまでのザイアスペックの暴走が起こる可能性を捨てられず、なんと今度はレイドライザーを一般販売に踏み切る。これによって一般人が凶器を手に入れることになる。
実は唯阿は迅と組んでいたことが分かった。唯阿が滅亡迅雷ネットに協力していたのは迅をコントロールすることでアークを破壊しようとしてだった。だがアークには筒抜けで、アークゼロによって簡単にたたきのめされてしまう。ただ、迅を復活させた人物は現時点ではまだ分かっていない。
或人は新たなヒューマギアの可能性を考え、諌の悩みを解決するために占い師型ヒューマギアを作り出した。ただ、諌の悩みは晴れることなかった。そして次に作ったのは人の悩みを聞くヒューマギアで、作ってみたら人間型ではなくなっていた。
人工生命体アイちゃんの声はM・A・O。俳優として「海賊戦隊ゴーカイジャー」ルカ=ゴーカイイエロー、声優として「宇宙戦隊キュウレンジャー」ラプターを演じていたが、「仮面ライダー」では初出演となる。
<「アイちゃん」と聞くと、「ヤッターマン」思い出すが、そういえばオリジナル版と新版と映画版がある。どれを思い出すかで世代が分かるか?> |
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29 |
ディープ・インパクト |
トム・ベック(モーガン・フリーマン) |
マーズ・アタック! |
ジェームズ・デイル(ジャック・ニコルソン) |
エアフォース・ワン |
ジェームズ・マーシャル(ハリソン・フォード) |
博士の異常な愛情 |
マーキン・マフリー(ピーター・セラーズ) |
アメリカン・プレジデント |
アンドリュー・シェパード(マイケル・ダグラス) |
インデペンデンス・デイ |
トーマス・ホイットモア(ビル・プルマン) |
目撃 |
アレン・リッチモンド(ジーン・ハックマン) |
ザ・コンテンダー |
ジャクソン・エバンズ(ジェフ・ブリッジス) |
ラブ・アクチュアリー |
名無しの大統領(ビリー・ボブ・ソーントン) |
アメリカン・ドリームズ |
ジョセフ・ステイトン(デニス・クエイド) |
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読書 |
夏目友人帳16
友人のタキが禁呪である魔方陣を書いて、大きな妖怪を見てしまった。家に何か異変が起きていることを相談された夏目はタキの家に行く話と、やはり友人の田村が田舎の旅館を手伝うことになり、人手としてかり出された夏目はじめの友人達が出会うちょっとした怪異。そして突然妖怪によって拉致されてしまった夏目の顛末を描くおまけ的な話の三本を収録した作品。
今回の話は三本とも妖怪とのふれあいのような話。人間に危害を加えることもなく、ただ人間を見守ったり、人間に興味を持った妖怪がちょっかいを出したりと言った具合。これこそが本作の最も特徴ある話とも言える。 |
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27 |
読書 |
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった1
乙女ゲーム大好きの17歳のオタク少女だった“私”は交通事故に遭ってしまい、気がついたらプレイ中の乙女ゲーム“Fortune Lover”の世界に入り込んでいた。しかも転生先は主人公ではなく、主人公の恋路を邪魔する公爵令嬢のカタリナ・クラエスだった。あらかじめプレイしたゲームでは、その末路は良くて国外追放、悪ければ殺されるラストしか無かった。それに気づいた“私”はその悲惨なラストを回避するために知識を総動員して破滅フラグを回避しようとする。だが、その努力は端から見ると斜め上の方法ばかりだった。
丁度放映していたアニメが面白かったので、その流れで読んでみたが、読んでいてとても心地が良い。お手軽な心地よさを求めるにはぴったりの作品といえよう。継続決定。 |
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2話 |
電気を吸って透明になる怪獣ネロンガの出現にストレイジが出動する。だが肝心のセブンガーが電気を奪われて不稼働となってしまった。電気を充分に吸ったネロンガは地底に戻っていくが、それに対抗するためにハルキは特訓を開始する。
敵は透明怪獣ネロンガ。電気を吸って透明になる怪獣。透明になると体温まで消えてしまう。
主人公ナツカワハルキとウルトラマンZの特訓の話となる。「帰ってきたウルトラマン」の初期の話か「ウルトラマンレオ」っぽい。おそらくは思いっきりリスペクト受けて作られてるんだろう。ハルキがゼットになるためにはゼットと心を合わせて、更にギリギリのピンチになった時に変身出来るそうだ。これも「帰ってきたウルトラマン」だな。
ハルキはヘビクラ隊長と空手の特訓してるが、ハルキを圧倒したヘビクラのしゃべり方は普段とだいぶ違ったが、モロに口調がジャグラスジャグラーだった。
今回もセブンガーが活躍しており、空も飛べる。が、その飛び方が直立不動でロケットのように飛ぶだけ。ますますMOGERAだ。
ゼットの年齢は五千歳だそうだ。確かに他のウルトラマンと較べると若い(ウルトラマンで2万歳くらい)が、ニュージェネレーションだと19歳のウルトラマンも存在する(ジードは客演する予定だから、多分これも「枯れ専」のヨウコ含みの伏線だ)。
<ストレイジのヨウコのことをモロに「枯れ専」とか言ってた。子供用の番組で良いのかな?
ネロンガを感知するためには「見るんじゃない。感じるんだ」と言っていたが、この教えはウルトラマンの教えではないな。
そもそもウルトラマンの能力を持ってネロンガを検知できないとは思わないのだけど。ゼットがまだ未熟だからか?> |
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フィギュアライズスタンダード ULTRAMAN(ウルトラマン) SUIT ZERO -ACTION- |
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26 |
映画 |
IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019) |
デリーでのあの事件から27年が経過した。ビルたちルーザーズ・クラブの大部分はメイン州から出て、それぞれ社会的な成功を収めて暮らしていた。だが唯一デリーに残って警察無線に耳を傾けていたマイクは、再びペニーワイズが現れたことを知ってしまう。そしてクラブの面々に連絡を入れる。州を出た全員あの事件のことは忘れていたのだが、マイクの連絡で次々と記憶を取り戻していく。27年前の誓いで、再び町に帰らねばならないことを知りつつ、それでもあの恐怖体験を二度と味わいたくない面々は、ただ断りを入れるためだけにデリーに集結する。
前作IT/イット “それ”が見えたら、終わり。の27年後を描いた作品。原作の単行本は二分冊で、前半が前作、後半が本作が描かれているパートとなる(文庫は四分冊で前半二冊と後半二冊に分かれる)。
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。はホラー版スタンド・バイ・ミー(1986)と言った風情で、見所も多いし少年少女の冒険譚として見栄えがするため、画面映えとしては優れた素材だった。
それに対して本作は27年後の話で、全員中年となっていてアクションシーンもかなり控えめ。前作と比べると怖さも控えめでホラーとして考えるとやや中途半端な印象はある。
しかし、本作こそが原作の真骨頂で、原作者キングの筆の冴えは軽く前半を凌駕している。なんせキャラ全員が分別を持った年齢だし、社会的にもそれぞれ成功してる。そんな自分たちが何故又恐怖体験に向き合わなければならないのかという心の変化を丁寧に描き、更に幼少時、このデリーで味わったトラウマ体験をずっと引きずり続けている大人がそれを超えることで、人生をポジティブに生きていくという力強いメッセージにもなっている。
原作のトラウマ話と、そのトラウマのために現在も長苦しめられている表現は小説ではたっぷり描かれている。その表現が映画ではどうなるかと興味持っていたけど、物語配分の問題もあって抑え気味。それでもちゃんと可能な限りその描写に力入れてる(それら一つ一つを丁寧に演出したら映画では間に合わない。テレビシリーズにでもしないと描けない)。全部は出せないまでもギリギリまで出そうと努力したのは、その演出の重要性をよく知ってるからで、本当に原作のファンが作ってることが分かっただけで充分。
この時間内になんとか抑えようとして監督が真摯に原作に向き合っていることがいくつも分かってくる。
原作者スティーヴン・キング自身が登場してちゃんと演技まで演ってるのも、監督の原作愛によるものだろう。お陰でホラーにあるまじき丁寧なストーリー展開が楽しめる。すごく好みだ。
ただ、個人的には結構残念な部分もある。一人一人の描写が丁寧すぎたため、もはやホラーから離れてしまったということ。ペニーワイズの封印も精神的なものなのでカタルシスも弱い。それと前編はビルが中心で良いんだが、原作だと後編の本作はベンとベバリーの二人が中心なんで、この二人についてもう少しだけ描写がほしかった。
それは望みすぎか。この演出力で半年くらいのテレビシリーズが作られたら最高なんだが。 |
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11話 |
eスポーツで今回も完勝した為朝。だが相手チームのリーダーは為朝を逆恨みして為朝の髪の毛を奪って呪いを掛けてしまった。そして何故か為朝は同じ一日を何度も続ける事になってしまう。
敵はリセットボタン邪面。二つの顔を持つ邪面師。時間を巻き戻すことが出来、何度も時間を巻き戻すことで戦いを覚えていく。ただし実力は大変弱く、心も弱い。そしてハッシャボタンリガニー。頭部のボタンを押せば身体中のミサイルを乱射する能力を持った邪面獣だが、ボタンを押す前に瞬殺された。
再開第一回目は為朝が中心回。同じ一日を何度も繰り返すということで、かつてのアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の「エンドレス・エイト」を地でやっていくことになる。むしろ話としてはオール・ユー・ニード・イズ・キルの丸パクリ。
何度も戦って戦い方を覚える敵に対して出来ることとして、瞬殺を繰り返して成長させないという手を使ったが、これ自体
<為朝に負けた洋二郎は素手で為朝の髪をむしるのだが、あのむしり方だと皮膚までむしれないとおかしい訳だが。
キラメイイエローに何度も瞬殺されるリセットボタン邪面だが、だからこそリセットを使っていたはずなのに諦めてしまった。> |
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24 |
読書 |
新九郎、奔る1
室町末期。幕府の方を司る伊勢家の次男として生まれた千代丸は宇治の乳母の家から京の伊勢家へと引き取られてきた。父盛定をはじめとする家の者たちから薫陶を受け、兄貞興の助け手として一家をもり立てようと心に決める。だがそんな折、足利将軍家の跡目争いに巻き込まれた伊勢家はあわやお取り潰しを受けかけてしまう。
これまで学習漫画以外で取り上げられることのなかった応仁の乱を真っ正面からエンターテインメントの漫画にしようとした著者には素直に感心する。内容的には相当読み難い上にややこしい人間関係はネット頼りという問題もあるものの、ちゃんとコメディ的な部分もあって面白いものになってる。本を読む並に時間がかかったけど。
登場人物に蜷川新右衛門という人物が出ていて、「確か一休さんの新右衛門さん?」と思ったら、この家は代々同じ名前を名乗る家系だそうで、新右衛門さんの実子なのだとか。 |
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2話 |
何者かの連絡で現場に向かったアンジェラはそこで警察署長のジャッドが殺されて木に吊されているのを発見する。その下にいた車椅子の老人から話を聞くべく隠れ家に連れて行く。そこでその老人ウィルが語ったのは、ジャッドの裏の顔についてだった。そこで第7騎兵隊は警察組織にも手を伸ばしていることが知らされる。
前回一緒に第7騎兵隊と戦っていた警察署長のジャッドが連れ去られてしまったが、彼が殺されたところから話が始まる。ジャッドの裏の顔とかが見えてくるが、スーパーヒーロー作品と言うより人種差別問題を扱ったアクション作品のようだ。特にレイシズムを扱った物語は観ていてきつい。アメリカの人種差別問題は分かっているようで分かってないところも多いので、かなり参考にはなる。
署長を殺された警察がやってることはレイシストの住む場所に出かけて暴力に訴える。ほとんど暴力団と変わらないな。
ヒーロー的な要素が全くない訳ではなく、この話では過去のミニットマン時代の描写が出ており、フーデッド・ジャスティスが登場してる。アンジェラにとっての伝説のヒーローらしい。
最初に出てきた車椅子の老人はやけに馴れ馴れしくアンジェラに話しかけているが、実はアンジェラの祖父である事が分かった。それ以上は何も分かっていない。
引きこもり状態のオジマンディアスは使用人達にドクター・マンハッタン誕生劇をやらせているが、そこで使用人を本当に殺してしまってる。だが実は使用人は全員クローン人間で、同じ顔をした人たちが次々に現れている。
<ドクター・マンハッタン誕生劇ではヌードのマンハッタンの股間が見えているんだが、テレビ的にこれはOKなんだろうか?> |
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22 |
映画 |
マイティ・ソー ダーク・ワールド(2013) |
チタウリの乱終息後のアスガルドでは、首謀者のロキ(ヒドルストン)が幽閉され、9つの次元の平和のためソー(ヘムズワース)は仲間と共に飛び回って戦いを続けていた。一方、地球ではソーの恋人であるジェーン(ポートマン)が不安定な次元の裂け目がロンドンにある事に気づき、その場所を調査中に他の次元に飛ばされてしまう。そこでジェーンは不思議な液体と接触するが、その液体が彼女の中に入り込んでしまう。
マイティ・ソー(2011)続編にしてMCUシリーズ第8作となる本作。時空軸ではアベンジャーズ(2012)の後の話となり、チタウリをミッドガルドに招き入れたロキのお仕置きから始まる話。
作品の構造自体は実に真っ当なヒーロー作品に仕上がってる。物語自体は新たな強大な敵が現れ、ヒーロー単独では敵わないほどの敵に、多くの仲間が協力して対抗するという話となる。その中にはかつて自分を裏切った弟のロキもいて、その和解と献身が見所となる。勿論主人公ソーの危機に次ぐ危機に、愛する女性との関係が深まるとか、昔のハリウッド映画の萌え要素てんこ盛りとなってる。
だから実に真っ当な作品のはずなのだが、本作を「真っ当」と言うには憚れるほど歪んだ作品でもある。
本作の主人公はソーである。彼はヒーローそのもので、全くその行動には陰りがない。徹頭徹尾ヒーローとして行動する。そんな彼を主人公にするのは当然だが、この作品にはもう一人の主人公が存在する。それがコンプレックスの塊であると共に、奸智に長けたソーの弟ロキでだった。
ロキはシリーズ前作であるマイティ・ソーでは兄ソーを罠に陥れた人物で、更にMCU第6作となるアベンジャーズ(2012)でチタウリと組んで地球を攻めた張本人。悪人そのものの存在である。
このロキを表のヒーローであるソーに対応する裏のヒーローとして設定したところに本作のユニークな点がある。
地球攻略が失敗して幽閉されてしまったロキは、そのままでは永遠に等しい時間を幽閉生活を送らねばならない。ところが新たな敵の出現によって半ば無理矢理戦いにかり出されてしまう。それで汚名挽回とばかりに奮闘する。その健気な姿は、このキャラが単なる悪人では無かったことを強く印象づけた。
そしてラストのオチで彼はダークヒーローとして見事なキャラ立ちをしてみせた。まさかこんなどんでん返しが待っていようとは思いもしなかったため、これまでロキに持っていたイメージは一気に変えられてしまった。
ロキを演じたヒドルストンの陰のある演技が見事にはまって、ロキは大変印象深いキャラクターに変わっていた。
この一点が本作の最大の面白さとなるだろう。結局終わって気づくのだ。本作の主人公は実はロキだったと。
尚、本作は後のシリーズに影響を及ぼすインフィニティ・ストーンのひとつ赤のリアリティ・ストーン登場回でもある(現時点ではキャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011)に登場したキューブに収められていた青のスペースストーン、アベンジャーズ(2012)でロキが使っていた杖に収められていた黄色のマインド・ストーンに続き3つめのインフィニティ・ストーン)。ストーンと言っても現時点では液体の状態。ラストシーンで何者か知らない大金持ちに引き取られていたが、その顔観たら更に吹き出した。何でデル・トロがこんなちょい役で?
デル・トロ演じるコレクターがきちんと登場するのはMCU10作目のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)で。本作もちゃんとシリーズの中の一本である事を印象づけている。 |
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ついに四人が揃った滅亡迅雷ネット。滅はこれからどうすれば良いかをアークに尋ねたところ、アークはイズそっくりのヒューマギアを送り込んできた。
いよいよ振り返りも終わりに近づいた。今回は滅亡迅雷ネットの側にたっての戦いの振り返りとなる。
アズと名乗るそのヒューマギアは滅に、それぞれがいつシンギュラリティを起こしたのかを尋ね、滅がそれに答える形で話が展開していく。これまでの振り返りとは違い、続く話の伏線も含まれる。
滅は父親型ヒューマギアが元で、迅の危機にとっさに体が動いたのがシンギュラリティとなる。
雷は宇宙飛行士型ヒューマギアが元で、弟として生まれた宇宙野郎昴を思う気持ちがシンギュラリティを起こした。
亡はシステムエンジニア型ヒューマギアが元で、デイブレイク後にザイアによって回収され、記憶を全て消去されてザイアの道具となっていたが、不破諌の脳に埋め込まれている間に、人類のために働く命令に反抗する形でシンギュラリティを起こした。
迅は元が何のヒューマギアなのか不明。滅に目覚めさせられてから天真爛漫に破壊を楽しんでいたが、やがて目の前で破壊された仲間達を見ることで人類を憎む意思がシンギュラリティを起こす。ただし、一度ゼロワンに破れた後で何者かによって復元させられる。その際に本当のシンギュラリティを起こしたらしいのだが、何がそのポイントになったのかはこれも不明。
迅は滅亡迅雷ネットにも黙って誰かにデータを送信している。恐らくそれこそが迅を復活させた人物だと思われる。
<迅は「シュミレーション」と言っていた。> |
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21 |
映画 |
チャイルド・プレイ(2019) |
母親カレン(プラザ)の都合で都会に引っ越してきたが、なかなか友だちができないアンディ(ベイトマン)。母親はそんなアンディに、職場のモールで不良品として処分されかかっていた大人気の高性能バディ人形を持ち帰る。自らをチャッキーと語るその人形は故障によってプログラムがおかしくなっていたが、逆にそれが人間っぽさとなっており、文字通りアンディの友だちになってくれた。学習能力によって知識を蓄積していくチャッキーだが、カレンの新しいボーイフレンドに対するアンディの負の感情まで取り込んでしまうのだった。
1988年に作られたチャイルド・プレイ(1988)を皮切りに、現在までに既に7本が映画化されているチャイル・プレイ・シリーズ。ほとんどの人は、一度完結した3(1991)までしか知らないだろう。それなりのホラーファンだったらチャッキーの花嫁(1998)くらいまでは知ってるかもしれないが、それ以降もシリーズは続いており、実は未だ完結していない。
未完の作品ならその完結編を作れば良いとも思うのだが、そっちは別系統で企画があるらしく、本作は完全リブートとして作られることになった。
それでリブートとして作られた本作は基本的なストーリーは第1作のチャイルド・プレイ(1988)に準じているが、いくつか大きく異なる点もある。
チャイルド・プレイと言えばチャッキーだが、オリジナル版のチャッキーとはチャールズ・リー・レイという連続殺人犯が自らの魂を人形に封じたもので、中身は殺人鬼の人間だった。その呪いがホラーとして機能しており、おどろおどろしさがあった。
それに対して21世紀に作られた本作のチャッキーは純粋なAIで、子どもの感情を最大限汲み取ったことから、歪んだ欲望を実現するために邪魔な人間を排除するようになってしまったというもの。
今やスマート家電の時代で、チャッキーも人形と言うよりAI家電の延長の存在。時代に合わせた結構新しい作品のようにも思えたのだが、観ている内に別段新しさを感じることはなかった。
人間の命令に忠実なあまり人を殺すというストーリーはまさしく2001年宇宙の旅(1968)のHALで既にやってたし、自立型AIの暴走って、実はSFとかホラーで結構多い。このチャッキーはスペースキャンプ(1986)に登場するAIロボットのジンクスっぽくもある。
主人公のアンディが軽く心を病んでいて、他人を悪意持って眺めてるので、それに合わせたということで、子どもが比較的邪悪な存在として描かれているのは割とユニーク。
特徴と言ったらこれくらい?演出的にも物語的にもさして特徴がある訳でないので、チャイルド・プレイのリブートという以外に魅力はない。アンディの性格が歪んでいるという前提があるならば、そちらの方をもう少しツッコめば面白くなったような気はするが、微妙かな?
あと困ったのがチャッキーの造形で、こんな愛嬌もない不細工な顔の人形を家に置きたいとは到底思えないのだが、アメリカではそうでもないのだろうか? |
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読書 |
銭形平次捕物控12 殺され半蔵
上司に当たる与力の笹野三郎の頼みで四谷の旗本小永井家の跡目騒動を調べることになった銭形平次。本来の跡目である一人娘の浪江には実は半蔵という兄がいることを知り、半蔵の行方を捜してみたところ、完全なやくざものになってしまっていた。家のことなど知らぬと嘯く半蔵に、違和感を感じる平次。
立場上手を出してはいけないところに敢えて手を出す平次。搦め手を使っての事件解決となるが、こういうのも作品の中にはあるんだな。 |
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エクスプラス GARAGE TOY 大怪獣シリーズ 大映特撮編 イリス 全高約260mm PVC製 塗装済み |
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20 |
読書 |
天地無用!GXP17
自分自身の内に目覚めた魔素をコントロールしようとする西南。生体改造時に鷲羽から体に埋め込まれた賢者の石が西南をサポートするのだが、賢者の石と魔素が化学変化を起こしてしまい、西南は宇宙開闢以来誰も到達できなかった魔素の源となる意識体とアクセスしてしまう。そのお陰で魔法のポテンシャルが上限を超え続けて上がり続けてしまうようになってしまう。
一方、半軟禁状態ながら機甲騎には幼生固定された樹雷の皇家の樹が使われていることを掴んだ霧子らは、その真実を探るべく動き始める。
主に西南を中心に展開していく話。魔法が使えるようになっただけでなく、それが超絶レベルになってしまうと言うのはこれまでの通り。力のインフレが止まらなすぎで、ちょっとやり過ぎっぽい気もする。 |
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1話 |
怪獣が頻発する世界の日本。そこで地球防衛軍日本支部ロボット部隊「ストレイジ」パイロットのナツカワハルキは日々戦いにかり出されていた。そんな時、落下した隕石から現れた巨大怪獣と、その怪獣を追って現れた光の巨人を目撃する。思わず光の巨人に味方することを決めたハルキだが、怪獣の強烈な攻撃を食ってしまう。
敵は古代怪獣ゴメス。地下から現れた怪獣で、割と良く出る種類らしい。セブンガーによって保護されていた。そして凶暴宇宙鮫ゲネガーグ。光の国に侵入してウルトラゼットライザーとウルトラメダルを飲み込み逃亡していた宇宙怪獣。なんでも飲み込んでしまい、任意にそれらを取り出して攻撃に用いることが出来る。ゼットに追われて地球に落下した。
新シリーズの開始の話。ここはウルトラマンが来る以前から怪獣が現れるところで、既に人類は独自に怪獣に対抗していた。設定的にはオリジナル版の「ウルトラマン」か「ウルトラマンX」の世界に近いが、怪獣の出現が日常になってる分、みんな怪獣慣れてしていて、かなり陽性の感じ。初めて登場したウルトラマンZも、「ヒューマノイドエイリアン」として簡単に受け入れてる。とりあえず味方っぽいというだけの理由でZに協力してしまうあたりも実に陽性。実に良い雰囲気だ。
ウルトラマンゼット自身もまだ宇宙警備隊としては半人前らしく(ゼロに言わせると三分の一人前)、まだまだ未熟らしい。これも成長物語になるのかな?
地球防衛軍の使う対怪獣ロボットはセブンガー。「ウルトラマンレオ」に登場したカプセル怪獣で、ノスタルジー感溢れてる。雰囲気としてはレオじゃなくてゴジラVSスペースゴジラに出てきたMOGERAっぽい。
最初に出てきた怪獣のゴメスは中型の大きさで、セブンガーの半分くらいの大きさ。それをちゃんと描写してるのが好感度高い。怪獣の直下からのカメラアングルは田口監督のお得意技で、しっかりものにしてる。
<ウルトラマンZがハルキに「お前は死んだ」と告げるシーンは「ウルトラマン」と同じなのだが、その後の台詞が「ついでにどうやら私もウルトラやばいみたい」だった。なんだこの軽いノリは。
初めてウルトラマンゼットに変身したハルキは、勝手が分からず、いちいちゼットに指導受けてる。小声でカンニングみたいに言ってるのが笑える。> |
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18 |
映画 |
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦(2011) |
しんのすけの前にレモンという謎の少女が現れた。彼女はアクション仮面からのビデオメッセージを見せ、しんのすけがアクションスパイに選ばれたことを告げる。すっかりその気になったしんのすけは、レモンの指導のもとでスパイ訓練を開始する。やがて、そんなしんのすけにアクション仮面からの指令が届く。その内容は悪の博士に奪われた正義のカプセルを取り戻すというものだった。
一年に一回の割で公開されるクレしん映画も既に19作。様々なストーリーで楽しませてもらっている。
これまでのシリーズのパターンは大きく分けて三つある。どれも野原しんのすけが中心となるのは変わりないのだが、他のキャラクターの絡みが重要となる。そのうちの一つは野原家の家族を中心とするパターン、二つは幼稚園のお友達を中心とするパターン、そしてもう一つがしんのすけ個人のみのパターン。大体はこれらのどれかが選ばれる。この中では本作は三つ目のしんのすけ一人が中心となるパターンだが、しんのすけが一人で活躍するのは最も少ないパターンとなる。
今回はレモンというこの作品オリジナルの女の子としんのすけの二人が中心となるこれは本作が結構複雑な物語になっているために、キャラを絞ったというのが正しいだろう。シリーズの中では珍しくかなり物語がややこしい。
物語自体は主人公が妄想と現実の区別が付かない幼稚園児だから成り立つもの。そもそもテレビアニメのアクション仮面にスパイになってくれとお願いされたからスパイになるなんてストーリーは相当強引なものだが、主人公が幼稚園児だからという一点で乗り切ったような話になる。
物語冒頭はごっこ遊びの延長の単純な物語になるかと思わせて、いつの間にか話が大きくなっていき、キャラの意外な真実とかも見えるようになってたりする。二転三転する物語はよくまとまっていて、複雑な割にすっきりまとまっている。
今回のオチというか、敵の親玉が世界を相手にするモチベーションが明らかになった時、あまりのくだらなさにむしろ「よくやった」と褒めてやりたくなった。このシリーズの作品なんだから、これくらいくだらないオチの方がむしろ良い!単純にこう言うしょうもないオチが観たかったということに改めて気づかされた。
難点を言えば、何故しんのすけを狙ったのかという動機が弱いくらいか。それも本シリーズらしさのいい加減さと言えばそれまで。 |
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ガルザとクランチュラの二人によるジャメンタル研究。
ヨドン軍から見たEP7とEP8の再構成版。
邪面師はベチャットから進化するという事がはっきり示された。成熟したベチャットにクランチュラが作った邪面をかぶせることで邪面師となる。
ジャメンタルとは怒りと憎しみによって醸成されるが、もう一つの要素が必要。それが何かはクランチュラにも分からないとのこと。その要素とは嫉妬であるとガルザは悟る。 |
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騎士竜戦隊リュウソウジャーVSルパンレンジャーVSパトレンジャー |
<A> |
<楽> |
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16 |
映画 |
アス(2019) |
1986年。少女のアデレード・ウィルソンは両親に連れられてカリフォルニア州サンタクルーズのお祭りにやってきていた。そこで親からはぐれて迷い込んだミラーハウスの中で自分そっくりな女の子と出会った。30年後。今アデレード(ニョンゴ)は夫と二人の子どもを持つそれなりに豊かな生活を送っている。そんな夏のひととき、知り合いの家族とともにサンタクルーズのビーチへとやってきたが、そこで息子のジェイソンがビーチで血を流して立ち尽くす男を見かける。そしてその夜。何者かが家族の借りたリゾートハウスに侵入してきた。
ホラー作品でありながらアカデミーをはじめとして数々の賞に輝いたゲット・アウトのピール監督が、再び投入したホラー作品。
ゲット・アウトがここまで評価されたのは、単なるホラーに留まらずに人間のアイデンティティーを掘り下げた話になっていたからだった。そして本作はその部分を更に強化し、自分と全く同じ存在が敵意を持ったまま自分の前に現れた場合、どう対処すれば良いのかという部分で、今の自分のアイデンティティーを更に掘り下げた作品になってる。
本作の特徴として、やはりゲット・アウト同様の理詰めのホラーと言うのが特徴的。荒唐無稽な話ではあるが、ベースにあるのが科学ということで、この不条理にはどこかに原因と理由があると思わせることで物語を引っ張っていけるし、怖さよりも興味の方で画面に引きつけられる。演出技巧は大変上手い。
ただ、ゲット・アウトと較べるとちょっと不親切が過ぎたか?物語の大意はともかく細部がほとんど分からないまま終わってしまい、もやっとした気分が残ってしまう。それとだいぶ残念だが、ラストのオチも途中でなんとなく分かってしまっていた。面白くはあるが、ゲット・アウトほどのインパクトはなかったかもしれない。
テーマとしては、ゲット・アウトが現在も根強く残る人種差別をテーマにしたのに対して、本作はInvisible manとなってしまう人間を抱えているアメリカをテーマにしているのだろう。それはホームレスであったり、あるいは自分の権利を主張する方法を持たない人々だったり、あるいは“健全な”人たちから無理矢理その役割を押しつけられている社会の片隅にいる人々。そんな人々に対して目を向けてほしいという願いがあるのかも知れない。あるいは、このまま放置されたら実際にこういう事態が起こるぞという警告としても。 |
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1話 |
1921年。オクラホマ州タルサで起こった大規模な黒人襲撃事件。そこで生き延びた一人の少年と女の子の赤ん坊。それから98年後。そのタルサでは覆面警察が治安を守っていた。その一員アンジェラ・ナイバーはシスター・ナイトという名で白人至上主義と対峙していた。
映画ウォッチメンから34年後の世界。原作(および映画)のラストでは地球の終わりが迫っていることを暗示していたが、未だ世界は終わっていなかった。しかしオジマンディアスが望んでいたような一致した世界にもなっておらず、特にアメリカは貧富の差と人種差別で分断された悲惨な状況にある。
こんな中、かつてアメリカを守っていた覆面ヒーローは法律で禁止されているが、覆面をして正体が分からないようにした警察が町を守っている。一方、黒人が多い警察に対して白人至上主義の集団第7騎兵隊がちょっかいを出してる状況。
もう一つ分かったのは、本作は映画版ではなく原作版のラストからの続きだということ。原作と映画ではラストにちょっとだけ違いがあり、映画ではドクター・マンハッタンが世界を攻撃していたが、原作版ではオジマンディアスが作り出した軟体動物の群れが地上を襲っていた。この作品が原作版準拠なのは空中に軟体動物が棲息しており、時折地上に落ちてくることから推測される。
オリジナル版から続いて登場するのは(恐らく)オジマンディアスとドクター・マンハッタン。オジマンディアスは田舎に引っ込んで少ない使用人と共に大きな屋敷で引きこもりのような生活をしている。一方ドクター・マンハッタンは現在火星で人類に変わる知的生命体を育てているようだ。ナイトオウルは登場してないが、彼が作った空飛ぶ乗り物オウルシップ・アーチーに似た乗り物が出てくる。
本編の主人公は覆面警察官の一人で、黒人の女性。ヒーローのようなパワーは持たないが、警察の中でもかなり特殊な立ち位置にあるようで、彼女の正体を知っているのは警察でもごく一部。署長の指令で単独行動で犯罪者を狩っている。レイシストに対しては全く情け容赦なく、拷問も辞さない過激さあり。一方、第7騎兵隊の方も警察向かってマシンガンをぶっ放すとか、完全にテロリスト化してる。
警察が着けているマスクはそれぞれだが、その内の一つは顔全体を覆うマスクは色が様々に変化している。かつてのロールシャッハのマスクに似ているが、一方第7騎兵隊のメンバーもお手製のロールシャッハっぽい覆面をかぶっている。 |
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15 |
映画 |
アス(2019) |
1986年。少女のアデレード・ウィルソンは両親に連れられてカリフォルニア州サンタクルーズのお祭りにやってきていた。そこで親からはぐれて迷い込んだミラーハウスの中で自分そっくりな女の子と出会った。30年後。今アデレード(ニョンゴ)は夫と二人の子どもを持つそれなりに豊かな生活を送っている。そんな夏のひととき、知り合いの家族とともにサンタクルーズのビーチへとやってきたが、そこで息子のジェイソンがビーチで血を流して立ち尽くす男を見かける。そしてその夜。何者かが家族の借りたリゾートハウスに侵入してきた。
ホラー作品でありながらアカデミーをはじめとして数々の賞に輝いたゲット・アウトのピール監督が、再び投入したホラー作品。
ゲット・アウトがここまで評価されたのは、単なるホラーに留まらずに人間のアイデンティティーを掘り下げた話になっていたからだった。そして本作はその部分を更に強化し、自分と全く同じ存在が敵意を持ったまま自分の前に現れた場合、どう対処すれば良いのかという部分で、今の自分のアイデンティティーを更に掘り下げた作品になってる。
本作の特徴として、やはりゲット・アウト同様の理詰めのホラーと言うのが特徴的。荒唐無稽な話ではあるが、ベースにあるのが科学ということで、この不条理にはどこかに原因と理由があると思わせることで物語を引っ張っていけるし、怖さよりも興味の方で画面に引きつけられる。演出技巧は大変上手い。
ただ、ゲット・アウトと較べるとちょっと不親切が過ぎたか?物語の大意はともかく細部がほとんど分からないまま終わってしまい、もやっとした気分が残ってしまう。それとだいぶ残念だが、ラストのオチも途中でなんとなく分かってしまっていた。面白くはあるが、ゲット・アウトほどのインパクトはなかったかもしれない。
テーマとしては、ゲット・アウトが現在も根強く残る人種差別をテーマにしたのに対して、本作はInvisible manとなってしまう人間を抱えているアメリカをテーマにしているのだろう。それはホームレスであったり、あるいは自分の権利を主張する方法を持たない人々だったり、あるいは“健全な”人たちから無理矢理その役割を押しつけられている社会の片隅にいる人々。そんな人々に対して目を向けてほしいという願いがあるのかも知れない。あるいは、このまま放置されたら実際にこういう事態が起こるぞという警告としても。 |
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不破諌に対して次々に仕事を提案するイズだが、短気な諌と茶々を入れる唯阿のお陰でうまくいかない。その結果、諌が選んだ職業とは…
今回紹介するお仕事は発明家、農業従事者、宇宙飛行士、スポーツ選手、大工、漫画家、声優、俳優、芸人、盛り上げ役を紹介するが全て適応しない。何故かモデルもあって、そっちは唯阿の方にお薦めされている。
結果として夢落ちだったのだが、結果として不破諌に一番向いた職業は仮面ライダーになる事だった。分かりやすいオチ。 |
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13 |
読書 |
地衣騒動
民間の地学研究所に入社した女性研究者のダイアナ・ブラックリー。所長のフランシス・サクソバーは彼女にさして注意を払っていなかったが、研究室でフランシスが見つけた特殊な地衣をダイアナが分析すると、それには特別な力があることが分かった。その研究データを持ったままダイアナは、20年後に再びフランシスの元を訪れる。
もし人間の寿命を延ばせる薬があったら、社会はどのような反応を示すかというワンアイディアを膨らませた作品。作品自体は単純な構造だが、科学よりむしろ社会の反応にリアリティがあって実に面白い。ラストのどんでん返しもSFマインドあって、どっしりした読み応えある。 |
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8話 |
セブンとコンパウンドVの関係が議会に出されようとした丁度その時、超人を擁するテロリスト集団ナキーブが現れる。ナキーブの超人に対抗できるのはセブンしかいないとして、軍はヴォート社と契約を結ぶ。
第1期最終話。前話ラストでセブンを追い詰めたかと思った矢先、テロリストの超人が現れてしまう。更にトランスルーセントを殺したのがザ・ボーイズであることが明かされてしまい、ザ・ボーイズは詰んでしまった。
この状態でザ・ボーイズの方ができることはほとんど無いのだが、ブッチャーはザ・ボーイズの創設者グレイス・マロリーに引き合わせる。そこでホームランダーの弱みはヴォート社の副社長マデリンであることだけ聞き出す。だが他のザ・ボーイズのメンバーが捕まった事を知ったことから、ヒューイは仲間を助けに、ブッチャーはマデリンの元へと向かう。
仲間を助けたいヒューイはアニーに助力を願う。当然アニーは拒否するが、心からの謝罪で心動かされていく。
マデリンの元を訪れたブッチャーはそこでホームランダーと出会う。実はコンパウンドVを世界中にばらまいたのはホームランダー自身で、世界中に強力な敵を作り出すことでセブンの存在意義を強調しようとした。そしてなんとホームランダーはブッチャーの妻ベッカは生きていると告げる。
アニーは自分が作られた超人である事を確認するために実家に戻り、母親から赤ん坊の時にコンパウンドVを摂取したことを確認する。
Aトレインは自分のパワーの減退を感じ取り、コンパウンドVを過剰摂取するが、そのため心臓麻痺を起こしてしまう。命を救ったのはアニーとヒューイ。
結局ほとんどの事は解決に至らずにクリフハンガーで2期にバトンタッチとなる。
<結果として主人公のヒューイがほとんど何の役にも立ってないのがこの作品の特徴であり、それが本作の売りでもある。概ね誠実に喋ることだけがヒューイの強み。> |
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11 |
映画 |
手錠のまゝの脱獄(1958) |
サウスカロライナの片田舎にある刑務所へと向かう囚人護送車が事故を起こして転落し、そこから手錠でつながれたジャクソン(カーティス)とカレン(ポワチエ)という二人の囚人が逃げ出した。人種の違う二人は互いを嫌いあっており、反発し合いながらも協力して北部の州境を目指す。
当時のハリウッドではかなり珍しい人種差別をテーマに取った作品で、クレイマー監督の野心作。クレイマーはそれまでは製作者側であり、真昼の決闘など社会派を絡めた娯楽作品をヒットに導いていたが、監督業に乗り出してから積極的に差別問題を映画作りに取り入れていく。本作はその代表作と言って良い。本作で主演したポワチエにとっても本作は出世作であり、以降のフィルモグラフィのために大切な作品だったことが分かる。
当時のハリウッドでは実は人種差別問題は映画になりにくかった。差別意識の問題ではない。これに限らず社会派的なリベラルな作品全体が作られにくかったのだ。他でもないこの少し前にハリウッドに吹き荒れていた赤狩りの余波によるものだ。1555年には一応終息したとは言え、まだその余波が残っている中で本作を制作した監督の決断を褒めたい。ちなみに本作の脚本の一人ネイサン・E・ダグラスとは、赤狩りにより業界から追放中だったネドリック・ヤングの変名である。
人種の違いから反発しながら、それでも手錠でつながれている以上お互いに逃げられない二人の逃走劇とは、いろんな作り方ができる。深刻な重いのも、コメディとして作る事も出来るだろうが、本作はそれらどの要素もほどよく取り入れてちゃんとエンターテインメントになっているあたり、監督のバランス感覚の良さもうかがえる。
でも本作の最大功労はカーティスとポワチエという二人の主人公だろう。この手の作品だと一方的な視点から、どちらかが正しくどちらかが間違っているという構図に取りがちだが、バディの二人がお互いに良いところもあり悪いところもあるという設定に取っていて、二人ともそれを受けてきちんと役をこなしているためにとても自然に見えるし、正義の押しつけになってないところも評価高いところだろう。
正義の押しつけにはなってないが、少なくとも人種問題について考えさせられる内容にはなっているので、観終わってみると色々頭使ってしまうところも面白いところか。オープニングとエンディングには全く同じ曲が使われているそうだが、それが全く違って聞こえてくる。劇中色々考えるせいだろうな。
あと、これは本で読んで納得したことだが、本作の面白さというのは、多民族が同じ空間で生活しなければならないアメリカという国そのものを示すからだとあった。なるほど本作が名作と言われる理由はそこにあるか。 |
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キラメイストーンがパートナーの戦いについて語り合う話。
今回の話は等身大の戦いに焦点を当てて、邪面師および邪面獣の紹介も兼ねている。 |
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S.H.フィギュアーツ(真骨彫製法) 仮面ライダー電王 モモタロスイマジン |
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10 |
読書 |
イケメン彼女とヒロインな俺!?
容姿に恵まれ、子どもの頃からちやほやされることに慣れていた一ノ瀬春馬は、高校に入って、初めて自分よりもイケメンな人物、しかも女性最上由希に出会ってしまう。必死に自分の方がイケメンだとアピールするものの、彼女の前では何故かギクシャクしてしまい、逆に由希に助けられっぱなしになってしまう。そんなことを繰り返していく内に、周囲からはイケメン彼女とツンデレ彼氏として温かい目で見られるようになってしまう。そんな二人の日常生活。
これもTwitterに上げられてた漫画から注目した著者の作品。まるで少女漫画のようなイチャイチャした作品で、昔だったら到底読めなかったと思うが、今やにやつきながら読んでいる。正直自分がキモい。
主人公の二人って「月刊少女野崎くん」に出てくる御子柴と鹿島の関係そのまんまなので、脳内変換が起きてしまってるのかもしれない。 |
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7話 |
ヒューイとアニーは一晩を共にして、満ち足りた朝を迎える。その頃、メズナーからザ・ボーイズの情報を得たホームランダーはセブンを招集し、そこでヒューイがザ・ボーイズの一員である事を暴露する。
いろんな場所で不協和音があがってきた。
まずストーリーフローとしては、ザ・ボーイズのメンバーの顔が割れてしまったことから、直接セブンのメンバーを殺害することは無理になった。それでブッチャーはCIAにコンパウンドVのデータを渡すことで、自分たちの身柄の保護とヒーローの真実を世間に公表することで社会的に抹殺へと舵を切ったという状況。
ザ・ボーイズのメンバーがセブンにばれてしまい、ヒューイと愛し合ったアニーはショックを受けてしまう。裏切られたことでヒューイに対して不信感が増しているが、それでも憎みきれないという状況。ヒューイとしても、本当のことを話して復縁を頼もうとする。
ブッチャーはそんなヒューイの甘さを嘲笑いつつ、自分たちを裏切ったメズナーを殺害してる。もはやこの人のやってることはセブン以上の犯罪行為になってきてる。
セブンメンバーの方だが、ディープは左遷されてクサっている。コンパウンドVの過剰摂取によってAトレインの肉体はボロボロ。ほぼコンパウンドV依存症となってる。自分の失態を取り戻すためヒューイの家に行き、ヒューイの父ヒューを人質にとってヒューイを殺そうとするが、ヒューイがコンパウンドVを持っている事を知って気をそらしたところをキミコに襲われて負傷する。
ブッチャーの妻ベッカはホームランダーの間に子どもができたらしい。それで出産のためにヴォート社が彼女を匿ったが、母子共に死亡したとのこと。 |
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08 |
映画 |
シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション(2018) |
パリで「シティーハンター」の異名を持つ凄腕スウィーパーのリョウ(ラショー)は一年前から相棒となったカオリ(フォンタン)の見つけた依頼を受ける。それは香りを嗅いだ者に生じる強烈な惚れ薬「キューピッドの香水」の特許をめぐって、開発者のルテリエ(ブルドン)から盗まれたキューピッドの香水を奪い返して欲しいと言うものだった。偶然香水の匂いを嗅いでしまったリョウは、48時間内に香水を取り戻さなければならなくなる。だが香水を盗んだルテリエの親族はリョウのライバルスウィーパーのファルコン(ゴンフー)を雇っていた。
丁度日本でシティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉(2019)がニュースになっていた頃、「シティーハンター」の実写化が出来たと言うニュースが入ってきた。しかもそれは日本ではなくフランスで。確かに大人向けアニメの「シティーハンター」のアニメは結構世界的にも結構評価されていると聞いたことはあったが、まさかフランスで作られてるとは全くの予想外だった。
劇場で観る気は無かったけど、実際に観た人のレビューなどを読んでみると、かなり評判が良い。それでDVDにて観賞。
正直相当驚いた。よくここまで見事に「シティーハンター」を実写化できたもんだ。ここまで幾多の漫画原作の実写化作品はあったが、その中でもトップクラスに再現度高い。しかもそれが日本じゃなくてフランスというのが更に凄い。
それにはいくつかの勝因があるだろう。
まず造形。「シティーハンター」の著者北条司のタッチは他の漫画家と較べてもリアルだが、日本人と言うより彫りの深いヨーロッパ人のような顔つきをしている。フランス人が演じていて全く違和感がないどころか、むしろはまって見える。ラショーの顔を見るのはこれが初めてだが、まさに冴羽獠そのまま。見事なはまりっぷりだった。オリジナル版の主要メンバーであるカオリもファルコンもきっちりそれっぽく仕上がっていて、見事な出来になってる。ここまで漫画そっくりなキャラを連れてこられたところが凄い。
あと重要な点だが、本作はちゃんとスウィーパーの使命の中に留まっているのが良い。特にこの作品の場合、新宿全体が危機とか、兵器製造業者が日本を実験場にするとか、枠組みが大きくなると、スウィーパーじゃなくてスパイアクションみたいなものになってしまうので、設定過剰でつまらなくなってしまうものだ。それに対して本作の場合は惚れ薬の特許を巡るだけの話に留めているので、肩肘張らずに見られるし、小さな事件だからこそ様々な小ネタで笑える。話を大きくする欲求を抑えつけられたのが功を奏した。
小ネタにちゃんと力が入っているのも良かった。原作にもあるような、あるいはあっても不思議でないネタが結構出てくるので、「あーこれこそがシティーハンターだな」と思わせてくれる。
一点だけ原作との違和感があったのはエッチネタ。艶笑ものの本場であるフランスの考えるコミカルなエッチネタと日本人の考えるネタとは微妙に異なるため、そこがやりすぎって感じになってしまいがち。完璧な実写化とはいえど、こればかりは文化の壁に阻まれた。 |
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自らの過去を振り返ることで逆に自信を喪失してしまった不破諌を励まそうと飛電或人はさまざまな職業を紹介する。
今回も不破諌が中心となった振り返り。実質的なヒューマギアの職業を紹介となっている。警備員、探偵、学校の先生、弁護士、消防士、医師、秘書(イズ)、料理人、不動産、ツアーコンダクター、結婚コンサルタントを紹介するが、現時点では諌に合う職業は紹介できず。 |
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アベンジャーズ エンドゲーム アイアン・スパイダー vs アウトライダー |
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07 |
読書 |
銭形平次捕物控11 南蛮秘法箋
江戸有数の質屋田代屋の主人又左衛門が何者かに毒矢を射かけられ、一命は取り留めたものの、腕を切り落とさねばならなくなってしまった。息子の若旦那に頼まれて事件を調査する平次は、そこで用いられた毒の出所を探るが…
ちょっとした事件の解決のはずが、由井正雪の乱にまつわる相当壮大な設定になっている。この作品の舞台となる時代が確定しているからできることだ。 |
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6話 |
セブンから逃げ出したアニーはヒューイの元へと向かい、そこでかくまわれる。スターライトとトランスルーセントなしでプロモーションビデオを作るセブンの面々。
細かいところで色々進展がある話。
前回暴露話をしてしまったスターライトは逃亡。そこでヒューイと語らう内に、セブンの後援企業ヴォート社のやりかたに反発を覚える。
ザ・ボーイズはエゼキエルからの情報を元に、コンパウンドVが全米の赤ん坊に与えられ、そこで超人が作られていることを突き止め、それを告発しようとする。基本的に超人はコンパウンドVによって作られたのだが、ホームランダーだけは超人になった理由が不明。
ビリーがセブンを憎む理由は、妻がホームランダーにレイプされて失踪したことからと分かる。ヒーローによって人生をボロボロにされた人たちの互助会があって、そこでそれを告白しているが、互助会自体を彼は憎んでもいる。能力者を殺す以外の欲求は今や全くなくなったらしいが、それを他のメンバーにも強要している。
心を読む能力者が登場。実は過去ヴォート社に裏切られたことがある。不正を行ったことをネタにMMに強迫されて、4話でザ・ボーイズに保護された少女の心を読む。その結果、彼女の名はキミコと言うことが分かった。この告白によってキミコはフレンチーに心を開く。
アニーと知り合うことで心の均衡を取り戻しかけているヒューイだが、リーダーのビリーは、ただ復讐のために生きるようにと命じている。 |
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A3! SEASON SPRING & SUMMER |
<A> |
<楽> |
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05 |
映画 |
精神の病気 |
第1位 |
メメント |
前向性健忘症 |
第2位 |
レインマン |
サヴァン |
第3位 |
フォレスト・ガンプ |
知的障害 |
第4位 |
素晴らしき哉、人生 |
鬱病 |
第5位 |
カッコーの巣の上で |
反社会的障害 |
第6位 |
17歳のカルテ |
人格障害 |
第7位 |
アリスのままで |
アルツハイマー |
第8位 |
世界にひとつのプレイブック |
双極性障害、強迫性障害 |
第9位 |
リトル・ミス・サンシャイン |
鬱病 |
第10位 |
欲望という名の電車 |
性格障害、脅迫障害 |
第11位 |
ドニー・ダーコ |
統合失調症 |
第12位 |
ファインディング・ニモ |
短期記憶喪失 |
第13位 |
ギルバート・グレイプ |
自閉症 |
第14位 |
恋愛小説家 |
強迫性障害 |
第15位 |
フィッシャー・キング |
統合失調症 |
第16位 |
めぐりあう時間たち |
精神疾患 |
第17位 |
少年は残酷な弓を射る |
反社会的人格障害 |
第18位 |
妹の恋人 |
統合失調症 |
第19位 |
ヴァージン・スーサイズ |
鬱病 |
第20位 |
X + Y(Brilliant Young Mind) |
自閉症 |
The 20 best movies about mental illness |
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読書 |
トクサツガガガ7
隠れながら特撮オタク生活を満喫する仲村は、ある日仕事仲間と共にショッピング中、ヒーローショーを目撃する。同僚から「中身はバイトのオッサンでしょ」と言われ反論できなかった。本当の好きとは一体何であるのかと自ら問い続ける仲村。
基本はゆるい特撮ライフの作品だが、いわゆる一般人と特オタの温度差というのが今巻もビシビシくる。また今巻は特撮リメイクの意味合いなどについても考えさせられるが、特撮に限れば未だに完全リメイク作品は存在しないけど。 |
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04 |
映画 |
ジュマンジ ネクスト・レベル(2019) |
人間をゲーム世界に引き込んでしまう「ジュマンジ」の世界から帰還したスペンサー(ウルフ)ら四人は無事高校を卒業し、それぞれ大学生活を満喫していた。だがスペンサーは恋人となったベサニー(アイズマン)とすれ違いが続いており、久々に四人で会うはずの日にも、きまりが悪く家に籠もってしまった。そして落ち込んだまま、地下室へと向かい、隠し持っていたジュマンジを再起動させてしまう。
リメイクながらスマッシュヒットを放った前作ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングルに続いて作られた続編。前作に登場した五人に加え、お爺ちゃん役にダニー・デヴィートとダニー・グローヴァーという二人のダニーを加えての豪華俳優陣で送っている。
本作のユニークな点はゲーム内の規定のキャラクターを現実のキャラが演じることにある。そのため、ゲームキャラクターは現実の人間の誰が演じても良い。だから前作でドウェイン・ジョンソン演じるスモルダー・ブレイブストーン博士の中身はスペンサーだったが、本作ではスペンサーの祖父エディになってるし、他のキャラもみんなバラバラ。だから前作とは全くキャラの性格が違っている。なるほどこのアイディアがあるから続編を作る事が出来たと、その点は感心出来た。
あとはダニー・デヴィート、.ダニー・グローヴァーというベテラン二人の登場は80年代の映画を観ていた立場からすると嬉しい。40年前にはアクションをこなしていた俳優がすっかり年を取ってしまったことは寂しいが、こう言う形でアクションもできるのは結構嬉しかったりもするもんだ。
ただ、褒めるべきはそこくらいかな?登場人物の大部分が一度冒険を経て慣れているだけに、この世界がゲームである事と、ゲームならではの次の展開が読めてしまってベテラン感があるので新鮮さはない。
ジュマンジに戻ってきた理由もきっかけとしては弱すぎるので、あまり物語に親しみも持てず。続編としてやるべきことは、ゲームの裏をかくことだと思うのだが、みんな素直にゲームに乗ってるのも、単なる繰り返しで終わる。
新鮮味は無いけど安心して観られるプログラムピクチャーと言ったところ。きっちり盛り上げるべきところで盛り上げてるので、見応えはそれなりにある。音響の良い環境だとかなり見応えがあるだろう。 |
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格納庫に収められっぱなしのキラメイストーンたちが自分のパートナーの魅力を語り尽くす。
基本的に充瑠以外のメンバーは仕事を持っているので、その仕事でどれだけきらめいているのかを説明する。全員仕事が違う番組は無かったんじゃなかったかな…調べてみたら爆竜戦隊アバレンジャーがあった。
<グリーンキラメイストーンの瀬名の紹介があまりに行きすぎてる感があり。声は赤羽根健治だが、こんな暑苦しい声も出せるのか。> |
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02 |
読書 |
赤耀館事件の真相
謎の死を遂げた赤耀館の主人。毒殺と言うことは分かったものの、誰がどのようにして殺害したのか全く分からない事件について興味本位で調べ始めた“私”の元に、本来の赤耀館の主人であると名乗る男から連絡が入る。事件の真相を教えると言う彼に胡散臭さを感じつつも、その話を聞きに行くことになった。意外なその話と、その人物の正体は…
とてもメタフィクショナルな話で、ラストも外連味で終わる。その推理自体が妄想なのか、それとも推理ではなく本当にそれを知っていたのか。なんかモヤモヤした終わり方だが、それこそが本作の醍醐味だ。 |
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5話 |
Aトレインは恋人のポップクロウからザ・ボーイズのことを聞き出した後で彼女を殺害して証拠を隠滅する。ザ・ボーイズの存在を知ったホームランダーはAトレインに後始末を命じ、スターライトと共に宗教イベントに参加する。
メインのストーリーはコンパウンドVをセブンに対する切り札としようとするザ・ボーイズと、ザ・ボーイズの存在を知ったホームランダーが彼らを潰そうとしている。顔の割れたフレンチーはブラック・ノワールに襲われるが、そんなフレンチーを助けたのは前回助けた少女だった。
今回の舞台はキリスト教の野外イベント。そこを舞台に様々なキャラが二つに引き裂かれていく。信仰心というものをテーマにしているかのようだが、それぞれに答えを出す人もいて、答えを出せない人もいる。
コンパウンドVの情報を流した恋人を愛していると言いつつ、それを殺すAトレイン。殺さないといけないとホームランダーに強迫されたからだが、激しい嫌悪感を覚えている。
ホームランダーが飛行機を見殺しにした現場を目撃としたメイヴは、そんな事をおくびにも出さずに遺族にお悔やみを言うホームランダーに不信感を更に募らせている。本当のことを語るかどうかで悩み続けてる。
アニーはこのイベントで母に利用されていることを知らされる。彼女は我慢できなくなって自分がレイプされたことを会衆の前で話してしまう。
ブッチャーの指令を受け、エゼキエルに接近するためにアニーを利用するヒューイ。本当に好意を持った女の子を騙すことに嫌悪感を覚えているが、騙すために自らゲイのふりまでしていて、彼に関してはもう戻れない覚悟を持っているかのようでもある。
<ホームランダーは牧師の資格も持っているという。こんなヒーローは今までいなかったが、ここではそれは大変マイナスにとられている。ホームランダーは自ら神の使者を自認してるが、それはアメリカを救うためと豪語してる。色々含むところがありそうだ。
コンパウンドVの投与によって眼からビームを発射する赤ん坊を見つけたブッチャーは赤ん坊の首根っこ掴んで警備員を皆殺しにする。「うる星やつら」であたるがテンを火炎放射器にして使っていたようなもんだが、実写でやると色々NG描写っぽい。> |
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S.H.フィギュアーツ ウルトラマン [BEST SELECTION] |
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01 |
映画 |
ブラック・クランズマン(2018) |
1972年。コロラド州コロラド・スプリング警察に初のアフリカ系アメリカ人として赴任した刑事ロン・ストールワース(ワシントン)。警察内部にも蔓延る差別にも耐えつつ少しずつキャリアを重ねていく。そんな中で元ブラック・パンサー指導者のストークリー・カーマイケル(ホーキンズ)の集会に潜入捜査を命じられる。そこで解放活動家のパトリス・デュマス(ハリアー)と出会い、親交を深めていくのだが、彼女との語らいの中で、クー・クラックス・クランの存在が話題に出ることが多く、ロンは独自にKKKについて調べることにして、最初にKKK支部長の家に電話を掛けてみる。
アメリカの人種差別の典型とされる白人至上主義者KKK(クー・クラックス・クラン)に潜入捜査をしたという伝説の人物ロン・ストールワースの手記を元に製作された作品。これを一本の映画として作れるのは、世界広しといえどもこの人しかいないというスパイク・リーが監督。しかも主演はデンゼル・ワシントンの息子で、助演にアダム・ドライヴァーという万全の布陣で臨んだ作品である。ここまでやって面白くない訳がない。
そして実際に面白い作品なのだが、これをわたしは劇場では観ていなかった。これはわたしの好みの問題。わたしは騙すという行為を主題にした映画は苦手なので、観ていると辛いのだ。劇場で観ていたら、確実に途中でそわそわして退出したくてたまらなくなるのが分かっていたので、敢えて劇場版スルーでソフトにて鑑賞。
家庭用テレビで観ていたとしても、途中でいたたまれない気持ちにはなったが、作品自体は実に良い。
いつばれるか分からない緊張感と使命感、それに守るものがある立場から感じる後悔など、様々な感情が入り交じって緊張感が途切れないまま最後まで突っ走る。
更に演出の上手さは、いわゆるレイシスト側の理というものもちゃんと出ていることだろう。一方的にレイシズムを糾弾するのではなく、ちゃんと理屈を聞いた上で何が正しくて何が間違っているのかをきちんと説明する。単純に正義と悪に二分するのではなく、何故この立場にあるのかを観ている側に突きつける構造がリー監督のスタンスだ。
レイシストの理屈とは、狭い共同体の中で同質の仲間だけで固める、楽な世界である。多様性よりも均一性を求めるのは、その方が楽に生きられるし、自分は努力しなくてもそこの一員になれるという強みがある。そして仲間内で共同体外の存在を敵と認定して、文句言ってれば良い。とても心地が良いものだ。一方では、この狭い世界を守ろうとする意識は高い。彼らは仲間意識は極めて高く、仲間のためだったらどんな危険も犯すし、命を賭けて仲間を救おうとする。
一方、多様性を認める生き方は、自分が努力して相手を受け入れなければならないし、不満も口に出せないということもあって、大変窮屈な生き方を強いられる。この立場に立つ正義は博愛に近い。
この二つの立場はどちらの立場にあっても正義である。それを同時に提出した上で、差別と戦う立場にあることを明確にする。
そして1970年代、つまりヒッピー世代の出来事というのが強調されているが、その時代性を感じられるのも上手いところだ。
これがリー監督の作る映画である。この人にしか作れないものをしっかり作り込んでくれた。
キャラに関してもとても良いのだが、アダム・ドライヴァーが結構不遜なキャラを演じてるのがちょっと違和感あり。役としてユダヤ系っぽさを強調していながら、KKKに入団するのもちょっと無理あるような?アダムと言えば、神経質なキャラが一番合ってると思ってるので、本作ではあまりはまって見えないか?
主人公のワシントンはデンゼル・ワシントンの長男とのことだが、演技はしっかりしてる。70年代を強調したアフロがちょっと今から観ると違和感あるけど。 |
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38話 |
亡と刃唯阿から「普通すぎる人生」と言われて動揺し、以降冴えない不破諌は、自分を取り戻すために過去の自分自身の活躍を振り返る。
第3回目の総集編。今回は仮面ライダーバルカンとバルキリーを中心にエイムズの活躍と、エイムズから脱して最強のパワーアップを果たすまで。
亡によって作られた記憶から、中学時代にマギアに襲われた記憶をねつ造されてしまったという設定は未だに有効らしく、その事を言われると何も言えなくなってしまう諌が可愛い。更に諌自身は自分の事を狼と言っているが、みんなから犬呼ばわりされてる。 |
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