書籍 |
コミック(MARVEL) |
DCvs(バーサス)マーヴル |
Marvel X 1 6 7 8 9 10 11 12 16 |
X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M |
シビル・ウォー |
ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト セントリー コレクティブ シビル・ウォー |
マーベルゾンビーズ |
ヤング・マーベル:リトルアベンジャーズ VS リトルX-MEN |
キャプテン・アメリカ |
キャプテン・アメリカ:ニューディール |
デス・オブ・キャプテン・アメリカ:バーデン・オブ・ドリーム |
ソー |
ソー:マイティ・アベンジャー |
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アメリカの軍需産業スターク社の社長であり、自身も天才的兵器開発者でもあるトニー(ダウニーJr.)は、自ら開発した最新兵器"ジェリコ”のデモンストレーションで訪れたアフガニスタンで過激派に捕まってしまう。兵器開発を強要されたトニーは、こっそりと自分用のパワードスーツを作り上げ、それを用いて脱出に成功する。帰国したトニーは、自社の兵器が過激派に流れているという事実にショックを受け、今度は兵器を無くしてしまうべく、自らを新しいパワードスーツに身を包み、その身を戦いの中に投じていく… 近年やたらとアメリカン・コミックの映画化作が増えてきた。2008年もDCからバットマンの映画化作『ダークナイト』(2008)の大ヒットも記憶に新しいが、その次に登場したのがマーベルから「アイアンマン」の映画化である本作。これも本国ではヒットを記録した。 一見して、大変楽しい作品であると私も思うのだが、オリジナリティという意味で本作の魅力と言うものを考えてみると… 正直な話、まともに思いつかない。設定は古臭く、物語も単純。マッチョな男が悪をばったばったとなぎ倒していくだけの作品で、予算が潤沢にあるB級作品というのがせいぜいの評価。 しかし、改めて考えると、むしろその“単純さ”こそが実は本作の一番の売りだったのかもしれない。 近年ヒーローものは数多く登場しているが、どれも物語性を重視した作風にするため、主人公をなるだけ複雑な心情を持たせることが多い。ヒーローゆえに落ち込み、時として精神的バランスを崩すのもいる。たとえば『スパイダーマン』のトビーは思春期真っ只中だし、『ダークナイト』のブルースは強い心を持っているが、強い心を持つが故に試練に遭って落ち込む。これは、コミックヒーローでもちゃんと人間ドラマが作れると言う証拠にはなったが、逆にコミックヒーローが本来持っている勧善懲悪性を損ねてしまうと言う問題点にもなった。 その中で登場したのが本作だった。ここでのトニーは、こう言ってはなんだが、極めて単純なキャラクタとして作られている。彼は持つべきものはすべて持っているし、家族がかせになることもない。さらに兵器開発の天才であり、正義感も強い。いわば金持ちの道楽として正義の味方が出来る理想的な存在として設定づけられている、そのため、自分がやってることは自分がやりたいからという行動原理を徹底させることが出来た。こう言うキャラは強い。物語上葛藤はあっても、ふっきるまでの過程があっという間で、以降は全くぶれずに正義の味方であり続けることが出来たのだ。義務感やトラウマを超えるためではない。単純にそれが楽しくてやってるのだから、こう言う奴は特に強い。主人公が悩まない分、格好良い描写にたっぷり手をかけることが出来た。 そう言う意味での“強さ”とストレートさこそが、丁度今、一番求められていたのかも知れない。「こう言うものが観たかった」という声が聞こえてきそうな気がする。 だからこそ、物語が単純だから本作は評価できない。とは私は言いたくはない。そのストレートさこそが本作の最大の魅力なのだから。数多くのヒーローものの中には一本くらいこう言う安心できるシリーズがあってもいいだろう。 キャラクタは適材適所と言った感じ。ダウニーJrがそれなりの年齢だけに、ヒーロー像も安定していて、いかにも「自分のためにヒーローやってます」と言った雰囲気がよく出ている。日本のヒーローだと若さが重要だが、アメリカン・ヒーローは年齢を重ねた人の方が安定する。ちょっとびっくりしたのがブリッジスだったが、新しい強烈なイメージを作り上げることが出来たので、彼にとっての新境地は成功だろう。 今回は第一章。あくまでアイアンマンの紹介で終わったが、二章以降が本当の勝負となるだろう。長い序章だったが。 さて、上記が映画観終えた後の感想だったのだが、果たしてそれだけだっただろうか?と後で考え直してみた。 上記のような観方は確かに可能なのだ。しかし、実はこの作品、唯一にして最大の魅力があったことに気がついた。 実は、本作は現代のアメリカという国そのものを、実に的確に示した作品でもある。これは『ロード・オブ・ウォー』(2005)でも描かれていたことだが、武器輸出の最大の売り手は誰かというと、実は現代世界ではアメリカという国なのだ。皮肉と言えば皮肉な事だが、アメリカの国が売っている武器の最大の顧客は戦争をしている国であったりもする。もちろん十重二十重に予防線を張り、直接売ったりはしていないが、新開発の武器を作り、それを正規のルートで売ると、その後様々な経路を通して敵側にも同じ兵器を売りつける。この構造を保っているなら、戦争をすればするほど、実はアメリカという国は儲かることになる。 本作は娯楽作品でありながら、その最大の矛盾点をちゃっかり突いてる。トニーが何故武器を売るのを止めると宣言したか、それは安っぽい正義感からではない。その事実を自分の目で見てしまったからなのだ。そして一方オバディアが武器輸出を止めようとしないのも全く同じ理由だ。実はトニーとオバディアはどちらも“愛国者”なのだ。それを出した上で、トニーを正義に描いてストレートな娯楽作として本作を提供する。この点に着目すると、本作はもの凄く皮肉に溢れた、そしてこれから行わねばならないことを端的に示した作品と言うことも出来る。深読みするとなかなか侮れないぞ。 |
アーク・リアクター | → |
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【あーく-りあくたー】 | |||||
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アイアンマン | → |
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【あいあん-まん】 | ||||||
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アイアンモンガー | → | |||
【あいあん-もんがー】 | ||||
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インセン | → | |||
【いんせん】 | ||||
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オバディア | → | |||
【おばでぃあ】 | ||||
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ジェリコ | → | |||
【じぇりこ】 | ||||
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J.A.R.V.S. | → | |||
【じゃーう゛ぃす】 | ||||
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スターク・インダストリー | → |
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【すたーく-いんだすとりー】 | ||||||
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テン・リングス | → |
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【てん-りんぐす】 | ||||||
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トニー | → | ||||||
【とにー】 | |||||||
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ニック | → |
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【にっく】 | ||||||
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ハッピー | → |
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【はっぴー】 | ||||||
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ペッパー | → |
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【ぺっぱー】 | |||||
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マーク3 | → |
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【まーく-すりー】 | ||||||
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マーク2 | → |
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【まーく-つー】 | ||||||
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マーク1 | → |
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【まーく-わん】 | ||||||
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マンダリン | → |
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【まんだりん】 | ||||||
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ユニ・ビーム | → | |||
【ゆに-びーむ】 | ||||
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ローディ | → | ||||||
【ろーでぃ】 | |||||||
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実験の失敗によって緑色の巨人に変化する力を得てしまった科学者ブルース・バナー(ノートン)は軍の手から逃れ、南アメリカで潜伏していた。武道家に師事し、精神のコントロールを学ぶ日々を送っていた。だがある日、怪我をしてしまって流れた血から居場所がばれてしまうのだった。エミル・ブロンスキー(ロス)率いる軍に囲まれて撃たれてしまったブルースは自分の意思とは別に巨人に変化してしまう。大暴れして部隊を壊滅させてしまうのだが、その姿は動画で世界中に配信されてしまう。 かつてアン・リー監督によって鳴り物入りで作られた『ハルク』(2003)の後を継いで作られた作品で、続編と言っても良いのだが、出演者も変わって、設定も微妙に変わっている。 実は実質的には全く新しいハルクを作ったリブート版となっており、『アイアンマン』(2008)に続くマーベルコミックスの新シリーズの2作目として作られた作品である。 ただ、ハルクというのはヒーロー作品としてはかなり幅の狭いヒーローでもある。基本路線は正体を隠して逃げて、どこかの町に入り、そこでしばし人間関係を作って、正体がばれて大暴れして、最後は町を追い出されるというパターン。テレビドラマの「逃亡者」みたいというか、本当にそのものの物語しか作れない。むしろハルクを狂言回しにして、一話ごとに違う中心人物を据えるテレビシリーズ向きの作品となる。 ただ、それでは映画ではインパクトが弱くなってしまうのだが、ハルクを中心にすると同じパターンの話だけになるというジレンマが生じてしまう。 そして本作の作り方は、人間ドラマを少し削って、見栄えするアクションを適切に用いるという方法を使った。 ストーリーこそ単純だが、映画らしくちゃんとライバルキャラも登場するし、見栄えのする戦いのシーンもしっかり演出されている。更に原作を知っていると分かるネタもいくつか。それなりの水準にまとまった作品とは言える。 プログラムピクチャーの域は出てないが、これもMCUシリーズの一作と考えるなら充分だろう。 |
アボミネーション | → |
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【あぼみねーしょん】 | ||||||
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エミル | → | |||
【えみる】 | ||||
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カルバー大学 | → | |||
【かるばー-だいがく】 | ||||
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キャスリーン | → | |||
【きゃすりーん】 | ||||
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サミュエル | → | |||
【さみゅえる】 | ||||
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サンダーボルト | → | |||
【さんだー-ぼると】 | ||||
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ジョー | → | |||
【じょー】 | ||||
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スーパーソルジャー計画 | → | |||
【すーぱー-そるじゃー-けいかく】 | ||||
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スタンリー | → | |||
【すたんりー】 | ||||
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超人血清 | → | |||
【ちょうじん-けっせい】 | ||||
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トニー | → | |||
【とにー】 | ||||
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ハルク | → |
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【はるく】 | ||||||
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ブルース | → |
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【ぶるーす】 | ||||||
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ベティ | → | |||
【べてぃ】 | ||||
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マルティナ | → | |||
【まるてぃな】 | ||||
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ミスター・グリーン | → | |||
【みすたー-ぐりーん】 | ||||
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ミスター・ブルー | → | |||
【みすたー-ぶるー】 | ||||
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レナード | → | |||
【れなーど】 | ||||
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名称 | → | |||
【】 | ||||
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自らがアイアンマンであることを公表したトニー・スターク(ダウニーJr)は、国家の思惑を無視し、オンリーアーミーとして世界中で活躍を開始した。そんな中でトニーの父ハワードの悲願だった科学の祭典スターク・エキスポが開催され、トニーは栄光の絶頂にあった。だが、そんな彼を、アイアンマンスーツの動力源であるアーク・リアクターの毒が徐々に蝕み始めていた。そんな中、ロシアの物理化学者でスターク社に恨みを持つイワン・ヴァンコ(ローク)が、独自にアーク・リアクターを開発していた。 最近よくあるヒーロー作品だと思って観に行ったら、意外な好作だった一作目の『アイアンマン』。 その理由としては、ヒーローが巨大軍事産業のトップと言う設定があったことがある。これまでに自らが行ってきた行いが世界をどのように悪くしてきたかを反省させることで、アメリカが世界に対し行っている現状を観させると言う側面があったからだった。前提となる設定がおもしろかったので、物語自体が典型的なヒーローものでも、充分面白くできたのだ。 そんなことで、結構期待して本作も観に行ったのだが… …良くも悪くも、本当に普通のヒーローものになってしまった。主人公のトニーには試練が与えられるが、それは前作とは異なりあくまで本人に関することだったし、ライバルキャラも一人に特定してしまったため、ごく普通の設定であり、物語でもある。 そういう意味ではあんまり語ることは多くない。画面の派手さや燃える展開も、これはもはや必須条件をクリアしてるのに過ぎない。それに後味があんまり良くない。前作であれだけアメリカという国の現状認識しておきながら、それを覆すかのような話にしてしまったのも痛いし。 …それでレビューを終わらせてもいいのだが、一応本作に特有の設定と言うものを少し考えてみようか。 まず本作では、S.H.I.E.L.D.という組織が登場する。これは前作のラストでちらっと登場した組織なのだが、それが本作では少しだけ拡大され、トニーの運命を左右する組織となっている。 実はこのS.H.I.E.L.D.と言う組織については劇中ほとんど何も語られてない。分かっているのは、世界の軍事バランスを壊しかねないアイアンマンに対しても一定以上の関心を持っていないこと。トニーの父親が関わっていた組織であること。そしてどうやら彼らが関わっているヒーローはアイアンマンだけではなさそうなこと。それくらいだろうか。 まあ、これは原作のマーベルコミックを知っている人ならお馴染みで、マーベルに出てくるそれぞれの世界のヒーローをつなぐ組織である。ラストシーンで出てくるハンマーは、これから作られる「ソー」のものだろうし、他にも「キャプテンアメリカ」、「ハルク」、「ファンタスティック・フォー」、「スパイダーマン」そして「X-MEN」に至るすべての組織に時空を越えて関わっている(ちなみにマーベルコミックで短期連載された「ゴジラ」にも登場してたりする)。彼らが何故あんなにアイアンマンに軽い関心しか持たないのかは、時空を越えてあらゆる組織に関わっているため、それで手いっぱいということらしい。それでヒントだけ与えて、後は自力で答を掴むのを待ってるのだし、もう一つとしてトニーに本当にヒーローとしての自覚を持って欲しいと言う願いがその視点には込められていた。 そしてもう一つ、トニーの父親ハワードについてもある。彼は本物の天才であり、彼が残した研究こそが実際にトニーの命を救った重要なアイテムとなった。だから父の研究をトニーがようやく完成させたということが本作の物語上の肝となる。彼はトニーのことを何よりも大切に愛していたが、生前その様子は全く見せることなく、トニー自身もそれを恨みに思っていたらしいが、父が自分に残してくれたものを発見することで、その愛に気付いていく。 この二者、S.H.I.E.L.D.とハワードの持つ意味はどちらも同じだろうと思える。 言葉にしてしまうなら、それは「父の愛」。 母の愛とは異なり、父の愛は分かりにくい。子供は父から愛情を受けていても、あたかもそれは自分を憎んでいるのではないか。と言う思いにさせられることもしばしばである。ところが父の愛とは、直接声をかけたり接触したりすることではない。黙って見守りつつ、時に正しい道に導く姿なのだ。 …敢えて断言してしまったが、これは日本のものではなくアメリカ的な価値観の上に立ってのこと。例えばこれはジョン・ウェインが一貫して演じていたアメリカの父親の姿であったし、これこそ“古き良きアメリカ”を示す親の愛である(そして、今の映画界が敢えて背を向け続けているものでもある)。それを敢えて出すことで、正しい親子像を作ろうとしたのが本作の最大の目的であろう。 考えてみると、これ以外にも結構父と子というパスワードは散りばめられてたりもする。例えばイワンがスターク社に対して抱く恨みは父が死んだことに対することだった。ただし死ぬ直前までイワンと父アントンはほぼ一心同体の存在だったが、それは不自然なものとして退けられているのも特徴的な描写。 一作目の『アイアンマン』はアメリカと世界の現状を描いて見せたが、本作でアメリカはどうあるべきか。と言う答えを示そうとしていたかのようでもある。そう考えるならば、2作目の本作もきちんとした存在理由はあり、少なくとも作り手は真摯に答えを出そうとして努力したことは認められる。 …ただ、それを呑んだ上で言うのだが、根本的な意味でそれはとても気持ちが悪い。それは単に良きアメリカに戻ろうって言う懐古趣味にしか思えないし、父の偉大さにひれ伏す息子なんて構図は、最早古さを通り越して神話でしかない。それをわざわざ、しかもこんなストレートに出すなど、映画の持つ反骨精神を完全に捨ててしまったとしか思えず。 結局本作が1作目ほどの面白さを感じなかったのは、根本にあるその気持ち悪さだった。それでもそこそこ点数を付けたのは、演出は見事だった事と、キャラのはまり具合が心地よかったから。 |
アイアンマン | → |
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【あいあん-まん】 | ||||||
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アントン | → | |||
【あんとん】 | ||||
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イワン | → | |||||||
【いわん】 | ||||||||
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ウィップラッシュ | → |
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【うぃっぷらっしゅ】 | ||||||
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ヴィブラニウム | → |
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【う゛ぃぶらにうむ】 | ||||||
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ウォーマシン | → | S.H.フィギュアーツ ウォーマシン | ||||||
【うぉー-ましん】 | ||||||||
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エレクトリカル・デス・ウィップ | → | |||
【えれくとりかる-です-うぃっぷ】 | ||||
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血中毒素濃度測定装置 | → | |||
【けっちゅう-どくそ-のうど-そくてい-そうち】 | ||||
|
J.A.R.V.I.S. | → | |||
【じゃーう゛ぃす】 | ||||
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ジャスティン | → | ||||||
【じゃすてぃん】 | |||||||
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トニー | → | ||||||
【とにー】 | |||||||
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ドローン | → | |||
【どろーん】 | ||||
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ナタリー | → | |||
【なたりー】 | ||||
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ニック | → |
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||||
【にっく】 | ||||||
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ハッピー | → |
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||||
【はっぴー】 | ||||||
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ハマー・インダストリーズ | → | |||
【はまー-いんだすとりーず】 | ||||
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パラジウム | → | |||
【ぱらじうむ】 | ||||
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フィル | → | |||
【ふぃる】 | ||||
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ブラックウィドウ | → | |||
【ぶらっく-うぃどう】 | ||||
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ペッパー | → |
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【ぺっぱー】 | |||||
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マーク6 | → |
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【まーく-しっくす】 | ||||||
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マーク5 | → |
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||||
【まーく-ふぁいぶ】 | ||||||
|
マーク4 | → |
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【まーく-ふぉー】 | ||||||
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リパルサー・トランスミッター | → | |||
【りぱるさー-とらんすみったー】 | ||||
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ローディ | → | ||||||
【ろーでぃ】 | |||||||
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人類世界(ミッドガルド)より遥かに強大な種族が住むアスガルド。ここではミッドガルドの人類を含めた世界を守るために、ヨトゥンヘイムをはじめとする他の世界からの侵攻を守り続けることを使命とした一族が存在した。その王オーディン(ホプキンス)は老い、息子であるソー(ヘムズワース)に位を譲ろうとしていた。だがヨトゥンヘイムの巨人族軍勢が押し寄せてきたとの報を受けたソーは仲間達と弟のロキ(ヒドルストン)と共に巨人族を迎え撃つ。しかしなりふり構わぬ戦い方を見たオーディンはソーへの王位継承を延期。罰として力を奪ってミッドガルドに追放してしまう。地球に落下したソーは天文学者のジェーン・フォスター(ポートマン)によって発見されて保護され、地球での生活を始めねばならなくなる。 アイアンマン(2008)から始まったMCUシリーズも四作目。既に3年が経過しているので、初期段階ではかなりのんびりした展開でもある。 このソーというヒーローはアベンジャーズの中では相当変わった存在となる。他のほとんどのキャラが人間ベースだが、このキャラだけは北欧神話における神であるトールそのもので、別次元の存在となるし、人類とは隔絶した強さを持つ存在である。 そんなのを劇中に登場させるとバランスが壊れてしまう。だからその力を制限させるために本作は必要だったと言えよう。 この作品でのソーは力の源であるトールズ・ハンマーであるムジョルニアとの絆を失い、無茶苦茶に強い人間という程度の力に抑えられていて、本当の力を取り戻すための物語となっていく。作り方としてはそれで間違ってない。話自体はシンプルだが、こう言うシンプルさも悪くない。外連味の強いブラナー監督がこんなシンプルな作品作れるのにも意外だった。 シンプルにしたのは良いが、この作り方をちょっと間違えるとスーパーマンそのものになってしまうという危険性がある。スーパーマンとソーは同じく神に等しいパワーがあって、弱点を突かれると人間と同じ程度の力になるという共通項が多いため、かなりその辺は慎重に作られている。 スーパーマンとソーの大きな違いは人間性にある。 スーパーマンの力は人類に対する無償の愛情から来るものであり、スーパーマンの神性というのは愛の具現化となるのだが、ソーの場合はあくまで人間的に自分の欲望をさらけ出すし、善悪の基準も極めて恣意的。要するに身勝手という事だが、そこを強調することによってスーパーマンとは違った魅力を作り出すことができた。 既にスター・トレック(2009)でのカーク役として評価を受けていたヘムズワースも新たな魅力を出すことができたのも大きいだろう。典型的なアメリカン・ヒーローだけでなくこう言う邪道なヒーロー役もちゃんと演じられる上手さが良く出ていた。 ただ、ある意味ヒーローとしては邪道キャラなので、単体での話の展開は少々難しいか?と思っていたのだが、そのままMCUキャラ入りして他のヒーローと共演させたり、邪悪な弟神であるロキに人気が集まったりしたことで息の長いヒーローキャラになってるのが結構意外。 |
アスガルド | → |
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【あすがるど】 | ||||||
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イザベラ | → | |||
【いざべら】 | ||||
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ウォーリアーズ・スリー | → | |||
【うぉーりあーず-すりー】 | ||||
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ヴォルスタッグ | → | |||
【う゛ぉるすたっぐ】 | ||||
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エリック | → | |||
【えりっく】 | ||||
|
オーディン | → | |||
【おーでぃん】 | ||||
|
グングニル | → | |||
【ぐんぐにる】 | ||||
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S.H.I.EL.D. | → | |||
【しーるど】 | ||||
|
ジェーン | → |
|
||||
【じぇーん】 | ||||||
|
シフ | → |
|
||||
【しふ】 | ||||||
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ジャスパー | → | |||
【じゃすぱー】 | ||||
|
スレイプニル | → | |||
【すれいぷにる】 | ||||
|
ソー | → |
|
||||
【そー】 | ||||||
|
ダーシー | → | |||
【だーしー】 | ||||
|
デストロイヤー | → | |||
【ですとろいやー】 | ||||
|
ニック | → |
|
||||
【にっく】 | ||||||
|
ビフレスト | → | |||
【びふれすと】 | ||||
|
ファンドラル | → | |||
【ふぁんどらる】 | ||||
|
フィル | → | |||
【ふぃる】 | ||||
|
フリッガ | → | |||
【ふりっが】 | ||||
|
フロスト・ジャイアント | → | |||
【ふろすと-じゃいあんと】 | ||||
|
フロスト・ビースト | → | |||
【ふろすと-びーすと】 | ||||
|
ヘイムダル | → |
|
||||
【へいむだる】 | ||||||
|
ホーガン | → | |||
【ほーがん】 | ||||
|
ホークアイ | → | |||
【ほーくあい】 | ||||
|
ホーフンド | → | |||
【ほーふんど】 | ||||
|
ミッドガルド | → | |||
【みっどがるど】 | ||||
|
ムジョルニア | → |
|
||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
四次元キューブ | → | |||
【よじげん-きゅーぶ】 | ||||
|
ヨトゥンヘイム | → | |||
【よとぅんへいむ】 | ||||
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ラウフェイ | → | |||
【らうふぇい】 | ||||
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ロキ | → | |||
【ろき】 | ||||
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名称 | → | |||
【】 | ||||
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2011年 ジョー・ジョンストン |
1942年。ドイツではヒットラーの信任を受けたヨハン・シュミット(ウィーヴィング)がオーディンの力を持つと言うエネルギーの塊“コズミック・キューブ”を手に入れ、その配下のヒドラ隊を用いてヨーロッパを蹂躙する用意をしていた。その頃、ニューヨークでは、肉体が貧弱なために何度も兵士志願を断られていた青年スティーヴ・ロジャース(エヴァンス)は、その熱意を買われて実験的なスーパーソルジャー計画の候補に抜擢された。その結果、強靱な肉体を手に入れたスティーヴ。だが計画は主導者のアースキン博士を失い、スーパーソルジャーはスティーヴしかいなくなってしまう。彼の愛国心に目を止めた軍は… 新世紀に入ってからアメコミヒーロー作品(主にMARVEL)が数多く作られるようになってきた。ライミ監督の『スパイダーマン』(2002)の大ヒットがその皮切りとなったが、これはVFX技術によって、これまでのような安っぽい特撮(自分で書いてぐさっと来てはダメだが)ではなく、画面いっぱいに超常的な力を見せつけることが出来るようになったのが大きい。 ただしそれだけではなく、旧来のファンも、大人もこどもも楽しんでもらうための脚本も重要だろう。かなりギークな人間をブレインに据え、その上できちんと物語を形成するその作り方は見事なもの。どれほど単純に見える物語でも、原作との兼ね合いでかなり気を遣っていることも分かる。ちゃんとマニアにも配慮された作り方に、特オタ関係としては結構嬉しい時代でもある。 しかしそれで『スパイダーマン』以来ヒーロー作品を観ていく内に、その作り方も変化していっていることに気がつかされる。 具体的には、ヒーローを単なる夢物語とするのではなく、実際の歴史の中に彼らをあてはめて今と地続きの物語にしていこうとする試みが始まっているようである。例えば『アイアンマン』(2008)ではイラク戦争、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(2009)では第一次世界大戦からスリーマイル島事件まで、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011)でキューバ危機など。架空のヒーローを現実に持ってきて、あたかも現実世界と地続きにしようとしているかのような印象を受ける。 これを勝手に考えるならば、これまでのアメリカの辿ってきた様々な危機を正し、「ここにヒーローがいてくれたら」という思いを共有することによってアメリカという国を見ようとしているようにも思える。 そして、その最後に満を持して投入されたのが本作というのは、あるべき時代にあるべき作品が与えられたと言うことでもある。大体名前からしてアメリカを代表するキャラであることが分かるだろう。 ただ、製作に関して相当に慎重になっているのは分かる。なんせ「キャプテン・アメリカ」なんて言う名前でストレートなヒーロー作品作られたら、世界中から白い目で見られてしまいかねない。 だから、本作を通して観ると色々面白い事が分かる。 例えばスティーヴが入隊する動機は、あくまで平和を取り戻すための戦いであり「アメリカのため」という事を言わせず、更に「ナチをぶち殺す」とも言ってない。更に彼が戦うのはドイツ軍ではなくヒトラーという個人、あるいはヒドラという覆面で顔が分からないヨハンの私兵であり、彼が作ったチームも、様々な民族から構成されている。神経質なばかりに「アメリカ万歳」を出さないように注意を払っているのかが分かろうというものだ。 そんな事もあって、物語もきちんと戦争のことを描こうとしていることが見て取れる。 スティーヴは唯一の超人として大切にされるが、そんな彼のなすべき任務は、その肉体を見せつけて宣伝をすることだった。これも大切な任務には違いないが、自らがピエロに過ぎないと言う事を否応なく実感させられることになる。このテーマを掘り進めたのがイーストウッドの『父親たちの星条旗』(2006)だったが、ここでは“キャプテン・アメリカ”という名前自体がとても皮肉なものとして使われていることが特徴と言えよう。アメリカにおけるヒーローとは、宣伝によって作られるものである事を端的に示しているのだから。 彼は歴史上には、たんなる宣伝の人間だけとしか現れてないが、その姿が見えなくなって、誰も彼の名前を知らなくなった時に本当にヒーローとなったのだ。 この辺の設定がしっかりしていてとても面白い。 ただ、そこまではとても良かったのに、最後の一番盛り上がる場面でとてもありきたりなアクションになってしまったのが残念。ここまで工夫が出来ていたのだから、最後も何かしら工夫を入れて一風変わったアクションを入れて欲しかった。一番盛り上がるシーンで醒めてしまったので、どうしても点数は低くさせざるを得なかった。 ま、この作品はこれから始まる『アヴェンジャーズ』の前史として、そちらの方に期待させてもらおうか。 |
アーニム | → | |||
【あーにむ】 | ||||
|
ヴィヴラニウム | → |
|
||||
【う゛ぃう゛らにうむ】 | ||||||
|
ヴェータ線 | → | |||
【う゛ぇーた-せん】 | ||||
|
エイブラハム | → | |||
【えいぶらはむ】 | ||||
|
SSR | → | |||
【えす-えす-あーる】 | ||||
|
キャプテン・アメリカ | → | ||||
【きゃぷてん-あめりか】 | |||||
|
ゲイブ | → | |||
【げいぶ】 | ||||
|
コズミック・キューブ | → | |||
【こずみっく-きゅーぶ】 | ||||
|
ジェームズ | → | |||
【じぇーむず】 | ||||
|
ジム | → | |||
【じむ】 | ||||
|
ジャック | → | |||
【じゃっく】 | ||||
|
スーパーソルジャー計画 | → | |||
【すーぱー-そるじゃー-けいかく】 | ||||
|
スティーヴ | → | |||
【すてぃーう゛】 | ||||
|
ダム・ダム | → | |||
【だむ-だむ】 | ||||
|
チェスター | → | |||
【ちぇすたー】 | ||||
|
ハインツ | → | |||
【はいんつ】 | ||||
|
バッキー | → | |||
【ばっきー】 | ||||
|
ハワード | → | |||
【はわーど】 | ||||
|
ブラント | → | |||
【ぶらんと】 | ||||
|
ペギー | → | |||
【ぺぎー】 | ||||
|
ヨハン | → | |||
【よはん】 | ||||
|
レッドスカル | → | ||||
【れっど−すかる】 | |||||
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国際平和維持組織S.H.I.EL.D.で研究中だった四次元キューブが突如次元を飛んで現れたアースガルドの神ソー(ヘムズワース)の弟神ロキに奪われてしまった。キューブを使い、別次元の軍勢を呼び寄せようとするロキに、S.H.I.EL.D.長官フューリー(ジャクソン)はスーパー・パワーを持つヒーローを集めて最強チーム“アベンジャーズ”を結成することを決断する。S.H.I.EL.D.のスパイ、ナターシャ・ロマノフ(ヨハンソン)の活躍もあり、トニー・スターク(アイアンマン)、スティーブ・ロジャーズ(キャプテン・アメリカ)、ブルース・バナー(ハルク)、そしてロキの兄ソーを集結させることができた。それぞれに悪と戦い続けていたそれぞれのヒーローだが、決して折り合いは良くなく、事ある毎にいがみ合うのだが… 2000年代になり、ライミ監督の『スパイダーマン』(2002)の成功により一気にコミックヒーロー作品がハリウッドを席巻した。その中でもMARVELの躍進は著しく、毎年数作は製作され、その大半がブロックバスターとなっている。 MARVELコミックはアメリカで戦前に立ち上げられたコミック雑誌で、戦争のプロパガンダ雑誌としてヒット。戦後は次々に新しいヒーローを立ち上げてきた。今回集結したヒーロー達もその大部分は40〜50年代に創造されたキャラばかりだ。そんなヒーロー達が半世紀を経て現在大ヒットの映画になっていくというのは、ある意味感慨深いものがある。 ただ、それらはアメリカではそこそこ有名だったかも知れないが、日本での知名度はさほど高くない。せいぜい日本でも特撮番組が作られた「スパイダーマン」くらいのものだろう。 しかし近年次々に映像化されたヒーロー達にようやく時代が追いつき、とうとうその集合としての本作が登場することとなった。今の時代になってやっと作ることが出来た作品であり、ここまで来るのにとにかく長い時間がかかった。という思いが一番強い。 そこそこのアメコミ好きでほとんどの作品は視聴済みとしては、本作は外す訳には行かぬ。とばかりに勇んで劇場へと向かった。 で、結論だが、これはこれで“あり”な作品だろう。 物語に関してはあんまり言うべき事は無い。 まあ、実質的な物語が毎年東映でビデオ化されている戦隊のVSシリーズとほとんど同じ(というか、まんまだとか)、キャラの掘り下げが浅すぎるとか、単に派手なだけでしかないとか、笑いが外してるとか細かいところではいくらでも出てくる。 だけど、ヒーロー集めて協力させるってのがコンセプトなのだから物語深めても仕方ないし、いがみ合ってる者同士が本物の危機に力を合わせるって部分が燃えるのだから、それでいいと思う。 それに個々のキャラの性格をきちんと把握した上で物語が出来ているので、「こいつはこんな事を言わない」という部分が無かったのが最大の売りだろう(一応のチーム・リーダーのくせに空を飛べないキャプテン・アメリカが地上で小者相手に戦ってるシーンは「これだよな」と思わせてくれる)。 実際観たいものを見せてくれたのだから。 で、本作の最大の功績とは、ちゃんと一つ一つの作品がヒットした後で作られたという一点だろう。タイミングが少し早く、名前が把握できない状態だったらこんなにヒットはしなかっただろうから。 あと、本作で6人が揃った部分が良い感じ。 最初はいがみ合っていた6人が(一人は洗脳されて裏切ってたけど)ようやく一同に会した時。わざわざ全員背中合わせに円陣を組み、それぞれ決めポーズを取ってる。これこそ戦隊ものを見慣れてる身としては、このシーンあって「これだよな」と思わせるのだが、その後で揃ったのが、無力になったロキを集団リンチにかけるシーンとか。溜飲が下がるってよりも「これやらせるのかよ」と呆れるような部分だし、更にスタッフロールの後で小汚いダイナーで糞面白くなさそうに料理突っついてるシーンとか、ちょっと人を食ったような演出が面白かった。 |
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アイアンマン | → |
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【あいあん-まん】 | ||||||
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アスガルド | → |
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【あすがるど】 | ||||||
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アベンジャーズ | → |
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【あべんじゃーず】 | ||||||
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エリック | → | |||
【えりっく】 | ||||
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キャプテン・アメリカ | → | ||||
【きゃぷてん-あめりか】 | |||||
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クリント | → | |||
【くりんと】 | ||||
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コズミック・スピア | → | |||
【こずみっく-すぴあ】 | ||||
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S.H.I.EL.D. | → | |||
【しーるど】 | ||||
|
ジャーヴィス | → | |||
【じゃーう゛ぃす】 | ||||
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スターク・タワー | → | |||
【すたーく-たわー】 | ||||
|
スティーヴ | → | ||||
【すてぃーう゛】 | |||||
|
ソー | → |
|
||||
【そー】 | ||||||
|
チタウリ | → | |||
【ちたうり】 | ||||
|
トニー | → |
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【とにー】 | ||||||
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ナターシャ | → | |||
【なたーしゃ】 | ||||
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ニック | → |
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||||
【にっく】 | ||||||
|
ハルク | → |
|
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【はるく】 | ||||||
|
フィル | → | |||
【ふぃる】 | ||||
|
ブラック・ウィドウ | → |
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|||
【ぶらっく-うぃどう】 | |||||
|
ブルース | → |
|
||||
【ぶるーす】 | ||||||
|
ヘリキャリア | → | |||
【へり-きゃりあ】 | ||||
|
ホークアイ | → | |||
【ほーく-あい】 | ||||
|
マーク6 | → |
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||||
【まーく-しっくす】 | ||||||
|
マーク7 | → |
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||||
【まーく-せぶん】 | ||||||
|
マリア | → | |||
【まりあ】 | ||||
|
ミッドガルド | → | |||
【みっどがるど】 | ||||
|
ムジョルニア | → |
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||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
四次元キューブ | → | |||
【よ-じげん-きゅーぶ】 | ||||
|
ロキ | → | |||
【ろき】 | ||||
|
ワームホール | → | |||
【わーむ-ほーる】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
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チタウリの乱終息後のアスガルドでは、首謀者のロキ(ヒドルストン)が幽閉され、9つの次元の平和のためソー(ヘムズワース)は仲間と共に飛び回って戦いを続けていた。一方、地球ではソーの恋人であるジェーン(ポートマン)が不安定な次元の裂け目がロンドンにある事に気づき、その場所を調査中に他の次元に飛ばされてしまう。そこでジェーンは不思議な液体と接触するが、その液体が彼女の中に入り込んでしまう。 マイティ・ソー(2011)続編にしてMCUシリーズ第8作となる本作。時空軸ではアベンジャーズ(2012)の後の話となり、チタウリをミッドガルドに招き入れたロキのお仕置きから始まる話。 作品の構造自体は実に真っ当なヒーロー作品に仕上がってる。物語自体は新たな強大な敵が現れ、ヒーロー単独では敵わないほどの敵に、多くの仲間が協力して対抗するという話となる。その中にはかつて自分を裏切った弟のロキもいて、その和解と献身が見所となる。勿論主人公ソーの危機に次ぐ危機に、愛する女性との関係が深まるとか、昔のハリウッド映画の萌え要素てんこ盛りとなってる。 だから実に真っ当な作品のはずなのだが、本作を「真っ当」と言うには憚れるほど歪んだ作品でもある。 本作の主人公はソーである。彼はヒーローそのもので、全くその行動には陰りがない。徹頭徹尾ヒーローとして行動する。そんな彼を主人公にするのは当然だが、この作品にはもう一人の主人公が存在する。それがコンプレックスの塊であると共に、奸智に長けたソーの弟ロキでだった。 ロキはシリーズ前作であるマイティ・ソーでは兄ソーを罠に陥れた人物で、更にMCU第6作となるアベンジャーズ(2012)でチタウリと組んで地球を攻めた張本人。悪人そのものの存在である。 このロキを表のヒーローであるソーに対応する裏のヒーローとして設定したところに本作のユニークな点がある。 地球攻略が失敗して幽閉されてしまったロキは、そのままでは永遠に等しい時間を幽閉生活を送らねばならない。ところが新たな敵の出現によって半ば無理矢理戦いにかり出されてしまう。それで汚名挽回とばかりに奮闘する。その健気な姿は、このキャラが単なる悪人では無かったことを強く印象づけた。 そしてラストのオチで彼はダークヒーローとして見事なキャラ立ちをしてみせた。まさかこんなどんでん返しが待っていようとは思いもしなかったため、これまでロキに持っていたイメージは一気に変えられてしまった。 ロキを演じたヒドルストンの陰のある演技が見事にはまって、ロキは大変印象深いキャラクターに変わっていた。 この一点が本作の最大の面白さとなるだろう。結局終わって気づくのだ。本作の主人公は実はロキだったと。 尚、本作は後のシリーズに影響を及ぼすインフィニティ・ストーンのひとつ赤のリアリティ・ストーン登場回でもある(現時点ではキャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011)に登場したキューブに収められていた青のスペースストーン、アベンジャーズ(2012)でロキが使っていた杖に収められていた黄色のマインド・ストーンに続き3つめのインフィニティ・ストーン)。ストーンと言っても現時点では液体の状態。ラストシーンで何者か知らない大金持ちに引き取られていたが、その顔観たら更に吹き出した。何でデル・トロがこんなちょい役で? デル・トロ演じるコレクターがきちんと登場するのはMCU10作目のガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)で。本作もちゃんとシリーズの中の一本である事を印象づけている。 |
アーク | → | |||
【あーく】 | ||||
|
アスガルド | → | |||
【あすがるど】 | ||||
|
アルグリム | → | |||
【あるぐりむ】 | ||||
|
イアン | → | |||
【いあん】 | ||||
|
ヴァナー | → | |||
【う゛ぁなー】 | ||||
|
ヴァナヘイム | → | |||
【う゛ぁなへいむ】 | ||||
|
ウォーリアーズ・スリー | → | |||
【うぉーりあーず-すりー】 | ||||
|
ヴォルスタッグ | → | |||
【う゛ぉるすたっぐ】 | ||||
|
エイア | → | |||
【えいあ】 | ||||
|
エインヘリャル | → | |||
【えいんへりゃる】 | ||||
|
エーテル | → | |||
【えーてる】 | ||||
|
エリック | → | |||
【えりっく】 | ||||
|
オーディン | → | |||
【おーでぃん】 | ||||
|
カース | → | |||
【かーす】 | ||||
|
クロナン人 | → | |||
【くろなん-じん】 | ||||
|
グングニル | → | |||
【ぐんぐにる】 | ||||
|
コレクター | → | |||
【これくたー】 | ||||
|
ジェーン | → | |||
【じぇーん】 | ||||
|
シフ | → |
|
||||
【しふ】 | ||||||
|
スヴァルトアールヴヘルム | → | |||
【スヴァルトアールヴヘルム】 | ||||
|
ソー | → |
|
||||
【そー】 | ||||||
|
ダークエルフ | → | |||
【だーく-えるふ】 | ||||
|
ダーシー | → | |||
【だーしー】 | ||||
|
ティール | → | |||
【てぃーる】 | ||||
|
ハロウ | → | |||
【はろう】 | ||||
|
ビフレスト | → | |||
【びふれすと】 | ||||
|
ファランドラル | → | |||
【ふぁらんどらる】 | ||||
|
フリッガ | → | |||
【ふりっが】 | ||||
|
ヘイムダル | → |
|
||||
【へいむだる】 | ||||||
|
ボー | → | |||
【ぼー】 | ||||
|
ホーガン | → | |||
【ほーがん】 | ||||
|
ホーフンド | → | |||
【ほーふんど】 | ||||
|
マレキス | → | |||
【まれきす】 | ||||
|
マローダーズ | → | |||
【まろーだーず】 | ||||
|
ミッドガルド | → | |||
【みっどがるど】 | ||||
|
ムジョルニア | → |
|
||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
リアリティ・ストーン | → | |||
【りありてぃ-すとーん】 | ||||
|
リチャード | → | |||
【りちゃーど】 | ||||
|
ロキ | → | |||
【ろき】 | ||||
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名称 | → | |||
【】 | ||||
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アンソニー・ルッソ(監) |
アベンジャーズの戦いから2年。ブラック・ウィドウ(ヨハンソン)と共にS.H.I.E.L.D.の実働部隊S.T.R.I.K.E.でキャプテン・アメリカとして活動するスティーブ・ロジャース(エヴァンス)。生まれ育った70年前とは違和感を覚えつつも、自分の役割を果たしてきたのだが、そんな中で長官であるニック・フューリー(ジャクソン)の行動に違和感を覚えるようになる。更にS.H.I.E.L.D.が目指している世界の完全平和とは、巨大空中母艦ヘリキャリアによる全人類の監視であることをフューリーから聞かされ、果たしてそれが正義なのか?という疑問も生じてきた。そんな折、何者かにフューリーが襲われ、命が奪われてしまうと共に、スティーヴまでもが裏切り者としてS.H.I.E.L.D.に追われることに… 『アベンジャーズ』の一員にして、その頭脳を司る重要キャラとして存在感を見せつけたキャプテン・アメリカの活躍を描く劇場第2弾。 第1作目『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アヴェンジャー』は原作通り第2次大戦を舞台にしたヒーロー作品だったが、国家のプロパガンダとして使われる自分自身の実像と虚像の狭間で悩む姿がとても印象的な作品だった(イーストウッド監督の『父親たちの星条旗』(2006)とのつながりもあって、大変興味深い)。 そんなキャプテン・アメリカも現代に蘇って、復帰作『アベンジャーズ』では、他の超絶パワーのヒーローたちに一歩も引けを取らぬ活躍ぶりを見せつけてくれた。 そして現代を舞台にした2作目。観る前からかなりの期待作だった。 ヒーローを描く作品だと、勿論超絶的なアクションが主題だろうが、そこにどんなドラマ性を盛り込むのかというのが一つの指標でもある。例えば『スパイダーマン』(2002)だと、パワーを持ってしまった思春期の青年の心の問題として、『アイアンマン』は今のアメリカが進めている武器輸出問題と密接に関わりを持って。そんな付加要素こそがヒーローものを観るには大切なのだ。 そこで私自身は何を主題として観たいかといえば、ヒーロー論がここに含まれているかどうか。いろんな付加要素があるにせよ、ヒーローをヒーローたらしめる何かを描こうとしているならば、それが一番面白い。それこそ1作目はそれを真っ正面から描いた作品だからこそ、私の中での評価は高い。 そして本作もやはり社会的な付加要素をきちんと盛り込みつつ、ヒーロー論を描こうとしている。その点はちゃんと評価すべきところだ。 まずここで描こうとしているのは、「平和とは何か?」というストレートな問いであり、それがヒーロー論に結びついている。 ヒーローが守るべきものは、間違いなく人々の平和である。一方国家(あるいは世界平和を目指す組織)が目指すべきものもやはり平和には他ならない。だが、ヒーローが目指すべき平和と国家が目指すべき平和の間には埋めがたい溝が存在する。 なぜなら、ヒーローにはもう一つ重要な、「自由を守る」使命を自らに課しているから。確かに平和はヒーロー自身の悲願かもしれないが、その平和が人を抑圧することでしか成立しないならば、それは望まれるものではない(そう言った平和な世界を作ろうとするのは悪の組織と相場が決まってる)。 本作でS.H.I.E.L.D.が目指しているのは、まさに抑圧による平和な世界となる。ここで明らかにヒーローであるスティーヴとS.H.I.E.L.D.の目的はずれている。 だが、まだこの世界に慣れていないスティーヴは、明確にそれを否定するだけの考えが無く(1作目でもその疑問は少しだけ描かれてもいる。だが、それよりも世界を破壊しかねないヒドラの害毒の方が危ないということで、そこは見ないようにしてきた)、S.H.I.E.L.D.実働部隊として淡々と任務を遂行していた。 一方長官であるフューリーは、その計画の遂行者でありつつ、計画自体に胡散臭いものを感じていた。立場上計画を推進しなければならないが、上層部の考えが一体どこから来ているのか、それを探ろうとしていた。この際、腹心のブラック・ウィドウのみにすべてを託していたものの、スティーヴとは距離を置こうとしていた。 この点において本来のヒーロー的役割はフューリーの方が担っており、主人公スティーヴはあくまで兵隊の一人にすぎない。 ヒーロー論を語る上で、ここはとても重要な要素となった。 ヒーローがヒーローとして立つためには、まず当人が「自分のなすべきこととは?」ということで悩んでこそなのだから。 兵隊として生きることには悩みはない。なにせ上司の命令を聞いてさえいれば、自分は何も考える必要がなく、任務をこなしていればいいだけだし、それが世界平和につながると明されたとおり考えるならば、自己満足も得られる。 スティーヴ自身は、多少モヤモヤしたものを感じてもいたかもしれないが、それを押し殺して兵隊として生きて来た。だが、そんな彼に転機が訪れることとなる。 他でもない。フューリーがしようとしている真の目的が分かってしまったことである。 これを知ってしまった以上、スティーヴは、これまでのように生きることが出来なくなってしまう。 (有能な)兵隊として生きるべきなのか。それともフューリーの遺志を継いで、真相究明に乗り出すべきなのか。ここにヒーローとしての悩みが生じる。 物語のテンポのため、悩む間もなくS.H.I.E.L.D.から追われることになってしまって決断を下すまでもなかったわけだが、この悩みの部分を僅かでも入れられたのは本作の良さでもある。 結果として、物語も中盤になって、ようやくS.H.I.E.L.D.とキャプテン・アメリカとの対決構図がはっきりすることとなった。 正直な話、ここまで来た時、私は体が震えた。キャプテン・アメリカ対S.H.I.E.L.D.の、互いの考える“平和”を通すための対決がこれから描かれようとしている。これは最高に面白いものを見せてくれるはず… …だったのだが、それに関しては裏切られてしまった。 完全にここからが完全に拍子抜け。本来本作で対決すべき“ヒーローの思う平和と組織の考える平和”の対立構造が、結局ヒドラの存在のせいで、深まらずに終わる。これから後、怒涛の展開に飲み込まれるために演出的には面白くなっていくのだが、観てるこっちの心は冷えていく。 本作の後半で私が望んでいたのは、ヒドラなどという悪の組織を登場させることではなく、"平和"という価値観における対決構造だった。 だが、求めていた展開がするっと手から滑り落ちてしまい、後は虚しい気分しか残らなくなってしまった。 できれば、最後までヒドラという存在は出さないでいてほしかった。信念を持って平和のために働くS.H.I.E.L.D.上層部と、間違いを正すために非力ながらも、自分の出来ることをしようというヒーローの、まるでドン・キ・ホーテのような戦いが観たかったのだ。その馬鹿さこそがヒーローとしての存在なんだから。最後に「実はこれはヒドラがやったこと」とぶちまけるんだったら、それで納得はいったんだが、如何せん明かすのが早すぎた。 確かに、物語上は明確に敵の組織の存在を出した方が描きやすいし、燃える展開にも持って行けるだろう。それに観念的な“平和”を出すことは、観ている側を置いてけぼりにしかねない。でも、悩みながら、それでも“平和ってなんだ?”と問い続けるヒーローの姿が観たかった。結果として、後半は演出的には盛り上がったにせよ、変哲のない普通の作品に成り下がってしまった。 それが出来ていれば、本作は最高の作品となり得たのだけど。残念な話だ。 レッドフォードが登場した時は「まさかこの人が出るのか!」と思えたもんだが、この人が演じるなら、どこかの組織ために働くんじゃなくて、たとえ大多数の人に恨まれようとも、自分の信じる平和のために突き進む姿が観たかったところでもある。 |
アーニム | → | |||
【あーにむ】 | ||||
|
アレクサンダー | → | |||
【あれくさんだー】 | ||||
|
インサイト計画 | → | |||
【いん-さいと-けいかく】 | ||||
|
ウィンター・ソルジャー | → | ||||
【うぃんたー-そるじゃー】 | |||||
|
キャプテン・アメリカ | → | |||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
クイックシルバー | → | |||
【くいっっく-しるばー】 | ||||
|
ケイト | → | |||
【けいと】 | ||||
|
サム | → | |||
【さむ】 | ||||
|
S.H.I.E.L.D. | → | |||
【しーるど】 | ||||
|
ジェームズ | → | |||
【じぇーむず】 | ||||
|
ジャスパー | → | |||
【じゃすぱー】 | ||||
|
ジャック | → | |||
【じゃっく】 | ||||
|
ジョルジュ | → | |||
【じょるじゅ】 | ||||
|
スカーレット・ウィッチ | → | |||
【すかーれっと-うぃっち】 | ||||
|
スターン | → | |||
【すたーん】 | ||||
|
スティーヴ | → | |||
【すてぃーう゛】 | ||||
|
S.T.R.I.K.E. | → | |||
【すとらいく】 | ||||
|
トリスケリオン | → | |||
【とりすけりおん】 | ||||
|
ナターシャ | → | |||
【なたーしゃ】 | ||||
|
ニック | → |
|
||||
【にっく】 | ||||||
|
バッキー | → | |||
【ばっきー】 | ||||
|
バトロック | → | |||
【ばとろっく】 | ||||
|
バロン | → | |||
【ばろん】 | ||||
|
ヒドラ | → | |||
【ひどら】 | ||||
|
ファルコン | → | ||||
【ふぁるこん】 | |||||
|
ブラック・ウィドウ | → |
|
|||
【ぶらっく-うぃどう】 | |||||
|
ブロック | → | |||
【ぶろっく】 | ||||
|
ペギー | → | |||
【ぺぎー】 | ||||
|
ヘリキャリア | → | |||
【へり-きゃりあ】 | ||||
|
マリア | → | |||
【まりあ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
|
2014年 ジェームズ・ガン(監) |
||
2014年。かつて地球から拉致され、宇宙海賊ラヴェンジャーズによって育てられ、宇宙でトレジャーハンターとして活躍する地球人ピーター・クイル(プラット)は、育ての親ロナン(ル0カー)を出し抜いて惑星モルグでオーブを手に入れる。だがそれはこの宇宙そのものを根本から変えてしまう危険なもので、そのオーブを狙い、野望に燃えるクリー人ロナン(ペイス)が配下の殺し屋ガモーラ(サルダナ)を派遣する。オーブを売り払うため惑星ザンダーにやってきたピーターを襲うガモーラ。そこに賞金首ピーターを狙い、アライグマ型宇宙人のロケットと相棒のグルートが加わり、町を大混乱に陥れる… これまで『スパイダーマン』(2002)、『X−メン』そして『アベンジャーズ』という3つの系列のヒーロー作品を映画化してきたMARVELによる新しいヒーローシリーズの開始となる作品(ここでは『デアデビル』と『ファンタスティック・フォー』等は無視する)。これは私は全く知らない作品でもあり、正直、予告の時点では観る気もしてなかったのだが、あまりに評判が良く、とりあえず観ておいたほうがいいかな?という思いに駆られ、時間を作って観に行ってきた。 出来で言うなら、演出部分はきっちり作りこまれているし、物語は単純ながらヒーローものとして重要な部分をしっかり抑えつつ、しっかりしたものとして出来ていた。 本作の大きな売りは、物語が古くさいところと言える。 ヒーローものであるにかかわらず、主人公のピーターが普通の人間という部分に大きな特徴がある。たいして力は強くないし、特殊な能力を持つわけでも、財力があるわけでもない。そんな普通の人間が、持ち前の機転と度胸で特殊能力者たちを率いて戦っていくということ。主人公は様々な特殊能力を持ったキャラ立ちを統合するリーダーであるという、ありそうでなかった設定だ。正確には別段ピーターはリーダーって訳ではないのだが、気が付くといつも中心にいて、時に仲間たちを励まし、時にからかったりもして、仲間のやる気を引き出し、反発していた仲間たちをやがてひとつにまとめあげていく。その過程を楽しむのが醍醐味だろう。単に主人公が格好いいとか、物語にメリハリがあるとかよりも、地に足の着いた昔風の物語構成が何よりの面白さになってるのだろう。なんかハリウッド黄金期の物語を観ている感じだ。ピーターをとりまく仲間たちの個性もどこか牧歌的で、ピーターの存在をきちんと立てるように作られているのも良い具合。基本的に殆どのキャラが善人だし。ほとんど使い捨て状態のデル・トロも楽しそうだったし。 …ということで、本作は古くて新しい作品ということで評価するのが妥当だが、これを更に面白くしてるのがもう一つある。 それが、80年代というキーワードだ。 ピーターは1988年にアブダクションされたのだが、その際、手にあったカセットテープとウォークマンを大切に保管し、今もそれを使って音楽を聞いている。それで、映画本編も全編にわたって80年代ポップミュージックが使われているわけだが、それが実に良い演出になってる。80年代ポップミュージックがこれだけSFにぴったりくるってことをしっかりと示しているし、ピーターのテープに録音された音楽が、一体誰の歌だろう?と思えるのも良い。又、ピーターの知識が基本的に80年台で止まっているので、その当時の映画のキーワードが次々と出てくるところでニヤニヤできる。まあ、私なんぞにはぴったりの作品だってことだろう。40代の映画ファンに対して出されたメッセージを受け取れる人には、まさに幸せを感じさせる作りだな。特に『フットルース』(1984)好きな人だったら、いろんなメッセージを受け取れると思う。 |
I am Groot | → | |||
【あい-あむ-ぐるーと】 | ||||
|
インフィニティ・ストーン | → | |||
【いんふぃにてぃ-すとーん】 | ||||
|
We are Groot | → | |||
【うぃー-あー-ぐるーと】 | ||||
|
オーブ | → | |||
【おーぶ】 | ||||
|
ガモーラ | → | |||
【がもーら】 | ||||
|
キルン | → | |||
【きるん】 | ||||
|
クラグリン | → |
|
||||
【くらぐりん】 | ||||||
|
クリー | → | |||
【くりー】 | ||||
|
グルート | → |
|
||||
【ぐるーと】 | ||||||
|
コラス | → | |||
【こらす】 | ||||
|
コレクター | → | |||
【これくたー】 | ||||
|
サノス | → | |||
【さのす】 | ||||
|
スター・ロード | → |
|
||||
【すたー-ろーど】 | ||||||
|
ダーク・アスター号 | → | |||
【だーく-あすたー-ごう】 | ||||
|
タニリーア | → | |||
【たにりーあ】 | ||||
|
ドラックス | → |
|
||||
【どらっくす】 | ||||||
|
ネビュラ | → |
|
||||
【ねびゅら】 | ||||||
|
ノーウェア | → | |||
【のーうぇあ】 | ||||
|
ノバ | → | |||
【のば】 | ||||
|
ノバ・コーズ | → | |||
【のば-こーず】 | ||||
|
ハワード | → | |||
【はわーど】 | ||||
|
ピーター | → |
|
||||
【ぴーたー】 | ||||||
|
ミラノ号 | → | |||
【みらの-ごう】 | ||||
|
ヤカの矢 | → | |||
【やか-の-や】 | ||||
|
ヨンドゥ | → | |||
【よんどぅ】 | ||||
|
ラヴェジャーズ | → | |||
【らう゛ぇじゃーず】 | ||||
|
ローマン | → | |||
【ろーまん】 | ||||
|
ロケット | → |
|
||||
【ろけっと】 | ||||||
|
ロナン | → | |||
【ろなん】 | ||||
|
惑星ザンダー | → | |||
【わくせい-ざんだー】 | ||||
|
惑星モラグ | ||||
【わくせい-もらぐ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
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アイアンマン | → |
|
||||
【あいあん-まん】 | ||||||
|
アイアンレギオン | → | ||||
【あいあん-れぎおん】 | |||||
|
アベンジャーズ | → |
|
||||
【あべんじゃーず】 | ||||||
|
インフィニティ・ガントレット | → | |||
【いんふぃにてぃ-がんとれっと】 | ||||
|
ヴィジョン | → | ||||
【う゛ぃじょん】 | |||||
|
ヴィブラニウム | → |
|
||||
【う゛ぃぶらにうむ】 | ||||||
|
ウォーマシン | → | ||||||
【うぉー-ましん】 | |||||||
|
ウルトロン | → | ||||
【うるとろん】 | |||||
|
ウルトロン計画 | → | |||
【うるとろん-けいかく】 | ||||
|
ウルトロン・セントリー | → |
|
||||
【うるとろん-せんとりー】 | ||||||
|
ウルトロン・プライム | → | |||
【うるとろん-ぷらいむ】 | ||||
|
ウルトロンマーク1 | → | |||
【うるとろん-まーく-わん】 | ||||
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エリック | → | |||
【えりっく】 | ||||
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キャプテン・アメリカ | → | |||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
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クイック・シルバー | → | ||||
【くいっく-しるばー】 | |||||
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クインジェット | → | |||
【くいんじぇっと】 | ||||
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クリント | → | |||
【くりんと】 | ||||
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クレードル | → | |||
【くれーどる】 | ||||
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サノス | → | |||
【さのす】 | ||||
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サム | → | |||
【さむ】 | ||||
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J.A.R.V.I.S. | → | |||
【じゃーう゛ぃす】 | ||||
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スカーレット・ウィッチ | → |
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【すかーれっと-うぃっち】 | ||||||
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スティーヴ | → | |||
【すてぃーう゛】 | ||||
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ストラッカー | → | |||
【すとらっかー】 | ||||
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セプター | → | |||
【せぷたー】 | ||||
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ソー | → |
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【そー】 | ||||||
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チョ | → | |||
【ちょ】 | ||||
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トニー | → |
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【とにー】 | ||||||
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ナターシャ | → | |||
【なたーしゃ】 | ||||
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ニック | → |
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【にっく】 | ||||||
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ハルク | → |
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||||
【はるく】 | ||||||
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ハルク・バスター | → | ||||
【はるく-ばすたー】 | |||||
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ピエトロ | → | |||
【ぴえとろ】 | ||||
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ファルコン | → | |||
【ふぁるこん】 | ||||
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F.R.I.D.A.Y. | → | |||
【ふらいでい】 | ||||
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ブラックウィドウ | → | |||
【ぶらっく-うぃどう】 | ||||
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ブルース | → |
|
||||
【ぶるーす】 | ||||||
|
ホークアイ | → | |||
【ほーく-あい】 | ||||
|
マーク43 | → | |||
【まーく-ふぉーてぃすりー】 | ||||
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マーク45 | → | ||||
【まーく-ふぉーてぃふぁいぶ】 | |||||
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マーク44 | → | |||
【まーく-ふぉーてぃふぉー】 | ||||
|
マリア | → | |||
【まりあ】 | ||||
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ムジョルニア | → |
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||||
【むじょるにあ】 | ||||||
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ユリシーズ | → | |||
【ゆりしーず】 | ||||
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リスト | → | |||
【りすと】 | ||||
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ローディ | → | |||
【ろーでぃ】 | ||||
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ローラ | → | |||
【ろーら】 | ||||
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ロキの杖 | → | |||
【ろき-の-つえ】 | ||||
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ワカンダ | → | |||
【わかんだ】 | ||||
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ワンダ | → | |||
【わんだ】 | ||||
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名称 | → | |||
【】 | ||||
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窃盗罪で服役していたスコット・ラング(ラッド)。出所したが、働き口もなく、離婚した妻からもすげなくあしらわれてしまう。仕方なく刑務所仲間の儲け話に乗って、ある富豪の家に押し入るのだが、そこで彼が見つけたのは一着のスーツだけだった。実はこれらは全て周到に用意された出来事であり、その家の主ハンク・ピム(ダグラス)が自分を“アントマン”にするためだったと知らされるのだが… 半世紀以上の歴史を持つアメリカのコミック誌マーベルは数多くのヒーローを生みだしてきた。その中で、“最も小さなヒーロー”とされる、体長5センチのヒーロー、アントマンが映画の仲間入りを果たした。 サイズがサイズだけにこれまではなかなか映像化出来にくかったが(勿論知名度の問題もあるけど)、CG技術の進歩はこんなヒーローも問題無く描けるようになったのは喜ばしい。 それでこんな小さなヒーローをどう描く?と言う点が問題となるが、その選択は、“オーソドックスなヒーローもの”となった。 では逆にオーソドックスなヒーローとは?と言う問題だが、それは詰まるところ、“命をかけて世界を守る存在”と言う事であり、変な回り道をせず、まっすぐ正義のために戦っていく者が描かれることとなった訳だ。 これに関しては全く文句はない。複雑な背景と、主義主張を主題とするヒーローも悪くないが、人に言われるまま、疑問を持たずにまっすぐ正義のために働く単純なヒーロー像が逆に新鮮だし、その戦いは観ていてとても楽しい。それにこれまでに無い大きさでのアクションなんだから、それを存分に活かしたアクションの演出は見事。 一方、演出の楽しさ以外は語るべき所が全くないと言うのも確かで、深く考えないで観ることだけをお薦めしたい。それが一番正しい鑑賞方法だ。 ところで一つ(二つ?)だけツッコミをば。 どんな物質も極小に出来るというピム粒子だが、その説明は「原子間の距離を縮める」とされている。しかしそれだと重量は全く変化しない。つまり、あれだけ小さくなっても重さは90キロくらいあると言う事になる…あんな動きは出来ないよね? そしてその理論を進ませると、極小サイズから更に小さくなると言う事は、ブラックホール化するということになる。周囲に凄まじい影響を与えることと時間の概念が狂うことになるのだが、そこは全くスルーか。 |
アントマン | → | ||||
【あんと-まん】 | |||||
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アントマンスーツ | → | |||
【あんと-まん-すーつ】 | ||||
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イエロージャケット | → | |||
【いえろー-じゃけっと】 | ||||
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ウィンター・ソルジャー | → | |||
【うぃんたー-そるじゃー】 | ||||
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カート | → | |||
【かーと】 | ||||
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キャプテンアメリカ | → | |||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
サム | → | |||
【さむ】 | ||||
|
S.H.I.E.L.D. | → | |||
【しーるど】 | ||||
|
ジャネット | → | |||
【じゃねっと】 | ||||
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スコット | → | |||
【すこっと】 | ||||
|
スティーヴ | → | |||
【すてぃーう゛】 | ||||
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ダレン | → | |||
【だれん】 | ||||
|
デイヴ | → | |||
【でいう゛】 | ||||
|
パクストン | → | |||
【ぱくすとん】 | ||||
|
ハワード | → | |||
【はわーど】 | ||||
|
ハンク | → | |||
【はんく】 | ||||
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ピム・コーポレーション | → | |||
【ぴむ-こーぽれーしょん】 | ||||
|
ピム粒子 | → | |||
【ぴむ-りゅうし】 | ||||
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ファルコン | → | |||
【ふぁるこん】 | ||||
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ペギー | → | |||
【ぺぎー】 | ||||
|
ホープ | → | |||
【ほーぷ】 | ||||
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マギー | → | |||
【まぎー】 | ||||
|
ルイス | → | |||
【るいす】 | ||||
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ワスプ | → | |||
【わすぷ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
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2016年 ルッソ兄弟(監) |
アート・オブ・シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(書籍) |
アイアンマン | → |
|
||||
【あいあん-まん】 | ||||||
|
アントマン | → | |||
【あんと-まん】 | ||||
|
ヴィヴラニウム | → |
|
||||
【う゛ぃう゛らにうむ】 | ||||||
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ヴィジョン | → | |||
【う゛ぃじょん】 | ||||
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ウィンター・ソルジャー | → | |||
【うぃんたー-そるじゃー】 | ||||
|
ウォーマシン | → | ||||||
【うぉー-ましん】 | |||||||
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エヴェレット | → | |||
【えう゛ぇれっと】 | ||||
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エージェント13 | → | |||
【えーじぇんと-さーてぃん】 | ||||
|
キャプテン・アメリカ | → | |||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
クリント | → | |||
【くりんと】 | ||||
|
クロスボーンズ | → | |||
【くろす-ぼーんず】 | ||||
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サディアス | → | |||
【さでぃあす】 | ||||
|
サム | → | |||
【さむ】 | ||||
|
ジェームズ | → | |||
【じぇーむず】 | ||||
|
ジャイアントマン | → | |||
【じゃいあんと-まん】 | ||||
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シャロン | → | |||
【しゃろん】 | ||||
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スカーレット・ウィッチ | → |
|
||||
【すかーれっと-うぃっち】 | ||||||
|
スコット | → | |||
【すこっと】 | ||||
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スティーヴ | → | |||
【すてぃーう゛】 | ||||
|
スパイダーマン | → | |||
【すぱいだー-まん】 | ||||
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ソコヴィア協定 | → | |||
【そこう゛ぃあ-きょうてい】 | ||||
|
チーム・アイアンマン | → | |||
【ちーむ-あいあん-まん】 | ||||
|
チーム・キャプテン・アメリカ | → | |||
【ちーむ-きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
テイ・チャカ | → | |||
【てい-ちゃか】 | ||||
|
テイ・チャラ | → | |||
【てい-ちゃら】 | ||||
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トニー | → |
|
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【とにー】 | ||||||
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ナターシャ | → | |||
【なたーしゃ】 | ||||
|
バッキー | → | |||
【ばっきー】 | ||||
|
ハワード | → | |||
【はわーど】 | ||||
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ピーター | → |
|
||||
【ぴーたー】 | ||||||
|
ファルコン | → | |||
【ふぁるこん】 | ||||
|
F.R.I.D.A.Y. | → | |||
【ふらいでい】 | ||||
|
ブラック・ウィドウ | → |
|
|||
【ぶらっく-うぃどう】 | |||||
|
ブロック | → | |||
【ぶろっく】 | ||||
|
ヘルムート | → | |||
【へるむーと】 | ||||
|
ホークアイ | → | |||
【ほーく-あい】 | ||||
|
マーク46 | → | |||
【まーく-ふぉーてぃ-しっくす】 | ||||
|
マリア | → | |||
【まりあ】 | ||||
|
メイ | → | |||
【めい】 | ||||
|
ラフト刑務所 | → | |||
【らふと-けいむしょ】 | ||||
|
レッドウィング | → | |||
【れっど-うぃんぐ】 | ||||
|
ローディ | → | |||
【ろーでぃ】 | ||||
|
ワカンダ | → |
|
||||
【わかんだ】 | ||||||
|
ワンダ | → | |||
【わんだ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
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|
|||||
アガモットの眼 | → |
|
||||
【あがもっと-の-め】 | ||||||
|
アストラル・ディメンション | → | |||
【あすとらる-でぃめんしょん】 | ||||
|
ウォン | → |
|
||||
【うぉん】 | ||||||
|
エンシェント・ワン | → | |||
【えんしぇんと-わん】 | ||||
|
カエシリウス | → | |||
【かえしりうす】 | ||||
|
カマー・タージ | → |
|
||||
【かまー-たーじ】 | ||||||
|
クリスティン | → |
|
||||
【くりすてぃん】 | ||||||
|
サンクタム | → | |||
【さんくたむ】 | ||||
|
ジョナサン | → | |||
【じょなさん】 | ||||
|
スティーヴン | → | |||
【すてぃーう゛ん】 | ||||
|
ストロング・ゼロッツ | → | |||
【すとろんぐ-ゼロッツ】 | ||||
|
スリング・リング | → |
|
||||
【すりんぐ-りんぐ】 | ||||||
|
ソーサラー・スプリーム | → | |||
【そーさらー-すぷりーむ】 | ||||
|
ダーク・ディメンション | → | |||
【だーく-でぃめんしょん】 | ||||
|
ドクター・ストレンジ | → |
|
||||
【どくたー-すとれんじ】 | ||||||
|
ドルマムゥ | → | |||
【どるまむぅ】 | ||||
|
ニコデマス | → | |||
【にこでます】 | ||||
|
浮遊マント | → |
|
||||
【ふゆう-まんと】 | ||||||
|
マルチバース | → | |||
【まるち-ばーす】 | ||||
|
ミラー・ディメンション | → | |||
【みらー-でぃめんしょん】 | ||||
|
モルド | → | |||
【もるど】 | ||||
|
ルシアン | → | |||
【るしあん】 | ||||
|
レリック | → | |||
【れりっく】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
|
|
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ミッドガルドでのウルトロンの戦いからアスガルドに帰還したソー(ヘムズワース)は、宇宙を滅ぼしかねないインフィニティ・ストーンの存在を知り、宇宙の平和のために9つの世界を飛び回りつつインフィニティ・ストーンの手がかりを探していた。巨神スルトとの戦いで疲弊したため、休養のためにアスガルドに戻ったソーは、玉座に座っているのがオーディンではなく、死んだはずの義弟のロキ(ヒドルストン)であることを知る。ロキに詰め寄ってミッドガルドに蟄居状態のオーディンを迎えに行くが、二人と出会ったオーディンはかつて凶悪すぎるために封印されていた二人の姉ヘラが目を覚ましたことを告げて消滅してしまう。オーディンの言葉通り、突如アスガルドに現れたヘラはあっという間にアスガルドを蹂躙してしまう。ソーとロキの攻撃までも全く通用しないどころかムジョルニアまで破壊されてしまい、更に宇宙の果てにはじき出されてしまうのだった。力を失い、奴隷商に連れ去られてしまったソーは、剣闘士として売られてしまう。 マイティ・ソーのシリーズの第3作に当たる本作。MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)も本作で17作。MCUの時間軸的に言えばアベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015)でアスガルドに帰って行ったソーが何をしたかということが描かれていく話。その間にシビル・ウォーがあって、地球ではヒーローが二分されているが、ソーはそれには関わらず、あくまで自分一人で宇宙を救いに行っていたことが示されている。 前作となるマイティ・ソー ダーク・ワールド(2013)の強烈なオチでアスガルドはロキによって支配されてしまうのだが、それでロキが何をしたかというと、何にもしなかったというのが面白い。かつてアベンジャーズ(2012)で地球をサノスに売り渡すほどのことをしたロキだから、何かしらの目的があるのだろうと思っていたのだが、その実は単に王座でぬくぬく暮らすことくらいしか考えてなかったというのが、いかにもロキらしいポンコツぶりだった。やったことと言えば、精々兄のソーにちょっと嫌がらせをするくらい。別段アスガルドを改革させようとか、あるいは内部から崩壊させようとかいうことを一切してない。実に分かりやすい小悪人だった(立ち位置で言うならライオン・キング(1994)のスカーに近い)。そのお陰でアスガルドは少しずつ悪くなっていくが、一応形としてはまだ健在という状況から始まる。 外見は変わってないが、ロキが勝手をしてることで内実はボロボロ。あと一押しすればアスガルドが崩壊するという状況の中で話が始められたのはなかなか絶妙な始まりとも言える。その一押しをする存在であるヘラが現れ、あっけなくアスガルドが壊れてしまう理由付けが出来ていたから。 このお陰でほぼ全編にわたって展開されるはずのアスガルド崩壊があっけなく描かれてしまったし、あまりにあっけなさ過ぎてしんみりする必要が無いし、その分コメディパートに時間を取る事が出来た。 本来だったら失われたアスガルドの奪還こそ本道なのだが、結局この作品、剣闘士として戦うソーの話ばかりが出てきて、メインの話は本当にあっけなく済ましてしまう。 だからこの作品はメインの話がかなり脇に寄せられ、タイトル通りバトルロイヤルパートにえらく時間を使っているのが特徴。よくこんなぶっ飛んだもの作れたものだ。 それとラスト。この展開は予想外で、このラストシーンの直後にアベンジャーズ インフィニティ・ウォー(2018)が始まるため、必見。 実はこの作品、劇場をスルーしていたのだが、この展開を知って、これは劇場で観るべきだったかと後悔した。MCUで劇場で観てないのが4本あるが、これ観なかったのが一番後悔した(アニメ版ゴジラとこちらのどちら観るか?と言われたら、私には選択肢は一つしかなかった)。 |
アスガルド | → |
|
||||
【あすがるど】 | ||||||
|
ヴァーラススキャルヴ | → | |||
【う゛ぁーらすすきゃるう゛】 | ||||
|
ヴァルキリー | → | |||
【う゛ぁるきりー】 | ||||
|
ウォーソング | → | |||
【うぉーそんぐ】 | ||||
|
ウォーリアーズ・スリー | → | |||
【うぉーりあーず-すりー】 | ||||
|
ヴォルスタッグ | → | |||
【う゛ぉるすたっぐ】 | ||||
|
永久なる炎 | → | |||
【えいきゅう-なる-ほのお】 | ||||
|
エインヘリャル | → | |||
【えいんへりゃる】 | ||||
|
エターナル・フレイム | → | |||
【えたーなる-ふれいむ】 | ||||
|
オーディン | → | |||
【おーでぃん】 | ||||
|
クインジェット | → | |||
【くいんじぇっと】 | ||||
|
グランドマスター | → | |||
【ぐらんど-ますたー】 | ||||
|
クロナン人 | → | |||
【くろなん-じん】 | ||||
|
グングニル | → | |||
【ぐんぐにる】 | ||||
|
コーグ | → |
|
||||
【こーぐ】 | ||||||
|
コモドール | → | |||
【こもどーる】 | ||||
|
サカール | → | |||
【さかーる】 | ||||
|
サンクタム | → | |||
【さんくたむ】 | ||||
|
サンクチュアリII | → | |||
【さんくちゅあり-つー】 | ||||
|
シェイディ・エイカーズ・ケアホーム | → | |||
【しぇいでぃ-えいかーず-けあ-ほーむ】 | ||||
|
スカージ | → | |||
【すかーじ】 | ||||
|
スキフ | → | |||
【すきふ】 | ||||
|
スクラッパーズ | → | |||
【すくらっぱーず】 | ||||
|
スクラッパー142 | → | |||
【すくらっぱー-わんふぉーつー】 | ||||
|
ステイツマン | → | |||
【すていつまん】 | ||||
|
スペース・ストーン | → | |||
【すぺーす-すとーん】 | ||||
|
スルト | → | |||
【すると】 | ||||
|
ソー | → |
|
||||
【そー】 | ||||||
|
デス&トロイ | → | |||
【です-とろい】 | ||||
|
デッド・ガーズ | → | |||
【でっど-がーず】 | ||||
|
ドクター・ストレンジ | → |
|
||||
【どくたー-すとれんじ】 | ||||||
|
トパーズ | → | |||
【とぱーず】 | ||||
|
ドラゴンファング | → | |||
【どらごん-ふぁんぐ】 | ||||
|
トワイライト・ソード | → | |||
【とわいらいと-そーど】 | ||||
|
ナターシャ | → | |||
【なたーしゃ】 | ||||
|
ネクロソード | → | |||
【ねくろ-そーど】 | ||||
|
ネクロブレード | → | |||
【ねくろ-ぶれーど】 | ||||
|
ハルク | → |
|
||||
【はるく】 | ||||||
|
ファンドラル | → | |||
【ふぁんどらる】 | ||||
|
フェンリス・ウルフ | → | |||
【ふぇんりす-うるふ】 | ||||
|
ブラッドアックス | → | |||
【ぶらっど-あっくす】 | ||||
|
ブリュンヒルデ | → |
|
||||
【ぶりゅんひるで】 | ||||||
|
ブルース | → |
|
||||
【ぶるーす】 | ||||||
|
ヘイムダル | → |
|
||||
【へいむだる】 | ||||||
|
ヘラ | → | |||
【へら】 | ||||
|
ホーガン | → | |||
【ほーがん】 | ||||
|
ホーフンド | → | |||
【ほーふんど】 | ||||
|
ムジョルニア | → |
|
||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
メルト・ステッキ | → | |||
【めると-すてっき】 | ||||
|
四次元キューブ | → | |||
【よじげん-きゅーぶ】 | ||||
|
ラグナロク | → | |||
【らぐなろく】 | ||||
|
レリック | → | |||
【れりっく】 | ||||
|
ロキ | → | |||
【ろき】 | ||||
|
惑星リア | → | |||
【わくせい-りあ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
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2017年 ジェームズ・ガン(監) |
||||
アイーシャ | → | |||
【あいーしゃ】 | ||||
|
アダム | → | |||
【あだむ】 | ||||
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アニュラクス・バッテリー | → | |||
【あにゅらくす-ばってりー】 | ||||
|
アビリクス | → | |||
【あびりくす】 | ||||
|
エゴ | → | |||
【えご】 | ||||
|
ガモーラ | → | |||
【がもーら】 | ||||
|
クラグリン | → |
|
||||
【くらぐりん】 | ||||||
|
グルート | → |
|
||||
【ぐるーと】 | ||||||
|
スタカー | → | |||
【すたかー】 | ||||
|
ソヴリン人 | → | |||
【そう゛りん-じん】 | ||||
|
タルク | → | |||
【たるく】 | ||||
|
テイザーフェイス | → | |||
【ていざーふぇいす】 | ||||
|
デヴィッド | → | |||
【でう゛ぃっど】 | ||||
|
天界人 | → | |||
【てんかい-じん】 | ||||
|
ドラックス | → |
|
||||
【どらっくす】 | ||||||
|
ネビュラ | → |
|
||||
【ねびゅら】 | ||||||
|
ハワード | → | |||
【はわーど】 | ||||
|
ピーター | → |
|
||||
【ぴーたー】 | ||||||
|
ベビー・グルート | → | |||
【べびー-ぐるーと】 | ||||
|
マンティス | → |
|
||||
【まんてぃす】 | ||||||
|
ミラノ号 | → | |||
【みらの-ごう】 | ||||
|
メレディス | → | |||
【めれでぃす】 | ||||
|
ヨンドゥ | → | |||
【よんどぅ】 | ||||
|
ラヴェジャーズ | → | |||
【らう゛ぇじゃーず】 | ||||
|
ロケット | → |
|
||||
【ろけっと】 | ||||||
|
惑星エゴ | → | |||
【わくせい-えご】 | ||||
|
惑星ソヴリン | → | |||
【わくせい-そう゛りん】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
|
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ソコヴィア協定の賛否を巡りキャプテン・アメリカ側で戦ったアントマン=スコット・ラング(ラッド)は前科者となってしまった。司法取引でアメリカに送られたものの、アントマンとしての活動は禁止されてしまう。二年の軟禁生活を終える直前、スコットは粒子世界の夢を見、かつて粒子世界に消えた初代ワスプのジャネット(ファイファー)がそこで助けを待っている光景を見る。そこで絶縁状態だったハンク・ピム(ダグラス)とその娘ホープ(リリー)と連絡を取ってみることにした。 マーベル・シネマティック・ユニヴァースも本作で20作目。シビル・ウォー キャプテン・アメリカ(2016)の二年後にあたり、アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(2018)と同じ時間軸で展開する。サノスがインフィニティ・ガントレットを発動するその瞬間までの話なので、アフリカでアベンジャーズ達が戦ってる背後でアメリカでは何が起こっていたかを描く事になる。 それで何をやっていたかというと、ストレートでヒロイックな救出劇だった。 本作の目的はかつて限度を超えた縮小をしてしまい粒子の世界に行ってしまったジャネットを救うこと。それは違法な方法なので、そこに至るまでのアクションを描く事になる。その過程がとてもストレートで、こう言っては何だが、昔懐かしい古いSFヒーロー作品そのまんま。その分安心できるというか、なんか見慣れた感じ。 ストーリーの弱さの問題は、主人公のスコットのモチベーションの低さによるものだろう。一作目の『アントマン』ではいろんな意味で崖っぷちからの脱出劇だったためにスコットのモチベーションが高く、それが緊張感を与えていたが、この作品ではスコットは基本的に満たされた状態のために、どうしてもテンションが低くなる。 観ていてテンションの低さが分かるため、ストーリーが今ひとつと言った感じになってしまった。 MCUの中に入れるには些か単純すぎる話だが、MCUは幅があるので、こう言うのもあって良いんだろう。 むしろこの作品で重要なのは後にシリーズのキーとなる粒子世界の存在と、ラストシーンでその粒子世界の中に残されてしまったスコットの存在となるだろう。この話が意味を持つのは『アベンジャーズ エンドゲーム』(2019)になってから。そのための予習として観るべき作品である。 |
アニトロブ | → | |||
【あにとろぶ】 | ||||
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アントマン | → | |||
【あんと-まん】 | ||||
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ウーズ | → | |||
【うーず】 | ||||
|
エイヴァ | → | |||
【えいう゛ぁ】 | ||||
|
カート | → | |||
【かーと】 | ||||
|
キャシー | → | |||
【きゃしー】 | ||||
|
ゴースト | → | |||
【ごーすと】 | ||||
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ジム | → | |||
【じむ】 | ||||
|
ジャネット | → | |||
【じゃねっと】 | ||||
|
スコット | → | |||
【すこっと】 | ||||
|
スタルツ | → | |||
【すたるつ】 | ||||
|
ソコヴィア協定 | → | |||
【そこう゛ぃあ-きょうてい】 | ||||
|
ソニー | → | |||
【そにー】 | ||||
|
デイヴ | → | |||
【でいう゛】 | ||||
|
ノックス | → | |||
【のっくす】 | ||||
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バーリー | → | |||
【ばーりー】 | ||||
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ハンク | → | |||
【はんく】 | ||||
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ピム粒子 | ||||
【ぴむ-りゅうし】 | ||||
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ホープ | → | |||
【ほーぷ】 | ||||
|
マギー | → | |||
【まぎー】 | ||||
|
量子トンネル | → | |||
【りょうし-とんねる】 | ||||
|
ルイス | → | |||
【るいす】 | ||||
|
ワスプ | → | |||
【わすぷ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
|
|||||
アヨ | → | |||
【あよ】 | ||||
|
ヴィヴラニウム | → |
|
||||
【う゛ぃう゛らにうむ】 | ||||||
|
ウィンターソルジャー | → | |||
【うぃんたー-そるじゃー】 | ||||
|
ウカビ | → | |||
【うかび】 | ||||
|
ウンジョブ | → | |||
【うんじょぶ】 | ||||
|
エヴェレット | → | |||
【えう゛ぇれっと】 | ||||
|
エムバク | → | |||
【えむばく】 | ||||
|
エリック | → | |||
【えりっく】 | ||||
|
オコエ | → | |||
【おこえ】 | ||||
|
キルモンガー | → | |||
【きる-もんがー】 | ||||
|
ジャバリ族 | → | |||
【じゃばり-ぞく】 | ||||
|
シュリ | → |
|
||||
【しゅり】 | ||||||
|
神秘のハーブ | → | |||
【しんぴ-の-はーぶ】 | ||||
|
ズリ | → | |||
【ずり】 | ||||
|
ティ・チャカ | → | |||
【てぃ-ちゃか】 | ||||
|
ティ・チャラ | → |
|
||||
【てぃ-ちゃら】 | ||||||
|
ドーラ・ミラージュ | → |
|
||||
【どーら-みらーじゅ】 | ||||||
|
ナキア | → |
|
||||
【なきあ】 | ||||||
|
バッキー | → | |||
【ばっきー】 | ||||
|
ハヌマン | → | |||
【はぬまん】 | ||||
|
ブラックパンサー | → |
|
||||
【ぶらっく-ぱんさー】 | ||||||
|
ユリシーズ | → | |||
【ゆりしーず】 | ||||
|
ラモンダ | → |
|
||||
【らもんだ】 | ||||||
|
ワカンダ | → |
|
||||
【わかんだ】 | ||||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
|
2018年 ルッソ兄弟 |
||||
アイアン・スパイダー | → | |||
【あいあん-すぱいだー】 | ||||
|
アイアンマン | → |
|
||||
【あいあん-まん】 | ||||||
|
アウトライダーズ | → | |||
【あうと-らいだーず】 | ||||
|
アガモットの眼 | → |
|
||||
【あがもっと-の-め】 | ||||||
|
アスガルド | → |
|
||||
【あすがるど】 | ||||||
|
アヨ | → | |||
【あよ】 | ||||
|
インフィニティ・ガントレット | → | |||
【いんふぃにてぃ-がんとれっと】 | ||||
|
インフィニティ・ストーン | → | |||
【いんふぃにてぃ-すとーん】 | ||||
|
ヴィジョン | → | |||
【う゛ぃじょん】 | ||||
|
ウォーマシーン | → | |||
【うぉー-ましーん】 | ||||
|
ウォン | → |
|
||||
【うぉん】 | ||||||
|
エイトリ | → | |||
【えいとり】 | ||||
|
エボニー・マウ | → | |||
【えぼにー-まう】 | ||||
|
エムバク | → | |||
【えむばく】 | ||||
|
オコエ | → | |||
【おこえ】 | ||||
|
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー | → |
|
||||
【がーでぃあんず-おぶ-ぎゃらくしー】 | ||||||
|
カマー・タージ | → |
|
||||
【かまー-たーじ】 | ||||||
|
ガモーラ | → | |||
【がもーら】 | ||||
|
カル・オブシディアン | → | |||
【かる-おぶしでぃあん】 | ||||
|
キャプテン・アメリカ | → | |||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
Qシップ | → | |||
【きゅー-しっぷ】 | ||||
|
クインジェット | → | |||
【くいん-じぇっと】 | ||||
|
グルート | → |
|
||||
【ぐるーと】 | ||||||
|
コーヴァス・グレイブ | → | |||
【こーう゛ぁす-ぐれいぶ】 | ||||
|
コレクター | → | |||
【これくたー】 | ||||
|
サディアス | → | |||
【さでぃあす】 | ||||
|
サノス | → | |||
【さのす】 | ||||
|
サム | → | |||
【さむ】 | ||||
|
サンクタム | → | |||
【さんくたむ】 | ||||
|
サンクチュアリII | → | |||
【さんくちゅあり-つー】 | ||||
|
ジェームズ | → | |||
【じぇーむず】 | ||||
|
シュリ | → |
|
||||
【しゅり】 | ||||||
|
スカーレット・ウィッチ | → |
|
||||
【すかーれっと-うぃっち】 | ||||||
|
スティーヴ | → | |||
【すてぃーう゛】 | ||||
|
スティーヴン | → | |||
【すてぃーう゛ん】 | ||||
|
ステイツマン | → | |||
【すていつまん】 | ||||
|
ストーム・ブレイカー | → |
|
||||
【すとーむ-ぶれいかー】 | ||||||
|
スパイダーマン | → | |||
【すぱいだー-まん】 | ||||
|
スペース・ストーン | → | |||
【すぺーす-すとーん】 | ||||
|
全てだ | → | サノス | ||
【すべて-だ】 | ||||
|
ソウル・ストーン | → | |||
【そうる-すとーん】 | ||||
|
ソー | → |
|
||||
【そー】 | ||||||
|
タイム・ストーン | → | |||
【たいむ-すとーん】 | ||||
|
タニリーア | → | |||
【たにりーあ】 | ||||
|
ティ・チャラ | → |
|
||||
【てぃ-ちゃら】 | ||||||
|
ドクター・ストレンジ | → |
|
||||
【どくたー-すとれんじ】 | ||||||
|
トニー | → |
|
||||
【とにー】 | ||||||
|
ドラックス | → |
|
||||
【どらっくす】 | ||||||
|
ニック | → |
|
||||
【にっく】 | ||||||
|
ネクロクラフト | → | |||
【ねくろくらふと】 | ||||
|
ネッド | → | |||
【ねっど】 | ||||
|
ネビュラ | → |
|
||||
【ねびゅら】 | ||||||
|
ノーウェア | → | |||
【のーうぇあ】 | ||||
|
バッキー | → | |||
【ばっきー】 | ||||
|
ハルク | → |
|
||||
【はるく】 | ||||||
|
ハルク・バスター・マーク2 | → | |||
【はるく-ばすたー-まーく-つー】 | ||||
|
パワー・ストーン | → | |||
【ぱわー-すとーん】 | ||||
|
ピーター | → |
|
||||
【ぴーたー】 | ||||||
|
ビフレスト | → | |||
【びふれすと】 | ||||
|
ビフレストの剣 | → | |||
【びふれすと-の-けん】 | ||||
|
ファルコン | → | |||
【ふぁるこん】 | ||||
|
F.R.I.D.A.Y. | → | |||
【ふらいでー】 | ||||
|
ブラックオーダー | → | |||
【ぶらっく-おーだー】 | ||||
|
ブラックパンサー | → |
|
||||
【ぶらっく-ぱんさー】 | ||||||
|
ブルース | → |
|
||||
【ぶるーす】 | ||||||
|
プロキシマ・ミッドナイト | → | |||
【ぷろきしま-みっどないと】 | ||||
|
ヘイムダル | → |
|
||||
【へいむだる】 | ||||||
|
ペッパー | → |
|
|||
【ぺっぱー】 | |||||
|
ホワイトウルフ | → | |||
【ほわいと-うるふ】 | ||||
|
マーク50 | → | |||
【まーく-ふぃふてぃ】 | ||||
|
マインド・ストーン | → | |||
【まいんど-すとーん】 | ||||
|
マリア | → | |||
【まりあ】 | ||||
|
マルチバース | → | |||
【まるち-ばーす】 | ||||
|
マンティス | → |
|
||||
【まんてぃす】 | ||||||
|
ミラノ号 | → | |||
【みらの-ごう】 | ||||
|
ムジョルニア | → |
|
||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
四次元キューブ | → | |||
【よ--じげん-きゅーぶ】 | ||||
|
ヨハン | → | |||
【よはん】 | ||||
|
リアリティ・ストーン | → | |||
【りありてぃ-すとーん】 | ||||
|
レッドスカル | → | |||
【れっど-すかる】 | ||||
|
ローディ | → | |||
【ろーでぃ】 | ||||
|
ロキ | → | |||
【ろき】 | ||||
|
ロケット | → |
|
||||
【ろけっと】 | ||||||
|
ワカンダ | → | |||
【わかんだ】 | ||||
|
惑星ヴォーミア | → | |||
【わくせい-う゛ぉーみあ】 | ||||
|
惑星ニダベリア | → | |||
【わくせい-にだべりあ】 | ||||
|
ワンダ | → | |||
【わんだ】 | ||||
|
名称 | → | |||
【】 | ||||
|
|
2018年 アンナ・ボーデン(監) |
||||
アベンジャー | ||||
【あべんじゃー】 | ||||
|
ヴァース | ||||
【う゛ぁーす】 | ||||
|
ウェンディ | ||||
【うぇんでぃ】 | ||||
|
ウォーマシーン | ||||
【うぉー-ましーん】 | ||||
|
キャプテン・アメリカ | ||||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
キャプテン・マーベル |
|
|||||
【きゃぷてん-まーべる】 | ||||||
|
キャロル | ||||
【きゃろる】 | ||||
|
クインジェット | ||||
【くいん-じぇっと】 | ||||
|
グース | → | |||
【ぐーす】 | ||||
|
クリー | ||||
【くりー】 | ||||
|
コラス | ||||
【こらす】 | ||||
|
S.H.I.E.L.D. | → | |||
【しーるど】 | ||||
|
ジェームズ | ||||
【じぇーむず】 | ||||
|
スクラル | ||||
【すくらる】 | ||||
|
スターフォース | ||||
【すたー-ふぉーす】 | ||||
|
スティーブ | ||||
【すてぃーぶ】 | ||||
|
スプリーム・インテリジェンス | ||||
【すぷりーむ-いんてりじぇんす】 | ||||
|
タロス | ||||
【たろす】 | ||||
|
ナターシャ | ||||
【なたーしゃ】 | ||||
|
ニック | → |
|
||||
【にっく】 | ||||||
|
ハラ | ||||
【はら】 | ||||
|
フィル | ||||
【ふぃる】 | ||||
|
ブラックウィドウ | ||||
【ぶらっく-うぃどう】 | ||||
|
ブルース |
|
|||||
【ぶるーす】 | ||||||
|
ペイジャー | ||||
【ぺいじゃー】 | ||||
|
マー・ベル | ||||
【まー-べる】 | ||||
|
四次元キューブ | ||||
【よ-じげん-きゅーぶ】 | ||||
|
ヨン・ロッグ | ||||
【よん-ろっぐ】 | ||||
|
ライトスピードエンジン | ||||
【らいと-すぴーど-えんじん】 | ||||
|
ロナン | ||||
【ろなん】 | ||||
|
惑星トルファ | ||||
【わくせい-とるふぁ】 | ||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
|
|
2019年 ルッソ兄弟 |
||||
アイアン・スパイダー | ||||
【あいあん-すぱいだー】 | ||||
|
アイアンパトリオット |
|
|||||
【あいあん-ぱとりおっと】 | ||||||
|
アイアンマン |
|
|||||
【あいあん-まん】 | ||||||
|
アガモットの眼 |
|
|||||
【あがもっと-の-め】 | ||||||
|
アスガルド |
|
|||||
【あすがるど】 | ||||||
|
アレクサンダー | ||||
【あれくさんだー】 | ||||
|
アントマン | ||||
【あんと-まん】 | ||||
|
インフィニティ・ガントレット | ||||
【いんふぃにてぃ-がんとれっと】 | ||||
|
ウィンター・ソルジャー | ||||
【うぃんたー-そるじゃー】 | ||||
|
ウォーマシーン | ||||
【うぉー-ましーん】 | ||||
|
ウォン |
|
|||||
【うぉん】 | ||||||
|
エドウィン | ||||
【えどうぃん】 | ||||
|
エムバク | ||||
【えむばく】 | ||||
|
エンシェント・ワン | ||||
【えんしぇんと-わん】 | ||||
|
オーブ | ||||
【お−ぶ】 | ||||
|
オコエ | ||||
【おこえ】 | ||||
|
ガモーラ | ||||
【がもーら】 | ||||
|
キャシー | ||||
【きゃしー】 | ||||
|
キャプテン・アメリカ | ||||
【きゃぷてん-あめりか】 | ||||
|
キャプテン・マーベル |
|
|||||
【きゃぷてん-まーべる】 | ||||||
|
キャロル | ||||
【きゃろる】 | ||||
|
クリント | ||||
【くりんと】 | ||||
|
グルート |
|
|||||
【ぐるーと】 | ||||||
|
コーグ |
|
|||||
【こーぐ】 | ||||||
|
サディアス | ||||
【さでぃあす】 | ||||
|
サム | ||||
【さむ】 | ||||
|
サノス | ||||
【さのす】 | ||||
|
サンダーボルト | ||||
【さんだー-ぼると】 | ||||
|
ジェーン | ||||
【じぇーん】 | ||||
|
ジャイアントマン | ||||
【じゃいあんと-まん】 | ||||
|
ジャスパー | ||||
【じゃすぱー】 | ||||
|
ジャネット | ||||
【じゃねっと】 | ||||
|
スカーレット・ウィッチ |
|
|||||
【すかーれっと-うぃっち】 | ||||||
|
スコット | ||||
【すこっと】 | ||||
|
スターロード | ||||
【すたー-ろーど】 | ||||
|
スティーヴ | ||||
【すてぃーう゛】 | ||||
|
スティーヴン | → | |||
【すてぃーう゛ん】 | ||||
|
ストームブレイカー | ||||
【すとーむ-ぶれいかー】 | ||||
|
ストーンキーパー | ||||
【すとーん-きーぱー】 | ||||
|
スパイダーマン | ||||
【すぱいだー-まん】 | ||||
|
ソー |
|
|||||
【そー】 | ||||||
|
タイム・ストーン | ||||
【たいむ-すとーん】 | ||||
|
ティ・チャラ |
|
|||||
【てぃ-ちゃら】 | ||||||
|
デシメーション | ||||
【でしめーしょん】 | ||||
|
ドクター・ストレンジ | → |
|
||||
【どくたー-すとれんじ】 | ||||||
|
トニー |
|
|||||
【とにー】 | ||||||
|
ドラックス |
|
|||||
【どらっくす】 | ||||||
|
ナターシャ | ||||
【なたーしゃ】 | ||||
|
ニック |
|
|||||
【にっく】 | ||||||
|
ネッド | ||||
【ねっど】 | ||||
|
ネビュラ |
|
|||||
【ねびゅら】 | ||||||
|
バッキー | ||||
【ばっきー】 | ||||
|
ハッピー |
|
|||||
【はっぴー】 | ||||||
|
ハルク |
|
|||||
【はるく】 | ||||||
|
パワー・ストーン | ||||
【ぱわー-すとーん】 | ||||
|
ハワード | ||||
【はわーど】 | ||||
|
ハンク | ||||
【はんく】 | ||||
|
ピーター |
|
|||||
【ぴーたー】 | ||||||
|
ピム粒子 | ||||
【ぴむ-りゅうし】 | ||||
|
ファルコン | ||||
【ふぁるこん】 | ||||
|
ブラック・ウィドウ |
|
||||
【ぶらっく-うぃどう】 | |||||
|
ブラックパンサー |
|
|||||
【ぶらっく-ぱんさー】 | ||||||
|
ブルース |
|
|||||
【ぶるーす】 | ||||||
|
ブリュンヒルデ |
|
|||||
【ぶりゅんひるで】 | ||||||
|
ブロック | ||||
【ぶろっく】 | ||||
|
ペギー | ||||
【ぺぎー】 | ||||
|
ペッパー |
|
||||
【ぺっぱー】 | |||||
|
ベネター号 | ||||
【べねたー-ごう】 | ||||
|
ホークアイ | ||||
【ほーく-あい】 | ||||
|
ホープ | ||||
【ほーぷ】 | ||||
|
マーク85 | ||||
【まーく-えいてぃふぁいぶ】 | ||||
|
マインド・ストーン | ||||
【まいんど-すとーん】 | ||||
|
マリア | ||||
【まりあ】 | ||||
|
マンティス | ||||
【まんてぃす】 | ||||
|
ミーク | ||||
【みーく】 | ||||
|
ムジョルニア |
|
|||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
メイ | ||||
【めい】 | ||||
|
モーガン | ||||
【もーがん】 | ||||
|
レッドスカル | ||||
【れっど-すかる】 | ||||
|
ローディ | ||||
【ろーでぃ】 | ||||
|
ローニン | ||||
【ろーにん】 | ||||
|
ロキ | ||||
【ろき】 | ||||
|
ロケット |
|
|||||
【ろけっと】 | ||||||
|
惑星ヴォーミア | ||||
【わくせい-う゛ぉーみあ】 | ||||
|
惑星タイタン | ||||
【わくせい-たいたん】 | ||||
|
惑星モラグ | ||||
【わくせい-もらぐ】 | ||||
|
ワスプ | ||||
【わすぷ】 | ||||
|
ワンダ | ||||
【わんだ】 | ||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
|
|
|
|||||||||||||||||||||
シビル・ウォー事件でソコヴィア協定否定派のキャプテン・アメリカ側に付いたことからお尋ね者にされてしまったブラック・ウィドウことナスターシャ・ロマノフ(ヨハンソン)は逃亡生活を続けていた。しばらく半隠棲をするつもりでいたが、かつてレッド・ルームという組織のスパイ時代に妹分であったエレーナから合成ガスと見られるおかしな荷物が送られてきた。直後何者かの襲撃を受け、自分が壊滅させたはずのレッド・ルームが今も残っているという事実を知らされる。 『アベンジャーズ エンドゲーム』(2019)にて完結を迎えたMCUだったが、MARVEL映画自体はまだまだ続き、新たなヒーロー達が活躍するフェイズへと移ろうとしている。それと同時に、あの戦いを経てまだ生き続けている旧来のヒーローを再評価し、新旧入り乱れて新たな戦いを展開することになるらしい。 その第一作に選ばれたのが『エンドゲーム』にて命を散らしたブラック・ウィドウだった。当然ながらその舞台は過去。しかもかなり限定的な期間で、具体的には『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』(2016)の終了から『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』(2018)に至るまでの数年の間の出来事となる。シビル・ウォーの事件でキャプテン側に付いたため、逃亡生活を余儀なくされてしまったブラック・ウィドウが、過去を清算するために戦うという話。MCUのメインの話とは関わらないが、端々にその関係性を感じさせる話に仕上がっていた。 これまでのシリーズ作品でブラック・ウィドウで分かっていたことは、かつて共産圏のスパイとして育てられ、それを引き継ぐ組織のスパイ兼暗殺者だったこと、自分の意思でS.H.I.E.L.D.に入っていたことくらい。あとは超人的な能力を持たないためにホークアイとコンビを組むことが多かったことくらいで、あとはほとんど謎の人物と見られていた。 それを主人公にしたことで、色々分かってきた。 まず彼女は元々旧ソ連の特殊部隊として育てられているが、恐らくソ連崩壊に伴い、個人の私兵集団レッド・ルームで活動していた。つまりそこにはイデオロギーはなく、ただ命令によって人を殺すというロボットのような殺し屋であったこと。そんな組織にいる事に耐えられなくなったためにS.H.I.E.L.D.に入ろうとしたということ。おそらくは彼女はS.H.I.E.L.D.に入隊した理由はこれまでの殺人を全て不問にするためであったと考えられる。そのためにレッド・ルームを壊滅させたはずだった。 ところがレッド・ルームは生き残っていて、更に洗脳の技術を上げ、スパイ時代にナターシャの妹として育ったエレーナも完全洗脳状態にしていたのだが、偶然からその洗脳が解け、ナターシャに救援を求める。 アベンジャーズから離れてしまったナターシャが戦う術はスパイ時代だった両親から情報を得ることと鳴り、結果的に本作は偽装されていた両親と娘二人の四人による家族ヒーローの話になっていた。 根本的な問題として、ナターシャがこっそり現アベンジャーズに情報を流すせばそれで話は終わってた気がするし、頼る存在として逃亡中のキャプテンやワンダ、ワカンダもあるんだが、その辺全部すっとばして家族の話にしてしまった。 そのお陰で巨大組織に立ち向かうファミリードラマと言った風情で、スケールが大きいんだか小さいんだか分からない話になってるが、素直に楽しめるだけ良かったんだろう。特に家族一丸となって戦うシチュエーションは私の大好物。アクションも相当に力入っていて、レッド・ルーム壊滅からの脱出シークェンスはまさに手に汗握る緊張感。やはり大画面で観て良かった。 初登場のヴィランとなるタスクマスターもキャラが立ってるし、後の二代目ウィドウとなるエレーナ役のフローレンス・ピューは『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(2019)のエイミー役演ってたときも個性的な役者だと思ってたが、アクションも出来ることが分かって驚き。 大きな予算を掛けて概ね高水準にまとまっているが、まとまりすぎていて小粒感が強かったところだけが不満。 |
アレクセイ | ||||
【あれくせい】 | ||||
|
アントニア | ||||
【あんとにあ】 | ||||
|
イングリッド | ||||
【れらと】 | ||||
|
ウィドウズ | ||||
【うぃどうず】 | ||||
|
ウルサ | ||||
【うるさ】 | ||||
|
エレーナ |
|
|||||
【えれーな】 | ||||||
|
オクサナ | ||||
【れらと】 | ||||
|
サディアス | ||||
【さでぃあす】 | ||||
|
サンダーボルト | ||||
【さんだー-ぼると】 | ||||
|
S.H.I.E.L.D. | → | |||
【しーるど】 | ||||
|
セブンス・サークル・プリズン | ||||
【せぶんす-さーくる-ぷりずん】 | ||||
|
ソコヴィア協定 | → | |||
【そこう゛ぃあ-きょうてい】 | ||||
|
タスクマスター |
|
|||||
【たすくますたー】 | ||||||
|
ドレイコフ | ||||
【どれいこふ】 | ||||
|
ナターシャ | ||||
【なたーしゃ】 | ||||
|
フェロモン・ロック | ||||
【ふぇろもん-ろっく】 | ||||
|
ブラック・ウィドウ |
|
|||||
【ぶらっく-うぃどう】 | ||||||
|
メイソン | ||||
【めいそん】 | ||||
|
メリーナ | ||||
【めりーな】 | ||||
|
リック | ||||
【りっく】 | ||||
|
レッド・ガーディアン | ||||
【れっど-がーでぃあん】 | ||||
|
レッドダスト | ||||
【れっど-だすと】 | ||||
|
レッドルーム | ||||
【れっど-るーむ】 | ||||
|
レラト | ||||
【れらと】 | ||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
|
|
|
|||||||||||||||||||||
サンフランシスコでアルバイト生活に明け暮れるショーン(リウ)は、恋人のケイティ(オークワフィナ)と楽しく過ごしていた。そんな彼の元に昔別れた家族の妹シャーリン(チャン)から一通の葉書が舞い込む。その直後ケイティと一緒にいたところをプロの暗殺集団らしき謎の集団に襲われてしまう。彼らを撃退したショーンは、実は自分は本名はシャン・チーと言い、“テン・リングス”と呼ばれる地球規模の暗殺集団のボスである親から暗殺者として育てられ、10年前にそこから逃げ出してアメリカに来たことをケイティに打ち明け、その決着を付けるために妹に会うため中国に向かうことにした。しかしその話を聞いてむしろ喜んだケイティも付いてくることになる。 『アベンジャーズ エンドゲーム』(2019)で第一部の終了を向かえたMCUシリーズ。そして第二部として再起動を開始したが、その1作目となった『ブラック・ウィドウ』(2020)は第一部の取りこぼしを補完するないようだったため、実質的に二部の開始となるのが本作となった。 全く新しい、しかも初の東洋系の主人公という新機軸で、完全に新しい作品なのだが、本作を最初に持ってきたのは慧眼だったとも思う。 MCUの開始は『アイアンマン』(2008)だが、主人公のトニー・スタークが初めてのアイアンマンスーツを作った理由は、ある組織に身代金目当てに誘拐されたからだった。その組織の名前こそ、テン・リングスだった。この組織自体は実はAIMという組織の隠れ蓑であったことが『アイアンマン3』(2013)で明らかにされる。首領であったマンダリンは役者に過ぎず、なんの力も持たない人物だった。 そこでオチが付いたはずのテン・リングスとは、実は本物があったというところから始まる。つまりMCU第一部第一作と本作とでテン・リングスというキーワードでつながることになった。ご丁寧に役者に過ぎないマンダリンまで出して、きちんと補強してる。 そんなキーワードを付けることで高らかに第二部の開始となった。 それで本作だが、まずこれはこれまでのシリーズとは全く毛色が違う。 まずこれを単体の作品として評価すると、ハリウッドが作ったカンフー映画というのが一番分かりやすい説明になるだろう。 これはある意味感無量。なんせこれは1980年代からずっと、特にジャッキー・チェンが繰り返しアプローチしていた、本格カンフーの世界進出がようやく本式に果たされたのだから。多少エキゾチックさの強調はあるものの、カンフーの威力というのが素直に演出されているのが良い具合だ。素直に楽しめる。 だから本作は単体のままでもちゃんと作品として成り立つし、内容的にもさほどMCUの中にある事を強調もしていないし、それで良い。これまでのMCUシリーズと全く違うからこそ、本作が新章の始まりに相応しい。 あと勿論MCUの作品と言うこともあって、予兆はたくさん出てくる。世界観が近いドクター・ストレンジからの出演が結構あるが、前述したようにアイアンマンからマンダリンが登場したり、途中通信でキャプテン・マーベルが出たりと、結構多彩なキャラも出てくるし、おそらくは次回作となるエターナルズの伏線もあり。単体で楽しむだけで無く、設定の深掘りが出来るのも良い。ただ本作だけでは本当になんとも言えない。相当壮大な物語の伏線のような気はするけど。 ちょっとだけ不満があるとすれば、この話ではほぼカンフーだけの物語になってしまって、香港とかで作られる既知の戦いを観てるだけの気分になったことだろうか。ヒーローと融合した作品も観てみたいので、それはこれからの期待感という事にしておこう。新機軸で全く違ったものを観たかったような気もする。それはこれからの展開に期待としておこう。 |
アイアン・ギャング | ||||
【あいあん-ぎゃんぐ】 | ||||
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アボミネーション |
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【あぼみねーしょん】 | ||||||
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イン・ナン | ||||
【いん-なん】 | ||||
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イン・リー | ||||
【いん-りー】 | ||||
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ウォン |
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【うぉん】 | ||||||
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カマー・タージ | → |
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【かまー-たーじ】 | ||||||
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グアン・ポー | ||||
【ぐあん-ぽー】 | ||||
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グレート・プロテクター |
|
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【ぐれーと-ぷろてくたー】 | ||||||
|
クレヴ | ||||
【くれう゛】 | ||||
|
ケイティ | ||||
【けいてぃ】 | ||||
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ゴールデン・ダガー | ||||
【ごーるでん-だがー】 | ||||
|
シャーリン | ||||
【しゃーりん】 | ||||
|
シャン・チー |
|
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【しゃん-ちー】 | ||||||
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シュー |
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【しゅー】 | ||||||
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ショーン | ||||
【しょーん】 | ||||
|
ジョン | ||||
【じょん】 | ||||
|
ジョン・ジョン | ||||
【じょん-じょん】 | ||||
|
スー | ||||
【すー】 | ||||
|
ソウルイーターズ |
|
|||||
【そうる-いーたーず】 | ||||||
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ダーク・ゲート | ||||
【だーく-げーと】 | ||||
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ダーク・ロード | ||||
【だーく-ろーど】 | ||||
|
ター・ロー | ||||
【たー-ろー】 | ||||
|
デス・ディーラー | ||||
【です-でぃーらー】 | ||||
|
テン・リングス |
|
|||||
【てん-りんぐす】 | ||||||
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トレヴァー | ||||
【とれう゛ぁー】 | ||||
|
ハルク |
|
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【はるく】 | ||||||
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ブルース |
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【ぶるーす】 | ||||||
|
マンダリン | → |
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||||
【まんだりん】 | ||||||
|
モーリス |
|
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【もーりす】 | ||||||
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ルイファ | ||||
【るいふぁ】 | ||||
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レーザー・フィスト |
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【れーざー-ふぃすと】 | ||||||
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ワイポ | ||||
【わいぽ】 | ||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
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はるか昔。絶対的存在であるセレスティアルズによって破壊的種族ディヴィアンツを滅ぼすために創造され、地球に派遣されてきた不死種族のエターナルズ。7000年もの長きにわたって人知れず人類を見守ってきたが500年ほど前についに宿敵ディヴィアンツを全滅させることに成功した。その後来るはずのセレスティアルズの帰還命令が下らないまま、メンバーはそれぞれ人間として生活するようになっていた。そして21世紀。サノスの危機が去った後の地球でエターナルズの一人セルシ(チャン)は博物館の職員として働き、スプライトという恋人共にロンドン暮らしをしていたが、そんな彼女の前に滅んだはずのディヴィアンツが現れる。 新生MCUも既にこれで三作目。最初から予定されていたとはいえ、なんと昨年のオスカー監督であるクロエ・ジャオによるヒーロー映画という実に豪華な作品となった。オスカー監督が普通にヒーロー映画を作る時代になったかと思うと、これまで娯楽作を推してきた自分自身の目が間違ってなかったという思いにもさせられる。はっきり言えば、この作品の存在自体が今のアメリカ映画の置かれている状況を最もよく示したものと言える。 MCUとしては、徐々に展開が固まりつつあるところで、これまでとは全く違った意味での地球の危機が描かれる話だった。 MCU第一期は主人公が実はサノスの方であり、全てのストーリーはサノスへと集約していたという特徴があった。全てのストーリーが少しずつ全体的な形を作っていき、最終的に一つの方向に修練していった訳だ。 そこから三作が作られてきたが、今のところ方向性があまり見えてこない。果たしてまとまることはあるのか?という不安もあるが、その辺はこれからの展開次第だろう。 本作の設定はこれまでのものとは全く違ったものである。サノスがインフィニティ・ストーンを探してるのとも関係がないし、ドクター・ストレンジが関わる異世界とも別な設定の話。これは創造神であるセレスティアルズが存在する世界で、そのセレスティアルズによって作られ、セレスティアルズのために働くエターナルズが正義のために活動する話である。一見それは真っ当なヒーローもののようだが、実はセレスティアルズが各々の星での生命体を守るのは、一定数の文明生命体を育てることでセレスティアルズが増殖するためだった。セレスティアルズは別段正義でも慈悲深い存在でもなく、純粋に自分たちのためだけに生命体を守っている。 この設定の元、純粋に正義を行ってきたと思ってきたエターナルズが自らの存在意義に悩むというもの。エターナルズには多くのメンバーがいるので、中にはセレスティアルズの使命を全うすることを選択するキャラもいれば、これまで人間を守ってきただけに、それに固執するキャラもいる。その複雑な関係が本作の見所となる。 これまで自分の信じてきたものが崩れ去った時、アイデンティティの崩壊を防ぐために何をするかということで、かなり精神的なものの話になっているのも特徴だろう。 更にエターナルズの面々は多民族のメンバーがそれぞれ平等に描かれているというのも大きな特徴となっていて、多民族のヒーロー集団ってのも良い感じだ。 セレスティアルズは地球を卵の殻として生まれる存在のため、その大きさは地球規模となる。現時点の実写SF作品では恐らく最大の人型キャラになるだろう。それを出したところも面白い。 そう言う意味で褒めるところはかなり多くて隙の無い作品だし、元よりMARVELヒーローの本質である差別との戦いを体現していることもあって、優れた作品なのは確かだ。 残念なところがあるとすれば、それはこれがほとんど日本のアニメではお馴染みの設定だったという事だろうか。基本的に全部既知の物語と言った感じになってしまった。 80〜90年代に飛躍的に進歩した日本のアニメーションが大切にしたのがまさしくアイデンティティの問題であり、本作とかぶる部分が多く、そこで多くの秀作が登場しているため、本作の物語は見慣れてしまったものに思えてしまったのがきつい。 隙がないように作ったら、個性も弱くなってしまった感さえある。 それと前述したとおり、新生MCUの中で入れる場所が見当たらないのも問題かと思う。果たしてこの作品が以降のシリーズにどう関われるのか?現時点ではそれが全く見えてこないので、実際の評価はその時に。 |
アリシェム |
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【ありしぇむ】 | ||||||
|
イカリス |
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【いかりす】 | ||||||
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エイジャック |
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【えいじゃっく】 | ||||||
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エロス |
|
|||||
【えろす】 | ||||||
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カルーン | ||||
【かるーん】 | ||||
|
ギルガメッシュ |
|
|||||
【ぎるがめっしゅ】 | ||||||
|
キンゴ |
|
|||||
【きんご】 | ||||||
|
クロ |
|
|||||
【くろ】 | ||||||
|
ジャック | ||||
【じゃっく】 | ||||
|
スターフォックス | ||||
【すたー-ふぉっくす】 | ||||
|
スプライト |
|
|||||
【すぷらいと】 | ||||||
|
セナ |
|
|||||
【せな】 | ||||||
|
セルシ |
|
|||||
【せるし】 | ||||||
|
セレスティアルズ |
|
|||||
【せれすてぃあるず】 | ||||||
|
ディヴィアンツ |
|
|||||
【でぃう゛ぃあんつ】 | ||||||
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デイン | ||||
【でいん】 | ||||
|
ドルイグ |
|
|||||
【どるいぐ】 | ||||||
|
ピップ |
|
|||||
【ぴっぷ】 | ||||||
|
ファストス |
|
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【ふぁすとす】 | ||||||
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プライム・エターナル | ||||
【ぷらいむ-えたーなる】 | ||||
|
プライム・セレスティアルズ |
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|||||
【ぷらいむ-せれすてぃあるず】 | ||||||
|
ベン | ||||
【べん】 | ||||
|
マード・ウィリー | ||||
【まーど-うぃりー】 | ||||
|
マッカリ |
|
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【まっかり】 | ||||||
|
ロンドン自然史博物館 | ||||
【ろんどん-しぜん-し-はくぶつかん】 | ||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
|
|
|
|||||||||||||||||||||
スパイダーマンの頼みで興味本位でマルチバースへと接続してしまったドクター・スティーブン・ストレンジ(カンパーバッチ)は、時折夢の中で他のバースの自分自身に接続するようになってしまった。そんなある日の夢の中でストレンジは謎の怪物から一人の少女を守っており、窮地に陥ったストレンジは少女から力を取り上げて怪物を倒そうとするが失敗して死んでしまった。その日、ストレンジはかつて恋仲であったクリスティーン・パーマー(マクアダムス)の結婚式に友人として出席したのだが、突如ニューヨークに一つ目の怪物が現れる。カマー・タージからやってきたウォン(ウォン)と共に戦い勝利を得るが、その怪物が追っていたのは、夢で見た少女だと分かる。助けた少女はアメリカ・チャベス(ゴメス)といい、マルチバースを移動する能力を持っていると言う。そこでストレンジはマルチバースの知識を持っているワンダ・マキシモフ(オルセン)の元を訪れる。 MCUシリーズももう26作目。それで未だ飽きが来ないのが凄いが、これは一本一本に個性があって、更に監督自身の個性も相まってバラエティに富んでいるからだろう。 それでも本作は特別な思いがある。なんせ監督がサム・ライミ。20年前に監督が作った『スパイダーマン』こそが今のアメコミヒーロー映画の始まりとなったのだ。一体その手腕をどう振るってくれるのか、実に楽しみ。 それで本作、見事にサム・ライミの作品になっていた。ただし、『スパイダーマン』時のものではない。更に遡ったデビュー時の『死霊のはらわた』のもの。正確にはこれはその三作目である『キャプテン・スーパーマーケット』のもの。見事にサム・ライミらしさに溢れた作品となっていた。なんというか、感覚的には『キャプテン・スーパーマーケット』の続編を観てる感じ。特にアッシュ好きな私としては、最高に楽しい作品となっていた。 しかしそれはこれまでのMCU作品とは一線を画すものでもある。特にディズニー傘下となった今のMARVELは、基本的に残酷描写を避けるようになった。それに対して真っ向から対立するような残酷描写を打ちだして公開するとはなかなか肝の据わった作りだ。その辺は流石サム・ライミと言ったところだろうか。ホラー性とグロテスクさを強調したこの作りはこれまでにはない新鮮な感覚だった。 主人公にドクター・ストレンジを持ってきたのはぴったり。他のヒーローだったらここまではまることは無かっただろう。なんせ身勝手で他人を愚かとしか見てないストレンジは、スケールの大きなアッシュのような性格なので、そのまんま『死霊のはらわた』拡大版と言った感じ。なまじ能力が高い分、やってることが派手だしモラルもないので、非情なことを平気で行う。特に後半の死体を使ったアクションに至っては悪趣味の局地。死体と化した肉体を使って、悪霊まで取り込んで襲いかかるストレンジの姿はヒーローより明らかにヴィラン側にしか見えない。 しかもその相手であるヴィランはMCUの中で最も薄幸な女性キャラだけに、どっちが悪者なんだかという感じ。この設定を前提にしたことから、ライミ監督の悪ノリが始まったということあろう。 この話での敵も面白いところだ。前述したが、スカーレット・ウィッチが最初に登場したのは『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)で(本来の父親であるマグニートが使えないため)、ヒドラの残党によって兄のクイック・シルバーと共に肉体改造を受けたというキャラで、兄はウルトロントの戦いで死んでしまい、更に愛するヴィジョンと出会ったものの、その後の『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』(2016)ではキャプテン・アメリカ側に付いたためにお尋ね者となり、そして『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』(2018)で愛するヴィジョンを失った。その後配信版「ワンダヴィジョン」でも、理想の家族を作ろうとしたが失敗する。作りあげた幸せも全て消え去り、ただ悲しさだけしか持たない。悲劇のヒロインみたいなキャラである。そんな彼女が、悲しみのあまりにマルチバースの特異点であるダークホールドを引き入れてしまって、本物の魔女になってしまったというもの。 尊大で基本的に誰に対しても冷笑的なストレンジと、ただただ小さな自分の幸せのためにマルチバースを探し回るスカーレット・ウィッチ。どっちも自分勝手でヒーローとヴィランが絡み合う関係が展開する。ここまで主人公を悪人に描けるのはライム監督だからこそ。 でも流石にそれを押し通すことは出来なかったらしく、物語が進むにつれ、敵と味方がはっきりと分かれていったため、ギリギリでMCU作品として成り立っていた。 まんまホラーではないが、ホラー要素満点なのも良し。ホラー的演出を緊張感として描いていたので、演出は最高だった。 小ネタも良し。マルチバースの中で、これまでMCUに登場したキャラも別次元のキャラとして登場してるのも良かった。何より今まで版権の都合で出せなかったX-MENのエグゼビアが、まんまパトリック・スチュワートの姿で出ていたのは大きい。ディズニーがFOXを吸収したことから、いよいよ本格的にX-MENもMCU参戦可能になった事を内外に示すことが出来た。このMCUフェイズ4はかなり大きな話に持って行けそうだ。絶対出ると思ってたブルース・キャンベルも、いかにもなところで登場してるし、実に楽しい。 強いて悪い部分を言うならば、演出に振り切ってたお陰でマルチバースの設定が薄っぺらく感じられたことと、物語にひねりがなさ過ぎたことくらいかな。それらを含めても充分面白い作品だけど。 |
アース838 | ||||
【あーす-はちさんはち】 | ||||
|
アース616 | ||||
【あーす-ろくいちろく】 | ||||
|
アガモットの眼 | → |
|
||||
【あがもっと-の-め】 | ||||||
|
アメリカ |
|
|||||
【あめりか】 | ||||||
|
イルミナティ |
|
|||||
【いるみなてぃ】 | ||||||
|
ウィーゼル | ||||
【うぃーぜる】 | ||||
|
ヴィシャンティの書 |
|
|||||
【う゛ぃしゃんてぃ-の-しょ】 | ||||||
|
ウォン |
|
|||||
【うぉん】 | ||||||
|
ウルトロン・セントリー |
|
|||||
【うるとろん-せんとりー】 | ||||||
|
ガルガントス |
|
|||||
【がるがんとす】 | ||||||
|
キャプテン・カーター |
|
|||||
【きゃぷてん-かーたー】 | ||||||
|
キャプテン・マーベル |
|
|||||
【きゃぷてん-まーべる】 | ||||||
|
クリスティン | → |
|
||||
【くりすてぃん】 | ||||||
|
クレア |
|
|||||
【くれあ】 | ||||||
|
サラ | ||||
【さら】 | ||||
|
シニスター・ストレンジ |
|
|||||
【しにすたー-すとれんじ】 | ||||||
|
スカーレット・ウィッチ |
|
|||||
【すかーれっと-うぃっち】 | ||||||
|
スティーヴン | ||||
【すてぃーう゛ん】 | ||||
|
スプリーム・ストレンジ |
|
|||||
【すぷりーむ-すとれんじ】 | ||||||
|
スリング・リング | → |
|
||||
【すりんぐ-りんぐ】 | ||||||
|
ダークホールド |
|
|||||
【だーく-ほーるど】 | ||||||
|
ダニエル | ||||
【だにえる】 | ||||
|
チャーリー | ||||
【ちゃーりー】 | ||||
|
チャールズ | ||||
【ちゃーるず】 | ||||
|
ディフェンダー・ストレンジ |
|
|||||
【でぃふぇんだー-すとれんじ】 | ||||||
|
デッド・ストレンジ |
|
|||||
【です-すとれんじ】 | ||||||
|
ドクター・ストレンジ | → |
|
||||
【どくたー-すとれんじ】 | ||||||
|
トミー | ||||
【とみー】 | ||||
|
ニコデマス | ||||
【にこでます】 | ||||
|
ハミヤ | ||||
【はみや】 | ||||
|
ピザ・パパ | ||||
【ぴざ-ぱぱ】 | ||||
|
ビリー | ||||
【びりー】 | ||||
|
浮遊マント | → |
|
||||
【ふゆう-まんと】 | ||||||
|
ブラッカガー | ||||
【ぶらっかがー】 | ||||
|
ブラックボルト |
|
|||||
【ぶらっく-ぼると】 | ||||||
|
プロフェッサーX | ||||
【ぷろふぇっさー-えっくす】 | ||||
|
マスター・モルド |
|
|||||
【ますたー-もるど】 | ||||||
|
マリア | ||||
【まりあ】 | ||||
|
ミスター・ファンタスティック |
|
|||||
【みすたー-ふぁんたすてぃっく】 | ||||||
|
リード | ||||
【りーど】 | ||||
|
リントラ |
|
|||||
【りんとら】 | ||||||
|
ワンダ | ||||
【わんだ】 | ||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
|
|
|
|||||||||||||||||||||
サノスとの激闘の後、ようやく立ち直ったソー(ヘムズワース)は、助けを求める人々を救うために“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”の仲間とともに旅を続けていた。そんな時、地球にある新ミッドガルドから、新しいソーが現れたという連絡を受ける。自分の偽物かと、慌てて帰国したところ、壊れたはずのムジョルニアを手にした女性のソーが現れた。その顔は、かつてソーと恋人関係にあったジェーン・フォスター(ポートマン)だった。更にそこには神殺しの二つ名を持つゴア(ベイル)も現れ、影の軍団で新ミッドガルドに襲いかかり、そこにいる子ども達をさらっていく。 MCUシリーズも4期に入ってそれなりに時間が経過し、順調にシリーズも進んでいる。ディズニー+の配信と合わせてそれなりに広がりはあって、映画や配信の伏線を他のメディアで回収するようなことも起こっているが、話は広がりすぎてる感がある。 これまでに『ブラック・ウィドウ』(2020)では冷戦時代の負の遺産について、『シャン・チー テン・リングスの伝説』(2021)では地球地下の世界について、『エターナルズ』(2021)では宇宙の意思について、そして『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)ではマルチバースについて。そしてディズニー+の配信でもいくつかの設定が… ここまで脈絡なく広がった設定をどうまとめるのかが全く見えてこない。 そんな中で中止となる主人公の一人でシリーズ1期からずっと出演しているソーが出てきたことで話はまとまっていくのだろうと、なんとなく漠然と思っていて、どうまとめてくれるんだろうという思いを持って観に行ってきた。 結果から言うと、まとまってなかった。いや、まとまるとかなんとかじゃなくて、余計世界観広げてるんだが。先に挙げたいろいろな広がりを持った世界観に、更に今度はギリシア神話の話が入り込んできた。ゼウスと交渉したり、ヘラクレスに命を狙われたり。更に宇宙にはもっとたくさんの神がいて、神殺しまで出てくることに。 まとめ役を担うはずのソーが余計まとまりのない世界観を作ってどうする? フェイズ4は世界観を広げるだけで終わるのか。そうすると次のフェイズ5でまとめるのか…まとめられるのか? 物語として考えるならば、「こんなもんか」で終わる。 ソーの恋人のジェーンがムジョルニアに選ばれ、もう一人のソーになるというのが売りのはずだが、それがあんまり上手く機能してない。彼女がソーになった理屈はどうでも良いけど、一緒に戦う以外の役にたってない。しかもジェーンを末期癌にしてシリアスにまとめようとしたらものすごく中途半端になった。 本作の悲劇的部分というのは癌に冒されて余命幾ばくもないジェーンの命を賭けた挑戦と、神々から見放され、神殺しとなったゴアの悲願という二つがあったのだが、どっちも描写が碌にされておらず、どこかで見た設定というのに過ぎない。本当にワイティティ監督は悲劇を描くのが下手だということを再認識した。『ジョジョ・ラビット』の時も思ったが、この監督に真面目な内容のものを作らせてはいかん。 一方前半のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーとソーが共闘するストーリーは相当面白い。ソーは何も考えずに戦っていれば良いだけで、相手が迷惑でも親切を押しつけて被害が出ても知らんぷり。無軌道だし自分勝手。大きな事は考えず、自分の手の届く範囲でやりたいことをやるだけ。その勝手さが愛おしい。ワイティティ監督の真骨頂は間違いなくコメディの方にある。これで突っ走っていてくれれば良かったんだよ。それで突っ走った『マイティ・ソー バトルロイヤル』がとても面白かったので、そっち方面で行ってほしかった。それこそジェーンの死も含めてなにもかもコメディにするくらいのつもりで作って欲しかったよ。 |
アクセル | ||||
【あくせる】 | ||||
|
エリック | → | |||
【えりっく】 | ||||
|
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー | → |
|
||||
【がーでぃあんず-おぶ-ぎゃらくしー】 | ||||||
|
クラグリン | → |
|
||||
【くらぐりん】 | ||||||
|
グルート | → |
|
||||
【ぐるーと】 | ||||||
|
ゴア |
|
|||||
【ごあ】 | ||||||
|
コーグ | → |
|
||||
【こーぐ】 | ||||||
|
ジェーン | → |
|
||||
【じぇーん】 | ||||||
|
シフ |
|
|||||
【しふ】 | ||||||
|
スター・ロード | → |
|
||||
【すたー-ろーど】 | ||||||
|
ストーム・ブレイカー | → |
|
||||
【すとーむ-ぶれいかー】 | ||||||
|
ゼウス |
|
|||||
【ぜうす】 | ||||||
|
ソー | → |
|
||||
【そー】 | ||||||
|
ダーシー | → | |||
【だーしー】 | ||||
|
ダリル | ||||
【だりる】 | ||||
|
デュオニソス | → |
|
||||
【でゅおにそす】 | ||||||
|
ドラックス | → |
|
||||
【どらっくす】 | ||||||
|
ネビュラ | → |
|
||||
【ねびゅら】 | ||||||
|
ピーター | → |
|
||||
【ぴーたー】 | ||||||
|
ブリュンヒルデ |
|
|||||
【ぶりゅんひるで】 | ||||||
|
ヘイムダル | → |
|
||||
【へいむだる】 | ||||||
|
ヘラクレス |
|
|||||
【へらくれす】 | ||||||
|
マンティス | → |
|
||||
【まんてぃす】 | ||||||
|
ムジョルニア | → |
|
||||
【むじょるにあ】 | ||||||
|
ラブ |
|
|||||
【らぶ】 | ||||||
|
ラプー |
|
|||||
【らぷー】 | ||||||
|
ロケット |
|
|||||
【ろけっと】 | ||||||
|
名称 | ||||
【】 | ||||
|
|
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数ヶ月前。ワカンダ王国の若き王ティ・チャラ(ボーズマン)が病によって崩御した。妹で科学者のシュリ(ライト)は兄の病気を治すために奮闘したが、それも虚しく兄を死なせてしまい、以降無気力に陥ってしまった。ワカンダは母である女王ラモンダ(バセット)によって治められることとなったが、ワカンダにしかないヴィヴラニウムを巡り、世界各国が圧力をかけてきていた。そんな中、ある国が特殊なヴィヴラニウム探知機を用いて、海底にヴィヴラニウムの鉱脈がある事を発見する。しかしその直後、その船は何者かに襲われて沈められてしまう。そのニュースはワカンダにももたらされ、ワカンダ以外にヴィヴラニウムがあるという事実。そしてヴィヴラニウムの探知機があるということが大きな問題となった。ラモンダ女王は、探知機を作った人物を探すようシュリと護衛のナキア(ニョンゴ)に命じるが、シュリが探し当てたその人物は、まだ幼さの残る大学生の女性リリ(ソーン)だった。 『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』で鮮烈なデビューを果たし、『ブラックパンサー』でシリーズ最高興収をたたき出したチャドイック・ボーズマン。彼を主役にした二作目が待たれていた矢先、突然の訃報が駆け巡った。次世代スターとして期待度が高い俳優だっただけに本当に残念な話だった。 それで待たれていた続編だったが、ボーズマン抜きにどう作るかが注目された。 一番可能性が高いのは、代役を立ててそのままブラックパンサーを続ける事だろう。実際、MCUでも『インクレディブル・ハルク』(2008)のエドワード・ノートンが降板してマーク・ラファロになったという経緯もあるので、それを踏襲しても良かった。 しかし実際に出来たのは違っていた。ボーズマンの死を受け、そのまま劇中でもティ・チャラが死んだことにしてしまった。現実世界が作品にまで影響を及ぼすとは驚きだ。 しかしこの場合、大きな問題が生じる。他でもない前作『ブラックパンサー』で、王位継承に必要なハーブは全滅しているのだ。ハーブによって祖先達と逢わなければ王位を継承できないという設定がここで枷となる。 しかしそれを逆に用いたのが面白い。 『ブラックパンサー』時点で王位継承が可能な人物がたった一人存在した。他でもないティ・チャラの妹シュリである。天才科学者である彼女の力を持っても合成できなかったハーブを合成させることを目的の柱の一つに据えた。 そして海からやってくる強大な敵を設定し、彼らとの戦いと、その果てにあるものを描く。この海の民は実はワカンダの民と接点があり、どちらもヴィヴラニウムの力によって、通常の人間の社会よりも科学進歩(あるいは肉体的な変化)が早かったという設定となり、ヴィヴラニウムという非常に重要なアイテムをもう一つの柱に据えることが出来た。 更にもう一つ。これによって次世代のMCUヒーローがそろそろ出そろうことになった。『アベンジャーズ エンドゲーム』(2019)で一度完結したMCUだが、そこで活躍したヒーローを刷新することが現在行われている。これまでに『ブラック・ウィドウ』(2020)で二代目ブラック・ウィドウ、、『シャン・チー テン・リングスの伝説』(2021)でシャン・チー、『エターナルズ』(2021)でエターナルズの何人かの生き残り、、『ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)でアメリカ、『ソー:ラブ&サンダー』(2022)で二代目(三代目?)ソーのラブが登場している。そして本作で二代目のブラックパンサーと、リリが登場した。このリリという女の子は結構重要なキャラで、実は原作では二代目のアイアンマンである。あとはテレビシリーズのヒーローも合わせると、前フェーズを越える数のヒーローが揃ってくれた。そのお目見えという意味もある。 更に、前作『ブラックパンサー』のヒットは、往年のブラックスプロイテーションを彷彿とさせたが、それはこの世界の中ではリベラリズムがちゃんと育っていることの証拠でもある。本作でシュリが主人公となったことで、女性主人公が普通にヒーロー作品に入り込むことになった。黒人女性が主人公ヒーローとして戦うというのはとても画期的な出来事ともなる。 そう言う意味で、本作は非常に多くの意味合いを持ったもので、作品単体としても、MCUの一本としても重要な位置づけにある作品と言える。 そうなると肝心なストーリーと敵についてなのだが、これについてはちょっと今ひとつ。敵の強さや科学力、異質さ等は丁度良い具合だが、ストーリーが些か単純すぎたところが気に掛かる。MCUの次のフェイズを目した作品だけに、敵があまりに他のヴィランと関係なさ過ぎるのも、後に続けにくい。海からではなく宇宙からだったらかなり次の期待感が高まっていたのだが、敢えて海にこだわる理由はなんだろう?お陰で空中戦がとても見劣りするものになってしまった。演出面は良いところも多いのだが、もう少し見せ場に気を遣って欲しかったかな? ラストシーンは賛否両論あるだろうが、私はあれで良かったと思う。これでシュリは子どもを作るという義務から離れるので、もっと思い切ったことが出来るはず。少なくとももう一作はシュリ主人公のブラックパンサーが観たい。 |
ヴィヴラニウム | → |
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【う゛ぃう゛らにうむ】 | ||||||
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シュリ |
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【しゅり】 | ||||||
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ティ・チャラ | → |
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【てぃ-ちゃら】 | ||||||
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ドーラ・ミラージュ | → |
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【どーら-みらーじゅ】 | ||||||
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ナキア |
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【なきあ】 | ||||||
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ブラックパンサー |
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【ぶらっく-ぱんさー】 | ||||||
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ラモンダ |
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【らもんだ】 | ||||||
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ワカンダ | → |
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【わかんだ】 | ||||||
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名称 | ||||
【】 | ||||
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