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30 |
映画 |
ゲティ家の身代金(2017) |
1973年。南フランスを訪れた一人の青年が誘拐された。実は彼は世界一の大富豪とも言われる石油王ジャン・ポール・ゲティ(プラマー)の孫ジョ・ポール・ゲティ3世(チャーリー・プラマー)であり、誘拐犯は1,700万ドルを要求する。しかし吝嗇家として知られるゲティは、なんとその要求に全く聞く耳を持たなかった。母のアビゲイル(ウィリアムズ)はなんとか身代金を払ってもらえるように義父に願い出るのだが、ゲティは交渉役としてフレッチャー・チェイス(ウォルバーグ)を貸し出すだけで、一切の支払いを拒否してしまう。
近年精力的に製作および監督で次々に作品を世に送り出すスコット。特に70歳となった2017年は話題性の高い映画3本の製作とテレビシリーズ2本の製作。更に本作を含めて2本の映画監督と、とんでもないスケジュールで仕事をこなしている。それだけ気力が充実しているということなんだろう。
ただ、『エイリアン:コヴェナント』であれ本作であれ、どうにも今ひとつの感じ。
何故なのかと考えるに、この二作に共通するのは、演出は相変わらず冴えてるのだが、脚本が今ひとつだと言う事。
悪く言えば、最初から失敗が決まってる作品となる。良く言うなら、どんな脚本であっても見せてやるという監督としての誇りと言うべきだろうか。
実際この脚本は相当に悪い。事実を元に作られた作品だとしても、別段実録を作る訳ではないので、もう少し盛り上げ方を考えた方が良かった。
誘拐犯人グループが間抜けなのはまだ構わないのだが、それを追う警察までが間の抜けた行動をするのには何らかの理由が必要なのだが、そこら辺が全く描けてないし、これだけの大事件にもかかわらず、マスコミの果たした役割が全くないどころか、本当に何もしてないとか。
更にフィクサーとして派遣されたフレッチャー役がウォルバーグだからねえ。この人最近の出演作品ではあんまりものを考えないマッチョ役ばかりやってるお陰で、インテリ役が全然はまらないし、たいそうなことを言ってるくせに全然役にも立ってない。なんでこの人を起用したのか全く分からない。
そしてなにより、お爺ちゃんのゲティがなんであんなに頑なに身代金を払おうとしなかったのかの理由が全く説得力を持たない。
ということで、ストーリー的にはほとんど見るべきところが無いのだが、パートパートの演出はかなり良く、なんだかんだ言っても最後まで一気に観られてしまうのがスコット監督の力だな。
なんか『ハンニバル』の時を思い出した。 |
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読書 |
オーバーロード1
かつて大人気だったMMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game「大規模多人数同時参加型オンラインRPG」)のユグドラシルもサービス終了を迎えようとしていた。その中で何年もかけて42人の仲間の協力で強大な居城を築いたアインズ・ウル・ゴウンというパーティがあった。既にほとんどのメンバーはログインを放棄している中、たった一人この城を守り続けてきたアンデッドの王“オーバーロード”の姿を取ったプレイヤー“モモンガ”は、最後に世界の終わりにつきあおうとしていた。だが、サービス終了となったにもかかわらず、ゲームは終わらず、世界には異変が起きていた。あるはずの無い肉体感覚があり、ログアウトが出来ない状態で、これ又突然意思を持ち始めたNPCの部下達に命じ、状況を調べさせるのだが…
ゲームの世界に閉じ込められてしまう一種の異世界転生ものの作品。この世界で主人公が強大な力を持ち、その力を存分に振るうという、一種の無双もので、読んでいてとても心地良い。会話のキャッチボールも良く、すらすら読める。 |
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29 |
映画 |
第1位 |
タイタニック |
第2位 |
ムーラン・ルージュ |
第3位 |
ONCE ダブリンの街角で |
第4位 |
ブロークバック・マウンテン |
第5位 |
眺めのいい部屋 |
第6位 |
エターナル・サンシャイン |
第7位 |
恋人たちの予感 |
第8位 |
ザ・エージェント |
第9位 |
プリティ・ウーマン |
第10位 |
メリーに首ったけ |
第11位 |
シザーハンズ |
第12位 |
ロスト・イン・トランスレーション |
第13位 |
ダーティ・ダンシング |
第14位 |
ゴースト/ニューヨークの幻 |
第15位 |
愛と哀しみの果て |
第16位 |
アメリ |
第17位 |
セイ・エニシング |
第18位 |
月の輝く夜に |
第19位 |
天国の口、終りの楽園。 |
第20位 |
花様年華 |
第21位 |
イングリッシュ・ペイシェント |
第22位 |
シド・アンド・ナンシー |
第23位 |
ウェディング・シンガー |
第24位 |
ピアノ・レッスン |
第25位 |
美女と野獣 |
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11話 |
からくり時計を使った犯罪を行う悪党時計魔が現れた。銀行、オークション、そしてブルース・ウェイン宅を次々に襲う。
新たな悪人時計魔編前編。時計を使った犯罪者。
今回は時計魔が罠を張っていた訳ではないのだが、オークション襲撃の際にバットマンに踏み込まれ、時計のゼンマイを使って二人を捕らえた。
その後、時計魔のアジトを襲った際はちゃんと罠が仕掛けられていて、ガスを嗅がされ気絶させられ、その後砂時計を模した処刑道具に入れられてしまう。砂時計の砂が全部落ちたら窒息してしまうらしい。
サミー・デイヴィス・ジュニアのそっくりさんが登場…って、本人じゃん。若い。
<バットマンとロビンがハンバーガーを食べてるシーンがあるが、わざわざバットマンカーに座って悠々と食べてる。当時の日本だったらだらしない食事風景に見えるだろう。> |
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ソフビ魂 ウルトラマンギンガ |
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27 |
読書 |
河童の三平 上
山奥で地主のおじいさんとひっそり暮らす孫の三平。河童にそっくりな顔つきの三平は河童の子に間違えられて河童の国に迷い込んでしまった。へそを抜かれて人間世界に戻された三平は、人間には見えないものを見ることができるようになっていた。最初に出会ったのが死神で、おじいさんを連れて行くというのだが…
著者の何作かある長編作品の一編で、全く設定を変えて後にリメイクされ、テレビ番組にもなったという、著者らしい経緯を持つが、本作は貸本のために書かれた最も古いバージョンのもの。人間と妖怪では道理が違うため、人間にとっての当然が妖怪では全く異なるという基本設定は全ての作品に共通しており、死もとても軽くされている。
妖怪の世界に片足突っ込んだためか、三平自身の生きる意思も弱く、いつしんでも良いという達観に彩られ、かなりペシミスティックな内容になってる。 |
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41話 |
完全体になる前に倒せばエボルトに勝てると踏んだ戦兎はジーニアスフォームに変身すると仮面ライダーエボルを圧倒する。だが変身解除して石動の姿となったエボルトは逆に戦兎に感謝して去ってしまうのだった。
敵はスタッグロストスマッシュ。最初にスマッシュになった志水が再び変身した姿。そして仮面ライダーエボル。
エボルトの真実について考察する話。とても複雑な話になるが、10年間鳴りを潜めていた理由を考えている。
その過程で、これまでスマッシュになった人物は全員戦兎か龍我に関係することが分かった。それと戦兎の父葛城忍の二つの線から糸をたぐり始めた。
フルボトルが何故兎とか戦車とかの力を宿すのかも説明あり。エボルトが石動の記憶から、娘の美空の好きなもの、そしてその好きなものを破壊するものを抽出したそうで、その組み合わせがベストマッチになるのだとか。
幻徳は最早単なるお邪魔キャラ。今回はマサラ風味でちゅうちゅうパイナップルジュースを飲みながら踊りまくってる。他のライダー達も何故かそれに感化されてしまい、みんなで笑い合ってる。一海は一海で美空と結婚する妄想がダダ漏れ…駄目だこいつら。
エボルトは感情を手に入れることが出来、怒りや喜びと言った感情を露わにし始めている。
<戦兎の白髪がすぐに戻った理由は主役だからと言われ、「メタ発言はやめろ」と言っていた。子どもに分かるのかこのネタ?> |
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25 |
映画 |
GODZILLA 決戦機動増殖都市(2018) |
苦心の末、ゴジラを倒す事に成功した人型種族連合軍だったが、実はそれはゴジラに擬態した怪獣に過ぎなかった。10万年を経て巨大化した本物のゴジラになすすべなくはじき飛ばされてしまったハルオ・サカキ(宮野真守)。だがこの地上に人類の末裔が細々と生き残っていた。彼らによって命が助けられたハルオらだが、彼らの使っている道具から、かつて対ゴジラ兵器として建造されていたメカゴジラが今も地上で活動をしていることを知る。メカゴジラの産みの親ビルサルド人ガルクはこれを決戦兵器として使用できないかと考えるのだが…
初のアニメ版ゴジラとして公開された『GODZILLA 怪獣惑星』。出来そのものはそんなに良いとは言えないが、少なくともゴジラらしいゴジラ映画ではあった。
勿論いろんな不満はあって、そこら辺もレビューの中で書いてあるのだが、最大の驚きは、これが一本で終わらないという事実だった。それでも「これでもう良いよ」とは思えず、一応全部劇場で観ようと腹をくくれた。
そして公開に合わせて拝見となった本作。
正直な感想を言えば、一作目よりずっと良い。
確かにこれは特撮ファンの目から見る限りは、アニメに寄りすぎた脚本ではあるが、その辺割り切って最初からこう言う感じであれば良かったとさえ思えるほど。
まずは一作目で持っていた不満点が、ちゃんと説明されているということ。
敢えて蛇足ながら書かせてもらうと、人類種が何故地球を捨てねばならなかったのか、は、ゴジラは地球の生態系そのものを狂わせ、人類が棲息できない大気に作り替えてしまうと言う事と、地球軌道上でゴジラを監視できないのかという疑問に関しては、たとえ軌道上に監視衛星があったとしても、ゴジラの放射熱線は成層圏まで届くため、全て破壊されてしまうと言う事など。要するに、どんな方法であってもゴジラの近くにいる限りは殺されてしまうと言う絶望感がより強く出ていたから。
一作目での設定の不備は、物語を詰め込んだために語る事が出来なかっただけと分かった。最初からこの説明があったら、あんなに不満に思う事もなかったと、今更ながら思ったりもする。
そして展開としても、「今更メカゴジラなんて敵うはずがない」という思い込みを裏切る形で、ちゃんとゴジラと戦える形でメカゴジラを使えたという脚本は上手く出来ていた。
そのお陰でストーリー運びがぐっと良くなり、物語が楽しくなった分、演出の良さも見えるようになってきた。
三部作を前提にしているから、本作で決着がつかないのは分かっていたが、それを前提にしながらも上手いこと盛り上がりを持っていった演出もなかなか良い。
1作目で「ゴジラは絶対に許さない」という迫力を持っていたハルオが今回ややテンション低めなのも繋ぎとしては良い感じ。彼にとってはゴジラを倒すことは人生を賭けるほどのものだったはずだが、一体目のゴジラを倒しきってしまったことで、どこかに「もう死んでも良い」という諦めに似た感情が生まれてしまっていた。だから本物のゴジラを前にしても、一体目に対するほどの強い感情を持つことができず、その消極的な思いがゴジラを倒すに至らせなかったと考えるならば、この戦いにも意味があるし、些か単純ながら、この話で心を通わせたユウコが死ぬ事によって、やっとゴジラに対する憎しみのテンションが上がったことになる。
そして本作の一番の成果は、ちゃんと三部目につなぐ伏線をばらまいたと言う事だろう。
ハルオを助けたフツアの民は昆虫の遺伝子を持つことで汚れた大気の中でも何とか活動出来るようになり、その先祖が崇めていた巨大な卵を守っているとか、物語ラストで黄金に輝く三本の螺旋が描かれるとか…
ああなるほど。三作目はこうなるのか。と思い、それはそれでなかなかの期待ができると思わせてくれる。
過不足なく、アニメならではの脚本をしっかりこなしていたこともあって、繋ぎの一本としては、充分な出来といえるだろう。 |
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10話 |
刑務所に入れられたものの、刑務所を手中に収めてしまったママ・パーカー。バットマンカーに爆弾が仕掛けられているとも知らず、帰路を急ぐバットマンとロビン。
ママ・パーカー編後編。刑務所をアジトにするという逆転の発想で展開する話。これは盲点で、確かに隠れ蓑にはうってつけ。そもそもゴッタム・シティの刑務所って碌々機能してないようにも思えるから、かえってこの方がこの作品には合ってる気がする。
前編でいつものような拷問シーンが無いと思ったら、ここで電気椅子に座らされるという拷問シーンがあった。これが
ママ・パーカー役はシェリー・ウィンタースだった。おやおや、こんなお婆ちゃん役をしてるなんて驚きだよ。
刑務所の中にはなんとミス・キャットまで入っていた。4話で刑務所に入れられ、そのままなのか。ノンクレジットだけど。
<刑務所で銃を月突きつけられたバットマンは、あと10年で出所出来ると説得してる。なんでそれで説得されるんだろう?
モールス信号を使ってアルフレッドと更新するバットマン。バットモールスと言っているが、どこが違うんだろう?
最後に今日が母の日だと言う事が分かったが、前回の話でも母の日だった。日が変わってるはずなんだが?> |
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23 |
読書 |
犬とハサミは使いよう2
死んだ後で意識だけそのままミニチュアダックスになってしまった春海和人は、憧れの作家秋山忍に拾われ、本に囲まれた生活を送っていた。本さえあれば満足という和人にとってこの生活も決して悪くなかったのだが、秋山忍本名夏野霧姫がスランプ状態に落ち込んでしまう。編集者の勧めもあって、今街で起こっているという通り魔の調査を始めた霧姫と和人だが…
新キャラが二人。ドMを自覚している編集者柊鈴葉と主人公の妹で超ブラコンの春海円香。とにかく分かりやすいテンプレキャラだった。
物語自体は本当に全く面白くないのだが、会話のキャッチボールがとにかく心地よく、読み進めているだけで気分良くなる。酷い作品かも知れないけど、最低限ラノベにほしいものが揃ってるのはありがたい。 |
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19話 |
出勤途中にナンパ男に迫られた女性を助けた咲也。ところがその男はギャングラー怪人のスダル・ウルキューで、咲也の体を操って上司や仲間達に襲いかかってしまい、審議官から二週間の自宅謹慎を言い渡されてしまうのだった。
敵はスダル・ウルキュー。姿を消すことが出来るギャングラー怪人で、咲也の体を操って首にさせようとした。ルパンコレクションは風立ちぬ(Filer comme le vent)。
咲也を中心にした話。ギャングラーの罠にはまって警察を首になりかけるという話。お調子者の咲也は誤解を受けやすく、それで貧乏籤を引くこともあるが、結構打たれ強いので、渦中にありながら冷静に状況を見てたりもする。
今回はパトレンジャーだけが活躍で、ルパンレンジャーはほとんどルパンコレクションを回収するためだけに登場。
自宅謹慎中の咲也の自宅が映されている。ギターが趣味なのか、三本もギターが置いてあった。そういえば戦隊もので自宅を見せたのはほとんどなかった気がする。 |
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22 |
映画 |
ハイコンセプト映画 |
スネーク・フライト |
キラー・コンドーム |
チキン・オブ・ザ・デッド/悪魔の毒々バリューセット |
トロル2/悪魔の森 |
ニューヨークの恋人 |
Blown(2005) |
ムカデ人間 |
ジンジャーデッドマン |
キラー・スノーマン |
マネキン |
デモン・シード |
若き勇者たち |
I Know Who Killed Me(2007) |
フェイス/オフ |
Piata: Survival Island(2002) |
ドッグ・ソルジャー |
名探偵ベンジー |
プレスリー VS ミイラ男 |
Monsturd(2008) |
Leprechaun In Tha Hood(2000) |
Terror Toons(2002) |
Crank 2: High Voltage (2009) |
ヘル・ゴースト/悪魔のスケアクロウ |
アウトランダー |
鬘 かつら |
ゾンビ・コップ |
フットルース |
フランケンフッカー |
ホラー・スコープ |
The Time Traveller's Wife(2009) |
ザ・スタッフ |
ミセス・ダウト |
処刑山 -デッド・スノウ- |
宇宙大戦争 サンタvs.火星人 |
EX エックス |
原始のマン |
Evil Bong(2006) |
キルボット |
リング(1998) |
チャーリーとチョコレート工場 |
モンキー・リーグ/史上最強のルーキー登場 |
最凶赤ちゃん計画 |
NAKED ネイキッド |
Death Bed: The Bed That Eats (1977) |
ダイヤル・ヘルプ |
Trees(2001) |
女性鬼 |
シャーク・イン・ベニス |
悪魔の密室 |
Mr.オセロマン/2つの顔を持つ男 |
50 Weirdest Movie High Concepts |
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9話 |
母の日にちなみ、毎年ゴッタム・シティで行われている「今年のお母さん」に選ばれたパーカーは突然機関銃を取り出して、式に集まった人々から金品を巻き上げる。事件解決に乗り出したバットマンとロビンはあっけなく一家を捕らえるのだが…
初のママ・パーカー編の前編。一家は機関銃で武装して片っ端から撃ちまくっているが、これまでゴッタム・シティに来なかったのはバットマンとロビンを恐れてのこと。その対策を練った上でやってきたということになる。
その罠というのは、全員バットマンに捕まって、刑務所に入れられるのだが、実は刑務所の職人の大部分がママ・パーカーの部下になっていた。そうして刑務所を悪の王国に変えてしまう。
今回の罠はバットマンカーに爆弾を仕掛け、バットマンカーが時速60マイルを超えた時に爆発するというもの。そうとも知らずバットマンがバットマンカーを運転してるところで前編終了。
<ママ・パーカーの家での食事シーンで、グレープフルーツを女の子の顔に押しつけるシーンがある。これだけだと何のことか分からないだろうけど、これは元ネタがあって、『民衆の敵』でキャグニーがやってたシーン。
昔のドラマでは結構あった「デモもストもあるもんか」が出てる。> |
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20 |
映画 |
アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(2018) |
6つ集めればあらゆる願いが叶うというインフィニティ・ストーン。宇宙のどこにあるのかも定かでなかったその石の在処が徐々に分かってきた。インフィニティ・ストーンの力を用いてこの宇宙を正したいという願いを持ちこれまで幾多の星を征服してきたサノス(ブローリン)は、ついに自らインフィニティ・ストーン集めに乗り出す。既に手にしたインフィニティ・ストーンは一つ。次にアスガルドの難民を襲い、ロキ(ヒドルストン)が隠し持つ四次元キューブを強奪。その後、二つの石がある地球へと標的を定める。
ソニーの『スパイダーマン』(2002)の大ヒットと、いくつかのヒーロー作品の失敗を経て、パラマウントが投入した『アイアンマン』(2008)から10年。マーベルヒーローを次々に取り込み、いつしかMCU(マーベル・シネマティック・ユニヴァース)と呼ばれるようになったシリーズ。調べてみると、本作でなんと19本目に当たる。
ここまでヒットが長続きするとは想像もしてなかったが、本作とその続編をもってこのシリーズも一応の幕引きとなる。
本作はその総決算となるため、登場するヒーローの数は半端じゃないし、その大部分が単独でシリーズを持つヒーロー達である。とんでもなく豪華な作品が登場した。
本国アメリカは元より世界中でオープニング成績トップ記録を塗り替えたというのも頷けることで(ちなみに日本では『名探偵コナン』とぶつかって敗北してる)、それだけヒーロー達が認知されていると言う事になるのだろう。
かくいう私も結局全部つきあってるわけで、その集大成と言う事で胸が熱くなる。
とりあえず本作で主人公クラスとされているのを挙げてみよう。
『アイアンマン』(2008)からアイアンマンとウォーマシーン
『インクレディブル・ハルク』(2008)からハルク(ブルース・バナー)
『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)からキャプテン・アメリカとファルコンとウィンター・ソルジャー
『マイティ・ソー』(2011)からソーとロキ
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)からピーター、ガモーラ、ドラックス、ロケット、グルート、マンティス、ネビュラ
『ドクター・ストレンジ』(2016)からストレンジ
『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)からスパイダーマン
『ブラックパンサー』(2018)からブラックパンサー
そして『アベンジャーズ』(2012)からスカーレット・ウィッチとヴィジョン
これだけのヒーローが登場しているし、他にも付随して登場するキャラも多い。
そして出来もかなり上手い。
当初この企画を知った時は、ヒーローがごちゃごちゃ出過ぎるために収拾が付かなくなるのではないか?とも思っていたが、思っていた以上にすっきりまとめあげ、驚くほどの完成度を持つ作品に仕上がっている。この辺流石に『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』を撮ってくれたルッソ兄弟と言ったところか。
何故本作ではこんなにバラバラのヒーローが出てきているのにバランス良く仕上がっているのかと考えると、それは“中心”がぶれてないからだと思う。
ではその“中心”とは何かというと、それは本作に登場する全てのヒーロー達を束ね、中心となる人物がいると言うことになる。他でもない。最大のヴィランであるサノスである。
最初の『アベンジャーズ』(2012)以降、これまでの作品で度々顔を見せていたサノスだが、これまではあくまで顔を見せただけで、理由は語られないが、インフィニティ・ストーンを集めているとだけ示されてきた。
本作では、何故サノスがインフィニティ・ストーンを集めているのかの目的が明らかにされ、それを手に入れるまでの努力も映画内で描かれていく。
これを見て思うのは、これだけ数多くの主人公クラスのヒーローがいて、実はヴィランであるサノスこそが本作の本当の主人公であったと言う事である。
敵役であり悪人が主人公になると言うのは妙な話だが、それが可能なのは、サノスが純粋に使命感に突き動かされているからだ。
サノスの目的の中には自分自身が良い思いをしたいとか、究極の力を手に入れて宇宙に君臨したいとかいう部分が全くない。彼がしようとしていることは、全宇宙の秩序を守ることであり、その意味ではこの世界を愛する純粋な善意から出ているのだ。
更にサノス自身、これによって起こる犠牲についても認識している。宇宙の半分の生命体を消し去る。これしか宇宙を救う手立てがないなら、自分が悪人となり、全ての咎を引き受けるという覚悟をもって行動しているのだ。
彼の目的は無私で崇高なものであるためにどんな汚れ役を引き受けても、その行動自体はヒーローのものとなんら変わりが無い。
サノス自身その責任の重責を感じているカットや、そのために本当に愛する者を犠牲にしなければならない時、心で泣いている。それでもその涙を飲んで世界のために働くのだ。
だからこそ、サノスを主人公とした物語を作ることが出来る。
明確な主人公を中心に据えているために、あれだけたくさんのヒーローが登場しているとしても、きちんとバランスの取れた物語となっているわけだ。
ただし、どれほど崇高な任務を帯びていたとしても、ここでサノスは明確に悪の側に立っていると言う点が重要なポイントである。
彼が宇宙の平和を求めていることは確かだし、行っていることは正しい。しかし彼はあくまで悪人である。
何故なら、どんなに正しい事であったとしても、命を奪うことを目的としている以上、それはどんな理由を付けようとも正義にはならないから。
これは実はハリウッド映画の根本的な思想でもあるのだ。
ハリウッド映画での善悪は突き詰めるととても単純である。
即ちそれは、「自由を奪うものは悪」であり、「自由を守るものが善」だから。
アメリカという国は元々植民地だったところを独立することで国として成り立ったという経緯があるため、上から押しつけられたものに反発すると言う事を基本概念として持っている。やがてそれは、「個人の自由を侵すもの」を悪とすることをコンセンサスとして持つようになった。それは例えば圧政を敷く独裁者であったり、全体主義を標榜する者であったり、もっと単純に、無抵抗な者を殺すような者だったり。どれも個人の自由の領域を侵す存在である。
そのような前提があるため、どんな立派な題目を唱えようとも、それが政治的に見て正義であろうとも、「誰かの自由を侵す」ならば、それは「悪」になるのだ。
だからヒーローの定義も自ずと明らかになる。「自由を侵す者」のアンチテーゼとして、「自由を守る者」は必然的に「善」になるのだ。
だから本作は、明らかにサノスを中心にしていながら、はっきりその「悪」と戦うヒーロー達こそが「善」であり、「正義」であるということを明確に出来ている。彼らは確かにこの作品では有象無象の存在でしかない。しかし、はっきり全員が「自由の戦士」であるからこそ、バランスが取れた物語になっているのだ。
本作終了時点では、圧倒的な力を持つサノスが全てを手に入れ、全宇宙にバランスをもたらした。
だがそれは同時にこの世界ははっきり「悪」に染まったと言う事でもある。
この「悪」を逆転して「善」即ち全ての人たちに自由をもたらすような結果が次回作でもたらされるだろう。それを楽しみに待つことにしよう。 |
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読書 |
日常2
ゆっこ、みお、まいの三人の学園生活を描く、不条理で変な日常生活。
2巻になって主要三人の性格は固まったようで、ツッコミ担当、ツッコミとボケを行き来する担当、そして最初から最後までボケ倒す担当で上手いこと回ってる。ロボットの“なの”と博士の話は基本4コマになり、これも特徴付けられてる。 |
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19 |
読書 |
Re:ゼロから始める異世界生活3
ロズワール邸にて何度も死に戻りを経験したナツキ・スバルは、死を回避しつつ館を守る方法を模索し始める。だが誰にも相談できない頑張りが精神的な不安定を引き起こしてしまうようになってしまう。
二回目の死に戻りもなんとか回避が出来たという話。相当困難なミッションを無事クリアできたことで、物語としては読み応えのあるものだった。
ただ、本当にこれ読みにくい。その理由を考えるに、主人公スバルの行動が全く理に適わないため、一切共感できないからだと分かった。物語を進ませるためにこういう行動を取らせるのだろうが、それが無理ありすぎるように思えてしまう。 |
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40話 |
桐生戦兎としての記憶を取り戻した葛城巧は仮面ライダービルドジーニアスフォームへと変身し、マッドローグを圧倒する。だが突然現れたエボルトによってマッドローグは連れ去られ、一海が持っていたロストボトルも回収されてしまった。戦兎と一海はそれぞれ、ロストボトルの謎を解明することにしたが…
敵はオウルロストスマッシュ。黄羽のロストボトルを使用して作られた最強のスマッシュの一体。元北都の首相多治見が変身する。
エボルトが地球を滅ぼすことを止めたのは、全人類を奴隷化するためだった。
葛城巧はその精神を桐生戦兎に譲ったが、記憶の一部は精神の中で健在らしく、ことある毎に戦兎の前に幻状態で現れ、変な助言をしている。
ところでこれまで悩み続けていた幻徳がついにふっきれた。まるでヒッピーのような身なりで現れてポーズを決めている。美空に「ダサい」と言われると、色々違った私服を着るようになるが、全部致命的にダサい。「仮面ライダーエグゼイド」の壇黎斗化してるような気がする。
<ビルドの変身音声は小林克也だったが、ジーニアスフォームはそれに若本声が被さる。鬱陶しいことこの上ない。> |
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牙狼<GARO>神ノ牙-KAMINOKIBA |
<A> |
<楽> |
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18 |
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8話 |
キング・タットに捕らえられたロビンを助け出したバットマン。一方ゴードンに睡眠薬を飲ませようとしたスパイのクレオは、留守を預かるオハラ署長に薬を飲ませ警察署を制圧していた。
キング・タット編後編。聖なるカブトムシの毒液を使い、ゴッタム・シティの人間全員を奴隷にして、ゴッタム・シティを掌握しようとする。
ゴードン署長を操ってバットマンにも薬を飲ませるキング・タット。勿論これはアジトに忍び込むための嘘で、薬液のダム混入を防ぎ、更にその毒液をキング・タット自身に飲ませて一件落着。
毒液を飲んだことにより、一時的に大学教授としての記憶を取り戻したキング・タット。朦朧状態で講義をしてるが、どっちがおかしいのかは難しいところだ。
<キング・タットが調合した薬を飲むと、なんでもタットの言う事を聞いてしまうが、それを「狂った」とかを始めとする自粛用語が次々に出てくる。この時代ならでは。
バターミルク6杯を次々に飲んでいくバットマン。気持ち悪くならんのだろうか?
公衆電話でバットマンを呼ぶキング・タット。良いのそれ?
キング・タットに操られたバットマンは目が白目になってる。凄く気持ち悪い顔になってるぞ。> |
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16 |
読書 |
夏目友人帳12
妖怪を見ることが出来る夏目が出会った妖怪達や友人達との交流を描く短編3編。「代答」「怪しきものの名」「硝子のむこう」を収録する。
初期のようなちょっとしたほのぼの系から、過去の祖母レイコにまつわる哀しい話、そして新たな物語を予見させるちょっと重めの話と、かなりバラエティに富んだ物語展開となっている。同じような話を続けるのではなく、そろそろ新たな動きが出てきそうな感じ。 |
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18話 |
国際警察の前に突然巨大化したギャングラーが現れた。パトカイザーで迎え撃つパトレンジャー。だが戦いの途中でグッドストライカーが強制分離し、ルパンレンジャーのビークルと合体してルパンカイザーとなる。
敵はアニダラ・マキシモフ。14話で登場したオドード・マキシモフの兄。先にパトカイザーに踏みつぶされて死んでいたが、死体保管庫から巨大化させられた。ルパンコレクションは幸運の大当たり(Le
coup de chance)。
ルパンレンジャーにもパトレンジャーにも協力するグッドストライカーの秘密と、ルパンコレクションの秘密が少しだけ語られる。グッドストライカーは他のルパンコレクションの力を強くする能力を持った特別なコレクションであり、持ち主のアルセーヌの思いを守ろうとしている。そしてルパンコレクションはそももそ地球で作られたものではないことが分かった。
今回登場したアニダラ・マキシモフは弟のオドード・マキシモフの敵討ちのために戦っている。そもそもアニダラの敵討ちのためにパトレンジャーに挑戦したのだから、結構複雑な関係になってる。
今回の巨大戦は無理矢理パトカイザーに合体しようとしたところ、ルパンレッドのレッドダイヤルファイターが邪魔をして顔だけルパンカイザーになってしまった。
警察にアニダラ・マキシモフがいたことがギャングラーには分かっていたことから、警察の情報が流れていることが推測されている。
<ドラマだと、人が落ち込むとブランコに乗るのが昔からの定番。しかしなんでグッドストライカーが一人でブランコ乗ってるんだ?
変則ルパンカイザーのコックピット内で銃撃戦を行ってる描写がある。随分広いんだな。> |
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フューチャーモデルズ 牙狼[GARO] 黄金騎士ガロ -鋼牙- ヘッドモデル 1/1スケール |
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14 |
映画 |
リズと青い鳥(2018) |
北宇治高校吹奏楽部の三年生で親友のオーボエ担当の鎧塚みぞれ(種崎敦美)とフルート担当の傘木希美(東山奈央)は毎朝の早朝練習にも休まず来て、練習にも余念が無かった。そんな二人も進路を決めねばならなくなるのだが、希美に精神的に依存しているみぞれは、その答えを出せずにいた。そんな中、最後の大会に向けての練習が始まるのだが…
質の高いアニメ作品を作ることで定評のある京都アニメーションが作り上げたテレビシリーズ「響け!ユーフォニアム」は第一期が大好評で、再編集した劇場版『響け!ユーフォニアム〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜』(2016)と、テレビ版2期、更にその劇場版まで公開され、大進撃を続けている。
かくいうわたし自身も第一期を観て、原作に興味を持って読んでみて、その面白さに結構はまった口。
大学生が書いたというその物語は文体が練れておらずにかなり読みにくかったが、作品の質は別。
実質的な盛り上がりがある訳ではないけど、とにかく高校生の描写と心理描写が上手い。誰にでも持っているコンプレックスとか、クラスメイトや上級生に対する距離感の取り方とか、将来的になんら特別なメリットがないのに、だからこそ一生懸命取り組んでぶつかってみる部活動のあり方とか、その辺の描写が全部ありのまま描かれている感じがして、とても面白かった。
ちょっと痛々しさがあって、読みながら何度も本を置いて深呼吸する必要があったけど。
この作品を観た時点で現在私が読んでいるのは主人公の黄前久美子が一年生の時の話までだが、本作は主人公を変え、一年上の先輩を中心に描かれた短編を映画化したらしい。
短編一編を一時間半の映画にするというのはかなり大変である。なんせ物語が進まないのだから。
それを可能にするのはいくつかの方法があって、その中で最も多く採られるのは、いくつものミニエピソードを加えてかさ増しをする方法となる。
しかし本作はそんな手を取らなかった。物語はシンプルなまま、ド直球に演出で短編を徹底的に見せてみせたのだ。最も難しい方法を敢えて使った姿勢には素直に感心する。
その分演出は妥協がない。というか、画面で見せることよりも、ほとんど台詞だけで演出してしまった。
台詞の一つ一つが凄く、囁き声どころか息づかいさえ演出の一部に取り入れてしまう。
本作の主眼が主人公の心の変化を見せることなので、それが可能になったのだが、よくここまでやったもんだ。
出てくるキャラ一人一人も声に特徴がある人を選んでるようで、絵柄の雰囲気に合わせて、きつい声だったり、ほんわかした声だったり、自信なさげなおどおどした声だったりと、その辺の巧さも光る。
微妙な声で演出される本作だが、それに合わせるように物語も心理的な微妙さを描くものだった。
中学校や高校あたりで、人が「好き」という感情を持つのは、異性よりもむしろ同性に対するものが多い。この場合の「好き」は性的なものではなく、「一緒にいて心地良い」からという部分で、これは一生同じ感情を持つことになる。
だけどそれが時として、「心地よい」が「依存」となり、やがて本当の意味で「好き」という感情に化けることもある。
その辺の感情はとても微妙なところ。先に挙げたように、「心地良い」「依存」「性的に好き」が微妙に絡まり、強く「愛する」とまでいかない心境のまま思春期は過ぎていくことになる。
その微妙な感情はどこかで踏ん切りを付けねばならなくなる。「親友」となるのか「恋人」になるのか、「無関心」になるのか、それとも「敵」になるのか。
どこかで踏ん切りを付けることで、これからの付き合い方が変わることになるが、出来る事ならその踏ん切りを付けたくないという感情も生じる。
こんな微妙な心理描写をしながら、主人公鎧塚みぞれの「踏ん切り」を描くのが本作と言える。
そこで重要になるのがタイトルともなった童話「リズと青い鳥」である。
みぞれは自身をリズになぞらえ、リズが青い鳥を逃がす光景を追体験して、自分には希美を突き放すことが出来ないと思い込む。しかしどこかでその時が来るということを意識もしていた。
ところが先生から、実は自分自身がリズではなく、青い鳥の方であると指摘を受け、気づいてしまうのだ。自分がしなければならないのは、希美を見捨てることではなく、自分が飛び立つことなのだと。
それが出来た時、当の希美自身も本当はそれを望んでいたことを知る事になる。正確に言えば、希美の方は、「今のままではいけない」とみぞれよりも切実に思っていて、何かの踏ん切りを付ける必要性を感じていた。
みぞれが一歩踏み出してくれたお陰で、希美の方も自分の実力を知り、みぞれと一緒にはいられないと言うことを納得させられた。
だから一見起伏の無い物語に見えながら、もの凄いドラマが込められている。
複雑に絡み合う依存を一度断ち切ることで、新たな人間関係が構築されて終わる。まだまだ話はこれからも続くが、高校生活の一エピソードとしてはこれで充分。 |
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7話 |
ゴッタム・シティの資産家の家から琥珀の首飾りが盗まれた。目撃者の証言によれば、古代エジプトの紛争をしていたことが分かり、警察のゴードンはキング・タットの犯行と見てバットマンに捜査を依頼する。
キング・タット編前編。今回のキング・タットの目的は古代エジプトに生息していたという聖なるカブトムシを蘇らせ、そこから毒液を抽出すること。
今回バットマンは二回キング・タットのアジトに突入するが、一度目はガス嗅がされて追い出され、二回目はロビン単独で忍び込んだが、ワニの餌にされかける。
劇中なんか不思議な仮面の二人連れの男達が現れる。日本語吹き替えだと「マグマのアトム」と名乗っているけど、その姿は、まさかグリーン・ホーネット!しかもケイトーまで一緒ではないか!なんとブルース・リーがこんなところに登場していたとは。どう見ても本物だよ。
<ゴードンによるとキング・タットが現れたのは4回目とのことだが、登場は2回目(前後編あるから3回目か)
キング・タットのアジトはエジプト風漢方薬店だとか…なんじゃそりゃ?
キング・タットが蘇らせた聖なるカブトムシの格好だが、どう見てもGにしか…
マグマのアトムと出会ったロビンの言葉「いかれてる。あの格好どうだろ」…いや、どっちかというとあなたの方が。
聖なるカブトムシは猛毒を持つとのこと。バットマンに言わせれば、「エジプト学をやった者なら常識」だそうだが、エジプトの聖なる虫と言えば、スカラベ(フンコロガシ)のことなんだけどね。
ゴッタム・シティにはエルム街なる通りがあるらしい。
ロビンの居場所を知るため、ロビンのベルトには放射性物質を入れているとか物騒な事を言うバットマン。それで居場所が分かるそうだが、問題として、バット洞窟の中には原子炉が置いてあるのだが、それは検知器を邪魔しないのだろうか?> |
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13 |
読書 |
風博士
突然失踪してしまった“風博士”。警察は殺害を疑い、助手の“私”を尋問する。そこで“私”が体験した“風博士”失踪の顛末を語り始める。
ファンタジックというか、SFというかよく分からない話で、あまりに荒唐無稽なため、“私”の妄想で全て片付けた方がしっくりくる気がする。
分かりづらいけど、著者流のコメディなのかも知れんな。 |
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火星年代記 |
<A> |
<楽> |
伝説のテレビドラマ版。観てみたい。 |
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S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーアマゾン (真骨彫製法) |
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11 |
映画 |
演じることが出来ないキャラ |
ケイト・ベッキンセール |
キルスティン・ダンスト |
スティーヴン・ボールドウィン |
ニコラス・ケイジ |
ユアン・マクレガー |
アダム・サンドラー |
ポーリー・ショア |
アシュトン・カッチャー |
ダニエル・ラドクリフ |
ヴィニー・ジョーンズ |
クライヴ・オーウェン |
ケヴィン・コスナー |
メラニー・グリフィス |
マーク・ウォールバーグ |
デヴィッド・カルーソー |
オーランド・ブルーム |
ポール・ウォーカー |
ヴィンス・ヴォーン |
ジェイソン・ステイサム |
スカーレット・ヨハンソン |
ジョシュ・ハートネット |
マドンナ |
クリス・オドネル |
ジェシカ・アルバ |
ヘイデン・クリステンセン |
スティーヴン・セガール |
キアヌ・リーヴス |
27 Actors Who Can't Act |
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読書 |
大家さんと僕
自称“売れない漫才師”の“僕”矢部太郎はそれまで住んでいたアパートを追い出され、新しいアパートを探していた。不動産屋から紹介された物件は、一軒家の二階を貸してくれる人がいると言う事で、半分大家さんと同居するような住居だった。“僕”を見かねたのか、何かと面倒を看てくれる大家さん。そして体のあまり上部ではない大家さんを気遣う“僕”の交流を描く。
最近はやっている、いわゆる“日常系”と呼ばれるジャンルになる四コマ漫画だが、主人公が中年男性で、一緒に登場するのが80代後半のおばあちゃんという、変な設定の作品となっている。というか、ほぼ実話ベースの話らしい。
この手の作品を描いて読ませるのは大変難しいはずなのだが、それを易々と超えて面白く読ませるのは流石。絵の素朴さも良い味を出してる。 |
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10 |
読書 |
ヘルタースケルター
女の子に絶大な人気を誇るモデルのりりこ。完璧とも称される美しさを誇るりりこだが、実は全身整形による作られた美だった。しかも術による肉体的精神的に苦痛が続き、それを紛らすためにマネージャーの羽田に激しいイジメを与えていく。それでもかいがいしくりりこを支える羽田。そんなりりこに違法手術の臭いをかぎつけた検事の麻田。
かなり凄まじい出来だった映画版を前提に読んでみたけど、あの映画ってちゃんと原作準拠だったことが分かった。ただ、あまりに精神的な痛みを与える描写が多く、読んでいて結構苦痛。よくもまあこんな漫画描けるものだと素直に感心した。 |
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17話 |
レストラン・ジュレの常連客赤来末那は圭一郎に一目惚れして、圭一郎に気持ちを伝えようとするのだが、鈍い圭一郎はずれた回答ばかりしてしまう。そんな末那を応援しようとする初美花だが、そんな二人の前にギャングラー怪人ネロー・キルナーが現れた。
敵はネロー・キルナー。人を眠らせて幸せな夢を見せ、エネルギーを吸い取る。ルパンコレクションは長く長く長く(Long,long et long)。体を伸び縮みさせる。
圭一郎の恋愛話。近年の戦隊では定番で、片方が恋愛に疎く、ずれた会話しか出来ないというのも定番。今回それを応援するのがルパンレンジャーのイエローなので、当然ながらこれまでにはない展開となる。
夢の中に入れられてしまい、幸せな夢を見続けさせられるのだが、パトレンジャーのメンバーはみんな幸せなまま落ちてしまうのが面白い。初美花だけ正気な理由が分からないのが難点だが。
今回等身大でのフィニッシュはパトレンジャーで、巨大化戦もパトカイザーだった。「なんでこんな朱鷺に限って警察の味方するの?」とは初美花の言葉。
それはそうと、ルパンイエローが取り込まれたことは分かっていて、その夢野中に初美花が出てきた事から、圭一郎は初美花を疑うようになった描写がある。 |
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06 |
映画 |
レディ・プレイヤー1(2018) |
2045年。世界中で貧富の差がますます拡大しており、多くの住民はスラムでの生活を余儀なくされていた。そんな彼らは現実から目を逸らせるため、「オアシス」という仮想現実の世界にのめり込んでいた。現在オアシス内ではオアシス創始者で今は故人のジェームズ・ハリデーが出したクエストで盛り上がっていた。それは3つのゲーム内に置かれた三つのイースターエッグを発見した者にハリデーの遺産が相続され、更にゲームマスターになれるという特典があった。世界中の誰もがそのイースターエッグを探していた。最初に第一の関門を突破したウェイド・ワッツ(シェリダン)は、一躍有名人となるのだが、それは彼の実生活を脅かすことともなってしまった…
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』と本作という相次いで2本の映画を投入し、そのどちらもヒットを取るという離れ業を行ったスピルバーグ。こんな事が出来るのは早撮りのこの人しかいないだろうけど、どっちもこれだけ質が高いというのが驚きである。
元々企画は本作の方が先で、しかもスピルバーグ自身は乗り気ではなかったそうだが、本人のインタビューによれば、「私の創造物が多量に画面に出すなら、それをきちんとコントロールしたい」とのことで、自らが監督に乗り出したのだとか。しかも本作の場合、多量の版権ものが登場するため、作品の制作よりも版権が下りるのを待つ時間の方が長かったらしく、なんとその空き時間を使って『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』を作ってしまったというのだから驚きである。
少なくとも本作に関して言うなら、「よく企画が通った」と言うレベル。こんな夢のような作品が作れるようになるとは思ってもおらず、作品を観ている間、モブキャラ含めて知ってるキャラが出てないかと探すという楽しみが出来た。ソフトが発売されたら買って一々チェックしたいところである。
とりあえずネットを巡って知った、本作に使われた映画を列挙してみよう(この中で初見の私が確認できたのは半分ちょっとくらいである)。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)デロリアン
『ジュラシック・パーク』(1993)ティラノサウルス
『トランスフォーマー』(2007)オプティマスおよびバンブルビー
『グーニーズ』(1985)ロトニー
『アイアン・ジャイアント』(1999)アイアン・ジャイアント
『シャイニング』(1980)双子とジャック
『マッドマックス』(1979)インターセプター
『スピード・レーサー』(2008)(「マッハGoGoGo」)マッハ号
『キング・コング』(1933)キング・コング
『ビートルジュース』(1988)ベテルギウス
『ルーニー・テューンズ』マービン
『バットマン』(1966)バットマン、キャットウーマン、デスストローク、バットモービル。
『スーパーマン』(1978)ケントのメガネ。
『ロード・オブ・ザ・リング』(2001)ガンダルフ
『スポーン』(1997)スポーン
『エルム街の悪夢』(1984)フレディ
『13日の金曜日』(1980)ジェイソン
『AKIRA』(1988)金田のバイク
『市民ケーン』(1941)薔薇のつぼみ
『クリスティーン』(1983)プリマス・フューリー
『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』(1975)聖なる手榴弾
『トランザム7000』(1977)ポンティアック・ファイヤーバード
『エイリアン』(1979)、『エイリアン2』(1986)チェストバスターとパルスライフル
『砂の惑星』(1984)宇宙船
『サイレント・ランニング』(1972)ヴァリー・フォージ号
『スター・ウォーズ』(1977)R2−D2、ミレニアム・ファルコン号
『スペースボール』(1987)イーグル5号
『アルゴ探検隊の大冒険』(1963)骸骨戦士
『チャイルド・プレイ』(1988)チャッキー
『ロボコップ』(1987)ロボコップ
『バカルー・バンザイの8次元ギャラクシー』(1984)バカルー・バンザイ
『シンバッド七回目の航海』(1958)サイクロプス
『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972)ガイガン
『ゴジラ×メカゴジラ』(2002)三式機龍
テレビから「ナイトライダー」キット、「特攻野郎Aチーム」GMCバン
ゲームからソニック、ロックマン、「ストリートファイター」、ララ・クロフト、「オーバーウォッチ」「HALO」「Gears of War」「DOOM」「007 ゴールデンアイ」「マインクラフト」「スペースインベーダー」「モータルコンバット」「バイオショック」
アニメから「機動戦士ガンダム」「カウボーイ・ビバップ」「デジモンアドベンチャー」「TMNT」
他にも細かいところでいくつか(私が観たところ『人類SOS!』(1962)のトリフィドらしきもの、『宇宙戦争』(2005)のトライポッド、『ウォー・ゲーム』(1983)の世界地図らしきものも確認したのだが、見間違いかも知れない)。ちなみに「ウルトラマン」も入る予定だったらしいが、丁度まさに版権争いでややこしい事態にあったため、版権を降ろすことが出来なかったらしい。
しかし、自慢じゃないが引用された映画はほとんどメジャー作品とはいえ、ほぼ全作カバー出来ている自分を褒めてやりたい。
これだけの版権を取らねばならなかったというのだから、法的に考えても胃が痛くなるような状況で、しかも時間もまちまちになるため、相当時間がかかったことだろう。よくもまあこんなのを作る気になったものだと改めて感心する。
さて、それで本作評となるが、同時進行していた『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』と比べると、残念ながら、幾分…大分出来は落ちてしまう。
そりゃ大挙して知ってるキャラクターが出てくるので気持ち的には上がるし、隠しキャラ的な存在を目をこらして探すのも楽しい。特にやはりラスト近くの「俺はガンダムで行く」とアイアンジャイアントがサムズアップしながら溶岩に溶けていくシーンなんかは極端に心拍数が上がった感じはする。
でもそれらを全てはぎ取ってみると、作品自体がとても薄っぺらいのだ。
ここで使われているゲームシステムはとても自由度の高いものという設定ではあるものの、なんか古くさい。日本のアニメ「ソード・アート・オンライン」や「アクセル・ワールド」の方が洗練されてるし、なんで「自由自由」言ってる割には重力に縛られすぎてるんだ?
そもそもゲームシステムが語られてないので、何が出来て何が出来ないのか分からないと言う問題がある。特に死の概念があやふやすぎて、ゲーム内の命が失われる可能性がどれだけ重要なのか分からない(ゲームシステム的にあってはいけない一発BANのアイテムがあったかと思ったら、それを回避するアイテムが出てくるとか、正直「ふざけんな」というレベル)。
最初のイースターエッグはこれまで4年間も見つかってなかったと言うが、あの程度の謎解きだったら数週間も必要ないぞ。そもそもまともにレースしてゴール不可能なレースという前提があって、「逆走が出来る」という可能性が示されたら、実装された当日にクリアされるのが当たり前だろう。真っ先にその可能性チャレンジする人がいないはずがない。
現実とゲームを行き来するのは良いんだけど、オンラインとオフラインの話が切り離されているため、現実世界の側が普通のアクション作品にしか見えない。
最後に「現実世界が大切だよ」というオチに持って行くのだが、これまでの過程で、何故現実が大切なのかほとんど説明されてないため、話が唐突すぎて戸惑う。
周囲の人間が次々に殺されたりしてる主人公が最後に綺麗な彼女が出来て大金持ちにもなって、ハッピーな生活を送りながら、自分の価値観をゲームに強制させてるのを見てると、こいつ人として最低だなと思えてくる。
…てなことで、「どうにもはまりきれなかった」というのが正直な感想となる。
ただこれは致し方ないところもあると思われる。
本作は原作付きで、それを忠実になぞったらしいが、映像化するにあたり、情報量をかなり減らす必要があった。おそらく細かくゲームの仕様が書かれているはずの文章を全部説明できなかったのだろう。単純化されたために面白さは相当減じた。
レディメイドのアクション風になったのも、万人受けするためだから仕方ないところ。そのために個性が死んでも、それはヒットさせる条件だろう。
…と言う事を考えてみると、これだけ自由度の高い世界観の作品を作っていながら、監督自身は相当ギチギチのタイトな作品作りを強いられたのではないかと思える。
自由度がない作品を無理矢理作らされていたために、その反動で作られた『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』が監督の思った通りにのびのび作られていたため、面白くなったのかもしれないな。 |
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6話 |
バーベキューにされかかったバットマンとロビンだが、あらかじめ仕掛けておいた爆弾が爆発してなんとか脱出した。逃げた吟遊詩人を追うバットマンだが、吟遊詩人は恐るべき作戦を敢行しようとしていた。
吟遊詩人編後編。詩人は固有振動数を操り、ゴッタム・シティそのものを崩壊させようとしている。それに対抗するバットマンは、この作戦には多量の電力が必要と推測し、都市の一部の電力を使えなくすることで対抗するが、実はこれ自体が詩人をおびき寄せる罠だったという話。なかなか緊張感がある話だった。
オハラ署長がバットマンとロビンの正体が分からないから信用出来ないと言っているが、それに対してゴードン長官が「ゴッタム・シティの守り神でそれで良い」と言っているが、ここは結構重要で、ヒーローと警察の関係はこれくらいが良い。正体が分かったら逮捕しないといけなくなるからね。
<バットマンが「私は直感には自信がある」と吟遊詩人の配下FMに向かって言う台詞があるが、基本的に直感に従ったために危機を招くシーンが山盛りあるんだけど。> |
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大怪獣シリーズ ULTRA NEW GENERATION ウルトラセブンX |
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05 |
読書 |
掟上今日子の備忘録
何故か人から疑われやすいという体質を持つため、どこに就職しても長続きしない隠厄介(かくしだてやくすけ)。これまでの人生経験から、何か疑いがかけられたらすぐに探偵に連絡するようにしているのだが、その中で最も早く事件を解決できる探偵がいた。彼女の名は掟上今日子。眠ってしまうと一日分の記憶を全て失ってしまうと言う「忘却探偵」。厄介が遭遇したいくつもの事件と、それを解決する今日子の活躍を描く連作短編。「初めまして。今日子さん」「紹介します。今日子さん」「紹介します。今日子さん」「お暇ですか。今日子さん」「失礼します。今日子さん」「さようなら。今日子さん」の5編を収録する。
探偵小説は著者にとっては原点だけに、結構のびのびと描いてる感じの作品だった。推理そのものよりも探偵の個性の方に物語の重点が置かれるのも著者らしさかな。 |
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38話 |
完全体となったエボルトには仮面ライダーが束になっても敵わなかった。一方、戦兎としての記憶を失い、悪魔の科学者葛城巧の記憶のみ蘇ってしまった戦兎。
敵は仮面ライダーエボルブラックホールフォーム。
完全体となったエボルトに立ち向かう仮面ライダー達の努力を描く話。ビルドの中が戦兎ではなく葛城巧になっているため、決め手が欠けてしまい、どうにも共同戦線が取れない状況。
一方、エボルトは難波とヘルブロスを消滅させた後、内海を仲間にしてしまった。当初単なる研究員だったはずの内海がどんどん存在感増してる。というか、どんどん悪に染まっている。そして内海までもが仮面ライダーに。これで本作登場の仮面ライダーは6体目となった。
葛城巧の本心は、ひたすらエボルトを倒すことだったことも分かった。エボルトを倒せるなら、たとえ悪魔の科学者と言われようと、どんな犠牲を払おうとライダーシステムを完成させるしかないと考え、両親に蓋をして研究に没頭していたとのこと。
話はますます重くなっていく。ここまで人が死んだ話は平成ライダー初期以来だな。 |
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03 |
ダンガル きっと、つよくなる(2016) |
レスリングに全てを賭け、オリンピック候補までいきながら、国からの補助金が下りなかったために夢を諦めざるを得なかったマハヴィル(カーン)。それでも夢を諦めることが出来ず、これから生まれる息子をインド一のレスラーにしようと志す。しかし生まれた子は四人とも女の子だった。ところが長女のギータと次女のバビータが喧嘩が強いことを知ってしまったマハヴィルは、二人を女子レスラーにしようとするのだが…
実在のインドの姉妹女子レスラーをモティーフにした物語。作品の冒頭で「基本的にはフィクションである」と書かれてあったが、恐らくは二人の姉妹レスラーを育てた父親という事実を元に、相当に脚色したものだろう。
設定だけ見るなら、アニマル浜口親子の物語っぽくもあるし、物語としてはやや単調で、ベタベタな作品だが、舞台をインドに持ってきたことで、ぐっと説得力が増している。
なんというか、本当に映画の原点を観てる気分だ。
映画は勿論自由である。いわゆる“国策映画”と呼ばれることもある勿論保守的なものも作られてもいるが、作り手の自由を最大限に行使する場合、革新的なものになる事が多い。なんせ作り手が本当に作りたいものを制限されたくない。イデオロギーによる圧迫を何より嫌う人たちが映画人になることが多い。
だから必然的に現在の社会状況に対して批判的なものになる。いや、なってしまうのが普通。映画とは批判的精神を持っているものであって、それこそが映画作りのモチベーションであってほしいと願っている。
社会情勢が厳しい時代には、反抗的で革新的な作品が数多く出来る。日本でも例えば戦中から軍に対して批判的な立場をとり続けた木下惠介の例もあるし、50年代以降の今井正や小林正樹や山本薩夫など、蒼々たる映画人たちが、社会に対して、権力者に対して批判的な作品を作り続けてきたし、アメリカでも赤狩りの時代にしっかり権力批判を込めた作品を作り続けてきた、それが映画人の誇りである(現在日本でも数人こういう姿勢を持った監督はいるが、残念ながらそこまでのパワーを感じない)。
本作ではその社会批判が本当にストレートに出ている。それは例えば女性の社会進出についてであったり、権威を持った人間が何でも好きに出来るという、役人天国にたいするものであったり。そして皮肉なことではあるが、家長が最も力を持つという家族制度そのものに対してもメスを入れている。
ここまでストレートに社会批判をしてくれると、拍手をしたくなるほど。
そしてここが肝心なのだが、社会批判というのは、「きっと未来はもっと良くなる」という希望に立って語られるものであるということである。本作のラストシーンは、まさしくこれからのインドの行くべき道を指し示しているようで、とても感動的だ。
ただ、これを観て思うのは、今、邦画でこんな作品が生まれてこないことの一抹の寂しさ。 |
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